ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測・撮影 > 天の川

一眼レフカメラを持っていて、星を撮ることに興味があるけど、かなり難しいんじゃないかと思われていませんか?

今回は中2の娘のNatsuが持っている機材で実際に撮影をしてもらいます。挑戦してみるのは天の川です。天の川なんて敷居が高いと感じるかもしれませんが、星雲や星団に比べたら望遠鏡なども必要なく、初めての夜空の写真としてはちょうど手頃なターゲットで、満足感も得られます。マニアが「うーん」と唸るような写真を撮るのは簡単ではないですが、天の川を写してみるだけなら意外なほど綺麗に、しかも入門用の機材でも十分に写ります。自分で撮った天の川の写真は格別ですよ。

というわけで今回は入門記事。一眼レフカメラに興味を持っている方、一眼レフカメラを買って星の写真を撮ってみたいという方が対象です。レンズも標準セットについてくるものを使います。


機材

まずカメラ本体ですが、ここではNatsuが愛用しているCanonのEOS kiss X7で試すことにします。一眼レフとしては一番買いやす部類の入門機です。軽量で女の子が持っても全然楽に扱えそうです。レンズはダブルズームキットについてきた二つのレンズのうち、より広い範囲を写すことができる焦点距離18-55mm 、絞りF3.5-5.6の方を使います。

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Natsuの愛機EOS kiss X7

もちろん一眼レフカメラならNikonなど他のメーカーでも構いませんし、レンズも焦点距離が短めのものなら入門用のもので構いません。もっというと、一眼レフカメラでなくても構わないのですが、「シャッター速度(露光時間)」と「ISO」と呼ばれる感度を調整できるカメラなら試してみる価値はあるかもしれません。最近のスマホのカメラは意外なほど感度がいいものも多いので、新しい機種なら天の川を写すことも可能かもしれません。一応ここでは、EOS kiss X7相当の入門クラスの一眼レフカメラで試していくことにします。

そのほかにもう一つ、どうしても必要なものがあります。三脚です。あまり軽くてグラグラしたものはブレてしまうかもしれませんが、普通にカメラ屋さんで売っているものなら十分かと思います。ものすごく頑張れば、うまくカメラの下に何かを入れて多少傾けることで三脚なしで撮影することも不可能ではないですが、逆に大変になるばかりなので、三脚は一つは持つことをお勧めします。ちなみにうちの娘は中国製の無名ブランドの三脚を中古で格安で手に入れたもの使っていますが、とりあえず最初はこんなのでも大丈夫です。

あと少し、無くてもいいのですがあると便利なものを書いておきましょう。一つはレリーズ。リモートシャッターでもいいです。シャッターを手で押すとどうしてもブレてしまいます。レリーズやリモートシャッターがあればぶれずにとることができます。まあ、最初は気をつけて手で押すのもいいでしょう。でもブレが気になるようになったら少し考えた方がいいです。

もう一つがレンズヒーターです。天の川が良く見える夏といえども、長時間撮影していると湿気でレンズが曇ることがあります。ヒーターは曇りを抑えてくれますが、これも最初はなくても構いません。しばらくの間は曇らないでしょうし、もし曇ったラレンズペーバーなどで拭き取れば大抵は大丈夫です。拭き取るのが面倒と感じてきたらレンズヒーターを探してみてください。



光害のない場所を探す

天の川を撮影するときにとにかく一番重要なことは、暗い場所を探すことです。どれだけいい機材を持っていても、都会の真ん中で天の川を写すことは至難の技です。逆に、ものすごく光害の少ない場所で撮影したら、入門用の機材でも驚くほど綺麗に天の川を写すことができます。街から離れた場所、例えば夏のキャンプなんかに行ったときに、空を見上げたらものすごい星が見えたという経験は一度くらいはあることかと思います。そのような場所なら天の川撮影は十分できるはずです。

暗いところに行って車から降りて、あれ?何も見えないと思っても諦めないでください。車のライトで、目が明るいところになれしまっている状態では天の川は見えません。少なくとも暗い状態で何分か待って、改めて天の川が目で見えるか確かめて見てください。空にうっすらと白いモヤモヤしたものが天の川です。人間の目は光を溜め込むことができないので、写真ほどはっきりとは見えないことも覚えておくべきでしょう。うっすら見えるくらいならカメラで撮れば十分に見えてきます。


季節と時間も大事です

場所と同じくらいに必要なのが、季節と時間です。夏の方が濃い天の川を楽しむことができます。冬も天の川は出ていますが、夏に比べたらとても薄いです。そもそも天の川とは地球から見た銀河の断面方向を見ていて、夏の南の方角が銀河の中心方向を見ることになるからです。基本的には春先なら夜中以降の遅い時間、夏なら一晩中、秋なら日没からしばらくの間と思えばいいでしょうか。どの時期でどの時間に見るといいかもっと調べたい場合はプラネタリウムソフト、例えば無料のStellariumなどを使うといいでしょう。




もう一つ見栄えに大きく関係するのが月です。月は天の川に比べてものすごく明るいので、基本的に月が出ているときは天の川撮影には向きません。月が邪魔するかどうかも先ほどのStellariumで調べることもできますが、月の満ち欠け月の出入りの時間がわかるサイトもありますので、利用するといいでしょう。私はiPhoneで「Diana」というアプリを使って調べています。アンドロイド用もあるみたいです。


透明度

さらにもう一つ重要なことがあります。もちろん天気は重要で雲が出ていたらダメなのですが、それだけではなくて「透明度」というのが天の川の見え方にかなり効いてきます。これはなかなかわからないかもしれませんが、昼間に遠くの山がはっきり見えるなんていう日は透明度が高い日が多いです。富山では立山の見え方が日によって大きく違い、たまに驚くほどはっきり見えます。こんな日は天の川日和です。


実際の遠征

こうやって見ると、実は天の川を撮影できる日は思ったより少ないことがわかります。夏前後で、暗い場所に遠出ができる休日前とかで、新月期に近くて、天気が良くて、かつ透明度が高い。都会に住んでいてい忙しい人だと、年に何日チャンスがあるかわからないくらいかもしれません。それにもめげずに撮影に行くわけですから、チャンスだと思った日にすぐに出発できるように事前準備をきちんとしておく必要があります。

まず忘れ物はないか?メインの機材は
  • カメラ本体、レンズ、三脚、レリーズ、ヒーター
などです。でもそれだけではありません。例えば
  • メモリーカードは入っていますか?十分な空き容量はありますか?
  • カメラの電池は充電されていますか?予備の電池もあった方がいいかもしれません。
  • 小さなライトがあった方がいいかもしれません。スマホのライトなどでもいいですが、他の人の迷惑にならないように、あまり明るくないもの、できれば赤いライトが望ましいです。赤いライトがなければ、赤い透明のフィルムをライトのところに貼っておくだけでもいいです。赤いフィルムがなければ、サランラップに赤いペンで色をつけて貼っておくだけでもいいです。
夏だからよっぽど大丈夫かと思いますが、山の上などは思ったより寒いかもしれません。
  • 防寒対策
もしておいた方がいいともいます。また、虫刺されに悩まされることも多いので、
  • 虫除け
もあった方がいいでしょう。あとはお腹が空いたときの夜食とかでしょうか。

あと、安全にも気をつけてください。暗いところなのでなかなか見通しがききません。できるなら昼間に一度下見に行っておいた方がいいかもしれません。山の中だと熊が出ることもあります。音楽を鳴らすなど、音を出していた方が動物たちも寄ってこないので安心です。最初はできるなら一人よりも、複数人で行く方がいいと思います。天の川の絶景ポイントには天文を趣味とする先客がいるかもしれません。話しかけてみると色々教えてくれるかもしれませんし、何より仲間がいた方が何かあったときも安心です。



撮影練習

さて、実際の撮影に入りますが、以下で説明することを時間のある昼間のうちに練習しておいた方が絶対にいいと思います。昼間の明るいうちに色々なスイッチを確認しながら、それこそカメラを見なくても手で触るだけでどこにどのスイッチがあるかを知っておくと、当日の暗い中での撮影がものすごくスムーズになります。星の撮影は基本的に全てマニュアルモードで行います。
  1. カメラの上部右のダイアルを回してMのところに合わてマニュアルモードにします。もしレリーズを使う場合は、自動的に外部からコントロールできるバルブモードにしておきます。
  2. 実際によく忘れるのが、レンズ本体の設定です。レンズのところに切り替えスイッチがありますが、マニュアルフォーカスモード(MF)、手振れ補正(STABILIZER)はオフにします。
  3. カメラの背面のメニュー(MENU)ボタンで色々設定します。まず、撮った画像の保存ファイル形式はできるだけいいものを選びましょう。JPGなら一番圧縮率が低くファイルサイズが大きいもの。できるなら後で色々加工しやすいようにRAWで残しておいた方がいいです。私はファイルサイズは大きくなりますが、基本的にRAW+JPGで両方とも残すようにしています。
  4. ホワイトバランスは白色蛍光灯か白熱電球のほうが夜空の色に近く見えます。本当はきちんとホワイトバランスを合わせた方がいいのですが、RAWで撮っておけば後から変更できるのでそれほど気にしなくてもいいです。オートホワイトバランスは何枚も撮影していると途中で色温度が変わることがあり、統一処理ができなくなるため、やめておいたほうがいいと思います。
  5. 絞りはレンズの一番明るいところに合わせます。Fの値を一番小さくするという意味です。今回の標準レンズの場合F3.5にします。星像が変な形になる、周辺減光がひどいなどという場合は少しFの値を大きくして絞ります。注意することは、あえてきちんとF値を設定しないとFが勝手に大きくなったままになってしまって撮影してしまうことがあるので、必ず確認したほうがいいです。
  6. ノイズリダクションなどの機能は基本的に全てオフの方がいいと思います。ただし、後で画像処理をすることが前提です。画像処理をしない場合は長時間ノイズキャンセル機能はオンにしてもいいかもしれませんが、撮影できる時間が半分になってしまうので時間がもったいないです。
  7. 液晶画面の明るさは普通の設定だと明るすぎるののと、暗さに慣れた目を戻さないように一番暗くします。
  8. ピントを星に合わせるのは意外に難しいです。できるならば昼間に(距離はレンズによりますが)数キロメートルと十分離れたところを見ながらピントを合わせて、その位置でピント調節リングをテープなどで固定してしまいます。ちょっと高いですが、パーマセルテープが便利です。レンズによりますが、必ずしも無限遠の設定で本当にピントが合うというわけでもないので、きちんと確かめたほうがいいです。
  9. シャッターを押す際の星像のズレを防ぐために、レリーズやリモートシャッターを使うなら、昼間のうちに操作に十分に慣れておいて下さい。
  10. 一度、三脚に乗せてカメラがきちんと固定できているか、ガタがないか、方向を変えることができるかなどもチェックします。暗闇で三脚に固定するのも、カメラの向きを変えるのも、明るいところとは勝手が違います。
  11. 意外にも、レンズキャップや、レンズの付け替えなども暗闇では大変です。外したレンズキャップをしまう場所もあらかじめ決めておいた方がいいでしょう。
  12. 小さなライトを用意しておくといざという時に楽です。ライトには赤いフィルムを貼るなどして、暗闇に慣れた目を戻さないようにする工夫などが必要です。
  13. ISOや露光時間、F(絞り)を変える場合のスイッチの位置を改めて確認しておくといいでしょう。これらは暗闇で何度もいじる必要があるので、手探りだけでスイッチの位置がわかるようにしておく必要があります。
  14. 撮影した後に、何秒間画像を表示するかの設定も見直しておきましょう。4秒くらいが適当でしょうか。また、撮影画像を後から見る方法もきちんと確認しおきましょう。青い三角マークのプレイボタンですね。撮影画像を表示した状態で、拡大する方法も練習しておきましょう。撮影した画像のピントが合っているかどうか、その場で確認したくなるものです。

ここまでをとにかく昼間のうちに準備してしまいます。できるならば、これらのことは真っ暗なところでもできるように、暗い場所で何度も練習しておくことをオススメします。

さて実際の撮影ですが、本番当日の撮影をする前に余裕があるなら、別の日に事前に夜の星の撮影を試すといいです。多少周りが明るい自宅からとかでもいいので、夜空を写してみてください。意外に星が写ることにびっくりすると思います。十分な練習をしてから、本番の当日の撮影に向かいます。



実際の撮影

さて、いよいよ本番です。練習も繰り返して準備は万端なはずです。臆せずに撮影開始といきましょう。
  1. もし昼間にピントを合わせ忘れていた場合は、Live viewで明るい星を映してから、それを5倍か10倍で拡大して、一番小さく見えるところにフォーカスリングを合わせます。パーマセルテープなどで固定したほうがいいでしょう。慣れないとこれが一番難しいかもしれません。後から画像を見て、ああピントがずれてたと後悔することがないようにきちんと合わせましょう。
  2. ライブビューモードは楽ですが、カメラの温度が上がりすぎてノイズが出やすくなります。基本的にライブビューは切って撮影します。
  3. さて、天の川にカメラを向けます。方角ですが、天の川は東の空から出始め、時間とともに徐々に立ち上がってきます。夏だと南側にそびえ立つ雄大な天の川が楽しめることでしょう。目で天の川が見えるくらいならそちらにカメラを向けてください。
  4. 画角はこんなサイトや、Stellariumでも手持ちの機材を登録すれば(実はこの機能結構便利です。)計算できたりしますが、まずは実際に撮ってみた方が早いでしょう。18mmでも天の川の濃い部分なら結構な範囲が入るはずです。
  5. その際、水平度はきちんと取るといいでしょう。X7は水平出しの機能がないので、三脚についている水準器があればそれを利用するといいでしょう。
  6. ここから最後のパラメータ選びになってきます。ISO感度とシャッター速度です。ISO感度をいくつにするかは周りの明るさによるので、何枚か試し撮りをして決定します。感度はノイズに直結するので、ノイズが目立たない程度の最大のISOを探します。機種やレンズにもよりますが、ISO1600か3200くらいが適当かと思います。最初あまりノイズを気にしないのなら6400とかでもいいと思います。今回の撮影ではこれまでの経験上ISO3200に統一しようと思います。
  7. シャッター速度(露光時間)ですが、レンズの焦点距離や方角にもよりますが、30秒くらいまでだと拡大しなければなんとか星が流れずに見えます。余裕を持って20秒くらいまでが適当かもしれません。今回はの撮影では多少拡大してもいいように20秒にしようと思います。
  8. 実際にシャッタを切って(レリーズがあれば露光時間を設定してからレリーズのスタートボタンを押して)しばらく待ちます。一番ドキドキする瞬間です。露光時間の20秒がすぎて画面が液晶モニターに映し出されると思います。天の川は写りましたか?目で見るよりはるかに濃い天の川が見えているのに驚くことと思います。もしここでまだ、天の川としては大したことないなとか思ってもがっかりしないでください。画像処理でもう少しあぶり出して見栄え良くすることができます。
  9. その後、画角などを合わせ直して、何度か撮り直します。明るすぎたり暗すぎたりしたら、ISOを小さくしたり大きくしたりしてちょうどいい明るさになるように変更します。
  10. レリーズなどでずっと連続して撮影すれば、後からタイムラプス映像などもできますね。

とにかく、事前の練習がすごく有効だと思います。暗い中で、手だけでボタンの位置を覚えてしまうくらいにしておかないと、実際の撮影ではなかなか上手くいかないでしょう。

とりあえず今日はここまで。明日から3連休。高気圧で全国的に天気もいいようです。カメラを持って出かけましょう。私もこれから娘と一緒に実際の撮影に行ってきます。


次回は「その2」実際の撮影の様子です。
さらにその後、撮ってきた画像の処理を予定しています。できるだけ無料のソフトで済ませたいと思います。




七夕は全国的に大雨でしたが、次の日の8日は午前半ばから晴れ、夜には透明度の高い素晴らしい空を見ることができました。一日遅れましたが、この天の川を見る限り織姫、彦星も無事に会うことができたのかなと思います。


さて、先日購入したSAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMCの絶好のテスト日和です。始めた時間が遅くて、次の日も仕事なのでほとんど時間をかけることができませんでしたが、とにかくファーストライトです。

IMG_0634
撮影地: 富山県富山市自宅庭から, 2018年7月9日0時3分
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, JPG), 露出20秒、固定撮影
SAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMC
画像処理なし


これ信じられますか?自宅からの天の川です。RAWも撮りましたが、これはJPGの撮って出しで何の加工もしていません。この日は普通に目で見てもはっきり天の川が見える珍しい日でした。これまでも天の川が見えたことはちょくちょくありますが、自宅でこれほどはっきり見えたことはありません。富山なので確かに田舎ですが、それでも国道沿いの町で、周りは普通の住宅街です。この日は南の低い空まではっきり見えました。連日の雨がチリとかも洗い流してくれたのかもしれません。その代わり星は瞬いていて、シンチレーションは良くなかったのかと思います。

この日はたまたまホタルが庭に一匹迷い込んでいて、この写真に写り込んでしまいました。写真をクリックして拡大するとわかりますが、3つくらい光の筋が見えると思います。

20秒露光なので、拡大すると星が流れているのが見えますが、片ボケなどは見られないと思います。いや、フル開放2.8でこれなら十分すぎるかと思います。とりあえず何の不満もありません。でも高級レンズとか触ったことがないので、もしかしたら見る目が甘いだけなのかもしれません。周辺減光は噂通り激しいですが、私的には許容範囲です。下部の景色を見るとわかりますが、歪みはやはりひどいですね。でもこれはレンズ補正で緩和されるらしいので、これもあまり心配していません。うーんこの値段でこの写りなら十分満足です。


次は上空の天の川です。これもJPG撮って出しです。右が南側、左が北側です。

IMG_0642
撮影地: 富山県富山市自宅庭から, 2018年7月9日0時25分
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, JPG), 露出20秒、固定撮影
SAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMC
画像処理なし



上下左右と四隅を拡大してみます。

IMG_0642_four


真ん中と上はほぼ点像。右はまあ許容範囲、下は少し上下に流れています。左は下方向に少し残像みたいにずれています。四隅は左下が一番マシで、右上と左上が少し三角形になっています。右下は斜めに流れてしまっています。これも他のレンズの経験がないので何とも言えないですが、星像の乱れは微々たるものかと思われます。

実際、手持ちの誠文堂新光社の西條善弘氏著の「星空撮影&夜景撮影のための写真レンズ星空実写カタログ」の写真と比べると、SIGMAの14mm F1.8 DG HSMと比べても、F1.8なら圧勝、F2.8と比べても等価かむしろいいくらいです。書籍の中ではF2.8で「すばらしいと画面」評価されているので、少なくともこの個体の画像は悪い星像ではないと思われます。もう一つの候補だった、TAMRONのSP15-30mm F/2.8 Di VC USDとの15mm側で比較しても、F2.8では明らかに勝っているように見えます。CANON純正のEF14mm F2.8L II USMとは比較にならなくて、NIKONのAF-S IKKOR 14-24mm f/2.8G EDと比べても圧勝です。

書籍の方はどうやら周辺減光を補正してあるものを掲載しているらしいので単純な比較はできないかもしれません。うーん、それでもなんか良すぎる気がします。何か間違っているのか、ひいき目で見ているだけなのか?

でもまあ、不満がないということは精神衛生上いいことなので、たとえ将来後悔するかもしれませんが、今回は大当たりだったと思うことにします。


最後に上記画像を加工したものを載せておきます。以前自宅で撮った天の川がここにあります。リンク先の日も透明度は決して悪くないですが、かなり炙り出してこれなので、いかに昨晩の透明度が良かったかがわかると思います。

IMG_0642_RGB_VNG_DBE_cut
撮影地: 富山県富山市自宅庭から, 2018年7月9日0時25分
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出20秒、固定撮影
SAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMC
Pixinsight, Photoshop CCで画像処理 


自宅からコンスタントにこれくらい天の川が撮れればいうことないのですが、やはり昨晩の透明度は七夕の贈り物なのでしょう。

今年も蛍の季節がやってきました。富山に来てから毎年6月初めはゲンジボタルを見に行きます。もう何度目になるでしょうか?星を初めてからは、一昨年昨年と、今年で3回目の蛍になります。蛍が出るのは基本的に梅雨の季節ということもあり、蛍と一緒に星を撮るのは難しく、去年も雲の合間にちらっと星が写ったのみでした。

蛍の寿命は短いです。実際に乱舞して見えるのはせいぜい1-2週間です。梅雨入り直前の6月7日、平日ながら雲もあまりなくラストチャンスかと思い、思い立っていつもの蛍スポットに娘のNatsuと向かいました。夕方雲が結構あり本当に行くかどうか迷っていたので、自宅を出たのが20時頃、到着したのは20時半過ぎです。駐車場はいっぱいでしたが、蛍も一旦休憩に入る時間で、もう他の人はほとんど帰るような時間でした。到着するとカメラを向けている人が何人かと、子連れの家族が一組いるだけでした。

ほんの5分もすると、他に誰もいなくなったので早速撮影に入ります。なぜ誰もいない方がいいかというと、今回はASI294MCでの撮影を試したかったからです。CMOSカメラを駆動するのにPCが必要なので、その画面がどうしても明るくなってしまい、他の人に迷惑になってしまうからです。

時間的に蛍は少なくなりますが、それでもまだまだ飛んでいます。撮影を開始して、最初は雲が出ていましたが、次第に空一面晴れて来ました。遅い時間に来たのはもう一つ理由があります。天の川を狙いたいからです。蛍は暗くなり始める午後7時半頃から飛び始め、午後9時前くらいで数が少なくなってきます。天の川はこの時間だとこの時期まだ低い位置にいて、なかなか蛍と天の川が重なる時間がありません。今回のタイトルでもあるように、下のように今年やっと念願の蛍と天の川を取ることができました。


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富山県射水市, 2017年6月7日22時17分から22時33分
Canon EOS 60D(ISO3200), 露出20秒
SIGMA 10-20mm F4.5 EX DC HSMを10mmで使用
蛍: 露出20秒 x 41枚をSiriusCompで比較明合成
星: 22時33分から20秒露光したもの一枚を処理(Photoshopを使用)


今回も天の川がやっと光害の少ない暗いところに登って来た頃までのものです。この日はホタルの数も多く、この時間まで結構飛んでいましたが、これ以降はかなり少なくなってしまいました。天の川部分は20秒露光の一枚からの処理になりますが、場所柄それほど暗いところではないので、一枚撮りからの天の川はこれくらいが限界ですが、それでもやっと撮れたものなので結構満足しています。梅雨入りしてしまった今年は、おそらくもう蛍と撮るチャンスはないのでまた来年もう少し時間を見計らって撮影したいと思います。

下はもう少し早い時間帯の、まだ雲がある頃のものです。

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富山県射水市, 2017年6月7日21時12分から21時20分
Canon EOS 60D(ISO3200), 露出20秒x24枚をSiriusCompで比較明合成
SIGMA 10-20mm F4.5 EX DC HSMを16mmで使用


下は6月10日の週末日曜に撮ったものです。上の水路の反対側で北西の方向です。この日はドン曇りで星は全く見えません。

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富山県射水市, 2017年6月11日20時43分から20時53分
Canon EOS 60D(ISO1600), 露出20秒x18枚をSiriusCompで比較明合成
SIGMA 10-20mm F5 EX DC HSMを16mmで使用


最後に、一番上の天の川の写真を星まで含めて比較明合成したものです。晴れ渡っているのがわかると思います。

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ところで、上の方で言っていたASI294MCの画像が見当たらないと思われるかもしれませんが、こちらは主に動画で撮影しました。編集にもう少し時間がかかりそうですが、さすが超高感度CMOSカメラです。かなりすごい映像が撮れています。2018/6/14 追記: 動画アップ記事書きました。



 

前回の記事と少し前後しますが、先週11月12日の話です。

今回の飛騨コスモス天文台の観望会はめずらしく日曜日開催でした。子供達はこの観望会をすごく楽しみにしているみたいで、いつものように3人で数河高原を目指しました。明るいうちに着きたかったのですが、途中食事をとったりで、結局到着したのは18時過ぎ。車から出るととても寒かったですが、天の川がものすごく綺麗で、南西から北の方までかなりくっきりとかかっていました。

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この日の目的の一つは修理した赤道儀のテストでしたが、セットアップしている途中で電視に移ってしまい、最後まで試すことができませんでした。電視の方はというと、高山の方から来ている方が何人かいるということで、いつものM57とM27をみんなで見ました。ちょうどドームの中で写真をみせてもらったらしく、それが実際に空にあるものを見ることができたので、喜んでくれたようです。数河高原はさすがに光害も少なく暗い空です。星雲もとても色鮮やかに見ることができました。他にももう少し見ようとしたのですが、Nexstarの導入精度があまり取れていなかったので、あきらめてしまいました。それよりも天の川が綺麗なのと、おうし座北流星群が極大日だったので、普通に空を見上げて星を見るのが楽しかったです。

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今回子供メンバーはというと、4年生のKちゃんに、5年のSuke、中1のNatsu、中3のS君と、いつものメンバーで、走り回って大騒ぎをしていました。S君がSukeにとってちょうどお兄さんみたいで、いつも相手をしてくれています。途中Yさんが出してくれたコーヒーが暖かくてとても美味しかったです。子供達はお菓子をパクパク食べていました。Yさん曰く、修理したドームも夜に温度が低くなってもきちんと動いているということで一安心です。

実は今年度は今回で最後の観望会です。間も無く雪が降って来るので、来年の春、4月か5月くらいまでは車で入ることもできなくなってしまいます。みんな名残惜しそうに、「よいお年を」と声をかけ、22時頃にコスモス天文台を後にしました。代表のYさん、いつも双眼鏡や望遠鏡を出してくれるSさん、今回会えなかったですがコスモス天文台の皆さん、今年も楽しい観望会をありがとうございました。また来年春の観望会を楽しみにしています。



2017年8月18日、昨年のお化け屋敷観望会に引き続き、近所のお寺を借りて肝試し観望会を開きました。

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今回はうちの下の子Sukeの企画なのですが、お化け屋敷の時は泣きながらやりたいと訴えて、今回の肝試しもどうしてもやりたいと大人が集まる企画会議に無理やり参加して押し通しての実現でした。相変わらずやりたいことがあると、どうにかしてやり通してしまう性格は、困ったものですが、ある意味見上げたものです。しかも恐ろしく強いこだわりがあるらしく、自分のイメージと違うアイデアは大人が何と言っても絶対に採用しません。

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18時半頃からお堂の中で怖い話が始まり、19時頃から実際にお墓の周りをぐるっと回ってくるきもだめしが始まりました。私はきもだめしの間は観望会の準備をしていたので、あまり状況を把握できていませんが、怖がっている子ほど明るいうちに回り始めたようです。きもだめしが終わった子から呼び止めて、観望会へと誘いました。今回はC8で主に木星と土星を見ました。多少の雲はありましたが、お盆前に同じお寺でやった観望会の時よりもはるかに天気が良かったのと、子供達が順番に終わってからやってくるので、比較的みんなゆっくりと見ることができたと思います。

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観望会で星座解説をしながら気づいたのですが、雨上がりのせいなのか結構な数の星が見えていて、透明度が良さそうでした。そこで、きもだめしに来ていた仲のいいHさん家族3人と、うちのNatsuとSukeの計6人で、牛岳に天の川を見に行こうと、21時頃に出発しました。22時前には牛岳に到着し、空を見上げると結構な範囲で星が見えていました。ところが天の川を見ようと展望台に上がって、さあ見ようとした頃には残念ながらどんどん雲が広がって来てしまいました。今日はもうダメかと思っていたのですが、20分もしないうちに、また雲間が見えて来て、徐々に全天に星が見えてきました。しかもこの日は天の川がかなり濃かったです。一緒に行ったHさん一家も大満足のようでした。

その時に、娘がEOS kiss X7と付属レンズで写したのが下の写真です。5枚の画像を合成しています。モノクロにもしてみました。画像処理はまだ娘には難しいので私がしました。かなり加工をしてあるので、星景写真というよりは、アート写真に近いものになっていますが、入門クラスのX7でさえこれだけ撮れてしまうので、娘もすごく楽しいみたいです。


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2017/8/18 22:43 
富山県牛岳
EOS X7, 18mm, F4.5, ISO3200, 25秒固定撮影
5枚をICEで合成, Photoshop CC + Nik collectionで画像処理



23時過ぎにHさん一家は帰っていったのですが、我々はもう少し残っていました。下の南天が開けているところに歩いていくと、県天のYさんが来ていました。実はYさんは同じ日に県天に入った方で、牛岳に来るとほとんど必ず会うので、すごいパワフルな方です。この日はペリカン星雲を取っていました。

この日は子供もいたので、結局私は撮影などはせずに、0時過ぎには自宅に向かいました。家に帰って驚いたのは、今日はなんと自宅からでも天の川が余裕で見えます。もったいなかったので、少しだけ撮影しました。その時の写真です。天頂を少し超えた夏の大三角あたりです。光害があるのであまりきれいには撮れませんが、それでも自宅で天の川を撮ったのは初めてなので、画像処理までしてみました。

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撮影地: 富山県富山市下大久保, 2017年8月19日0時38分
EOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


夜も更けて来て、もうすばるとアンドロメダ銀河が上って来ていました。今年初見です。お気楽極楽で一枚撮りをしてみました。アンドロメダは薄雲越しです。NIKONの50mm f=1.4のオールドレンズで撮ったのですが、どうも変なオレンジ色の光が写り込んでしまうようです。ちゃんとした写真には厳しいですね。

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撮影地: 富山県富山市下大久保, 2017年8月19日1時37分
EOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
NIKKOR-S 50mm F1.4
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理



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撮影地: 富山県富山市下大久保, 2017年8月19日1時52分
EOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
NIKKOR-S 50mm F1.4
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


今年の夏の天気はボロボロでしたが、本当に久しぶりにまともな星空を見た気がします。これ以降も回復してくれるといいのですが。






 


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