SharpCapのバージョン4.1.11226 (10月30日) 以降から、独自のビルトインのプレートソルブ機能「SharpSolve」が搭載されました。これでもう、外部のプレートソルブソフトをインストールする必要がなくなります。不安定だと思われていたトラバースを使って試してみたので、記事にしておきます。
使い方ですが、 メニューの「ファイル」SharpCapの設定画面を開き、「プレートソルブ」タブを選びます。
今回架台は経緯台のトラバースで試しました。以前ASTAPやASPSでプレートソルブ試した時に、AZ-GTiに比べてトラバースだと明らかに不安定なことがあり、その後コントローラーソフトのSynScan Proを最新版にしてAZ-GTiもトラバースもかなり安定になったという経緯があります。このトラバースで動くなら、おそらく他の架台だとほぼ問題なく動くでしょう。
適当に初期アラインメントをします。画面に星が表示されますが、最初の導入なのでおそらく方向は正確ではないはずです。今回もベテルギウスを導入したつもりが、全然画面内には来ていません。試しにまずはここでASTAPを実行してみました。
ASTAPでの恒星の認識はうまくいくときはうまくいくのですが、たまに(方角や、星の見え方によって)全くうまくいかない時があります。こんなときは代わりにプレートソルブエンジンをASPSに切り替えてその場を凌いでいたのですが、ASPSは解析するのに時間がかかってじれったいのと、ASPSでもうまくいかないことがあって、そんな場合は見ている方向をわざと変えてやって認識させたりしていました。
このSharpSolveはかなり優秀みたいで、今回たまたまASTAPでうまく認識できなかったのですが、SharpSolveに変えたら全く問題なく認識できました。しかも認識の速度がかなり速いです。ASTAPもそこそこ速いと思っていましたが、SharpSolverはそれ以上の速度です。
うまくいくと以下のような画面になり、何度くらいずれていたがが出てきます。
今回は2.23度ずれていたとのこです。赤道儀や経緯台をSharpCapに接続しておいて、このずれを架台にフィードバックして課題の向きを補正することで、架台が今向いていると思っている方向と、実際に向いている方向を自動的に一致させます。
ちなみに、「プレートソルブ」という単語の意味は、「今見いている視野の方向を計算して求める」ということに過ぎず、架台の方向を補正するという意味は含まれていませんが、最近では「方向の補正」まで含めてプレートソルブという単語で表すことが多くなってきていますね。
今回はSharpCapの新機能「SharpSolve」でプレートソルブを試しましたが、安定性、速度はこれまでのプレートソルブソフトを凌駕しています。トラバースでも全く問題なく動いたので、かなりのものでしょう。これでトラバースでの電視観望が完全に実用レベルになったのかと思います。
まだSharpSolveを試していない方は是非とも試してみてください。
設定方法
使い方ですが、 メニューの「ファイル」SharpCapの設定画面を開き、「プレートソルブ」タブを選びます。
- 「プレート解析エンジン」のところで「SharpSolve(SharpCap's built in plate solver)」を選びます。もしこの選択肢が出てこない場合は、SharpCapのバージョンが古いことが考えられますので、今一度バージョンが4.1.11226より新しいかチェックしてみてください。バージョン番号はSharpCap画面の一番上のところに表示されています。
- 焦点距離は自分が使っている望遠鏡の値を正しく入れてください。
- 解析範囲が視野角で0.5度以上の場合はもうこれでOKですが、もし0.5度以下の視野で解析したい場合は、インターネットに繋いだ状態で「インデックスファイルのダウンロード」を押してください。ネットの速度にもよりますが、1分程度でダウンロードが終わり、その後「0.25度」が選択できるようになります。
SharpSolverのテスト
今回架台は経緯台のトラバースで試しました。以前ASTAPやASPSでプレートソルブ試した時に、AZ-GTiに比べてトラバースだと明らかに不安定なことがあり、その後コントローラーソフトのSynScan Proを最新版にしてAZ-GTiもトラバースもかなり安定になったという経緯があります。このトラバースで動くなら、おそらく他の架台だとほぼ問題なく動くでしょう。
適当に初期アラインメントをします。画面に星が表示されますが、最初の導入なのでおそらく方向は正確ではないはずです。今回もベテルギウスを導入したつもりが、全然画面内には来ていません。試しにまずはここでASTAPを実行してみました。
ASTAPでの恒星の認識はうまくいくときはうまくいくのですが、たまに(方角や、星の見え方によって)全くうまくいかない時があります。こんなときは代わりにプレートソルブエンジンをASPSに切り替えてその場を凌いでいたのですが、ASPSは解析するのに時間がかかってじれったいのと、ASPSでもうまくいかないことがあって、そんな場合は見ている方向をわざと変えてやって認識させたりしていました。
このSharpSolveはかなり優秀みたいで、今回たまたまASTAPでうまく認識できなかったのですが、SharpSolveに変えたら全く問題なく認識できました。しかも認識の速度がかなり速いです。ASTAPもそこそこ速いと思っていましたが、SharpSolverはそれ以上の速度です。
うまくいくと以下のような画面になり、何度くらいずれていたがが出てきます。
今回は2.23度ずれていたとのこです。赤道儀や経緯台をSharpCapに接続しておいて、このずれを架台にフィードバックして課題の向きを補正することで、架台が今向いていると思っている方向と、実際に向いている方向を自動的に一致させます。
ちなみに、「プレートソルブ」という単語の意味は、「今見いている視野の方向を計算して求める」ということに過ぎず、架台の方向を補正するという意味は含まれていませんが、最近では「方向の補正」まで含めてプレートソルブという単語で表すことが多くなってきていますね。
まとめ
今回はSharpCapの新機能「SharpSolve」でプレートソルブを試しましたが、安定性、速度はこれまでのプレートソルブソフトを凌駕しています。トラバースでも全く問題なく動いたので、かなりのものでしょう。これでトラバースでの電視観望が完全に実用レベルになったのかと思います。
まだSharpSolveを試していない方は是非とも試してみてください。