ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ: 一般


名古屋市科学館から満天NAGOYAへ



名古屋市科学館で2回のプラネタリムを堪能した後、常設展示に後ろ髪を引かれつつも時間も勿体無いので移動します。最寄りえきは矢場町ですが、時間稼ぎで栄まで歩き、そのまま地下鉄東山戦に乗り、名古屋駅の次の亀島駅まで移動しました。

その頃家族はというと、バンクシー展を見てからすでにイオン近くに来ていて、あらかじめ調べてあったラーメン屋に行っているとのことです。私は時間的にはきびしかったので、イオンの中で食べればいいやと、とにかく移動します。

亀島駅からイオンモールに行くのは苦労しました。広すぎてGoogleマップを見てもどちらから回っていけば入り口側に行くかわからなかったのです。結局裏の駐車場入り口側に回ってしまいましたが、店内に入ることはできました。その中からさらにプラネタリウムに行くのに人に聞きながら、3階にあるということがわかり、やっとのことで辿り着きました。

プラネタリウム近くに行くと何故か息子が椅子に座って休憩しています。「プラネタリウム一緒に見るか?」と聞いてみると、開口一番「ラーメン美味しかった!これまで食べた中で一番美味しかった」とのこと。食べることができない私にとってはそんなことはどうでもよく、「プラネタリウム見る?」と再び聞くと、珍しく「うん」とのこと。

一番早いプログラムは高校生が主人公のアニメ。次の回がポケモン、その次が宇宙ステーションから見た映像がメインのものでした。そこまでは待てなかったので、結局一番早い15時からのチケットを2枚取ります。高校生がどう星に絡むのか楽しみです。

開演まで30分くらい時間があったので、急いで昼食を取ります。すると、通りがけのフラダンスショップには妻の姿が。ちょっと前にフラダンスを趣味で始めたので、都会のフラダンスショップに一度来てみたかったとのことです。声をかけたのですが、趣味なので自分と同じで説明が長くなりそうだったので、何とかふっ切ってフードコートに。早く出てきそうなカルビ丼を頼んで、急いでお腹にかきこみます。気づくとすでに入場開始の14時50分、エントランスへ移動です。


いよいよドームの中へ

エントランスで客層を見てみると、友達同士の若い女性がかなり多く、他はカップルのみです。我々のように男複数というのは全くいません。しかもアニメといっても子供向けではないので家族連れの姿も全くなく、すでに浮いているかもしれません。

すぐに案内があり、中に入ります。

中ではすでにプログラム前のデモ映像が流れています。指定された席に座って上を見上げてしばらく見ていましたが、この時点でもう完全に圧倒されました。壁から天井全体に一面に直接配置された高輝度LEDでこれまでのプラネタリウムでは表現できなかった映像を次々と映し出します。オーロラが出たり、メテオストライクみたいな映像がありましたが、感動したのはたまに流れる極々普通の空の風景。例えば雲が流れる星空、普通のプラネタリウムでは絶対にありえない映像です。昼間の青空が綺麗に表現できるのもLEDのコントラストのおかげかと思います。夕方の星が出始める黄昏時の雰囲気も十分に出ています。これはすごい!

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技術的なところを見るために、席を立って壁際のLEDの写真を撮ってみました。LEDのピッチは数mm位でしょうか、間近で見たら一つ一つのLEDが認識できますが、少し離れたところではもう個々のLEDは全くわからなくなります。LEDはおそらく数10cm x 数10cm程度のシート単位になっていて、よく見ると境目がわかりますが、これも将来は解決されていくでしょう。これだけの数のLEDをムラなく表示させるのはかなりの技術なのかと思います。

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男二人組で、しかも壁際に行って写真を撮ったりしているので、ちょっと変な人と思われたかもしれません。プログラムが始まる前に写真を撮ること自体は問題ないみたいで、他のお客さんも空の写真をたくさんとっていました。でもこの極々普通の空の風景、これがどれだけ普通のことではないのか、できるならこの場で見ている人全員に理解して欲しいです。エンターテインメントはこういった最先端の技術を贅沢に消費していくのですが、それでお客さんが入り、星好きな人が増えてくれるとすごく嬉しいです。満天NAGOYAを見た方は、是非とも名古屋市科学館をはじめ全国にあるプラネタリウムにも訪れてくれればいいなあと思います。

さて、実際のプログムラムについてはネタバレになるので詳しくは書きませんが、普通のプラネタリウムレベルの正確な空を何度も映し出してくれます。ここら辺はさすがコニカミノルタです。不思議な感覚だったのは、主人公が見ている方向によって座っている観客の空の方角が一瞬で変わること。南向きの空、西向きの空、あともう一方向と三方向がセットされていました。普通の投影型のプラネタリウムでは方角が変わることは絶対にありません。おそらく今後見ている方向がさらに増えていったり、リアルタイムで方向が変化していくような映像も用意されるのではと思います。一つだけネタバレ、最後の方に出てきた街中の夜明けの空は、まるで本当に外に出ているような、ものすごくリアリティーのある風景でした。

振り返ってみると、やはりものすごいです。これまでもプラネタリウムの印象を完全に覆します。将来的にはこの形式がかなり増えるのではないかと思います。今後はもっと他の状況も再現してくれるのかと期待します。例えば皆既月食、さらには皆既日食も再現できるのではと思えるくらいです。雲越しの月とか、冬の満月の静けさとか、そんな雰囲気まで再現してくれたらと思います。あ、一つどうしても表現できないものを思いつきました。さすがに雨は再現できないと思います。

その一方、星空に関しては普通の投影型プラネタリウムも負けてはいません。満天NAGOYAのようなLEDを壁面に埋めるタイプでは、暗い空と星のコントラストは出ますが、星雲、銀河など、細かい表現は限界があるはずです。今回失敗したのは双眼鏡や星座ビノの類を持っていくのを忘れてしまったことです。最近の高性能プラネタリウム映像を双眼鏡で見ると、例えばアンドロメダ銀河などもきちんと見ることができます。LEDタイプのプラネタリウムで双眼鏡などの倍率を上げた時の映像は果たしてどうなるのでしょうか?ここら辺の追求はまだこれからの課題なのかもしれません。もしかしたらLEDと投影のハイブリッドとかも出てくるのかも。

満天NAGOYAは、LED埋め込み方式を採用した日本で初のプラネタリウムです。そして本日3月24日、横浜にも2つ目の同じ方式のプラネタリウムがオープンしました。名古屋の方でまだ見てない方はもちろん、関東の方もぜひ見に行ってください。天文ファンでこれまでのプラネタリウムに詳しいなら、全く新しいプラネタリウムの表現を思う存分楽しめるかと思います。


その後、SCOPIOと三基光学館へ

さてさてその後ですが、地下鉄東山線をさらに乗って天文ショップSCOPIOに顔を出しました。店長さんと満天NAOGYAの凄さを確認しあいました。

店内に来年中学に上がるという男の子と、その子のお父さんとお母さんがいました。お母さんの方から話しかけてくれて、どんな望遠鏡がいいのか聞かれました。ちょうど店長さんからCelestronのStarSense Exprolorerの説明を受けていたので、これいいですよと勧めておきました。子供が中学入学祝いでどうしても望遠鏡が欲しいので、子供にせかされて遠くから来たとのことです。その子とも少し話して、本当に興味がありそうだったので本を勧めておきました。店の中でも熱心に読んでいたので、結局この日は本だけ買っていましたが、すぐに望遠鏡も買うことになるのかと思います。こういった子を育てていける、リアル店舗がある都市部はちょっと羨ましいです。

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その後、実家への帰り途中に地下鉄を栄で降りてトップカメラを覗きました。特に何も買わなかったですが、科学館から数えて4箇所も天文関連で周り、大満足の一日でした。

次の日は朝早くから妻の実家の神奈川県の相模原に移動です。昼頃には着いて少し時間があったので、相模原市の田名にある三基光学館に立ち寄りました。秋葉原から移転してきたのですが、妻の実家から2キロくらいで無理すれば歩いてもいけるような距離にあったりします。

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でも残念ながらこの日はお休みなようでした。店長さん、ずっと体調を悪くしていたようですが、最近のブログで元気になってきたとの書き込みがあったので、お会いしたかったのですが。

時間が余ったので、子供と一緒に同じく田名にある淡水の水族館「相模川ふれあい科学館 アクアリウムさがみはら」に行きました。ここはタナゴ専用水槽や、タガメやゲンゴロウ、ミズカマキリなどの珍しい水生昆虫もいて、意外なほど楽しめます。

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この日の宿泊は「相模川自然の村清流の里」です。妻の実家の常宿だそうです。安くて食事も豪華で、久しぶりの宿泊での料理を堪能できました。でも運転疲れか体調を崩してしまい、夜も天気が悪かったので、電視観望セットも持っていたのですが結局披露もできず。

次の月曜日には、南大沢に向かいアウトレットモールへ。こんな人が集まるイベントは本当にひさしぶりです。ついでに近くにある学部時代のサークルの部室を覗いたりしました。昼過ぎには高速に乗り、富山に戻ります。

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3連休で富山から名古屋、相模原、富山実家巡りという、久しぶりの家族大旅行でした。私は天文関連で十分楽しめましたが、家族もそれぞれ楽しんだようです。何が一番良かったかと聞いたら「ラーメン!」とのこと。なんだかなぁ...。



3月の連休、名古屋の実家に帰る機会があり、名古屋市科学博物館と昨年末にイオンモールのノリタケ店にできたLEDタイプの全く新しいプラネタリウムに行ってきました。


久しぶりの家族での遠出

3月18日の夜遅く、名古屋の実家へ向かって走ります。家族で実家に行くのも2年ぶりです。次の土曜に朝からフルで遊ぶため、夜中移動です。到着したのは午前1時頃。その日は寝るだけですが、もう母親もいい年なのと、昨年の足の骨折で無理を言えないので、布団などは到着してから自分たちで敷いてそのまますぐに寝ます。

朝は早くから起きて、早速科学館に向けて出発。私以外はプラネタリウムなんか興味がないと、名古屋駅あたりでやってるというバンクシー展へ。午後にイオンで合流することにしました。


名古屋市科学館

前回名古屋市科学館に来たのはもう2年半前になります。



その際は午後遅くに到着したために、プラネタリウムを見ることができませんでした。その鬱憤を晴らすべく今回は2回連続で見ることにしました。

科学館は外観だけで相変わらずインパクトがあります。

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この日は隣で木下大サーカスのテントが出てました。そう言えば昔名古屋で子供を連れてサーカスを見たことを思い出しました。ちょっと見たい気もしましたが、今回は時間が取れそうも無いので、天文に集中です。

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スケジュールを見ると、11時20分のファミリー向けの回と、12時40分の一般向けの回があります。ちょっと迷ったのですが、とりあえず両方見ればいいかと思い、400円追加で2回分の席を取りました。その後、知り合いの学芸員さんに挨拶してきました。研究会などでちょくちょくお会いしている方です。突然の来訪にも関わらず、お忙しいところ丁寧に対応して頂いて恐縮でした。この日のこの方の解説は5回目の公演とかで、残念ながら直接聞くことができなくて残念ですが、とにかくここのプラネタリウムの解説はすごくレベルが高いので他の方の解説も楽しみです。

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プラネタリウム開始時刻まで少し時間があったので、常設展をちょっとだけ見ました。

実は名古屋市科学館は常設展の充実具合が尋常ではなく、冗談抜きで丸一日いても全く飽きることがありません。私が小学生の頃やはり一人で来て、お弁当持参で朝から晩までいました。今は私が通っていた頃に比べて建物が倍増されて常設展エリアは倍増していますので、さらに楽しめるはずです。この間、富山のスーパー宙ガールの小6のMちゃんに会って話した時も、名古屋に来ると「必ず科学館に行き、始まりから終わりまで8時間たっぷり滞在する」と言ってました。まあ、科学好きな子にとっては当たり前のことなのかもしれません。もうこれくらい楽しいところなので、もし余裕があるなら十分な時間をとっていくといいかと思います。

プラネタリウム開始直前に実験のパフォーマンスがありました。時間ギリギリでしたが途中で抜けてもいいというので10分程ですが見ていきました。博士と助手という役で、小さい子にも受けるようにかなり考えられています。空気砲やピンポン球をドライヤーで浮かすとか、短い間に次々とネタを披露していきます。深皿もドライヤーで浮かすことができるのは結構面白かったです。これが浮くと思った人は観客の中でわずか3人だけでした。ここら辺のやりとりは、子供たちどう話せばいいかなど、とても参考になります。


いよいよプラネタリウム

時間になりプラネタリウムへ。まだこの日の初回だからなのか、まだガラガラで指定席と知らずに空いてる席に座ってしまいました。

この回はファミリー向けというので、最初アニメか何かでもやるのかとあまり期待していなかったのですが、全くそんなことはなく全編生解説です。次の日の春分の日の説明があり、前の日の満月の説明と月の満ち欠けの説明があり、冬の大三角とダイアモンドなど、子供がいようがいまいが手抜きの様子がこれっぽっちも見られません。私が一番好きな、街中の星空から光害のない星空へ移る時の、真っ暗になって星がバーっと見えてくる様子もたっぷりと堪能できます。テープ解説や出来合いの映像を流すプラネタリウムとは明らかに一線を画した名古屋市科学館。ファミリーコースという名に惑わされてはいけません。充実のプログラムです。

終わってからプラネタリウム機材を見ながら解説席の方に目を向けると、先ほど挨拶に伺った学芸員の方がいました。実はこの方とは以前観望会について電視観望のことを少し話したことがあり、今回観望会のための機材などを紹介していただきました。


科学館での観望会

まずは口径80cmの三鷹光器製の望遠鏡。この日は一般に公開されていてドーム内に入ってみることができ、昼間のアークトゥルスに向けてありました。残念ながら曇りで、過去映像が出ているのみでした。

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大型の赤道儀に鏡筒が設置されていますが、これはわざと鏡筒側を下に、ウェイト側を上に置き、覗きやすくしたそうです。メートル競争には参加せず、80cmは都会ならこれが最大と根拠を持って決めたそうです。

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80cm望遠鏡に入る手前の屋上の開けた所が夜の観望エリアで、多い時には200人が入るそうです。

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ポイントは退避エリアがあること。雨などの機材の退避や、雷時の人の退避エリアの役割もあるそうです。こういったことは以前からの経験がとても効いているとのことで、2011年のリニューアルになってようやく長年の不満や必要だと思っていたことが実現できたそうです。例えば望遠鏡を出し入れするのに、以前は重い機材を階下から出してくる必要があったのですが、今は待避所の奥の倉庫からすぐ出すことができるそうです。

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倉庫の中を少し見せていただきましたが、その機材の運搬機が秀逸です。EM400にTOA150を載せてあるセットが5台程あったでしょうか。

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これにぴったり合うような専用の運搬機を用意しています。この運搬機、一見特注のようですが、よく見ると市販のキャリー台に一部のみ特注のアダプターをつけて、大型の望遠鏡を簡単に持ち上げて安定に移動し設置できるように設計されています。昔から科学館の企画展示を請け負ってくれていた会社と一緒に考えたとのことで、数百人規模の観望会を定期的に頻繁に、いかにスムーズに実行するために、各所に相当の工夫がされていることがわかります。

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他にも電源を取るためのコンセントが屋外なのに何箇所も設置されているとか、栄、名古屋駅方面の明るい方向を目隠しする壁とか、南側を確保する屋上設計とか、非常によく考えられています。

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屋外コンセントが多数あります。


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街明かりを防ぐ壁と、そこに観望会に役に立つ図が書かれています。

ちなみに以前の観望会の屋上の場所を教えてもらいましたが、エアコン室外機が観望方向にあったなど、反省点が多くあり、そういったことから今の形が出来上がったとのことでした。

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以前の観望会の場所。
ちょうど南側に室外機があって空気はゆらゆらだったそうです。


2回目のプラネタリウム一般コースへ

色々説明していただいている間に、次の一般向けのプラネタリウムの時間が迫ってきました。プラネタリウムドーム内に戻り、機材の説明までしていただきました。

メインの投影機が真ん中の大きな球体ですが、左に見える低い装置が太陽を投影するもの、右に見える小さい装置が天の川を投影するものだそうです。
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このCarl Zeissの機材、600という番号が示す様に600番目のプラネタリウムとのことです。もう見ているだけでその機能美に惚れ惚れします。

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クリックして拡大すると、シリアル番号が見えます。
プラネタリウムを見た際はぜひ自分の目で確認してみてください。

今回お忙しい中、学芸員の方に観望装置、プラネタリウム機材など色々解説していただきましたが、いつか名古屋市科学館で私が持っている技術の電視観望で観望会を実現してみたいです。地元名古屋に貢献できればと思うのと、都市部での観望会がどれくらい大変なのか、一度経験しておきたいという思いがあります。

一般コースのプラネタリウムも十分満足です。この日二度目でも全く飽きることのない、隙のない生解説。未来の空というテーマも面白かったです。単に何万年か先の空を見せるだけではなく、どの星が今の位置からどれくらい動くか、近い星はよく動き遠い星はあまり動かないなど、理由と共に線で結んで表示してくれます。「科学館」の名に相応しく科学的なアプローチで、天文マニアでも十分に満足できる内容でしょう。

一般コースが終わってから、再び学芸員の方と話す機会がありました。その際の会話中で、昨年新しくオープンしたイオンの名古屋ノリタケ店の中にある、コニカミノルタのLEDタイプのプラネタリム「満天NAOGYA」の話になりました。コンテンツの内容を事前に調べていたのですが、正直言うとあまり興味のある内容ではなかったので迷っていたのですが、学芸員の方から絶対見たほうがいいというアドバイスをいただきました。なんでも名古屋市科学館もリニューアルの時にLED壁面設置をやりたかったとのことですが、当時の技術ではLEDの詳細化ができなかったことと、重みで壁が耐えられなかったとのことです。イオンの方はエンターテイメント、科学館は教育ときちんとユーザーの棲み分けができてお互い共存できているとのこと。これは見に行かないわけにはいきません。


常設展の見学から、次の満天NAGOYAへ

その後、少しだけ常設展を見学しました。現在のプラネタリウムの先代の機材が展示されています。解説によると、1962年11月3日から、2010年8月31日まで使われていたそうです。こちらもカッコいいです。

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下の写真は愛知県東栄町の御園にあったプラネタリウムだそうです。私は行ったことがないですが、御園は双望会の開催場所だったことで有名ですね。

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さて時間があまりないので、この時点で移動します。次は満天NAOGYA編です。




先月から天文ガイドを、今月から星ナビも合わせて定期購読にしました。


定期購読素晴らしい!

富山は地方なので、雑誌の発売日が1日遅れるのです。なので毎月5日発売の天文雑誌を読むことができるのは6日。でも定期購読だと4日には自宅に配達されます。実質2日早く読めるのです!これはかなり良いです。

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注目記事

今月号の星ナビにはあぷらなーとさんが記事を書いています。短期連載の3回目です。最初は王道かと思っていましたが、どんどん内容がマニアックになってきています。アクロマートで単色で撮影をするという、あぷらなーとさんが以前から取り組んでいた内容ですが、高級鏡筒でしかうまく撮影できないという神話を工夫によって崩していく過程は見ていてとても楽しいです。でもこれ、あぷらなーとさんはサラッと書いてますが、おそらくかなりの苦労があるかと思います。例えば複数の鏡筒を調整するのは、やってみると相当大変なのかと思います。

もう一つの注目記事は「君は放課後インソムニア」。以前、探偵ナイトスクープで取り上げられていて、コミックスで読み始めたのですが、かなりいいです。数少ない天文系マンガですが、天文ファンなら読んでおいて間違いはないでしょう。石川県七尾高校がモデルになっているとのことで、富山の隣の県ということもあり、私もちょくちょく訪れるところが舞台になっています。このマンガに刺激され、真脇遺跡に星景写真を撮影しに行きました。



先日の石川朝日放送で、高校の天文部の部室を含む現地の紹介をしていました。聖地巡礼したくなってきます。記事の中には、よく行く満天星の方の話も出ています。ここも面白くて、星型の独立したロッジに望遠鏡が置いてあったりして、宿泊すると満天星のプラネタリウムと、実際の空を両方楽しめます。8人くらいまで宿泊できるので、合宿とかやるのも楽しいかもしれません。

天文ガイドの方は、サイトロンジャパンの「天体写真コンテスト2021」の結果が掲載されていました。対象はタカsiさん、準大賞の一人はだいこもんさんです。他にもTwitterなどでやりとりしている方達も入選されていました。入選された方おめでとうございます。素晴らしい写真ばかりでした。今回は一般的なコンテストに比べて個性的な作品も多く、コメントや評を見ているだけで楽しかったです。

もう一つ注目したのが、惑星撮影の連載です。今回はフィルターに関しての内容でしたが、近赤外フィルターの話や、メタンバンドフィルターの話、珍しいUVフィルターの話なども載っていて、参考になるところが多かったです。最近惑星やっていないのですが、SCA260で金星とか撮影するのもまたたのしいかもしれません。


小惑星になった山口さん

あと天文ガイドの105ページの「小惑星ガイド」に、いつも観望会をやっている飛騨コスモス天文台を創設された山口さんが、小惑星「Yamaguchiyuko」の名前として登録された経緯が掲載されています。惑星の命名についてはいくつかされているのですが、今回は特に山口さんのことが詳しく書かれていて、写真付きで、それもあの渋沢栄一氏一緒にに並んで掲載されています。

山口さんは飛騨の数河高原に天文台を建設し、飛騨古川地域に天文文化を広め、その一方絵馬の作者として芸術家としても活躍されていました。私は星を始めてすぐにある講演会で知り合ったのですが、観望会に誘われてそれからずっと、今でも観望会にはお手伝いをさせていただいています。

そんな山口さんですが、1昨年前の8月に残念ながら亡くなられました。山口さんが天文界隈に残した大きな功績が評価され、円館金さんと、天文ガイドでこの「小惑星ガイド」の記事を連載されている渡辺和郎さんが1996年に発見された21294に名前が登録されたとのことです。

このことは我々飛騨コスモス天文天文の会のメンバーにとっても非常にうれしことで、本当に星になられた山口さんですが、きっと天国で喜んでいてくれているのかと思います。


定期購読の弊害

定期購読は早く読めるので非常に満足なのですが、その一方、定期購読にした場合の欠点がわかりました。

それは本屋に行かなくなることです。

少なくとも毎月6日には本屋に行っていたわけです。それがなくなることで、新刊のコミックをチェックする機会をなくしてしまったのです。そのため大好きな「君は放課後インソムニア」を買いそびれるところでした。星ナビの記事で新刊が出ていることを知ったのですが、結局本屋に行ったのは時間が取れた7日の日曜日。1軒目の本屋では売り切れ。近くには本屋はあと1軒しかありません。そこでなんとか最後の1冊をゲットです。ついでに 「君は放課後インソムニア」が連載されている週間ビッグコミックスピリッツも買ってきました。なんんでも天文ガイドとコラボで、巻頭カラーだそうです。しかもアニメ化?楽しみです。あと、これも好きな「チ。-地球の運動について-」と「プラタナスの実」も連載されているので、毎週買おうかなあ?でも420円はちょっと高いかなあ?


まとめ

今回定期購読を頼んだのですが、雑誌は紙媒体がいまだに好きで、パラパラと読めるのが良いです。星を始めてからこの2誌はずっと買っていて、天文ガイドに至っては地元のIさんからいただいた1974年からずっとあります。

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星を続けいている間は天文雑誌は購入し続けると思うので、もっと早くから定期購読にすれば良かったかもしれません。インターネット全盛で雑誌には厳しい時代かもしれませんが、この2誌には末長く頑張って欲しいと思います。


以前「格安電視観望」という記事を書きました。その応用編です。




再試行の理由

今回改めてこの記事を書いたのは4つの理由があります。

1. 以前は入門用の電視観望用のカメラと言ったらASI224MCか、ASI290MC位しか選択肢がなかったのですが、近頃では多くのメーカーから入門クラスのCMOSカメラが発売されています。先日の「星をもとめて」の講演では現状で手に入るカメラを選び、選択例を示しました。最近の新しいカメラを例に試してみようと思います。




2. 多分これがもっとも大きな理由なのですが、SVBONYからCanonレンズのEFマウントをアイピース口に変更するためのアダプターが出ています。



アマゾンでも購入できます。


ちょっと前までなかったかと思いますが、いつも間にかNikon版も出たようです。



ZWOからも同様のアダプターは出ていて、こちらはT2ネジで取り付けるタイプになります。私はこれのオリジナルのバックフォーカス長が変えられるものを持っています。現在のものはバックフォーカス長が固定なはずです。


Nikon用もあるようです。


でもSVBONYのは半額以下ととにかく安い。初心者にとってこの差は大きいです。これを実際に使ってみたかったことが2つ目の理由です。

3. 以前の記事はQBPなどのフィルターを使いませんでしたが、QBP II、CBPとアメリカンサイズも出揃い1万円程度と安価になりました。効果は絶大なので、これを使わない手はありません。

4. 先日の星をもとめての講演配信を見た地元の富山県天文学会のHさんから、電視観望を始め用と思うが、カメラと鏡筒をどうすればいいか迷っていると直接質問を受けました。最初はASI294MCを勧めたのですが、最初なのでやはり入門用のものから始めたいということです。明日地元の牛岳で会う予定なのでそれまでにできるだけ簡単な方法はないか、探してみようと思ったのが4つ目の、というか突然やってみたくなった理由です。


機材

  1. CMOSカメラNEPTUNE-C IIを選びました。ZWOは最近は高級機路線で、入門機をあまり出していません。Player Oneは新しいメーカーですが、NEPTUNE-C IIを使ってみた限り、既にドライバーとかもこなれていて、実際にノイズがかなり小さい印象です。
  2. レンズは中古で数千円で手に入れた、手持ちのCanonのキットレンズ28-70mm F3.5-4.5。調べたら1988年発売だそうです。こんな古いレンズでも十分です。
  3. レンズをカメラを繋ぐアダプターは上に書いたSVBONYのCanonタイプのもの。ただしこれ、そのままだと無限遠でピントが出ないことがわかりました。対処法は後で記します。
  4. レンズの焦点距離が短いので、自動導入とかは無し。カメラ用三脚と自由雲台で、マニュアルで導入します。
  5. フィルターは、CBPかQBP。今回はQBPとしました。QBPの場合、赤外を通す可能性があるので、UV/IRカットフィルターと2段重ねで併用した方がいいでしょう。でも今買うならCBPの方がいいでしょう。CBPならUV/IRカットフィルターは必要ないです。
  6. 他にノートPC、接続用USB3.0ケーブル椅子などを用意します。

その他、こまかいものです。まず、自由雲台へのマウントですが、自由雲台にはアルカスイス互換のクランプをつけてあります。


カメラの後ろのネジ穴を利用して、Monotatoで買ったL字のアルミブラケットを取り付けています。


下側はアルカスイス互換プレートをつけ、間に上下で固定できるようなアルカスイスプレートをはさんで操作棒がわりにしています。



実際に電視観望開始

では早速組み上げて試してみましょう。

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上の写真のようになるのですが、最初試した時、このSVBONYアダプター

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無限遠どころか全くピントが出ませんでした。アダプターの距離が長すぎるのです。そのため、アダプターのアメリカンサイズに変換するところをネジを緩めてを外し(長いネジなので頑張って外す)、カメラ側の接眼アダプターも外して、T2ネジで直接カメラをアダプターに接続します。

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このさい、フィルターを取り付けられなくなるので、T2ネジとアメリカンサイズネジを変換する薄手のリングを使い(別のカメラについてきたモノですが、別途販売されていて)、


ここにフィルターを取り付けます。カメラのねじ山はまだ余るので、レンズを取り付けることもできます。

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今回私が使ったレンズはオートフォーカス用で、ピントを合わせるためには強引にレンズ先端を手で回転させて伸縮させなければならず、しかもその範囲が狭いため、さらに必要に応じてレンズとSVBONYアダプターの間で回転させて距離を調整する必要がありました。そのためきちんとレンズを固定することができず、重力でレンズが垂れ下がって、星像が上側に歪んでしまいました。もう少し適したレンズの方がよかったかもしれません。

カメラレンズは単焦点レンズ、ズームレンズ(最初Zoomレンズと書いたが、これだと会議のZoom用のレンズとかと思ってしまった)ともに、短い焦点距離のものが中古まで含めれば安価に選びたい放題なので、いろいろ試すといいと思います。


曇ってるがとりあえず見てみた

この日は曇りがち。撮ったのは2ショットのみです。

昇りかけのM42オリオン大星雲です。28mmの画角でオリオン座が半分とちょっと入るくらいでしょうか。三つ星が縦に、右にリゲルが見えています。オリオン大星雲もそこまで大きくは見えません。
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ズームレンズなので、70mmにして拡大してみました。これならオリオン大星雲も多少形がわかるくらいでしょうか。ちなみにこの時は空一面に一様な雲がかかっていて、肉眼で星はほぼ0。リゲルがかろうじてうすーく見えたくらいです。むしろよくこんな状況でここまで出たなというのが感想です。

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まとめ

とりあえずのテストなのですが、以前のASI224MCを使った電視観望よりはるかに綺麗に見える気がします。Neptun-C IIとQBP、あとレンズを焦点距離の短いものにしたのが違いになります。明日の土曜日天気が良ければ牛岳でもう一度試します。

さらにもう一本MILTOLも用意していて、こちらは牛岳でご一緒する予定のHさんがAZ-GTiを既に買ったというので、それに載せてテストしてみようと思います。

追記: 牛岳に行く前に、このセットアップで自宅でもう一度試しました


今回の記事は




からの続きになります。


いざ夜の世界へ

さて、前回までの記事で明るいところでの準備ができたので、夜を待ってさっそく外に持ち出しましょう。

持ち運ぶ時は、経緯台の一番下のプレートを両手で持つようにしてください。上の可動部は精度が必要なところになりますので、この部分を手で持って持ち上げると、変な力がかかってしまい、ずれなどが発生する可能性があります。せっかく手に入れた機器です。長く使うことになると思います。大切に扱ってあげたいものです。

外に出て、空が開けた場所を見つけてください。地面がアスファルトなどある程度固いところの方がいいでしょう。土や草の上だと、使っているうちに傾いてしまって見ている天体がズレていってしまう可能性があります。適当な場所が見つかったら、そこにVIRTUOSOを置きます。


水平合わせは大事

この時大事なことが、水平をきちんと合わせること。経緯台のところに水準器が付いています。この泡が黒丸の中央に来るようにします。もし泡がズレていたら、泡の寄っている方向が高く、反対側が低く傾いているいということになります。薄い板のようなものを何枚か用意して、低い方向の足の下にその板を入れて、水準器中の泡が真ん中に来るように調整してください。

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この例だと、泡が右に行っているので、左側が低いということになります。
低い方向の足に用意した板を入れます。

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板を足の下に入れると、泡の位置がほぼ真ん中になりました。


この水平取りはこれからやる初期アラインメントの精度に大きく関わります。ここをサボると天体を導入するのにものすごく苦労することになるので、この水平出しは省略したりせず、きちんとやって下さい。

ついでに、鏡筒の水平出しもやってしまいましょう。パネル上のネジを緩めて鏡筒をある程度水平に設置します。左右どちらに倒すか迷うかもしれませんが、鏡筒を水平にしたときに接眼部が上に向くような向きが正しい向きです。ここで別途用意した水準器を鏡筒の上に置きます。

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水準器の泡が線と線のまんなかになるように、鏡筒の水平方向の傾きを微調整します。これも初期アラインメントの精度に関わるので、必ずやっておいた方がいいでしょう。

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次は鏡筒の先を北に向けます。経緯台下の真ん中にある大きな手回しネジを緩めて、経緯台の上部を鏡筒ごと回転させて、鏡筒を北に向けます。この際、スマホの方位磁石を使うと楽かもしれません。ただし、磁石が差す北と、本当の北はずれているので注意です。場所にもよりますが、例えばここ富山なら7度ほどずれています。スマホなどは設定で本当の北を指すようにする機能があるかもしれないので、チェックしてみてください。方位磁針などが無い場合は、北極星を目印に北に向けてください。これまでの設置で水平を精度よく取ってあれば、この時点で多少北の向きが違っていても怖いことはありません


SynScan Proと接続

最後の準備は、VIRTUOSOとスマホやタブレットを接続することです。まずはVIRTUOSOの電源を入れます。パネルのところにスイッチがあるのですぐにわかるでしょう。オンにするとWi-FiのLEDが赤く点滅します。

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ここで、スマホやタブレットを使います。ネットワークの設定で、Wi-Fiの接続先をVIRTUOSOにして下さい。これを忘れて次のSynScan  ProでVIRUTOSOに接続できないと焦る場合があるので、まずはWiFiレベルでできちんとVIRTUOSOに接続することを忘れないでください。

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Wi-Fiの接続がきちんとできたことを確認して、あらかじめインストールしておいたSynScan Proを立ち上げます。立ち上がったら上の「接続する」を押します。
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すると検索中という画面になり、

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5秒もすればVIRTUOSOが見つかり、

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接続完了になります。これでやっと準備完了です。


初期アラインメントで天体導入

それでは早速天体を導入してみましょう。初期画面から「アラインメント」を選び、次に「1スターアラインメント」を選んでみます。アラインメント方法はいくつかありますが、慣れないうちは1スターアラインメントが一番楽です。

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そのときに出ているわかりやすい天体を選びます。今回試した時は実際の空に土星が見えていたので、一覧の中から土星を選びます。

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ここで「アラインメントをはじめる」を押すと、VIRTUOSOが動き出します。

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しばらく待ってから動きが止まると、すでにある程度は土星の方向を向いているはずですが、おそらくまだ完全に捉えきれていないと思います。こんなときにはスコープファインダーを使います。

まずは空を見てどこに土星があるのか大体の位置に検討をつけます。鏡筒が向いている方向の空を目で見て、明るい星を見つけます。おそらくそれが今回の場合土星です。その位置が確認できたら、両目を使って、片側は空、片側はスコープファインダーを覗き込むと、スコープファインダーに天体が入っているかどうかが分かりやすいと思います。

スコープファインダー中の天体を見ながら、スコープファインダーの右側にある回転するスイッチをカチッと入れます。その状態でスコープファインダーを覗き込むと赤い光が見えます。この光が結構明るいので、ターゲット天体が見えにくいので、スイッチを入れたり切ったりして光を無くしてみるとわかりやすいかと思います。

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赤い光と天体がずれていたら、それが重なるように、SynScan Proの矢印を使って鏡筒の向きを調整します。
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もし、スコープファインダーの中の天体が全然動かないと感じるなら、スピードが遅いので、上の画面の方向キーの上の方の左右にある右向きの矢印を押して見てください。真ん中の数字が5から増えていきます。この数字は鏡筒の移動スピードを表していて、スコープファインダーを覗いている時は7程度の方がいいかと思います。

スコープファインダーのスイッチは、見終わったら必ず切るようにしてください。ボタン電池なので、すぐになくなってしまいます。


ここでアイピース を覗いてみよう!何か見えるかな?

鏡筒の向きを調整して、赤い光と天体が重なったら、この時点で、アイピースを除くと目標天体はそこそこ入っているはずです。

目で見るとこんなのが見えるかと思います。
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うまく見えましたでしょうか?もしはっきりした形になってないけど、何か明るいものが見えたら、ピントが合っていないのかもしれません。接眼部横のつまみをゆっくり回転させてピントをあわて見てください。

上の写真はスマホでその場でカメラをアイピース に合わせて撮影しただけなので、かろうじて土星の形がわかるくらいですが、自分の目で見ると、小さいですがもっとくっきり見えるはずです。


うまく見えてたら、SynScan Proの矢印を使って、天体を真ん中に持ってきましょう。鏡筒の移動速度を再び5とか4位まで落として、天体が視野の真ん中に来るようにします。アイピース を覗きながらなので少し大変かもしれませんが、矢印を押すと見ている天体が動くことを確認しながら、一つ一つボタンを押していきます。

うまく天体が視野の真ん中にきたら、上の画面の真ん中の星とチェックマークがある横長のボタンを押します。ただし、画面の上向の矢印のように、1つもしくは2つの矢印が点滅している場合は、それを押して点滅を無くし、その後真ん中の横長ボタンを押します。これで初期アラインメントは完了です。

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アイピースの交換

うまく真ん中にきたら、今度はアイピース を交換してみましょう。

今使っているのが25mmのアイピースです。今回使っている鏡筒の焦点距離が650mmなので、650/25=26倍の倍率で見ていることになります。

これを、付属しているもう一つの10mmのアイピースに交換します。すると650/10=65倍の倍率で見ることになります。アイピースを交換したらピントを合わせ直すことを忘れないでください。うまく見えましたでしょうか?先ほどより大きく見えますね。

もし10mmのアイピースに交換して見えなくなるようなら、今一度25mmのものに戻してください。そしてターゲット天体が真ん中にきていることを今一度確認してください。きちんと真ん中にきていれば、アイピースを10mmのものに変えてもきちんと視野の中に入っているはずです。


椅子があると便利

ちょっと脱線します。アイピースや、特にスコープファインダーを覗いたりする際、地面に近いかなり低いところを覗くことになります。足腰が強い方はいいかもしれませんが、それでもなかなか辛い体制になるので、安定して見るためには座面の低い椅子があった方がいいかもしれません。私は下の写真のような椅子を使っています。

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高さを調整できるので、低い位置にして座れば安定してアイピース を覗くことができ、あまり疲れることはありません。少し値ははりますが、天体観測にはこれ一つあるとものすごく快適になります。


次の天体を!

土星外見えていれば、木星もそれほど遠くないとことにいるはずです。次は木星を自動導入してみてみましょう。まずは一旦、アイピース を25mmに戻してください。倍率を下げて広い範囲を見た方が自動導入の成功率が上がります。

次にSynScan Proで左上にある「戻る」を何度か押して、初期画面に戻ります。そこで「天体」を押し、下の画面に行きます。

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木星は太陽系内の惑星なので、ここでは「太陽系」を押します。

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「木星」が見えていますね。ここに表れているということは、空に出てると言う意味です。そのまま「木星」を押します。

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さらに「導入」を押します。すると下のような導入中の画面になります。

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しばらく待って鏡筒の動きが止まったら、アイピースをのぞいてみてください。今回の場合初期アラインメントで土星を合わせ、そこから遠くない木星を導入したので、ほとんどアイピースの中に木星が入っているはずです。もし視野に木星が入っていない場合は、最初に設置したときに水平をうまく取れていない可能性があります。設置時の水平取りの精度はこんなところにも効いてきますので、できるだけ丁寧に設置するようにしてください。もしうまくアイピース 内に入らない場合は、土星の初期アラインメントの時のようにスコープファインダーを使うといいでしょう。

木星が視野に入っていたら、あとはSynScan Proの矢印で真ん中に持ってくるだけです。その後、画面真ん中の横長ボタンを押すと、下のように「導入成功」と出ます。

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ここまでが自動導入の手順です。見たい天体があったら、今のようなことを繰り返します。


ちょうど月が出てきたぞ

この日はちょうどこの時点で月が地平線から昇って見えるようになってきました。最後に月を導入してみましょう。

木星の時と同様に、初期画面から「天体」「太陽系」と押していき、「月」を押します。月は明るく大きいので、土星や木星より遥かに簡単に導入できるはずです。うまくアイピース に入りましたか?もし入らないようならアイピースが25mmのものになっているか確認してみてください。繰り返しになりますが、導入時は焦点距離が長い25mmの方が視野に入りやすいです。それでも入ってなかったらスコープファインダーを使ってみてください。

もし空に最初から月が出ているなら、土星や木星よりも、最初は月で練習するのがいいかもしれません。月で慣れてから、木星、土星といく方が簡単順序としては楽かと思います。

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うまく入っていたら、矢印で適当に真ん中に持ってきて、横長ボタンを押し、導入を完了させましょう。


スマホでパシャリ

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上の写真もスマホのカメラレンズのところをアイピース にくっつけて撮っただけです。この日は少し曇っていたので、雲越しのお月様が写りました。実際には月の上の雲がどんどん流れていく様子が見えます。こんなのが見えるのも、望遠鏡ならではですね。

この後どんどん曇ってきたので、この日はここで終了です。次回もお楽しみに。

 





連載記事:VIRTUOSOを使いこなそう

 

 

 

 

 
 

SkyWatcherから、新しい経緯台VIRTUOSOが発売されました。「ヴィルトオーソ」と呼ぶそうです。サイトロンさんから試用を頼まれましたので、いろいろ試してみようと思います。


初心者のために

VIRTUOSOの特徴はなんといってもその値段で、自動導入経緯台のみで実売税込みで2.8万円、口径13cmのニュートン反射型の鏡筒まで込みで実売税込み約4万円と、これまでにない値段となっています。口径15cmニュートン反射、口径127mmのマクストフカセグレンのモデルもあります。星を始めてみたいという初心者の方にも相当注目されるのかと思います。



というわけで、今回からターゲットをこれから星空観察を始める初心者に絞って、実際に使用しながら各種機能を見ていきたいと思います。今のところの予定ですが、
  1. 明るいところでの準備
  2. 実際に天体を見てみよう
  3. 電視観望に星雲に挑戦
  4. リモート観望できるかな?
というようなテーマで、4回くらいに渡ってこのブログでできるだけ詳しく解説していこうと思います。

あらかじめ使用するものを挙げておきます。

準備段階:
  • 小さめのプラスドライバー(スコープファインダーの電池カバーを外します)
  • 単3電池8本(充電式が経済的)
眼視での天体観測
  • 水準器
  • スマートフォン、またはタブレット(iPhoneでもAndroidでもOK)
電視観望
  • CMOSカメラ(今回はPlayer OneのNeptune-C IIを使おうと思っていますが、他にも選択肢はたくさんあります)
  • PC(Windows10が走るくらいの性能があれば十分)
  • USBケーブル(CMOSカメラを繋ぐためのもの)
なくてもいいが、あると便利なもの
  • 0.5倍レデューサ(視野が広くなるので導入しやすくなります)
  • 椅子(意外に覗くところの位置が低いので、低めの椅子があるといいです)
  • 机(電視観望の時にPCを置くのに机があると楽です)
 
今後試す過程で、他にも必要なものが出てきたら、随時追加しています。


到着から開封まで

今回到着したモデルは、13cmのニュートン反射型とセットのものです。大きな箱に入っています。

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段ボールの蓋を開けるときにテープをカッターなどできるときは注意です。すぐ下に日本語マニュアルが入っているので、これを切ってしまわないように刃を少しだけ出して、テープだけを切るようにするか、安全のためハサミなどでテープをカットするようにしてください。

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下の写真のように茶色のダンボール箱の中に、VIRTUOSOの箱が入っていますが、この中の箱は無理に取り出さなくていいです。茶色の箱を処分したい場合はこの限りではないですが、そうでなければ無理せずに茶色の中にVIRTUOSOの箱を入れたままVIRTUOSOの箱の蓋を開け、そこから中身を取り出した方が楽です。

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中身は上から引っ張り上げて取り出してもいいですが、箱を倒してゆっくり横に引っ張り出してもいいでしょう。

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本体は結構大きいので、気をつけてください。ちなみに、VIRTUOSOの箱の中に英語版のマニュアルが入っています。これと日本語版を比べると、かなりそのまま訳したものをサイトロンジャパンの方でつけているのかと思います。ただし、日本語版も英語版も最低限の説明は書いていますが、全くの初心者だとこれでは辛いかもしれません。このブログでできるだけ補足していこうと思います。

他に箱が入っていて、その中には
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  • スコープファインダー
  • 25mmアイピース
  • 10mmアイピース
  • 光軸調整用接眼キャップ
が入っています。まずは、これらの機器のセットアップから始めます。


昼間の明るいうちにできる準備

何の準備もせず、夜に突然外に機器を持ち出して組み立てようとしても、まずうまくいかないでしょう。最初に明るい所でやれる準備をできるだけしておくべきです。

まず最初に重要なことは、経緯台に鏡筒をしっかり固定すること。車で運んで暗いところに持っていく等でいずれ外すとしても、一度は明るい所で練習しておいた方がいいでしょう。アリガタ、アリミゾと呼ばれるクランプ構造で、ネジを締めて固定します。

その際の位置決めですが、経緯台外側のパネル上部にある大きな固定ネジを手で緩めて、鏡筒がスムーズに動くようになったのを確認してから、鏡筒が水平になるように動かします。手を離しても水平を保てるように、重さバランスが大体合うように左右アリミゾの位置をずらしながら位置を決めます。位置が決まったら、一旦鏡筒を垂直に立てて、下側が経緯台に当たらないか確認してください。これで当たるようなら、下に行き過ぎです。ちなみにどちらが上に来てどちらが下に来るかですが、アイピースを挿し込む覗き口が付いている方が上になります。下側奥には主鏡と呼ばれる、メインの大きな鏡が取り付けられています。

鏡筒が固定できたら、スコープファインダーを取り付けましょう。スコープファインダーはLEDを使い、その光の指している方向にターゲットの天体を合わせることで鏡筒の向きを調整する機器です。LEDをつかうので電池が入っています。電池の蓋は小さめのプラスドライバーでねじをゆるめて開けます。電池と電極の間に薄いプラスチックのシートが入っているので、まずはそれを取り除きます。再び蓋を閉め、ネジを締めます。これで電源が入るようになるので、次に横にあるつまみをカチッと音が鳴るように回します。すると赤いLEDが光るはずです。それが確認できたら、鏡筒の前部にあるファインダー台のところにはめ込み、ネジを締めて固定します。LEDはつけっぱなしだと電池を消耗するので、すぐに消すのを忘れないでください。

アイピースも明るい所で一度つけておいた方がいいかと思います。最初に使うのは25mmの方で、プラスチックのキャップを外しておきます。このキャップはアイピースの保管の時に必要なので、無くさないようにして下さい。次に接眼部のネジを緩めてアイピースを差し込みますが、その際ネジを緩めすぎて落とさないようにして下さい。暗い所で落とすとみつからないこともありますので、どこら辺まで緩めればいいか確認しておくといいでしょう。アイピースを奥まで差し込んだら、ネジを締めて固定します。

次に経緯台本体に電池を入れます。まず経緯台外側パネルのところにある電池ケースの蓋を開け、電池ケースを取り出します。このケース、ケーブルの収まり具合が微妙で、方向を間違えるとうまく入らなくなることがあります。ケースを取り出してケーブルから外すときに、ケーブルの収まり方と、ケースの方向をよく確認しておくといいでしょう。電池は単3のものが8本必要です。恐らく一晩を数回使うと電池は空になると思うので、これから何度も使うことを考えると、充電タイプの単3電池を8本用意したほうが経済的かもしれません。

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あと、このVIRTUOSOを操作するためには、スマホかタブレットが必要になります。PCでもいいのですが、スマホかタブレットの方が手軽でしょう。あらかじめSynScan Proというアプリを検索して、ダウンロード、インストールしておいて下さい。

ただし、Android版でGoogle Playストアでダウンロード出来るSynscanアプリは、バージョンが古すぎてandroid11ではクラッシュしてしまうそうです。回避する為にはSkyWatcherサイトの該当ページから最新版を直接ダウンロードしてください。詳しくはサイトロンのページをご参照ください。





明るいうちにアイピースを覗いてみよう

できるならば一度、練習がてら望遠鏡で昼の景色をみておいた方がいいでしょう。

経緯台外側のパネル上部にある大きな手回しネジを緩めて鏡筒がお辞儀方向に動くように、経緯台下の真ん中にある大きな手回しネジを緩めて経緯台の上部を鏡筒ごと回転できるようにします。これで鏡筒がどの方向でも自由に動くようになるはずなので、なにか遠くの景色をアイピース を覗いてみて下さい。最初はピントが全然ずれているので、ボケボケだと思います。アイピースを覗きながら、アイピースの下の接眼部についているつまみをゆっくり回して、ピントが合うところを探してみてください。このとき、ピントを合わせるのにつまみをどれくらいの速度でまわせばいいかの感触をよくつかんでおいてください。夜に星を見ながらだと、早く回しすぎたり、動かなさすぎてピントが合わなかったりで、何も見えないということもあります。昼間に練習しておけば、夜に慌てなくてすみます。

ここまでのことが暗くなってもできるように、明るいうちに何度も練習しておくといいのかとおもいます。


次回

今回はここまでです。次回の記事では、実際に夜にVITUOSOを外に出して、天体を導入し、アイピース で見てみます。うまく見えるでしょうか?





連載記事:VIRTUOSOを使いこなそう

 

 

 

 

 
 

今回は大人気のMちゃんシリーズです。

3つの箱

今週水曜日、3つ同じものが自宅に届きました。

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シュミットでまとめて投げ売り状態になっているMILTOLです。さっそく1台箱から取り出してみましたが、そこそこの重量で、フードも取り付け用の足もついています。華奢かと思っていた足も、なかなかどうして、十分頑丈なようで揺れも心配なさそうです。

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思ったより相当しっかりと作ってあり、あまりの安価で申し訳ないくらいです。しかも3つもあれば多少加工とか失敗しても取り返しがつきます。これは使い甲斐がありそうです。


Mちゃんを誘ってみた

次の日の木曜、昼は曇りですが、夕方から晴れる予想。この日は私は休暇をとっていて、子供の用事を済ませて午後から時間があったので、Mちゃんのお母さまに連絡。

Mちゃんは富山市科学博物館の観望会で会った現在小学5年生、4月から6年生になる宙ガールで、以前自宅にもきてくれました昨年末の観望会で会った時にお母さんが「赤いカメラを欲しがってる」とか言っていて、本人に話すとどうも電視観望のようなことをやりたがっていたので、今回のMILTOLがぴったりなようです。

電話越しでお母さんの横にいたMちゃんですが、「キャーキャー」言ってるのが聞こえるので、既に興奮気味のようです。まあ電話ではなかなか伝わりにくいので、とりあえず午後3時を目処に自宅に来てもらうことにしました。

年末に貸していた「ナイトウォッチ」をもう持ってきていたので、「え、もっと持ってていいですよ」と言ったら、既に手に入れたとか。確か中古本がすごい値上がりしてたと思いますが、たまたまアマゾンで新品で定価であったみたいです。(今調べてみたら、確かに新品で出てます。増刷したんでしょうか?)結構読み込んでいるみたいで、太陽のこととか聞かれました。たまたま玄関にPST付きのC8が転がっていたので、少しだけ話しました。小学生にとっては分厚い本だと思いますが、楽しんで読んでいるようです。


なぜMILTOL

今回は、MILTOLの箱開けから、カメラとの接続、組み上げ、設置、観察まで、基本的には全部Mちゃんに手を動かしてやってもらうつもりです。でもその前に、なぜMILTOLが必要なのか、Mちゃんが既に持っているポルタの80mmの望遠鏡だとダメなのかを理解してもらわなくてはいけません。いや、せっかくの機会なのできちんと理解して、納得しながら進めてもらいたいのです。

さてさて、小学生に焦点距離と口径とF値のことをきちんと理解してもらうのはなかなか大変です。実際聞いてみると、焦点距離と口径については意味は分かっていたようですが、F値はやっぱり理解できていなくて、焦点距離と口径の関係も理解できていませんでした。なのでまずは焦点距離から入ります。焦点距離というよりは、倍率ですね。鏡筒の焦点距離をアイピース の焦点距離で割ったものが倍率になるということは、きちんと理解していました。

まず倍率1倍というと、目で見ているのと同じです。何も拡大していなくて、全体が見えます。簡単のため目で見えるとして180度の視野があると仮定します。そうすると倍率が2倍になると視野が半分になるはずなので、90度の視野になるはずです。その分その狭い視野を拡大して見るということになります。3倍だと60度、10倍だと18度と計算していってもらいます。と同時に、直感的に両腕を狭めていってどれくらいの範囲を見ているのかを理解してもらいます。結果として、焦点距離が長い鏡筒ほど見える範囲が狭くなることを理解してもらいます。ここらへんは全然問題なく、最初から分かってるような感じでした。

次に口径です。Mちゃんの持っているポルタの口径80mmを基準に考えます。口径が倍の160mmになったら明るさは何倍になるかという問題です。これは円の面積を考えれば簡単ですね。と思って話を進めたら、いまいちピンときていないみたいです。どうやら円周のことはわかっていても円の面積がわかっていないみたいでした。調べて見ると円の面積は6年生で習うみたいですが、でもMちゃんはまだ5年生。「勉強しておけばよかった」と悔やんでましたが、まあその場で理解してもらいます。円をいくつもの扇型に分けるような円の面積の求め方の原理を少し説明して、あとは正方形で考えてもらったらかなり実感したようです。正方形でも一辺の長さを倍にしたら面積は4倍と同じですね。これで、口径を倍にしたら4倍の明るさ、3倍にしたら9倍の明るさということがわかったようです。

もう一つ重要なことは、同じ口径で焦点距離を2倍伸ばしたら明るさは4分の1になり、焦点距離を半分にしたら明るさは4倍になることです。これは見える面積を考えてもらったらすぐにピンときたようです。焦点距離が長くなると、狭い範囲を引き伸ばしてみるので、その分暗くなるということです。

ここまでくるとF値は簡単です。焦点距離と口径の比ですが、F値の大きな細長い鏡筒と、F値の小さなずんぐりムックリの鏡筒のイメージを持ってもらうのと、焦点距離とか口径を知らなくてもF値そのものが鏡筒の性能を表す指標になるというイメージを持ってもらいました。例えばFが小さいと明るい、Fが大きいと暗いとかです。

ポルタが口径80mmで、簡単のため焦点距離800mmと考えます。今回のMILTOLが口径5cmで焦点距離200mmです。F値が10と4なので、本質的にMILTOLの方が明るいことと、ポルタで4/3インチサイズのASI294MCを使って見るのと、MILTOLで1/3インチサイズのASI224MCを使って見るのは同じ範囲を見ることになります。これは実際にセンサー面積をASI224MCとASI294MCと見て実感してもらいました。初心者がいきなりセンサー面積の大きいASI294MCに行くことはなかなか厳しいので、まずは小さいサイズのセンサーで始めてもらう。そのために短い焦点距離のMILTOLが必要だったと、やっとMちゃん本人とお母さんにも理解してもらいました。

おもしろかったのが、Mちゃんが「時間と速度と距離の関係と似ている」と言っていたことです。確かに口径とF値をかけると焦点距離になるのは、時間と速度をかけると距離になるのに似てますね。


MILTOLの組み立て

さて、一応頭では色々理解できてきたので、次は実際の組み立てです。まずはMちゃんに新品のMILTOLの箱を開けて、中身を取り出してもらいました。最初恐る恐るでしたが、もう全然壊してもらってもかまいせん。むしろ、使い込みすぎて故障したくらいの方が嬉しいくらいです。

MILTOLは一見カメラレンズのようなので、じゃあカメラにつけてみたらと言って、下の子が使っているEOS Kiss X5に取り付けてもらいました。そもそも一眼レフカメラに触るのも初めてなので、これも恐る恐るです。(私の中ではデフォルトの)マニュアルモードで、露光時間とISOを調整して外の景色を何枚かとってもらい、その際ピント合わせが必要ということを理解してもらいました。

次にCMOSカメラとして今回はASI224MCを使ってもらうことにしました。いくつか候補はあったのですが、安価なSV305-SVは借り物ですし、ASI178MCは感度では負けます。ASI224MCは惑星でも使いますが、最近ASI462MCを手に入れたので、しばらくは必要ありません。ASI224MCなら最初の頃私も電視観望で使っていたので、十分使えることもわかっています。

まずはPCにドライバーをインストールしカメラを認識させることをやってもらいました。あ、PCだけは自分の家から持ってきてもらいました。聞いたらお父さんと一緒に使っているものだそうです。カメラが認識されたことを確認するために、ASIStudioも一緒にインストールしてもらいました。ドライバーとかソフトはZWOのページなのですが、小学生なので当然英語は読めません。でもEdgeに翻訳機能があるんですね、十分理解できるような日本語になっていました。

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カメラ単体で、ASILiveで明るさが変わってカメラに反応しているのが見えたので、カメラ部分はOK。次にMILTOLとの接続です。今回購入したMILTOLはCanon EFマウント用ですが、そのEFマウント部分は回すと取り外せるようになっていて、外すとT2ネジ(M42、075mmピッチ)のオスネジが出てきます。ASI224MCにはT2ネジのメスが切ってあるので、ここに直接取り付けることができます。とりあえずMILTOLとASI224MCはくっつきましたが、これはまた後でピントが出ないというトラブルになります。

鏡筒をどう固定するかは初心者にとって難しい問題なのかと思います。市販の既製品ならいいですが、自分で色々組み合わせる場合は大変です。多くの初心者が最初に持つ経緯台は、ほとんどはVixenのアリミゾになるのかと思います。最初からVixenアリガタが鏡筒に付いていればいいのですが、特に短焦点を探り出すとカメラレンズの方向になり、普通は足も何もついていません。MILTOLの場合はラッキーなことに、リングと、アリガタではないですが足がついていました。なのでここに必要な規格のプレートを取り付ければOKです。

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手持ちで余りのアリガタプレートがいくつかあったのですが、穴が合いません。そもそもMILTOLのねじ穴がインチ規格なので、ネジも手持ちでは長さが限られてしまいます。1/4''のネジがハマるのを確認しましたが、これだとプレートの穴がM6で微妙に小さくて通りません。

なのでMちゃんにドリルで穴を広げてもらうことにしました。M6.5のドリルを使い穴を広げてみます。ドリルはお父さんが日曜大工も好きで、一緒に使ったこともあるみたいなので、ほとんど問題なく進みました。無事に穴も空きましたが、二つの穴でネジを止めようとすると、もう一つ最初から穴を開けなければならないので、とりあえず一つだけで固めにネジを固定して、まずは使ってみようということになりました。


さあ、見えるかな?

アリガタをつけることができたので、Mちゃんのポルタの三脚と経緯台を車から出してもらって、取り付けてみます。この時点で17時くらいでしょうか、まだまだ明るいのでどこか遠くの景色を見てみます。

と、ここである程度予測はできていたのですが、やはりバックフォーカスが足りなくてピントが出ません。T2で接続しているのでT2の延長筒とかあればいいのですが、なかなか都合がいいのは手持ちではなく、その代わりに一度Canon EFのアダプターをつけて、さらに手持ちのZWOのCanonマウントからT2へのアダプターを間に挟むことにしました。これでやっとピントが出ました。

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まだ明るいですが、空もかなり雲が無くなってきて、白い月が顔を出しています。じゃあさっそく月を見ようということになりました。でもやはり、経緯台での導入はかなり大変です。原因の一つがセンサー面積が小さいことで、それを解決するために短焦点のMILTOLを選んだのですが、それでもなかなか月さえも入りません。ここは少しだけ手伝いました。私がある程度のところまでアタリを持っていって、あとは微動ハンドルで振ってやると、月を捉えることができました。

ピントを合わせて、経緯台なので当然自分で追っかけて行かなければならなくて、でもよっぽど嬉しかったのか、地面に膝を立てて夢中で操作をしています。この時も最初はASILiveを使ったのですが、やはり英語で苦労しているようです。調べてみたら、ASICapは日本語化されいるようです。惑星が主な用途ですが、月なので明るくてもちろんぴったりです。早速ASICapに変えてみて、日本語になったらずいぶん楽になったようでした。見てるとありとあらゆる機能を試していて、みるみるうちに操作はマスターしたようです。

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この間に3回くらい「椅子に座った方がやりやすいよ」と声をかけたのですが、私の声は全く届かず、ひたすら自分の世界に入っていました。お母様も苦笑い。どうやらいつものことのようです。

しばらく月を操作して、画像も保存できて、やっと満足したみたいです。お腹が空いたとのことなのでいったん食事をとってきてもらい、まだ続けたいというので再び夜に戻ってきてもらうことにしました。いました。その間に私も食事です。


暗くなってからが本番

戻ってくると辺りは既に真っ暗。と言っても月齢12日の月が出ているので、かなり明るいです。早速再開し、M42オリオン大星雲に挑戦です。今度は最初から全部自分で導入です。最初リゲルを探していましたがちょっと方向が違いそう。そのうち明るいのが見えて、多分三つ星の一つだとわかりました。位置的にはアルニタクなのでそのまま下にいけば見えるはずです。そうこうしてると明るい領域が一瞬通り過ぎて「あーっ」と言って戻すと、ヤッター!見事オリオン大星雲です。

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ASICapのパラメータをいじって、ある程度見栄えが良くなることを確認して、ノイズを落としたくなったので、次はASILiveに戻ります。ASICapで慣れたのか、今度は操作もそこまで迷いません。ライブスタック関係だけが新しい機能でした。それでも見てると全部の機能を試しているようです。どうしてもわからないとたまに聞いてくるので、その場で答えるとすぐに吸収してしまいます。画像保存、ライブスタック、Brightness contrast saturationをいじってのあぶり出し、ヒストグラムをいじってのあぶり出し、とまあ、本当にあっという間に一通り学んでしまったようです。子供はとんでもないくらいに吸収が早い早い。びっくりするようなスピードです。私はほとんど何もいうことがないので、もう楽で楽で、途中お母さんと雑談してるのですが、Mちゃんの耳にはやはり全く入っていないみたいです。

トラブルといえば、露光時間も調整しましたが、1秒か、せいぜい2秒が限界です。なぜかというと、経緯台で追尾も何もしていなので2秒でも流れ始めてしまうからです。

次に、燃える木と馬頭星雲に挑戦。上のほうに行って、アルニタクを目印に燃える木はすぐに見えましたが、露光時間が伸ばせなくて馬頭星雲がどうもわかりません。月が明るいのでこの日はここらへんまででしょうか。

再びM42に戻って、少し余裕が出たのか「きれーい...」とため息混じりにうっとりしていました。今までずっとポルタだけで、見えるものは多分見尽くして、星雲が見えないことに悔しくて悩んで、やっと自分で組んだシステムで見えたわけです。多分私が想像するより、ずっと楽しいんでしょう。このころしか味わえない楽しさだと思います。私はそれを見てるだけで幸せです。

21時頃になりました。とにかくこれで最低限、自分で楽しめるはずです。そのまま一揃い持って帰ってもらいます。ASI224MCはあまり使ってないのでいつか返してもらえればいいです。MILTOLはこのために買ったようなものなのでずっと使ってもらえればと思います。ZWOのキャノンアダプターは必要なので、T2の延長など代替品を探します。

アップグレートもいろいろ考えられます。
  • マニュアル導入ならファインダーがあるといいのですが、でもどうやって取り付けるか。何処かに穴を開けてタップを切るかでしょうか。
  • 穴と言えばアリガタ固定の穴をもう一つ追加した方がいいでしょう。
  • Mちゃんの自宅は私のところより街中なので、かなりの光害地です。QBPがあるとさらに見えるのかと思います。
  • 銀河とかまで見るのなら、自動導入もあった方が楽でしょう。AZ-GTiなら小学生でもお年玉とかで買える範疇に入ると思います。
こうやって性能を追求していくのもまた楽しいと思います。

そうそう、お母様から「MILTOLのお金を払う」と言われたのですが、今回は私の趣味も入っているので断りました。それよりも「もし余裕があるならAZ-GTiの予算に回してあげてください」と伝えました。この日、Mちゃんが喜んでいるのと、導入で苦労しているのを見ていて、早いうちにあった方がいいと理解してくれたみたいで、納得してくれました。でもそこで、SkyWatcher製品が軒並み入荷遅れになっていることを思い出しました。

そもそも、Mちゃんは熱中しすぎるのでしばらく天文中断命令が出ていたらしいです。やっと春休みになって、長時間集中できる時間が取れるので今回のお誘いはちょうど良かったとのことです。なのでAZ-GTiもこの春休みにと最初思ったらしいのですが、いまの遅延だと数ヶ月のオーダーでかかりそうです。まあ必要なら私のを持っていけばいいのですが、まずは今のセットを使いこなしてからですかね。

そうそう、CP+の中継、Mちゃんも1時間遅れくらいで見てくれたそうです。中継時には習っている剣道の最中だったみたいです。面白かったと言ってくれました。あまり小学生が見ることは考えてませんでしたが、理解してくれたみたいで嬉しかったです。


妻の誕生日

星を始めてから晴れてると平日休日限らず夜が忙しかったりするので、最近は料理をすることがめっきり少なくなってしまっていました。

今日は妻の誕生日。普段の罪滅ぼしにケーキを作りました。でも久しぶりなので、うまく作れるかどうかちょっと心配でした。

昔、アメリカ滞在中に大きなオーブンがあった(普通の家庭には、たとえアパートメントでも必ずついてます)ので、その時に考えたスポンジケーキとシフォンケーキの中間のようなレシピです。

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妻にレシピを教えた時のメモです。1998年の雑誌でもうボロボロです。

アメリカのケーキは、と言うかケーキだけでなくいろんなものが美味しくないので、ケーキ、お寿司、うどんとか、工夫していろいろ作ってました。うどんを夜に足でこねていると、下の階の人が驚いて訪ねてきたのは今でもいい思い出です。


ケーキを作ってみよう

今回久しぶりにケーキを作るにあたり、もしかして今のブログを書いているノリで、細かいコツとかまで書いてみたらどうかと思い、試しに書いてみることにしました。いつものように長いですが、もし誰かが活用してくれたら嬉しいなあと思います。

特徴
  • スポンジケーキとシフォンケーキの中間みたいな仕上がり。
  • 甘さ控えめ。
  • 中沢の生クリームを使っています。これはスーパーでも手に入り、変な材料など入っていない純生クリームでとても美味しいです。乳脂肪分が45%と36%のものがありますが、ケーキだと36%の方がいいと思います。
  • 生クリームと果物をたくさん使った贅沢な作りで、下手なケーキ屋のケーキより美味しかったりします。
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材料

スポンジ
  • 玉子: 4個(卵黄4個分、卵白4個分と言う意味です。普通は卵黄と卵白の数が違って無駄になるのですが、ここではあわせてます。)
  • 砂糖 70g
  • 水: 110cc
  • サラダ油: 80cc (適当な好みの油でいいです。)
  • 小麦粉: 130g
  • ベーキングパウダー: 小さじ2/3 (なくても構いません)

シロップ
  • 砂糖: 25g
  • 水: 50cc

生クリーム
  • パックの生クリーム 200ccを2パック(中沢の36%フレッシュクリームがおすすめです。)
  • 砂糖(色がつかないように白糖がいい): 生クリーム200ccあたり10gで計20g

仕上げ
  • 好みのフルーツ(今回はイチゴを2パック贅沢に使いました。他にも、キウイやブルーベリー、季節で果物が手に入りにくい時は、缶詰の桃などで補充したりしてます。)

用意するもの
  • 大きめのボール2個
  • 電子計り(1g単位まで測れるもの)
  • 泡立て器(電動のほうが楽)
  • へら
  • ホールケーキの枠(今回使ったのは6号、直径18センチのもの)
  • オーブン
  • ハケ(シロップ塗り用)


作り方

スポンジ:

1. まず玉子4個を、卵白と卵黄に割りながらわけ、2つのボールにそれぞれ入れます。その際、卵白に卵黄が絶対混ざらないようにしてください。卵黄が混ざると卵白がうまく泡立たないことがあり、全部作り直しになります。

2. 卵白、卵黄のボールに、砂糖70gを半分づつ分けて入れます。その際、電子計りに例えば卵白の入ったボールごとのせて、秤のスイッチを入れると、その時の重さが0gとなるので、そこから改めて35gになるように砂糖を入れておけばぴったりの量を入れることができます。卵黄にも同様に砂糖を35g入れます。

3. 卵白を泡立て器で泡立てます。この際、必ず卵白から泡立ててください。卵黄を先に泡立てて、泡立て器についた卵黄が卵白に混ざると、卵白はうまく泡立たないことがあります。
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4. 卵白の泡立ては、泡立て器をひっくり変えてしツノが出るくらいがちょうどいいです。泡立てすぎると分離してまうので、後もうちょっとかというくらいで止めておくのがいいです。

5. 卵黄は、泡立て器で混ぜていくと、まるでマヨネーズのようになります。マヨネーズ状になってなかったらまだ不十分です。
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6. 次に卵黄の方に水110ccを加えます。この際も、電子計りを使うと正確に測ることができます。ボールごと電子計りに載せスイッチを入れ、0gのところから110gになるまで水を入れていきます。
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7. ここでまた泡立て器で卵黄の方をよく泡立てます。1-2分でしょうか。

8. さらにサラダ油80ccを入れます。こちらは水より1割ほど軽いので、電子計りで90g増えたところでストップします。

9. さらにまた泡立て器で卵黄の方をよく泡立てます。これも1-2分でしょうか。

10. 次に小麦粉130g(電子計りで見ながら)とベーキングパウダーを小さじ3分の2入れます。ベーキングパウダーはなければ入れなくても構いません。それでもうまく膨らみます。ここで重要なのは、小麦粉を混ぜるときは泡立て器なら一番回転を低くして、できるだけざっくり混ぜることです。あまり混ぜすぎず、白いところがなくなって後少しくらいでしょうか。

11. 最後に、卵白を卵黄の方に加えますが、まずは卵白の3分の1くらいを卵黄の方に入れます。今度は泡立て器は使わずに、ヘラでざっくり混ぜます。これも白いところが見えなくなったら十分です。残りの3分の2の卵白も入れて、同じようにヘラでざっくり混ぜます。
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12. できた生地をケーキの型枠に入れます。ここでのポイントは、ケーキ枠にバターや油を塗ったり、クッキングペーパを底や周りに置かないことです。焼き上がった時に、生地が枠にくっついた状態を保つことで、せっかく膨らんだスポンジが縮んでしまうのを避けるためです。生地が余った場合、他の小さなアルミの方に入れてカップケーキにしたりしてます。
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オーブンを170度にして、45分間焼きます。あらかじめ余熱で温めておくといいですが、忘れててもなんとかなります。


シロップ作り

1. スポンジを焼いている間に、シロップを作ります。砂糖25gを耐熱の容器に電子計りで正確に計って入れます、水50ccをこれも電子計りで50g分になるように正確に測ります。
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計量カップで正確に測ったと思っても、結構誤差があります。
重さでぴったりにしたら、カップに残ってしまいました。

2. シロップの入った耐熱容器を電子レンジに入れ1分ほど温めます。温めたあと、一見砂糖は溶けているように見えますが、下に固まって残っていることもあるので、よくかき混ぜてください。

3. できたシロップはラップをかけて、粗熱を取るために放置しておきます。
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生クリームの泡立て:

1. さらに生クリームも、この間に泡立ててしまいましょう。必ずボールを2つ用意します。スポンジを作った時のボールでいいでしょう。よく洗って、水分をよく拭き取っておいてください。

2. 一つの(大きさが違うなら大きい方の)ボールには氷と水を入れておきます。
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3. もう一つのボールには生クリーム2パック(400cc)をいれ、砂糖を1パックあたり10g、この場合合計20g入れます。標準より少ない量ですが、淡い甘さになります。
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4. 生クリームの入ったボールを、氷水の入ったボールに重ねて、冷やしながら泡立てます。寒いところで泡立てれば特に問題ないのですが、夏場や、冬でも暖かい部屋で泡立てると空気の温度で生クリームが暖まってしまって、固まりにくくなることがあります。2パックで少し量が多いので、5分ほどでしょうか、多少時間がかかります。最初は泡立て器を高速にして混ぜて、ある程度固まってきたら微調整のために回転速度を落とします。
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スポンジの焼き上がり

1. スポンジは途中、30分くらい焼いたところですこし様子を見て、そこそこ膨らんでいるのを確認します。その時点で膨らんでなかったら何かおかしいです。

2. 焼き上がったら外に出して、ケーキの枠をひっくり返して萎んでしまわないようにします。十分冷めるまで逆さまのままにしておきます。
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3. 粗熱が取れたら、型枠の周りにナイフを入れ、スポンジを型枠から外します。
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4. 作っておいたシロップを、表面と、側面も忘れずに、たっぷり塗ります。
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5. ケーキを2段にする場合は、パン切り用包丁などで半分の高さで切ります。大抵斜めになってしまうので、爪楊枝を同じ高さに周りに刺すなどして高さに気をつけながら切っていきます。

6. 切った面にも、両面ともシロップをたっぷり塗ります。

7. ケーキの型の裏面の方を、包丁などで切り込みを入れながらスポンジから外します。裏面にも忘れずにシロップをたっぷりと塗ります。


飾り付け

1. 今回は季節のイチゴを2パック贅沢に使うことにしました。水で洗って、ヘタを切り、キッチンペーパーで水気を十分に取っておきます。
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粒の大きさを変えて2パック買ってきました。
右は中段、左は上にのせます。

2. スポンジのどちら側を使うかですが、底面が綺麗なので、こちらを上向きにすると仕上がりが綺麗になるかもしれません。まず実際に使うお皿に下の段のスポンジを置きます。

3. その上に生クリームをこれはそれほど厚くなく塗ります。
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4. イチゴをひとパック分敷き詰めます。大きなイチゴは厚くなりすぎてクリームが足りなくなる時があるので、小粒のものを選んだほうがいいでしょう。
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5. 隙間に生クリームを詰めます。端の方までクリームを入れておかないと隙間になったりしてしまいます。

6. 上の段のスポンジをのせます。
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7. 生クリームは、まずはサイドから塗っていきます。隙間が空いていると結構な量が入りますので、少し節約しながら塗ります。

8. 残りの生クリームを上面に乗せていきます。サイドと上面は、ケーキ用のヘラがあると生クリームを平らに塗ることができます。
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9. 好きな飾り付けをしてもいいのですが、うちは大抵フルーツを乗せるだけです。今回はイチゴまるまるひとパックを上に乗せてます。上のイチゴは贅沢に大粒のものが見栄えがしていいでしょう。
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10. あとは、生クリームを塗る時にお皿のケーキの周りについたものを拭き取って完成です。食べる直前まで冷蔵庫に入れて冷やしておきましょう。


最後に

どうだったでしょうか?全く星と関係ない記事ですが、たまにはこんなこともいいかなと。いつものブログのノリで、事細かに書いてしまいました。

普段撮影などでご家族に迷惑をかけている方がいましたら、一つこんなお菓子作りに挑戦して、ご機嫌をとってみるのはいかがでしょうか?


全国天文ファンの皆様

天リフさん主催の
「日本全国天文ファンオンラインリレー」
が2021年1月16日(土)18時より開催されます。
Youtubeでの配信になります。


当日のリンク先はここになります。 




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7人が10分ずつ順番に出てきて、天リフ編集長と絡む予定です。

「ほしぞloveログ」も出演します。電視観望について紹介しようと思っています。できれば当日の空から星雲など映し出したいのですが、北陸の冬の天気はなかなか厳しく、今の予報でも当日は雨か雪のようです。その場合は機材の説明とかを考えています。

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当日のプログラムはまだ変更などあるかもしれませんが、以下のようになっています。

1.niwaさん:全てを晒します。私の「ご近所撮影」ライブ中継!  「たのしい天体観測」https://masahiko.me 2.荻野さん;コロナ禍下で星空を楽しむ方法を探る  「奥三河☆星空の魅力を伝える会」https://hoshi-cafe.wixsite.com/sommelier 3.玄さん:わが巨筒 腰を大事に 振り回す 〜30cmF4ニュートン運用事例  「玄の館 ブログの部屋」https://genyakata.blog.fc2.com 4.satoru takagiさん:超光害地での近赤外による銀河撮影とトライバーティノフマスク  https://github.com/cytan299/tribahtinov/blob/master/translations/README_JA.md 5.南口さん:アナログレジェンド機材を最新のデジタルで楽しむ!(MS-3 + StarSenseExplorer)」  「星見屋.comhttps://hoshimiya.com 6.samさん:光害地でも星雲が見える。豪雪の富山から電視観望  「ほしぞloveログ」http://hoshizolove.blog.jp 7.utoさん:東京の窓から 5cm 反射望遠鏡で天体を観察する  「light_bucket_18のblog」http://uto18.blog.jp

この間の日曜に出演者で打ち合わせをしましたが、かなり楽しくなりそうです。niwaさんは走って中継するみたいです。utoさんも星空を中継するみたいです。天リフ編集長のツッコミも楽しみです。

星が好きな方はもちろん、星を最近始めた初心者、星に興味があるけど敷居が高そうでとかいう方も、是非ともご参加ください。初心者から、マニアまで幅広い話が展開すると思います。 

たくさんの方のご参加お待ちしています。

今回サイトロンさんから、まもなく発売される予定の入門用のCMOSカメラをお借りすることができました。まだ型番もついていない段階のものです。いい機会なので、このカメラを使ってできるだけ手軽な電視観望を試してみることにしました。

(2020/10/12追記) 2020年10月10日に正式発表されました。型番はSV305-SJとなります。SJはサイト論ジャパンの頭文字だそうです。販売ページはこちらになります。




星や宇宙のことに興味があり、できるなら星雲や星団、銀河などを見てみたいけれども、難しいのではないかと思っているような方にお役に立てたらと思います。もしよければ、この記事を読んでぜひ電視観望を試してみてください。


電視観望で宇宙を見る

もしかしたら、星雲や銀河を見るためには大きな望遠鏡が必要だと思っていませんでしょうか?

昔は確かにそうだったかもしれません。でも最近はCMOSカメラと呼ばれる高感度なカメラを使うことで、以前からは考えられないくらい小さな望遠鏡で、はるかに手軽にきれいに星雲などを見ることができるようになってきました。今回もガイド橋と呼ばれる、むしろ普通の望遠鏡よりも小さな鏡筒を使っています。

今回紹介する電視観望と呼ばれている方法は、大きくわけて4つのものが必要になります。

  1. CMOSカメラ
  2. 鏡筒(望遠鏡)
  3. 自動導入の経緯台もしくは赤道儀と三脚
  4. Widowsコンピュータ
順番に見ていきましょう。


1. CMOSカメラ

カメラはCMOSカメラと呼ばれる、天体用に販売されているものが適しています。今回使用するサイトロン から販売されるCMOSカメラは、電視観望をすることができるカメラの中では最も安価な部類になると思います。

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実はこのカメラ、SVBONY社のSV305と同等品で、違いはフィルター部のみ。SV305はセンサーの前に赤外線カットのフィルターが入っているため、星雲のHαの赤色を出すのに苦労しているという情報があります。今回のサイトロン社のカメラはフィルター部を通常の保護ガラスに変えているとのことで期待できそうです。

上の写真にはカメラの先端にUV/IRカットフィルターというものが付けてあります。これは赤ハロと呼ばれる星が肥大することを防いだりする役割があります。(2020/10/12追記: 正式発表を見るとこのUV/IRカットフィルターが付属した形での販売となっています。)


2. 鏡筒

カメラが入門用で比較的安価に購入できる反面、センサーの面積が小さく、天体の導入がなかなか大変になります。そのため、鏡筒(望遠鏡)はできるだけ短い焦点距離のものにして、広角で広い範囲を見るようにして、導入をしやすくしようと思います。例えば焦点距離が200mm台くらいになるとアンドロメダ銀河が画面にちょうど収まるくらいになります。ところが、焦点距離200mm台の短めの鏡筒を探すのは意外に難しく、今回はガイド鏡として販売されているSky-WatcherのEVOGUIDE 50EDを使ってみることにしました。



焦点距離は242mmなのでちょうどいいくらい、またEDレンズを使いながら税込で実売2万5千円くらいと、性能の割に比較的安価です。


EVOGUIDEを箱から出すと、ガイド用のマウントがついています。

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このままだと扱いにくく、経緯台や赤道儀に直接取り付けたいので、下のマウント部を取り外し、代わりにVixen規格のアリガタを取り付けました。

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今回は上の写真のように手持ちのアリガタを使いましたが、例えば下のリンク先のアリガタのように真ん中に溝が切ってあるものならネジとナットで止めることができるはずです。このように、自分でいろいろカスタマイズすることで応用が広がります。




鏡筒にCMOSカメラを取り付け準備完了です。ちなみに、緑のリングはこれくらいの位置でピントが出るはずです。実際に使う場合は参考にしてみてください。

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3. 自動導入経緯台AZ-GTi

電視観望の場合、目的の天体を次々見ていくことになるので、自動導入ができる経緯台や赤道儀があると便利です。今回はSky-Watcherの自動導入経緯台AZ-GTiを使います。




AZ-GTiを三脚に乗せ、鏡筒とカメラを取り付けます。この時、AZ-GTiについている水準器を見て、きちんと水平に設置されているか確認します。また、AZ-GTiの背の部分についている大きなネジを緩めて、鏡筒もできるだけ水平になるようにして再びネジを締めます。さらに、AZ-GTiの下の方についている小さいネジを緩めて、水平方向に回転させて鏡筒の先が北になるように向け、最後にネジを締めます。

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4. Windowsコンピュータのセットアップ

電視観望にはWindowsコンピュータが必須です。ノートPCだと便利です。手持ちのPCがあればまずはそれで試すので構いませんし、もしあまりのPCとか無ければPCを別途用意して下さい。少し前の安い中古PCでも十分楽しむことができます。Windows10が入っている時代のものならば十分なはずです。

PCにはSharpCapというソフトを入れてください。この際、必ず32bit版を使うようにしてください。今回のカメラはまだ64bit版では動かないようです。



PCの準備ができたら、次に、カメラをコンピュータにUSBで接続します。USB2.0という少し前の規格になりますので、ケーブルの種類に気をつけてください。コネクタの中の色い白いプラスチック部分が見えるケーブルなら使うことができます。

SharpCapを立ち上げて、メニューのCameraのところから接続します。SharpCapからはSVBonyのSV305と認識されるので、やはり同等品ということがわかります。

さて、画面に何か写っていますでしょうか?鏡筒が水平を向いているので、鏡筒が向いている先の地上の何かが写っているはずです。でもおそらくピントが合っていないはずなので、ぼんやりと写るだけだと思います。最初慣れないうちはいきなり夜ではなく、昼間に試して遠くの方を見てピントをある程度合わせておいた方がいいかもしれません。


初期アラインメント

ここでAZ-GTiの電源を入れて、スマホやタブレットで接続します。スマホやタブレットにはあらかじめSynScanまたはSynScan Proを入れておいてください。「アラインメント」でどこか明るい星を導入し、どの方向を向いているのかAZ-GTiに教えてやります。最初はワンスターアラインメントでいいでしょう。火星などの明るく見える惑星でもいいですし、秋ならこの季節唯一の一等星のフォーマルハウトでもいいでしょう。

この状態でSharpCapの画面に移ります。まず、Exposure(露光時間)を1秒程度にします。Gain(ゲイン)はとりあえず7.5とかでいいでしょう。SharpCapの画面に何か反応があるはずです。

ここで重要なのは、右下の赤、青、緑の線が出ている「Display Histgram Stretch」画面で、真ん中の黄色の点線を左の山の手前まで動かし、一番左の黄色い点線を山の左側まで持ってくることです。こうすることで、暗く映りにくい星や、星雲などを明るく映し出すことができます。

この状態で星が既に写っていればいいですが、写っていなければピントが合っていない可能性が高いです。EVOGUIDEの場合は、太い緑リングの横の少し大きめのネジを緩めて、その緑リングをクルクル回してピント位置を探します。ピントが合ったら、先ほど緩めた大きめのネジを締めて置きましょう。これでこれ以上ピントはずれないはずです。

どうしても星が見えない場合は、鏡筒がきちんと星の方向を向いているか、(よくあることですが)レンズキャップがついたままになっていないかなどチェックしてみてください。

何かの星が見えたら、最初にターゲットにした明るい恒星がSharpCapの画面に入っているか確認してみてください。入っていなければSynScanでAZ-GTiをコントロールして鏡筒の向きを変えて、ターゲットの恒星を探します。三脚の水平がきちんと取れていれば、SynScanの左右ボタンだけを押して左右に振るだけで見えるはずです。それでももし見えなかったら、上下方向も少し動かしてみてください。

うまくターゲットの星が入ったら初期アラインメントは完了です。ではいよいよ星雲や銀河で電視観望を始めましょう。


電視観望の開始!

例えば秋ならM31「アンドロメダ銀河」を見てみましょう。SynScanで「ディープスカイ」からメシエのところに「31」と入れるか、「名前がつけられた天体」を押して「アンドロメダ星雲」(銀河なのに何故か星雲となっています)を探して押します。

アンドロメダ銀河は、SharpCapの画面上でボーッとした淡い楕円に見えるはずです。明らかに他の星とは違って見えます。もし画面内にそのような楕円が入っていなかったら、SynScanの方向ボタンを押して少し周りを探ると(初期アラインメントさえうまくいっていたら)それほど遠くない位置に見つかるはずです。うまく画面内に入ってきたら、できるだけ真ん中に持っていってください。

ここでSharpCapで露光時間(Exposure)を15秒くらいにしてみて下さい。よりはっきり見えてきたと思います。もっとはっきりさせたい場合、SharpCapの上の真ん中らへんの「Live Stack」というボタンを押してください。しばらく待つと、見えている画面が何枚も重なってノイズが減り、より天体がはっきり見えてくるはずです。その際、画面下のヒストグラムの左と中央の黄色い点線を先ほどと同じように、山の両側に持ってきてください。さらに、画面右の小さなヒストグラムに拡大された山が見えると思います、そこで微調整してみてください。

うまくいくとアンドロメダ銀河が下の画面くらい見えるようになると思います。暗黒帯も少し見えていて構造もわかると思います。近くのM32も見えていますね。

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ヒストグラムの黄色い点線の位置は写真くらいの位置で見やすくなると思います。参考にして下さい。


星雲、銀河が次々と!

一つ目ん天体が見え、十分満喫できたら、次のターゲットに挑戦してみましょう。

例えばアンドロメダ銀河のすぐ近くにある、さんかく座のM33回転銀河です。近い天体なので、アンドロメダ銀河がきちんと入っていればM33も問題なく入るはずです。アンドロメダ銀河に比べると流石に淡いですが、なんとか形は分かります。

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だんだん時間が経つと、冬の代表的な星雲のM42オリオン座大星雲も登ってきます。濃淡の広がりがよくわかる大迫力の星雲です。目ではなかなか見えないのに、こんなに色鮮やかな天体が夜空には隠れてるんですね。

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オリオン大星雲の近くにある馬頭星雲と燃える木です。燃える木はまだ見えていますが、馬頭星雲の方はさすがに淡いです。もう少し露光時間を伸ばした方がいいのかもしれません。上に見える明るい星は、オリオン座の三つ星の一つ「アルニタク」です。

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最後はM45「プレアデス星団」、和名で「すばる」です。青い分子雲も多少見えています。これは少し驚きました。今回自宅から電視観望をしているのですが、分子雲がこの場所でこんなに見えるのは初めてです。馬頭星雲は相当淡かったですが、すばるの分子雲は期待した以上に見えました。どうもこのカメラは赤よりも青い方の方が見やすいようです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?比較的安価なSV305相当で、かつフィルター部分が星雲用に改善された、サイトロンからまもなく販売されるCMOSカメラを使って、どんな機材を使えば電視観望ができるかを紹介してみました。

この記事を見て電視観望に挑戦してみようと思っている方、実際に挑戦してみた方、もし分からないことがあったらメントに書き込んでください。できる限り答えようと思っています。また、うまくいった!という報告も大歓迎です。



今回の記事を読んで電視観望をやってみようと思った人に、もっと突っ込んだ記事を続編で書いてみました。実際に当たる壁と思われるようなことなども書いてあります。よかったら読んでみて下さい。



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