ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ: 一般

今回の目的は、AZ-GTiの経緯台モードを使って、できるだけ簡単に星雲を撮影しようというものです。


もっと簡単に星雲とか撮影できないか? 

ここしばらく、できるだけ簡単に星を楽しむことができないかを考えています。明るい広角レンズとただの三脚を使った電視観望もその過程のひとつです。これはQBPという武器があって初めて実現することでした。

同様に、撮影に関しても高すぎる敷居をもっと下げることができないか、ずっと考えていました。もちろん、究極的な画像を求めよういう場合は別ですが、もっと手軽に、画質は自分で満足できればいいくらいの撮影というのも、あっていいと思うのです。ここではAZ-GTiを武器として試しています。

眼視から少し手を伸ばしてみたい、電視観望よりもう少し綺麗な天体を自分で撮ってみたいとかいう人たちがきっといるはずです。天体写真の敷居を下げることで、天文人口を増やすことにつながればと思います。


経緯台撮影の問題点

赤道儀は極軸合わせなど、若干敷居が高いので、より簡単な経緯台を想定します。今回は自動導入と自動追尾がついているAZ-GTiを使うことにします。

しかしながら経緯台は撮影にはあまり向いているとはいえません。問題点は二つあります。
  • 経緯台なので撮影していると写野が回転していくのですが、それをどうするか?
  • ガイドも当然なしなので、星像がふらついたり流れたりして長時間露光ができない点。

でもこれらは、もしかしたら電視観望で培った技術が解決するのではと考えるようになってきました。カメラは一眼レフカメラは使わずに、その代わりに電視観望のようにCMOSカメラを使います。


撮影手順

簡単星雲撮影のセットアップは基本的に電視観望とよく似ています。今回はテスト記事なので全くの初心者が必要な細かい手順の説明は省きます。電視観望をやったことがある人くらいが対象です。本当の初心者向けの記事は、もっと細かい位置からの手順を踏まえて後日まとめるつもりです。

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経緯台にはAZ-GTi、鏡筒には評価用に手元にあったSkyWatcerのEVOSTAR 72EDを使います。比較的安価なアポクロマート鏡筒なので、初心者にも手頃かと思います。CMOSカメラはASI178MCを使います。ASI224MCでも良かったのですが、安価で少しでもセンサーの大きさを稼ぎたかったのでこれにしました。
  1. 今回のターゲットは初心者向けに、かなり明るいオリオン大星雲M42とします。
  2. AZ-GTiは経緯台モードで自動追尾します。精度はそこまでないのと、原理的に写野が回転していくので露光時間は長すぎると星が流れていきます。長くても30秒くらい、できれば10秒くらいまでが無難。今回は短めの3秒としました。
  3. ソフトは定番のSharpCapを使います。
  4. ゲインは高すぎるとノイズが多くなってしまいます。逆に低すぎると何も映りません。露光時間は短めなので、少し高めでもよくて、最大のゲインから1段か数段下げるといいかと思います。今回は310としました。
  5. 目的の天体がそこそこ見えていたらSharpCap上でライブスタックをしてみます。
  6. ライブスタックパネル左下の何分かおきに画像を保存するにチェックを入れます。今回は3分にしておきました。
  7. AZ-GTiの精度だと、長時間撮影していると画面がずれていくかもしれません。例えば10分くらい経ってから画面を見てみて、もし天体がずれているような時は再びSysScanのコントローラーを使って天体を真ん中に入れます。その際、ライブスタックのリセットボタンを押すのを忘れないようにしてください。
ポイントは、星像が流れないようにするために、短時間露光に抑えることです。その一方露光時間が短いと読み出しノイズが支配的になりがちですが、そこは枚数を稼ぐことで緩和します。ゲインが高いのでダイナミックレンジが不足しがちですが、淡い部分を映し出す方を優先します。また、ライブスタックを活用することで、撮影枚数を減らします。

と、ここまで読んで分かる通り、やっていることは電視観望とほとんど大差ありません。それでも、赤道儀やガイドなどの、通常の撮影に比べて遥かに手軽なことがわかると思います。

今回はライブスタック3秒x60スタックで、一枚あたり3分露光した画像を、合計1時間程度撮影し、その中の画面からずれていない10枚、30分ぶんの画像を取得しました。画像のズレはAZ-GTiのものもありますが、1時間も撮影するとそもそも15度程度写野が回転してしまいます。

写野の回転は原理的にどうしようもありません。多少の回転はトリミングで見えないようにします。なので超長時間露光は難しいですが、それとて時間が経ったらカメラ自身をマニュアルで回転させてしまえば対応できないこともありません。


撮影画像のスタック

初心者にとって厄介なのは、撮影よりもむしろ画像処理です。

写野の回転と同時に、周辺の歪みによるスタック時のずれが問題になってくる可能性があります。今回はPixInsightで星を認識して星像を合わせるような重ね方をしています。でも初心者にPIを求めるのは酷と言うものです。

ステライメージは回転は補正してくれますが、画面を歪めて星を重ねるような機能はないので、こういった場合は難しいです。あとはDSSでしょうか。DSSは一番最初に星を始めた頃に触っただけなので、ほとんど理解していないのですが、調べた限りでは画面を歪ませて合わせるような機能はないみたいです。

そういった意味でも、小さめのセンサーを使って星像がブレにくい中心像だけ使うと言うのは理にかなっているとおもいます。DSSは無料で使えることもあり、最初からあまりお金をかけることができない初心者にとってはほとんど唯一の選択肢になるので、検討する余地は十分にあると思います。


追尾時のズレの様子

撮影した10枚をスタックして画像処理をしてみました。まず、どれくらいずれている10枚でやったのか、スタック直後でストレッチだけかけた画像です。

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初期アラインメントがワンスターアラインメントしかやっていないので、AZ-GTiの設置時の水平度不足による並行ずれと、長時間の撮影による回転のズレが生じているのがわかると思います。

水平精度をさぼったので、並行ズレは結構酷くて、10分に一回くらい構図を合わせ直していました。ちなみに、20枚撮影して落とした10枚は、様子を見ていなくて平行移動し過ぎてはみ出していたもので、10枚全部がそれです。さすがにこれはひどいので、水平をきちんと取ることにより、もう少し抑えることができるはずです。逆に言うと、星像のズレとかで落としたものは一枚もないです。SharpCapのアラインメントは相当優秀です。

回転ずれは時間とともに出てきます。もっと短時間で終わらせてしまうのも一つの手です。


撮影した画像の仕上げ

画像処理をして、そこからトリミングしてまともなところを切り出します。画像処理にそれほど時間をかけていないのでイマイチなところも多々ありますが、経緯台で簡易で撮ったにしては、そこそこ写るのかと思います。

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  • 撮影場所: 富山県富山市
  • 撮影時間: 2020年2月1日22時25分
  • 鏡筒: SkyWatcher EVOSTAR 72ED
  • 経緯台: SkyWatcher AZ-GTi
  • カメラ: ZWO ASI178MC
  • 露光: ゲイン310、3秒x60枚のライブスタック x10枚 = 総露光時間30分
  • フィルターなし、SharpCapでのリアルタイムダーク補正 (3秒x16枚)あり、フラット補正なし
  • PixInsigjt、Photoshopで画像処理
トラベジウムとか少し多段でマスクをかけましたが、そもそも短時間のラッキーイメージングの手法に近くて露光不足気味で、元々ほとんど飛んでいないところが効いてきています。


いっそ、一枚撮りで


もう一つの方法が、ライブスタックの画像保存までの時間を10分とか20分とか長くしてしまって、SharpCapのライブスタック結果の一枚画像のみにして、後からスタックをしないことです。

SharpCapでは、ライブスタックの最中は恒星を多数認識して、その星がずれないようにスタックするたびに画像を歪ませて重ね合わせるので、この機能を使う利点は相当大きいです。その代わりに、長時間撮影のために天体全体が徐々にずれていくのが問題になります。これは撮影の間に画面を見ていると回転していってずれていく様子が積算されていくのがわかるので、適当なところで止めてしまえばいいのかと思います。

さらに画像の保存方式も初心者にはいくつか選択肢があって、RAWのfits形式で保存することももちろんできるのですが、もっと一般なtiff形式、もしくはPNG形式でもいいのかもしれません。特に、PCで見えている画像そのものをファイルに保存してしまう機能もあるので、これを使うと後の画像処理でストレッチをする必要もなくなります。

これと似たようなことは実はかなり昔に試していて、どの形式で保存するのが綺麗かと言う比較をしたことがあります。意外なことに、SharpCapのライブスタックに任せてしまったPNGでも十分に見るに耐える画像になっています。

少し前ですが、名古屋での大晦日年越し電視観望中に1時間ほどほったらかしておいてた3秒露光の画像を、そのままライブスタックし続けた画像が残っていました。

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1時間くらい放っておいたライブスタック画像。撮って出し。

カメラはASI294MC Pro、鏡筒はFS-60CBに旧フラットナーですが、AZ-GTiでの自動追尾なので、そういった意味では今回の撮影方法そのものの、一枚撮りバージョンになります。ダーク補正とフラット補正をリアルタイムでしてあります。

撮って出しと言っていいのかよくわかりませんが、画面に見えているのをそのままPNGで落として、それをアップロード用にJPGにしたものです。撮影時間は1時間ほどと書きましたが、時間はあまりよく覚えていません。15度くらいいという画面の回転角から、それ位の長さだったんだろうと推測しているだけです。重要なのは、AZ-GTiでのほったらかしでも、水平の設置さえ良ければこれくらいの時間は位置を合わせ直すことなく撮影できることです。

上の画像をある程度仕上げてみます。回転で切れてしまっている部分をトリミング。ASI294MCはセンサー面積が広いので、中心部だけでも十分な面積が生き残っています。

まずはWindowsの「フォト」の「編集と作成」から「調整」のみを使った場合。

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Windwos「フォト」での加工例。

簡単な調整だけでも多少は出てきます。

次はMacの「プレビュー」の「ツール」「カラーを調整」のみを使ったものです。

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Mac「プレビュー」での加工例。

うーん、どうでしょうか、Windowsの方が、ディテール、ノイズともにまさっている気がします。ここら辺は腕にも大きく依存するので、容易に逆転するかもしれません。

いずれのケースでも、さすがにトラペジウム周りのサチってしまっているところは救い出すことはできませんでした。でも、一枚PNGからここら辺まで出れば、撮影を試してみるというのならある程度十分で、これに不満が出るならスタックや赤道儀を用いるなど、次のステップに進むことになるのかと思います。

重要なのは、このようなOS付属の簡易的なツールでも、多少は画像処理ができてしまうと言うことです。これは初心者にとっては大きなメリットでしょう。逆に、改めてみてわかったのは、さすがに1時間スタックは星像が多少肥大するとするということ。これは課題の一つかもしれません。

最後は、このPNG1枚画像をツールの制限なしに画像処理した場合です。と言ってもPhotoshopです。あと、最後の仕上げに今話題のTopazのDenoiseを試してみました。これは結構強力です。しかも簡単なので初心者向けです。有料なのが初心者にとって唯一のネックかもしれません。でもそれだけの金額を出す価値のあるソフトかと思います。Denoiseに関してはまた別記事で書こうと思います。

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Photoshop CC+Topaz Denoiseでの画像処理。


まとめ

AZ-GTiを使った経緯台での撮影は一言で言うと「やはり楽」です。似たようなことを既にやっている方も、もしかしたら初心者でも同様のことをごく自然な流れとしてやってしまっている方もいるのではないかと思います。

ポンと北に向けて適当に置くだけ、極軸を取る必要なし、ワンスターアラインメント、ガイドもなし、大きくずれたら直す、というので大幅に大変さを軽減できます。30分露光でここら辺まで出れば、最初に挑戦する撮影としてはかなり満足できるのではないかと思います。

その一方、画像処理の敷居は依然高いかもしれません。後でスタックするのが敷居が高いのも事実なので、一枚どりで画面の見たままで保存してしまうのでもいいのかと思います。あとはGIMPなどの無料の画像処理ソフトや、今回試したWindowsの「フォト」やMacのプレビューでの簡易画像処理だけでも最初はいいのかもしれません。 


後日、今回使ったEVOSTAR 72Dについて、試用記を書いています。よかったら合わせてご覧ください。



先週末の土曜日、先日亡くなられた星仲間のYさんが生前に企画していた催しが開催されました。飛騨市のとあるお寺で開かれた、お堂での演奏会と境内での観望会です。
 
夕方、公共の駐車場に車を止め、会場近くまで歩いて行くと、途中ちょうどお祭りの最中。小さな田舎町で地元の人のために行われているような、こぢんまりとしたとても雰囲気のいい、日本らしいお祭りです。

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聞いてみると盆踊りがあるらしく、浴衣姿の方がたくさんいました。地元の子供達や、外国の観光客も結構いました。そういえばここは某アニメ映画の有名な聖地です。

お祭り会場で飛騨名物の「えごま」の五平餅を食べつつ、お寺まで移動すると、機材を入れるのに車を境内まで入れていいというので、一旦車まで戻りそのままお寺まで機材を運びます。

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この日望遠鏡を出すのは飛騨コスモス天文台のSさんと私だけ。もっといるかと思っていたのですが、私が持ってきたのがあいにくFS-60CBのみ。まだ明るかったですがすでに小さい子がいたので、とりあえず手持ちの双眼鏡を出して月を見てもらいました。Sさんが屈折と、惑星用に反射を出してくれたので、鏡筒の数もなんとかなり、助かりました。この日は半月過ぎの月が綺麗なのと、木星、土星が見頃です。

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二胡の演奏会が始まるまで、お客さんに電視観望で月と木星と土星を見てもらいました。FS-60CBだと惑星を見るには焦点距離が短すぎるので、3倍バローを入れてみました。これだけでも分解能はかなり改善しますが、やはりバローの入れ替えと、その後のピンドだしなどで時間を食うので、たくさんお客さんがいるときには少し辛いです。そのままバローをつけたままで星雲を見ようと思いましたが、視野が狭くなって自動導入で入りにくいことがあるのと、やはり暗いのが致命的で、元のバロー無しに戻しました。

ほどなくして二胡の演奏会が始まります。Yさんが演奏家の方達に話を持ちかけて実現した会です。「癒しの夕べ、二胡と星のコラボ」とという題名からもわかるように、たくさんの人に星と音楽を一緒に楽しんでもらいたいという願いが込められているのかと思います。全部で10曲くらいはあったでしょうか。グループでの演奏、ペアでの演奏、単独での演奏など充実していました。お客さんは100人くらいは余裕でいたでしょうか。お堂がいっぱいでした。

演奏が終わって、飛騨コスモス天文の会のTさんのスライドでの星の説明があり、その際代表のYさんのことについて触れられました。と、話を聞こうと思っていたら、外から呼び出しが。電視観望で何か見たい人がすでに集まっているとのことで境内から呼び出しが。外に向かいます。

この時致命的な失敗に気づきました。電源をオンにして演奏会に行ってしまったので、PCのバッテリーがすでに切れかけていたのです。すぐに外部バッテリーを接続しましたが、さらに少しお客さんを待たせてしまいました。

まずは簡単に月から。結構周りに人だかりができていて、ウォーっと声が上がります。その後はM57とM27などの定番の明るい天体を入れていきます。

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飛騨コスモス天文の会の方なのでしょうか、一人詳しい人がいて、いろいろ解説してくれたり、次はどれを見たいとリクエストをくれたので、いくつか見てみました。今回電視観望で初めて見たのはペリカン星雲です。

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光害防止でQBP入れてありますが、まだ月が出ている中結構良く見えました。ペリカンさんの形も一応わかります。その前に北アメリカも見たのですが、写真に残すのを忘れてました。こちらもよく見えました。

最後まで残っていた人のリクエストで、アンドロメダ銀河を見ようということになりました。見るともうペガススも登っているので十分な高度です。でも残念なことに東側が少し薄雲がかかっています。雲の中なので肝心のM31はイマイチはっきりせず。しかもカメラの埃が目立ってちょっと情けなかったです。

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観望会が終わってから、飛騨コスモス天文の会の人たちと少し話しました。と言ってもメインでやっている人はせいぜい5-6人くらいで、ほとんどのことは代表のYさんがやってくれていたようです。いなくなった今になって、Yさんがいかに貴重な存在だったかを知ることができます。今後どうするかと、一度落ち着いて話をしようという流れになりました。私も参加させてもらうことになりました。Yさんがせっかくこの地に築きあげてきた、子供達も交えて星を見るという活動の火を、なんとか絶やさずに続けていけたらと思います。


先日、関東方面で用事があり少し時間があったので、これまで行ったことがなかったCATに足を伸ばしてみました。CATさんは中古販売が主で、中古の天文機器の取り扱い数では最大規模になるのではないでしょうか。中古の機器をを探す過程で、ネットで利用された方も多いのかと思います。


少し郊外のCATさん店舗へいってみました

CATさんはネット販売だけでなく店舗も持っていて、場所は東部アーバンパークラインの「藤の牛島」という駅。すぐ隣が春日部駅なのですが、この藤の牛島は駅の周りもあまり店とかがあるわけでなく、ここから歩いて10分くらいのCATさんまで、コンビニが一件もありませんでした。というのは結構早くついてしまい、開店までどこかで時間を潰そうとしたのですが、あったのはドラッグストアが一件でした。食べるのには困らなく、定食屋さんに近い様なお店が結構あります。CATの近くにあった喫茶店は朝のみの営業で入れなかったで、結局裏手の小さな公園で時間を潰していました。

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午後1時数分前に店の明かりがついて、すぐにドアを開けてくれました。店長さんはTシャツ姿で若く見えたので年齢を聞いてみたらもう還暦間近だとか。中学の頃天文少年で、その後一時期中断。1990年くらいに復帰して、20年ほど前に同じ春日部市内でCATを作り、店が手狭になってきたため今から10年ほど前に現在の店舗に移ったとのことです。1976年から80年くらいまでと、1990年初頭には天文雑誌にも何度も入選していたとのことなので、一度作品も見てみようと思っています。


店内は所狭しの天文機材が

店の中はもう天文機材でいっぱい。移動も望遠鏡の間をすり抜ける様な感じで、足の踏み場もないとはこのことかもしれません。ほぼ全て中古機材かと思いますが、その数は半端ではありません。鏡筒は10本、20本とかのレベルではなく、100本のオーダーでしょうか。例えばタカハシが固まっているエリアでは、TOAの多分130を始め10本くらいが地面から立っています。下の写真はミザールエリアとでしょうか、カイザーなども見えます。

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GOTOの反射や、西村の反射、MITAKAの赤道儀が2台とか、貴重なものも数多くあります。通路から遠くにあって近寄ることができないものたくさんあるのですが、私が知らないだけでまだまだ面白い鏡筒がたくさんあるのかと思います。

圧巻は50cmのNINJAです。でも新品で購入してから9年間、まだ外に出したこともないとのことです。店の前は車道なので出すことはできず、裏手に運ぶには店の中の機材が多すぎるとのことです。

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おそらくですが、CATさんに来る場合はあらかじめネットで一度在庫をチェックしておいて、興味があるものがあれば店舗に来てみてみるのがいいのかもしれません。突然店舗に来ても機材の数に圧倒されて、選ぶのがなかなか大変です。

この日はたまたまと言っていましたが、ひっきりなしに電話がかかってきていました。中古の買取りの相談です。何件かは天文マニアの方から、何件かは多分一般の人で家にあった昔の望遠鏡を引き取ってもらえるかいう相談みたいです。店長さんは全ての電話に丁寧に答えていました。これだけでも結構な時間です。この日は配送もあるそうで、そのチェックもあった様なのですが、それでも上に書いた様な内容を少しお話ししていただけました。

私がその場で一つ目についたのはVixenのVC200L。スポットダイアグラムの星像が素晴らしい鏡筒です。でも見え方に多少ばらつきもある様なので、その様子を伺うことができました。まあ、電車での移動なので鏡筒を買って帰るわけにもいかなく、ネットでも出ていることを確認して、その場は諦めることにしました。

お話を伺う中で興味深かったことは、ほとんどがネット販売で、店舗まで来てくれる方はあまりいなくて、むしろ遠方から出張などの機会に訪れてくれる方が結構いること、肝心の春日部市で店舗に来てくれるお客さんは数えるほどしかいないとのことです。確かに都心からは少し離れたところにあるので、多少行きにくいのかもしれませんが、それでも天文人口が少なくなってしまったと残念そうにお話しされていました。

あと、わかりにくいですが書籍が充実しています。昔の本が多いですが、洋書の類も結構あります。興味のある方は一度実際の店舗で見てみるといいのかもしれません。



これまで回った天文ショップ

いい機会なので、これまで回った天文ショップを書いておきます。
  • 関東がKYOEI、スターベース 、シュミットと今は同じ場所にあるサイトロンの展示場、三基光学、コプティック星座館、ジズコ、スカイバード、CAT。
  • 中部がスコーピオ、スターベース (2019/5/19で閉店予定)、EYEBELL、に加え、地元(隣の県ですが)ユーシートレード、あと長野諏訪のCOSMOS。
  • 関西がKYOEI、国際光器。
  • 海外がアメリカカリフォルニアのOrange County Telescope、韓国のEXO SKY。

関東方面はもう残り少なくなってきています。 あと回っていないところは中野のケンコー・トキナーサービスショップ、埼玉の川越市にある光映社くらいでしょうか。埼玉の日高市にスターゲイズさんがあるみたいですが、店舗の情報が見つからないので通販のみかもしれません。全国で見ても店舗まで持っているのは、近場で長野のテレスコ工房、福岡のTOMITA、あと北海道にAuという店があるようなのですが、ホームページがないようなのであまり情報がありません。もしかしたら地方にもまだ天文ショップはあるのかもしれません。

大規模店から個性的なショップまでいろいろありますが、それでもこれくらいの数しか存在し得ないのはもう寂しい限りです。名古屋のスターベース さんも間もなく閉店となってしまいます。天文人口的にも厳しいのかもしれませんが、天文ショップは我々のある意味拠り所みたいなものなので、本当に頑張っていただきたいものです。

4月30日で星をはじめてはや丸3年が経ったことになります。本当に早いものです。

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3年経った現在の玄関の様子。自宅常備用です。
奥に太陽用の10cm屈折が見えています。

思えば2016年のGWにふらっと立ち寄ったスコーピオで購入したニュートン反射と赤道儀がきっかけでした。あの時ちょっと無理をして赤道儀にしておいて本当に良かったです。その後の趣味としての広がり方が全然違いました。昨日スコーピオのK店長とも話したのですが、あの時節約して経緯台にしておいたら、多分スタート時の進展具合が全く違ったものになっていたと思います。そういえば、2016年当時、本当に一番最初に寄った名古屋のスターベースも今月で閉店とのこと。3年間の間にスターショップ(旧誠報社)が程なく閉店。三基光学もシュミットも秋葉原から移転。そしてとうとう名古屋スターベースもです。まだまだこれからも移り変わっていくのでしょうか。ケーズデンキで天文機器を扱うことになったのも大きなことでしょう。

最初の一年間は全てが新しく、ものすごい密度でした。久しぶりに時間の進み方が遅くなった気がしました。電視観望に出会ったのも最初のころ、惑星や星雲の撮影も始めたり、星まつりにも参加したりと、家族を巻き込んでものすごく楽しい1年間でした。たくさんの星仲間もできました。この歳で新しい友人が増えることはあまりないのですが、これは嬉しい誤算でした。

2年目の一年間は、慣れのせいか最初の一年よりずっと時間が速く経った気がします。星は季節を感じることができるので、2年目になると繰り返しの感覚が出てきました。天の川も2年目、惑星も2年目、星まつりも2年目。技術的にもいろいろ進化しますが、逆に同じことなのでつまらなくなったとこともあります。。星まつりではたくさんの仲間に再会でき、CANPも初めて参加してさらに星仲間のつながりが広がっていきました。2年目で始めた新しいことは、太陽と立山でのスターウォッチングの参加でしょうか。太陽は改造を繰り返すなど趣味の王道を行っているようでとても楽しく、3年目まで続いています。


3年目の一年を振り返って

今回は3年目の一年間で何ができたのか少し振り返ってみようと思います。

まずは太陽。ちょうど昨年の始め頃からはじめて、PSTに10cmの屈折をつけるという魔改造機ですごく楽しむことができました。フィルターを熱で割ってしまうという大失敗もしました。夏には太陽の電視観望を何度か披露して、昼間でも安全に迫力ある太陽観測ができることがわかってきました。先月は大きな黒点も出て高解像度で撮影することができました。これからも太陽はまだまだ楽しめそうです。

電視観望の技術はある程度確立してきたので、今では観望会では安定してみなさんに見てもらえます。昨年一年間でも何度も観望会で電視観望を披露することができ、大活躍してくれました。電視観望という言葉もかなりというか、もう普通に認識されてきていますし、自らの手で試す方もかなり増えてきているようです。さらには鹿児島の電視観望を前提としたドームが出てきたことや、公共の天文台でも電視観望を導入するところが出てくるなど、大きな広がりを見せつつあるのは本当に嬉しい限りです。

電視観望で大活躍のAZ-GTiですが、これは購入当初からかなり遊べました。値段が値段なので撮影までの精度を求めるのは酷なのですが、アイピースでの観望や、電視観望では即実践投入できるレベルの商品としの完成度があります。しかも赤道儀化して、最後2軸ガイドまでできたので、十分に元を取ることができました。自動導入経緯台としての手軽さは、特に天文入門者やホントに星が初めてとかいう人にむしろオススメです。

夏には天の川の撮影の入門記事を書いたのですが、こちらは思ったより反応がなくてがっかりした覚えがあります。結構気合を入れて書いたのですが、これから天の川シーズンも始まるので、これをみて星景写真を試してみたとか言う人がいたら嬉しいのですが。

物として増えたのはSamyangの14mmの広角レンズでしょうか。これは天の川撮影で大活躍してくれています。値段の割にパフォーマンスが良かったものの一つです。

夏の火星大接近は期待したのですが、大黄雲で模様があまり見えなかったのが残念でした。それでも火星土星も綺麗に撮れたので満足です。同時期の当時中2の娘のNatsuの自由研究も見ていて楽しかったです。結構きちんとまとめていて、学校代表になりましたが、残念ながら市の方では選ばれませんでした。でもそろそろNatsuの天文熱も最後になるかと思います。一応今年のGW中の観望会も、あぷらなーとさんが来ると言ったらと付いてきたのですが、最初だけは起きていましたが、途中からほとんど車の中で寝ていました。もういつまで続くやらです。

あぷらなーとさんで思い出しました。香川の望遠鏡博物館の講演会の帰りにあぷらなーとさん宅に寄らせていただきました。本当にお話が面白い方で、話が機知に飛んでいて、かつ理論的。一緒に連れていったNatsuとSukeを魅了していました。自宅ではお母様にもずいぶんお世話になりました。おとといの観望会で岐阜まで来ていただきました。次回こそはぜひ富山までと思っています。

星まつりは3年目でも出来る限り参加しています。原村、胎内はもう3回参加したことになります。残念だったのは福島でしょうか。台風の影響で中止になってしまいました。その代わりでもないですが、3年目は京都の星を求めてや小海の星フェスに新たに参加しました。大きな戦利品としては、胎内で見つけたファミスコと小海で見つけたスーパーチビテレでしょうか。見え味はともかくとして、昔の古き良き?時代に少しだけ参加できた気がして嬉しかったです。

星まつりではたくさんの星仲間と話せました。このブログを見てくれている人も多くて、話しかけてくれるのはとてもありがたいです。もともと星まつりで暗い中話しかけてくれた、かんたろうさんが富山に来てくれたことも大きいです。昨年自宅に泊まってもらったのですが、まさか富山市民になるとは。あと、去年から富山に就職できたY君の存在も大きいです。星まつりや観望会など、結構イベントのたびに顔を合わせています。Y君みたいな若い人がこの業界を引っ張っていってくれればと思います。お二方とも県天に参加してくれたので、大きな戦力になってくれると思います。

秋から冬にかけては、赤道儀の水平出しの謎解きやらQBPフィルターで遊んでいました。QBPフィルターは自宅撮りの可能性を一気に広げてくれて、かつ色もあまりおかしくならないなど、非常に使い勝手がいいです。同時期にQBPと一緒にFS-60CBの新型フラットナーとレデューサ、およびFS-60Qを自宅でテストしていますが、上々の結果でした。

冬の北陸は天気が良くないのでで、撮影よりは解析とかに時間を費やすことになります。まだ未完ですが、ASI294MC Proでいろいろ検証しています。同様に光学設計も冬の楽しみの一つですが、こちらもシュミットカメラまでたどり着きましたが、シュミカセで止まってしまっています。こちらもまた再開させたいと思っています。

天文ショップにはいつも本当にお世話になっています。KYOEIのMさんにはいつもお世話になっています。いろいろ相談に乗ってもらっていてとてもありがたいです。スターベースのI店長さんはじめ、仲のいいS君にはいつも色々お話させてもらっています。この間あったアルバイトのK君も、S君と共に将来楽しみな若手です。中野に移ったシュミットのH店長にはAZ-GTiのトラブルの件では素早い対応をしていただきました。初めて行けた店もあります。スカイバードのS店長は星まつりでは何度もお会いしているのですが、店舗では初めてでした。相模原に移った三基光学でもM店長と20年以上前にもしかしたら会っていたかもと、大盛り上がりでした。Mさん元気そうで何よりでした。

3年が過ぎとうとう4年目に入りましたが、ものすごいベテランだらけのこの分野ではそれでもまだまだ若輩者です。これからも色々な方にお世話になると思います。まだまだやりたいことだらけなのでこれからも存分に楽しんでいこうと思います。今後ともほしぞloveログ共々、よろしくお願いいたします。


 

星と関係ないですが、家族サービスで花見に行きました。場所は富山でもしかしたら一番有名な場所かもしれません。世界一美しいと言われているスターバックスがある富岩運河冠水公園です。

富山に越してきた頃は桜の時期になるとこのスターバックスに行っていました。最近行っていなかったので久しぶりです。星を初めてカメラも三脚もあるので、ついでなので桜を撮ってみました。

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月を写したものもあるので、一応は星空と関係するのでしょうか。鮮やかな色を出すのは楽しいですね。

うーん、でもやはり星とは違うのでカメラ用のブログでも作ろうかな?インスタでもいいかも。
 

今週も土曜の夕方、3週連続で富山市科学博物館での観望会です。

今日は日中基本的にどん曇り。まるで観望会のためだけに天気が良くなったような感じです。GPVで見ると本当に19時頃から雲がなくります。実際には少し雲も残っていましたが、ISSから始まって、オリオン座、すばると必ず空が開けているところがあり、十分楽しむことができました。

今日は寒かったので集まった人はそれほど多くはありません。多分一般の方は20人くらいでしょうか。科学博物館の機材はいつものMEADEのシュミカセ25cmと、タカハシのFS-78、やっと機種がわかりましたNIKONの大型双眼鏡20x120-Ⅲです。他にも県天のOさんのBORGの確か76EDでしょうか、同じAZ-GTiで電視観望を披露しています。私もいつもと同じFS-60CBをAZ-GTiに載せた電視観望と、これもいつものSCOPETECHです。他にもフィールトスコープや小さな望遠鏡も出ていたようです。
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18時半頃、初期導入時。
シリウスが見え始めていますが、まだ雲が少し邪魔をしていました。


さて、今日の観望会の最初は科学博物館の方のお話です。今回のテーマは星占いでした。
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お話が終わると、外に出ての観測ですが、今回はちょうど始まってすぐにISSが見えました。街中でも肉眼でもはっきり見えるくらい明るいので、これはみなさん喜んでいました。満月期を過ぎていて、月が出ていないので、その後はM42のトラベジウムやすばる、二重星などを大型望遠鏡の眼視で楽しみました。
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ISSをみんなで見ています。
iPhoneでとっさに撮ったので星像がぶれてしまっていますが、
みんなで楽しみました。

電視観望ですが、Oさんも私も光害防止フィルターのQBPを入れてあります。街中でのQBPの威力は結構すごくて、相当明るい場所(今回の場所は以前Natsuが自由研究で示したこのページの一番上の写真になります。EOS kiss X7で18mm、F3.5、ISO3200の20秒露光で真っ白に近くなるくらいの場所です。)でも、なんとか星雲をあぶり出してしまいます。毎回同じ対象で申し訳ないのですが、M42オリオンはかなりはっきりと
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馬頭星雲と燃える木が、かろうじてですが写ります。
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今回一つ困ったことが起きました。現場にはWiFiで見る限り3台のAZ-GTiがあったのですが、そのせいでしょうか時々接続がうまくいかなくなるのです。例えば、勝手にアラインメトが狂ったり、動かなくなったり、ひどい時は一度勝手に動いた時がありました。多分誰かのSynScanが繋がってしまったのかと思います。Oさんも途中少しトラブっていたようでした。Wi-Fiのパスワードを設定していなかったことも原因かもしれません。何台か同じWi-Fiを使うような機種があるときは、ネットワークの設定をきちんとしておいたほうがいいです。今回も自宅に帰ってから早速パスワードと、チャンネル番号をデフォルトのものから変更しておきました。

SCOPETECHも、必ず毎回結構ずっと触り続けてくれる子が現れます。普段望遠鏡を見せてもらうことはあっても、触ることはまずないとのことなので、これを機会に興味を持ってもらえると嬉しいです。

星座望遠鏡も今回も5種類出して大活躍です。やはり小海で手に入れたcokinの大口径のものが一番人気ですが、「これは手作りのため販売されていないものです。」というと残念そうな反応です。その代わりWideBino28がアマゾンでも手に入りますよというのですが、やはり大口径を見てしまった後だと反応があまり良くないです。cokinのは子供でも簡単に見ることができるので、貴重なのかもしれません。

話は変わりますが、昨年の豪雨の影響で土砂崩れが発生し、現在も閉鎖が続いている富山市天文台が、場所を変えて市街地の方に移設されるというニュースを最近聞きました。これまで山の中にあり、駐車場から800mほど歩かなければならないなど、多少行きにくかったところもあるので、街中に作られればこれまでよりも多くの人が来ることになるでしょう。2021年着工予定だそうですが、候補地がいくつか検討されていてまだ決まってはいないとか。観望に街の灯りは心配ですが、これを機会に街灯などの街明かりに対する光害への意識も高まってくれればと思います。

今回で街中での観望会は3回目になりますが、月や惑星が出ていればわかりやすくていいのですが、今日みたいな月もない晩だと見るものを選ぶのに苦労します。冬の終わりなので、この時期トラベジウムは面白いです。夏場はアルビレオなどの二重星も面白いと思います。球状星団などもなんとか見えるのかと思いますが、流石に星雲は大口径でM42クラスでも本当にぼんやりとしかわかりません。

電視観望はうまくすると街中の観望会でも明るい星雲ならそこそこ見ることができます。上手く使えば魅力的な観望会になると思います。見せるほうの側の慣れも必要かと思いますので、また私も時間の許す限り協力していきたいと思っています。


今回は仲のいいM家にも声をかけ、M家がくるならとうちのNatsu(中2)とSuke(小6)も参加しました。と言ってもNatsuは寒いと言ってM家が来るまでは車の中で読書。だんだん星への興味も薄れてきているようです。Sukeは今回私が最初の頃に買ったEOS kiss X5を持っていって、星座写真とか、いつものようにふざけた写真を撮っていたみたいです。
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Sukeが撮ったオリオン座。撮って出しjpegです。


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ふざけた写真の一例。
 
途中M家がきてからはみんなで撮影大会をしていたようでした。相変わらず暴れまくっていたみたいですが、みんな楽しそうにしているのでまあいいでしょう。M家のK君、無事に高校も受かって、来週から銀河学校へ参加するそうです。全国から天文に興味がある高校生が木曽シュミットに集まって、何泊かして実際の観測機器を使って天文学を経験します。その後1年くらいかけてまとめて、面白い結果が出たものは天文学会のジュニアセッションで発表するそうです。いいなあ、私も高校生だったら絶対行ってみたいです。
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M家3兄弟。観望と撮影。楽しそうです。
この写真もSukeが撮影しました。

その後、帰り際に三脚に置きっぱなしにしておいたSukeのEOS kiss X5が三脚ごとパターンと倒れてしまいました。カメラは無事だったのですが、レンズの外枠に大きな凹みができて、ピント調整リング、焦点距離調整リング共に硬くなり、レンズの筒自身も完全にスタックしてしまい、何も調整できなくなってしまいました。中古で買ったキットレンズクラスのもので、格安だったのでそれほど惜しくはないのですが、それでももったいなくて自宅に帰ってから凹みを頑張って直していました。最初全然直る気配がなかったのですが、かなり力を込めて曲がったところを戻してやると、なんとか動き出してオートフォーカスまで使えるようになりました。三脚に立てて放っておくのはやはり怖いですね。子供にも気をつけるように言っておきました。

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レンズの枠が曲がってしまいました。ひどいのは上の部分です。
これでも直した後です。
一応オートフォーカスも使えるようになりました。


あ、全然違う話になりますが、お隣の県ですが岐阜県神岡町に「カミオカラボ」というのができます。3月27日オープンだそうです。オープン前ですが、ちらっと立ち寄ってみました。

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まだ準備中です。4日後の3月27日にオープンだそうです。

最近こういった施設もどんどんできてくるようになりました。宇宙に興味のある方が増えてくれると嬉しいです。

帰る際、M家のK君が自宅に寄っていきました。銀河学校へ行くのに天文学関連の本を渡すためです。持って行った本は半田利弘著「基礎からわかる天文学」。天文学の基本的なことが一般の人にもわかるように平易に書いてあるので、天文好きな高校生なら十分に読むことができると思います。他にも星景撮影のムックなどを何冊か持って行きました。受験が終わってやっと天文機材やカメラにも触ることができると喜んでいました。銀河学校がいい経験になってくれればと思います。

外を見るとしばらくの間晴れていましたが、M君が帰ることにはガスってきて今夜は朧月夜です。まあ満月期なのであまり惜しくはないのですが、今日も撮影はお預けです。

さて、富山市科学博物館の観望会は来週3月30日はお休みです。4月からは毎週土曜日開催とのことなので、お近くで興味のある方は是非とも参加してみてください。 

 

最近、立て続けに天文仲間からケーズデンキに望遠鏡が置いてあるという話を聞いたので、居ても立っても居られなくて実際にケーズデンキまで行って見てきました。


ケーズデンキ

富山には5件のケーズデンキがあるようです。富山市内は豊田という、富山駅から北に行って8号線にあたる手前くらいのところにあります。あとは魚津、砺波、高岡、氷見にあるみたいです。今回は、自宅から一番近くの富山豊田店に行ってきました。

噂によると、ケーズデンキにはセレストロン製品が置いてあって、星座用のStella Scanが山積みになっているそうです。セレストロンならきちんとした天文機器メーカーです。セレストロンクラスが置いてあるなら結構期待ができるのではと思い、車で40分ほどかかるのですが、それでも行ってみる価値はありそうです。午後イチくらいから出かけてみました。子供達にも声をかけましたが、見るだけでしょ?と言って誰もついてきてはくれませんでした。


富山豊田店

さて、実際に店舗に入って見てみると、なんとセレストンだけでなくVixenの入門機やMEADEの入門機も置いてあります。ぱっと見で6台展示してありました。

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  • VixenはPortaの80mmの屈折A80Mfと反射型のR130Sf、さらに50mmの微動ハンドルなしの入門用スペースパル50Lが置いてあります。入門機の定番がきちんと置いてあるところは好感が持てます。反射型はこれが唯一でしたが、屈折と反射型の違いの説明も大きく書いてあるので、わかりやすかったです。また、VIxen製品はこれだけでなく、ポタ赤のポラリエや、その他アクセサリーもそこそこ置いてあります。
  • MEADも微動ハンドル付きのAZM-90や簡易微動のGOLD STAR(ケーズデンキ専用モデル、AZM-70相当と思われる)の2機種。コストコに以前セレストロン製のものが置いてあったのですが、そちらはINSPIRE 80AZで、一見微動ハンドル付きのようにも見えるのですが、よく見ると微動無しのモデルなので注意です。
  • 目的のセレストロンはというと、こちらも80mmの屈折微動付きのOmni XLT AZ80が置いてありました。
  • さらに、Stella Scanは山積みではないですが、専用コーナーがありました。双眼バージョンも単眼バージョンも置いてあります。残り少ないのは、もしかしたらもう結構売れてしまったのかもしれません。これの価値をどう一般の人に説明するかが難しいと思いますが、買った人たちは多分その見え方にびっくりすると思います。家電量販店で販売するものの中では高額な部類と感じるかもしれませんが、十分にその価値はあるものかと思います。

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  • アクセサリもVIxenのみでなく、一部MEADEやKenko製のものなど、天文専門ショップまでとは流石に行きませんが、一応ある程度置いてあります。望遠鏡を持っている人は、何が置いてあるか把握しておくのは、いざという時に役に立つかもしれません。
  • もっと安い望遠鏡として、Kenkoのスカイウォーカー SW-0もありましたが、これは流石に簡易望遠鏡のレベルです。でもこれ私も持っていて、三脚さえもう少しきちんとしたのもに変えれば一応そこそこ見ることはできます。

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スカイウォーカー SW-0の奥にポラリエも見えます。
アクセサリ類も多少置いてあるのがわかると思います。

  • 他にも双眼鏡も多少置いてあります。この中で見比べるだけでも双眼鏡の性能比較は結構できて、私はkowaのポロ型のそこそこ安価な6倍30mmのYF30-6 YF6x30が見やすくて良かったです。

もしかしたら富山の天文仲間が増えるかも

じっくり見ていたので、小一時間くらい居たでしょうか。途中、多分大学生くらいの男の子が望遠鏡のカタログを熱心に見ているのに気づきました。望遠鏡コーナーとカメラコーナーを私と同じように何度も行ったり来たり。声をかけようと思いましたが、流石に変な人と思われそうでやめました。というのも、多分ミラーレス一眼が一番のターゲットに見えたからです。望遠鏡が一番のターゲットだったら声をかけていたかもしれません(笑)。

どんな形にしろ、富山県内で天体望遠鏡を扱う店が5件(全店舗扱っているかはわかりませんが)もあるということは素晴らしいことです。これまでは通販か、大都市の天文ショップ、家電量販店に行くくらいしかなかったからです。と、ここまで書いてふと「ビクセン 取り扱い」で検索してみたら、意外なことにケーズデンキの他にもコジマ各店、眼鏡市場各店、メガネパリミキ・メガネの三城 各店、カメラのキタムラ 各店、スーパースポーツゼビオ 各店、スポーツオーソリティ 各店、富山大和 メガネサロンなども取り扱っているようです。でもキタムラとかゼビオに行ってもあまり望遠鏡見た記憶がないです。どこかに置いてあるのでしょうか?よくWebを見ると「光学製品の取り扱い」と書いてあるので、もしかしたら望遠鏡ではない、他の製品なのかもしれません。 


リサイクルショップにも天体望遠鏡が

少し脱線しますが、実はケーズデンキに行く前に、途中のリサイクルショップ何軒かに寄って何か掘り出し物がないか見てきました。そもそも天体望遠鏡の取り扱いの少ない富山では、リサイクルショップは近場で天体望遠鏡を手に入れる有効な手段の一つです。

たまたま、とあるリサイクルショップにビクセンのミニポルタが置いてあったのですが、アイピースは一つだけ、アイピースを置くテーブルも無いといくつか欠品にも関わらず、結構な値段がついていました。不足分はまあそれでもいいとしても、一つ決定的に問題点がありました。微動ハンドルの水平方向はいいのですが、垂直方向を回すと対物レンズが目で見てわかるくらい円を描くように動くのです。多分角度にして1度くらい。あまりに大きなブレです。すぐに問題点はわかって、おそらく可動部に本来かけてはいけない方向に大きな力がかかったか何かで、中のギヤの受け皿か何かが曲がってしまって、微動反動を回すたびに変な動きになるのです。これだと、垂直の微動ハンドルを回すと星がぐるぐる円を描きながら上下に流れていくことになります。

多分販売している人は実際に星を覗いたことがないのでわからないのでしょうが、これを買ってしまう人はかわいそうです。うまく見えないと思い、星はつまらないと思ってしまうかもしれません。多分買ってから苦情を言っても、このリサイクル店では対応できないでしょう。格安だったら自分で買って直すことも少し考えたのですが、このままだったら絶対買わないような値段だったので今回は諦めました。

こういった専門機器は、多くの場合詳しくわからない人が売ることになるので、不具合があると誰かが不幸になります。リサイクルショップにはある程度のサポートなど責任を持って販売してもらうか(おそらく現実的には無理だと思います)、あるいはわからないならばはっきりとジャンクとして、相応の値段(買って失敗しても損でないと思うようなという意味)で取り扱って欲しいと思います。


久しぶりに月を撮影しました。富山県天のKさんにたきつけられて「ほしぞloveログ」ならぬ、最近話題の「月面love」を狙ったのですが、残念ながらLがどうしても見えず、「月面 ove」になってしまいました。でも月面Xも普通に写っているので、それはそれでいいのですが。

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富山県富山市 2018/11/15 21:18
FS-60CB + ZWO ASI178MC + AZ-GTi経緯台
Shutter 20ms, 17fps, gain 0, 800/1000 frames
AS3でスタック, ImPPGで画像処理 


E
Eの下くらいにLがみえるはずなのですが...。
Oはたくさんあります。ついでにミッ◯ーも。 

V
Vは見えます。

X
Xは少し形が崩れてしまっています。

いつもはAutostakkert3でスタックした後に、Registaxでwavelet処理をするのですが、なぜかクレータの縁に緑色の輝点がたくさん出る現象に見舞われました。 これまでこんなことなかったのですが、なぜなんでしょうか。原因不明です。色々やったけど解決しそうにないので、太陽でよく使っていたImPPGで細部を出しました。これ月でも結構いけます。キレッキレです。一つだけ欠点を挙げるとすると、ImPPGはモノクロしか扱えないところでしょうか。


ところで以前、今年の5月に「月面Y」というのを記事にしたのですが、今回のEは実は同じ場所でした。光の当たり具合でYにもEにも見えるようです。

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以前撮ったやつです。EよりもYに見えると思うのですがどうでしょうか?
あ、こちらには綺麗にLが写っていますね。

しかもLも写っているので、半年かけてLOVEが完成したとしておきましょう。





 

一昨年の自宅での「お化け屋敷観望会」昨年のお寺での「きもだめし観望会」に引き続き、今年も下のSukeが計画した恒例の夏のきもだめし。場所は去年と同じ近所のお寺。先週地域観望会をやったのと同じお寺です。Sukeに「きもだめしなのに...」とブツブツ言われながらも、私はついでに観望会を敢行。


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数日前の準備の時に「パパ、スピーカーある?」とかいうので、PCにつなげるスピーカを渡したのですが、どうやらそれをきもだめしで使うようです。去年くらいからSukeがSCRATCHに相当凝っています。今回はPCのカメラで見て画面に反応があったらいろんな音をランダムで出すプログラムを組んでいて、結構複雑なことをやるみたいです。私も今日準備中のテストの時に見てみたのですが、きちんと動いているようでした。私も誰も一切手伝っていませんが、SCRATCHを使って実用上で動くものにまで仕上げているので、まあ大したものです。昔からそうでしたが、やりたいことがあると周りから何をどう言われてもやり通す子で、今回も全部一人で準備からセットまで、脅かし役は友達まで巻き込んでやっていました。きもだめしのお客さんは学区内の子たちで、学校に頼んで全校生徒にチラシを配っています。最終的には30-40人は来ていたでしょうか。

19時にきもだめしのはじまりでみんなお堂に集まります。簡単な経路の説明の後に、妻のつながりでお話専門の方が何人か来て、怖い話を聞かせてくれます。当然本を読むとかではなく、全て覚えていて何度も繰り返しているプロのような方達なので、多分小さい子は相当怖かったのかと思います。

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そのあとはお待ちかねのきもだめし。コースはお寺をぐるっと裏まで周り、裏のお墓の前を通り抜け、お堂の中に入りお札をとって、お寺の廊下をお堂まで歩きゴールです。


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お札をとっていきます。日本人形が本気で不気味です。
この人形は私が生まれた時に親が買ったものらしいで、もう40年以上前のものです。
ちなみにお札の中身は飴とかお菓子です。


途中何体かのおばけがいて、子供達のきゃーという声が響いてきます。私も最後に回らせてもらいましたが、暗い中懐中電灯の光だけを頼りにかなり長いコースを歩くので大人でも結構怖いです。SCRATCHの仕掛けもうまく動いていて、音も20種類くらいあり、どれも不気味で、小さい子は本気で怖がっていたようです。

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きもだめしの順番が来るまで待っている子、きもだめしが終わった子から順に望遠鏡をのぞきます。今日は午後くらいから天気も良く、月齢5日の月も少し残っているので、月と惑星の絶好の観望会日和です。

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きもだめしが終わった後に望遠鏡をのぞきに来た子たちに感想を聞いて見たら「めっちゃ怖かった」とのこと。中には大したことなかったと強がりを言っていた子もいましたが、大半の子が相当怖かったみたいで、中には泣き出した子もいたとのことです。去年あまり怖くないと言われたのが悔しかったのか、今年は相当怖くしたみたいです。

今日は月と木星、土星、火星とC8で見てもらいました。やはり月と土星の反応が良く、木星も縞と衛星に驚き、火星はまあ予測通りの反応でした。電視観望でM57とM27も見せたのですが、今回一つ気づいたことがあります。

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さて、M57はどこにあるでしょーか?


M57
コッコでーす!ココ、ココ、ココでございまーす。

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M27はどこにあるでしょーか?ってさすがにこれはわかりますね。


M27
コッコでーす。

少しでも星のことを知っている人は、星雲を見るとかなりいい反応をしてくれるのですが、今回のようにきもだめしに興味を持ってきている、星は特にそれほど興味がないというような本当に一般の人には、星雲を見せてもあまり反応がありません。どうも星雲というもの自体がよくわからないみたいです。それよりも月や土星の方がはるかに反応がいいです。実はそもそも観望会にわざわざ来るような人たちは、一般の人といってもそれなりに星に興味がある人なので、これまでも星雲に対する反応がよかったのかと思います。この違いは意識しておくべきかと思いました。なので今日はC8での眼視が中心となりました。

そのなかで、電視で見た天の川だけは、うっすらと見えたにすぎませんが反応がよかったです。天の川を見たことがないという人も多く、やはり街中で、街灯の明かりも眩しく、目でどうやって見ても何も見えない天の川が、高感度カメラを使うと簡単に見えるというのは多少インパクトがあったようです。

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そんな中、一人だけ異常に反応がいい子がいました。小学校4年生だそうですが、宇宙のことが大好きで、将来は研究者になりたいのだそうです。小学校1年生の時のお寺の観望会(3年前で、この時まだ私は星を始めていませんでした)で目覚めたそうです。こんな子がいると嬉しくなるので私も張り切ってしまい、C8を導入やらピント合わせやらいろいろ操作せてあげたりしました。

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4年生の子に赤道儀とか色々触ってもらいました。

いろいろ聞いていると、家には望遠鏡は教材の付録についてきたものがあるだけというので、きもだめしが終わってから自宅に寄ってもらい、昨年の福島のスターライトフェスティバルのジャンケン争奪戦でいただいた入門用の屈折を持っていってもらうことにしました。少しだけ自宅の庭でうまく見えるか確認して、簡単な操作方法だけ説明しました。まずは自分で月から入れてみてくださいといって渡しました。これがきっかけでもないですが、このまま興味が続いて将来天文ファンになってくれると嬉しいです。

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あとで聞いたら、きもだめしも観望会もとても好評だったようです。今日は大成功でした!Sukeはまたもや疲れ果てて自由研究できず。大丈夫か?


さて今回の記事は、Natusが撮った天の川を実際に画像処理ソフトを使って見栄えよくしてみようと思います。対象は写真は撮ったことがあるけれども、画像処理なんてしたことがないとかいう人です。


0. できるだけ簡単に試してみたい人

まず、下の長すぎる説明を読むのが大変だと思った人は、Macだったら「プレビュー」で画像を開いて、「ツール」メニューの「カラーを調整」を選んで適当にいじってみて下さい。Windowsだったら「フォト」で画像を開いて右上の「編集と作成」から「編集」を選び、「調整」から色々いじることができます。この二つの標準でついてくるソフトが最も簡単かと思います。できることは限られますが、それでも多少の強調もできてしまいます。もう少し本格的な処理をしたい、本格的な画像処理への道しるべが欲しいという方は、以下の記事を読んでみて下さい。




ではでは、画像処理の超入門編始めます

さて、本格的な画像処理として使用するソフトですが、初心者ということで無料のものから選びたいと思います。ここでは2つ挙げようと思います。

一つ目はCanonカメラを買うと付いてくる「Digital Photo Professional (DPP)」です。ダウンロードするときにカメラ本体のシリアル番号が必要になります。なので無料かどうかは少し微妙ですが、タイトルが「EOS kissで」となっているので、皆さん使えると思って進めます。中古で買った本体でもダウンロードできるはずです。Mac版もWindows版もあります。ダウンロード、インストールして、まずはこのDPPで画像処理を始めてみましょう。



1. 明るさ、コントラストの変更でjpeg画像をちょっといじってみよう

とにかくもう難しいことはあまり考えずに始めて見ましょう。DPPを立ち上げて、撮った天の川の拡張子が「.jpg」のファイルを開いてみてください。基本的にどこをいじってもいいのですが、なぜか触れるところは限られていますし、いじるところを明るさやコントラストくらいと割り切ってしまえば難しくないです。これだけでも結構見栄えは変わります。

まず元の画像がこれ、前回の撮影で取った天の川です。

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DPPの明るさ、コントラストをいじってみます。下の写真のように、明るさを30、コントラストを20くらいにしてみます。

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その結果がこちらになります。最初の画像と比べるとこれだけでも結構天の川が強調されたのがわかると思います。

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でも拡大するとちょっとノイジーですね。せっかくなのでDPPについているノイズ除去機能を使ってみましょう。輝度ノイズ、色ノイズをいじってみてください。

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あまりやりすぎるとのっぺりします。適度なところでやめておきましょう。取り合えずここでは両方とも10にしてみます。結果は以下のようになります。拡大しないと違いがわからないかもしれません。

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それでもやはりノイズが残ってしまうのは否めません。これは撮影時にISO6400と感度を高く取りすぎたためにノイズが出てしまったのかと思います。やはりもう少しISOを落として撮った方が良かったかもしれません。

でもここまでだけでもかなり見栄えは変わりますので、まずは自分が一番綺麗だと思った明るさ、コントラストを求めてみましょう。



2. トーンカーブをいじってみよう

でも、もっと強調できないでしょうか?暗いところはより暗く、明るいところはより明るくできれば、もう少し派手に天の川が見えるのではないでしょうか?こんな時にはトーンカーブをいじります。

一番最初の.jpg画像を再度開き直します。次に、下の写真のように、「トーンカーブ調整」のところが「RGB」となっているのを確認して、ヒストグラムの上にある線に点を2つ打って、写真のようなS字のようなカーブになるようにします。

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このグラフの下の軸の左側は暗いところを表し、右側は明るいところを表しています。左の軸は出力を表し、グラフの中の線は下の軸と左の軸の関係を表します。S字のようにすると、左側の暗いところの出力がより下がり(より暗くなり)、右側の明るいところの出力が強調され(より明るくなる)ます。より天の川が強調されるわけです。結果が以下のようになります。

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確かに天の川部分は強調はされましたが、ノイズもより強調されてしまいました。なかなか厳しいですが、ここではまあノイズには目をつぶりましょう。上でやったノイズ処理をすると少しはマシになりますが、焼け石に水かもしれません。

さて、今RGBまとめてS字で強調しましたが、特定の色だけ強調できないのでしょうか?先ほど「RGB」となっていたところを「B(ブルー)」にしてみて下さい。これで青色のみいじることができます。Natsuにやらせたら、写真のように青全体を膨らませるように強調し、

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その結果下のようになりました。青い夜空のようで綺麗ですね。でもちょっと派手すぎでしょうか。

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普通の人は夜空というとこのような青いイメージなるかと思います。私も青い夜空が好きなので、いつも青色寄りになります。


3. ホワイトバランスをとる

上では自分の好みの色を出して、夜空を表現しました。私はこのように自分の好きな色を出せばいいと思うのですが、星だけでなく、写真を撮る時に広く正しいと言われている方法があります。「ホワイトバランスをとる」などと言うのですが、赤、青、緑のバランスが取れているものが良いとされています。特に星空の背景の色はバランスが取れているのが良いとされています。繰り返しますが、私自身は自分の好きな色にしても良いのかと思います。でも、それだと基準がバラバラになるので、バランスを取れたものを基準とした方がわかりやすいと言うだけのことです。とりあえずはそんな評価基準があるということだけ覚えておけば良いでしょう。

さて、ホワイトの取り方ですが、DPPでは結構面倒です。下の写真にあるように、スポイトマークをクリックして、撮影した写真の中でホワイトバランスを取りたい点を選びます。ただ、点だとばらつきがあって、なかなか背景全体がうまくホワイトになりません。

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とりあえず適当に妥協してある程度ホワイトにした結果が次の写真になります。ずいぶん緑っぽく見えるかもしれませんが、それでもまだ少し青が強いかもしれません。

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このようにホワイトを取った上で強調をするのが、写真の世界では正しい方向になりますが、逆に個性は無くなっていくのかもしれません。これはどちらが良いということはなく、自分でいいと思う方法をとれば良いのかと思います。下はホワイト後、強調したものです。ホワイトを取らずに進めたものとはだいぶん印象は違うと思います。

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4. モノクロも悪くない

どうしてもノイズが気に入らない場合は、いっその事「彩度」を0にしてモノクロにするのも案外悪くないです。

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こうやってみるとノイズが良い感じに見えることもあるので不思議です。



5. GIMPも使ってみよう

もう一つの画像処理ソフトはGIMPです。GIMPは有名なPhotoShopに似た操作体系です。ちょっと前までバージョン2.8が主流で、8bit画像までしか扱かえなかったのですが、ついこの4月に6年ぶりにメジャーアップデートして2.10になり、やっと16bit画像を普通に扱えるようになりました。天体写真のように淡い模様をあぶり出したりするときには実はこの8bitの制限が致命的だったりしてGIMPを使うのは避けていたのですが、今回はあえてGIMPを使ってみましょう。こちらもMac版もWindows版もあります。

GIMPでもDPPと同様な「明るさ、コントラスト」があります。

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結果もDPPの時とよく似たものになります。

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オートでホワイトをとるのは、似た機能はあるのですが明るさまで変わってしまうので、代わりに「レベル補正」を使ってマニュアルでやります。一部日本語化が完了していないみたいで、「色」->「Levels」を選びます。

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ヒストグラムを見ながら、下のように各色の山の左の裾のラインが一致するようにR、G、B個別に合わせます。その時出来る限り真ん中の三角印のみ触るようにします。そうしないと階調を失うことになり損することがあります。

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結果は以下のようになります。

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このレベル補正を使うやり方は、至極真っ当なやり方で将来PhotoShopなどのより高機能なソフトに乗り換えても使える方法です。DPPでオートでホワイトを合わせるより、手間はかかりますがより自然になります。

トーンカーブもあります。S字にしますが、上の方に何点か点を打って線をまっすぐにしています。これは星などの明るい部分を明るくなりすぎないように保護しています。

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結果は以下のようになります。

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結果はちょっとノイジーですね。さて、こんなときに問題なのですが、GIMPの弱点の一つがノイズ除去機能が弱いところです。一応機能自身はあります。メニューの「Filters」->「Enhance」->「ノイズ除去」から選びます。
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結果を載せますが、結構のっぺりしてしまいます。もう少し星専用のノイズ除去方式が必要かと思います。
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GIMPの欠点ももう少し書いておきます。上のようにJPEGファイルを編集するぶんにはいいのですが、デフォルトでは拡張子が「.cr2」のRAWファイルを直接開くことができません。方法がないことはないのですが、ここでは割愛します。別途DPPなど、RAWファイルを読み込めるソフトで一旦開いて、ファイル形式をTIFFなどに変換して保存して、改めてGIMPで開かなくてはいけません。

また、メニューの全てが日本語化されているわけではないので、慣れない英単語に戸惑うかもしれません。あと、一部ボタンが押せなくなる時があるなど、バグも結構残っているものと思われます。



まとめ

今回紹介したやり方は、天の川画像処理のほんの入り口にすぎません。また、各ソフトの機能に限界もあることもわかります。でも今回の分だけでも色々いじることができることもわかると思います。他の機能も色々試してみることをお勧めします。

また今回はJPGだけ試して、RAWファイルと呼ばれる「.cr2」という拡張子のファイルを扱っていません。試しに、DPPで撮影した.cr2ファイルを開いてみて下さい。JPGファイルの時には使えなかったホワイトバランスやレンズの補正などの機能が一気に使えるようになります。興味があったらどんどん触ってみて下さい。

今回は触れませんでしたが、天体写真の処理はダーク補正やフラット補正など、より綺麗に見える方法が確立しています。天の川の写真を何枚も重ねてノイズを落とすという方法もあります。今回は初めて天の川を撮ってみて、はじめて画像処理をする人が対象なので、その範囲を超える方法は割愛していますが、興味を持った方は調べてみるとたくさんの先駆者の解説が見つかること思います。ほしぞloveログでも星雲についてですが、過去に画像処理の記事なども書いています。



最後になりましたが、有料ソフトを少しだけ紹介しておきます。DPPとGIMPの代わりに「PhotoShop」を使うことができます。RAWファイルも扱えますし、かなり高度な処理をすることもできます。NikCollectionというフィルター集(この間まで無料だったのですが、現在は1万円切るくらいでしょうか、でも昔はこれだけで6万円ほどしていたらしいです)は天体処理にも秀逸で、簡単に非常に大きな効果を得ることができます。使いすぎで中毒になるくらいです。PhotoShopは月々980円でLightRoomと合わせて使えるプランがありますが、私もこれに入っています。普段PhotoShopを使っていて、今回久しぶりにGIMPを使いました。慣れのせいもありますが、それを差っ引いても速度や操作性、性能など、やはりPhotoShopの方がはるかに優れていると思います。いつかGIMPに不満が出たら試してみてください。

あと、天の川にとどまらず星雲などを写し出したら、アストロアーツ社のステライメージも視野に入れるといいと思います。写真を何枚も重ね合わせてノイズを落とすスタックという機能を使うことができます。このスタック機能もフリーのソフトで代用することもできますが、ステライメージは高価な分とても使いやすいソフトです。

天の川以外の天体で、どこまでフリーで迫れるかというのも興味がありますね。いつかやってみたいと思います。

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