ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:参考資料 > 雑誌

先月から天文ガイドを、今月から星ナビも合わせて定期購読にしました。


定期購読素晴らしい!

富山は地方なので、雑誌の発売日が1日遅れるのです。なので毎月5日発売の天文雑誌を読むことができるのは6日。でも定期購読だと4日には自宅に配達されます。実質2日早く読めるのです!これはかなり良いです。

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注目記事

今月号の星ナビにはあぷらなーとさんが記事を書いています。短期連載の3回目です。最初は王道かと思っていましたが、どんどん内容がマニアックになってきています。アクロマートで単色で撮影をするという、あぷらなーとさんが以前から取り組んでいた内容ですが、高級鏡筒でしかうまく撮影できないという神話を工夫によって崩していく過程は見ていてとても楽しいです。でもこれ、あぷらなーとさんはサラッと書いてますが、おそらくかなりの苦労があるかと思います。例えば複数の鏡筒を調整するのは、やってみると相当大変なのかと思います。

もう一つの注目記事は「君は放課後インソムニア」。以前、探偵ナイトスクープで取り上げられていて、コミックスで読み始めたのですが、かなりいいです。数少ない天文系マンガですが、天文ファンなら読んでおいて間違いはないでしょう。石川県七尾高校がモデルになっているとのことで、富山の隣の県ということもあり、私もちょくちょく訪れるところが舞台になっています。このマンガに刺激され、真脇遺跡に星景写真を撮影しに行きました。



先日の石川朝日放送で、高校の天文部の部室を含む現地の紹介をしていました。聖地巡礼したくなってきます。記事の中には、よく行く満天星の方の話も出ています。ここも面白くて、星型の独立したロッジに望遠鏡が置いてあったりして、宿泊すると満天星のプラネタリウムと、実際の空を両方楽しめます。8人くらいまで宿泊できるので、合宿とかやるのも楽しいかもしれません。

天文ガイドの方は、サイトロンジャパンの「天体写真コンテスト2021」の結果が掲載されていました。対象はタカsiさん、準大賞の一人はだいこもんさんです。他にもTwitterなどでやりとりしている方達も入選されていました。入選された方おめでとうございます。素晴らしい写真ばかりでした。今回は一般的なコンテストに比べて個性的な作品も多く、コメントや評を見ているだけで楽しかったです。

もう一つ注目したのが、惑星撮影の連載です。今回はフィルターに関しての内容でしたが、近赤外フィルターの話や、メタンバンドフィルターの話、珍しいUVフィルターの話なども載っていて、参考になるところが多かったです。最近惑星やっていないのですが、SCA260で金星とか撮影するのもまたたのしいかもしれません。


小惑星になった山口さん

あと天文ガイドの105ページの「小惑星ガイド」に、いつも観望会をやっている飛騨コスモス天文台を創設された山口さんが、小惑星「Yamaguchiyuko」の名前として登録された経緯が掲載されています。惑星の命名についてはいくつかされているのですが、今回は特に山口さんのことが詳しく書かれていて、写真付きで、それもあの渋沢栄一氏一緒にに並んで掲載されています。

山口さんは飛騨の数河高原に天文台を建設し、飛騨古川地域に天文文化を広め、その一方絵馬の作者として芸術家としても活躍されていました。私は星を始めてすぐにある講演会で知り合ったのですが、観望会に誘われてそれからずっと、今でも観望会にはお手伝いをさせていただいています。

そんな山口さんですが、1昨年前の8月に残念ながら亡くなられました。山口さんが天文界隈に残した大きな功績が評価され、円館金さんと、天文ガイドでこの「小惑星ガイド」の記事を連載されている渡辺和郎さんが1996年に発見された21294に名前が登録されたとのことです。

このことは我々飛騨コスモス天文天文の会のメンバーにとっても非常にうれしことで、本当に星になられた山口さんですが、きっと天国で喜んでいてくれているのかと思います。


定期購読の弊害

定期購読は早く読めるので非常に満足なのですが、その一方、定期購読にした場合の欠点がわかりました。

それは本屋に行かなくなることです。

少なくとも毎月6日には本屋に行っていたわけです。それがなくなることで、新刊のコミックをチェックする機会をなくしてしまったのです。そのため大好きな「君は放課後インソムニア」を買いそびれるところでした。星ナビの記事で新刊が出ていることを知ったのですが、結局本屋に行ったのは時間が取れた7日の日曜日。1軒目の本屋では売り切れ。近くには本屋はあと1軒しかありません。そこでなんとか最後の1冊をゲットです。ついでに 「君は放課後インソムニア」が連載されている週間ビッグコミックスピリッツも買ってきました。なんんでも天文ガイドとコラボで、巻頭カラーだそうです。しかもアニメ化?楽しみです。あと、これも好きな「チ。-地球の運動について-」と「プラタナスの実」も連載されているので、毎週買おうかなあ?でも420円はちょっと高いかなあ?


まとめ

今回定期購読を頼んだのですが、雑誌は紙媒体がいまだに好きで、パラパラと読めるのが良いです。星を始めてからこの2誌はずっと買っていて、天文ガイドに至っては地元のIさんからいただいた1974年からずっとあります。

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星を続けいている間は天文雑誌は購入し続けると思うので、もっと早くから定期購読にすれば良かったかもしれません。インターネット全盛で雑誌には厳しい時代かもしれませんが、この2誌には末長く頑張って欲しいと思います。


わーい! (富山では) 本日発売の星ナビに掲載されました!!
って、掲載?
掲載って言っていいですよね?

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私(Sam)の名前が!

星ナビのCP+の記事

ネタを明かせば、CP+のSIGHTRONのブースでの電視観望の配信のことです。でも冊子の最初の方に大きくCP+の記事があって、その中でも電視観望が「画期的な企画だった」と書いてくれています。さらに「40年続いている望遠鏡展示会で天体観望会は開催された記憶はなくて、オンランで参加者が揃って観望することが実現した。」とかいうように、かなりインパクトがあったように書いてくれています。「時代の流れ」と評価していますが、その流れに多少なりとも貢献できたのは素直に嬉しく思います。

星ナビには「天候にも恵まれ」とさらっと書いてありますが、後日談にもあるように、当日はどんどん曇ってきていて、トーク始めの時にはほぼ諦めていてロングバージョンのトークに切り替えていました。それでもここまで皆さんにインパクトを感じてもらえたのは、やはり天気のおかげです。生中継のある無しで全然印象が違ったのかと思います。


なんと「カメラバカにつける薬」にも

そういえば、前々回のデジカメWatchの「カメラバカにつける薬」のCP+の回にも、CP+の配信の電視観望を扱っていただけました。



これも寝耳に水で「あ、今回はCP+の話だ」と思って読んでいくと、なんと私の電視観望のセットアップがマンガ化されて絵になっているではありませんか!しかも、シグマ、パナ、キヤノンやニコンに並んで2コマですよ!

ていこくらんちの飯田ともき先生の作品大好きで、デジカメWatchで連載が始まってすぐに毎回読み始めるようになりました。基本カメラですが、たまに天文ネタもあり毎回楽しみにしてます。2018年お正月の「おとしレンズください」は最高でした。そんなマンガの中に出たのですよ。嬉しくないはずがありません。
 

Twitterも少し振り返ってみます

少し前のことになるのですが、配信中、配信直後のTwitterにも嬉しいコメントがありました。ちょっとだけ紹介しておきます。
  • ダーク天野川乱歩さん: 実際にCP+で こんなに萌えた事はいまだなかった。天文愛にあふれる業績の方々のセミナー凄く為になりました。 私一人ですか??? 後ろでうちの上さんが白い目で見てますので控えめでしたが・・・じっさい声がでました。ウオー バナードwwww
  • Aramisさん: セミナーは常時100人程度、Samさんの時の視聴者は300人弱にまで。リアル開催ではここまでの人数を集めることは物理的スペース的に無理であろう事を考えると大成功と言っていいのでは。
  • シベットさん:  素晴らしい配信でした! Samさんのブログで電視観望エントリーに必要な情報はほとんど提供されているので、これをきっかけに人口もまた増えるのではないかと思います。しかし、曇っている状態から最後、大逆転で晴れるなんて、電視の神様のシナリオもなかなかの(笑)
  • uminotsukiさん: CP+ のラスト、バーナードループが浮かび上がってきたのには、ひったまがった。そして、しっかり見(魅)せた上で幕を下ろした Sam さん、かっこよかったです。拍手!
  • ハ レ ル マ ンさん:  Samさんのそのお気持ち我々初心者に確実に届いています。電視観望は月齢問わず、場所問わず、操作簡便ということで爆発的に層が厚くなる可能性がある試みだと自分も思います。自分自身でも拡めていきたいと思っています!
  • hoshirokumanさん: あまりやる気もなく、仕事がらみで7年ぶりにCP+に足を運んでみた(実際はオンライン)けど、ちょっと、はまってしまったよ。サイトロン社のSamさん電子観望ライブは、これまでの望双展、J.T.Bショー、PIE、CP+と流れてきた展示会の中で初めて「みんなで天体を見る」という行為に至った気がする。
hoshirokumanさんと星ナビの記事がよく似ています。もしかしてhoshirokumanさんが記事を書いてくれたのでは?もしそうだとしたらとても嬉しかったです。本当にありがとうございます。


配信も継続のようです

さらに嬉しいことに、CP+のサイトロンブースの配信、最初は3月31日で終わりと言われていたのですが、Youtubeの方ではそのまま残ることになったようです。まだご覧になっていない方は、ぜひともご覧ください。






 

Zoom中継3回目になります。人数的にも今回大きく盛り上がりました。


ことの始まり

過去2回やった電視観望のZoom中継ですが、連休中にあと1回くらいできればいいやと思っていくらいでした。ところが、前々回前回Zoom中継の記事を読んでくれた星ナビ編集部からなんと原稿依頼が!この厳しい情勢の中、アマチュア天文ファンがどうやって交流を進めるのか、その一環でZoomの様子を知りたいとのことです。

空の様子はというと、晴れてはいるものの、透明度がものすごく悪く、北極星も見えません。でも天気予報を見るとこの日以降しばらく曇りとか雨。晴れの予報まで待つと満月期に入ってきます。迷ったのですが、21時半頃テストでM51を見て、下のようになんとか見えることを確認。

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長時間露光であまりリアルタイム性はないですが、これでOKと判断し、急遽3回目のZoom中継を開くことにしました。


中継開始!

この日のネタは「月夜と銀河」。月があっても電視観望でどこまで銀河が見えるか試すというのですが、透明度が悪すぎてそちらで見え方がリミットされているようです。もう一つはZoomでの盛り上がりの様子を星ナビの原稿にできるよう、オンラインで集まっている様子を記録すること。

実際には22時にTwitterでアナウンスして、22時半から開始。開始してすぐに多分10人くらいになって、その後最大20人くらいになっていました。いつものように突然のアナウンスで、まさかこんなに参加してもらえるとは。ありがたいことです。でも多分、私の力量ではこれくらいがハンドルできる限界くらいの人数かと思います。もし次回やるとして、これ以上人数が増えたらどうしようと少し心配しています。まあ、こっそりアナウンスするかですね(笑)。

中継がうまくいかなかったらどうしようとか、人数が集まらなかったらとか、逆に多すぎて収集がつかなくなったらどうしようとか、色々心配事もありましたが、結局は全部杞憂で、会話だけでも十分盛り上がりました。目的の写真も、Zoom上のそれぞれの映像とハンドルネームが出てもいいことを確認して、十分な枚数をとることができました。


参加メンバーとか

会議開始後、せっかくなので参加されたそれぞれの方に自己紹介をしてもらいました。途中参加された方にも、その都度自己紹介をお願いしています。お会いしたことのある方も、初めてな方もいろいろ。ブログやTwitterで発言されている方も多いです。まあさすが同じ趣味ということもあり、会話は放っておいても勝手に弾みます。

茨城から参加の、いつも面白いブログを書いているM87JETさんはとても反応よく発言してくれます。PowerMATEを貸してくれている仙台から参加の木人さんは、遠くのホテルのタイルで分解能のテストした時の話や秘密の作業場を画面共有で見せてくれました。

学生さんが多かったのも特徴でしょうか。皆さん関東勢ですかね、某ショップのDaikiさんや薜さんに加え、だぼさんと、高校生のRambさんも参加してくれました。Rambさんは回路まで自分で組むみたいで、OnStep自分で作っているとのことです。将来有望ですが、今年受験とのことで大変そうです。

今回、電視観望はただのおまけでした。最初に入れたしし座の三つ子銀河はほとんど見えず。
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M65とM67はかろうじてうっすら見えてますが、NGC3628はほとんど見えていません。

M51が長時間露光でせいぜいこれくらいです。

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途中諦めて月に行ったりしてました。

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流石に月は見えますが、この日はやはり透明度が悪く、こんな状況でした。

千葉のりょーじんさんのところでは、小学生のお嬢さんが一緒にいて画面を見てくれていて、色々子供ならではの反応してくれます。「お父さん40年も星を見てる」とか話してくれました。でも、銀河とかなかなかうまく見せることができなくて申し訳なかったです。年末に名古屋でやった電視観望会に来てくれた智さんやkima_Aquariusさんも参加してくれました。智さんは最近電視観望もすごく精力的にされていて、Twitterでよく報告されています。

同じ愛知勢では、いのさんが。福岡からRAINYさん、神奈川からJiro Sakanakaさんも参加してくれました。こうやってみると全国の人と話せるというのは結構すごいですね。あ、あとお一方kiss_a_tenさんという方が参加されていました。結局ミュート状態からお話しされることはなく、ミュートを解除する方法がわからなかったのか、話せない事情があったのか分かりませんが、せっかくなのでお話ししたかったです。


中継基地(私の部屋)の紹介

あ、そうそう、今回から中継場所が私の部屋になりました。在宅勤務でとうとう自分の部屋を確保できたので、もうキッチン側のテーブルのうるさい環境からやらなくて良くなりました。家族にも迷惑をかけなくていいです。トイレで少し抜けたのですが、その頃にはもう家族全員寝ていました。その間、皆さんで話してもらっていましたが、やはりホストがたくさん話すことになってしまうので、こういったホストがいない時間も大事なのかなと思います。その後、機材置き場やちょうど昨日買った雑誌用の本棚を見せたりして盛り上がりました。



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中継中に参加者の方から、接続方法についての質問がいくつかありました。基本的に庭においたAZ-GTiをステーションモードで自宅のLWi-Fiにつないでいます。そうすることで自宅内のどのPCからでもAZ-GTiをコントロールできます。CMOSカメラだけは天送料が多いので、カメラ近くに別のPCを置いてUSB3.0で有線で接続しています。そのPCも自宅Wi-Fiに接続します。部屋の中ではMacからカメラに接続したPCにリモートデスクトップで接続します。WindowsのRDPは速度がネットワーク帯域が狭くても転送速度が速くて、画面の劣化が少ないことが星空を中継するのに適しています。部屋のMacからZoomを立ち上げて、Zoomの画面共有でリモートデスクトップアプリを画面共有しているというわけです。

こうすることで、RDP 、Zoom共に細かい描写が可能になるため、星空をきちんと星空として配信することができるというわけです。

ここで一つ気づいたことです。最初は綺麗に見えていた月も、途中からボケ始め暗くなり、外に出て確認してみたら雲越しの朧月でした。ここで、暗いと技術的にZoomでブロックノイズがでることが判明しました。SharpCapでゲインを上げて明るくするとブロックノイズが消えるので、こうやってうまく転送速度を稼いでいるのかというのが少し分かりました。これは配信時、少し気にしておくといいかもしれないです。

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なんとあぷらなーとさんが参加!

さてさてそうこうしている間に、大物ゲストのあぷらなーとさんが仕事を終え途中からサプライズ参戦。いつも面白いことに挑戦している、アマチュア天文会きっての変な人です。ビデオカメラの映像を見たどなたかから「想像と全然違う」との感想が。やっていることがいつも奇抜で若いイメージなので、そのせいでしょうか。実は私よりもずっと先輩です。

香川の天体望遠鏡博物館に行った時に自宅にお邪魔させてもらった話とか、あぷらなーとさんが今やっているビームスプリッタを使った「オンアキシス」の話とか、あぷらなーとさんにはこの会議をすごく盛り上げていただきました。ビームスプリッタは星まつりで安く手に入るという話になると、さっそく薜さんが実際に星まつりで買ったビームスプリッタを中継で見せてくれたりしました。

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こうやって双方向でやりとりできるのは楽しいですね。すぐに他の人の映像へ画面を切り替えたりできるのもZoomの特徴です。


星ナビ編集部の方も!

さらにお二方、スペシャルゲストで星ナビ編集部からも途中から参加。以前福島のフターライトフェスティバルや、CANPでお会いしたKさんと、ネットよ今夜もありがとうで担当頂いたFさんです。

ちょうどよかったとばかりに、Kさんから今回のZoom中継の趣旨をお話しいただくようお願いし、さらには参加者からの質問にも直接答えていただくこともできました。私も「ギャラリーの投稿はブログとかで発表した物でもいいのか」と聞いてみたのですが、答えは「OK」とのこと。コンテストなどに出したものなど、いわゆる二重応募に相当するのはダメだが、SNSなどの個人的な公開は構わないとのことです。私は撮影したら大抵すぐブログの記事にしてしまうので投稿できないと思い込んでいたのですが、大丈夫とのことなのでいいのが仕上がったら投稿してみようと思います。


楽しかったー!

もう最初から最後まで話が途切れることはなく、結局午前1時まででの2時間半、総勢20名程度の大会議になってしまいました。それでも話は尽きることなく、結構無理に1時に終わらせた感じで、そのまま行ったらエンドレスにでもなりそうな雰囲気でした。

参加された方、本当にありがとうございました。

最初天気が心配でしたが、実際には会話の方が遥かに盛り上がって、もうおなかいっぱいです。またいつか開催するかもしれませんので、その時にはまたよかったら参加してください。また、今回ギリギリのアナウンスで気付かなかった方もいたかと思います。「参加したかったのに」と思ってくださった方、本当に申し訳ありませんでした。次回こそは、(多分)もう少し余裕を見てアナウンスするようにしようと思います。

また、土壇場で開催を決めたにも関わらずこんなに盛り上がったのは、星ナビさんからきっかけを与えていただいたおかげかと思います。どうもありがとうございました。


まとめ

そもそもZoom中継を始めたのは、この厳しい状況でも好きな天文のことでコミュニケーションが取れるのではないかと思ったからです。

Zoomは一見ノイズと間違えるような細かい星空も、制限のあるネットワーク帯域でうまく中継して見せることができる数少ないツールです。これをきっかけに参加された方も、それぞれのコミュニティーでZoomを試していただければ、星仲間と会えない状況の中、連絡をうまく取り合えるのではないかと思います。中継だけでなく、喋るだけの飲み会にしてもいいと思いますし、画像処理をリアルタイムで検討するとか、テーマを決めた討論や講演とかでも、色々応用できると思います。

Zoomは世界中でたくさんの人に使われています。パスワードを設定する、個人IDでの会議せず毎回会議室を立てる、アドレスはパスワード付きのものを公開しないなど、セキュリティーに気をつけることを忘れないでください。うまく使えば、天文仲間のコミュニケーションに非常に強力なツールになると思います。

私も3回中継を試してZoomが星空中継にも、コミュニケーションを取るツールとしても十分に使えることがわかりました。定期的にやることにはならないと思いますが、そのうちにまた開催したいと思います。今後、他の方もZoom会議とかされると思いますので、そちらの方にも積極的に参加していければと思っています。

また、今回のZoom中継では初めて記録をとってみました。これ結構すごくて、声だけでなく画面まで全部mp4で記録されています。これらをもとに、これから原稿を書きます。はたしてどんな記事になることやら。文字数制限があるのでここまで詳しく書けないと思いますが、内容は星ナビ来月号でのお楽しみということで。 


アストロアーツさんが発行している「月刊星ナビ」の2018年8月号に、な、な、なんとこの「ほしぞloveログ」が掲載されてしまいました!

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わーい、わーい!もうめちゃくちゃ嬉しいです。

掲載されたページは星ナビの名物コーナー「ネットよ今夜もありがとう」、星ナビの説明によると「人から人へのリンクの輪。個人運営のホームページをリレー形式で紹介。」ということだそうで、「笑っていいとも!」のともだちの輪の天文版みたいなものでしょうか。2年前に星を始めて星ナビをずっと買い続けていますが、その後ブログを始めてから、いつかはこのコーナーに掲載されたらなあと、ずーっと夢見ていた憧れのページでした。

前号で紹介してくれたのは明治大学天文部のS君。実は昨年の原村の星まつりでたまたま隣になった学生さんで、その後このブログも見ていてくれたそうです。どこで繋がるかわかりませんね。S君、改めて紹介してくれてありがとうございました。

実は昨年の福島のスターライトフェスティバルで星ナビの編集のKさんとお話をしたことがあります。娘のNatsuがテントのところでギターを弾いていたのですが、写真を撮っている人に気づいて、あ、変な人かもとか一瞬思ったら(すみません)、なんと星ナビの方でした。ほしぞloveログというブログを書いていること、いつかネットよ今夜もありがとうで紹介されたいとか話していたのですが、まさかこんなに早く実現されてしまうとは。天文趣味関連で実現したい夢の一つを叶えることができました。その後、なぜかちょくちょくKさんとは会う機会があり、「星ナビGallay」の写真も是非とも投稿してくださいとか言われました。いつか撮影した天体の雑誌掲載のほうも目指したいと思います。

今回雑誌掲載と同時に、Web版の「ネットよ今夜もありがとう」にも掲載されているので、こちらからのリンクでこのブログまで辿り着けます。過去に紹介されたページも載って入るので、よろしければこちらも御覧ください。


さて、私もどこかのページを紹介しなくてはいけません。どこにしましょうか。
結果は9月号をお楽しみに。


今朝の晴れ間にかろうじてワンショットのみ太陽を撮影したのですが、撮影方法と画像処理に迷走しています。色々調べたりしているのですが、Facebookで雑誌記事に目を通すといいとのアドバイスがあったので、手持ちの雑誌のいくつかを当たってみました。

Hαをターゲットとしていることと、デジカメでの画像処理になるので、あまり古い記事は参考になりません。意外なことに、天文ガイドにあからさまに太陽撮影としている号は数少なく、星ナビの方に一時期特集がありました。天文ガイドは日食に多くの記事を割いているため、通常の太陽の撮影記事が少ない印象を受けました。調べた号を羅列しておきます。持っていない号、特に星ナビはごっそり抜けている号もありますのでこれが全部とは限りませんことをご承知ください。


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星ナビ:
2014年3月号: 「極大期に向かう太陽を撮る」と題して、この号から連続で太陽記事の特集があります。この号はまだNDフィルターを用いた撮影にとどまっています。
2014年4月号: 「Hαの激しい太陽」と題して、Hα撮影用の機器の選択やエタロンのことなどの解説があります。カラーセンサーの場合、RだけでなくGやB、特に二つあるGを使うといいということも書いてあります。
2014年5月号: この号はカメラの選択、撮影方法、スタックまでの画像処理が書いてあります。ただ、進化が早いこの業界の機器とソフトのこと、すでに内容は少し古いですが、それでも基本的な流れは知ることはできます。スタックソフトはRegistaxとAviStack2が紹介されていて、AviStack2の方が主です。AviStackはあまり使われなくなってしまいましたが、Registaxは未だに現役ですね。
2014年6月号: 画像処理の細かい話からタイムラプスまで扱っています。ここら辺の記事がもとで、今でもWebで見ることができる画像処理の源流になっている気がします。それにしてもWebでも太陽の画像処理に関して書いているところはとても少ないので、この号は貴重な情報源です。
2014年8月号: 前号を所有していないのですが、「極大期に入った太陽を知る」という連載が前号から始まっているようで、今号で2回目になります。撮影に直接は参考になりませんが、太陽のことを理解するのにすごくわかりやすくまとめてくれています。面白いのは、波長ごとの偏光分光観測の結果が示してあって、なぜHαを見ると面白いのかよく理解できます。
2014年10月号: 9月号を持っていないので、一回飛んで4回目の連載記事です。リオ・フィルターの解説とエタロンの比較写真(シミュレーション)が参考になります。ダブルスタックの威力がすごいことがわかります。


天文ガイド: 
2008年4月号: この号が唯一と言っていい日食などではない、通常の太陽観測の特集記事でした。背表紙にも「新しい周期に入った太陽を観測してみよう」とあります。ただ、内容はそれほど深いわけではなく、簡単な紹介記事くらいにとどまっています。P.S.T.も紹介されています。ジズコ提供のP.S.T.とソーラーマックス40のダブルスタックの画像も紹介されています。でもこの後の号にも続くような記事はなく、この号一回限りのようです。
2012年4月号: ずっと飛んでしまいます。この号はP.S.T.が表紙を飾っているので期待したのですが、日食関連とNDフィルター関連で、Hαのことはほとんど書かれていません。この号以前も、中身を全部見たわけではないのですが、少なくともタイトルには太陽撮影をあからさまに扱っているのは見つかりませんでした。あ、日食の記事はたくさんありましたよ。
2012年6月号: 日食写真の撮り方の記事の中にHαの記事がありました。機器の選び方や画像処理の話も少しだけ載っていますが、星ナビの連載にはかないません。関連記事ではないようですが、60Daを使った太陽撮影の記事がカメラ紹介の方でありました。フィルムとデジカメでのプロミネンスの比較写真もあります。


ざっと探しても、たかだかこれくらいです。他の号や、他の雑誌の情報などお持ちの方がいたら教えていただけるとありがたいです。

やはり情報の少なさは太陽撮影のネックです。まあ、その分、海外の記事を見たり、色々工夫したりという余地があるのですが。


前回の一気読み記事からずいぶん時間が経ってしまいました。以前、1980年代の天文ガイド一気読み記事を書きましたが、1980年と81年は手に入れた冊数が少なく楽しみだったスーパーチビテレ事件を読むことができませんでした。その後、富山のIさんに1974年から雑誌を大量にいただいたのですが、その中に1980年と81年が全て揃っていたので、少し補足しようと思います。順序は逆ですが、まずは1981年からです。

そうそう、やっと全部の雑誌が本棚に入りました。110cm幅の書棚に4列ぶんくらいで大量です。

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1981年の天文ガイド

まず最初に、私も知り合いの富山市天文台の渡辺氏の変光星の連載記事が載っています。渡辺氏に天リフオフ会の次に日に行ったサイエンスカフェでも大変お世話になりました。天文台を3月末でご退官とのことですが、この頃からご活躍されているのに感銘を受けます。退官されてもボランティアなどでまた天文台にも来られるとか。まだお若いので、ますますのご活躍を期待します。

今回はこれまでと趣向を変えて、月別に行きたいと思います。

1月号: 気球望遠鏡BAT-2号の記事があります。研究レベルですが、光害もシンチレーションも少ない上空というのはある意味理想的な撮影環境のはずです。でも記事によると-80℃でモーターの油も固まるとか、姿勢制御が大変だとか、素人では難しそうです。誰かやっている人いないのでしょうか? 

ISITカメラというCCD以前の動画カメラでのM57とM2をモニターテレビに映したものを写真にとったものが掲載されています。ISITのSITがシリコン・インテンシファイア・ターゲット、一番最初のIがII(イメージ ・インテンシファイア)とのことです。 今の電視観望の先祖みたいな記事で感慨深いです。

2月号: グループで作った天体観測所の記事があります。八ヶ岳観測所、東京五日町の観測所、室生観測所、長野県小諸の観測所、明治大学の足柄観測所などのメンバーが実名で載っています。しかもなんと分担金まで具体的に。今でも活躍されている方の名前もたくさんあります。苦労話なども書いてあって読むだけで当時の雰囲気が伝わってきます。

3月号: タカハシのFC-65が新発売だそうです。フローライトです。今使っているFS-60Qの祖先みたいなものです。

4月号: いろいろ新しいことが始まっています。新年度だからなのでしょう。

コルキットの広告がこんなに昔から出ています。これ以前の号では見たことがないので、この頃に商品化されたのでしょうか。

シュミット系の専門家の宮本氏が2月号で連載を終え、この号でインタビューを受けている記事があります。シュミットの解説がきちんと式で説明されています。以前は後半5号分しか手に入れられなかったのですが、やっと前回読むことができました。かなり勉強させていただきました。現在では考えられないような高度内容になっています。この頃はまだ骨のある記事がたくさんありました。

水素ガス増感の連載記事が始まりました。今となっては過去の技術ですが、少しでもいい写真を撮ろうという姿勢はいつの時代のアマチュアにも共通です。でも本当に大変そう。ちょっとやってみたい気もしますが、今の時代で幸せだった気もします。まあ、今の画像処理の面倒くささも未来から見たら同じことかもしれません。ちなみに9月号に新製品として、「フィルムプロセッサー」という真空装置がUNITRONから発売されています。当時水素増感がかなり盛り上がっていたのがわかります。

この号から星物語という星座についてのギリシャ神話の連載が始まりました。さらに文通コーナーも独立しました。文通で一番若い人が12歳ですよ!他に10代前半3人、10代後半9人、20代前半が一人、この21歳の方が最年長です。今の天文趣味の人たちからは信じられない年齢層です。年齢を書いてない人も4人いましたが、私はこの4人が何歳くらいなのかが気になってしょうがないです。すごい年なので年齢がかけないのでしょうか?それでもせいぜい30代以下だろうと思いますが。

6月号: JAC: 天文ニュースセンターの広告があります。週一でハガキでニュースが届くというサービスです。編集担当にはのちにマイコンの連載を始める中野主一氏もいます。当時はニュースを手に入れる手段は相当限られていたはずで、このような試みは随分と嬉しい情報だったのではないでしょうか。

夏の観測対策の記事があります。キャンプや山小屋の使いたか、グループで行った時の心得、蚊の対策など、夏の号にはこういった記事を書いてもらえると役に立ちます。8月号には「夏の蚊対策入選者発表」の記事が。面白いのは天文同好会のメンバーの一人を裸にして蚊への生贄にすることでしょうか。

「アメリカ西海岸だより」という記事が載っています。通販がこの当時から栄えていること、チェック(小切手)のこと、Sky and Telescopeに載っている広告で24時間通じる電話をかけてクレジットカードで払うという、すでに便利な社会だったことがわかります。私も読んでいてアメリカ暮らしのことを思い出してしまいました。

6月号のP84に当時の高校入試の問題が載っていました。ちゃんと考えると難しいです。でも想定していた答えがアマチュア中学生によって間違いではないかと指摘され、中学生向けの答えに加えて、天文が詳しい人向けの答えも正解になったそうです。面白いのは8月号に、その指摘をした中学生が読者サロンに投稿していることです。絶対自信のあった彼は教育委員会に電話して、2時間ほど経って東京の文部省(文科省ではないですよ)から電話が来て「中学生ならこの程度の解答しか求めていない」と連絡があったそうです。さすがにこの対応は今だったら大問題で、当時でもまずいだろうと思いましたが、1週間後に正しい解答が追加されたそうです。詳しい人が間違えるような問題はそもそも問題としてダメだと思います。

7月号: Vixenのニューポラリスが新発売だそうです。なぜか今ニューポラリスが2台家にあるのですが、37年前にできたのかと思うと、こんなに長い期間使える機材というのは天文ならではでないのかと思います。普通家電とかは10年くらいですよね。

8月号:  日食めがねが付録についています。紙型を切り抜いてフィルムを挟むのですが、フィルムが珍しい今では実現できない付録です。面白いのは、日食めがねをかけて双眼鏡や天体望遠鏡を覗いていけませんという注意があることです。当たり前です!フィルムが溶けますよ。

9月号: 昨年ノーベル賞を取った重力波について、こんな頃から取り組んできた記事が載っています。訳本の紹介記事ですが、アインシュタインの予言から100年、こんな当時からの長い研究の成果がやっと今になって出たのがわかります。

読者サロンに、11歳の誕生日を目前にした息子を亡くした母親の投稿が載っています。「『お母さん、大きくなったらオーストラリアに行って星を見るんだ』と目を輝かせていた息子...。それもこれも昨日のことのように思い出され現実が悲しくて悔しくて、涙がこぼれそうになるのを星空を見上げてグッと堪えています。」とのこと。うちの下の子もちょうど11歳。このお母様の当時の無念を思うと涙が出てきます。

10月号: 日食フィーバーの記事が写真いっぱいで6ページにわたっています。吾妻山の山頂に1200人!が集まったそうです。最近太陽に興味が出てきたので、こういった記事も興味深く読むことができます。

質問ルームに、8ミリで星が撮影できるかという質問がありました。そもそも「8ミリ」って何?という人もいるかと思いますが、昔一般の人が唯一動画を撮影できた機器です。私も実は触ったことはありません。単純に言えばフィルムカメラと同じで、現像なども必要とする写真を連続で取るようなものので、それを動画並みにしたら露光時間が全く足りず、星はほとんど映らず、撮ることができるのは月や惑星などの明るい天体くらいではないかと解説しています。面白いのは太陽のプロミネンスの撮影を提案しているところで、一コマ撮りというテクニックで1時間を3分30秒にしたらどうかと言っています。今でいうタイムラプスですね。そんな映像がもし残っていたらすごいです。

11月号: 読者サロンに某社から新発売のφ27のサングラス(アイピース部分につけるようなやつで、昔の望遠鏡セットには標準でもついていたようです)を使って日食撮影していて、一旦ピント合わせをしようと覗いて見たら、やけに明るくて「ダイヤモンドリングが見える」という記事がありした。なんと、サングラスが真っ二つに割れていたそうです。現像したフィルムはゴミだらけの汚い太陽像だったと呑気なことを書いていますが、失明しなくて本当に良かったです。この記事を読んで、フィルターが割れる可能性はゼロではないと思い、今のP.S.T.でもメーカー指定の見方以外では目では覗くまいと心に誓いました。

12月号: とうとうマイコンの記事が出始めました。中野主一氏の記事です。FacebookのHB氏の書き込みであった日立のベーシックマスターも載っています。驚くのはすでにIBMのPCがこの当時に紹介されていることです。私はこの頃まだ小学3年生。4年生でマイコンに興味を持ち出したので、その一年前のことです。すがやみつるの「マイコン電児ラン」は当時最も好きな漫画の一つでした。

さて、最後になりますが、12月号のインタビュー記事に高校3年生の女の子が出ていました。実はこの記事が1981年の中で最も考えさせられた記事でした。別に載っていたのが女子高生だからというのではありません。以前読者サロンに掲載されたこの子に届く手紙に「天文でも何でも趣味は死ぬ気でやるものだ」というのがあったというのです。まあ、変な人はいつの時代でもいるものなのですが、それでもこういった考えがあったというのは、やはり趣味というものがまだ贅沢な時代だったのかと思わされたことです。さらに話は続きます。「今までの日本人ーー60歳以上の人って無趣味の人が多いでしょう」「でもそのころの日本は貧しかったし、世の中も道楽を許さないようなところがあったんでしょうか」というところを読んで、なんでこの当時天文ガイドに載っている投稿とかが若い人たちばかりだったのか、やっと理解できた気がしました。私は単純に、望遠鏡の進化で値段もこなれていて、ちょうど若い人の興味を引いて、その人たちがそのまま年齢を重ねたので、今は年配の方ばかりなのだと、浅はかに思っていたのですが、根本的に間違っていました。天文なんていう趣味はこの当時以前は本当に贅沢なことだったのです。戦後、高度経済成長で余裕ができて、やっと趣味を持つことができる世の中になってきたのかと思います。その当時の若い人たちはやっと新しいことに興味を持つことができたのかと思うと、今の時代は平和で幸せだなとしみじみと思います。この贅沢な時代に生きていられる幸運に感謝して、宇宙を見上げようと思っています。


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