ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ: まとめ

光害調査を進めていた娘の自由研究ですが、結構頑張っていて、私の目から見てもかなり面白い結果が出そうだというところまで以前報告しました。それがなんと、学校で代表に選ばれてしまったようです。妻からその時の話を聞きました。

富山の中学の自由研究の提出日は、夏休み終わり近くの登校日で今年は8月22日。意外に早く、ギリギリで仕上げる子にとっては死活問題です。その週のうちに学校の理科の先生から電話がかかってきて「自由研究が代表に選ばれました。夏休み中に一度打ち合わせに学校に来てください。」というものだったそうなのですが、なんとNatsuの返事がなんと「はぁ、ちょっと考えさせてください。」で、電話を切ってしまったそうです。あとで聞いてみたら「理科の先生あまり好きじゃない」が理由だそうです。どうもテストのための理科がつまらなくて、科学の楽しさを伝えてくれないところに不満があるみたいです。結局代表は引き受けたとのことですが、それでもせっかくの代表なのに、断ろうとするなんていったい何を考えてるのか...。周りはみんな呆れてました。そんな態度だとあぷらなーとさんに怒られますよ。

一応発表用にパワーポイントでプレゼン資料を作り出したのですが、これもまた結構凝りだして、せっかく星関連のことなのに全然私には手伝わさせてくれません。「グラフをパワポで作るの大変だった」とか「大丈夫だよ」とかいいながら全部自分でできてしまうようです。数少ない聞かれたことが「写真こっちのコンピュータに入れて欲しい」と「写真を小さくするの(パワポのトリミングのことらしい)ってどうやるの?」だけでした。それでもできた資料を見てみたら、ほとんど言うことなし。私があえて言った、たった一言のアドバイスが「観測した日にちは入れておいたら?」だけでした。嬉しいやら、悔しいやら、悲しいやら。

Natusに「今年はブログに書かないの?」と聞いたら「んー、まあいいや」とつれない返事です。なのでノートをこっそり写真に撮ったので一部だけ公開します(一応Natsuには許可をとっています。最初写真を5枚載せようとしましたが、許可が出たのは3枚でした。)。


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このノートも実は全部出来上がってから初めて見せてもらったのですが、まあよくまとめてあります。私も車を出したのだから、共同研究者くらいに入れてくれればいいのに、全然お構い無しでした。


先週、今週と立て続けに東京方面に用事があり、少し時間があったので天文ショップのはしごをしました。秋葉原には現在3つの天文ショップがあります。KYOEI、スターベース、シュミットです。KYOEIは多種にわたるメーカーを扱っています。大阪店もあり、日本でも最大級のショップなのかと思います。スターベースはタカハシの直営店で当然タカハシ製品はアクセサリに至るまで充実しています。シュミットはサイトロンの直営店でセレストロン製品、SkyWatcher製品などが充実しています。以前は秋葉原にもう一軒、三基光学というお店もあったのですが、現在相模原方面へと移転の最中だとのことです。今回は恵比寿にあるジズコにも寄ってみました。また、以前にも関東だけでなくいろいろ天文関連ショップを訪れていますので、以下ののリンクも参考にして下さい。
 
天体関連ショップ訪問記


 さて、ここから今回の訪問記です。

シュミット

回った順に、まずはシュミット。先日購入したCGEM IIのコントローラーが動かなくなった件で、日本語版のファームウェアを書き換えるので送って欲しいと言われていたのですが、そのまま手持ちで訪れました。書き換えはすぐにやってもらえましたが、最近のSkyWatcherのコントローラーはWebに上がっているファームに日本語も含まれているのだが、Celestronのものはまだアップされているものは英語版だけで、日本語版は店頭にしかないとのこと。早く日本語版も含まれてくれればと思います。星座名や星の通称名はやはり日本語の方がわかりやすいです。

無事にコントローラーは動くようになったのですが、店長さんと話しているとそういえばこの間まで学生だった子が就職で富山に行ったよとか言う話になって、え、それ先週自宅に来たY君のことでは?と盛り上がり始めました。どうやら連休中に実家に帰ったY君はシュミットにも顔を出していたみたいなのです。店長さんによると名前までは知らなかったが、学生の中でも相当熱心な部類だったようです。やはりY君只者ではないみたいです。


スターベース東京

次に行ったのがスターベース東京店。顔なじみの店員さんS君にも会えて、FS-60用のAPS-C用撮影用のリングと、近接リングを購入しました。APS-CリングはFS-60でAPS-C撮影するときに周辺が1ピクセルくらいのオーダーで流れるのを防ぐと言うものです。その代わりにフルサイズの周辺を犠牲にするそうです。周辺が流れると言っても、あまり気にならない程度のもので、都市伝説ではないかとも言われているみたいですが、三基光学によるとフィルターとかを入れると顕著とのことで、まだAPS-Cで撮影する機会もありそうなのと、安価なので購入しておきました。今回のものはスターベースオリジナルのものですが、もともと三基光学でも同様のものを出していました。現在三基光学が休店状態なので、こう言ったものをタカハシの直営店が出してくれるのはありがたいです。中には自作している人もいるとのことです。

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さて、ここでもなぜかY君の話が出ました。連休中にちょうど来たみたいで、自宅に来ることをS君に話していたみたいです。なんと違う大学の天文部だけれど、学生同士の繋がりでS君とY君は知り合いだとのことです。大学生では珍しいくらいに熱心で、やはり機材屋さんだったそうです。しかも天文ショップで昔バイトしていたそうで、やはりY君只者ではないみたいです。


ジズコ

今回、恵比寿にあるジズコにも初めて顔を出してみました。マンションの一室が店舗になっています。取り扱っているものは輸入物が多く、展示してあるものを見ても、相当なマニアのためのショップという印象です。この間新調した赤道儀を選ぶときの候補だった、ロスマンディーも置いてあったのでじっくり見ることができました。太陽もCORONADO、LUNTとかなり充実していました。店内に置いてあった書籍に、「天体望遠鏡徹底ガイドブック―光学系分析と実写テスト」というのがありました。天文ガイドの記事をまとめたものらしいですが、望遠鏡の詳細がかなりきちんと書かれていて、それらを一覧で見ることができるのでとても有用そうな本です。2008年と少し古いですが、それでも鏡筒だとまだまだ現役のものも多いので、早速自宅に帰ってからアマゾンで中古を探し手に入れました。今回はジズコさんでは特に何も購入することがなかったのですが、もう少し予算に余裕ができたらぜひお世話になってみたいお店かと思います。


KYOEI TOKYO

最後はKYOEIの東京店です。ここではASI290MMを購入しました。私にとって初めてのモノクロカメラです。買うか買わないか散々迷ったのですが、太陽と惑星の撮影に有効そうなのでついに購入に踏み切りました。その際仲のいいMさんと小一時間話していたのですが、感度と分解能について有意義な話を聞くことができました。モノクロカメラの分解能の検証もしてみたいので、また使ってみて状況をブログに書こうと思っています。

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あと、以前このブログで紹介したRevolution Imager R2がついにKYOEIから発売されるようになりました。嬉しい限りです。オールインワンパッケージでモニターまでついていて、PCを使わない電視観望としては、この手軽さはベストな選択肢なのではないでしょうか。アメリカの天文雑誌「Sky & Telescope」で2017年のHOT PRODUCT賞をとっています。開発者のMikeとは当時ショップでものすごく盛り上がり、今でも連絡を取り続けています。日本語版が発売されてとても喜んでいるとのことです。

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4月30日で星を始めてはや2年が経ちました。

最初の一年はそれこそわからないことだらけで、何をしても目新しく、もう夢中でした。ものすごくいろんなことがあって、星が出ていた時も出ていなかった時も含めて、夏の天の川の美しさとか、北陸の冬の天気の悪さとか、これまでになく四季をじっくり味わえた気がします。次の一年は最初の一年よりもはるかに早く過ぎた気がします。感覚的には3-4倍くらい早かったでしょうか。やはり初めてのことは長く感じ、慣れてくると時間が経つのが早く感じるようです。

普通の観望や、撮影も十分楽しいのですが、私の場合は電視観望に出会えたことが一番の収穫でしょうか。電視観望は比較的新しい方法なので、何十年と長年続けられている方が多い中、私のような初心者でも多少は入り込む余地があったのかと思います。むしろベテランの方からこんな方法があるのかと驚かれることもあり、多少なりともこの世界で貢献できたのかなと思と、初心者としては嬉しい限りです。星を通じて、このブログや電視観望がきっかけで本当に多くの方と知り合いになることができました。この歳で新しい友人ができるのは普通はあまりないので、とても刺激になります。

子供二人も、最近はだいぶん熱は冷めて来ましたが、それでも遠征などまだまだついて来てくれます。星まつりなど、夏はキャンプみたいになるので、家族旅行がわりで楽しいみたいです。上のNatsuは中2で、女の子なので普通ならとっくに嫌がるような歳なんですが、果たしていつまでついて来てくれることやら。他にも、星好きの天文っ子たちとも何人も知り合いになることができました。小学生から高校生まで、星好きな子は科学好きな子も多いので、理科離れが叫ばれている中、将来が楽しみです。

星まつりも2年連続で、原村、胎内、福島と3大まつりに欠かさず行くことができました。星まつりではブログで知り合った方と実際に会うことができたり、KYOEIさんのブースで電視観望を披露できたりと、毎回非常にいい経験になります。星まつりでは毎回毎回ジャンクも含めて機材が増えていきます。最初の一年よりも、次の一年の方が明らかに歯止めが効かなくなっています。沼に入っているのでちょっと自重しないとダメかもしれません。それでも決して潤沢ではない予算を最大限生かすよう、色々工夫するようにしていますが、それもまた楽しいものです。特に最近の太陽は工夫の成果がうまく出てくれたので嬉しかったです。


2年目ともなるとパターンが少しできてきます。4月、5月は寒さも和らいでくるので牛岳に行き始めます。夏は観望会だらけです。惑星でも忙しいです。夏から秋は星雲が楽しいです。撮影でも楽しめますし、電視でも一人で楽しんだりもしています。冬の北陸は天気が厳しいので、じっと我慢です。月に走ったり、太陽に走ったり、少しの晴れ間でなんとか不満を解消する手を考え出します。

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天文ショップも行けるところはだいたい回りました。関東の一部のショップと、九州と北海道が残っていますが、いつか全店制覇して見たいものです。今は通販で済んでしまうのでさみしいかぎりですが、やはりその場でものを見ながら検討できるのは店舗ならではの楽しさです。念願の望遠鏡博物館も行くことができましたし、天文を前面に出したカフェみたいなところも何件か回ることができました。星を好きになっていなければ一人だと絶対に行かなかったようなところだと思います。

やっと2年ですが、実はまだたった2年、趣味としてはかなり高齢になっても楽しめるみたいなので、長く続けていきたいと思います。最近は仕事の方が忙しくて、なかなかゆっくり楽しめていないのですが、それでも時間を見つけてコツコツ続けていきたいと思います。


前回の一気読み記事からずいぶん時間が経ってしまいました。以前、1980年代の天文ガイド一気読み記事を書きましたが、1980年と81年は手に入れた冊数が少なく楽しみだったスーパーチビテレ事件を読むことができませんでした。その後、富山のIさんに1974年から雑誌を大量にいただいたのですが、その中に1980年と81年が全て揃っていたので、少し補足しようと思います。順序は逆ですが、まずは1981年からです。

そうそう、やっと全部の雑誌が本棚に入りました。110cm幅の書棚に4列ぶんくらいで大量です。

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1981年の天文ガイド

まず最初に、私も知り合いの富山市天文台の渡辺氏の変光星の連載記事が載っています。渡辺氏に天リフオフ会の次に日に行ったサイエンスカフェでも大変お世話になりました。天文台を3月末でご退官とのことですが、この頃からご活躍されているのに感銘を受けます。退官されてもボランティアなどでまた天文台にも来られるとか。まだお若いので、ますますのご活躍を期待します。

今回はこれまでと趣向を変えて、月別に行きたいと思います。

1月号: 気球望遠鏡BAT-2号の記事があります。研究レベルですが、光害もシンチレーションも少ない上空というのはある意味理想的な撮影環境のはずです。でも記事によると-80℃でモーターの油も固まるとか、姿勢制御が大変だとか、素人では難しそうです。誰かやっている人いないのでしょうか? 

ISITカメラというCCD以前の動画カメラでのM57とM2をモニターテレビに映したものを写真にとったものが掲載されています。ISITのSITがシリコン・インテンシファイア・ターゲット、一番最初のIがII(イメージ ・インテンシファイア)とのことです。 今の電視観望の先祖みたいな記事で感慨深いです。

2月号: グループで作った天体観測所の記事があります。八ヶ岳観測所、東京五日町の観測所、室生観測所、長野県小諸の観測所、明治大学の足柄観測所などのメンバーが実名で載っています。しかもなんと分担金まで具体的に。今でも活躍されている方の名前もたくさんあります。苦労話なども書いてあって読むだけで当時の雰囲気が伝わってきます。

3月号: タカハシのFC-65が新発売だそうです。フローライトです。今使っているFS-60Qの祖先みたいなものです。

4月号: いろいろ新しいことが始まっています。新年度だからなのでしょう。

コルキットの広告がこんなに昔から出ています。これ以前の号では見たことがないので、この頃に商品化されたのでしょうか。

シュミット系の専門家の宮本氏が2月号で連載を終え、この号でインタビューを受けている記事があります。シュミットの解説がきちんと式で説明されています。以前は後半5号分しか手に入れられなかったのですが、やっと前回読むことができました。かなり勉強させていただきました。現在では考えられないような高度内容になっています。この頃はまだ骨のある記事がたくさんありました。

水素ガス増感の連載記事が始まりました。今となっては過去の技術ですが、少しでもいい写真を撮ろうという姿勢はいつの時代のアマチュアにも共通です。でも本当に大変そう。ちょっとやってみたい気もしますが、今の時代で幸せだった気もします。まあ、今の画像処理の面倒くささも未来から見たら同じことかもしれません。ちなみに9月号に新製品として、「フィルムプロセッサー」という真空装置がUNITRONから発売されています。当時水素増感がかなり盛り上がっていたのがわかります。

この号から星物語という星座についてのギリシャ神話の連載が始まりました。さらに文通コーナーも独立しました。文通で一番若い人が12歳ですよ!他に10代前半3人、10代後半9人、20代前半が一人、この21歳の方が最年長です。今の天文趣味の人たちからは信じられない年齢層です。年齢を書いてない人も4人いましたが、私はこの4人が何歳くらいなのかが気になってしょうがないです。すごい年なので年齢がかけないのでしょうか?それでもせいぜい30代以下だろうと思いますが。

6月号: JAC: 天文ニュースセンターの広告があります。週一でハガキでニュースが届くというサービスです。編集担当にはのちにマイコンの連載を始める中野主一氏もいます。当時はニュースを手に入れる手段は相当限られていたはずで、このような試みは随分と嬉しい情報だったのではないでしょうか。

夏の観測対策の記事があります。キャンプや山小屋の使いたか、グループで行った時の心得、蚊の対策など、夏の号にはこういった記事を書いてもらえると役に立ちます。8月号には「夏の蚊対策入選者発表」の記事が。面白いのは天文同好会のメンバーの一人を裸にして蚊への生贄にすることでしょうか。

「アメリカ西海岸だより」という記事が載っています。通販がこの当時から栄えていること、チェック(小切手)のこと、Sky and Telescopeに載っている広告で24時間通じる電話をかけてクレジットカードで払うという、すでに便利な社会だったことがわかります。私も読んでいてアメリカ暮らしのことを思い出してしまいました。

6月号のP84に当時の高校入試の問題が載っていました。ちゃんと考えると難しいです。でも想定していた答えがアマチュア中学生によって間違いではないかと指摘され、中学生向けの答えに加えて、天文が詳しい人向けの答えも正解になったそうです。面白いのは8月号に、その指摘をした中学生が読者サロンに投稿していることです。絶対自信のあった彼は教育委員会に電話して、2時間ほど経って東京の文部省(文科省ではないですよ)から電話が来て「中学生ならこの程度の解答しか求めていない」と連絡があったそうです。さすがにこの対応は今だったら大問題で、当時でもまずいだろうと思いましたが、1週間後に正しい解答が追加されたそうです。詳しい人が間違えるような問題はそもそも問題としてダメだと思います。

7月号: Vixenのニューポラリスが新発売だそうです。なぜか今ニューポラリスが2台家にあるのですが、37年前にできたのかと思うと、こんなに長い期間使える機材というのは天文ならではでないのかと思います。普通家電とかは10年くらいですよね。

8月号:  日食めがねが付録についています。紙型を切り抜いてフィルムを挟むのですが、フィルムが珍しい今では実現できない付録です。面白いのは、日食めがねをかけて双眼鏡や天体望遠鏡を覗いていけませんという注意があることです。当たり前です!フィルムが溶けますよ。

9月号: 昨年ノーベル賞を取った重力波について、こんな頃から取り組んできた記事が載っています。訳本の紹介記事ですが、アインシュタインの予言から100年、こんな当時からの長い研究の成果がやっと今になって出たのがわかります。

読者サロンに、11歳の誕生日を目前にした息子を亡くした母親の投稿が載っています。「『お母さん、大きくなったらオーストラリアに行って星を見るんだ』と目を輝かせていた息子...。それもこれも昨日のことのように思い出され現実が悲しくて悔しくて、涙がこぼれそうになるのを星空を見上げてグッと堪えています。」とのこと。うちの下の子もちょうど11歳。このお母様の当時の無念を思うと涙が出てきます。

10月号: 日食フィーバーの記事が写真いっぱいで6ページにわたっています。吾妻山の山頂に1200人!が集まったそうです。最近太陽に興味が出てきたので、こういった記事も興味深く読むことができます。

質問ルームに、8ミリで星が撮影できるかという質問がありました。そもそも「8ミリ」って何?という人もいるかと思いますが、昔一般の人が唯一動画を撮影できた機器です。私も実は触ったことはありません。単純に言えばフィルムカメラと同じで、現像なども必要とする写真を連続で取るようなものので、それを動画並みにしたら露光時間が全く足りず、星はほとんど映らず、撮ることができるのは月や惑星などの明るい天体くらいではないかと解説しています。面白いのは太陽のプロミネンスの撮影を提案しているところで、一コマ撮りというテクニックで1時間を3分30秒にしたらどうかと言っています。今でいうタイムラプスですね。そんな映像がもし残っていたらすごいです。

11月号: 読者サロンに某社から新発売のφ27のサングラス(アイピース部分につけるようなやつで、昔の望遠鏡セットには標準でもついていたようです)を使って日食撮影していて、一旦ピント合わせをしようと覗いて見たら、やけに明るくて「ダイヤモンドリングが見える」という記事がありした。なんと、サングラスが真っ二つに割れていたそうです。現像したフィルムはゴミだらけの汚い太陽像だったと呑気なことを書いていますが、失明しなくて本当に良かったです。この記事を読んで、フィルターが割れる可能性はゼロではないと思い、今のP.S.T.でもメーカー指定の見方以外では目では覗くまいと心に誓いました。

12月号: とうとうマイコンの記事が出始めました。中野主一氏の記事です。FacebookのHB氏の書き込みであった日立のベーシックマスターも載っています。驚くのはすでにIBMのPCがこの当時に紹介されていることです。私はこの頃まだ小学3年生。4年生でマイコンに興味を持ち出したので、その一年前のことです。すがやみつるの「マイコン電児ラン」は当時最も好きな漫画の一つでした。

さて、最後になりますが、12月号のインタビュー記事に高校3年生の女の子が出ていました。実はこの記事が1981年の中で最も考えさせられた記事でした。別に載っていたのが女子高生だからというのではありません。以前読者サロンに掲載されたこの子に届く手紙に「天文でも何でも趣味は死ぬ気でやるものだ」というのがあったというのです。まあ、変な人はいつの時代でもいるものなのですが、それでもこういった考えがあったというのは、やはり趣味というものがまだ贅沢な時代だったのかと思わされたことです。さらに話は続きます。「今までの日本人ーー60歳以上の人って無趣味の人が多いでしょう」「でもそのころの日本は貧しかったし、世の中も道楽を許さないようなところがあったんでしょうか」というところを読んで、なんでこの当時天文ガイドに載っている投稿とかが若い人たちばかりだったのか、やっと理解できた気がしました。私は単純に、望遠鏡の進化で値段もこなれていて、ちょうど若い人の興味を引いて、その人たちがそのまま年齢を重ねたので、今は年配の方ばかりなのだと、浅はかに思っていたのですが、根本的に間違っていました。天文なんていう趣味はこの当時以前は本当に贅沢なことだったのです。戦後、高度経済成長で余裕ができて、やっと趣味を持つことができる世の中になってきたのかと思います。その当時の若い人たちはやっと新しいことに興味を持つことができたのかと思うと、今の時代は平和で幸せだなとしみじみと思います。この贅沢な時代に生きていられる幸運に感謝して、宇宙を見上げようと思っています。


コメントをいただいた小麦さんと観望会の話になりました。そこでふと思い立って特集記事のところに観望会のまとめ記事を作ってみました。
http://hoshizolove.blog.jp/archives/14709532.html#kanbokai

ここには他の記事もまとめてあるので、多少読みやすいかと思います。このページは「ほしぞloveログ」の上のメニューの「特集記事」から行くこともできます。

こうやってまとめてみると、あらためて自分は観望会が好きなんだなと思います。やっぱり自分で綺麗と思うものは人にも見てもらいたいです。ここら辺が電視観望をやる動機につながっているのかもしれません。


あと、天文リフレクションズ先日の太陽の写真が今日の一枚にピックアップされました。

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太陽はまだ始めたばかりなので、本当に大した写真ではないのは自分でもよくわかっているのですが、それでもとても嬉しいものです。まだまだ改善の余地はたくさんあるので、できる範囲でやっていこうと思います。

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電視観望の入門記事実践編を書いてきましたが、今回はちょっと毛色を変えて、電視観望の魅力ということについて書いてみたいと思います。

元々電視観望を始めた動機は、まだ星を始めたばかりの頃に個人的な観望会で、きてくれた方に星雲を見せた時の反応でした。私は星雲が望遠鏡でおぼろげながら見えていることがすごいと思っていたのですが、見た人はほとんど一様に、かなり拍子抜けというか、がっかりした様子なのです。それでも私もその気持ちは理解できました。星雲といっても写真で見るような色も何もなく、文字どおり雲のようにモヤっとしているだけなのです。そこで、昨年の星まつりにドブソニアン使いの方たちに、片っ端からアイピースで見て星雲に色がつくことはありますか?と尋ねてみました。答えは、感度のいい子供なら薄く色がついて見えるかもしれないとのことでしたが、やはり私には大口径のドブソニアンで見てもどうしても色がついているようには見えませんでした。

そんな折に、胎内の星まつりでSONYのα7Sで、その場でうっすら赤く色がついている画面をLive viewで見せている方がいました。その方と夜遅くまで話し込んで、電視観望という言葉で進めていこうとか、色々アイデアをいただいたのですが、残念ながら私には高価なα7Sを購入する余裕はありませんでした。それでもなんとかこのアイデアを活かせないかと、自宅に帰ってから色々考えて、ひょっとしたら惑星撮影用に買ったASI224MCが使えるのではないかと、20cmの反射で始めたのですが、思いの外うまくいったのがきっかけです。

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一番最初に自宅の庭でASI224MCで電視を始めた時の写真です。
最初は惑星の応用でFireCaptureを使っていました。 


昨年の夏は晴れていればほぼ毎日外に出て電視観望を試していました。今の技術はその頃にだいたい確立したのですが、なぜこれだけ続いたかというと、とにかく楽しいのです。観望会とか、人に見せるとかを全く考えなくて、とにかく一人で電視で見ているだけで楽しいのです。それもそのはずです。まだ星を本当に始めたばかりで、カメラ撮影の技術も画像処理の技術も全くない初心者が、次々と星雲とかを見ることができるのですから、楽しくないはずがありません。

色々やっていると、電視が微妙なバランスの上に成り立っていることがわかってきました。CMOSカメラのセンサーサイズが小さいので、長い焦点距離が取れないこと。焦点距離が取れないので鏡筒は短くて済み、意外に小さな口径で十分で、それでもF値を小さくできること。SNR1sに代表するようにカメラのセンサーの感度に強度に依存すること。自動導入とものすごく相性がいいことなどです。

電視観望を始めて見てみると、たいていの方はびっくりします。初心者の方はそもそも星雲を見たことがある人の方が少ないので、その場で星雲が見えることにまずびっくりします。面白いのは、ベテランの方の「今の技術はこんなに進んでいるのか、昔夢のようだと思っていたことが現実にできる時代になったんだ」というような感想です。このようなライブビューが難しいということを実際に知っている方の意見です。私は星の世界では初心者なのですが、ベテランの方達にこのように言っていただけると、なんだか少しだけですが認められたみたいで本当に嬉しく思います。

その一方、否定的な意見も少数ですがあることも聞いています。

一番代表的なものが「望遠鏡はアイピースで見るべきだ。モニターなんかで見せたらダメだ。」というような意見です。私はアイピースでの眼視を否定する気は全くありません。シャープさでは電視は眼視に全く勝つことができません。一方、カメラで長時間撮影をして画像処理をキチンとした写真のクオリティーにも、電視は全く勝つことができません。電視はちょうど眼視と写真の間のような技術かと思っています。クオリティーはそこそこだが、人間の目には見えないような星雲の色などが、その場ですぐに見えるということです。なので、観望会での手段の一つとして電視が広まってくれればいいなあと思うわけです。

もう一つ、モニターの明るさが暗順応の妨げになるという意見を最近聞きました。確かにその通りですが、観望会は安全のために、意外に明るい場所で行われることも多いので、それほど邪魔にはならないはずです。どうしてもという場合は少し場所を離れたところで試すなどで、うまく運用する方法を探す道もあるのかと思います。

それよりも観望会に来ている方たち、特に理科離れが叫ばれている現在、将来を担う天文っ子に、こんな綺麗な天体が宇宙には隠れていると、その場で実感していただくことがものすごく大事なのかと思っています。

基本的には電視に対しては概ね好意的な方が多いのですが、それでも話だけを聞いて否定する方、あまり関心のない方もいます。ですが、意外なことに実際に見ていただくと、こんなに凄かったのかとものすごく興味を持ってくれる方もいらっしゃいます。やはり百聞は一見にしかずで、それだけのインパクトが今の電視にはあるのではと思います。

電視観望のいいところを挙げて見たいと思います。

  • 星雲にその場で色がつく。
  • 一つの画面を共有して多人数で見ることができる。
  • 次に何が見たいとか、意見が出だして、みんなでものすごく盛り上がる。
  • 大人数の観望会でも一つのアイピースに並ばなくていいので、人数をさばくことができる。
  • 面白かった意見が、老眼対策です。私も少し出始めているのですが、老眼がひどくなってくるとアイピースで見るのさえ辛くなってくるそうです。そんな場合にも目に負担をかけずに見ることができるそうです。

ついでに今考えている欠点も書いておきます。

  • 解像度、シャープさ、彩度などはまだ不十分。機器の進歩がいずれ解決してくれると思います。
  • センサーサイズが小さいので、広角で画面に星いっぱいちりばめるような画面は難しいです。最近出たASI294MCに期待しています。
  • 計算機を必要とするので、荷物が増える。Revolution Imagerのような専用機を使うという手があります。
3回にわたって電視の入門記事を書いてきましたが、電視観望の楽しさが伝わって観望会などで広まってくれると嬉しいです。


もっと詳しい話はブログ上部の「特集記事」のメニューの中の「電子観望」からも行けますが、
  1. 出会い
  2. 高感度CCDでの試み
  3. 機材1 - CCD
  4. 機材2 - レンズ
  5. 電視用ソフトの紹介 - SharpCap
  6. 観測例1 - 口径60mmでのテスト
  7. 観測例2 - 牛岳
  8. 観測例3 - 牛岳
  9. 電視メシエマラソン準備
  10. 電視メシエマラソン練習
  11. 2台目のCCD
  12. 電視観望システム 
  13. 軽量化と安価な電視システムの模索
 に色々書いています。長いですが、もし興味がある方はお読みください。
 

先日の記事で、電視観望の入門記事を書きましたが、今回は実践編です。

CMOSカメラを使った電視観望の技術自身は2016年末くらいにはほぼできていましたが、実際に観望会で使ってみると、技術だけではない、いろいろ準備不足な点があることがわかってきました。この記事ではそこらへんのところをまとめたいと思います。

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2016年末、電視観望を試していた時に見た馬頭星雲と燃える木。
PCの画面をiPhoneで撮っただけで、見た目の印象もほぼこのくらいです。



機材はできるだけシンプルに

CMOSカメラを使った電視では基本的にPCを必要とするので、ただでさえ機器が増えます。PCを落ち着いて操作するために机や椅子などもあったほうがいいでしょう。そんな中、ケーブルの数はできるだけ少ないほうがいいでしょうし、赤道儀などの設置もできるだけ楽なほうがいいでしょう。特に、電源系統は寒くなってくると電圧が出ないなどトラブルの元になりやすいので、できるだけ安定なものが絶対にいいです。私の場合は最近は乾電池駆動のCelestronのNexstarの架台を電視観望会用に主に使っています。電源の配線もいらなければ、赤道儀みたいに組み立てることもほとんど必要ないです。経緯台タイプですが、自動導入も可能で、電視くらいならば十分な精度と安定性があります。おまけに軽いのですぐに設置できてすぐに片付けられます。軽いというのは実はすごく重要で、車で機材を運べなくても、折り畳み机と折りたたみ椅子と一緒に、全ての電視の機器を全部持って、歩いて一度に運ぶことができます。


天体機器の凝った接続方法はトラブルの元

以前からStickPCでつないで、iPadで操作したりとか、電視ファインダーを使うなど、結構凝った操作方法を試行錯誤していました。一人の時はそれでもいいのですが、観望会などの時は例えばネットワークのトラブルなどは致命的になってお客さんを待たせるだけになってしまいます。何度かのトラブルの後、観望会では最低限の操作として、赤道儀もしくは経緯台単体でできることにとどめることにしました。例えばAdvanced VXならば、一番基本の赤道儀付属のコントローラーのみによる初期アランメントと、赤道儀付属のコントローラーによる自動導入のみです。Platesolvingを使っての視野の自動位置補正など凝ったことも技術的にはできて、見た目もかっこいいのですが、観望会では大抵トラブルの元です。


水平出し、初期アラインメントは時間を十分に取ること

お客さんに早く見せてあげたいと焦って、水平出しを忘れたり、もしくはサボったりして時間を短縮しようとしても、結局ほとんどやり直しになってトータルでは余計に時間がかかってしまうことが何度かありました。初期アラインメントも同じです。時間がないと思って極軸をきちんと取らずに始めてしまったとか、きちんとアイピースの中心に星を入れなかったとかで、やり直しをする羽目になることが何度かありました。電視観望会では次々に天体を行き来できる自動導入が圧倒的に能率がよくて重要な技術になるので、その精度が悪いと天体を導入するたびに余分な時間がかかってしまいます。基本的な準備のプロセスをおろそかにせず、時間がない時はなおさら焦らずに、丁寧に十分な時間をかけてこなしていくことが必要です。


極軸合わせも電子極軸が楽かも

せっかく電視用に高感度なCMOSカメラを使うのなら、電子極軸合わせが便利で楽かもしれません。あらかじめ多少の練習は必要ですが、慣れてしまえばほとんど時間を取ることなく、しかもはるかに精度良くできてしまいます。電子極軸合わせは、電視観望で使う同じSharpCapを使うことでできてしまいます。ただしバージョン2.9以前か、ShaprCap Proにしかついていない機能なのでご注意ください。フリーバージョンのSharpCapの現行バージョンにはこの機能は付いていません。SharpCapでの電子極軸合わせの詳しい方法は「SharpCapによる極軸合わせ」に書いていますので、興味のある方はお読みください。


極軸調整、初期アラインメントができない!

夏の観望会では明るいうちから人が集まってくるので、一番星になる明るい木星や土星惑星などを見始めると極軸を合わせている暇がなくなって、自動導入までたどり着かないことがよくあります。そんな時はもう自動導入は諦めてマニュアル導入で見てもらいます。電視の場合、センサーサイズが小さくて見ている範囲がかなり狭いので、マニュアル導入で星雲を入れるのは(少なくとも私の腕では)至難の技です。こんな時は電視を諦めていました。

また、天気が良ければいいのですが、雲などで北極星が見えないと極軸が取れなくて自動導入ができないこともあります。そんな時はiPhoneの方位磁石のみで適当に方向だけ合わせて、あとはうまくいけば自動導入、うまくいかないと諦めてマニュアル導入です。この場合も自動導入の精度が出ないので、電視は諦めがちでした。

逃げの一つとして、月が出て入れば月を見ます。例えば現在使っているNexstarの経緯台は月だけで初期アラインメントを取ることができます。一番の利点はアラインメントにほとんど時間がかからないことです。精度はそれほどないですが、それでも月を見るだけならば十分に追い続けることができます。


街中の観望会で明るい場合や、満月に近いなど、暗い天体が見えにくい時。

街中観望会では比較的明るい場所で行われることも多いので、メインターゲットはたいてい月と惑星になります。なので、そんな時は電視で月を見ます。私は高解像度のASI178MCをよく利用します。月は十分すぎるほど明るいので、感度はそれほど必要ありません。それよりも高解像度カメラで見ると、例えばASI178MCの場合カメラの解像度がPCのモニターの解像度をはるかに上回っているので、拡大しても画面が破綻しません。お客さんの要望に従って拡大していくと、まるで月を探検しているような気分になります。また、露出時間がを短くできるので、拡大していくと空気の揺らぎが見えるようになり、それがさらに臨場感を増します。

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ASI178MCで月をSharpCap上に表示した場合。
カメラの解像度がモニターの解像度より高いのため、ここからかなり拡大できます。


自動導入がうまくいくなら、街中や月が相当明るい場合でも感度のいいCMOSカメラを使えば、輝度の高いM57やM27などは電視で十分に見ることがきます。ASI224MCの高感度が効いてきます。今年のスターラートフェスティバルでは、満月2日後でもかなり淡い三日月星雲を電視で見ることができました。

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満月2日後の電視でみた三日月星雲。


天気が悪いが、一部には星が見えている時。

こんな日は月が出て入れば月に逃げます。この場合難しいのが、薄雲に月が隠れた場合と、雲から月が出た場合の明るさが違いすぎて、カメラのゲインもしくは露出時間を随時変え続けなければならなくなります。こんな時はSharpCap上で露出時間か、ゲインをオート設定にしておくと、かなりの明るさの変動にも対応してくれます。


雲が多くてほとんど星が見えない時

観望会でも望遠鏡は開店休業状態になるような時です。こんな時でもCMOSカメラを使えば星が見えるかもしれません。アマゾンなどで、安くてf値の小さい、明るくて短焦点のCSマウントレンズなどを買っておけば、広角で空を見ることができ、雲が薄いところなど星を見ることができます。肉眼で見えなくても諦めないでください。多少の薄雲ならその後ろにある星を炙り出してくれます。うまくいくと、薄雲の向こうの天の川を見ることもできます。ASI224MCの場合、8mmや16mmくらいまでの焦点距離がいいと思います。

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CSマウントレンズ。数千円で購入可能。
一番右はASIシリーズにCANONレンズをつけることができるZWO社製のアダプター。




これまで経験してきたトラブルなどをまとめましたが、大事なことは焦らずに準備に十分な時間を取ることだと思います。観望会本番前に、観望会を想定して機器の練習しておくことも大事かと思います。自動導入の準備まできちんとできていれば、あとはターゲットを見ることだけに集中すればいいので楽です。星雲とかは淡いので、自動導入で一発で入らないと、結局ウロウロ探したりすることになり、炙り出しに集中できません。

ここで書いたことはまだまだ一例にすぎません。他にもこんなトラブルがあったなどコメントしていただけると、ありがたいです。今回は実践編でしたが、観望会などで試された方が、うまくいくことを願っています。


最後はその3: 電視観望の楽しさについて書いています。

先日のスターライトフェスティバルでもそうでしたが、電視観望が盛り上がりを見せているので、これから電視観望を始めたい人のために、機材や説明などを簡単にまとめておきます。

電視観望は、高感度のCMOSカメラなどを使い、ライブビューで星雲や星団を見ることができます。特に星雲に色がついて見えるので、観望会などで披露すると大きなインパクトがあります。また、大人数でモニターを共有して見ることができるので、もうちょっと移動してみてとか、次はあれが見たいとかワイワイガヤガヤ話しながら天体をみんなで楽しむことができます。



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電視観望システムの一例。


1. 鏡筒

高価な鏡筒はあまり必要ありません。400mm以下の焦点距離の短いものがいいです。口径は大きい方がいいですが、意外にも60mmもあればなんとかなります。

ここで使っているもの
  • タカハシFS-60CB:  焦点距離355mm、 口径60mm
  • iOptoron White Light Solar Scopeのフィルターがないもの: 焦点距離400mm、 口径80mm(安価だけど入手が難しいかも)
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写真はFS-60Qで焦点距離600mm。
真ん中のエクステンダーをはずすと焦点距離355mmのFS-60CBとなる。


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iOptron鏡筒。アクロマートの比較的安価なもの。


まだ試していませんが、iOptronの代わりに入手しやすいCelestronのTravel scopeの70mmが焦点距離が400mmと短くていいかもしれません。これだと1万数千円で入手できます。

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トラベルスコープ。入手しやすく安価です。

私は使ったことがないですが、他にもEYBELLなどで販売しているRFT80Sが安価で入手しやすいのでいいのではとコメントに寄せられています。


2. 赤道儀もしくは経緯台

自動導入が付いているものが望ましいです。自分で星雲など導入できる方は自動導入にこだわる必要はありませんが、できれば自動導入があった方が次々と天体を移動できるので圧倒的に楽しいです。追尾機能がないと短時間で追いかけなければなりませんが、後述のソフトが秀逸なので、追尾機能なしでも少しの時間だけなら可能です。

ここで使っているもの
  • Celestron社のAdvanced VX: 高機能の割に安価です。電視には安定性、精度ともに十分です。
  • Celestron Nexster 4NEの架台部分: 架台だけ購入しようとすると難しいですが、中古などで安価に出ています。自動導入がある中では軽量で精度もそこそこあるので実用的です。
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Advanced VX。電視には十分すぎるくらいです。


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Nexterの架台。軽くていいのですが、架台だけの入手は難しいかもしれません。


3. カメラ

できるかぎり高感度のものがいいです。SONYセンサーを使っているものが感度がいいものが多いです。

ここで使っているもの
  • ZWO社製 ASI224MC: 星雲星団用に感度のいいCMOSカメラを使っています。
  • ZWO社製 ASI178MC: 月など見る場合は、感度は落ちますが、より高解像度のCMOSカメラを使用しています。
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写真はASI178MC。ASI224MCも見た目は同じような構成です。


SONYの提唱するSNR1sという値を参考にするとよく、他にもASI185MC、ASI290MCなどが候補になります。


4. コンピューター

Windows7以降が走るもの。重要な点は上にあげたCMOSカメラがUSB3.0接続なので、USB3.0ポートを持っているコンピューターが必要です。USBケーブルはCMOSカメラに付属されているのでそれを使えばいいでしょう。


5. ソフトウェア
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Sharpcapでバラ星雲を電視しているところ。


SharpCapが使いやすいです。いくつか試しましたが、電視用ではスタック機能が充実しているSharpCapが一番だと思います。バージョン2.9や3.0台のSharpCapはフリーですが、バージョン3.1以降のSharpCap "Pro"から有料になりました。年間ライセンスで10ポンドとのことです。Proの方はPolar Alignment, Dark Subtraction, Flat Frame Correction, Assisted Focus and Scriptingなどがついていますが、電視だけならProの機能はほとんど使わなくてもすむので、まずはProでないほうのフリーのものから試して、必要ならProのライセンスを手に入れるのがいいのかと思います。

ここでは簡単にポイントだけ挙げておきます。
  • 最初は露光時間800msくらい。
  • ゲインは最大から一段階(50)か二段階(100)落としたくらいが使いやすいです。ASI224MCで500くらいでしょうか。
  • Gammaは50で標準。
  • Brightnessは色を出すために最大の240(ASI224MCの場合)。
(SharpCapのバージョンが3.0以下の古い場合)
  • White Balance(R)はオートに設定すると発色が自然になります。
  • White Balance(B)は90程度の高め。
  • Display ControlsのGamma、Contrast、Brightnessは最初はどれも1でいいと思います。
(SharpCapのバージョンが3.1以上の新しい場合)
  • 右パネルの中にある、ヒストグラム(Display Histogram Streatch)を開き、そこにある雷のようなマークのボタンを押してください。かなり見栄えが良くなるはずです。

  • 星雲や星団が見えたらおそらく淡くノイジーなので、Live Stackをオンにします。映っている星の位置を自動認識し、それらの星が重なるよう自動的に画面を重ねていくので、多少画角がずれていってしまっても長時間スタックができます。うまくいくと時間とともに劇的にノイズが減ってきます
  • Live StackのHistgramタブのところの調整がかなり効きます。バージョン3.0以前の場合は横軸の下のつまみをヒストグラムが盛り上がるところらへんに合わせると、背景が黒で締まって、かつ欲しい色を落としません。左の縦軸もいじって見てください。淡いところをあぶり出すのに有効です。バージョン3.1以降にはヒストグラム機能が一新されました。ボタン一発である程度の最適化をしてくれます。
  • それでも淡い天体で見にくい場合はDisplay ControlsのContrastを1増やす、Brightnessで補正、Gammaで好みにというような順にいじっていくといいと思います。(こちらの機能はバージョン3.1以降ではなくなっています。)
これ以上の詳しい使用方法は


にまとめてありますのでご覧ください。


6. アクセサリー
  • UV/IRカットフィルター: ASI224MCの場合赤外にかなりの感度があるため、ホワイトバランスが崩れ赤色が強調されがちです。安価なものでいいので、31.7mmの紫外線、赤外線をカットできるフィルターがあると色が自然になります。
  • 0.5倍レデューサー: 焦点距離400mmでも長すぎる場合があります。これはCMOSカメラのセンサーサイズが小さいため、一部分だけを拡大してみているような状態になるからです。安価なものでいいので0.5倍程度の31.7mmのねじ込み式のレデューサーがあるといいでしょう。Amazonなどで安く出ています。アンドロメダ銀河の全体が入るくらいになります。安価なものなので当然周辺星像が流れたりすることがありますので、ご注意ください。

7. その他
  • コンピューターを載せる小さな屋外用の折りたたみ机などがあるといいでしょう。
  • 画像を調整したりする必要があるので、落ち着いて椅子に座るとやりやすいです。屋外用の折りたたみ椅子があるといいでしょう。


さて、機材は揃いましたか?

8. それでは電視観望を試してみましょう!
  1. 鏡筒、赤道儀もしくは経緯台をセットします。極軸など、初期でのアラインメントは、アイピースなどで確認し、取れているものとします。
  2. 計算機にCMOSカメラをUSB3.0でつなげます。
  3. CMOSカメラを鏡筒のアイピースに入れてネジを締めて固定します。
  4. Sharpcapを立ち上げ、Cameraのところから接続したカメラを選択し、カメラの画面が現れるのを確認します。
  5. ゲインと露出時間を上げていくと、カメラ画面が明るくなってくるはずです。
  6. 鏡筒でピントを合わせます。
  7. この時点でカメラを空の方を向けていれば、晴れた夜空なら都会でも驚くほどの数の星が映るはずです。
  8. さあ、いよいよ電視の始まりです。見たい星雲や星団に鏡筒を向けてください。この際自動導入があると簡単に入るはずです。ただし、センサーのサイズが小さいのでかなり狭い範囲を見ています。もし想定している天体が何も入らなければ、自動導入の精度がずれているものと思われます。今一度初期アラインメントなどを繰り返してみてください。この際、カメラを使って再度初期アラインメントをするとセンターを出しやすいので、アイピースの時より精度が上がると思います。
  9. 何か星雲らしき面積を持ったものが写ったら、Sharpcapのパラメーターを上の説明を参考に調節します。
  10. Live stackをオンにします。ノイズがどんどん落ちてきて、星雲に綺麗な色がついてくることだと思います。
  11. 観望会などで披露して見ましょう。みんなでその場で色付きの星雲を共有して見ることができます!

昨日富山市天文台で見た惑星状星雲M57です。お客さんが結局誰もこなかったのですが、せっかくなのでPCの画面をiPhoneで写真に撮って見ました。こんなのが見えたら大成功です。印象としてはこの写真に写っているのとほとんど同じようなものをその場で見ることができます。皆さんも是非とも電視観望を楽しんでみてください。


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M57の電視の様子。


もっと詳しいことは、以下の記事を読んでみてください。
  1. 高感度CCDでの試み
  2. 機材1 - CCD
  3. 電視用ソフトの紹介 - SharpCap
  4. 観測例1 - 口径60mmでのテスト
  5. 観測例2 - 牛岳
  6. 2台目のCCD
  7. 軽量化と安価な電視システムの模索


最後に

電視観望は、眼視や一眼レフカメラの撮影のちょうど間の、橋渡し的な手法なのかと思います。シャープさでは眼視に勝つことはできませんし、鮮明さでは画像処理をした撮影画像にはかないません。ですが、今見ている、まさにその場で星雲に色がついて見えるだけでもかなりインパクトがあると思います。各地の観望会でこの電視という手法が広まると嬉しいです。

わかりにくいことや、質問などありましたら、コメント欄に書き込んでください。できる限り答えようと思います。もちろん、うまくいったというレポートなども書き込んでくれると嬉しいです。


次は実践編です。

ついに念願の自宅ギャラリーができました。といっても家の奥の方の、トイレの隣の寝室手前の廊下です。誰かお客さんが来たときに、トイレに行くついでに気づいてもらえると嬉しいです。

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最近富山市天文台で行われた県天の写真展のために提出していた4枚の写真と額がやっと返ってきました。この写真は天文台での写真展の後、富山市ガラス美術館、黒部市科学館イオンモール砺波店などでも展示されました。まだまだ満足のいくものからは程遠いので、恥ずかしいこともあるのですが、それでもこの趣味を続けていく上でとても大きな励みになりました。

昔買ったピクチャーレールを頑張って廊下の上の方に取り付けて、ピクチャーワイヤーで吊るしたので、結構というか、思った以上に様(さま)になっています。この4枚をとりあえず自宅ギャラリーに飾ってみたわけですが、こうやって飾ると写真の出来以上にかっこよく見えてしまいます。やっとできた自分のスペースですが、早速妻が自分のものも飾りたいと言い出しました。でもこの場所は死守するつもりです。
 
スペースは限られているので、写真は時々入れ替えて楽しみます。またキタムラに行って印刷してこようっと。 

先日天文ガイドを大量にいただいた方から、さらに昔の1976年から1980年の天文ガイド70冊を追加でいただきました。まだ創刊してから10年くらいの時代のものです。しかも専用バインダーに綴じられています。まだ前の280冊が読めていないのですが、先に一番古い1976年から読み込んでみることにしました。

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そもそも1970年代の天文雑誌は友人の家や店などで何冊かをちらっと見たことはあったのですが、じっくり読むのは初めてです。富田弘一郎氏、宮本正太郎氏など大先生クラスの方々が普通に記事を書いています。ダウエル、スリービーチ、パノップの御三家が全盛期で、もう広告を見るだけで大興奮です。

どれだけ探してもほとんど資料が出てこなかった、この間手にいれたVIxenのポラリス 80Lが普通に広告に載っていて値段まで書いてあります。口径80mm、焦点距離1200mmで、名前が1976年4月号はポラリス3で7万5千円、5月号はポラリス8Lとなっていて8万円(2017/9/21 追記: 6月号で8万2千円と訂正記事があり、その後8万2千円が続いているので、正しくは8万2千円のようです)。焦点距離と光景だけで判断したので、うちにあるのはもしかしたら勝手にポラリス80Lと思っているだけで、ポラリス3とか8Lというのが正しいのかもしれません。

カートンやEIKOWなんかはたまにヤフオクにも出るのでまだ調べたことはありますが、全然知らない望遠鏡もたくさんあります。日本精光研究所のUNITRON、キング商会のコル天体望遠鏡、ニコーギ研のニコルス、山本製作所のヤマモトなど、今ではほとんど名前を聞くことがありません。性能はどのくらいだったのか、いろいろ想像してしまいます。 GOTOのMARK-Xはこの時代のデビューなのですね。写真が白黒なのでわからないのですが、このころからあの綺麗なブルーだったのでしょうか?

昨晩自宅で撮影(網状星雲を狙っていたのですが結局途中で曇ってきて諦めました)をしていたら近所のKさんがやってきて、大きな赤道儀として旭精光の物を現役で使っていると聞きました。旭精光の名を聞いたのは昨晩が初めてだったのですが、それも普通に広告に載っています。

ミザールは1976年には名器と言われるH-100やCX-150をもう広告に乗せているのですが、CX-150の定価18万円には驚かされます。タカハシのTS100mmの反射が定価8万5千円なので、CX-150がいかに口径が大きいとはいえ、かなりの値段だったという印象です。

雑誌の広告を見ていると、自分が小さいころコンピューター雑誌の広告を食い入るほど見ていたのを思い出しました。コンピューターを手にするのがどれだけ夢だったか。分野は違えど、あの頃の天文少年達も多分一台の望遠鏡にものすごい想いを馳せていたのでしょう。


お便りコーナーはまだ僅か2ページほどと少ないのですが、相変わらず年齢層がものすごく若いです。10代後半が中心、20代前半までがほとんどです。


面白い記事をピックアップしていきます。
  • 1976年4月号に「先生はアストロカップル」という天文クラブの紹介記事があります。なんと小学校の天文クラブです。最近は高校の天文クラブでさえも珍しいのですが、この当時は小学校にも普通に天文クラブがあった時代なのかもしれません。先生夫婦の自宅のコタツに小学生が集まっている写真が載っているのですが、見ていて微笑ましいです。「生徒が帰ったあとは二人だけの...」と続いていて一瞬天文雑誌らしからぬと思ったのですが、「二人だけの星の時間が始まります。」とのことで、やはり天文雑誌です。
  • 1976年7月号に本名「すぴか」という仙台の女子高生が取り上げられています。今だったら考えられませんが、なんと住所付きで。名前の通り星が大好きな女の子のようです。今でも星を見ているのでしょうか?当時としてはとても珍しい名前のはずなので、星を続けていればどなたか知っている方もいるのかと思います。
  • 1976年9月号に「切り抜くたのしい天体観察用具」という本広告がありました。子供の科学の別冊みたいですが、「北斗七星で時刻を知る<星時計>」「昼間に金星を見る<三角木>」「ベガ星で緯度を測る<観測台>」など、とても気になるふれこみの観察用具が20種もできる本だそうです。子どもの観測用具のヒントになりそうなのでぜひ見てみたいですが、さすがに40年以上経っているので現物はもう残っていないでしょう。
  • 1976年11月号に「星空への招待」という題で福島の天文イベントの紹介がありました。スラーライトフェスティバルの前身でしょうか。このころからこういったイベントは盛んに行われていたようで、当時の様子がよくわかります。写真に写っている人みんな若いですが、とても楽しそうです。

とりあえず1年分を読んで見ました。まだまだたくさん残っています。Iさん貴重な雑誌をどうもありがとうございました。大切に読まさせていただきます。

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