ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測・撮影 > 電視観望

明けましておめでとうございます。2019年は忙しそうなのですが、それでもできる限り趣味としての星も楽しみたいと思っています。今年もよろしくお願いいたします。

さて年末年始ですが、実家の名古屋に家族と一緒に帰っていました。天気は良かったのですが、さすがの光害地でのまじめな撮影は結構大変そうです。そんな中、1月2日の夕方17時半くらいから、名城公園という、その名の通り名古屋城が見える公園で電視観望を試してみました。


明るすぎる場所

名城公園といってもかなり広いのですが、ちょっと前にスターバックスとか、イタリアンレストラン、コンビニを含むおしゃれな一角ができて、昨年の年始もスーパームーンの時にここでみていました。2階に上がるテラスみたいなところもあるので、今年はこの2階部分にあがって機材を出してみました。

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名古屋城がきれいに見えています。

地下鉄の駅から近く、休日には道路沿いに車を駐車することもできるので、機材を運ぶのも簡単です。食事やコンビニで買い物もできるし、近くにトイレもあるしで、とても便利な場所で、雰囲気もいいので人が集まって観望会をするならかなりいい場所になると思うのですが...

ただし、光害という観点からいうと、相当酷いところになります。名古屋の方はよく知っていると思いますが、名城公園は名古屋最大の繁華街の栄からほど近く、とにかく明るいです。公園内も安全のためか街灯がいたるところにあり、またスターバックスとレストランの明かりも煌々としています。でも今回はそんな光害のある街中で電視観望がどこまでできるかを見極めたいというのが目的です。

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奥の階段の上に機材を出しました。


機材など

鏡筒: タカハシ FS-60CB (口径60mm, 焦点距離355mm) + 旧フラットナー
経緯台:AZ-GTi
センサー: ZWO ASI294MC
フィルター: サイトロン Quad BP フィルター(クアッド バンドパス フィルター、 以下QBP)
日時: 2019年1月2日、18時頃から
場所: 名古屋市名城公園
月齢: 26.1


名古屋での天文仲間

実はその日の午後くらいに、Twitterに名古屋で観望会やりますと投稿しておいたら、やくもふさんが機材を持って参加しますとの反応がありました。機材を出し終えた18時すぎくらいでしょうか、やくもふさんが到着、さらに同僚のKさんもしばらくして到着、楽しい観望会となりました。

やくもふさんもつい最近AZ-GTiを購入したとかで、それにVixenのED70SSとx0.5のレデューサにASI385MCをのせての電視観望です。今回、フィルターはIDAS LPS-P2を使っているそうです。やくもふさんは一年前の帰省の時に名古屋の天文ショップスコーピオでお会いした方で、このブログもよく見てくれている方です。話を聞くと、地元のN大の天文部出身で、就職してからはしばらく天文から遠ざかっていて、2年ほど前に復帰されたとか。最初はアイピースでの観望だけに抑えようとしていたとのことですが、アイピースだけだと飽きてしまうのと、物欲には抗えなくて機材がどんどん増えているようです。まあ、マニアはどこも似たような状況ですね。N大天文部つながりで、結構共通の知り合いの方もいました。中でも私の高校の同じクラスで、高校当時から天文部だったSN女史は、大学時代やくもふさんの2年上くらいの先輩にあたり、大学天文部では車で連れまわされていたそうです。SNさん当時は天文雑誌によく載っていたようなのですが、もう天文やっていないのでしょうか?と、こんな話で大盛り上がりでした。

一方、やくもふさんに誘われてきたというKさんは天文というよりはカメラが好きなようで、ずっとお城や我々の観望風景を撮影してくれていました。なんでも版画をやっている芸術家のような方で、私の周りにはあまりいないタイプの方なので面白かったです。最近やくもふさんにちょくちょく誘われ星を見ておおはしゃぎしているとのことですが、天文機材はハマりそうなので買わないと言っていました。でもいつまでその決心が続くことやら。今度会った時はすごい機材を見せてくれそうな気もします。

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今日のゲストのやくもふさんとKさんです。
ASI385MCでもM42が綺麗に見えます。


光害地での電視観望


Fさんが到着した頃に最初に入れた天頂付近のM31アンドロメダ銀河です。Quad Band Passフィルーターが入っていると思い込んでいたのですが、そういえば年末に取り外していたことを後から気づきました。なので、なんのフィルターも入っていない状態です。流石にこの光害では相当あぶり出す必要があるため、階調が厳しいですが、それでも暗黒帯も少しですが見えています。

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続いて、M42オリオン大星雲です。これもQBPフィルターなしです。

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ちなみにどれくらいの光害地かというと、街灯があるとオリオン座の3つ星が全然見えなくて、街灯を手で隠してやっと三つ星が見えるくらいなので、まあ酷いところと言えるでしょう。こんな中でこれくらい見えるのだから、まあ十分ではないでしょうか。

ここで、QBPフィルルターが入っていないことに気づいて、フィルターを取り付けました。それが下の写真になります。

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赤がよく見えるようになるのはいいのですが、四隅のカブリがなぜか出てしまうのと、下半分にさらに明るい被りが出てしまいます。少なくとも四隅の被りはQBPが原因かと思います。QBPはちょっと癖があるみたいなので、露光時間とゲインを固定してしまって、リアルタイムのフラット補正をしてしまった方がいいのかもしれません。

本当はもっといろんなパラメーターも試したかったのですが、昼間の晴れから一変、意外に夕方から雲が多くて、これらの電視観望も雲の合間に短時間であぶりだしたものが多いです。時間的にも7、8割は雲のために観望というよりは喋っていた気がします。

ちょうどこの頃に家族がきて、実家の母もM42をリアルタイムで観ていきました。星雲は初めて観たというので驚いていました。というよりも、星雲というものがあること自体初めて知ったようです。家族はそのままイタリアンレストランで食事です。私は注文したものが出てきた時に呼ばれて、時間が勿体無いのでピザ何枚かだけ食べてまたすぐに外に出ていきました。

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食べてる途中の写真で申し訳ありません。
富山だとあまりないような、おしゃれなところでした。

途中、何人かの一般の方が興味を持ってくれましたが、雲がかかっている時間が多く、その場で星雲を見せることはできませんでした。それでも先に写した写真を見せると、「こんなのが見えるんだ!」というように驚いてくれました。

ここから少し淡い天体です。まずはバラ星雲。

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被りはM42の時と同じ傾向ですが、まあ名古屋の真ん中でバラ星雲が形だけでもよくこれだけ見えるなと。これは確実にQBPの威力です。フィルター無しだと富山の自宅でもこれだけ見るのは大変です。もちろん階調はさすがに厳しいですが。ちなみに、上の写真で3.2秒露光で11回スタックしていますが、一発目から形もなんとかわかるくらいに見ることができます。

続いて馬頭星雲と燃える木です。こちらは思ったよりはっきり出ました。富山の自宅で見たよりもはっきり見えます。QBPの得意な対象なのかもしれません。

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最後はモンキー星雲です。相当無理してあぶりだしていますが、存在はわかります。

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カブリの問題など、まだ改善の余地はありそうですが、こんな都会のほぼど真ん中でこれだけ見えるのはある意味驚異的と言ってもいいかもしれません。QBPは撮影だけでなく、電視観望においても相当強力と言えると思います。露光時間も1.6秒とか3.2秒をスタックしているくらいなので、QBPを入れたからと言ってたいして長くなるわけでもありません。やくもふさんのASI385MCにIDAS LPS-P2でも同じような見え具合でした。感度のいいCMOSカメラと光害カットフィルターでの電視観望というのも、酷い光害地では観望会の可能性を広げてくれそうです。

23時頃でしょうか、一時期少しましになった雲も再びたくさん出てきました。ここら辺で解散となりました。それにしても楽しかったー。同じ趣味の仲間なので、多少天気が悪くてもものすごく盛り上がります。北陸での星不足が久しぶりに解消されました。またいつかやりたいと思います。




 

仕事が忙しいのと、せっかく時間ができても全然天気が良くならないので、いままで書きかけていた大量のボツ記事を少し書き加えて公開しようと思います。

今回は電視観望をするときに適したカメラ選びという観点で、これまでの経験から比較検討してみようと思います。これから電視観望を始めてみたいという方の参考になればと思います。

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なお、今回載せたものはあくまで自分でよく触ったもの、近くで見ていたもの、もしくは評判をよく聞いていたものばかりです。これ以外にも電視観望に適したカメラは私が知らないだけで、たくさん存在するでしょうし、電視観望という用途以外ではもっといろんな選択肢があるということはいうまでもありません。この点ご注意ください。


まずは通常のスペックです。それでもカメラメーカーのところには普通はSNR1sのことはほとんど触れられていません。SONY独自の値ですが、電視観望にはこのSNR1sは、いかに暗い天体を制限された時間内に映し出すという意味で、非常に重要になります。

あと、基本事項としてですが、撮影では重要なファクターになる「冷却」は電視観望にはほとんど必要ありません。手軽さも性能の一つと考えると、電力、ケーブル取り回し、重量などから、冷却にかけるコストほどメリットが得られないと考えています。なので冷却モデルは今回は考慮に入れていません。


電視観望のためのカメラ比較

CameraセンサーTypeサイズ [mm] 画素数1素子サイズ [um] SNR1sbit価格
ASI224MCIMX2241/3"4.9x3.71304x9763.750.13lx123.0万
ASI385MCIMX3851/1.9"7.3x4.11936x10963.750.13lx124.4万
ASI294MCIMX2944/3"19.1x13.04144x28224.60.14lx149.5万
ASI290MCIMX2901/3"5.6x3.21936x10962.90.23lx123.6万
ASI290MMIMX2901/3"5.6x3.21936x10962.90.23lx124.8万
ASI178MCIMX1781/1.8"7.4x5.03096x20802.40.46lx144.4万
ASI183MCIMX1831"13.2x8.85496x36722.4?126.5万
Revolution ImagerICX8111/3"4.8x3.6976x5825.0??4.0万
SV105OV27101/2.7"5.9x3.31920x10803.0?100.7万

* 価格は2011年11月20日現在の天体ショップでの典型的な税抜き価格、ただしSV105はAmazonなど。

SNR1sの値が小さいほど電視観望に向いていると言ってしまってもいいくらいかと思います。一番SNR1sのいいASI224MCでさえ、まだ暗いと思っているので、まだまだ電視観望は発展途上の技術と言えます。表を見ると、SNR1sはセンサーの1素子のサイズにだいたい反比例することがわかると思います。なのでRevolution ImagerはSNR1sの値が公表されてないとはいえ、暗い天体に有利なはずで、電視観望用のカメラとしてはうまく選んでいるのかと思います。


用途など

Camera焦点距離用途使ったことがある自分で持っている参照記事
ASI224MC150-600mm星雲、星団参照記事
ASI385MC200-1200mm星雲、星団××
ASI294MC400-2000mm星雲、星団、天の川参照記事
ASI290MC200-800mm星雲、星団××
ASI290MM200-800mm太陽参照記事
ASI178MC300-600mm参照記事
ASI183MC400-1200mm星雲、星団×参照記事
Revolution Imager200-800mm星雲、星団参照記事
SV105200-800mm月、惑星×参照記事


用途と適した焦点距離は、私の経験から独断と偏見で書いてあります。基準はM31アンドロメダ銀河の全景が見えるのが最小、自動導入で困らないくらいの範囲でM57が程よく見えるのが最大の焦点距離です。手持ちの鏡筒がこの範囲に入っていればとりあえず使うことができると思います。

もし手持ちの鏡筒の焦点距離がこんなに短くないという場合には、Revolution Imagerに付属するような0.5倍のレデューサをつけると、倍の焦点距離で同じ視野角になるので、焦点距離の短い鏡筒の代わりになります。例えば、Revolution Imagerなら400-1600mm程度の焦点距離でも使えるようになります。ただし、星像は乱れるので注意が必要です。


メリット、デメリットなど
Cameraメリットデメリット
ASI224MC感度良、安価、電視観望入門向き、惑星撮影にも使えるセンサー面積小、導入が大変
ASI385MC感度良、面積中、コストパフォーマンスいい
ASI294MC感度良、面積大、高解像度、性能だけで見るとこれがベスト、広角レンズで天の川なども値段が高い
ASI290MC感度良、電視観望入門向き、モノクロ版とセットで持つと惑星撮影で良センサー面積小、導入が大変、値段が224MCより少し高く、SNR1sは少し劣る
ASI290MM太陽電視観望にはこれ、太陽撮影や惑星撮影にはベストかモノクロ
ASI178MC高解像度、月の電視観望にはこれ感度低い、星雲には向かない
ASI183MC面積大、高解像度、ビニングが使える感度低い
Revolution ImagerPC無しで手軽に電視観望ができる、モニターなど一式込みでトータルでは相当安価、カメラでスタックできるので星雲などもOKアナログ信号
SV105ひたすら安価露光時間が500msに制限されるため星雲は向かない、月や惑星なら可


ASI294の焦点距離は、カメラレンズアダプターとカメラレンズを使うと、広角なセンサーを利用して天の川などの星景、星野を見るのにも適しています。もちろんASI224MCなどの小さいセンサーでも、より焦点距離の短いCSマウントレンズなどを使って天の川を見ることもできますが、淡い星を見るという観点から行くと、広角センサーで「焦点距離の長いレンズを使う」方が迫力があります。コントラストは眼視の場合は倍率、カメラを使った場合には焦点距離だけで決まってしまうからです。


以下、それぞれについてコメントです。
  • ASI224MC、ASI385MC、ASI294MCに関しては感度の観点からはベストに近くて、これ以上を求めるのは現時点では難しいと思います。唯一可能性のあるのが同じSONYの一眼レフカメラのα7S系です。あれはお化けセンサーで、カメラ単体で電視観望をするならベストかと思いますが、今のところ単体でのセンサーの仕様は公表されていませんし、PCに取り入れてSharpCapでスタックとかになると、一部可能になりそうな動きはありますが、まだちょっと大変です。
  • ASI385MCは実際には触ったことはないですが、周りの評判を聞いている限りは感度も良く、入門機としても相当こなれている印象です。
  • ASI224MCは入門機としては安価でいいですが、センサー面積の小ささから天体の導入に苦労するかもしれません。そういった観点からはASI294MCは16倍の面積を見ることができるので、導入は相当楽になりますし、画素数もPCの解像度よりはるかにいいので、多少PC上で拡大しても画面が破綻することなく、広角から狭角まで幅広く対応できて使いやすいです。値段さえ気にしなければこれがベストでしょう。
  • ASI290MCは実際に使ったことがないのでわからないのですが、聞いている限り評判は悪くないですし、ASI290MMはモノクロということもあり、太陽の電視観望、撮影では遺憾無く性能を発揮したこともあり、惑星撮影まで視野に入れるなら、カラーモノクロ合わせて持っておくのもいいのかもしれません。
  • 私自身は短時間しか使っていないのですが、ASI83MCはその高解像度から特にビニングを利用するとよく見えますし、使い方によっては電視観望にも向いているカメラと言えると思います。
  • Revoluition Imagerは計算機を使わない電視観望としては数少ない有力な選択肢だと思います。PCを使わないので手軽で、観望会などでも使いやすいと思います。アナログ出力なので多少ノイズが多いですが、カメラ単体でスタック機能を持っていて、ノイズ軽減ができるのは特筆すべきでしょう。今回、改めて素子の大きさを認識することができました。根本的に感度のいいカメラなのかと思います。
  • SVBONYのSV105はブログのコメントに質問があり、星まつりで少し触らせていただいたので載せておきました。ただやはり500ミリ秒までの露光時間しか取れないところが決定的な欠点だと思います。値段が7千円程度と他と比べても格段に敷居が低いので、これでうまく使えたらと思ったのですが、星雲星団はよほどうまく使わないと厳しいかと思います。現時点では月、惑星などの明るい天体がオススメです。

こうやってみて、コストパフォーマンス、手軽さ、性能と比べると、(自分では使ったことはないですが)ASI385MCがベストバイでしょうか。次点がASI294MCとASI224MCですが、これらは高価高性能、お手軽入門用とベクトルが逆方向です。

以上参考になりましたでしょうか。自分自身のまとめも兼ねているのですが、個人で見ている機種に限りもあるのでここらへんが限界です。他にもQHYCCD社のカメラも同じセンサーを使っているものは同程度の性能があるかと思われます。面白い情報などありましたら、またコメントなどでおしらせください。



古スコ電視観望シリーズ、スーパーチビテレに続き、今回胎内で手に入れたファミスコで電視観望を試してみました。

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昔のプラスチック鏡筒なりの問題点もわかりました。
  • まず、前回対物レンズからCMOSカメラまでの距離が足りなかったので合焦しなかった件ですが、手持ちの機材を漁ったらT2の延長筒を発見しました。どこで手に入れたのか全く記憶にないのですが、もしかしたら一番最初のBKP200の付属品かもしれません。これを鏡筒とカメラの間に入れることで合焦するようになりました。
  • CMOSカメラの取り付けはT2ねじなのですが、回転位置を調整することができません。ネジ山の切り方で締め付けた時の位置が決まってしまいます。
  • 基本的にプラスチックなので、ネジをあまり強く締めることができません。アルカスイス互換プレートをつけましたが、一応金属の雌ネジが埋め込まれてるようですが、少し怖いのであまり強く締め付けませんでした。アルカプレートをつける位置が随分と対物レンズから離れているため、重心バランスが取れずに対物側が重くなってしまい、ネジをきつく締めていないこともあり、頭が垂れていってしまいました。ネジをもう少し締めてなんとか固定しましたが、やはりちょっと怖いです。
  • ピントは指摘されている通りものすごく合わせにくいです。鏡筒の対物レンズ側を回転させて伸び縮みさせるのですが、なめらかではないのでなかなか思った位置に止めることができず、微調整が難しいです。

ファミスコは最近稼働率が高いAZ-GTiにマウントしています。今日は最近はまっていた赤道儀モードと違って、電視観望なので簡単に経緯台モードでの稼働です。ファームウェアを赤道儀も対応するものに書き換えたので、経緯台モードでは鏡筒の向きが以前と前後逆になって、AZ-GTiがL字に見える方向から見て、手前側が対物側、奥側が接眼側になります。

さてこんな状態で、期待しながらまずは月を見てみます。鏡筒はプラスチックでもレンズは期待できるはずです。

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赤い鏡筒にはZWOの赤カンがよく似合います。

あれ?なんか画面が眠いぞ。もっとはっきりしてくれてもいいはずなのに。

さらにM57。ナンジャコリャ、全然星が点にならない。四隅どころか、画面のど真ん中でもぜんぶの星が十字型です。

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あれ、確かファミスコって値段や作りの割に、見え味はそこそこという評判だったのでは?
  • ファミスコは確かハレー彗星の年なので、1986年くらいのはず。スーパーチビテレは記録によると1980年発売。設計はファミスコ の方が新しい。
  • 値段はスーパーチビテレが 広告の値段で36800円とか。ファミスコが1万円程度とか、6千円くらいだったとか、特価で3千円だったとかなので、値段だけ見たらスーパーチビテレの方がはるかに高級機です。
  • スーパーチビテレの方が短焦点なので多少不利か?
と色々考えると、もう少しファミスコが検討してくれても良さそうです。スーパーチビテレも四隅は厳しかったのですが、中心はまだはるかにマシでした。結果としてはスーバーチビテレの方が圧勝です。もしかしてこのファミスコ単体の問題なのでしょうか?

少しだけ検証すると、今回見えたのは内外像で星像が縦方向から横方向に伸びていく様子で、非点収差の典型だと思われます。非点収差の原因はレンズのそのものか、レンズに無理に力を加えて固定しているために歪んでしまっていることが原因のようです。前者は手が出ないのですが、後者は少し手を出す余地がありそうです。そうは言ってもファミスコの対物レンズは完全にプラスチック部分に接着されてしまっているので、分解するためには鏡筒部を一部破壊するしかないようです。何かいい手はないものか?もう少し考えてみます。


今回、私にとってある意味伝説のような2機種を見て比較することはできました。でも色々考えされられました。単に古いものへの憧れだけで、安易にスーパーチビテレとファミスコを手に入れて、念願だった実際の星を覗きましたが、昔の人たちは本当に苦労していたのだと。いい機材を心底切望していた気持ちがよくわかった気がします。いかに、現代のごくごく普通の入門機でさえも、きちんと星が星として見えるようになったのかを実感できます。

もちろんあの時代にもきちんと見える鏡筒は存在したと思います。でも当時の多くの天文少年にとって、それらは本当に高嶺の花だったことでしょう。時代の進歩は素晴らしいと思います。技術がきちんと一般化していって、普通の人が、普通に星を見ることができる望遠鏡を、無理することない価格で手に入れることができます。

昔の郷愁に想いを馳せて、技術の進んだ現代に生きていることを感謝して、また空を見ていこうと思います。

久しぶりの晴れで、先日小海の星フェスで手に入れたスーパーチビテレ60がどう見えるのか、いてもたってもいられなくて早速試してみました。

そもそも口径60mm、焦点距離260mmの名前の通り小さな望遠鏡です。とにかく電視観望ができるかどうか試したくて、アイピースで見ることなんかはこれっぽっちも考えずに、早速CMOSカメラを取り付けます。知りたいことは電視観望でこの時代の鏡筒が使い物になるかどうかです。スパーチビテレにはVixenの31.7mm変換アダプターがそのまま取り付けられるので、CMOSカメラも差し込めるようになります。

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超コンパクトシステム。昭和と現代が混ざったような様相です。

自動導入があると楽なのでAZ-GTiに載せるために、いつもの常套手段で手持ちのVixen規格のアリガタにアルカスイス互換のマウントを組み合わせます。鏡筒側にはアルカスイス互換のプレートをつけて、取り外しが楽なようにします。途中のアルカスイス互換パーツが少し余分ですが、アリガタから鏡筒まで適度な高さが出るのでAZ-GTiで駆動しても三脚にCMOSカメラとかが当たらなくなります。

焦点距離が短いので、最初はセンサー面積の小さいASI224MCで試しました。スーパーチビテレ単体の鏡筒では合焦せず、接眼側に長短の延長筒2本をつけて合焦まで持っていくことができました。センサーが小さいのでアライメント時の導入に多少苦労します。1スターアラインメントの後、まず簡単に月を見ましたが、いまいち像が甘い?ピントのせいだけではなさそうです。なんか期待できるかもしれません。

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続いていつものM57。200%と、結構拡大した状態になっています。

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うーん、意外や意外、中心付近の拡大では結構まともに見えてしまいます。でもよく見ると中心近くでも星が丸くなりません。ピント調整で星像を一番小さくしても、どうしても縦長か横長になってしまいます。旧御三家に対する評価の一端を見た気がします。

下はセンサー面積が16倍(縦横4倍)に相当するASI294MCで撮ったものです。

Stack_30frames_48s_WithDisplayStretch


中心部分の歪みも多少わかってしまいますが、四隅は相当な歪みがあります。ザイデル5収差でいうと同心円状に広がる非点収差と、四隅が放射状に広がっている歪曲収差が盛大に出ています。像面湾曲も四隅でピントが合っていないので出ていることがわかります。月の解像度がなく、眠い見え方をしているのは球面収差ですね。コマ収差は大したことないようにみえます。こうやってみると中心付近だけを見るようなASI224MCでの電視ならばそこそこ実用的かと思います。


下は同じくASI294MCでM27。中心付近の拡大ならそこそこ見えます。

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全体図です。M57の全体図と同様の傾向です。

Stack_4frames_6s_WithDisplayStretch


最後に、すばるは6秒露光ですが、少し流れてしまっています。星間分子雲がごくわずか写っていますが、自宅で透明度もそこまでよくないのでこんなもんでしょう。青ハロも盛大に出ているので色収差も当然ありそうです。

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平日の短時間でしたが、もう十分に堪能できました。スーパーチビテレの評価ですが、昔の噂に恥じない、最近の鏡筒ではあまり無いような見え味の鏡筒です。これは見る価値が十分にありました。現在市販されているごくごく普通の鏡筒とどれくらい違うのかと、ずっと疑問に思っていたのですが、その疑問に見事に答えてくれました。民生望遠鏡の黎明期に、より安価に天文の裾野を広げる役割を担った旧御三家。技術的にはもちろん未熟なところはあったかもしれませんが、これらの望遠鏡に(厳しく)育てられたアマチュア天文家は相当数いるのではと思います。その時代からの進歩を考えると、今の望遠鏡の見え味は技術が広く一般化されたことの証と言えるでしょう。この時代のものは見え方はどうあれ、今となっては貴重な資料と言えます。大事に大事にしたいと思います。


蛇足ですが、もう一つ、胎内で手に入れたファミスコ赤バージョンも試してみました。ファミスコにはT2ネジが切ってあるので、ASIカメラを直接取り付けることができます。ですが、ASIカメラの直焦では残念ながら合焦しませんでした。対物レンズからの距離がもう少し必要です。T2のオスメスネジが切ってあるような延長筒を手に入れる、T2から31.7mmのアイピース口に変換するようなアダプターが必要です。

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最後にまとめですが、これが言いたくて今回試してみました。古くて眠っている望遠鏡も、視野を絞った電視観望ならばそこまでの精度を求めないので、再利用することができます。なんたってあのスリービーチでも大丈夫なのですから。皆さんも倉庫の奥に眠っている鏡筒でぜひ一度試してみてください。


惜しむらくは、こんなスーパーチビテレやファミスコを一般の観望会で使ったとしても、おそらく誰もその価値をわかってくれないことでしょうか。

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週末の金曜日、昼間晴れていたので今日は撮影日かと期待したのですが、自宅に着いた頃にはうっすら雲が空一面にかかっていてぼやぼやの星が見えるのみ。明日は立山の弥陀ヶ原でスターウォッチングのお手伝いなので無理はすまいと諦めたのですが、22時頃に空を見ると一部に雲はあるものの、雲がないところはすごい透明度。ただ、月が午前1時前には出てくるようなので撮影は諦め、前回に引き続きまたお気軽電視観望と相成りました。三脚の上の自由雲台にCMOSカメラとレンズを取り付けただけの、赤道儀の経緯台もない、本当に超お手軽観望です。

ところで前回の記事ですが、完全にポカをやらかしました。NIKKORのオールドレンズはよく似たものを2本持っていて、50mm F1.435mm F1.8です。前回50mmのレンズでと書いていましたが、使っていたのは実は35mm。今回もてっきり50mmと思って使っていたのですが、片付けるときに明るい自宅に入ってやっと35mmだったと気づきました。というわけで前回の記事も書きなおしておきました。

まずは動画です。前回と違い月が出ていないので、多少光害地の自宅ですが暗い空を楽しめます。ターゲットはほぼ同じで、スバルからアンドロメダ、木の上の雲を見て、最後は北アメリカあたりです。でもやはり低空の明るさは避けられませんね。


前回と見比べると、月明かりがない分多少暗いところも炙り出せるので、アンドロメダとかはみやすくなっています。それでもあまり大きくは代わり映えしないので、やはり光害地でない暗いところで新月期に見るのが一番面白いのでしょう。それとは別に今回面白かったのが、こんな広角で見ても星雲は見えるのかということを試したことです。まずはM27です。どこにあるかわかりますでしょうか?

SharpCap上で40%の画面拡大率で普通はPCの画面いっぱいに広がるのですが、この画像は200%で表示しているので、5倍くらいに拡大していることになります。よく探すとど真ん中の少し上くらいに少し緑がかった二つつながりの亜鈴型があるのがわかると思います。まるで宝探しですね。

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もう一つは、アンドロメダはすぐにわかると思いますが、よくみるとM33も写っています。場所はアンドロメダから右下に降りていって明るい星を対称に反対側にアンドロメダを写像したくらいに位置にぼやっと光っている天体がM33です。流石に形はわかりませんが、これも宝探しみたいです。

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実際にはStellariumを立ち上げて、明るい恒星の位置を確かめながら、順に辿っていくのですが、この過程が結構ワクワクもので、見つけた時は「おおっ!」となってしまう、まるでハンター気分です。電視観望の楽しみ方の一つかも。

 

10月1日の台風一過、透明度は良さそうですが雲がずっと残っていてい天気はイマイチでしたが、23時頃外に出ていると結構で久しぶりに少し晴れ間が見えたので、ほんの1時間程度でしたが、お庭でお気楽電視観望をしてみました。

今日試したかったのは、ASI294MCに焦点距離の短い明るいレンズを使って広角でみたらどうなるかというのです。今回試したのは焦点距離35mmでF1.8の昔のNIKKORレンズです。ターゲットはアンドロメダや、白鳥座付近の北アメリカ星雲など相当大きな天体です。色がつくくらい見えるのかどうか?

セットアップは赤道儀も何もないので気楽なもんです。CMOSカメラにアダプターでレンズをつけただけ。それを三脚に載せるだけです。

ギリギリリアルタイムと言えるくらい露光時間(400ms, 2.5frams/sec)の動画が以下になります。PCの画面をiPhone5で撮影したものになります。実際の画面の見え味に非常に近いものになります。


月の明かりの近くのM45すばるに向かい、M31アンドロメダ銀河、雲などをみて、白鳥座のお尻くらいに行きます。まず月齢21日くらいなのでまだ半月より大きいくらいでとても明るいです。すばるも月明かりの影響を受けますが、天頂付近のアンドロメダあたりまでいくと多少月明かりもましになります。ただし形まで見るには動画だとちょっと厳しいでしょうか。スタックすると下のようにはっきりと見ることができます。

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意外に雲が動きがあって面白かったりします。白鳥座あたりに来ると、月からは遠いのですが今度は低空で国道沿いの灯りが影響し始めます。なんかボヤーっと天の川らしきものが見えますが、街中ではこれくらいが限界でしょうか。こちらもスタックすると北アメリカ星雲の形とかも出てきます。

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平日で次の日仕事もあるので、わずか1時間程度の電視観望でしたが、月明かりの条件でもある程度楽しむことができそうです。色まではなかなかわからないのですが、もう少しくらい空だともっと綺麗に見えるはずです。

本当は福島のスターライトフェスティバルで試したかったのですが、台風の影響で中止になることが決定してしまいました。舞台の屋根が飛んでいってしまっているようで、現地は大変なようです。残念ですが、安全第一ですね。



 

夏休みの観望会、今年も色々ありそうです。まずは第一弾、昨年も行われたグリーンモール山室での観望会です。

実はこの日、台風が東京に接近するかとか言われていて、湿った空気が流れ込み富山も曇りか雨だろうと言われていました。しかも午後3時頃に、開催はするけれど天気が悪そうなのでお話だけになりそう、観望の人は無理して参加しなくていいですよというメールでのお知らせが。なので完全に油断していて、のんびり職場を出ました。しかも空は一面の厚い曇。

ところが車を運転し自宅に近づくにつれ、徐々に晴れてくるではないですか。自宅に着いたらなんと一面の晴れ。しかもこの時すでに19時半過ぎで暗くなって来てしまっています。これはダメだと、急遽3分くらいで夕食をかき込み、下のSukeは行かないというので、上のNatsuだけ誘い、 1分後くらいにはもう会場に向けて出発していました。それでも会場に到着したのは20時頃。すでにお客さんもたくさんいて、観望会もとっくに始まっているような状況です。そんな中、焦りながら荷物を運んで早速のセットアップです。

今回は原村の時と同じ、タカハシの60mmのFS-60CBをAZ-GTiに載せ、ASI294MCで電視観望です。自分でも驚いたのは、設置を始めて5分後にはすでにM57を見せていたことでした。設置している最中から子供達が寄って来て「どこから覗くの」と言いながら並び始めたので「これはみんなで見えるので、覗かなくていいし、並ばなくてもいいよ、あと少し時間がかかるから他を見て来てね」と言いながら、すぐに1スターアラインメントを木星で済ませ、そのままM57を導入。その子達が他に行く間も無く電視観望を始めることができました。このセットアップの速さは特筆ものです。軽量ということも効いているでしょうが、水平さえ合わせてしまえば(ものすごく重要です)、本当に一発でアラインメント終了で、その後、即自動導入が可能です。

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昨年は雲で結局電視観望は厳しかったのですが、今年は少なくとも到着してからしばらくの間は、まだ晴れ間が見えていました。夏の大三角もはっきり見えていて、こと座のベガを説明しながら、M57を導入しました。M57を入れた時に、さすがに街中でこんな星雲が、しかも色付きで見えるとは誰も思っていなかったのでしょう。特に小さい子はものすごく驚いていたようで、宇宙にこんな綺麗なものがあるのがびっくりだったようです。超新星爆発の残骸だとか、その残骸が球状に広がっていて一方向から見てるからリング状に見えるんだとか、いろんな話をしました。気づくと周りには人だかりができていました。

富山といえども街中のショッピングモールの駐車場なので、周りは相当明るい状況です。惑星や、ちょうどその時流れたISSはよく見えますが、その他の星は2等星も見えるかどうかというくらいです。そんな中でM27を入れましたが、亜鈴状の形もよくわかりますし、十分に色がついて見えていました。街中でも、電視観望は十分すぎるほど活用できることがわかりました。

晴れていた空もだんだん曇り始めてきました。それでも雲越しにM13の球状星団を入れた時には、みなさんから「きれーい、星がたくさんあるー!」など、感嘆の声が上がっていました。雲が多少あっても、薄曇りなら十分に見ることができます。

最後の方はほぼ全面が雲に覆われてきて、かろうじて一つだけ見える木星を入れて、少し解像度が悪かったので3倍のバローを入れて、縞をなんとか見ることができました。縞の数を一緒に数えたりと、お客さんたちと楽しいやり取りをすることができました。木星の縞が見えるくらい拡大すると、さすがに流れていきますが、これは水平の精度が足りないのに1スターアラインメントでごまかしてしまったからでしょう。こんなレベルの合わせ方でも自動導入でキチンと毎回画面の中に入ってくるので、ほとんど困ることはありません。

今日はいつものSukeがいないので、NatsuにSCOPETECHをまかせていました。会場に来ていた子供達に自由に望遠鏡を、自分でする導入も含めて触ってもらっていました。やはり雲のせいでしょうか、SCOPETECHは木星の縞はかなり厳しかったみたいです。他の方のより口径の大きい望遠鏡だと、同じ時刻でも縞まではっきり見てていたそうです。Natsuに言わせると子供達の反応がとても可愛かったようで、1時間ずっと面倒を見てくれていました。

色々焦っていたので、他の方の機材を見る余裕もなかったのと、今回写真を全く撮っていなかったのに後で気づきました。なので今回は写真なしなのですが、とにかくAZ-GTiを使ったシステムのセットアップの速さに驚かされた観望会でした。観望会が終わってから、なぜか主催者の方とUFOやオカルトネタで異常に盛り上がるなど、去年に引き続き、楽しい観望会となりました。


つい先日KYOEIで購入してきたAZ-GTiのファーストテストです。

とりあえず試した感触を一言で言うと、これものすごくいいです。前回の記事の繰り返しになりますが、
  • 軽くてコンパクト
  • 安価(実売3万円程度)
  • ワイヤレスでのコントロール
  • 自動導入可能
  • 電池駆動可能
と、カタログなどからわかるスペックだけでも電視観望に十分使えそうです。

実際のテストですが、この日は日曜日、月食の興奮も冷めやらぬ満月のわずか2日後で、あいにくまだまだ空は明るすぎるので、機材テストにはもってこいでしょう。


器材などの準備

AZ-GTiを日本で購入した場合、サイトロンジャパンが付属した日本語のマニュアルが同封されるようです。マニュアルをよく読んで、まずは事前準備とし必要な物は
  • 単3電池8本を入れることと、
  • コントローラーとしてスマホかタブレット端末を用意しておくこと
くらいでしょうか。あ、もちろん鏡筒とか、アイピースとか、カメラは必要ですよ。

あらかじめスマホやタブレットにアプリをインストールしておきます。アプリはSynScanという名前で無料、Pro版と簡易版があるようです。今回はPro版を使ってみました。

私は今回は三脚とハーフピラーが無い、経緯台単体バージョンを買いましたが、ハーフピラーは秀逸だそうです。そもそもアリミゾ部分が経緯台本体からあまり離れていないため、鏡筒の高さや長さによっては下の三脚に当たってしまう恐れがあります。ハーフピラーはこの干渉を防ぐためにセット販売しているとのことです。しかも強度が相当あるとのことで、これ単体でも手に入れておく価値があったかもしれません。セット付属の三脚は一般的なもので、もしかしたら少し弱いかもという話でした。

今回のセットアップはAZ-GTiをGitzo GT3840Cをシステマティック化した三脚に載せています。鏡筒は電視観望用にFS-60CBに、CMOSカメラでASI294MCを取り付けています。

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上の写真を見てもわかりますが、ものすごくコンパクトになってかなりいい感じです。

私の場合は下の写真にあるように、アリガタプレートからアルカスイス互換プレートに変換するためのアダプターをつけているので、鏡筒がアリミゾから少し浮いた状態になっているため、三脚との干渉はあまり問題になりませんでした。それでも、もっと安定度を求めるためにGitzo三脚をさらに開いて使おうとすると、カメラ部分などが当たってしまうかもしれません。なので、ハーフピラーは持っておいてもよかったかもしれません。

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初期セットアップ

最初のセットアップポジションは、鏡筒を水平にして、さらに鏡筒が北に向くようにします。これがAZ-GTiのデフォルトの初期位置です。MEADEのEXT-60ATとかも同じような方式をとっていました。

その際、AZ-GTiの上部についている水準器を見て水平をきちんととることが初期アラインメント、ひいては自動導入にとって重要になります。これが狂うと、初期アラインメント時に星を最初に視野に入れるのにズレが出てしまい、星が見つからない、補正が大きくなることなどにつながります。水準器を見て少なくとも泡が中心に来るくらいまでは、一番最初に水平度を合わせるのがコツかと思います。

もし鏡筒側に水準器がついていると、さらにいいかもしれません。私の場合は下の写真のようにアルカスイス互換アダプターについている水準器を利用して、初期アラインメント前に鏡筒の初期水平度をとっています。これによって初期アラインメントの一発目の星の導入確率がかなり上がりました。

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北向きにする際に、どちら向きに望遠鏡をセットすればいいのか最初戸惑いました。AZ-GTiに対して右に鏡筒の先をつけるのか、左に鏡筒をつけるのか2つの自由度があります。マニュアルを見れば一発なのですが、AZ-GTiがL字に見える方向から見ると、鏡筒のアイピース側が手前に来るように(2018/10/24追記: ファームウェアを赤道儀にもなるバージョンに変更すると、経緯台モードで使うときにこの向きが逆になるようです)取り付けます。これを間違えると、初期アラインメント時に鏡筒の先が下を向いていくことでしょう。



接続開始

さて接続ですが、AZ-GTiの本体の電源を入れて、AZ-GTiが持っているルーターのWi-Fiにスマホやタブレットから接続します。この際、スマホやタブレットの方であらかじめWi-Fiの接続先をAZ-GTiのルーターの方に「先に」接続しておかなければ、いくらアプリでAZ-GTiに接続しようとしても、接続することができないので注意です。アプリ側でいったんAZ-GTiと接続が確立すると、アラインメントなどの操作ができるようになります。またパスワードなどの設定も、いったん接続が確立した後に「設定」アイコンからできるようです。パスワードを設定しておかないと、アプリを稼働させているほかの人からも簡単に接続されてしまうので、誤動作を防ぐためにも注意が必要です。

アプリはきちんと日本語化されているので、あまり戸惑うことはないでしょう。アプリを使って実感したのは、スマホ側の時刻や位置情報をそのまま使うので、通常の赤道儀の初期アラインメント時にあるような、緯度経度設定だとか時刻設定を全くすることなく、自動的に設定されるのがものすごく楽なことです。



初期アラインメント

自動導入の準備として初期アラインメントが必要になります。「アラインメント」アイコンをクリックします。経緯台なので、赤道儀の場合と違って極軸合わせは必要ありません。これは初心者にとっては大きなアドバンテージになると思います。アラインメント方法は、通常の2スターアラインメントに加え、簡易な1スターアラインメント、精度が上がる3スターアラインメントなどが用意されています。

1スターアラインメントは本体の水平度(鏡筒の水平度の誤差は最初の導入の時に打ち消してくれる)の精度がそのまま自動導入精度につながるので注意が必要です。水平度さえ出ていれば、後は方角の誤差のみなので、適当に左右に振ってやればターゲットが見つかるはずです。実際の操作は「1スターアラインメント」アイコンを押してから、ターゲットの星がリストアップされるので一つ選びます。「アラインメントをはじめる」ボタンを押すとすぐに導入を開始します。いったんモーターが止まったら、ターゲットが視野の中に入っているか確認します。視野の中にターゲット天体があれば、そのまま視野の真ん中まで矢印ボタンで持っていきます。視野に入っていなければ、少し大きめに動かして視野に入ることを確認して、うまく真ん中に持ってきます。

真ん中までターゲットを持ってこれたら、矢印ボタンすぐ上の丸星マークのボタンを押します。この時、丸星マークがうまく押せない時がありますが、これはバックラッシュが残っているからで、矢印ボタンをよく見ると淡く色がついて点滅しているのに気づくと思います。この点滅している方向をクリックすると、バックラッシュが除去でき、やっと丸星ボタンが押せるようになります。なかなか芸が細かいですね。

木星で1スターアランメンントを試して、土星とか星を自動導入してみましたが、水平度が出ていればそこそこの精度で実用になります。逆に水平が出ていないと、最初にターゲットを入れるのも大変ですし、それ以降の自動導入の精度が全く出ません。なので水平に自信がない場合には、ワンスターアラインメントは避けて、これ以降の複数の星でのアラインメントにすべきでしょう。

アラインメントの2つ目にブライトスターアラインメントとありますが、これは最初に鏡筒を北向きに合わせる必要がない代わりに、一つ目の星をマニュアルで矢印ボタンを使って導入する必要があります。ある意味、これでマウントに方角を教えているような方法になります。この場合、ターゲットの天体の名前と、実際にその天体が空のどこにあるかを知っていなくてはならないので、初心者にはちょっと大変かもしれません。一つ目がマニュアル導入でうまく入ってくれれば、二つ目の星は自動導入でそこそこの位置に入れてくれはずです。が、これも水平度が出ていないとずれてしまうので、ここでも水平度はかなり重要ということになります。

北の方角をあらかじめそこそこ出しているなら、次の2スターアラインメントのほうが、一つ目の星から自動導入してくれるので簡単かと思います。ブライトスターアラインメントとの違いはそこだけで、私は2スターアラインメントのほうがやりやすいと感じました。

肝心の自動導入の精度ですが、結論としては2スターアラインメントで電視観望程度ではもう十分な精度で天体を導入してくれます。3スターアラインメントは撮影とかも見据えたよほどの時しか使わないかもしれません。


コントロールボタンに対する反応も普通のハンディコントローラーに比べて全く遜色ありません。Wi-Fi経由での応答なので、最初反応速度の遅延などを心配していましたが、そんな心配は全く杞憂でした。しかも、ボタンを押してモーターを回した後に、ボタンが点滅するバックラッシュ解消機能なんかは、コントローラーソフトが容易に開発書き換えできる環境が構築されているからでしょう。あと、コントロールボタンに斜めがあるのも便利です。両軸を同時に動かしてくれます。

アラインメントを何度か試すときに、最初のデフォルトのポジションに戻す機能があるといいなと思いました (追記: コメントで彰ちゃんが教えてくれました。「ユーティリティ」の『ハイバネート」の中にあります。)。でもこのホームポジション機能は簡単に作ることができることがわかりました。「ユーザーオブジェクト」アイコンをクリックして、例えば「地上」で「軸1」と「軸2」に「0」度「0」分「0」秒を両軸とも入れてしまい、名前を適当に「ホームポジション」などとつけて保存しておけば、できた「ホームポジション」位置を押すだけで自動的に戻ることができるようになります。まだアプリを触り切っていないので、もしかしたら元々ホームポジションに戻る機能がどこかにあるかもしれませんが、このような機能が簡単に追加できるということは、操作性もかなりこなれていると言えるのかと思います。素晴らしいです。



いよいよ自動導入

自動導入は「天体」アイコンか、「ディープスカイ」アイコンを押します。指示に従っていけば特に迷うことなく、目的の天体を導入できることでしょう。自動導入ができるようになればあとは普通に観望を始めるだけです。導入速度も速く、精度も十分なので、純粋に天体を楽しむことができるでしょう。

(追記: 自動導入後、星がどんどんずれていくというケースが多発しているようです。解決策は2通りで、
  • 導入後、「さらに」を押して「ポイント&トラック」を押すか、
  • 「アドバンスト」「アドバンスト」の「ガイディングレート」を「恒星時」にして、「ユーティリティー」「追尾」を「恒星時」にする
のいずれかです。「ガイディングレート」や「「追尾」は電源を切ったりすると勝手に変更されていることがよくあるので、毎回チェックしたほうがいいかもしれません。)


導入時に気づいたことを少しだけ書いておきます。

まず、M57を導入しようとしたのですが、「導入」ボタンを押すことができずに、「さらに」というボタンを押すと「高度制限外」との表示が出て、結局導入することができませんでした。この時M57はほぼ天頂にあったため、何らかの高際に対する制限が存在するものと思われます。→その後、「設定」アイコンから「高度制限」を見たら、75度までに制限されていました。私のセットアップでは90度まででも問題ないので、90度に変更したら天頂付近のものもきちんと導入できるようになりました。

他にも、導入したい天体は「名前が付けられた天体」というリストから選ぶことができます。ところが、これがどういう順番で並べられているのかわからないのと、数が結構多いので、見たい天体を探すのに時間がかかってしまいます。検索機能があるので、ある程度名前を知っていたら検索してしまったほうが早いかもしれません。

-> もう少し落ち着いて見てみたら、明るさ順か名前順ということがわかりました。リストを表示している際に、右上の3本線の設定アイコンを押すと、並べ替えができます。また、フィルターを使うことである程度範囲を絞ることもできます。でも、なんでわかりにくかったかがわかりました。中途半端に日本語化されているからです。日本語化されているのは有名どころのごく一部で、まだかなりの数の天体名が英語のままです。英語の名前はそもそも知っているのに英語名だからわからないのか、そもそも全く知らないものなのかの見分けがパッとつきません。英語名、日本語名が混在していると、名前順にしてもものすごくややこしく見えてしまいます。

-> オススメの設定は、「フィルター」の「光度」の方を押して、「光度フィルター」をオンにして、例えばディープスカイなら「微光天体」を「10」くらいにするのでしょうか。出て来る天体数が制限されて多少見やすくなります。



電視観望のテスト

この日は試しに、AZ-GTiを使って、M27:亜鈴状星雲、三列星雲、M13:球状星団、最後に高度問題が解決できてM57:惑星状星雲とテストしてみました。満月二日後のものすごく明るい中での自宅での電視観望です。相当な悪条件ですが、それでもこれくらいは見えてしまいます。その時の写真をいくつかアップしておきます。

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面白いのは全体画像を見たときです。下の写真はM57を見たときの全画面を表示させてみたときになります。わかりにくいですが、真ん中から少し左に小さなM57が見えています。

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このマウントは経緯台なので、当然星像は回転し続けていきます。SharpCapではリアルタイムでそれらを補正して星像を重ねていくので、回転を補正した様子が画像を見るとわかってしまいます。左と下の端の方の三角の暗い部分がそれにあたります。この場合、時間にして1分程度です。結構な勢いで回転しているのがわかると思います(追記: これ、後から考えたら回転しすぎです。おそらく、AZ-GTiの方のガイドレートが恒星時になっていないために、すごい勢いでずれていっているのですが、SharpCapの自動アラインメントで補正し続けているので、AZ-GTiで追尾のズレに気づいていなかっただけだと思われます。)。SharpCapのアラインメント機能は優秀なので、ほとんど星像がぶれることはありませんが、この回転部分は後からトリミングしなければならないと言うことは覚えておくべきでしょう。当然、長く撮影すればするほど、トリミング部分が大きくなっていきます。



まとめと課題

Sky-Watcherの新製品、AZ-GTiで実際の電視観望と、撮影の可能性くらいまでテストしてみました。とりあえずのファーストテストで判明したのは、そのコンセプトと性能は思った以上で、十分実用的に眼視での観望、もしくは電視観望に対応できそうです。

今回、このAZ-GTiを実際に自分の手で確かめたかった一番の理由が、観望会レベルで電視観望を想定した場合、本当に実戦投入できるかどうかを検証することでした。具体的には、高度な機能よりも、お客さんを待たせることなく、短時間の準備で安定に見てもらえるかということが重要になります。優先度順に書くと
  • 操作はシンプルか
  • ワイヤレスの接続が簡単にすぐにできるか
  • 接続が安定しているか
  • Wi-Fiでコントロールに遅延とかが起きないか
  • 短時間で初期アラインメントができるか
  • 自動導入の精度は十分か
です。結論としては、はっきり言って全て期待以上でした。


一点のみ、安定性に関わる不安がありました。スマホ側が待機状態になると、AZ-GTi接続が途切れることがありました。それでもほとんどの場合は切れることはありません。まだもう少し使い込む必要があるかもしれませんが、不安な点なので、もし再現性があるなら改善要望を出してもいいかもしれません。

同様の問題ですが、見たい天体を選択する最中にエラーメッセージが出て強制終了せざるを得ないことが一度だけありました。

ただ、上記いずれの場合も、現在の位置を本体側で記録しているようで、再度アプリを立ち上げて接続しなおしたときに再アラインメントなどをする必要はなかったので、これはかなり安心しました。もし再アラインメントが必要なら、その都度時間を食ってしまい、観望会での実用度が一気に下がってしまいます。


ごくわずかの不具合が見られましたが、すぐにでも実用レベルで投入しても何の問題もないと言うのが私の結論です。極軸を取る必要がない、操作がスマホを使ってなので、簡単でこなれているなど、初心者にも十分進めることができると思います。電視観望用途ならばベストと言ってもいいくらいの選択かと思います。さっそく今週末の原村に持っていくことに決めました。


週末、香川にある天体望遠鏡博物館の「開館2周年記念のセミナー&観望会」に望遠鏡を持って参加してきました。3月の観望会に参加しているので4ヶ月ぶりの参加になります。

富山から香川はかなり遠いので、前日金曜日の夜からの出発です。今回は中2の娘Natsuと少6の息子Sukeを連れての3人での訪問になります。 途中パーキングエリアで仮眠をとりなが、のんびりと安全運転で舞鶴若狭自動車道経由での移動です。米原付近で大きな事故があったらしく夕方からずーっと通行止めで、大阪経由は無理でしたので、前回と同じくこの経路です。途中、暗いところを走るのでPAで天の川でも撮影しようと思ったのですが、さすがに街灯が明る過ぎて迷光だらけで厳しかったです。

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夜が空ける頃に首を抜け、朝早く、淡路島に入ったところのサービスエリアから見た明石海峡大橋はものすごく綺麗でした。

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明石海峡大橋を渡ると本州とはお別れで、淡路島に入ります。

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淡路島SAから明石海峡大橋が一望できます。

そんなこんなで香川入りして最寄りの志度というインターチェンジで降りて、早速朝からうどん屋さんに直行です。最初のうどん屋さんは「こがね製麺所」という名前の志度店。チェーン店らしいのですが十分美味しいです。3人ともぶっかけうどんに天ぷらとかフライとかトッピングして頼みましたが、量が多かったです。子供達は小サイズでしたが、私は中サイズを頼んだら丸々2玉入っていて朝からお腹いっぱいです。雑誌や漫画もたくさんあり、それほど混んでいなかったのでついつい長居してしまいました。

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店を出てそのまま天体望遠鏡博物館へ向かいます。途中のスーパーで少し買い出しをしようとしたのですが、結局買ったのはアイスのみ。暑かったです。でもこれが面白くて、多分四国とか九州限定なのでしょう、「氷」と大きく書かれたかき氷を袋に詰めたようなアイスが大量に売っています。試しに一つ買ってみたら、一見かき氷シロップをかけただけの氷のようなのに、なぜか懐かしい味でめちゃくちゃおいしい!他のアイスも買っていたのですが、この「氷」が3人一致で一番美味しくて、取り合いになっていました。

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天体望遠鏡博物館についてスタッフの皆さんと挨拶をして、代表のMさんと一緒に併設のお店でうどんを頂きました。Mさんにご馳走になってしまったのですが、なんと下のSukeは2人前も食べるなど、朝もうどんを食べたばっかだったのに、美味しくてスルスルと入っていきます。なんでも「うどんは別腹」だとかで、本当にその通りでした。いつもはぶっかけしか食べないのですが、今回はつゆにつけて食べるタイプで、わさびを入れるとものすごく美味しくて、つゆも最後まで飲み干してしまうくらいでした。聞いてみるとなんと冷凍のうどんとのことで、なおびっくりです。自分の製麺所で打って、すぐに冷凍しているとのことで、冷凍でも十分すぎるくらい美味しいことがわかりました。出来立てそのままのコシがある状態で冷凍するので、温め直しても出来たての時の美味しさになるとのことです。天体望遠鏡博物館はお遍路さん最後の八十八番目の結願寺の途中にあります。結願寺にちなんで「結願うどん」と言うそうで、ネットでも買えるとのことです。

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天体望遠鏡博物館は昔の小学校の校舎を利用しています。
地元の人の協力で成り立っているそうです。 

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ここで食べた「結願(けちがん)うどん」、とても美味しかったです。

午後から望遠鏡の準備をしておいて、16時頃からセミナー講演が二つとその後に科学対談があります。一つは重力波の話で、もう一つは遺伝子の話でした。お客さんは事前登録した80人余りの方達。小学生から年配の方まで幅広い年齢層でした。セミナーは物理と生物と、分野は違っていますが、とてもおもしろくて興味深い話でした。対談まで合わせると2時間以上という長いプログラムにもかかわらず、皆さん非常に熱心だったと思います。ただ、体育館でクーラーとかがないのでものすごく暑くて、貸出うちわを配っていました。そんな状況でも皆さん、子供も含めてとても真剣に聞いていました。この企画は非常に人気があり、本当はもっと多くの希望者がいたのですが、駐車場の台数制限から人数を限っていて、お断りした人たちもたくさんいたとのことです。

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セミナーが終わるといよいよ観望会です。体育館でお客さんに観望会を説明している間に、用意しておいた望遠鏡を移動します。まだ空は夕暮れで明るいですが、月が出ているのでAdvanced VXのソーラーアラインメントで月で初期アラインメントをします。前回は極軸合わせを失敗したのですが、今回はその反省を生かして、まずは赤道儀の水平を三脚につけた水準器できちんと出し、赤道儀の初期アランメントでソーラーアラインメントを選び、さらに月を選びます。そこそこ月の方向を向いてくれるのですが、普段使っている富山市と違うので、緯度も経度も違います。そのため月から多少ずれてしまいますが、この時ハンディコントローラーの矢印で月をいれてはダメで、赤道儀のpitch, yawのネジ調整で合わせて月をアイピースの中心に入れると、そこそこ正確に極軸が合います。ようするに、水平が出ていて、極軸が合っていれば、初期アラインメントで計算上必ず月が中心にくるはずだということから成り立つ手法です。撮影クラスだと全然不十分ですが、電視観望レベルだとほとんど問題ないですし、太陽とか月で明るいうちからある程度の極軸調整ができてしまいます。

観望会では定番のM57の惑星状星雲やM27亜鈴状星雲、M13の球状星団やM8などを電視観望で見ました。セットアップは定番のAdvanced VXにFS-60CBにASI294MC3を載せています。お客さんの中には3月の観望会にも来てくれていた人がいて、その時見たオリオン大星雲を見て感動したので、また今回も同じように星雲を見せてくれると思って来たという方がいました。


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今回はあまり写真を撮りませんでした。
M27ですが、数少ない残っていた写真です。

一人面白い男の子がいて、小学2年生と言っていましたが、講演の時も積極的に質問するすごい子なのです。電視観望で映した星雲の画面を食い入るよう見ていて、よっぽど興奮したみたいで、なんと突然鼻血を出してしまいました。キーボードに血が少しついてしまい、両親が申し訳なさそうにしていましたが、私はそんなことは全く気にしません。そんなことよりも、この子がこのまま鼻血を出すくらいの興味を持ち続けてくれると、ものすごく嬉しいです。

ちなみにこの日は上弦の月が過ぎた頃で、観望会の間じゅう月が出ていました。それでもこれほど光害の少ないところでは、電視観望ならば星雲を色付きで十分に楽しむことができるのは特筆すべきかと思います。


ところでSukeはというと、いつも観望会で大活躍の得意のSCOPETECHを持って来ていて、経緯台ながら月や木星や土星を導入してみんなに見せていました。それだけではなくて、来ているお客さん自身に自分で導入してもらったり、アイピースの前に紙を少し離しておいてそこに月を映し出してみんなで見る(その場で考え付いたみたいです)だとか、いろいろ自分で工夫していました。「お父さんみたいにコンピュータの画面で見るのじゃダメだ、紙に写した方が細かく見える。」とのことです。

この方法よくよく聞いてみると、まず紙に写して好きな大きさになるように紙とアイピースの距離を調節して、その後つまみで焦点距離を合わせて紙の上でピントを出すなど、結構考えて工夫しながらやっているみたいです。このころの子供は伸び盛りで見ていても楽しいです。

NatsuとSukeと、もう一人スタッフのお子さんで前回の3月にも一緒に遊んだ3年生の男の子と、この日はずっと3人で一緒に盛り上がっていました。前回お世話になった女性ボランティアの方には、3人あわせてまた今回も色々面倒を見てもらったみたいです。毎度毎度ですみませんが、本当にありがとうございました。夜、3人がお別れする時ちょっと寂しそうでした。またいつか来るときに会おうと約束をして別れていました。


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Sukeの愛機SCOPETECH。これが一番扱いやすいみたいです。

話は少し観望会に戻りますが、実はこの日はシンチレーションが相当良くて、試しにASI294MCを隣の人が持って来ていたSkyWatcherの25cmのニュートン反射に取り付けてもらって、土星、木星、火星を見てみました。土星はカッシーニの間隙が綺麗見えていましたし、木星の縞もかなり細かく止まって見えました。眼視だとどうしても赤一色にしか見えなかった火星も、PCの画面で見るとうっすらと模様と極が見えていました。

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PCの画面の上ですが、結構綺麗に見えてしまいます。上の写真のようにPCの画面をスマホで撮影する方もたくさんいました。

観望会が終わるころにカメラを再びFS-60CBに戻して、北アメリカ星雲を入れて、タイムアップでした。片付けのライトかついてからも北アメリカ星雲が見えるのには、自分でも結構驚きでした。でも、あまり多くの種類の星雲を見せることはできなかったので、一度夏の星雲、星団で電視観望にむいているものをピックアップする必要性を感じました。やはりどの天体がいいかなどはまだまだ知識的に未熟だなと痛感しました。


結局忙しくて夜ご飯を食べる暇も全くありませんでした。観望会が終わってからスタッフ用の簡単なお寿司や饅頭、メロンパンとか頂いてやっとお腹が落ち着いたのですが、ここからもう一つの楽しみが。なんとこの日は学校の校舎でお泊まりです。ここ天体望遠鏡博物館は、もともと小学校で、子供の希望でこの日は学校の旧家庭科室のとなりの準備室で寝ることになりました。子供たちは幽霊が出ないかとか大はしゃぎでした。

本当は月が沈んで撮影をしたかったのですが、さすがに昨晩は運転であまり寝ていないのと、明日の朝も早いので後ろ髪を引かれる思いでこの日は寝ることにしました。冷房もベッドもあったので非常に快適に眠ることができました。結局幽霊は出なかったみたいです。


香川の二日目に続きます。




 

5月24日、平日ですがとても晴れているのでASI294MCをMEADEの25cmシュミカセLX200-25に取り付けての電視観望です。焦点距離が1600mmのf6.3と、焦点距離があまり長くなく明るいので電視観望に向いてそうです。

実はこの日は惑星撮影のためにMEADEの25cmのシュミカセを使っていたのですが、実際の撮影をするにあたり、やはりまだ色々準備不足なところがあることが判明しました。まず、C8での惑星撮影の時に使っていたマイクロフォーカスを使うことができません。 もともとこの鏡筒は頂き物で、接眼部がオリジナルのものかどうかはわからないのですが、少なくとも付属のアダプターで手持ちのマイクロフォーカスを直接取り付けることはできませんでした。そのためミラーシフトを避けることができず、ピント調整がとても厳しいです。また、フードを用意していないため、しばらくすると補正板が曇ってきてしまいます。自宅で電源が取れたので無理やりドライヤーで温めたりしたのですが、ヒーターなども用意する必要があるかもしれません。あと副鏡の調整もまだ全然甘そうだということも判明しました。一度明るいところで合わせたのですが、内外像は全然ダメで、逆に内外像から合わせていくとピントを合わせた時に全然ダメです。そんなこんなでこの日は一旦惑星は諦めて、お気楽な電視観望へと路線変更したというのが実情です。

さてそんな適当な動機の電視観望でしたが、夏の星雲星団は久しぶりで、しかも新カメラと明るい鏡筒なので思いのほか楽しむことができました。まずは定番のM57です。

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SharpCap上で適当にスタックしたのを一旦PNG形式で保存して、ブログにアップするためにjpgに変換しただけの、後からの加工などは何もしていない、実際に画面でリアルタイムで見えている画像そのものです。4秒露光で、記録を見ると40回スタックしているので、計2分40秒の露光になります。拡大すると中心星もきちんと2つ写っています。解像度が高いカメラなので、リアルタイムで拡大しても画面が破綻しないです。ピントが甘く、流れてしまっているのは惑星撮影の際の鏡筒の副鏡調整の失敗であきらめたときの名残ですのでご容赦ください。

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右端の方に、近くの渦巻銀河IC1296も入ってはいますが腕はさすがに全く見えていません。IC1296の腕とともにM57をいつか綺麗に撮るのが目標の一つです。

ちなみに今回の電視は一回の露光時間を4秒、ゲインを470に固定して、dark画像を撮ってリアルタイムで補正をしています。dark補正をしないと

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のようにホットピクセルによる偽色が出てしまいます。dark補正をすると普通に見るぶんには問題にならないレベルくらいにはなります。また、赤道儀の極軸の精度が悪くて画面が流れていくと、星をうまく重ねていくアラインメントの効果で画面をずらしながらスタックしていくので、ホットピクセルが目立たなくなります。露光時間やゲインを固定しての電視は厳しいことも多いので、わざと極軸をずらすというテクニックはTipsとして知っておいてもいいかもしれません。

ちなみにこの偽色はASI294MCだけの問題ではなく、ASI224MCでも同様に出て来ます。というより、以前はじめてまともに極軸をきちんと合わせてから電視観望をやって、そのときにやっとホットピクセルに気づいたという経緯があります。


次も定番のM27です。ライブスタックで見たままのものです。4秒露光で46回、計3分4秒です。

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ちなみにその時の画面をiPhoneで撮ったものがこちらです。ちょっと明るく写っていますが、基本的にはノイズも色もその場で見るのと同じような見え味です。

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さすがに撮って出しだと少しノイジーなので、 Photoshopで3分加工です。お気楽3分露光に3分加工でこれならまあ許容範囲でしょうか。

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次はM13の撮って出しです。

M13_Stack_46frames_184s


やはり周辺減光が激しいので、今度はフラット補正をリアルタイムでするといいかもしれません。ちなみにこれもPhotoShopでガンマだけいじる30秒加工で見栄えだけはもう少し良くなります。

M13_Stack_46frames_184s_gamma



最後は三日月星雲。画面を撮ったのしか残ってませんでした。

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自宅からなのでこれくらいが限界です。あ、ちなみにこの日は上弦の月を過ぎたくらいで、この時間にはまだ月が明るく照らしていました。なので条件はそもそも良くないです。月がなければもう少し全体的にましになるかと思います。

久しぶりの一人電視観望でしたが、夏の星雲、星団を見ることができて結構満足でした。平日で次の日も仕事なのであまり遅くなることもできず午前0時前には退散でした。



 

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