ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測・撮影 > 電視観望

夏休みの観望会、今年も色々ありそうです。まずは第一弾、昨年も行われたグリーンモール山室での観望会です。

実はこの日、台風が東京に接近するかとか言われていて、湿った空気が流れ込み富山も曇りか雨だろうと言われていました。しかも午後3時頃に、開催はするけれど天気が悪そうなのでお話だけになりそう、観望の人は無理して参加しなくていいですよというメールでのお知らせが。なので完全に油断していて、のんびり職場を出ました。しかも空は一面の厚い曇。

ところが車を運転し自宅に近づくにつれ、徐々に晴れてくるではないですか。自宅に着いたらなんと一面の晴れ。しかもこの時すでに19時半過ぎで暗くなって来てしまっています。これはダメだと、急遽3分くらいで夕食をかき込み、下のSukeは行かないというので、上のNatsuだけ誘い、 1分後くらいにはもう会場に向けて出発していました。それでも会場に到着したのは20時頃。すでにお客さんもたくさんいて、観望会もとっくに始まっているような状況です。そんな中、焦りながら荷物を運んで早速のセットアップです。

今回は原村の時と同じ、タカハシの60mmのFS-60CBをAZ-GTiに載せ、ASI294MCで電視観望です。自分でも驚いたのは、設置を始めて5分後にはすでにM57を見せていたことでした。設置している最中から子供達が寄って来て「どこから覗くの」と言いながら並び始めたので「これはみんなで見えるので、覗かなくていいし、並ばなくてもいいよ、あと少し時間がかかるから他を見て来てね」と言いながら、すぐに1スターアラインメントを木星で済ませ、そのままM57を導入。その子達が他に行く間も無く電視観望を始めることができました。このセットアップの速さは特筆ものです。軽量ということも効いているでしょうが、水平さえ合わせてしまえば(ものすごく重要です)、本当に一発でアラインメント終了で、その後、即自動導入が可能です。

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昨年は雲で結局電視観望は厳しかったのですが、今年は少なくとも到着してからしばらくの間は、まだ晴れ間が見えていました。夏の大三角もはっきり見えていて、こと座のベガを説明しながら、M57を導入しました。M57を入れた時に、さすがに街中でこんな星雲が、しかも色付きで見えるとは誰も思っていなかったのでしょう。特に小さい子はものすごく驚いていたようで、宇宙にこんな綺麗なものがあるのがびっくりだったようです。超新星爆発の残骸だとか、その残骸が球状に広がっていて一方向から見てるからリング状に見えるんだとか、いろんな話をしました。気づくと周りには人だかりができていました。

富山といえども街中のショッピングモールの駐車場なので、周りは相当明るい状況です。惑星や、ちょうどその時流れたISSはよく見えますが、その他の星は2等星も見えるかどうかというくらいです。そんな中でM27を入れましたが、亜鈴状の形もよくわかりますし、十分に色がついて見えていました。街中でも、電視観望は十分すぎるほど活用できることがわかりました。

晴れていた空もだんだん曇り始めてきました。それでも雲越しにM13の球状星団を入れた時には、みなさんから「きれーい、星がたくさんあるー!」など、感嘆の声が上がっていました。雲が多少あっても、薄曇りなら十分に見ることができます。

最後の方はほぼ全面が雲に覆われてきて、かろうじて一つだけ見える木星を入れて、少し解像度が悪かったので3倍のバローを入れて、縞をなんとか見ることができました。縞の数を一緒に数えたりと、お客さんたちと楽しいやり取りをすることができました。木星の縞が見えるくらい拡大すると、さすがに流れていきますが、これは水平の精度が足りないのに1スターアラインメントでごまかしてしまったからでしょう。こんなレベルの合わせ方でも自動導入でキチンと毎回画面の中に入ってくるので、ほとんど困ることはありません。

今日はいつものSukeがいないので、NatsuにSCOPETECHをまかせていました。会場に来ていた子供達に自由に望遠鏡を、自分でする導入も含めて触ってもらっていました。やはり雲のせいでしょうか、SCOPETECHは木星の縞はかなり厳しかったみたいです。他の方のより口径の大きい望遠鏡だと、同じ時刻でも縞まではっきり見てていたそうです。Natsuに言わせると子供達の反応がとても可愛かったようで、1時間ずっと面倒を見てくれていました。

色々焦っていたので、他の方の機材を見る余裕もなかったのと、今回写真を全く撮っていなかったのに後で気づきました。なので今回は写真なしなのですが、とにかくAZ-GTiを使ったシステムのセットアップの速さに驚かされた観望会でした。観望会が終わってから、なぜか主催者の方とUFOやオカルトネタで異常に盛り上がるなど、去年に引き続き、楽しい観望会となりました。


つい先日KYOEIで購入してきたAZ-GTiのファーストテストです。

とりあえず試した感触を一言で言うと、これものすごくいいです。前回の記事の繰り返しになりますが、
  • 軽くてコンパクト
  • 安価(実売3万円程度)
  • ワイヤレスでのコントロール
  • 自動導入可能
  • 電池駆動可能
と、カタログなどからわかるスペックだけでも電視観望に十分使えそうです。

実際のテストですが、この日は日曜日、月食の興奮も冷めやらぬ満月のわずか2日後で、あいにくまだまだ空は明るすぎるので、機材テストにはもってこいでしょう。


器材などの準備

AZ-GTiを日本で購入した場合、サイトロンジャパンが付属した日本語のマニュアルが同封されるようです。マニュアルをよく読んで、まずは事前準備とし必要な物は
  • 単3電池8本を入れることと、
  • コントローラーとしてスマホかタブレット端末を用意しておくこと
くらいでしょうか。あ、もちろん鏡筒とか、アイピースとか、カメラは必要ですよ。

あらかじめスマホやタブレットにアプリをインストールしておきます。アプリはSynScanという名前で無料、Pro版と簡易版があるようです。今回はPro版を使ってみました。

私は今回は三脚とハーフピラーが無い、経緯台単体バージョンを買いましたが、ハーフピラーは秀逸だそうです。そもそもアリミゾ部分が経緯台本体からあまり離れていないため、鏡筒の高さや長さによっては下の三脚に当たってしまう恐れがあります。ハーフピラーはこの干渉を防ぐためにセット販売しているとのことです。しかも強度が相当あるとのことで、これ単体でも手に入れておく価値があったかもしれません。セット付属の三脚は一般的なもので、もしかしたら少し弱いかもという話でした。

今回のセットアップはAZ-GTiをGitzo GT3840Cをシステマティック化した三脚に載せています。鏡筒は電視観望用にFS-60CBに、CMOSカメラでASI294MCを取り付けています。

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上の写真を見てもわかりますが、ものすごくコンパクトになってかなりいい感じです。

私の場合は下の写真にあるように、アリガタプレートからアルカスイス互換プレートに変換するためのアダプターをつけているので、鏡筒がアリミゾから少し浮いた状態になっているため、三脚との干渉はあまり問題になりませんでした。それでも、もっと安定度を求めるためにGitzo三脚をさらに開いて使おうとすると、カメラ部分などが当たってしまうかもしれません。なので、ハーフピラーは持っておいてもよかったかもしれません。

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初期セットアップ

最初のセットアップポジションは、鏡筒を水平にして、さらに鏡筒が北極星ではなく、方位として北に向くようにします。これがAZ-GTiのデフォルトの初期位置です。MEADEのEXT-60ATとかも同じような方式をとっていました。

その際、AZ-GTiの上部についている水準器を見て水平をきちんととることが初期アラインメント、ひいては自動導入にとって重要になります。これが狂うと、初期アラインメント時に星を最初に視野に入れるのにズレが出てしまい、星が見つからない、補正が大きくなることなどにつながります。水準器を見て少なくとも泡が中心に来るくらいまでは、一番最初に水平度を合わせるのがコツかと思います。

もし鏡筒側に水準器がついていると、さらにいいかもしれません。私の場合は下の写真のようにアルカスイス互換アダプターについている水準器を利用して、初期アラインメント前に鏡筒の初期水平度をとっています。これによって初期アラインメントの一発目の星の導入確率がかなり上がりました。

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北向きにする際に、どちら向きに望遠鏡をセットすればいいのか最初戸惑いました。AZ-GTiに対して右に鏡筒の先をつけるのか、左に鏡筒をつけるのか2つの自由度があります。マニュアルを見れば一発なのですが、AZ-GTiがL字に見える方向から見ると、鏡筒のアイピース側が手前に来るように取り付けます。これを間違えると、初期アラインメント時に鏡筒の先が下を向いていくことでしょう。



接続開始

さて接続ですが、AZ-GTiの本体の電源を入れて、AZ-GTiが持っているルーターのWi-Fiにスマホやタブレットから接続します。この際、スマホやタブレットの方であらかじめWi-Fiの接続先をAZ-GTiのルーターの方に「先に」接続しておかなければ、いくらアプリでAZ-GTiに接続しようとしても、接続することができないので注意です。アプリ側でいったんAZ-GTiと接続が確立すると、アラインメントなどの操作ができるようになります。またパスワードなどの設定も、いったん接続が確立した後に「設定」アイコンからできるようです。パスワードを設定しておかないと、アプリを稼働させているほかの人からも簡単に接続されてしまうので、誤動作を防ぐためにも注意が必要です。

アプリはきちんと日本語化されているので、あまり戸惑うことはないでしょう。アプリを使って実感したのは、スマホ側の時刻や位置情報をそのまま使うので、通常の赤道儀の初期アラインメント時にあるような、緯度経度設定だとか時刻設定を全くすることなく、自動的に設定されるのがものすごく楽なことです。



初期アラインメント

自動導入の準備として初期アラインメントが必要になります。「アラインメント」アイコンをクリックします。経緯台なので、赤道儀の場合と違って極軸合わせは必要ありません。これは初心者にとっては大きなアドバンテージになると思います。アラインメント方法は、通常の2スターアラインメントに加え、簡易な1スターアラインメント、精度が上がる3スターアラインメントなどが用意されています。

1スターアラインメントは本体の水平度(鏡筒の水平度の誤差は最初の導入の時に打ち消してくれる)の精度がそのまま自動導入精度につながるので注意が必要です。水平度さえ出ていれば、後は方角の誤差のみなので、適当に左右に振ってやればターゲットが見つかるはずです。実際の操作は「1スターアラインメント」アイコンを押してから、ターゲットの星がリストアップされるので一つ選びます。「アラインメントをはじめる」ボタンを押すとすぐに導入を開始します。いったんモーターが止まったら、ターゲットが視野の中に入っているか確認します。視野の中にターゲット天体があれば、そのまま視野の真ん中まで矢印ボタンで持っていきます。視野に入っていなければ、少し大きめに動かして視野に入ることを確認して、うまく真ん中に持ってきます。

真ん中までターゲットを持ってこれたら、矢印ボタンすぐ上の丸星マークのボタンを押します。この時、丸星マークがうまく押せない時がありますが、これはバックラッシュが残っているからで、矢印ボタンをよく見ると淡く色がついて点滅しているのに気づくと思います。この点滅している方向をクリックすると、バックラッシュが除去でき、やっと丸星ボタンが押せるようになります。なかなか芸が細かいですね。

木星で1スターアランメンントを試して、土星とか星を自動導入してみましたが、水平度が出ていればそこそこの精度で実用になります。逆に水平が出ていないと、最初にターゲットを入れるのも大変ですし、それ以降の自動導入の精度が全く出ません。なので水平に自信がない場合には、ワンスターアラインメントは避けて、これ以降の複数の星でのアラインメントにすべきでしょう。

アラインメントの2つ目にブライトスターアラインメントとありますが、これは最初に鏡筒を北向きに合わせる必要がない代わりに、一つ目の星をマニュアルで矢印ボタンを使って導入する必要があります。ある意味、これでマウントに方角を教えているような方法になります。この場合、ターゲットの天体の名前と、実際にその天体が空のどこにあるかを知っていなくてはならないので、初心者にはちょっと大変かもしれません。一つ目がマニュアル導入でうまく入ってくれれば、二つ目の星は自動導入でそこそこの位置に入れてくれはずです。が、これも水平度が出ていないとずれてしまうので、ここでも水平度はかなり重要ということになります。

北の方角をあらかじめそこそこ出しているなら、次の2スターアラインメントのほうが、一つ目の星から自動導入してくれるので簡単かと思います。ブライトスターアラインメントとの違いはそこだけで、私は2スターアラインメントのほうがやりやすいと感じました。

肝心の自動導入の精度ですが、結論としては2スターアラインメントで電視観望程度ではもう十分な精度で天体を導入してくれます。3スターアラインメントは撮影とかも見据えたよほどの時しか使わないかもしれません。


コントロールボタンに対する反応も普通のハンディコントローラーに比べて全く遜色ありません。Wi-Fi経由での応答なので、最初反応速度の遅延などを心配していましたが、そんな心配は全く杞憂でした。しかも、ボタンを押してモーターを回した後に、ボタンが点滅するバックラッシュ解消機能なんかは、コントローラーソフトが容易に開発書き換えできる環境が構築されているからでしょう。あと、コントロールボタンに斜めがあるのも便利です。両軸を同時に動かしてくれます。

アラインメントを何度か試すときに、最初のデフォルトのポジションに戻す機能があるといいなと思いました。でもこのホームポジション機能は簡単に作ることができることがわかりました。「ユーザーオブジェクト」アイコンをクリックして、例えば「地上」で「軸1」と「軸2」に「0」度「0」分「0」秒を両軸とも入れてしまい、名前を適当に「ホームポジション」などとつけて保存しておけば、できた「ホームポジション」位置を押すだけで自動的に戻ることができるようになります。まだアプリを触り切っていないので、もしかしたら元々ホームポジションに戻る機能がどこかにあるかもしれませんが、このような機能が簡単に追加できるということは、操作性もかなりこなれていると言えるのかと思います。素晴らしいです。



いよいよ自動導入

自動導入は「天体」アイコンか、「ディープスカイ」アイコンを押します。指示に従っていけば特に迷うことなく、目的の天体を導入できることでしょう。自動導入ができるようになればあとは普通に観望を始めるだけです。導入速度も速く、精度も十分なので、純粋に天体を楽しむことができるでしょう。


導入時に気づいたことを少しだけ書いておきます。

まず、M57を導入しようとしたのですが、「導入」ボタンを押すことができずに、「さらに」というボタンを押すと「高度制限外」との表示が出て、結局導入数ることができませんでした。この時M57はほぼ天頂にあったため、何らかの高際に対する制限が存在するものと思われます。→その後、「設定」アイコンから「高度制限」を見たら、75度までに制限されていました。私のセットアップでは90度まででも問題ないので、90度に変更したら天頂付近のものもきちんと導入できるようになりました。

他にも、導入したい天体は「名前が付けられた天体」というリストから選ぶことができます。ところが、これがどういう順番で並べられているのかわからないのと、数が結構多いので、見たい天体を探すのに時間がかかってしまいます。検索機能があるので、ある程度名前を知っていたら検索してしまったほうが早いかもしれません。

-> もう少し落ち着いて見てみたら、明るさ順か名前順ということがわかりました。リストを表示している際に、右上の3本線の設定アイコンを押すと、並べ替えができます。また、フィルターを使うことである程度範囲を絞ることもできます。でも、なんでわかりにくかったかがわかりました。中途半端に日本語化されているからです。日本語化されているのは有名どころのごく一部で、まだかなりの数の天体名が英語のままです。英語の名前はそもそも知っているのに英語名だからわからないのか、そもそも全く知らないものなのかの見分けがパッとつきません。英語名、日本語名が混在していると、名前順にしてもものすごくややこしく見えてしまいます。

-> オススメの設定は、「フィルター」の「光度」の方を押して、「光度フィルター」をオンにして、例えばディープスカイなら「微光天体」を「10」くらいにするのでしょうか。出て来る天体数が制限されて多少見やすくなります。



電視観望のテスト

この日は試しに、AZ-GTiを使って、M27:亜鈴状星雲、三列星雲、M13:球状星団、最後に高度問題が解決できてM57:惑星状星雲とテストしてみました。満月二日後のものすごく明るい中での自宅での電視観望です。相当な悪条件ですが、それでもこれくらいは見えてしまいます。その時の写真をいくつかアップしておきます。

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面白いのは全体画像を見たときです。下の写真はM57を見たときの全画面を表示させてみたときになります。わかりにくいですが、真ん中から少し左に小さなM57が見えています。

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このマウントは経緯台なので、当然星像は回転し続けていきます。SharpCapではリアルタイムでそれらを補正して星像を重ねていくので、回転を補正した様子が画像を見るとわかってしまいます。左と下の端の方の三角の暗い部分がそれにあたります。この場合、時間にして1分程度です。結構な勢いで回転しているのがわかると思います。SharpCapのアラインメント機能は優秀なので、ほとんど星像がぶれることはありませんが、この回転部分は後からトリミングしなければならないと言うことは覚えておくべきでしょう。当然、長く撮影すればするほど、トリミング部分が大きくなっていきます。



まとめと課題

Sky-Watcherの新製品、AZ-GTiで実際の電視観望と、撮影の可能性くらいまでテストしてみました。とりあえずのファーストテストで判明したのは、そのコンセプトと性能は思った以上で、十分実用的に眼視での観望、もしくは電視観望に対応できそうです。

今回、このAZ-GTiを実際に自分の手で確かめたかった一番の理由が、観望会レベルで電視観望を想定した場合、本当に実戦投入できるかどうかを検証することでした。具体的には、高度な機能よりも、お客さんを待たせることなく、短時間の準備で安定に見てもらえるかということが重要になります。優先度順に書くと
  • 操作はシンプルか
  • ワイヤレスの接続が簡単にすぐにできるか
  • 接続が安定しているか
  • Wi-Fiでコントロールに遅延とかが起きないか
  • 短時間で初期アラインメントができるか
  • 自動導入の精度は十分か
です。結論としては、はっきり言って全て期待以上でした。


一点のみ、安定性に関わる不安がありました。スマホ側が待機状態になると、AZ-GTi接続が途切れることがありました。それでもほとんどの場合は切れることはありません。まだもう少し使い込む必要があるかもしれませんが、不安な点なので、もし再現性があるなら改善要望を出してもいいかもしれません。

同様の問題ですが、見たい天体を選択する最中にエラーメッセージが出て強制終了せざるを得ないことが一度だけありました。

ただ、上記いずれの場合も、現在の位置を本体側で記録しているようで、再度アプリを立ち上げて接続しなおしたときに再アラインメントなどをする必要はなかったので、これはかなり安心しました。もし再アラインメントが必要なら、その都度時間を食ってしまい、観望会での実用度が一気に下がってしまいます。


ごくわずかの不具合が見られましたが、すぐにでも実用レベルで投入しても何の問題もないと言うのが私の結論です。極軸を取る必要がない、操作がスマホを使ってなので、簡単でこなれているなど、初心者にも十分進めることができると思います。電視観望用途ならばベストと言ってもいいくらいの選択かと思います。さっそく今週末の原村に持っていくことに決めました。



週末、香川にある天体望遠鏡博物館の「開館2周年記念のセミナー&観望会」に望遠鏡を持って参加してきました。3月の観望会に参加しているので4ヶ月ぶりの参加になります。

富山から香川はかなり遠いので、前日金曜日の夜からの出発です。今回は中2の娘Natsuと少6の息子Sukeを連れての3人での訪問になります。 途中パーキングエリアで仮眠をとりなが、のんびりと安全運転で舞鶴若狭自動車道経由での移動です。米原付近で大きな事故があったらしく夕方からずーっと通行止めで、大阪経由は無理でしたので、前回と同じくこの経路です。途中、暗いところを走るのでPAで天の川でも撮影しようと思ったのですが、さすがに街灯が明る過ぎて迷光だらけで厳しかったです。

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夜が空ける頃に首を抜け、朝早く、淡路島に入ったところのサービスエリアから見た明石海峡大橋はものすごく綺麗でした。

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明石海峡大橋を渡ると本州とはお別れで、淡路島に入ります。

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淡路島SAから明石海峡大橋が一望できます。

そんなこんなで香川入りして最寄りの志度というインターチェンジで降りて、早速朝からうどん屋さんに直行です。最初のうどん屋さんは「こがね製麺所」という名前の志度店。チェーン店らしいのですが十分美味しいです。3人ともぶっかけうどんに天ぷらとかフライとかトッピングして頼みましたが、量が多かったです。子供達は小サイズでしたが、私は中サイズを頼んだら丸々2玉入っていて朝からお腹いっぱいです。雑誌や漫画もたくさんあり、それほど混んでいなかったのでついつい長居してしまいました。

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店を出てそのまま天体望遠鏡博物館へ向かいます。途中のスーパーで少し買い出しをしようとしたのですが、結局買ったのはアイスのみ。暑かったです。でもこれが面白くて、多分四国とか九州限定なのでしょう、「氷」と大きく書かれたかき氷を袋に詰めたようなアイスが大量に売っています。試しに一つ買ってみたら、一見かき氷シロップをかけただけの氷のようなのに、なぜか懐かしい味でめちゃくちゃおいしい!他のアイスも買っていたのですが、この「氷」が3人一致で一番美味しくて、取り合いになっていました。

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天体望遠鏡博物館についてスタッフの皆さんと挨拶をして、代表のMさんと一緒に併設のお店でうどんを頂きました。Mさんにご馳走になってしまったのですが、なんと下のSukeは2人前も食べるなど、朝もうどんを食べたばっかだったのに、美味しくてスルスルと入っていきます。なんでも「うどんは別腹」だとかで、本当にその通りでした。いつもはぶっかけしか食べないのですが、今回はつゆにつけて食べるタイプで、わさびを入れるとものすごく美味しくて、つゆも最後まで飲み干してしまうくらいでした。聞いてみるとなんと冷凍のうどんとのことで、なおびっくりです。自分の製麺所で打って、すぐに冷凍しているとのことで、冷凍でも十分すぎるくらい美味しいことがわかりました。出来立てそのままのコシがある状態で冷凍するので、温め直しても出来たての時の美味しさになるとのことです。天体望遠鏡博物館はお遍路さん最後の八十八番目の結願寺の途中にあります。結願寺にちなんで「結願うどん」と言うそうで、ネットでも買えるとのことです。

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天体望遠鏡博物館は昔の小学校の校舎を利用しています。
地元の人の協力で成り立っているそうです。 

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ここで食べた「結願(けちがん)うどん」、とても美味しかったです。

午後から望遠鏡の準備をしておいて、16時頃からセミナー講演が二つとその後に科学対談があります。一つは重力波の話で、もう一つは遺伝子の話でした。お客さんは事前登録した80人余りの方達。小学生から年配の方まで幅広い年齢層でした。セミナーは物理と生物と、分野は違っていますが、とてもおもしろくて興味深い話でした。対談まで合わせると2時間以上という長いプログラムにもかかわらず、皆さん非常に熱心だったと思います。ただ、体育館でクーラーとかがないのでものすごく暑くて、貸出うちわを配っていました。そんな状況でも皆さん、子供も含めてとても真剣に聞いていました。この企画は非常に人気があり、本当はもっと多くの希望者がいたのですが、駐車場の台数制限から人数を限っていて、お断りした人たちもたくさんいたとのことです。

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セミナーが終わるといよいよ観望会です。体育館でお客さんに観望会を説明している間に、用意しておいた望遠鏡を移動します。まだ空は夕暮れで明るいですが、月が出ているのでAdvanced VXのソーラーアラインメントで月で初期アラインメントをします。前回は極軸合わせを失敗したのですが、今回はその反省を生かして、まずは赤道儀の水平を三脚につけた水準器できちんと出し、赤道儀の初期アランメントでソーラーアラインメントを選び、さらに月を選びます。そこそこ月の方向を向いてくれるのですが、普段使っている富山市と違うので、緯度も経度も違います。そのため月から多少ずれてしまいますが、この時ハンディコントローラーの矢印で月をいれてはダメで、赤道儀のpitch, yawのネジ調整で合わせて月をアイピースの中心に入れると、そこそこ正確に極軸が合います。ようするに、水平が出ていて、極軸が合っていれば、初期アラインメントで計算上必ず月が中心にくるはずだということから成り立つ手法です。撮影クラスだと全然不十分ですが、電視観望レベルだとほとんど問題ないですし、太陽とか月で明るいうちからある程度の極軸調整ができてしまいます。

観望会では定番のM57の惑星状星雲やM27亜鈴状星雲、M13の球状星団やM8などを電視観望で見ました。セットアップは定番のAdvanced VXにFS-60CBにASI294MC3を載せています。お客さんの中には3月の観望会にも来てくれていた人がいて、その時見たオリオン大星雲を見て感動したので、また今回も同じように星雲を見せてくれると思って来たという方がいました。


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今回はあまり写真を撮りませんでした。
M27ですが、数少ない残っていた写真です。

一人面白い男の子がいて、小学2年生と言っていましたが、講演の時も積極的に質問するすごい子なのです。電視観望で映した星雲の画面を食い入るよう見ていて、よっぽど興奮したみたいで、なんと突然鼻血を出してしまいました。キーボードに血が少しついてしまい、両親が申し訳なさそうにしていましたが、私はそんなことは全く気にしません。そんなことよりも、この子がこのまま鼻血を出すくらいの興味を持ち続けてくれると、ものすごく嬉しいです。

ちなみにこの日は上弦の月が過ぎた頃で、観望会の間じゅう月が出ていました。それでもこれほど光害の少ないところでは、電視観望ならば星雲を色付きで十分に楽しむことができるのは特筆すべきかと思います。


ところでSukeはというと、いつも観望会で大活躍の得意のSCOPETECHを持って来ていて、経緯台ながら月や木星や土星を導入してみんなに見せていました。それだけではなくて、来ているお客さん自身に自分で導入してもらったり、アイピースの前に紙を少し離しておいてそこに月を映し出してみんなで見る(その場で考え付いたみたいです)だとか、いろいろ自分で工夫していました。「お父さんみたいにコンピュータの画面で見るのじゃダメだ、紙に写した方が細かく見える。」とのことです。

この方法よくよく聞いてみると、まず紙に写して好きな大きさになるように紙とアイピースの距離を調節して、その後つまみで焦点距離を合わせて紙の上でピントを出すなど、結構考えて工夫しながらやっているみたいです。このころの子供は伸び盛りで見ていても楽しいです。

NatsuとSukeと、もう一人スタッフのお子さんで前回の3月にも一緒に遊んだ3年生の男の子と、この日はずっと3人で一緒に盛り上がっていました。前回お世話になった女性ボランティアの方には、3人あわせてまた今回も色々面倒を見てもらったみたいです。毎度毎度ですみませんが、本当にありがとうございました。夜、3人がお別れする時ちょっと寂しそうでした。またいつか来るときに会おうと約束をして別れていました。


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Sukeの愛機SCOPETECH。これが一番扱いやすいみたいです。

話は少し観望会に戻りますが、実はこの日はシンチレーションが相当良くて、試しにASI294MCを隣の人が持って来ていたSkyWatcherの25cmのニュートン反射に取り付けてもらって、土星、木星、火星を見てみました。土星はカッシーニの間隙が綺麗見えていましたし、木星の縞もかなり細かく止まって見えました。眼視だとどうしても赤一色にしか見えなかった火星も、PCの画面で見るとうっすらと模様と極が見えていました。

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PCの画面の上ですが、結構綺麗に見えてしまいます。上の写真のようにPCの画面をスマホで撮影する方もたくさんいました。

観望会が終わるころにカメラを再びFS-60CBに戻して、北アメリカ星雲を入れて、タイムアップでした。片付けのライトかついてからも北アメリカ星雲が見えるのには、自分でも結構驚きでした。でも、あまり多くの種類の星雲を見せることはできなかったので、一度夏の星雲、星団で電視観望にむいているものをピックアップする必要性を感じました。やはりどの天体がいいかなどはまだまだ知識的に未熟だなと痛感しました。


結局忙しくて夜ご飯を食べる暇も全くありませんでした。観望会が終わってからスタッフ用の簡単なお寿司や饅頭、メロンパンとか頂いてやっとお腹が落ち着いたのですが、ここからもう一つの楽しみが。なんとこの日は学校の校舎でお泊まりです。ここ天体望遠鏡博物館は、もともと小学校で、子供の希望でこの日は学校の旧家庭科室のとなりの準備室で寝ることになりました。子供たちは幽霊が出ないかとか大はしゃぎでした。

本当は月が沈んで撮影をしたかったのですが、さすがに昨晩は運転であまり寝ていないのと、明日の朝も早いので後ろ髪を引かれる思いでこの日は寝ることにしました。冷房もベッドもあったので非常に快適に眠ることができました。結局幽霊は出なかったみたいです。


香川の二日目に続きます。




 

5月24日、平日ですがとても晴れているのでASI294MCをMEADEの25cmシュミカセLX200-25に取り付けての電視観望です。焦点距離が1600mmのf6.3と、焦点距離があまり長くなく明るいので電視観望に向いてそうです。

実はこの日は惑星撮影のためにMEADEの25cmのシュミカセを使っていたのですが、実際の撮影をするにあたり、やはりまだ色々準備不足なところがあることが判明しました。まず、C8での惑星撮影の時に使っていたマイクロフォーカスを使うことができません。 もともとこの鏡筒は頂き物で、接眼部がオリジナルのものかどうかはわからないのですが、少なくとも付属のアダプターで手持ちのマイクロフォーカスを直接取り付けることはできませんでした。そのためミラーシフトを避けることができず、ピント調整がとても厳しいです。また、フードを用意していないため、しばらくすると補正板が曇ってきてしまいます。自宅で電源が取れたので無理やりドライヤーで温めたりしたのですが、ヒーターなども用意する必要があるかもしれません。あと副鏡の調整もまだ全然甘そうだということも判明しました。一度明るいところで合わせたのですが、内外像は全然ダメで、逆に内外像から合わせていくとピントを合わせた時に全然ダメです。そんなこんなでこの日は一旦惑星は諦めて、お気楽な電視観望へと路線変更したというのが実情です。

さてそんな適当な動機の電視観望でしたが、夏の星雲星団は久しぶりで、しかも新カメラと明るい鏡筒なので思いのほか楽しむことができました。まずは定番のM57です。

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SharpCap上で適当にスタックしたのを一旦PNG形式で保存して、ブログにアップするためにjpgに変換しただけの、後からの加工などは何もしていない、実際に画面でリアルタイムで見えている画像そのものです。4秒露光で、記録を見ると40回スタックしているので、計2分40秒の露光になります。拡大すると中心星もきちんと2つ写っています。解像度が高いカメラなので、リアルタイムで拡大しても画面が破綻しないです。ピントが甘く、流れてしまっているのは惑星撮影の際の鏡筒の副鏡調整の失敗であきらめたときの名残ですのでご容赦ください。

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右端の方に、近くの渦巻銀河IC1296も入ってはいますが腕はさすがに全く見えていません。IC1296の腕とともにM57をいつか綺麗に撮るのが目標の一つです。

ちなみに今回の電視は一回の露光時間を4秒、ゲインを470に固定して、dark画像を撮ってリアルタイムで補正をしています。dark補正をしないと

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のようにホットピクセルによる偽色が出てしまいます。dark補正をすると普通に見るぶんには問題にならないレベルくらいにはなります。また、赤道儀の極軸の精度が悪くて画面が流れていくと、星をうまく重ねていくアラインメントの効果で画面をずらしながらスタックしていくので、ホットピクセルが目立たなくなります。露光時間やゲインを固定しての電視は厳しいことも多いので、わざと極軸をずらすというテクニックはTipsとして知っておいてもいいかもしれません。

ちなみにこの偽色はASI294MCだけの問題ではなく、ASI224MCでも同様に出て来ます。というより、以前はじめてまともに極軸をきちんと合わせてから電視観望をやって、そのときにやっとホットピクセルに気づいたという経緯があります。


次も定番のM27です。ライブスタックで見たままのものです。4秒露光で46回、計3分4秒です。

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ちなみにその時の画面をiPhoneで撮ったものがこちらです。ちょっと明るく写っていますが、基本的にはノイズも色もその場で見るのと同じような見え味です。

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さすがに撮って出しだと少しノイジーなので、 Photoshopで3分加工です。お気楽3分露光に3分加工でこれならまあ許容範囲でしょうか。

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次はM13の撮って出しです。

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やはり周辺減光が激しいので、今度はフラット補正をリアルタイムでするといいかもしれません。ちなみにこれもPhotoShopでガンマだけいじる30秒加工で見栄えだけはもう少し良くなります。

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最後は三日月星雲。画面を撮ったのしか残ってませんでした。

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自宅からなのでこれくらいが限界です。あ、ちなみにこの日は上弦の月を過ぎたくらいで、この時間にはまだ月が明るく照らしていました。なので条件はそもそも良くないです。月がなければもう少し全体的にましになるかと思います。

久しぶりの一人電視観望でしたが、夏の星雲、星団を見ることができて結構満足でした。平日で次の日も仕事なのであまり遅くなることもできず午前0時前には退散でした。



 

2018/3/16、金曜の夜中0時、富山を出発し念願の天体望遠鏡博物館に行くために、香川に向かいました。このブログにコメントしてくれたTANKOさんが天体望遠鏡博物館のボランティアをしていて、観望会の時に来るといいと誘ってくれたので、もう少し暖かくなってからでもいいかなと思っていましたが、思い切って一番近い観望会の日に行くことにしたわけです。

今回の旅行のメンバーは家族4人で、私Samと中一の娘Natsu、小5のSukeと、あと珍しくうちの奥さんもついてきました。週間天気予報では土曜は雨だったのですが、ここ数日の天気予報はだんだん良くなってきています。途中の道もちょくちょく星が見えてきました。朝5時頃に淡路島に入り、7時前までSAで仮眠して、朝9時すぐくらいに高松市に到着しました。土曜の午前中は観光で、朝はセルフスタイルのうどんを早速食べました。「さか枝」という店で、まずセルフのスタイルに戸惑い、ぶっかけうどんとかけうどんの違いに戸惑いましたが、なんとか注文して安くて美味しいうどんを食べることができました。その後、高松観光名所の栗林公園に行き、遊覧船に乗り、ごくごく普通の観光を楽しみました。昼ごはんは今度は「松下」という製麺所系のうどん屋さんでした。ここも安くて美味しく、香川にはうどんが生活の一部だというのが実感できました。あ、妻は望遠鏡なんて興味がないというので、このあと一人で香川の名所金毘羅さん観光です。

さて、午後から我々3人は天体望遠鏡博物館です。高松から30kmくらい離れていますでしょうか。今夜は観望会までいるつもりなので、途中夕食のお弁当を買い込んで、午後2時前くらいに到着しました。

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天体望遠鏡博物館はもともと小学校だったところを、廃校になった際に借り受けて、2016年と結構最近オープンになったところです。外観は屋上のドームがなかったら本当にそのまま学校で、手書きの「天体望遠鏡博物館」の文字が、手作り感満載で、ボランティアで楽しくやっているのかなあと想像させられます。

到着するとすぐにTANKOさんが出てきてくれました。穏やかで優しそうな人で、挨拶もそこそこに早速我々3人を案内してくれました。最初に入った受付のあるところは大きな体育館のような中で、大型の望遠鏡が数多く陳列されていました。

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なんと、ここはもともとプールだったそうで、しかも室内プールなのに温水プールではなかったので、当時の子供たちは夏でも太陽が当たらずかなり寒かったとのことです。今でもプールに戻せるらしく、プールに蓋をかぶせた形で望遠鏡が置いてあります。一番古いのは1920年頃に日本に来たもので、製造はそれ以前とのことでした。

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当初は今でも残っている西村製作所が輸入を手がけ、それを手本にそっくりなものを作ることで技術を獲得して行ったようです。オリジナルのドイツ製のものと、それを元にして作った西村製のものを比べて見ることができるのですが、細かい加工のところまで本当にそっくり似ています。こうやって日本が近代化の道を辿っていったのだと知ることができます。

次は校舎に移動しますが、その校舎前にスライドルーフ式のドームがあって、昼間は太陽観測をしています。

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手前のLUNTの150mmと、いちばん奥に見えるのがCORONADOの60mm。

LUNTの口径150mmだとか、太陽を最近始めた私から見たらよだれが出るような機器を普通に使っています。晴れていたのでP.S.T.との比較もして見たかったので覗かせてもらいました。プロミネンスは出ていませんでしたが、太陽表面の模様はやはりかなりはっきりと見ることができました。隅の方にはCORONADOの60mmが使われることなく置かれていて、P.S.T.しか持っていない私としてはとても羨ましい環境でした。

ドームからそのまま校舎の教室に入ります。そこは本当に小学校そのままの教室で、望遠鏡組み立て教室などのイベントに使っているそうです。その教室を抜け、今は事務室となっている元職員室で他のボランティアの方達に少しだけ挨拶して、メインの二階教室へと移動しました。

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最初の部屋は望遠鏡の大群です。エイコーや山本光学、Cartonなど昔のメーカー、VixenやKenkoなど今も残っているメーカー、群雄割拠です。

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中でも目を引いたのが旧御三家で、ダウエル、パノップ、スリービーチが普通に並んでいます。

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これまで星まつりでダウエルを一度見た以外は、ほとんど実物を見たことがなく、噂でした聞いたことなかったので、これだけ数が揃っているともはや感動ものです。確かにやわそうな三脚などもありますが、赤道儀など結構しっかりしているように見えるものもありました。まだ御三家で星を見たことはないので、一度実際に星を見てみたいです。本当に噂通りもの凄いものなのか、それとも今見ても結構見られるものなのか。

次の部屋は俗にいう高級機と言えばいいでしょうか、今はもう撤退してしまったPENTAXが中心の部屋です。なんでも奥に並んでいる150mmは、工場に赤道儀共々そのまま残っていたものだそうです。

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上の3台はPENTAXの工場に眠っていたそうです。


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壁にはすごい数のPENTAX鏡筒が並んでいます。


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PENTAXのアクセサリーもまだまだここでは豊富です。

ちなみにこの部屋にはタカハシの機器の展示もありました。でもPENTAXに比べて意外なほど少ないです。なぜか聞いてみたのですが、おそらくタカハシ製品はなかなか手放さないからなのでは?ということです。これを聞いて、ああ、と納得しました。タカハシは今でも現役で、まだまだ使われているんですね。

3つ目の部屋は、歴史的に価値の高いものを集めています。いつの時代か誰に作られたかわからないとても古い望遠鏡が窓際にあります。五藤光学のではないかと思ったらしいのですが、微妙に違うようだとのことでした。次の部屋で後藤光学の望遠鏡の歴史がわかるので、そこにある鏡筒と比べると面白いです。

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ここでいちばん興味を引いたのは星野次郎氏作の反射型望遠鏡でしょうか。以前星野氏が書いた「反射望遠鏡の作り方」という本の復刻版を買った話を記事にしたのですが、この本に載っている反射型望遠鏡の実物を見ることができるのです。本(こちらも残念ながら復刻版)のそのページが開いてありますが、本当に本に載っている図そのままです。

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また、百武彗星で有名な百武祐司氏が実際に百武彗星を見つけた双眼鏡も飾ってあります。

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最後の部屋は五藤光学の歴史がわかる部屋です。

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綺麗なブルーがトレードマークのマークXも普通にあります。

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二階の最後の部屋は多目的教室で、当時の小学校の様子が飾ってあり、イベントなどにも使うそうです。面白いのは多目的教室のところの廊下に並んでいるMIZARのカイザーで、当時かなりの数が出たのでしょう、綺麗な状態でズラーッと並んでいました。

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三階は図書室になっていて、天文雑誌や天文に関する書籍がたくさんあります。

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中でも雑誌の充実度はすごくて、「天文ガイド」を始め、「星ナビ」や「SKYWATCHER」はもちろん、「月刊天文」や「天文と気象」も創刊号から全て揃っています。天文ガイドは何セットかあるそうです。

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各種雑誌の創刊号や貴重本の棚です。

ここは資料館にもなっていて、中島要氏、木辺鏡、苗村鏡で有名な木辺氏、苗村氏が磨いた鏡を比べることができます。

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見学が終わったらすでに16時過ぎ、少し休憩がてらTANKOさんが高校生の頃に作ったという反射鏡を見せてもらいました。子供達は、望遠鏡が鏡から作ることができるということにびっくりしているようでした。

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そんなこんなで、観望会の準備を始めました。子供達はその間ボランティアの職員の方達に色々相手をしてもらっていたみたいで、後から「滝を見た」を喜んでいました。

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観望会は100人ほどの参加者がいたということですが、空は暗く、かなり環境の良いところでこれだけの人数を集めて星を見ることができるのは素晴らしいと思います。一週間前の週間予報では雨で半分あきらめていたのに、結局この日の空は晴れ渡り、素晴らしい星空になりました。私もいつもの電視観望を披露したのですが、久しぶりに一つ大失敗をやらかしました。富山と香川は緯度、経度ともに結構な違いがあるのです。それを無視して、極軸もまあ初期アラインメントで合わせれば適当でいいだろうと思っていたのですが、初期アラインメントで星が入らないのです。それでも強引に星を入れてしまったのが敗因でした。自動導入の精度が全くありません。19時近くになり、その状態でお客さんが来始めてしまったので、仕方なく自動導入である程度まで持っていって、あとは適当にずらして導入するという形になってしまいました。

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今回は23インチのモニターを持っていったので、多くの人が一度に見え、迫力がある星雲が見えました。導入したのは、まずはM42オリオン大星雲。これは明るく見やすいので、星雲のモクモクしているところまでよく見え、皆さんとてもびっくりしていました。特に、他の鏡筒でもアイピースでM42を入れていたので、見比べることもできたのが面白かったのではないかと思います。アイピースのシャープさと、電視観望での星雲の色、さらに肉眼でもうっすら見えるオリオン大星雲を見比べるというのは、かなりインパクトがあるのかと思います。

次に導入したのはM45プレアデス星団、すばるです。さすがに光害の少ない夜空です。ライブスタックが効いてくると星間分子雲の青色が綺麗に出てきます。最後はバラ星雲。これもライブスタックのおかげでバラの構造がかなりわかるくらい見えてきます。これには星に詳しいボランティアの方達も注目してくれていたようです。

本当はこれ以降、系外銀河を入れたかったのですが、自動導入の精度がボロボロで結局導入することができませんでした。これは本当に申し訳なかったです。今回の反省を生かして、緯度経度の合わせ方を今一度確認しておこうと思います。

さて、子供はというと最初は星を見ていたらしいのですが、そのうち観望会に来ていた子たちと友達になって、適当に5人くらいでストーブのある部屋で暖を取っていたらしく、富山のことや香川のことを色々話していたみたいです。星もそうですが、夜に知らない別の土地で、子供どうしでいろいろ話すというのもまた、将来いい思い出になるのではと親心に思ってしまいます。

この日はとても寒く、21時前にはお客さんもかなり少なくなり、片付けを始めました。全て荷物を車に積み込むために時間がかかってしまいましたが、片付け終わって事務室に行くとみんな集まって、結構まったりモードで喋っています。我々も混ざって、お菓子をつまみながら天文談義や、博物館のことを色々聞いて盛り上がっていました。もっと色々話したかったのですが、さすがに昨日の夜中から移動して、子供もそうですが私も疲れてきてしまったので、ちょっと早めですが22時前くらいにはおいとますることにしました。なんでもTANKOさんはその日学校に泊まっていくらしく、子供がお化けが出ないかちょっと怖がっていました。

宿は高松市内の「旅籠屋」。妻は持って来た折りたたみ自転車で駅から移動して先にチェックインしてくれています。22時半頃には宿に到着し、本当にそのまますぐにバタンと眠ってしまいました。とても充実した一日でした。


二日目は朝から観光です。高松から少し東に行った「四国村」というところと、そのすぐ上の屋島というところを回りました。


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屋島からの景色。空気が綺麗だと遠くに瀬戸大橋が見えるそうです。


こういったところは妻がいなければ行くことはなかったでしょう。「香川どこ回って来た?」と聞かれて、「天体望遠鏡博物館だけだよ。」とならなかったのは妻のおかげで、一泊二日の強行スケジュールでしたが、家族サービスも含めた楽しい旅行となりました。

お昼は屋島の観光案内ボランティアの人に聞いた「善や」といううどん屋さんです。おでんなどもつまむことができ、最後だからと贅沢に色々選んでも4人で3千円と、うどん屋さんんはかなりリーズナブルです。帰り際に麺を打っているところを見ることができました。打って、切って、茹でてを連続でします。本当に打ち立てを食べられるわけです。美味しいはずです。

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午後ですが、再び昼から天体望遠鏡博物館に帰りがけに寄ることにしました。もう少しじっくり見たかったことと、ボランティア活動に興味があったからです。

この博物館は天文マニアはもちろん、お遍路さんの88番目の最後の寺に行く途中にあるので、お遍路さんの途中で寄られる方や、ふらっと立ち寄る一般の方も多いそうです。いうまでもなくマニアックな施設なので、なかなか一般の人には辛いのかもしれません。事実、二日目に顔を出した妻は望遠鏡がよくわからなくてあまり面白くなかったと、正直に言っていました。

元々ここは、本来処分されていたはずの貴重な望遠鏡を後世に伝えるために収集するのが一番の目的のはずです。なかなか収益が出るような施設ではないことは容易に想像できます。そのため小学校の跡地を無料で借り受け、無給のボランティアで好きな人が集まって運営しているとのことです。「この施設は売り上げがない」と言っていたのが印象的でした。入場料はとっていますが、これは市の方へ行くそうです。地元の方の協力も欠かせない存在だそうです。また、定年され時間をかけてくれる人たちがいるおかげでなんとかやっていけるとも聞きました。その過程で、天文機材を展示し、観望会などで一般の方にも星を見てもらい、望遠鏡工作教室などのイベントなども行なっています。

今回招待してくれたTANKOさんも1年ほど前に訪れて、程なくしてボランティアに申し込んだとのこと。私は富山で遠いので、実際に何ができるかはわかりませんが、それでもこの活動は素晴らしいと思ったことと、子供ともどもお世話になったにもかかわらず、皆さん明るく楽しそうに対応していただいたことが印象的で、私もボランティアとして登録だけはさせていただくことにしました。なかなか現場まで行くことはできないと思いますが、それでも何か協力できたらと思いながら、香川の地を後にしました。帰りは渋滞もありましたが、22時頃無事に自宅にたどり着きました。

天体望遠鏡博物館のボランティアの方々、本当にお世話になりました。また今後ともよろしくお願いします。

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ASI294MCを使っての電子観望を以前レポートしましたが、鏡筒は口径わずか60mmのFS-60Qを使ったため、暗いというのが印象でした。口径のもっと大きな鏡筒を使えばこの問題は解決するのではと思い、今回は焦点距離が800mmと比較的近いBKP200を使って試してみます。

計算上は口径が200mm/60mm = 10/3倍、焦点距離が800mm/600mm = 4/3倍なので、明るさは ((10/3)/(4/3))^2 = (5/2)^2 = 25/4 ~ 6倍くらいになります。FS-60Qの6秒露光がBKP200での1秒露光に相当するということです。


まずオリオン大星雲。明るいので非常に見やすいです。今回は動画です。

 



さすがは口径200mm。500ms露光ですがほぼリアルタイムになっていて、見ていても全く見劣りしません。もちろんASI294MCの高感度と高解像度、高い飽和容量も効いているでしょう。

ライブスタックの様子も映像でアップしておきます。画像調整を少ししているので、上の動画とは少し見え味が違いますが、スタックしていくにつれてノイズが減っていくのがわかると思います。



最後は馬頭星雲と燃える木ですが、今日は少し霞みがかっているせいか、自宅からではあまりはっきりとは見えませんでした。こちらは6.4s露光でのライブスタックになります。最初見えなかった馬頭星雲が、スタックするにつれて、見えてくるのがわかると思います。


他にもいろいろ見たのですが、一つ気づいたことがあります。どうも迫力に欠けるのです。最初は春霞のせいかと思っていました。でも先の馬頭星雲でも、FS-60Qの時の方が暗いのですが迫力がある気がするのです。例えば以前撮った写真の記事と比べて見てください。明らかにFS-60Qの方がよく見えています。

ここでやっと気づいたのは、BKP200にセンサー面先の大きいASI294MCをつけると、周辺減光が激しいのです。周辺減光といっても普通に眼視する分には全く気にならないレベルです。でも電視の場合にはある意味明るさの違うごくわずかな色領域をリアルタイムであぶり出すようなことをするので、どうしても周辺減光が目立ってしまいます。これが圧倒的に迫力を無くしています。フラットで補正すればいいかもしれませんが、露光時間、ゲインごとにフラットを用意して、リアルタイムでそれぞれの設定によって変えていくなんてことは現実的ではありません。

また、これは反射のせいなのでしょうか、コントラストが低い気がします。副鏡などがあるので反射の方がコントラストが低くなるという話はよく聞きます。通常の撮影では画像処理でコントラストを多少持ち上げることができるのですが、今のSharpCapではコントラスト調整はありません。V3.0以前はコントラストなどがあったので、もしかしたら古いバージョンの方が見栄えがいいかもしれません。最近雷ボタンに頼りすぎなのですが、調整機構を省かれてしまった弊害が出ているのかと思います。

今回の状態はBKP200のため明るさ十分、ASI294MCのため解像度十分過ぎ、でも周辺減光影響大の状態です。解像度が十分すぎるので、もしかしたら焦点距離が3ぶんの2以下になるFS-60CB状態にして、明るさを2倍以上にして、解像度は犠牲にし(それでもまだPC画面の解像度に比べて十分すぎ)、より広い範囲で見るのが一番楽しいかもしれません。



天リフオフ会でのMさんからのリクエストにお応えして、SharpCapを使った電視観望でのトラブル解決集を作りました。うまく見えない時に参考にしてください。

電視観望の基本的な説明は
  1. 電視観望を始めてみたい方へ
  2. 電視観望実践編
  3. 電視の楽しさ
をお読み下さい。一度試してみてうまくいかないときに、今回のトラブル解決集が役に立つかもしれません。



以下FAQ集です。他にも気づいたら随時追加していきます。

・バージョンはどれを使ったらいいの?
2018年3月現在の最新版の3.1は、電視観望に使える最適化ボタンがついているのでオススメです。有料ですが大部分の電視観望に必要な機能は無料で使うことができます。バージョン3.0台もしくは2.9台でも電視観望でもちろん使えますが、調整に少しテクニックが必要になります。

・星雲の色が薄い 
まずは比較的見やすい天体から始めましょう。冬ならオリオン大星雲M42、夏なら惑星状星雲のM57が明るくてオススメです。

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・それでもまだ暗い。
露光時間とゲインを調整しましょう。露光時間は1秒くらいから始めましょう。ゲインはとりあえず最大(カメラによって違います)か、ゲイン最大であまりにノイズが多いならそれから50(5dB=1.7倍)とか100(10dB=~3倍)下げたくらい。

・明るさはこれくらいでいいの?
右パネルの中にある、ヒストグラム(Display Histogram Streatch)を見て下さい。ピークが左すぎたりしていませんか?ピークの位置を左側3分の1くらいになるような明るさを目安に、露光時間とゲインを合わせてください。

・画面は十分明るいんだけど、星雲が全く見えません、導入はうまくいっているはずなのに、なんで?
ヒストグラムのところにある、雷のようなマークのボタンを押してください。かなり見栄えが良くなると思います。

・あ、なんか見えた、でもちょっと見えにくいです。
カラーバランスはあっていますか?ヒストグラムの赤、青、緑のピークの位置が同じところになるくらいに、White Bal(R)とWhite Bal(B)を調整してください。その後、もう一度雷ボタンを押してください。


・でもなんか、色が赤っぽかったり、逆に緑ぽかったりしてます。
カラーバランスはかなり微妙です。White Bal(R)とWhite Bal(B)の値を5とかかえると相当印象が変わります。1とか、2くらいでかえて、好みの色になるよう微調整してみてください。その後、雷ボタンを押すのをお忘れなく。

・さっきまで見えていたのに、どこか触ったら突然見えにくくなった。
ゲインとか、露光時間とか、何か変えたりしませんでしたか?そんな時は雷ボタンを必ず再度押してください。

・結構見えるようになったけど、まだ見栄えがイマイチ
雷ボタンも完璧ではありません。試しにヒストグラムにある3本ある黄色い縦の点線のうち、左2本を動かしてみてください。左2本の間の隙間が小さいほど、淡い部分をあぶり出します。一番左の線を動かすと真ん中の線も合わせて動きますが、これで全体の明るさ(バックグラウンド)を調整できます。2本の線の隙間でピークを挟むようにするくらいがいいでしょう。

・結構見えるようになったけど画面がザラザラしている。
ゲインが高すぎるなど、ノイズが多いからです。SharpCapの目玉機能のライブスタックを試してみましょう。上の方にある「Live Stack」ボタンを押してください。下にパネルが出てきます。同時に画面がスタックされてノイズがどんどん少なくなっていくのがわかると思います。

・ライブスタックがうまくいかない 。
「Alignment」機能がうまくいっていない可能性が高いです。画素数が多くて細かすぎるカメラの場合少し調整が必要です。「Alignment」タブの「Minimum star width」と「Maximum star width」の値を増やしてみてください。「Highlight Detected Stars」にチェックを入れると画面上で検出された星にマークがつきます。マークがつかなかったらうまく検出できてない証拠です。

・Alignmentがどうしてもうまくいかない。
とりあえずAlignment機能を切ってしまうのも一つの手です。星が少し流れていきますが、自動追尾のついている赤道儀や経緯台なら多少の時間はだいじょうぶなはずです。

・ライブスタックをしたら突然画面が暗くなったり明るすぎたり。
ライブスタックのヒストグラムで雷ボタンを押していませんか?その場合は右のパネルにある小さいヒストグラムの雷ボタンをの下のリセットボタンを押してください。少し解説すると、①まずはライブスタックにあるヒストグラムでの調整した結果が、②次に右パネルにあるヒストグラムに反映されます。さらに③右パネルでの効果と重ね合わせたものが結果として④メイン画面に表示されます。2箇所のヒストグラムで操作すると混乱してややこしいので、ライブスタックにあるヒストグラムを触るときは、右パネルのヒストグラムは(雷ボタンの下のリセットボタンで)リセットして何の効果もない状態するなどしてわかりやすい状態で試すのがいいと思います。

・いろいろやったけど、それでもまだ星雲が見えない。
暗い星雲に挑戦していませんか?その場合は露光時間を増やして、ゲインを下げてみてください。読み出しノイズが小さくなるので、より淡い星雲まで見えるようになります。15秒くらいまで増やしてみてもいいです。

・それでもどうしても見えない場合は?
都会で明るすぎるとか、満月で明るすぎるとか、環境が悪すぎる場合は見えにくいです。また、カメラの感度が低い、望遠鏡の口径が小さすぎて暗すぎるなどの機器の問題も。薄雲が出ていて見えにくい場合もあります。諦めが肝心な時もあります。時間を置いて冷静に考えるとおかしい部分を思いつくこともあります。トラブル解決も楽しみの一つと思うくらいの気持ちで、余裕を持ってやるのがいいのかなと思います。


皆さんどうでしょうか?役に立ちましたか?
どうしても解決しない場合はこのブログにコメントしてください。相談に乗ります。







 

昨晩は楽しかったです。夕方から外に出ていたのですが、19時ころからどんどん雲が多くなってきたので諦めていたのですが、22時過ぎにまた外に出てみると、なんと雲がほとんどなくなり晴れ渡っています。やっと新カメラでテストが思う存分できそうです。星はそれほど多くは見えないので透明度は大したことないですが、赤道儀をセットして準備を始めました。

場所とセットアップは先日と同様、自宅の庭で新CMOSカメラASI294MCをつけたFS-60QをAdvanced VXに載せています。口径は60mm、焦点距離は600mmのF10になります。 

まず試したのは先日の最後に雲がかかってしまったM42、オリオン大星雲です。4秒露光で、16回スタックです。淡いモクモクまで見え始めていて、もう前回よりも圧倒的にすごいです。これでわずか総露光1分ちょいです。ASI294MCのポテンシャルがわかる一枚です。ちなみに先日ASI224MCで撮ったものがこちら。恒星の飛び具合(224のはピンボケとうわけではないです)もかなり改善されているのがわかります。

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このオリオンもそうですが、今回見て回った天体のうちいくつかは、各露光のフレームをfits形式で残してあります。また、ライブスタックをした結果も画面で表示されたままのものをPNG形式で、またトーンカーブとかの効果が入っていない、スタックしだけのそのものをRAW形式で保存してあるので、後日画像処理をしてそれぞれの結果を比較したいと思います。

これ以降、電視て見ていった時間順に示します。

次に、バラ星雲です。以前のASI224MCの結果と比べると飽和は抑えられていて、色も自然ですが、かなり暗くなっています。これはSharpCapの新機能のトーンカーブ調整であわせているためで、画面のコントラストなどの調整がなくなっているからです。明るさを出したい時もあるので、トーンカーブのみでなく画面調整の項目も残しておいて欲しかったです。

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続いて馬頭星雲と燃える木です。これも以前と比べると明るさが足りないです。明るさが足りない理由の一つがやはりノイジーということもありますが、今回はスタックを重ねることができなかったことも原因の一つです。冬場で寒いので、StickPCに繋げてリモートで家の中から接続してます。接続自身は多少の画質劣化はあってもそれほど問題はないのですが、それよりもStickPCのUSBの転送速度のせいでしょうか、フレームレートが高すぎて取り込みを落としている可能性があるとの警告がしょっちゅう出ています。実際、結構な率で取りこぼしや、アラインメント失敗が起きています。これは実際に外でまともなPCに接続して直接見ていた時には気づかなかったことなので、やはり電視にはSrtickPCは少し非力なのかもしれません。

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オリオン座星雲内で、M78です。実は自分で見るのは初めてです。別れている様子はなんとかわかりますが、細かい構造はさすがに厳しいです。

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M45、すばるは結構進展がありました。自宅で星間分子雲がこれだけ見えたのは初めてです。

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クラゲ星雲です。さすがに淡い天体は厳しいです。

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ペルセウス座の二重星団です。星団は比較的電視に向いているかもしれません。もう少し露光時間を伸ばすなど、まだ工夫の余地がありそうです。

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続いてモンキー星雲。これもバラ星雲やクラゲ星雲と同じくやはり暗くて色が薄いです。結構露光時間を取ってもこれなのでリアルタイム性という観点からいくと厳しいかもしれません。口径の大きい鏡筒を試してみたいです。

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M1、カニ星雲のリベンジですが、前回とあまり変わりありません。今回も結構拡大しています。やはりこの口径の鏡筒ではこれくらいが限界か。

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午前3時過ぎ、夜も更けてきた最後の方はもう春の星座になってきます。系外銀河です。「マルカリアンの鎖」と呼ばれるM84、M86、M87周りです。NGC4402, 4388, 4413, 4425, 4435, 4438, 4461なども見えています。このころになるとまた透明度が悪くなってきて、星が見えにくくなっていました。それでもこれくらいは見えるので結構驚きました。

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富山は海に面している北のほうが街なので、北の空は明るくてこれまでほとんど見たことがなかったのですが、夜中で街灯りも多少はマシかと思い、少し見てみました。下はM106、りょうけん座の渦巻銀河です。腕の様子も多少見えています。他にもNGC4217やNGC4220も写っています。色がつかないので電視のメリットは半減しますが、それでも光害の中、系外銀河も意外に見えるようです。

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午前3時半過ぎ、風が強くなってきました。フクロウ星雲を狙って見ましたが、光害と風でかろうじて穴二つが見えているくらいでしょうか。風で赤道儀が揺れているというよりは、繋がっているケーブルの揺れのようです。

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最後の最後で真北のM81を見てみましたが、さすがにこの方向は厳しいみたいです。空も透明度が相当悪くなっていて、外に出るとほとんど星も見えない状況でした。

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少し時間を戻して、同じ日の夕方過ぎにオリオンが登り始める18時半ころにSIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmにしてASI294MCに取り付けて見てみました。焦点距離が短いので星の数は大したことないですが、かなり広い範囲を見渡せます。ヒアデス星団、すばるがはっきり見えています。雲があるのと、透明度もよくなかったので目ではすばるがやっとぼやーっと見える程度でしたが、PCの画像を通すとはるかに星の数が多くなります。WideBino28で見た時と同等か、それ以上でしょうか。複数の星座が一度に見えるので、星座をみんなでトレースしながら確認するのとかに使えるかもしれません。

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今回のまとめ

やはり全般に暗いというのが挙げられると思います。特に淡い天体は厳しいです。この面積のセンサーを有効活用するためには、できるだけ焦点距離をキープしたまま鏡筒の口径を大きくする必要がありそうです。

あと、まじめに撮影をしようとすると厳しいかもしれませんが、富山でも意外に北の空も電視だと楽しめることがわかったので、今度もう少し探索してみたいと思います。

とにかく昨晩は久しぶりに晴れた空を満喫してかなり満足でした。後日、fitsで保存した画像を加工したものも比較してみます。そこそこ見える画像になるのか、それとも全くダメなのか。もし撮影の道がひらけそうなら、次はノイズを最適化して、ガイドで長時間露光でしょうか。

 

週末の金曜日、夕方ものすごく晴れていたので張り切っていたら、食事を終えた午後7時頃にはまた雲が。それでも昇りかけのオリオン座は見えていたので、短時間ですがASI294MCに再びNIKKORの50mm f1.4をつけてバーナードループに挑戦しました。

結果はかなり厳しかったです。 6.4秒露光を50回ほどスタックしていますが、数十回くらいからはほとんど改善しません。よく見ると三つ星の下を回り込むように、本当にうっすらループが見えている程度でしょうか。馬頭星雲と燃える木は小さいですがきちんと色がついて見えています。

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レンズは十分に明るいので、やはり厳しいのは自宅庭の光害のせいかと思います。電視だと流石に淡いものはなかなか手強いです。次の手は光害防止フィルターを入れるとかでしょうか?あと、SharpCap自身にフラット補正の機能があるので、それも試す価値があるかもしれません。

あまりに寒いのでしばらく家に入り、温まってから外に出たら雲一面と、ものすごい風でした。ショックだったのはPCが風で吹っ飛んでいたこと。少し傷がつきましたが、一応問題なく動いて今もこのブログを書いています。机から落ちていたのによく壊れなかったです。短時間でも放っておくのはちょっと心配です。反省しました。

 

もう、ムハッという感じです。ASI294MCすごすぎです。電視の画面の中で神々しいくらいの星がちりばめられています。

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オリオン座の三つ星付近です。画面は何の加工もしていません。
露光時間800ms、ゲイン450で、スタックも何もしていません。
iPhoneでPCの画面をそのままとっただけです。


今日もずっと雪で天気が悪かったのですが、夜に外に出て見ると雲が少し切れているところがあったので、駄目もとと思いながらASI294MCを出しました。

カメラ側はZWO製のCanonアダプターを付けて、レンズはNIKKOR-S 50mm F1.4のオールドレンズにCanonアダプターを付けてです。二つをくっつけて、簡単に三脚の自由雲台に乗せてのマニュアル導入です。中くらいの星座がちょうど入るくらいの画角なので、かなり広角で、手で合わせるので十分です。

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雲の切れ間といっても、けっこう霞んでいるので、目ではほとんど星なんて見えないです。たまに明るいプロキオンが見えるくらいで、リゲルもベテルギウスもほとんど見えません。とにかく動画を見てください。



ものすごい高感度のためにまるで昼間みたいに見えますが、れっきとした夜の映像です。場所は自宅の庭。露光時間は400ms、ゲインは500。ASI294MCの最大ゲインは570なのですが、それに近いゲイン500でもノイズがこれまで使ってきたカメラよりも圧倒的に少ないです。アップロードのために解像度を1024x698に落としていますが、もとは4144x2822の超高解像度映像です。

何本か撮影したうちの一つですが、間も無く雲が多くなってきて撤収しました。とにかくASI294MCですが、凄いポテンシャルかと思います。早く晴れたににじっくり見たいです。


その5: 2017/12/21にFS-60Qで電子を試しました。
 

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