ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:見学、訪問 > 天文関連ショップ

つい先月の末にも天ショップ巡りをしましたが、今月も関東方面に用事があり少しだけ時間が取れたので、秋葉原でスターベースとKYOEIに行ってしまいました。

スターベース

まずはスターベースです。

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ここで面白かったのは、仲のいいS君に紹介された新人のK君です。4月からアルバイトで来ているとのことで、上の写真にも姿が写っていますが、入店した時にちょうど店の前で鏡筒を触っていました。「あ、見慣れない人だ、ずいぶん若そうだな。もしかしたらメーカーの人かな?」とか思っていましたが、スターベースでのアルバイトさんとのことなので、これからも会うことができそうです。S君によると、K君はガチガチの眼視マニアだそうです。現在都内の大学院生で、高校の頃から天文部で活躍していたとのことです。でもよくよく話してみると、このほしぞloveログのことを知っていて、しかもTwitterでフォローしあっているということがわかりました。というか、ブログを相当読み込んでいてくれて、かなり突っ込んだ話をすることができました。眼視中心なのは撮影が大変だというのも理由の一つらしいのですが、この間のラッキーイメージの記事も読んでいてくれて、ラッキーイメージはガイドとかもなく機材がシンプルそうなので興味があるとのことです。

K君がせっかくの眼視マニアということで、これまでわからなかったことをいくつか聞いてみました。例えば「撮影用にいい鏡筒なのに、眼視用に向かないとはなぜか」とかです。単純に考えると撮影でアラが見えないくらい十分に使える鏡筒なら、眼視なんかは全然問題ないのではと思っていたからです。K君曰く、「眼視では中心像を強度に拡大することがあって、ディフラクションリングだとか見えた方がいいが、4隅はあまりこだわらないことが多い。逆に撮影用には4隅もこだわるために中心像だけを求めるようなことはないので、中心像だけを比べた場合、眼視に向いた鏡筒があるのでは。」とのことでした。私自身はあまり眼視のことはよくわかっていないので、本当に素人質問で申し訳なかったですが、わかりやすく答えてくれました。

実はスターベースのブログでFOA-60を使って、鉄道や航空機をものすごくシャープにとっているページがあって、かなり興味を惹かれていたのですが、ちょうどK君が触っていたのがFOA-60でした。アイピースのチェックをしているとのことで、少し見せてもらいましたが、ものすごくシャープに見えました。しかも軽いとのことなので、確かに長焦点レンズとしても使えるのかと思います。私も今度、手持ちのFS-60Qで航空機とかの撮影を、一度試して見たいと思っています。

あと、ちょっと前にTwitterで知り合った高校生の話が出ました。高校生でなんと光学設計までやってしまうような子なのでもう完全な天文マニアかと思いますが、K君も彼のことを知っていたので、一部で話題になりつつあるようです。彼が今度、岐阜で観望会を企画しているようです。ちょうど元号が変わる日の夕方から夜中にかけてで、私もたまたま近くに行くので、できたら電視観望機材を持って参加しようと思っています。「こんな子が将来光学設計とかの道に進んでくれたらなあ」とか3人で話しながら盛り上がっていました。スターベースのS君もK君も、高校生のS君も期待の若手です。この分野を引っ張っていってくれるような存在になってくれると嬉しいです。アマチュア天文界が、若い人や女性も含めて広がっていくような、未来のある分野になっていってくれればと、切に思います。


KYOEI

その後、夕方遅くにKYOEIに移動しました。途中、アイドルらしき女の子たちが走っているバスの中で歌って踊っているのを横目にKYOEIまで向かいました。

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秋葉原もどんどん変遷しています。私が初めて秋葉原を訪れたのは大学で東京に出てきたときでした。その頃は電気街とかパソコン街とかいう雰囲気でした。天文を初めた3年前からでさえも、秋葉原の天文ショップは変わっています。4件あった天文ショップが、今は2件だけなので少し寂しいですね。せいぜいそこにヨドバシとキタムラが加わるくらいです。もう少し天文とかカメラ関連で回れる店が増えるとより楽しいのですが。

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さて、KYOEIではずっと欲しかったZWOのフィルターホイールを購入しました。電動の5枚のフィルターを入れることができるものです。在庫切れのところが多かったのですが、KYOEIさんが在庫をもっていたので、無事に購入することができました。開けてみたら細かいネジやら、多分フィルターを固定する薄い板だと思うのですが、これが何枚もとか、いろいろ部品が入っていました。これで手持ちのバーダーのRGBフィルターと唯一のモノクロのASI290MMで少し遊べそうです。惑星も今年はRGB撮影に挑戦しようと思っています。いつかナローバンド撮影とかもやってみたいと思いますが、そちらは一からフィルターを揃える必要があります。

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もう一つ、最近話題になっているケンコートキナーのスターリーナイトフィルターが欲しかったのですが、どうやらちょうど次の日発売で、しかもサイズがいろいろあり、大きいのは結構高いとのことで、今回は手に入れることができませんでした。Samyangの14mmには大きいものでもそのままでは取り付けることができないそうです。なので購入する際にはどのサイズをどうやって取り付けるかをきちんと考えなかればダメみたいです。

と、こんなことを含めていつもの仲のいいMさんとずっと話しをしていました。MさんはRevolution Imagerの頃からいろいろ相談に乗ってもらい、いつも親切にしてくれるのでとてもありがたいです。この日も、星や機材ネタ、鳥のことなど、話は多岐にわたります。最後はインフレーションやビッグバンのことまで話が広がりました。そんな中で、先週撮った黒点の画像を見せたら流石にびっくりしていました。このブログをずっと読んでくれている方はわかるかと思いますが、あの太陽画像は、実売の1/4位で買ったジャンクPSTと、貰い物(実売価格も全然安価だったみたいです)の10cmのアクロマート屈折の魔改造機で作ったもので、機材としてはとてもじゃないですが高性能とは言い難いものです。単に値段と口径のみが取り柄で、高級機と比べたら操作性やらエタロン精度やら、欠点も数え切れないほどあります。撮影に使ったカメラのASI290MMだけはKYOEIさんで(めずらしく)新品で購入しているので、その成果をお見せできたような形になります。それでも私的にはこの機材でここまで撮れれば結構満足だったのですが、そのことを話すとMさんも大いに喜んでくれました。いつも小物ばかりの購入で話を聞いてもらって申し訳ないです。

あともう一つ、途中の「あきばおー」というお店で7インチの小型のモニターを購入しました。Stick PCのモニター用です。Remote desktopですんなり繋がればいいのですが、最悪遠征先とかで繋がらなかった場合の非常用です。IPS方式というもので、小さいですがデモを見る限り結構綺麗に表示できるみたいです。

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とこんな調子でお店を回っていたら、今回はいくつかモノを購入してしまいました。最近はできるだけ無駄遣いは控えようと思っているのですが、ホイールも小型モニターも前々から欲しいと思っていたものなので、その場で見てしまうとどうしても手が出てしまいます。まだ小物だからなんとかなりますが、大物だけはその場の雰囲気で買うことは、今の所かろうじて止めることができています。でも鋭い星像の大口径の鏡筒がものすごく欲しい今日この頃です。はい、値段もものすごいことになるので実際はおいそれとは手が出ません。


久しぶりに休日に関東に行きました。それでも結局いつもの天文ショップ巡りです。かつての秋葉原フルコースにあたる大手3件、スターベース、KYOEI、中野に移転したシュミット+ヨドバシとキタムラです。


ヨドバシカメラ

出発はアキバヨドバシ。3階の望遠鏡売り場です。この間、富山のケーズデンキで家電量販店の望遠鏡売り場を見たので、それと見比べてみます。

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まずは展示してある本数が全然違います。パッと数えただけでも20本以上の鏡筒があります。さすが日本で(多分)最大の家電量販店です。メーカーもVixen, Kenko、MEADEなど、主要メーカーが置いてあります。ケーズデンキにあったセレストロンは置いてありませんでした。あまり見たことがないのではNATIONAL GEOGRAPHICブランドの屈折と反射が、特価で出ていました。初心者用ですが、かなり値ごろ感のある価格だったので、その場でもお客さんが一台買っていました。初心者用といっても、反射は赤道儀タイプなので、結構楽しめると思います。

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それでもさすがはヨドバシ、入門機だけでなく上級機も置いてあります。VixenのAPやSX2やSXD2などです。

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ポタ赤もスカイメモやポラリエなどいくつか置いてあります。

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アクセサリー類もかなりしっかりしているので、初心者だけでなく、普通に天文を続けていってもある程度のものを揃えることができます。入門機を買う人も、高級機と直接の場で比較することもできるので、かなり参考になるのでないでしょうか。

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ここは双眼鏡も充実していて、いろいろ見比べることができます。最近やっと少し、双眼鏡を見て不満に思う点が出るようになってきました。わかりやすいのは白と黒の境界線の収差と、周辺のボケです。双眼鏡でレジの方を覗くと、ちょうど上の方に黒枠の写真が白い壁に何枚か貼ってあるので、そこが距離的にも見やすく、性能比較をしやすいです。収差があると白と黒の境界線で、赤と緑などの色が見えてきます。これを右端で見るのと左端で見るので例えば赤と緑が逆転したりします。EDレンズなどでは確かにこの色が目立ちにくく見えるので、EDレンズの効果を実感することができます。他にも、口径の割に明るかったり暗かったりの差があるのもわかります。全体に黄色っぽく見えたりするのもあるのですが、私はあまり好きではありません。でも私がわかるのはこの程度です。もっと高級機はガラスケースの中に入っているので比較することはできませんが、直接安価なものと比較してどれくらいよく見えるのか試してみたいです。とまあ、少し比較のことを書いてみましたが、これが星になるとどうなるのか?やはりその場で星を見ながら直接比較してみなければ、私なんかにはまだまだよくわからないと思います。


スターベース

この日はTwitterで何度かつぶやきながら移動したのですが、「いいね」を押してくれる方が何人もいました。ありがとうございました。途中誰か見てくれてる人から声をかけてもらえるかなと少し期待していたのですが、残念ながらそんなことはありませんでした。基本的にお話も好きなので、もしショップで私を見かけた人がいたら気軽に声をかけてください。たいていオレンジと青の2色のナップサックを背負っています。

次の移動場所はスターベースに行く途中のカメラのキタムラです。ここは中古のレンズが充実しているので、ちょくちょく利用しています。といっても私の場合ほとんどジャンクレンズばかりですが。今回はジャンクフィルターが大量にあったので、何枚か買ってしまいました。

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そのままスターベースに移動です。スターベースでは仲のいい店員のS君がいました。前回FS-60CB用に買ったマルチフラットナーとレデューサーの感想を伝えておきました。フラットナーは旧型よりもはるかにいい、レデューサーはやはりS君が言った通り、四隅で少し十字になるとかです。あと、前回一緒に買った400mmのロスマンディー規格の幅広のアリガタが、幅狭タイプのものよりかなり安定したので良かったことも伝えました。もし300mmだったらMEADE25cmには足りていなかったです。

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お店にはスポットダイアグラムを印刷したものがファイルになってまとまっていて、各鏡筒の性能を簡単に比較して見ることができます。イプシロンなんかは値段の割にものすごい性能だということがわかります。ε-130は光軸が比較的狂いにくいだとか、ε-180はちょっと重いだとか、ε-160が今もあればなあとかそんな話をしていました。今回は軍資金不足のせいもあり特に買えるものもなく、新作のクリアファイルを2つだけ買っていきました。月とM42です。子供用のお土産ですが、自宅帰ったら争奪戦が始まりましたが、なんとか話し合いで上のNatus(中2女子)がM42、下のSuke(小6男子)が月に落ち着きました。


KYOEI

次はKYOEIへ歩いて移動ですが、この日は土曜日で、秋葉原はすごい人です。外国人が多いとか、メイド喫茶の客引きが多いとかはいいのですが、最近はフクロウを手にした女の子が何人かいるようです。海外だと観光地でオウムを手にして写真を撮るとお金を請求されるパターンです。怖くて写真を撮るのは控えました。でも子供がフクロウを触っていたので、別に危険はないのかもしれません。途中、いつも行く麺屋武蔵で遅めの昼食。つけ麺です。麺の量が大中小、さらにはグラム単位でもっと多くも無料で選べるのですが、大を頼んだらお腹いっぱいです。

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KYOEIに着くと、仲のいいMさんとまた長話。ASIAirで撮った写真を見せてもらいました。KYOEIのブログに載っていた馬頭星雲と燃える木ですが、本当に秋葉原のここから撮ったとのこと。周りが明るいのはある意味当たり前ですが、そもそもビルに囲まれていて当然北極星は見えず、ビルの隙間に出てきた隙を狙って撮影したそうです。私も以前名古屋で電視観望をやりましたが、こんな東京の本当にど真ん中でも星雲が見えるというのはある意味びっくりです。

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また、RED CAT51で試写した画像も見せてもらいました。四隅に渡って素晴らしい星像です。特筆すべきは分解能で、かなり暗い等級の星まで写っていて、拡大しても破綻しないくらいのかなりの高解像です。単焦点なので基本広角なのですが、拡大して見た星雲の形も細部まで綺麗に出ていました。値段もそこまでいかないので、画像例がどんどん出てきたらすごく売れそうな気がします。

と、ここでも結局何も買うことができず、お仕事で忙しいのに長居してしまい申し訳なかったです。本当はZWOのフィルターホイールの在庫があるか聞きたかったのですが、話に夢中で忘れてました。


シュミット

さて、ここから電車に乗ってシュミットに移動です。KYOEIからだと歩いて1分くらいの淡路町駅からメトロ丸ノ内線に乗って中野坂上で都営大江戸線に乗り換えるのが楽だと教えてもらいました。小一時間かけて移動し、やっとたどり着きました。

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実は今回の天文ショップ巡りの一番の目的がこのシュミットです。以前SkyWatcherのAZ-GTiでトラブルがあり、SynScan, SynScan Proのバージョンアップ後、接続したiPhoneの画面が暗くなると勝手に接続が切れてしまい、毎回再接続が必要なってしまうという事態に陥りました。その際、そのトラブルを連絡したシュミットさんの迅速な対応で、わずか10日後にはアップデート版がリリースされて、無事に解決していたという経緯がありました。改めてそのお礼を言いに行こうと思っていたからです。無事に店長さんにも会うことができ、お礼も言えたのですが、逆に「情報を提供していただいてありがとうございました。」とのようなことを言われてしまいました。こちらとしては素早い対応をしていただいて、他のユーザーも含めて自分自身もとても助かったのですが、店長さん曰く「我々はメーカーに伝えることしかできませんから。」と謙虚な言葉で、ものすごく好感を持てます。こういったサポートのあるメーカーの製品ならば、我々ユーザーも安心して使用することができます。

相変わらずここの展示場は圧巻です。ケーズデンキやコストコで販売されていた入門クラスの機器も、はるかに多くの種類が展示されています。きっと業者の方もここで見たりするのでしょうか。ちなみにケーズデンキで天体望遠鏡が販売され始めたのは、多分去年の火星大接近がきっかけではなかったのではとのことです。結構前からあったんですね。不覚です。

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展示場でもう一つ面白かったのは、私も所持しているAdvanced VXとAdvanced CGEM IIの振動比較です。望遠鏡があるとこっそり(怒られない程度に)振動テストで鏡筒部を揺らして、どれくらい揺れるか見たりするのですが、今回びっくりしたのはなぜかAcvanced VXの揺れが小さすぎることです。載っていた鏡筒はAVXの方はHD800、CGEM IIはC9.25と多少違うのですが、それを差っ引いてもなぜかAVXの揺れが小さいです。自分の持っている両機種で比べて、CGEM IIのほうが風などに対して揺れにくい(ただし、比較したAVXは一度赤緯体がバキッと折れたもの)ことは確認しているので、なんとも不思議です。AVXは2台あり、ともに揺れが小さく、CGEM IIのとなりにさらにCGXも置いてあったのですが、それよりもはっきりと分かるくらい揺れが小さいです。うーん、比較方法に問題がるのか、それともAVXは狙ってか偶然かものすごく揺れに強いものができているのか、興味は尽きません。AVXはコストダウンのせいかベアリングをほとんど使っていませんが、代わりに金属の円筒のようなもので大きな面で回転体を維持しています。そこがもしかしたらいいのかも(勝手な推測です)。

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あと、新製品でAZ-GTiの派生機種の太陽用の経緯台が置いてありました。L字の内側についているセンサーで太陽を追うのですが、すぐ下に見えるカーソルで鏡筒とセンサーのずれを補正できるみたいです。しかも横のボタンをダブルクリックするとその補正量が記憶され、次回以降の立ち上げでもその補正を効かしたまま追いかけることができるとのことです。気楽な太陽観測にはもってこいですが、ただ、太陽観測のための機器は高いんですよね。それに比べたら経緯台は誤差のような値段ではないのではと、店長さんと話していました。私が少し期待したいのが、太陽位置をリアルタイムでガイド補正してくれないかというところです。以前、プロミネンスをアニメ化したことがあるのですが、その時一コマ一コマのズレを手で補正して合わせました。自動で撮影時に位置を合わせ続けてくれるならかなり魅力的なのですが、はたしてそんなことが可能なのでしょうか?

去年のCP+展示品セールの時はCGEM IIを購入しました。AVXを玄関から片付けて代わりにCGEM IIを置いたのですが、色が同じなのでしばらくバレませんでした。でもカード決済でバレた時は修羅場でした。今年はCP+展示品のHD800が欲しかったのですが、なんとシュミットの店舗にまだ置いてありました。現金払いならカード明細にのらないのでバレないはずです。でもよく考えたらC8とHD800は色が全然違うので見たら一発でバレそうです。怖いので今回は泣く泣く諦めました。

結局18時頃まで居て、急いで東京駅まで移動し、富山駅から自宅への最終バスに間に合う時間の新幹線に飛び乗って帰宅しました。


まとめ

昼からずっと天文ショップざんまい、とても楽しかったです。興味がある方は通販だけでなく、ぜひ天文ショップをのぞいてみてください。初心者の方で相談に行ってももちろん親切に教えてくれると思いますが、店員さんも基本的に星好きな人ばかりなので、こんな風にしてやると面白いとか、こんな時に困ったとか、より具体的な状況を説明すると、喜んで相談にのってもらえると思います。あ、でも接客とか忙しそうな時は邪魔しないようにしたいものです(と、私が言っても説得力がないかもしれませんが)。

今回ほとんど何も買っていないので、短くまとめるつもりが、書いていたらまた長い記事になってしまいました。今行ってみたいところはCATさん。少し足を伸ばす必要があるのですが、調べたらそれほど大した距離でもなさそうです。いつか行ってみたいと思います。 


2月某日、関東方面に用事があったので、少し足を伸ばして相模原に移転したという三基光学館にいってみました。

以前の三基光学館は秋葉原4天文ショップ(御徒町駅からシュミット、スターベース、三基光学館、KYOEIの順に回る)の一つだったので、星を始めた2016年後半くらいからちょくちょく覗いてはいたのですが、その頃はごくごく一般の客でした。2017年のCANPに三基光学館の店長さんも参加されていて、物理出身ということで夜中の談義で随分と盛り上がったのがきっかけでよく話すようになりました。でも、その後すぐに体調を悪くされたようで長期休業していました。再開時は相模原に移転するということでしたが、なかなか再開しないのでずっと心配していました。少し前にやっと再開したということで、ちょっとほっとしていましたが、なかなか店舗まで行く機会がなく、今回やっと訪れることができました。

相模原のしかも田名という相模川近くの結構田舎の方なのですが、アクセスはそれほど不便でもなく、都心からだと京王線で橋本駅まで行ってバスに乗るのがいいみたいです。橋本駅からのバスは20分おきにはあるので、少し待つかもしれませんがそれほど大変ではないです。他にも横浜線淵野辺駅や相模線上溝駅jからのバスもあるようですが、1時間に2本程と、本数が少なくなるようです。橋本駅からバスに乗ると30分かからないくらいでしょうか、「田名バスターミナル」で降ります。バス料金は300円ちょっとでした。ターミナルからは歩いて数分なので、すぐです。


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新しい店舗は結構広い場所で、駐車場があるため車で来るお客さんが多くなり、むしろ秋葉原の時より人は増えたかもしれないとのこと。持ち込みの機材も増えたので、中古買取りも進んでいるみたいです。

店に入ると、久しぶりでしたが私の顔もきちんと覚えていてくれて、すっかり元気になっているようで何よりでした。相模原になった理由は実家だからとのことです。写真にはギリギリ写っていませんが、三基書房という本屋さんがすぐ隣にあり、ご家族が経営されているようです。秋葉原まで通うのが大変だったので、実家にお店を移したというのが移転の理由だそうです。

店の中は、いくつかの望遠鏡と、最近話題になっっているiOptronの赤道儀が何種類か置いてあります。iOptron赤道儀のCEMシリーズには軸からの回転を見ているエンコーダーがついるモデルがあり、例えばCEM25ECは12.3kgまでの荷重でピリオディックエラーがなんと0.3秒という驚異的な値を叩き出しています。値段も20万円代半ばと、十分リーズナブルな範囲です。エンコーダーなしのタイプのCEM25Pでもピリオディックモーション10秒以下と、それでも全然悪い精度でなく、こちらは10万円代半ばと一気に買いやすくなっています。他にも型番にECが付いているモデルは同様のエンコーダーがついていて、中でも最高機種のCEM120EC2は最大荷重52kgでピリオディックエラーが0.15秒以下と、ものすごい性能ですが値段も80万円程度と、こちらもものすごいです。でもこの対荷重でこの性能なら、十分価値ありではないかと思ってしまいます。他にも、ウェイトバーの取り付けも工夫がしてあって、回転軸からずらしてありぶつかりにくくなっているなど、各所に色々な工夫がしてあるようです。

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店長のMさん、すっかり元気そうです。机の上にもiOptronの赤道儀がのっかています。

三基光学館の特徴は何と言ってもアリガタプレートでしょう。下の写真を見てもわかるように、各種サイズのアリガタプレートを自前で取り揃えています。簡単な穴あけくらいなら、写真奥に写っているボール盤でサクッと空けてもらえるそうです。垂直な穴を自宅で空けるのはなかなか難しいので、ありがたいかもしれません。私は、ジャンクボックスに転がっていたVixen規格のアリガタを長さ別に2種類、あとC8用に富田式ロックを購入しました。

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さて、面白いのがここからです。店の中には天文関連の書籍や雑誌も置いてあるのですが、ランダウ=リフシッツの場古典や砂川先生の量子力学など、あまり天文に関係ない本が一部並んでいます。理論物理系と聞いていたので、それでもここまでは驚かなかったのですが、「他にも恩師の本が...」とのことなので聞いてみると、T先生の宇宙物理学という本が置いてあるというではありませんか。あれ?と思い、何でよく知っているT先生が...?とよくよく聞いてみたら、何と1990年代の何年間か同じ大学の同じキャンパスにいたことが判明しました。研究室までは同じではないですし、歳も少し離れていたのですが、同じ建物の同じフロアに一時期一緒にいたことは間違い無いので、当時、もう25年くらい前のことですが、顔を合わせていても全くおかしくありません。おおーっ!と一気に盛り上がり、いろいろ話が進みました。その当時実は私もこの近くに住んでいたので、地元ローカルな話から、店長さんの卒業してからの天文遍歴など、この業界の裏話とかも交えていろいろ聞くことができました。富山に来たY君の話も当然話題にのぼりました。Y君は昨年末に三基光学館に訪れたそうです。店長から見たら同じ天文部の後輩にあたるとのことです。彼みたいな若い子にはやはり期待してしまうというのは、私も店長も共通した意見でした。

VixenのVSDの話や、PENTAXのEDHFとSDHFの違いの話、TAKAHASHIの大型屈折の苦労話など、これまで知らなかった話も面白かったです。CCDにゲイン設定がないというのは目からウロコでした。露光時間で調整するだけなんですね。確かに原理を考えたらそうかと妙に納得し、これまでCMOSカメラしか触ったことがないことを思い知らされ、いろんな意味で新鮮でした。そんな中で印象深かったのが、ものを仕入れて売るというよりも、調整なども含めてお客さんと自分自身も楽しみたいという言葉でした。この思いがあるので、過去のショップでなかなか合わないこともあり三基光学館として独立したとのことです。でもせっかく独立しても秋葉原が遠いのが辛かったそうで、毎回実家の相模原から2時間くらいかけて秋葉原まで通っていて、週何日かは寝袋でお店に泊まっていたそうです。それで体を壊してしまい、やっとここ相模原の実家の店舗に落ち着いたとのことです。新しい店舗では目の前の駐車場で観望会をやったりして、地元の人たちや近くの同級生にも好評だったとのことで、秋葉原だとできなかった試みができているようです。神奈川では唯一の天文ショップのはずなので、近くの天文ファンにとっては便利になるのではないかと思います。


すごく盛り上がったのでついつい長居をしてしまい、結局3時間ほど話し込んでから帰路につきました。 あいにく平日だったので他のお客さんがほとんどいなかったのですが、あまりに長時間話していて申し訳ないくらいでした。でも店長さんからも楽しかったと言ってもらえたので嬉しかったです。お仕事の邪魔になっていなければいいのですが、私も久しぶりに天文談義で長時間話すことができたので、とても楽しかったです。

実はここ、妻の実家のすぐ近くで、すごく馴染みのある場所です。妻の実家からわずか2kmくらいの距離なので、歩いてもいけないことはないくらいです。今回は長居しすぎて実家の方には寄れなかったのですが、今度から妻の実家に来た時には必ず三期光学館の方に立ち寄ることになりそうです。

さらに川の方に目を向けると、歩いて1kmもないくらいで行くことのできる「相模川ふれあい科学館 アクアリウムさがみはら」があります。タガメを見ることができるなど、オススメスポットです。三基光学館に行った際には、こちらもぜひ立ち寄ってみてください。

今回、関東方面に用事があったので、少し天文ショップを回ってみました。

SKYBIRD

SKYBIRDへはJR中央線の西国分寺からが便利です。地図で見ると西国分寺駅からもJR武蔵野線の北府中駅からも同じような距離にあります。いずれも駅から府中街道沿いに1km程度歩く必要がありますが、散歩にちょうどいいくらいの距離で、15分くらいで到着します。行きは軽い下り坂になっていて、思ったより大した距離ではありませんでした。店の前には1台分とのことですが、駐車スペースもあるので車での来店も可能のようです。 

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これまでも関東の天文ショップは何度も訪れているのですが、ここは今回初めて訪問するショップになります。といっても、SKYBIRDさんは星まつりに毎回出展されているショップで、星まつりでは格安機材で何度もお世話になっているので、S店長さんの顔はよく知っています。店に入った瞬間に店長さんにも気づいてもらえました。原村、胎内、福島、小海と主要星まつりは毎回出展されているというので、もう10回くらい顔を合わせていることになります。とっても気さくな方で、今回も色々お話しさせていただきました。

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SKYBIRDですが、この場所で店を構えてもう25年くらいになるとのことです。私の大学時代の先輩で、たまにこのブログにもコメントをくれるHBさんご用達のショップで、固定客が多いのもこの店の特徴のようです。こういったショップが近くにあると心強いかと思います。

ショップの中は所狭しと新旧の機材が並べられています。中でも目を引いたのは下の写真のMEADEの180mmの屈折望遠鏡と、GOTOの210mmの反射望遠鏡でした。赤道儀も合わせるとかなり大型の部類で、重そうなのですが、観望会の時にはよく持ち出しているそうです。ここは三鷹にある国立天文台にも近くて、年に一度の一般公開の日にはSKYBIARDさんもブースを出して、これらの大型望遠鏡を持って行くそうです。下の写真の奥の方にちらっと写っていますが、MEADEのカイザーも置いてあります。でもこれらの望遠鏡には値段がついていなくて、聞いたら店長さんが好きで集めているものらしいです。

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MEADEの180mmと、店長さんが写っている写真の真ん中から少し左側にある長いGOTOの望遠鏡はテレビ東京のドラマ、天文メーカーの社長が殺されたとかいうやつですが、あのドラマに使われたそうです。あいにく富山では見ることができなかったのですが、Vixenの社長室が撮影に使われたとかで、数少ない天文ドラマでできれば見たかったです。

今回機材を買うことはなかったのですが、昔のあまり見たことない書籍が結構あったので、その中で2冊だけ買いました。天文ガイド編集部編の「天体望遠鏡の作り方」と、別冊星ナビの「望遠鏡カタログ2008-2009」です。前者は写真を多用した制作のコツのような本で、鏡の磨き方から、鏡筒の筒の部分の作り方、電気工作にまで渡っています。最終章はドームの作り方で、いつか参考になりそうです。後者は、VixenのポルタA80Mfが出た時の話とか、MEADE、Celestron、さらにVixenまで交えて自動導入の記事がまとまっています。自動導入が充実してきたような時期なのでしょうか。時間のある時に隅から隅まで読んでみたいです。

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店長さんが最近本が売れないと言っていましたが、私は今だに本は好きです。ネットは確かに細かいことなど調べれば出てきますが、まとまった資料だとか、信頼性という意味では書籍はまだまだ価値があるかと思います。あ、店長さんは「無理して買い物しなくていいですよ」とのこと。「また星まつりでいいもの探してください」だそうです。

結局、小一時間で店を出て、まだ時間があったので次の店へ。


秋葉原へ: ヨドバシカメラ、キタムラ、スターベース

秋葉原まで移動してスターベースへ向かいます。

とその前に、ヨドバシカメラが13, 18, 20%のポイント還元セールをやっているというので、双眼鏡を見に行きました。Kenkoの60周年記念の60台限定のフラッグシップモデルがセールの対象になっていてかなり安くなっていると、誰かのTwitterのつぶやきで出ていたからです。双眼鏡売り場に行くと実際にまだ残っていて、見比べることができました。でも実は私、双眼鏡の良さがまだよくわかっていないので、いい機会なので店舗にある安いのから10万円くらいまでのものも見比べてみました。確かに値段に比例して収差が小さくなっていったり、周辺もボケたりしないのはわかりますが、本当に値段に比例しているかというと、どうもそうでもないみたいにも見えてしまい、正直まだそこまで価値と価格が比例していません。もっとも、10万円を超えるような高級機はショーケースの中に入っていてセール対象外なので、こういった機種とその場で見比べるとさらに違いがあるのかもしれません。

さらに寄り道で、カメラのキタムラに寄りました。ジャンクレンズは食指が動かず。α7Sが安くなってきているので、いつか欲しいなと思いながらまだ手が出ず。結局買ったのはレンズ袋だけでした。NIKONのレンズの袋がいろんなサイズでカゴに入っていて、一つ300円だったので、各種買ってきました。5つありますが径と長さが全部違います。

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さて、やっとスターベスです。ここでは今回少しばかり投資をしました。FS-60CB用のフラットナーとレデューサーです。

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フラットナーは昨年秋くらいに発売開始された新しいもので、小海の星と空のフェスティバルでのスターベースの講演でも比較画像を見せてもらったのですが、今回その時の講演者のS君に実際に店舗でも比較画像を見せてもらいました。旧フラットナーは持っているのですが、旧型に比べて新型のフラットナーは、実際相当よくなっています。それでもS君によるとやはりほんの少し収差は残るようですが、ここら辺を正直に見せてくれたのは非常に好意的で、LightRoomの「レンズ補正」の「色収差の除去」でかなり改善されるなど、その対策も教えてくれたのでとても助かります。

一方レデューサーは新フラットナーよりももう少し星像が崩れるようです。レデューサー内側の迷光の影響が出るのと、少しコマ収差のようなものがあるかもしれないと言っていました。S君が自分で先週実際に撮ってきた画像で解説してくれました。フルサイズの長辺の真ん中と端のちょうど中間点くらいをライブビューで見て合わせると、周辺まで含めて一番よくなるとのことです。ただし、ライブビューで見たもの、撮って出しで見たもの、炙り出してみたもので、それぞれ像が異なるので難しいと言っていました。また、これらはLightRoomのフレア除去で取れるとのこと。ここら辺はまだ理解できていないので、これは自分でも試してみる必要がありそうです。

欠点ばかり書きましたが、これは相当に改善された上での残りの極微小な星像の歪みのことを言っているだけで、多分私では気にならないくらいのレベルの話だと思います。

実はフラットナーとレデューサの購入を決意したのはQuad Band Pass(QBP)フィルターの影響が大きくて、自宅でも気楽に撮影が楽しめそうで、その際の画角をもう少し柔軟に調整したかったというところから来ています。まだ画像処理が済んでいないので記事にしていないのですが、先日自宅の庭で新月期にQBPを使いモンキー星雲を撮影しました。下の写真は何の加工もしていない5分露光のjpg撮って出しの一枚画像です。撮影途中に見た時びっくりしました。フィルターを入れるだけでこれだけ出てくると、自宅撮影でもっと気軽に色々と撮ってみたくなります。

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そこで、違う焦点距離の鏡筒を新たに揃えるよりも、今でも綺麗に撮れているFS-60Qに、FS-60CBでフラットナーとレデューサーをつければ、新たに性能のいい別の焦点距離の鏡筒を、コストパフォーマンス良く2本追加で手に入れたのと同じことになると考えたからです。これで600mm F10, 370mm F6.2, 255mm F4.2と焦点距離が3種類選べ、さらにフルサイズの6D、フォーサーズのASI294などと合わせて、かなりの範囲の画角を柔軟に調整することができます。

あと珍しかったのが、ロスマンディー規格の長さ400mmのアリガタです。300mmまではよく見るのですが、400mmはあまり見たことがないのと、長さの割に格安で出ていたので、これも買ってしまいました。手持ちのMEADEのLX200-25に使おうと思っています。今はVixen規格のアリガタで固定しているのですが、少し心もとなくて幅広のロスマンディー規格のものが欲しいとずっと思っていたので、ちょうど良かったです。

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ちなみに、写真に写っている左のレンズは一枚 50円で売られていたもので、凹凸の組み合わせで3セット。最近レンズ設計が面白いので、遊びで色消しレンズとか試せそうです。


帰りがけに秋葉原で肉汁ラーメンを食べてきました。ラーメンに乗っかる豚肉の量が選べるのですが、一番小さなものから2つ目を選んでも200g。十分すぎる量でした。

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関東に来る機会があり、恒例の天文ショップ巡りをしてきました。

まず最初は秋葉原から新宿の方に移動したシュミットさんです。富山からだと大宮で新幹線を降りて、埼京線で行く方が値段も時間も得するみたいです。新宿駅で都営大江戸線に乗り換えです。最寄駅は都営大江戸線の落合南長崎駅です。もともとサイトロンの商品の展示場があったところで、一度行きたい思っていたのですが、結局これまで行けずじまいだったので、今回のシュミットの店舗の移転がいい機会となりました。駅からは徒歩でほんの数分くらいです。近づくと「シュミット」と書かれたのぼりが見えるのですぐにわかるでしょう。道から階段を降りて半地下のようなところのフロア一帯の、手前側にシュミットの移転してきた店舗があり、奥にものすごく広いサイトロンの展示場があります。

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新しいシュミットは、店舗スペース自身も広くなっているのですが、意外や意外、タカハシやVixenなどのサイトロン以外のメーカの製品がたくさん置いてありました。店長さん曰く、CelestronやSky-Watcherの製品は奥の展示場で思う存分見ることができるから、それと比較してもらう意味でサイトロン以外の製品を置いているとのことです。もちろん倉庫の方に在庫があるのでCelestronやSky-Watcherを購入することもできるとのことです。というよりも、以前展示場だけだった時にはそこで製品を見ても購入することができなかったので、これからはサイトロン展示場で見て気に入ったものがあればシュミットの店舗の方で購入ができるようになり、お客さんにとっても、より便利になるのではとのことです。

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一方サイトロン展示場の方は圧巻で、ほぼ全ての現行のCelestron製品といくつかの現行モデルから外れてしまった過去のものも展示してあります。また、米国のCelestronのページにはあって日本では未発売のものもいくつか置いてあります。特に入門機についてはカタログ未掲載のものもたくさんあるとのことで、これは主にホームセンターなどの販売店の方に実際にものを見てもらうためにおいてあるとのことでした。

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展示場はとても広くてパノラマで撮ってやっと入りきるくらいです。

Sky-Wacherの方も現行モデルの大多数のものがおいてあります。私のところでも最近フル活躍のAZ-GTiは、鏡筒の違いによって3台もおいてありました。ここでは経緯台にもなるAZ-EQシリーズと、赤道儀オンリーのEQシリーズを直接比較することができます。AZ-EQは数少ないデュアルエンコーダー搭載でしかも経緯台としても使える多機能タイプです。どちらか迷っている人はここにきて、実際に触ったり、揺らしたりしてみるといいかと思います。ネットの情報だけではわからない、意外ないろいろなことがわかると思います。

展示場の方は担当のKさんが小一時間くらいずっと付き合ってくれて、いろいろ話すことができました。展示場のみでは商品を購入することができなくて話すだけなので、逆に無理に何かを買う必要もなく、じっくりとものを見たい、いろいろ相談したいという方はうってつけなのかと思います。他にもアイピースやコントローラーなどもショーケースの中に展示してあって、頼めば覗かせてくれるそうです。まだまだ展示したいものはたくさんあって、ショーケースの中には収まりきらないと言っていました。

展示場を楽しんだ後は、再びショップ側のシュミットの方に行き、店長さんとまた少しお話をしました。先週くらいに富山のY君が店舗に寄ってくれたという話も出てきました。Y君ですが、こちらも店舗を相模原に移動した三基光学のほうも行ったみたいです。実は三基光学の新しい場所は、妻の実家のすぐ近くなので、早いうちに行ってみたいのですが、残念ながら今回はチャンスがありませんでした。

この日、シュミットでは2つのものを購入しました。一つはAZ-GTiのハーフピラー部分です。AZ-GTiで電視観望や撮影していると、たまに知らないうちに鏡筒やカメラが三脚に当たってしまい、ずれてしまうことがあります。そんな時にハーフピラーは持っておいてもいいかなと思いました。しかも三千円程度と安価ですが、ものすごく丈夫そうです。

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もう一つは一部ですごい話題になっているHα、Hβ、OⅢ、SⅡの4輝線付近のみを一度に通すQuad BP(クアッド バンドパス) フィルターです。東京の江戸川区で撮影した馬頭星雲とか、満月で撮影したバラ星雲とかのデモ写真を見ていると相当の優れものだということがわかります。富山でどれくらい必要になるのかはわかりませんが、平日に時間がなくて遠出ができない時に、庭先で気軽に撮影ができればいいなと思っての購入です。ただ、デモ写真を見てもわかるのですが、青が出にくいようなので、それをどう扱うかが決め手になるかもしれません。

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ちなみにこのQuad BPフィルターですが、先週の金曜に発売して、わずか5日で初期ロット完売だそうです。私が言った時に残り二つで、一つ買ったので、最後の一つもその日に売れてしまったことになります。店長さんによると100枚以上用意したとのことなので、本当にものすごい勢いで売れたみたいです。あ、ハーフピラーも私が買ったのが最後の一本でした。今回は目的のものがギリギリ残っていたので運が良かったです。

その後、まだ時間があったのでKYOEIさんの方に移動しました。いつもMさんと話すのですが、今回もずっと話し込んでしまいました。購入したのは天文雑誌2誌だけで、申し訳ないくらいです。Mさんは野鳥の方でも活躍されているとのことで、天文と野鳥の違いをいろいろ聞くことができ、なかなか興味深かったです。「天文に興味がある人は野鳥にあまり興味がなくて、野鳥に興味がある人はもれなく星にも興味がある」とか、「野鳥の方では天文ほど機材が重要ではなく、撮影にそれほどこだわるわけでもない」とかです。なんか聞いていると、都会でも田舎でも場所をあまり選ばず、昼間に見ることができて、色も豊かで、曇りでも雪でも楽しめてと、星に比べてなんかものすごく健全な気がしました。星は機材は大変だし、基本的に夜だけだし、月にも左右されるしで、なんでこんなに苦労するのかと思いますが、まあこの苦労もまた楽しいんですよね。

あと、子供が観察会や観望会で参加するのはどちらも同じですが、野鳥の方でも天文と同じように年配の方が多くて、若い人があまり参加していないことに危機感を感じているようです。すでに若手だけの野鳥の会みたいなのにも力を入れているとか、対策にも乗り出しているとのことです。天文も若い人がなかなか入ってこないので、Mさんも危惧していました。趣味として縮小してしまうのは残念です。なんとしても裾野を広げたいというので、Mさんと一緒に盛り上がっていました。電視観望がその助けになればと思っています。

あ、そういえばここでもY君の話が出ました。Y君の行動力すごいです。Y君みたいな若い人がどんどん出てくれば安泰だとおもうのですが。

あと、帰る時間ギリギリで頑張ってスターベースにもよったのですが、定休日があることをすっかり忘れていて、店の前で呆然としてしまいました。仕方ないので、店に寄る分のあまった時間で、近くにある「麺屋武蔵」でつけ麺を食べてきました。美味しかったです。

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休みで残念。




 

最近天文ショップに行っていなかったのですが、久しぶりに関東方面に行く機会があり、少し時間が取れたので秋葉原天文ショップめぐりをしました。



シュミット

秋葉原近辺には3件の天文ショップがあります。まずは御徒町駅で降りてシュミットさん。店長さんとも最近は顔なじみです。ここではセレストロンの火星フィルターを購入しました。アイピースで見るときに火星の模様がコントラストよく、よりはっきり見えるそうです。6千円くらいでそれほど高くないのと、7月31日の火星最接近の時に地元富山の科学博物館で観望会があり、その時に使えればと思ったのが購入動機です。そもそも火星は最接近といっても、土星や木星ほど模様がはっきり見えるわけではなく、さらに大黄雲とよぶ砂嵐で今も模様がほとんど見えない状態が続いています。なので少しでも見えるようにと思ったのです。Cloudy Nightsにもスレッドが立っています。一定の効果はあるような書き込みがあります。さらにシュミットさんのページを見ると他の色もあるみたいですね。リンク先のシュミットの説明でも書いていますし、スレッドの書き込みにもありますが、色によって見えかたや見えやすい場所が変わるとのこと。まあ、実際に自分の目で見て確かめるのが一番でしょう。


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でも実はもう一つの動機があります。電視観望でこの火星フィルターが使えるかどうかの検証です。店長さんの話によると、撮影で試した人がいてそれは流石に厳しかったとのことです。具体的に何がダメだったのかはわからないのと、人によってもどこからがダメだという基準が違うのでなんとも言えないのですが、どうやら波長データを見ると緑部分の透過率をごっそり落としていて、赤と青はほとんど通しているるようです。それでマジェンタ(紫)っぽくなるのでしょう。余分な色を落としているのでトータル的にコントラストが上がるのかと思いますが、撮影しようとするとカラーバランスが崩れて記録されてしまうのではないでしょうか。このあいだの天体望遠鏡博物館でも電視観望で火星を見て模様が見えたので盛り上がったので、多少カラーバランスが崩れたとしても、これでもう少しコントラストよくはっきり見えると観望会に来た人は喜んでくれるかもしれません。

あと、シュミットさんで面白いお客さんがいました。まだ星を初めてわずか一週間という方です。使っている赤道儀はEQ-35で、珍しくモーターなしの微動ハンドルでの使用だそうです。微動ハンドルを触ると揺れてしまうのが目下の悩みで、惑星もすぐに逃げて行ってしまうというので苦労しているとのことです。なのでやっとモーターセットを購入するとのことでした。今は惑星に夢中で、火星フィルターも購入していかれました。この方の話さらに続きます。


スターベース

さて次は順番通りに行けばスターベースさんです。顔なじみのS君もいて、スタックの話とかで少し盛り上がりました。ちょうど原村の準備をしていて、今年はたくさん放出するとのことで期待してしまいます。なので今回は何も購入せずに、原村での掘り出し物をを楽しみにすることにしました。S君と話しているおり、新しいお客さんが来たのでS君が対応に向かうと、なんと先ほどシュミットで会って話した方です。なんとCMOSカメラにも挑戦するとのことで、シュミットの店長さんにスターベースを紹介されたとか。改めて話して見るとなんでEQ-35が微動ハンドルモデルだったかわかりました。なんと最初の赤道儀だけはどうしても微動ハンドルでやってみたかったと。シュミットの店長さんにもさんざん止められたにもかかわらず、それでもこだわりで微動ハンドルにしたとのことで、なかなか面白そうな方です。でも微動ハンドルは一週間で満足して、次はモーターとのこと。今は惑星を見ているだけで面白いが、次は撮影もということで、カメラとバローレンズを一気に購入していかれました。私もかつてそうでしたが、誰もが通る惑星撮影の道を着実に歩んで行っていかれることでしょう。ちょうど星ナビの8月号がまだ店頭にあったので、ついでにこのほしぞloveログが掲載されたことも紹介して、惑星私もたくさん失敗しましたとか話しました。もしこのブログを読んでいただけたら、コメントとかくださると嬉しいです。


キタムラ

そんなこんなで、次はKYOEIに向かいます。と、そのついでにヨドバシの少し手前にあるキタムラでレンズを物色しました。6Dに普段使いできる、二千円程度の超格安の28mm-70mmのF3.5-4.5のジャンクレンズです。前もよく似たもの(EF 28-80mm F3.5-5.6 USM)を同じキタムラで買いましたが、下のSukeに渡したKiss X5天体改造版はレンズが付いていないので、普段使い用に取られてしまいました。安くて古いレンズですが、昼間普通に使うぶんには全く問題なさそうです。

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KYOEI

今日のメインはKYOEIに予約してとっておいてもらったSkyWatcherのAZ-GTiマウントです。三脚とピラーがセットになったものが一般的みたいですが、私は軽量化を図りたいのでマウントのみの購入です。マウントのみの方が入荷数が少なく、最後の一個と言っていました。店頭でも常駐のデモ機を見せてもらいましたが、思ったより小さくて軽くてかなり使いやすそうです。KYOEIのMさんによると導入精度も相当いいとのことで、早く自分でも試してみたいです。

目的はもちろん電視観望。これまで電視観望用にいかに軽量でシンプルで安価な自動導入できるマウントを探し続けて来ました。もともとAdvanced VXで電視を始めましたが、もっと手軽に持ち運びができて、かつ自動導入機能があるものです。これまで購入したのがMEADEのETX-60ATとセレストロンのNexterの架台部分。しかしながらこれらはいずれも中古で、ヤフオクで落としたものです。入手が大変ですし、新品だとたとえあったとしても高価になります。新品ならば、私自身は購入していませんが、Kenkoのスカイエクスプローラー SE-AT100Nはデフォルトでは自動導入はできないのですが、どうにかこうにか改造すると自動導入まで可能になるとのことです。でも改造が必要となるとやはり敷居は高く、なかなか一般の人にはオススメできません。

そんな折のAZ-GTiです。そもそも値段がものすごい。実売3万円です。この値段でよくここまでコンパクトに、自動導入まで詰め込みました。スマホとかタブレットがコントローラーになるというのも今時の流行りで、こういったことを大手メーカーが勧めてくれるのはサポートやソフト開発の面からも非常に心強く、一般の人で天文に興味がある一定層の方達にも十分勧めることができるのではないでしょうか。

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早速Gitzo三脚と合わせてみました。
かなりコンパクトにまとまりそうです。

AZ-GTiは自動導入がありますが経緯台の範疇なので、赤道儀とは違いカメラなどで撮影をしようとすると、星像が回転してしまいます(ファームウェアアップデートでAZ-GTiを赤道儀モードで動かすことも可能らしいです。)。ところがSharpCapのアラインメント機能は回転も補正してリアルタイムで星を重ねてくれるので、星像が流れないくらいの短時間露光にして撮影してスタックすれば、長時間露光と同じように撮影することもできます。読み出しノイズの点だけ不利になりますが、それでもガイドさえ必要なくなるという手軽さを考えれば、十分実用になるかもしれません。実際KYOEIのMさんはこの手法で綺麗に星団を撮影したものを見せてくれました。ここら辺のこともいずれ試してレポートしたいと思います。


さて、昨日は皆既日食、今日は曇りと、せっかく購入した新アイテムもまだ試すことができません。自分で色々試してみて、電視観望に実践レベルで使えそうかどうか、いい所、ダメな所も含めてまた報告したいと思います。










 

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