ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:見学、訪問 > 天文関連ショップ

2月某日、関東方面に用事があったので、少し足を伸ばして相模原に移転したという三基光学館にいってみました。

以前の三基光学館は秋葉原4天文ショップ(御徒町駅からシュミット、スターベース、三基光学館、KYOEIの順に回る)の一つだったので、星を始めた2016年後半くらいからちょくちょく覗いてはいたのですが、その頃はごくごく一般の客でした。2017年のCANPに三基光学館の店長さんも参加されていて、物理出身ということで夜中の談義で随分と盛り上がったのがきっかけでよく話すようになりました。でも、その後すぐに体調を悪くされたようで長期休業していました。再開時は相模原に移転するということでしたが、なかなか再開しないのでずっと心配していました。少し前にやっと再開したということで、ちょっとほっとしていましたが、なかなか店舗まで行く機会がなく、今回やっと訪れることができました。

相模原のしかも田名という相模川近くの結構田舎の方なのですが、アクセスはそれほど不便でもなく、都心からだと京王線で橋本駅まで行ってバスに乗るのがいいみたいです。橋本駅からのバスは20分おきにはあるので、少し待つかもしれませんがそれほど大変ではないです。他にも横浜線淵野辺駅や相模線上溝駅jからのバスもあるようですが、1時間に2本程と、本数が少なくなるようです。橋本駅からバスに乗ると30分かからないくらいでしょうか、「田名バスターミナル」で降ります。バス料金は300円ちょっとでした。ターミナルからは歩いて数分なので、すぐです。


IMG_6386


新しい店舗は結構広い場所で、駐車場があるため車で来るお客さんが多くなり、むしろ秋葉原の時より人は増えたかもしれないとのこと。持ち込みの機材も増えたので、中古買取りも進んでいるみたいです。

店に入ると、久しぶりでしたが私の顔もきちんと覚えていてくれて、すっかり元気になっているようで何よりでした。相模原になった理由は実家だからとのことです。写真にはギリギリ写っていませんが、三基書房という本屋さんがすぐ隣にあり、ご家族が経営されているようです。秋葉原まで通うのが大変だったので、実家にお店を移したというのが移転の理由だそうです。

店の中は、いくつかの望遠鏡と、最近話題になっっているiOptronの赤道儀が何種類か置いてあります。iOptron赤道儀のCEMシリーズには軸からの回転を見ているエンコーダーがついるモデルがあり、例えばCEM25ECは12.3kgまでの荷重でピリオディックエラーがなんと0.3秒という驚異的な値を叩き出しています。値段も20万円代半ばと、十分リーズナブルな範囲です。エンコーダーなしのタイプのCEM25Pでもピリオディックモーション10秒以下と、それでも全然悪い精度でなく、こちらは10万円代半ばと一気に買いやすくなっています。他にも型番にECが付いているモデルは同様のエンコーダーがついていて、中でも最高機種のCEM120EC2は最大荷重52kgでピリオディックエラーが0.15秒以下と、ものすごい性能ですが値段も80万円程度と、こちらもものすごいです。でもこの対荷重でこの性能なら、十分価値ありではないかと思ってしまいます。他にも、ウェイトバーの取り付けも工夫がしてあって、回転軸からずらしてありぶつかりにくくなっているなど、各所に色々な工夫がしてあるようです。

IMG_6388
店長のMさん、すっかり元気そうです。机の上にもiOptronの赤道儀がのっかています。

三基光学館の特徴は何と言ってもアリガタプレートでしょう。下の写真を見てもわかるように、各種サイズのアリガタプレートを自前で取り揃えています。簡単な穴あけくらいなら、写真奥に写っているボール盤でサクッと空けてもらえるそうです。垂直な穴を自宅で空けるのはなかなか難しいので、ありがたいかもしれません。私は、ジャンクボックスに転がっていたVixen規格のアリガタを長さ別に2種類、あとC8用に富田式ロックを購入しました。

IMG_6392

さて、面白いのがここからです。店の中には天文関連の書籍や雑誌も置いてあるのですが、ランダウ=リフシッツの場古典や砂川先生の量子力学など、あまり天文に関係ない本が一部並んでいます。理論物理系と聞いていたので、それでもここまでは驚かなかったのですが、「他にも恩師の本が...」とのことなので聞いてみると、T先生の宇宙物理学という本が置いてあるというではありませんか。あれ?と思い、何でよく知っているT先生が...?とよくよく聞いてみたら、何と1990年代の何年間か同じ大学の同じキャンパスにいたことが判明しました。研究室までは同じではないですし、歳も少し離れていたのですが、同じ建物の同じフロアに一時期一緒にいたことは間違い無いので、当時、もう25年くらい前のことですが、顔を合わせていても全くおかしくありません。おおーっ!と一気に盛り上がり、いろいろ話が進みました。その当時実は私もこの近くに住んでいたので、地元ローカルな話から、店長さんの卒業してからの天文遍歴など、この業界の裏話とかも交えていろいろ聞くことができました。富山に来たY君の話も当然話題にのぼりました。Y君は昨年末に三基光学館に訪れたそうです。店長から見たら同じ天文部の後輩にあたるとのことです。彼みたいな若い子にはやはり期待してしまうというのは、私も店長も共通した意見でした。

VixenのVSDの話や、PENTAXのEDHFとSDHFの違いの話、TAKAHASHIの大型屈折の苦労話など、これまで知らなかった話も面白かったです。CCDにゲイン設定がないというのは目からウロコでした。露光時間で調整するだけなんですね。確かに原理を考えたらそうかと妙に納得し、これまでCMOSカメラしか触ったことがないことを思い知らされ、いろんな意味で新鮮でした。そんな中で印象深かったのが、ものを仕入れて売るというよりも、調整なども含めてお客さんと自分自身も楽しみたいという言葉でした。この思いがあるので、過去のショップでなかなか合わないこともあり三基光学館として独立したとのことです。でもせっかく独立しても秋葉原が遠いのが辛かったそうで、毎回実家の相模原から2時間くらいかけて秋葉原まで通っていて、週何日かは寝袋でお店に泊まっていたそうです。それで体を壊してしまい、やっとここ相模原の実家の店舗に落ち着いたとのことです。新しい店舗では目の前の駐車場で観望会をやったりして、地元の人たちや近くの同級生にも好評だったとのことで、秋葉原だとできなかった試みができているようです。神奈川では唯一の天文ショップのはずなので、近くの天文ファンにとっては便利になるのではないかと思います。


すごく盛り上がったのでついつい長居をしてしまい、結局3時間ほど話し込んでから帰路につきました。 あいにく平日だったので他のお客さんがほとんどいなかったのですが、あまりに長時間話していて申し訳ないくらいでした。でも店長さんからも楽しかったと言ってもらえたので嬉しかったです。お仕事の邪魔になっていなければいいのですが、私も久しぶりに天文談義で長時間話すことができたので、とても楽しかったです。

実はここ、妻の実家のすぐ近くで、すごく馴染みのある場所です。妻の実家からわずか2kmくらいの距離なので、歩いてもいけないことはないくらいです。今回は長居しすぎて実家の方には寄れなかったのですが、今度から妻の実家に来た時には必ず三期光学館の方に立ち寄ることになりそうです。

さらに川の方に目を向けると、歩いて1kmもないくらいで行くことのできる「相模川ふれあい科学館 アクアリウムさがみはら」があります。タガメを見ることができるなど、オススメスポットです。三基光学館に行った際には、こちらもぜひ立ち寄ってみてください。

今回、関東方面に用事があったので、少し天文ショップを回ってみました。

SKYBIRD

SKYBIRDへはJR中央線の西国分寺からが便利です。地図で見ると西国分寺駅からもJR武蔵野線の北府中駅からも同じような距離にあります。いずれも駅から府中街道沿いに1km程度歩く必要がありますが、散歩にちょうどいいくらいの距離で、15分くらいで到着します。行きは軽い下り坂になっていて、思ったより大した距離ではありませんでした。店の前には1台分とのことですが、駐車スペースもあるので車での来店も可能のようです。 

IMG_6156


これまでも関東の天文ショップは何度も訪れているのですが、ここは今回初めて訪問するショップになります。といっても、SKYBIRDさんは星まつりに毎回出展されているショップで、星まつりでは格安機材で何度もお世話になっているので、S店長さんの顔はよく知っています。店に入った瞬間に店長さんにも気づいてもらえました。原村、胎内、福島、小海と主要星まつりは毎回出展されているというので、もう10回くらい顔を合わせていることになります。とっても気さくな方で、今回も色々お話しさせていただきました。

IMG_6160

SKYBIRDですが、この場所で店を構えてもう25年くらいになるとのことです。私の大学時代の先輩で、たまにこのブログにもコメントをくれるHBさんご用達のショップで、固定客が多いのもこの店の特徴のようです。こういったショップが近くにあると心強いかと思います。

ショップの中は所狭しと新旧の機材が並べられています。中でも目を引いたのは下の写真のMEADEの180mmの屈折望遠鏡と、GOTOの210mmの反射望遠鏡でした。赤道儀も合わせるとかなり大型の部類で、重そうなのですが、観望会の時にはよく持ち出しているそうです。ここは三鷹にある国立天文台にも近くて、年に一度の一般公開の日にはSKYBIARDさんもブースを出して、これらの大型望遠鏡を持って行くそうです。下の写真の奥の方にちらっと写っていますが、MEADEのカイザーも置いてあります。でもこれらの望遠鏡には値段がついていなくて、聞いたら店長さんが好きで集めているものらしいです。

IMG_6158


MEADEの180mmと、店長さんが写っている写真の真ん中から少し左側にある長いGOTOの望遠鏡はテレビ東京のドラマ、天文メーカーの社長が殺されたとかいうやつですが、あのドラマに使われたそうです。あいにく富山では見ることができなかったのですが、Vixenの社長室が撮影に使われたとかで、数少ない天文ドラマでできれば見たかったです。

今回機材を買うことはなかったのですが、昔のあまり見たことない書籍が結構あったので、その中で2冊だけ買いました。天文ガイド編集部編の「天体望遠鏡の作り方」と、別冊星ナビの「望遠鏡カタログ2008-2009」です。前者は写真を多用した制作のコツのような本で、鏡の磨き方から、鏡筒の筒の部分の作り方、電気工作にまで渡っています。最終章はドームの作り方で、いつか参考になりそうです。後者は、VixenのポルタA80Mfが出た時の話とか、MEADE、Celestron、さらにVixenまで交えて自動導入の記事がまとまっています。自動導入が充実してきたような時期なのでしょうか。時間のある時に隅から隅まで読んでみたいです。

IMG_6166

店長さんが最近本が売れないと言っていましたが、私は今だに本は好きです。ネットは確かに細かいことなど調べれば出てきますが、まとまった資料だとか、信頼性という意味では書籍はまだまだ価値があるかと思います。あ、店長さんは「無理して買い物しなくていいですよ」とのこと。「また星まつりでいいもの探してください」だそうです。

結局、小一時間で店を出て、まだ時間があったので次の店へ。


秋葉原へ: ヨドバシカメラ、キタムラ、スターベース

秋葉原まで移動してスターベースへ向かいます。

とその前に、ヨドバシカメラが13, 18, 20%のポイント還元セールをやっているというので、双眼鏡を見に行きました。Kenkoの60周年記念の60台限定のフラッグシップモデルがセールの対象になっていてかなり安くなっていると、誰かのTwitterのつぶやきで出ていたからです。双眼鏡売り場に行くと実際にまだ残っていて、見比べることができました。でも実は私、双眼鏡の良さがまだよくわかっていないので、いい機会なので店舗にある安いのから10万円くらいまでのものも見比べてみました。確かに値段に比例して収差が小さくなっていったり、周辺もボケたりしないのはわかりますが、本当に値段に比例しているかというと、どうもそうでもないみたいにも見えてしまい、正直まだそこまで価値と価格が比例していません。もっとも、10万円を超えるような高級機はショーケースの中に入っていてセール対象外なので、こういった機種とその場で見比べるとさらに違いがあるのかもしれません。

さらに寄り道で、カメラのキタムラに寄りました。ジャンクレンズは食指が動かず。α7Sが安くなってきているので、いつか欲しいなと思いながらまだ手が出ず。結局買ったのはレンズ袋だけでした。NIKONのレンズの袋がいろんなサイズでカゴに入っていて、一つ300円だったので、各種買ってきました。5つありますが径と長さが全部違います。

IMG_6167


さて、やっとスターベスです。ここでは今回少しばかり投資をしました。FS-60CB用のフラットナーとレデューサーです。

IMG_6161

フラットナーは昨年秋くらいに発売開始された新しいもので、小海の星と空のフェスティバルでのスターベースの講演でも比較画像を見せてもらったのですが、今回その時の講演者のS君に実際に店舗でも比較画像を見せてもらいました。旧フラットナーは持っているのですが、旧型に比べて新型のフラットナーは、実際相当よくなっています。それでもS君によるとやはりほんの少し収差は残るようですが、ここら辺を正直に見せてくれたのは非常に好意的で、LightRoomの「レンズ補正」の「色収差の除去」でかなり改善されるなど、その対策も教えてくれたのでとても助かります。

一方レデューサーは新フラットナーよりももう少し星像が崩れるようです。レデューサー内側の迷光の影響が出るのと、少しコマ収差のようなものがあるかもしれないと言っていました。S君が自分で先週実際に撮ってきた画像で解説してくれました。フルサイズの長辺の真ん中と端のちょうど中間点くらいをライブビューで見て合わせると、周辺まで含めて一番よくなるとのことです。ただし、ライブビューで見たもの、撮って出しで見たもの、炙り出してみたもので、それぞれ像が異なるので難しいと言っていました。また、これらはLightRoomのフレア除去で取れるとのこと。ここら辺はまだ理解できていないので、これは自分でも試してみる必要がありそうです。

欠点ばかり書きましたが、これは相当に改善された上での残りの極微小な星像の歪みのことを言っているだけで、多分私では気にならないくらいのレベルの話だと思います。

実はフラットナーとレデューサの購入を決意したのはQuad Band Pass(QBP)フィルターの影響が大きくて、自宅でも気楽に撮影が楽しめそうで、その際の画角をもう少し柔軟に調整したかったというところから来ています。まだ画像処理が済んでいないので記事にしていないのですが、先日自宅の庭で新月期にQBPを使いモンキー星雲を撮影しました。下の写真は何の加工もしていない5分露光のjpg撮って出しの一枚画像です。撮影途中に見た時びっくりしました。フィルターを入れるだけでこれだけ出てくると、自宅撮影でもっと気軽に色々と撮ってみたくなります。

LIGHT_6D_300s_3200_+3cc_20190109-22h27m23s267ms


そこで、違う焦点距離の鏡筒を新たに揃えるよりも、今でも綺麗に撮れているFS-60Qに、FS-60CBでフラットナーとレデューサーをつければ、新たに性能のいい別の焦点距離の鏡筒を、コストパフォーマンス良く2本追加で手に入れたのと同じことになると考えたからです。これで600mm F10, 370mm F6.2, 255mm F4.2と焦点距離が3種類選べ、さらにフルサイズの6D、フォーサーズのASI294などと合わせて、かなりの範囲の画角を柔軟に調整することができます。

あと珍しかったのが、ロスマンディー規格の長さ400mmのアリガタです。300mmまではよく見るのですが、400mmはあまり見たことがないのと、長さの割に格安で出ていたので、これも買ってしまいました。手持ちのMEADEのLX200-25に使おうと思っています。今はVixen規格のアリガタで固定しているのですが、少し心もとなくて幅広のロスマンディー規格のものが欲しいとずっと思っていたので、ちょうど良かったです。

IMG_6168

ちなみに、写真に写っている左のレンズは一枚 50円で売られていたもので、凹凸の組み合わせで3セット。最近レンズ設計が面白いので、遊びで色消しレンズとか試せそうです。


帰りがけに秋葉原で肉汁ラーメンを食べてきました。ラーメンに乗っかる豚肉の量が選べるのですが、一番小さなものから2つ目を選んでも200g。十分すぎる量でした。

IMG_6165


関東に来る機会があり、恒例の天文ショップ巡りをしてきました。

まず最初は秋葉原から新宿の方に移動したシュミットさんです。富山からだと大宮で新幹線を降りて、埼京線で行く方が値段も時間も得するみたいです。新宿駅で都営大江戸線に乗り換えです。最寄駅は都営大江戸線の落合南長崎駅です。もともとサイトロンの商品の展示場があったところで、一度行きたい思っていたのですが、結局これまで行けずじまいだったので、今回のシュミットの店舗の移転がいい機会となりました。駅からは徒歩でほんの数分くらいです。近づくと「シュミット」と書かれたのぼりが見えるのですぐにわかるでしょう。道から階段を降りて半地下のようなところのフロア一帯の、手前側にシュミットの移転してきた店舗があり、奥にものすごく広いサイトロンの展示場があります。

IMG_5823

新しいシュミットは、店舗スペース自身も広くなっているのですが、意外や意外、タカハシやVixenなどのサイトロン以外のメーカの製品がたくさん置いてありました。店長さん曰く、CelestronやSky-Watcherの製品は奥の展示場で思う存分見ることができるから、それと比較してもらう意味でサイトロン以外の製品を置いているとのことです。もちろん倉庫の方に在庫があるのでCelestronやSky-Watcherを購入することもできるとのことです。というよりも、以前展示場だけだった時にはそこで製品を見ても購入することができなかったので、これからはサイトロン展示場で見て気に入ったものがあればシュミットの店舗の方で購入ができるようになり、お客さんにとっても、より便利になるのではとのことです。

IMG_5826

一方サイトロン展示場の方は圧巻で、ほぼ全ての現行のCelestron製品といくつかの現行モデルから外れてしまった過去のものも展示してあります。また、米国のCelestronのページにはあって日本では未発売のものもいくつか置いてあります。特に入門機についてはカタログ未掲載のものもたくさんあるとのことで、これは主にホームセンターなどの販売店の方に実際にものを見てもらうためにおいてあるとのことでした。

IMG_5830
展示場はとても広くてパノラマで撮ってやっと入りきるくらいです。

Sky-Wacherの方も現行モデルの大多数のものがおいてあります。私のところでも最近フル活躍のAZ-GTiは、鏡筒の違いによって3台もおいてありました。ここでは経緯台にもなるAZ-EQシリーズと、赤道儀オンリーのEQシリーズを直接比較することができます。AZ-EQは数少ないデュアルエンコーダー搭載でしかも経緯台としても使える多機能タイプです。どちらか迷っている人はここにきて、実際に触ったり、揺らしたりしてみるといいかと思います。ネットの情報だけではわからない、意外ないろいろなことがわかると思います。

展示場の方は担当のKさんが小一時間くらいずっと付き合ってくれて、いろいろ話すことができました。展示場のみでは商品を購入することができなくて話すだけなので、逆に無理に何かを買う必要もなく、じっくりとものを見たい、いろいろ相談したいという方はうってつけなのかと思います。他にもアイピースやコントローラーなどもショーケースの中に展示してあって、頼めば覗かせてくれるそうです。まだまだ展示したいものはたくさんあって、ショーケースの中には収まりきらないと言っていました。

展示場を楽しんだ後は、再びショップ側のシュミットの方に行き、店長さんとまた少しお話をしました。先週くらいに富山のY君が店舗に寄ってくれたという話も出てきました。Y君ですが、こちらも店舗を相模原に移動した三基光学のほうも行ったみたいです。実は三基光学の新しい場所は、妻の実家のすぐ近くなので、早いうちに行ってみたいのですが、残念ながら今回はチャンスがありませんでした。

この日、シュミットでは2つのものを購入しました。一つはAZ-GTiのハーフピラー部分です。AZ-GTiで電視観望や撮影していると、たまに知らないうちに鏡筒やカメラが三脚に当たってしまい、ずれてしまうことがあります。そんな時にハーフピラーは持っておいてもいいかなと思いました。しかも三千円程度と安価ですが、ものすごく丈夫そうです。

IMG_5862


もう一つは一部ですごい話題になっているHα、Hβ、OⅢ、SⅡの4輝線付近のみを一度に通すQuad BP(クアッド バンドパス) フィルターです。東京の江戸川区で撮影した馬頭星雲とか、満月で撮影したバラ星雲とかのデモ写真を見ていると相当の優れものだということがわかります。富山でどれくらい必要になるのかはわかりませんが、平日に時間がなくて遠出ができない時に、庭先で気軽に撮影ができればいいなと思っての購入です。ただ、デモ写真を見てもわかるのですが、青が出にくいようなので、それをどう扱うかが決め手になるかもしれません。

IMG_5847

ちなみにこのQuad BPフィルターですが、先週の金曜に発売して、わずか5日で初期ロット完売だそうです。私が言った時に残り二つで、一つ買ったので、最後の一つもその日に売れてしまったことになります。店長さんによると100枚以上用意したとのことなので、本当にものすごい勢いで売れたみたいです。あ、ハーフピラーも私が買ったのが最後の一本でした。今回は目的のものがギリギリ残っていたので運が良かったです。

その後、まだ時間があったのでKYOEIさんの方に移動しました。いつもMさんと話すのですが、今回もずっと話し込んでしまいました。購入したのは天文雑誌2誌だけで、申し訳ないくらいです。Mさんは野鳥の方でも活躍されているとのことで、天文と野鳥の違いをいろいろ聞くことができ、なかなか興味深かったです。「天文に興味がある人は野鳥にあまり興味がなくて、野鳥に興味がある人はもれなく星にも興味がある」とか、「野鳥の方では天文ほど機材が重要ではなく、撮影にそれほどこだわるわけでもない」とかです。なんか聞いていると、都会でも田舎でも場所をあまり選ばず、昼間に見ることができて、色も豊かで、曇りでも雪でも楽しめてと、星に比べてなんかものすごく健全な気がしました。星は機材は大変だし、基本的に夜だけだし、月にも左右されるしで、なんでこんなに苦労するのかと思いますが、まあこの苦労もまた楽しいんですよね。

あと、子供が観察会や観望会で参加するのはどちらも同じですが、野鳥の方でも天文と同じように年配の方が多くて、若い人があまり参加していないことに危機感を感じているようです。すでに若手だけの野鳥の会みたいなのにも力を入れているとか、対策にも乗り出しているとのことです。天文も若い人がなかなか入ってこないので、Mさんも危惧していました。趣味として縮小してしまうのは残念です。なんとしても裾野を広げたいというので、Mさんと一緒に盛り上がっていました。電視観望がその助けになればと思っています。

あ、そういえばここでもY君の話が出ました。Y君の行動力すごいです。Y君みたいな若い人がどんどん出てくれば安泰だとおもうのですが。

あと、帰る時間ギリギリで頑張ってスターベースにもよったのですが、定休日があることをすっかり忘れていて、店の前で呆然としてしまいました。仕方ないので、店に寄る分のあまった時間で、近くにある「麺屋武蔵」でつけ麺を食べてきました。美味しかったです。

IMG_5846
休みで残念。




 

最近天文ショップに行っていなかったのですが、久しぶりに関東方面に行く機会があり、少し時間が取れたので秋葉原天文ショップめぐりをしました。



シュミット

秋葉原近辺には3件の天文ショップがあります。まずは御徒町駅で降りてシュミットさん。店長さんとも最近は顔なじみです。ここではセレストロンの火星フィルターを購入しました。アイピースで見るときに火星の模様がコントラストよく、よりはっきり見えるそうです。6千円くらいでそれほど高くないのと、7月31日の火星最接近の時に地元富山の科学博物館で観望会があり、その時に使えればと思ったのが購入動機です。そもそも火星は最接近といっても、土星や木星ほど模様がはっきり見えるわけではなく、さらに大黄雲とよぶ砂嵐で今も模様がほとんど見えない状態が続いています。なので少しでも見えるようにと思ったのです。Cloudy Nightsにもスレッドが立っています。一定の効果はあるような書き込みがあります。さらにシュミットさんのページを見ると他の色もあるみたいですね。リンク先のシュミットの説明でも書いていますし、スレッドの書き込みにもありますが、色によって見えかたや見えやすい場所が変わるとのこと。まあ、実際に自分の目で見て確かめるのが一番でしょう。


IMG_4949


でも実はもう一つの動機があります。電視観望でこの火星フィルターが使えるかどうかの検証です。店長さんの話によると、撮影で試した人がいてそれは流石に厳しかったとのことです。具体的に何がダメだったのかはわからないのと、人によってもどこからがダメだという基準が違うのでなんとも言えないのですが、どうやら波長データを見ると緑部分の透過率をごっそり落としていて、赤と青はほとんど通しているるようです。それでマジェンタ(紫)っぽくなるのでしょう。余分な色を落としているのでトータル的にコントラストが上がるのかと思いますが、撮影しようとするとカラーバランスが崩れて記録されてしまうのではないでしょうか。このあいだの天体望遠鏡博物館でも電視観望で火星を見て模様が見えたので盛り上がったので、多少カラーバランスが崩れたとしても、これでもう少しコントラストよくはっきり見えると観望会に来た人は喜んでくれるかもしれません。

あと、シュミットさんで面白いお客さんがいました。まだ星を初めてわずか一週間という方です。使っている赤道儀はEQ-35で、珍しくモーターなしの微動ハンドルでの使用だそうです。微動ハンドルを触ると揺れてしまうのが目下の悩みで、惑星もすぐに逃げて行ってしまうというので苦労しているとのことです。なのでやっとモーターセットを購入するとのことでした。今は惑星に夢中で、火星フィルターも購入していかれました。この方の話さらに続きます。


スターベース

さて次は順番通りに行けばスターベースさんです。顔なじみのS君もいて、スタックの話とかで少し盛り上がりました。ちょうど原村の準備をしていて、今年はたくさん放出するとのことで期待してしまいます。なので今回は何も購入せずに、原村での掘り出し物をを楽しみにすることにしました。S君と話しているおり、新しいお客さんが来たのでS君が対応に向かうと、なんと先ほどシュミットで会って話した方です。なんとCMOSカメラにも挑戦するとのことで、シュミットの店長さんにスターベースを紹介されたとか。改めて話して見るとなんでEQ-35が微動ハンドルモデルだったかわかりました。なんと最初の赤道儀だけはどうしても微動ハンドルでやってみたかったと。シュミットの店長さんにもさんざん止められたにもかかわらず、それでもこだわりで微動ハンドルにしたとのことで、なかなか面白そうな方です。でも微動ハンドルは一週間で満足して、次はモーターとのこと。今は惑星を見ているだけで面白いが、次は撮影もということで、カメラとバローレンズを一気に購入していかれました。私もかつてそうでしたが、誰もが通る惑星撮影の道を着実に歩んで行っていかれることでしょう。ちょうど星ナビの8月号がまだ店頭にあったので、ついでにこのほしぞloveログが掲載されたことも紹介して、惑星私もたくさん失敗しましたとか話しました。もしこのブログを読んでいただけたら、コメントとかくださると嬉しいです。


キタムラ

そんなこんなで、次はKYOEIに向かいます。と、そのついでにヨドバシの少し手前にあるキタムラでレンズを物色しました。6Dに普段使いできる、二千円程度の超格安の28mm-70mmのF3.5-4.5のジャンクレンズです。前もよく似たもの(EF 28-80mm F3.5-5.6 USM)を同じキタムラで買いましたが、下のSukeに渡したKiss X5天体改造版はレンズが付いていないので、普段使い用に取られてしまいました。安くて古いレンズですが、昼間普通に使うぶんには全く問題なさそうです。

IMG_4948



KYOEI

今日のメインはKYOEIに予約してとっておいてもらったSkyWatcherのAZ-GTiマウントです。三脚とピラーがセットになったものが一般的みたいですが、私は軽量化を図りたいのでマウントのみの購入です。マウントのみの方が入荷数が少なく、最後の一個と言っていました。店頭でも常駐のデモ機を見せてもらいましたが、思ったより小さくて軽くてかなり使いやすそうです。KYOEIのMさんによると導入精度も相当いいとのことで、早く自分でも試してみたいです。

目的はもちろん電視観望。これまで電視観望用にいかに軽量でシンプルで安価な自動導入できるマウントを探し続けて来ました。もともとAdvanced VXで電視を始めましたが、もっと手軽に持ち運びができて、かつ自動導入機能があるものです。これまで購入したのがMEADEのETX-60ATとセレストロンのNexterの架台部分。しかしながらこれらはいずれも中古で、ヤフオクで落としたものです。入手が大変ですし、新品だとたとえあったとしても高価になります。新品ならば、私自身は購入していませんが、Kenkoのスカイエクスプローラー SE-AT100Nはデフォルトでは自動導入はできないのですが、どうにかこうにか改造すると自動導入まで可能になるとのことです。でも改造が必要となるとやはり敷居は高く、なかなか一般の人にはオススメできません。

そんな折のAZ-GTiです。そもそも値段がものすごい。実売3万円です。この値段でよくここまでコンパクトに、自動導入まで詰め込みました。スマホとかタブレットがコントローラーになるというのも今時の流行りで、こういったことを大手メーカーが勧めてくれるのはサポートやソフト開発の面からも非常に心強く、一般の人で天文に興味がある一定層の方達にも十分勧めることができるのではないでしょうか。

IMG_4950
早速Gitzo三脚と合わせてみました。
かなりコンパクトにまとまりそうです。

AZ-GTiは自動導入がありますが経緯台の範疇なので、赤道儀とは違いカメラなどで撮影をしようとすると、星像が回転してしまいます(ファームウェアアップデートでAZ-GTiを赤道儀モードで動かすことも可能らしいです。)。ところがSharpCapのアラインメント機能は回転も補正してリアルタイムで星を重ねてくれるので、星像が流れないくらいの短時間露光にして撮影してスタックすれば、長時間露光と同じように撮影することもできます。読み出しノイズの点だけ不利になりますが、それでもガイドさえ必要なくなるという手軽さを考えれば、十分実用になるかもしれません。実際KYOEIのMさんはこの手法で綺麗に星団を撮影したものを見せてくれました。ここら辺のこともいずれ試してレポートしたいと思います。


さて、昨日は皆既日食、今日は曇りと、せっかく購入した新アイテムもまだ試すことができません。自分で色々試してみて、電視観望に実践レベルで使えそうかどうか、いい所、ダメな所も含めてまた報告したいと思います。










 

木曜日から韓国のソウルに来ています。韓国に来ること自体初めてで、天文事情もよくわからないのですが、 せっかくの海外なので天文ショップを覗いてみようと思いました。事前に各国の天文ショップ情報が載っているサイトで調べたところ、韓国にも何軒かの天文ショップがあるようですが、 同サイトの日本のページを見てもわかるように、ちょっと情報が古いみたいで、リンク先がないページや専門ショップでなさそうなところもあります。その中でSky39(EXO SKYという店のオンラインショップ)、Sundu、Tekoの3件は少なくとも専門的なショップのようです。でもどのページも韓国語のみで英語表記などないのでなかなか情報を引き出すことができません。翻訳にかけてもまだ店舗を持っているかどうかはっきりとわからないので、Facebookの数少ない韓国人のともだちにダイレクトメッセージを入れて聞いてみました。

とりあえずわかったことは、韓国の人はほとんどオンラインで購入するので店舗はあまり盛んではないこと、EXO SKYは以前行ったことがあるがちょっと高いとのことなどです。あとTekoには直接メールを出して聞いてみたら、店舗もあるとのことです。でも次のメールで何か購入するのだったらあらかじめ相談して欲しい、ただ見に来るだけだったら人手も足りないのであまり相手ができないとのメールが来たので、一瞬昔のスリービーチの記事を思い出しましたが、向こうの都合もあると思いTekoは諦めました。今回はあまり時間がないので行けるのはおそらく一軒だけです。なので、こうやって正直に情報をくれたのはむしろありがたかったです。さて、EXO SKYとSunduで迷ったのですが、EXO SKYとSundoで値段を比べると実は高いと行っていたEXO SKYの方が良心的な値段をつけていて、かつ少なくとも店舗はあるという情報を信じてこちらを訪ねることにしました。

そもそも初めての韓国なので、移動の仕方もままなりません。ガイドブック片手になんとかメトロ(地下鉄)の乗り方を学びながら、降り立った金浦空港から目的の駅までなんとかたどり着かなければいけません。ちなみに、EXO SKYは752番の冨川総合運動場か753番の春衣、Sundoは746番の加山デジタル団地でともに結構近いです、Tekoは離れて613番のトッバウィという駅です。メトロはT moneyというチャージできるカードを使うのが楽だとわかりました。交通費は日本に比べると随分安く感じます。ちょっと遠くても気にせず行けることがわかりました。

EXO SKYまでは、空港から2回(一回間違えたので3回になってしいまいましたが)乗り換えでいけます。乗り換え回数を増やせば近道もあるみたいですが、とにかく迷わないように乗り換え回数を少なくしました。メトロは路線ごとに番号がついているのでわかりやすいのですが、ソウル中心から離れるとどこ行きかが韓国語でしか表示されていないところがあるので、どちら方向に乗ればいいのかが迷ってしまいます。電車が途中トラブルで止まったりしたこともあり、なんだかんだで店に到着したのが16時半頃。結構遅くなってしまいましたが、きちんと店はありました。

IMG_4712


でもここから大きな勘違いが判明します。どうやらここは店というよりは会社のオフィスです。実際には下の写真にあるようなものすごく大きなビルの27階にあります。これはやはり店舗ではないですね。

IMG_4710


韓国では本当にオンラインショップのみで、日本にあるようなリアル店舗はどうやら存在しないみたいです。そんなことも知らずに突然日本からやって来たただの天文ファンに、CEOのキムさんはものすごく喜んでくれて、とても親切に対応してくれました。

IMG_4719
社長のキムさんです。


IMG_4717
セレストロンの機材がたくさん並んでいます。

このEXO SKYはCelestronの代理店で、置いてあるもののほとんどがセレストロンの商品でした。そんな中見慣れない面白そうな機械があると思ってみてみるとSKYPIXの文字が。聞いてみると独自ブランドというので、最初ピンと来ませんでしたが、よくよく見ると星まつりで毎回見るタイムラプス用のレールでゆっくり動くシステムです。なんと、ここはその大元のメーカーでした。SKYPIXは日本にも代理店があるとのことで、いつも見ていたのはその代理店が星まつりに出店していたものでした。

IMG_4713


オフィス内でキムさんに自己紹介がてらブログを見せたのですが、途中から韓国語に訳して直接読んでもらいました。電視観望をやっていることや、最近は太陽に凝っていること、あとCelestronというのでAdvanced VXの軸が折れてしまった記事も読んで大笑いしたりしていました。実はキムさん英語があまり達者でなく、私も韓国語は全くダメなので、途中SKYPIXの日本の代理店の方に電話を繋いでくれました。日本SKYPIXのOさんは韓国語ぺらぺらで、Oさんを通じて韓国の天文事情を聞きたかったのですが、やはり店舗はあまりないということが判明しました。その後も、英語しかないのでなかなか意思疎通は難しいのですが、それでも韓国のアマチュア天文人口は日本よりはずっと少ないことや、もう一軒のSunduはVixenの代理店であること、電視観望のようなことはまだほとんど知られていないこと、キムさん自身は相当な天文マニアで、世界各国で天体写真を撮っていることなど、後から振り返ると結構なことを拙い英語どうして会話していて、非常に楽しい時間を過ごすことができました。

IMG_4716
Leofotoという少なくとも私は知らなかったブランドの雲台もたくさん置いてありました。

ここはある意味メーカーでもあり、オフィスの中になんとマシンショップまであります。かなりのことができそうな工具が揃っていました。また、台湾や中国などのあまり日本に入って来ていないメーカーのことも結構聞くことができ、得るものも多かったです。

IMG_4718

私が滞在している最中もキムさんにはひっきりなしに電話がかかって来ていて、忙しいところに突然お邪魔してしまい申し訳無かったです。時間もあまりなく、結局何も買うことができなかったのですが、帰りになんとショップオリジナルのカレンダーをいただきました。中古のものも結構あったようなので、時間があればじっくり見たかったのですが、話だけであっという間に時間が過ぎてしまいました。

電話で対応してくれた日本SKYPIXのOさんとは、その後メールのやり取りもしたので、星まつりで直接挨拶できたらと思っています。

最初はソウルで天文ショップが3件もパッと見つかったので、今の秋葉原も天文ショップは3件しかないことを考えると、韓国は結構な充実度かと思ったのですが、やはりそこは海外。なかなか状況が違うということがよくわかりました。それでもこれに懲りずに、また海外に行く用事があれば当地の天文ショップをのぞいて見みたいと思います。明後日まで韓国に入るので、ほんとはSunduも行ってみたいのですが、なかなか忙しくてちょっと時間的に厳しいかもしれません。

あ、ちなみに韓国は食事がとても美味しいです。下のカルビ定食で夜でなんと1500円くらい。お腹いっぱいになります。

IMG_4731




追記: とうとう明日帰国です。土曜の夕方くらいになんとかもう一軒天文ショップに行こうと思ったのですが、調べてみるとSunduは土日休みで、Tekoも土曜は14時まで。やっと諦めがつきました。その代わりできた時間でユッケを食べに行きました。日本ではもう食べられないですが、韓国では普通にあります。めちゃくちゃ美味しかったです。

IMG_4771
これで1800円くらい。かなりの量で大満足でした。


先週大阪に行く用事がありました。夕方梅田に到着したのですが、少し時間があったのでKYOEIを覗いてその帰り道、曇りの予報のはずの空が意外にそこそこ晴れているので、ふと思い立って2月に行ったばかりの星カフェSPICAにカウンター席が空いていないか電話してみました。前回は雨のために観望会が開催されなかったので、ぜひ一度観望会を体験してみたいと思っていました。さすがに平日ということもあり、一人のカンター席は空いているとのこと、 ただし19時半からプラネタリウムと観望会があるので、それまでに来て下さいとのことでした。梅田駅の御堂筋線のところで19時ちょうどくらいでしたが、松屋町までだったら30分あればじゅうぶん来れると教えてもらえたので、早速お店に向かうことに。

IMG_4552


到着したのは19時20分過ぎで、とりあえずドリンクを注文し早速プラネタリウムです。今回はオーナーさんは不在でしたが、代わりに「よるうどん」さんという方が解説をしてくれました。お客さんは二人組が4組と、あとは私一人。カップルが二組と、女性同士が二組で、やはり男同士でというのはいません。私以外はいずれも初めての来店とのことでした。話はさすが大阪、前回同様ユーモアたっぷりに星座ネタが続きます。半分お笑いですが、それでも星のことが心に残る構成になっているのはさすがです。春の大曲線から、アークトゥルス、店の名にちなんだスピカに持っていくなど、きちんとその後の観望会で見る星のことをさりげなく説明してくれています。ちなみにスピカの名前を聞いたことがない人が結構いたのには大笑いでした。「帰る時にでも店名を見てください」とのことでした。

IMG_4553
数量限定の「太陽スカッシュ」。
後からスライスしたオレンジをお皿に入れてもらって
デザートがわりに食べることができます。

さてプラネタリウムは15分もなかったでしょうか、天気が何とかなりそうとのことで早々と屋上に上がっての観望会です。入り口のドアをくぐって、さらにもう一つあるドアを外に出て、階段を上がるとビルの屋上に出ます。そこに望遠鏡と観望用の椅子が並んでいます。まだ金星がビルの上に見えていて、最後の薄明が残っているような時間帯でした。鏡筒はVixenの80mm程度の恐らく600mm程度の短焦点、レンズはEDとのことです。PORTA経緯台に載っています。

IMG_4558


 まずはアークトゥルスを覗いて、星の色を確認させてくれます。何人かは黄色っぽい色がついているのがわかったと言っていました。北斗七星は、周りが明るいのと霞で、ほとんどどこにあるのかわかりませんでした。それどころか、一等星のスピカでさえも全然目立たなくて、大阪ってこんなに見えないんだと、ちょっと都会の明るさをなめていたかもしれません。

新月期なので月は出ていないのですが、この季節はこの時間にすでに木星がソコソコ登っているので、みんなで木星を見ました。これも低空のかすみのせいでしょうか倍率100倍で縞が、慣れている人ならかろうじて何とか見えるような状況でしたが、これが逆にまた面白くて、縞が見えた人見えない人、衛星に注目して縞を見るのを忘れていた人色々で、すごく盛り上がっていました。その頃には金星がビルに沈んで、星が動いて行くのを実感させてくれます。縞が見えなかった人も再度アイピースを覗いて、全員が木星の縞を確認できたところで観望会は終了です。シンプルですが、解説がとてもうまくて、星に全く詳しくなくても十分に面白いと思える内容でした。

実際来ている人たちはこれまで望遠鏡を覗いたことがある人が2-3人と、ごくごく普通に雰囲気を楽しみたい人が来ているので、必要十分な説明だと思いました。でも話の端々によるうどんさんから「星好きの人感」があふれ出ていたので、観望会が終わってからカウンターでいろいろ聞いてみました。大学では天文同好会に所属していて、卒業後関西のかなり大きなプラネタリウムでボランティア解説員をやっていたとのことで、やはり相当星好きの方のようです。SPICAは7ヶ月くらい前から。大阪の天文部とかの学生とも繋がりがあるようで、以前富山大の天文部にいて私もよく知っているM君のことも知っていました。

「子供でもなく、年配の大人でもなく、若い人に星に興味を持ってもらうのにSPICAはとても面白い場所だ」とのことで、私も全くその通りだと思いました。オーナーの方も同じようなことを言ってたと思いますが、「大阪でも星が出ていることを実感して欲しい」という思いはSPICAにきて星を見上げた人たちにはきっと伝わっていると思います。

結局よるうどんさんと話し込んで長居してしまい、何と22時からの2回目の観望会まで参加してしまいました。時間制限がないのは平日カウンター席の特権だとか。2回目の観望ではだいぶん高度の上がった木星の縞がよりはっきりと見えていました。お客さんは今回もみんな大満足だったようで、若い世代に星を見せる機会をあたえてくれる星カフェSPICAはデートにも、星のことを話すにもすごく居心地のいいところです。



 

先週、今週と立て続けに東京方面に用事があり、少し時間があったので天文ショップのはしごをしました。秋葉原には現在3つの天文ショップがあります。KYOEI、スターベース、シュミットです。KYOEIは多種にわたるメーカーを扱っています。大阪店もあり、日本でも最大級のショップなのかと思います。スターベースはタカハシの直営店で当然タカハシ製品はアクセサリに至るまで充実しています。シュミットはサイトロンの直営店でセレストロン製品、SkyWatcher製品などが充実しています。以前は秋葉原にもう一軒、三基光学というお店もあったのですが、現在相模原方面へと移転の最中だとのことです。今回は恵比寿にあるジズコにも寄ってみました。また、以前にも関東だけでなくいろいろ天文関連ショップを訪れていますので、以下ののリンクも参考にして下さい。
 
天体関連ショップ訪問記


 さて、ここから今回の訪問記です。

シュミット

回った順に、まずはシュミット。先日購入したCGEM IIのコントローラーが動かなくなった件で、日本語版のファームウェアを書き換えるので送って欲しいと言われていたのですが、そのまま手持ちで訪れました。書き換えはすぐにやってもらえましたが、最近のSkyWatcherのコントローラーはWebに上がっているファームに日本語も含まれているのだが、Celestronのものはまだアップされているものは英語版だけで、日本語版は店頭にしかないとのこと。早く日本語版も含まれてくれればと思います。星座名や星の通称名はやはり日本語の方がわかりやすいです。

無事にコントローラーは動くようになったのですが、店長さんと話しているとそういえばこの間まで学生だった子が就職で富山に行ったよとか言う話になって、え、それ先週自宅に来たY君のことでは?と盛り上がり始めました。どうやら連休中に実家に帰ったY君はシュミットにも顔を出していたみたいなのです。店長さんによると名前までは知らなかったが、学生の中でも相当熱心な部類だったようです。やはりY君只者ではないみたいです。


スターベース東京

次に行ったのがスターベース東京店。顔なじみの店員さんS君にも会えて、FS-60用のAPS-C用撮影用のリングと、近接リングを購入しました。APS-CリングはFS-60でAPS-C撮影するときに周辺が1ピクセルくらいのオーダーで流れるのを防ぐと言うものです。その代わりにフルサイズの周辺を犠牲にするそうです。周辺が流れると言っても、あまり気にならない程度のもので、都市伝説ではないかとも言われているみたいですが、三基光学によるとフィルターとかを入れると顕著とのことで、まだAPS-Cで撮影する機会もありそうなのと、安価なので購入しておきました。今回のものはスターベースオリジナルのものですが、もともと三基光学でも同様のものを出していました。現在三基光学が休店状態なので、こう言ったものをタカハシの直営店が出してくれるのはありがたいです。中には自作している人もいるとのことです。

IMG_4532

さて、ここでもなぜかY君の話が出ました。連休中にちょうど来たみたいで、自宅に来ることをS君に話していたみたいです。なんと違う大学の天文部だけれど、学生同士の繋がりでS君とY君は知り合いだとのことです。大学生では珍しいくらいに熱心で、やはり機材屋さんだったそうです。しかも天文ショップで昔バイトしていたそうで、やはりY君只者ではないみたいです。


ジズコ

今回、恵比寿にあるジズコにも初めて顔を出してみました。マンションの一室が店舗になっています。取り扱っているものは輸入物が多く、展示してあるものを見ても、相当なマニアのためのショップという印象です。この間新調した赤道儀を選ぶときの候補だった、ロスマンディーも置いてあったのでじっくり見ることができました。太陽もCORONADO、LUNTとかなり充実していました。店内に置いてあった書籍に、「天体望遠鏡徹底ガイドブック―光学系分析と実写テスト」というのがありました。天文ガイドの記事をまとめたものらしいですが、望遠鏡の詳細がかなりきちんと書かれていて、それらを一覧で見ることができるのでとても有用そうな本です。2008年と少し古いですが、それでも鏡筒だとまだまだ現役のものも多いので、早速自宅に帰ってからアマゾンで中古を探し手に入れました。今回はジズコさんでは特に何も購入することがなかったのですが、もう少し予算に余裕ができたらぜひお世話になってみたいお店かと思います。


KYOEI TOKYO

最後はKYOEIの東京店です。ここではASI290MMを購入しました。私にとって初めてのモノクロカメラです。買うか買わないか散々迷ったのですが、太陽と惑星の撮影に有効そうなのでついに購入に踏み切りました。その際仲のいいMさんと小一時間話していたのですが、感度と分解能について有意義な話を聞くことができました。モノクロカメラの分解能の検証もしてみたいので、また使ってみて状況をブログに書こうと思っています。

IMG_4518
 
あと、以前このブログで紹介したRevolution Imager R2がついにKYOEIから発売されるようになりました。嬉しい限りです。オールインワンパッケージでモニターまでついていて、PCを使わない電視観望としては、この手軽さはベストな選択肢なのではないでしょうか。アメリカの天文雑誌「Sky & Telescope」で2017年のHOT PRODUCT賞をとっています。開発者のMikeとは当時ショップでものすごく盛り上がり、今でも連絡を取り続けています。日本語版が発売されてとても喜んでいるとのことです。

IMG_9915


 

とうとうP.S.T.用の秘密兵器がオーストリアから到着しました。

IMG_4274

分解したP.S.Tのエタロン部の先に妙な筒がついています。
これが今回の秘密兵器です。

P.S.T.は太陽のHα機器としては非常に廉価なのですが、口径わずか40mmと小さいために分解能があまり良くなく、ドーズ限界で考えると3秒ほどにもなってしまいます。P.S.T.の焦点距離が400mmで5倍のバローレンズなんかをつけてしまうと合成焦点距離が2000mmとかになってしまい、例えば今使っているASI178MCは1/1.8インチサイズで3096x2080画素なので、一素子あたりの画角を計算すると0.24秒ほどになります。口径からくる分解限界が、センサーの画素の12.5ドット分にもなってしまうので、やはりもう少し口径を大きくしてカメラの方の分解能を活かしたくなります。ちなみに、分解能は動画の多数枚スタックで緩和されると思うのですが、枚数のルートで良くなっていくと考えてもいいのでしょうか?ここら辺の理論限界の話をあまり聞いたことが無いので、いつかまた考えてみたいと思います。

日本ではP.S.T.の改造は「庭先天体写真家?」さんや、「星への誘い」さんなど、検索すると数例がヒットしますがそれ以外はほとんど見つかりません。それでも海外ではこの手の改造はもっと盛んなようで、P.S.T.の改造はStage1とかStage2とか段階を踏んで名前がつけられていますが、口径を大きくしようとすると必ず突き当たる問題があります。エタロン部の先のネジがM50で、それを例えば2インチサイズになんとか変換して鏡筒の2インチの接眼部に取り付けるなどの必要があります。このM50から2インチの変換が大変で、改造したい場合は大方の場合特注で部品を作られているようです。特注は大変そうなので、がんばって色々探していると、世界で唯一オーストリアの天文ショップがこんなPSTの改造が前提という摩訶不思議な変換アダプターを、なんと在庫ありで置いていることがわかりました。「PST-50」という型番なのですが、結構よくある型番みたいで、Googleでこれを検索しても他のものばかり出てきてなかなかヒットしません。これを見つけたときは海外にもかかわらず早速注文してしまいました。

面白いのがここからです。発注後店長さんからメールが届いて、なんと奥様が日本人だということで、たまたま日本に帰る機会があるから、ちょっとだけ待てるなら送料が安くなるので日本に着いた時に送ってあげるよとメールが来たのです。普通だとオーストリアからの輸送は意外に費用がかかって、55ユーロの部品に35ユーロの送料がかかるみたいです。迷わず待つ方を選び日本からの送付をお願いし、今度は奥様とのメールのやり取りが始まりました。その過程でわかったのですが、なんとこの店長さんはあの有名なガイドシステム「M-GEN」の開発者だったのです。M-GENは天体写真を撮ろうとする人は一度は検討する、日本で今最も有名なガイド機材で、KYOEIさんが販売を手掛けています。ちょうど今月5月号の天文ガイドでもM-GENの詳しい解説がされていました。

とにかくこの時点で、さすがに世界で何人が必要とするかわからないアダプターをなぜ製作販売するのか、やっと理由がわかりました。本人が筋金入りのマニアで、しかも技術も才能も十分にあるショップなのです。ちなみにM-GENはLACERTA M-GENと呼ばれたりもしていますが、LACERTAとは、店長の名前と、トカゲ座(lacerta)を重複させた意味の会社名だそうです。メールのやり取りの途中で色々と話が合うところもあり、店長と奥様と結局25通ほどもやりとりしてしまい、ショップで作っている数々のオリジナルグッズからいくつかサンプルを送るので、日本でも紹介してほしいと、そんな運びになってしまいました。

届いた箱を開けてみてびっくり。予想もしていなかったものがめちゃくちゃ大量に入っています。もともと欲しかったのはPSTの2インチへの変換アダプターPST-50のみ。そのほかは全部オリジナル商品のサンプルで、順に行くと

1. まずはももともと頼んでいたPST-50。

IMG_4273


これをP.S.T.のエタロン部の先に取り付けると、2インチ径になるために、2インチのアイピースが取り付けることのできる鏡筒に接続することができます。実際に取り付けた写真がこのページのトップのもので、前回までは大口径化のテストとして80mmの鏡筒の接眼部をまるまる外し、下にアリガタを取り付けて無理やりくっつけていたのですが、これでやっとF値の違いや光軸合わせも心配せずに取り付けることができます。

今週末は雨のようなので、次回晴れて時間が取れるときに試したいと思います。今からものすごく楽しみです。


2. LACERTAロゴが入っている、赤いLEDが先に埋め込まれたキャップ。写真で光っているのがわかりますでしょうか?これは下のSukeがすぐに持って行ってしまいました。来年の星まつりにかぶっていくそうです。

IMG_4281


3. ワインボトルです。

IMG_4259


と言うのは嘘で、実は星座がプリントされた折り畳み傘。これは娘のNatsuが傘がちょうど欲しかったと言って持っていってしまいました。

IMG_4266


4. 太陽関係で、太陽用のファインダーも入れてくれていました。PSTを大口径改造するとファインダーの光の取り入れ口が影になってしまい、PST付属のファインダーが使えなくなってしまうので、これは素直に嬉しかったです。太陽ファインダーはTelevueのSol-SearcherとCORONADOのSol Rangerがメジャーですが、日本で入手しやすいのはSol-Searcherの方だけだったりします。これも日本で発売されると嬉しい方も多いと思うのですが。

IMG_4269

試しにSkyWatcherのBKP200取り付けてみました。特に問題なくハマるようです。

IMG_4283




5. 次のは今まであるようでなかった商品かと。潜望鏡タイプの小さな望遠鏡のようで、倍率を1.25倍と2.5倍に変えることができます。一見下側の穴にアイピースを取り付けられるようですが、微妙に径が合わなくてアイピースは入りません。

IMG_4267


最初何に使うかよくわかりませんでしたが、ここを見てやっとわかりました。極軸望遠鏡に取り付けて、無理な体勢で見なくてむ拡大鏡です。うちのセレストロンのAVXに付いているCG-5にはそのまま取り付けることができました。これはもしかすると意外なほど便利かもしれません。

IMG_4272




6. あと、これがどうしてもわかりません。Remote Shutter Relese Quadrublicateと書いてあるので、連動してシャッターをどうにかするようなスイッチか何かみたいなのですが、どなたかわかる方いますでしょうか?

IMG_4270


7. 最後にモーツァルトチョコレート。家族みんなでいただきました。

IMG_4275


8. あと、一緒にショップのカタログも入っていたのですが、多分オーストリアなのでドイツ語なのでしょうか、全然読めないので写真や図から色々想像を巡らします。実は海外ショップのカタログってこれまでみたことがなく、このカタログが今回送ってもらったものの中でなぜか一番面白かったです。SkyWatcherとかタカハシとかCelestronなど、日本でおなじみのメーカーのものも載っているので大体はわかるのですが、オリジナル商品もたくさんあり、こちらは結構本気で推理しないとどんなものかなかなかわかりません。

USBで接続できる電動フォーカサーシステムのようです。M-GENのようなオリジナル開発で、カタログの中ではM-GENと並んで大きく取り扱ってありました。

IMG_4277


こちらもLACERTAオリジナル開発のニュートン反射のようです。店長とのメールのやり取りの中でいつかこのFoto-Newtonを香川の天体望遠鏡博物館に入れたいと書いてありました。

IMG_4278


200kgの重さを乗せてもビクともしないLACERTAブランドの木製三脚が左下に載っています。右のページは未だに何かよくわかっていません。

IMG_4280

子どもの頃英語のパンフレットで、読めもしないのに想像を巡らしていたことを思い出してしまいました。ちなみに、M-GENのカタログも入っていて、こちらは英語だったので、ドイツ語?よりもはるかにすらすら読めるような気がして、なんだか不思議な気分でした。


オリジナルで、痛いところをつく非常に有用な開発を進めるLACERTAですが、今回ふとした縁から、色々話が発展しました。実はKYOEIの方ともお話ができて、M-GENの取り扱い時についても少し話をお聞きすることができました。その当時オーストリアまで交渉に行って自宅にまで招かれたそうです。LACERTAの店長さんはもちろん日本のこともよく知っていて、前回行った香川の天体望遠鏡博物館の話をしたら、是非とも次回日本に行く際には寄ってみたいとのことでした。こうやって少しずつ人の輪が広がっていくことも天文趣味の醍醐味かと思います。
 

続き P.S.T. (その14): 今回のPST-50を使ってみました。
果たしてその結果は? 

大阪に行く用事があり、兼ねてから行ってみたかった星カフェSPICAに寄ってきました。前回のCafe TEMOに引き続き、星関係をうたっているカフェ訪問の第2弾です。

場所は地下鉄松屋町駅から歩いて数分。表通りから一本入ったビルの5階にあります。

 
IMG_3532

階段を上がってドアを開けると、室内は壁に投影された星空を見るためか、思ったより暗くて目が慣れないうちは足元を見るのも大変です。店員さんの案内に従って席に着きます。途中VixenのPortaらしき望遠鏡、他に青い鏡筒が見えました。後で聞いたらSCOPETECHのSUBARUバージョンのメローペ 80Aのようです。SCOPETECHは自宅でも子供用に使っているのと、今使っているFS-60Qと同じような青色なので一度見て見たいと思っていました。実物を初めて見ることができたのはよかったのですが、さすがに暗くて、青色がかろうじてわかるくらいであまりよく見えなかったのが残念でした。

今回一人だったので、カウンター席に通されました。メニューはオリジナルカクテルがたくさんあり、きれいな見た目と宇宙にちなんだ名前がワクワク感を演出します。今回まず頼んだのは「アンドロメダ」。

IMG_3533
左の雨の日サービスのコースターをもらって来るの忘れてしまいました。残念。

綺麗な青色とライトの光がアンドロメダ星雲を思い起こさせてくれます。せっかくカウンターに座ったので店長さんと少し話しました。ちょっと驚いたのが、以外に星好きの、特にマニアと呼ばれる人たちはあまり来ないとのことです。割合的にもおそらく1割くらいだとか。世間的に見て星マニアの比率はそれほど高くはないので、まあ1割なら多いかとも思ったのですが、周りを見ると私以外はカップルが2組、残りは全て女性二人組でした。男二人というのはまずないとのことなので、天文マニアが来るのは意外に敷居が高いのかもしれません。でも一人のカウンター席は比較的空いているとのことなので、逆に一人なら気楽に来れそうという印象です。私みたいにわざわざ遠くから来るお客さんも多いみたいで、一組は山口からとのことでした。なんでもユニバーサルスタジオの帰りに寄っていく人も多いとのことです。


IMG_3537
カウンターの上には宇宙にちなんだ小物が。

カクテルが一杯終わって、次に夕食も兼ねて「スピカバーガー」というハンバーガーを頼みました。ハンバーグが凄くジューシーで、家庭で食べる手作りハンバークのような食感でとても美味しかったです。その時一緒に頼んだのが、「ミルキーウェイ」というカクテルです。こちらも名前のごとく天の川をイメージしています。

IMG_3534


19時半からはお待ちかねのプラネタリウムです。時間が近づくと準備のためにオーダーストップに。

IMG_3536


プラネタリウムが始まる直前にお会計で帰ろうとする女性二人組がいらっしゃいましたが、店長が必死に止めていました。これを見なければただの雰囲気のいいバーと同じだというのが持論だとのことです。
 
プラネタリウムですが、壁に映し出された星空を見ながら、店長さんの軽快なトークを楽しむことができます。話は普通のプラネタリウムとは全然違って、かなり個性的で、ちょっとお笑いが入っています。店長さんによると、話は何パターンもあるそうなので、何度かリピートして違うバージョンを聞くのも楽しいかと思います。後で聞いたところによると、一人で40分くらいは星ネタでお笑い芸人のように持たせられるそうです。

IMG_3549


プラネタリウムが終わって、もし天気がいい場合は外に出て実際の星を観測するのですが、あいにくこの日は小雨が降っているため天体観測は中止で、その代わりにプラネタリウムがロングバージョンだったようです。皆既月食の時には60人以上が屋上に上がったとか。

プラネタリウムが終わると、私以外のお客さんは結構続けざまにゾロゾロと帰ってしまい、店内は私だけに。そのため店長さんとじっくり話すことができました。その時頼んだのが、「コメット」というノンアルコールカクテル。女性が多いということで、ノンアルコールのオリジナルメニューも充実しています。

IMG_3551
下に入ったライムが彗星をイメージしています。


この店はすでに7年になるとのことのなのですが、もともと店長さんは公務員で在職中からこういったコンセプトの店を開くことを考えていたそうです。私と同じで、子供の頃から街にいて星が全然見えなかったためか、小さい頃から星が特別好きだったわけではなく、車を手に入れて遠くに星を見に行ってみたら、これまで大阪で見ることのできなかった星が、リアルに存在しているのを見てはまってしまったそうです。大阪に帰って夜空を見てみると、今まで見えなかった、というより見ていなかった星が街中でも存在しているということに気づいて、「街中でも星があるということに気づいて欲しい」という思いでこの店を続けているとのことです。前職を辞めてから2年ほどの準備の間、物件を探しつつ、科学館に多い時は週2ペースで通ったということで、その時の知識がいまのトークのベースになっているとのことです。

星のトークをカフェバーと結びつけたのは店長さんの素晴らしい才能でしょう。普通のプラネタリウムのように教育を目的として話す場はたくさんあるけれども、星を綺麗だとかロマンチックだとか、雰囲気を主に楽しむのもありなのでは?というのがこの店を立ち上げた目的だとのことです。(2018/2/3追記:店長さんがツイッターでコメントしてくれました。『ここちょっと違います(笑)これは「自分が楽しむため」の理由で、お店が伝えたいのは雰囲気でも星の美しさでもなく、「星を楽しむこと」!』とのことです。なるほど、お客さんにも星を楽しんでもらいたいというのが一番なんですね。「自分が楽しめないとお客さんも楽しめない」というようなことも言われてたので納得です。申し訳ありませんでした。)

その中で星を好きになってもられえばいいとのことで、私もすごく共感できました。ごくごく一般の人に星をもっと好きになって欲しいというのが根底にあるようで、これは一つのやり方だなあと感心しました。

天文マニアにとっては、プラネタリウムでの店長の語り口が大いに参考になるかと思います。観望会などで話す機会も多いと思いますが、私も色々アイデアをもらいました。店長さんとの会話が面白いので、もっとずっとしゃべっていたかったのですが、第二ローテーションのお客さんが来はじめて、忙しくなりそうなところで店を後にしました。とても雰囲気のいいカフェで、大阪に来た際はまた是非とも寄りたいと思います。

店長さんから、他にもこんなコンセプトのカフェが最近ちょこちょこでき始めているという話を聞きました。心斎橋、神戸、名古屋だそうです。また探して色々行ってみたいと思っています。(追記: 2018/5/17、出張の折立ち寄って見ました。)

天文ショップを少し回りました。

特に買いたいものがあったわけではなかったのですが、スターベースで入門用の望遠鏡を選んでいるお客さんがいろいろ迷っているみたいだったので、お手伝いがてら話すことに。迷っていたのはSCOPETECH、Vixen、Celestron、MEADの入門用の屈折です。スターベースに置いてあるものなので、どれも入門用としては十分で、月や惑星を見るぶんには困らないと思います。その途中に、もう一人話に参加して来た他のお客さんがいて、その人と私でえらい盛り上がったのがスターベース製の入門用の屈折です。タカハシ色になっていて、国産品で作りはかなりしっかりしているようでした。アクロマートなので値段も特別価格のせいか、先のメーカと十分競争になるような価格帯なので、下手をしたら上記メーカーの入門機を食ってしまうような感じです。店長さん曰く「そうだといいんですが...」とのことで、さらにいろいろ聞くと、まだつい昨日かそこらでタカハシの工場に届いたばかりと、出来立てホヤホヤの新製品のようです。最初に迷ってたお客さんも、私たち二人の盛り上がり具合を見てさらに迷いだしたのですが、その方が一番重要視するのは、子供が使うということで重さとのことです。最後はSCOPETECHを選ばれたのですが、うちの小学5年生のSukeもSCOPETECHの大ファンで、軽さは何物にも変えがたいことも十分わかっているので、いい選択だったのではと思います。

さて、やっとここで今回のタイトルにたどり着くのですが、そこで一緒に盛り上がった方から「cafe TEMOって行きましたか?」と言われました。私は全く知らなかったのですが、なんでもcafe TEMOのTEMOは「てんもん」の意味だそうです。店長さんが双眼鏡が好きで、日の出光学の社長さんや、今回のSCOPETECHの社長さんもちょくちょく来ているところらしいです。そういえば天文ショップはこれまでたくさん行きましたが、天文をテーマにしたカフェなんてのは行ったことがなかったので、少し足を伸ばして行ってみました。

cafe TEMOの場所は武蔵小杉駅からだと歩いて15分くらい、武蔵中原駅からだともう少し近いみたいですが、今回は散歩がてら1kmちょっとの道をのんびり歩きました。お店は細〜い道にあり、一旦見過ごしてしまい、引き返してやっと見るけることができました。

IMG_3213


中に入ると、双眼鏡の棚があり、横には反射型望遠鏡が。

IMG_3221


この日は星月だというご主人は不在でしたが、奥様が店にいて、聞くとなんとこの反射型の鏡は貴重な木辺鏡だとか。

IMG_3218


私も星が好きなことを伝えると、所属グループの会報を見せてくれて、木辺鏡の由来なども知ることができました。2016年9月号の星ナビにも、由女さんのマンガにcafe TEMOの訪問記が載っていることがわかりました。いろいろ話を聞くと、ご主人は双眼鏡で星を見るのが好きで、売るほどあるので5年ほど前から販売も始めたとのこと。この日は日の出光学のD1という機種を覗かせてもらいました。

お客はずっと私一人だけ。本当に小さな、まるで隠れ家のようなカフェなのですが、もちろん食事もできます。この日はカレーを頂きました。五穀米に大きな牛肉がゴロゴロしていて、上に野菜をのせた、とても丁寧に作ってあるカレーでした。味はもちろん、ボリュームもかなりあり、大満足でした。奥様とついつい長話をしてしまい、カフェオレとチーズケーキまで食べてちょっと贅沢をしてしまいました。チーズケーキはチーズと生クリームだけで作った、何も焼いていないレアチーズケーキで、甘さも控えめで、とても美味しかったです。

IMG_3222


奥様とも星の話をいろいろしたのですが、その途中で娘さんがご主人にプレゼントしたという、新潮社の超大型本の部類に入る「PLANETFALL」という惑星の写真集を見せて頂きました。とても綺麗な惑星の写真を集めてあり、私は特に火星の表面の模様に感動しました。値段を見ると7000円と多少高価なのですが、本の大きさと内容の充実度から考えると全然安く感じます。それでも娘さんが高校生くらいの歳の時に、頑張って自分のお小遣いでお父さんにプレゼントしたというのを聞いて、同じ娘を持つ父親としてよほど嬉しかったんだろうなあと、その時の状況が眼に浮かぶようでした。そのお嬢さんも中3くらいまでは星見に付いて来てくれたみたいです。うちのNatsuも今中1ですが、いつまでついて来てくれるやら。

あまりの居心地の良さに、すっかり長居してしまいましたが、今度はぜひご主人がいる時に行ってみたいです。

他にも天文が好きな人がやっている店はあるはずで、こう行ったところを回るのも面白いなと思いました。また機会があれば、どこか行ってみようと思います。






 

このページのトップヘ