ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ: 場所

昨晩は本当に久しぶりのごくごく普通の観望会で盛り上がりました。飛騨コスモスの月例の観望会です。

先月もペルセウス流星群で観望会はあったのですが、これは特別行事に相当します。天気もあいにくで、ほぼ解散してからやっと星が見え始めたくらいで、残っていた一般参加の方は1組のみ。今回は定例の観望会で、お客さんもたくさん来てくれて、普通に見えるものを見ます。天気も最初はそこまで良くはなかったですが、惑星とかはちょくちょく見え、最後は全面晴れ渡り、結局大盛り上がりでとても楽しい観望会となりました。調子に乗って書いてしまったので、また長い記事となってしまいました。もしよろしければ、昨晩の様子にお付き合いください。


いざ出発

夕方荷物を車一杯に積み込み、一人で出発。最近は子供は全然付いてくる気はないみたいです。なので機材は後部座席も助手席にもたくさん入ります。富山を出る時点ではそこまで晴れてなかったですが、それでも雲間から青空がまだ見えていました。なので機材の選定は微妙です。とりあえず惑星がメインになりそうなので、口径20cmで比較的軽量なC8、電視観望セット一式。あと迷ったのですが、子供用にSCOPETECHを最後に押し込みました。でもこれが大活躍。子供たちがくるような普通の観望会では、こういった自由に触れる望遠鏡は意外なほど好評です。

途中コンビニに寄り、夕食を買って運転しながらのおにぎりだけの簡易ディナー。天気も富山から出た時より悪くなっています。現場に着いたのは18時半頃でしょうか。国道から天文台へ行く脇道に入る時に、対向車線からちょうど車が来て同じ方向に行くようでした。先に行ってもらったのですが、ゆっくりと途中何ヶ所かの曲がり角を確かめながら進んでいるようでした。やはり観望会のお客さんで、年配の女性の方。今日初めてだそうです。


最初のお客さん

すでに木星が出ていたので「あれが木星ですよ」と伝えました。自分で双眼鏡を持ってきたらしくて見始めていましたが、なんと30年以上の昔の大きな双眼鏡で、倍率が25倍!メーカーも聞いたことないようなものなので、私が以前星まつりで手に入れた双眼鏡のような国内の小さな光学メーカーが作ったものの一つかと思います。

問題はその倍率で「わー、線が見える!」とか言っていたので、「え、木星の縞が見えるの?すごい!」と一瞬思ったのですが、双眼鏡をお借りしてみたら納得。手ぶれで木星が大きく揺れてしまうのが線になって見えてしまうのです。「さすがに25倍は手持ちでは難しいです。三脚がいりますよ」とか説明して、その間にSCOPETECHを用意して木星を見てもらうと「止まって見える!」と喜んでもらえました。

でもびっくりしたのはそこからで、衛星が見えるのはもちろん、木星の縞も余裕で見えるし、空を見上げて「木星の横の星は?」とか言うのですが、私にはまだ全然見えてません。もちろんそれは土星だったのですが、聞いたら視力2.0とのこと。そりゃよく見えるはずです。老眼だそうですが、ちょっと羨ましいくらいでした。


皆さん続々と集合

それからスタッフも、お客さんも続々と集まってきました。今回あまり確認できていませんが、お客さんだけで全部で7-8組くらいは来ていたと思います。ほとんど飛騨市や高山市の地元の人ばかりでした。多分私が富山からで一番遠いくらいです。スタッフも合わせたら20人くらいはいたと思います。
  • 上に書いた、一番乗りで私とほぼ同じ時間から来てくれた年配の女性の方。参加は初めてですが、実はスタッフと知り合いの方でした。しかも、昨年亡くなられたこの飛騨コスモス天文台の設立者のYさんが計画していた山歩きとかには、何度か参加してたそうです。
  • 子供を連れてきている家族が3組くらい。子供は小1の女の子が一人、小5の男の子が一人、あともう一人いました。やっぱり子供がいると観望会っぽくなっていいです。
  • 他にもカメラが趣味で、撮影どうですか?と勧めたら自前の6Dで撮影を始めたカップル。
  • あまりお話できなかったですが、双眼鏡を持ってきているご夫婦。 
  • 他にもいたと思いますが、暗くて把握しきれませんでした。

最初は雲間の惑星から

到着直後はまだ晴れ間が見えてたのですが、その後はすぐにずーっと雲がほぼ全面にいきわたって、ごく切れ間から明るい惑星が時折り見えるくらいです。でも雨が降るような雲でもなさそうだったので、機材の準備は進めることにしました。最初SCOPETECHで20mmのアイピースで小さな木星と土星を見てもらって、そのうち準備のできたC8で見てもらいました。まず比較で木星を見てもらうと、C8での明るさと、大きく細かく見えるその姿にみんな「わーっ!」と声をあげます。「衛星が3つ見えた!」「いや4つある!」「右に3つあるでしょ!」「2つしかないよ!」など、感想も様々です。さらに土星を入れるとその輪っかの美しさに皆さん簡単の声をあげます。一番最初に来た方の「あー、あの腰巻きがあるやつね」という独特の表現にはちょっとびっくりしましたが。

この日は気流が安定していたのでしょう。C8ではカッシーニの間隙もかなりはっきり見えていて、来ていた方達に「輪っかの中に黒いすきまがあるのわかりますか?」と聞くと、ほぼ全員がよく見えたようです。本当は惑星が揺れるのを見てもらって、大気の揺れのことを説明したかったのですが、その揺れが眼視ではわからないほど安定でした。

小1の女の子の食いつきがものすごかったです。木星も土星も、とにかくもう興味津々。一瞬天頂に夏の大三角が見えた時には、ずーっと説明してくれてました。わし座のアルタイルが出てこなくて、助け舟で「わ、わ、わ、、、、わし、わし、わし、、、」と言うと、「あ、わし座!」。「ア、ア、ア、、、、アル、アル、アル、」とヒントを出すと「あ、アルタイル!」とか反応がすごく可愛かったです。「星が大好きなんだよ!」とか言ってくれて、将来が楽しみな女の子です。

その後、所々晴れる場所も出てきて、上り始めたばかり火星を見てもらって「あー赤い!ぼやけてる!」と感想が。高度が低くて、グランドののフェンス越しなので仕方ないです。

たまたまれた晴れた天頂付近で、アルビレオを入れて見てもらったら「わーっ、綺麗!」「赤と青」「オレンジに見える」「あー、トパーズ色かぁ!」とか、皆さんそれぞれの色を楽しんでくれたみたいです。

IMG_0752

途中、シートで寝っ転がって見ている人も。地面が暖かくて気持ちいんですよね。眠くなってしまいそうです。


撮影に興味がありそうな人も

お客さんの中に星にすごく興味がありそうな若いカップルの方がいました。入門用のSCOPETECHを覗いて土星とかもよく見えるのに驚いて「これ幾らくらいなのですか?」と聞かれました。特価でゴニョゴニョ千円」くらいですと答えます。「わー、それだったら欲しい!撮影とかもできますか?」となんか写す方に興味がありそうです。よくよく聞いてみると、カメラ好きで星の撮影もしたいとのこと。しかもフルサイズというので「え、機種は?」と聞いてみるとなんとEOS 6D。どうも星を写すことも考えて、あえて感度の良い6Dにしたみたいです。「レンズは?」と聞いてみるとTamronの45mm F1.8。星景なら十分です。しかもこの日も持ってきてるというので「じゃあ、撮影してみませんか?」ということで、まだ雲が多かったですが雲間の星を狙って急遽撮影開始。

これまでも星は撮ったことはあるようでしたが、そこまで本格的に撮っていたわけではないようです。最初「ISO100でも写ります」とか言って撮影してくれたのですが、さすがにF1.8でもISO100では恒星は写ることは写りますが、暗すぎます。「じゃあ、ISO1600で10秒とか20秒で撮影してみてください。」とか言うと「ずいぶん明るくするんですね」とのことです。さらに、温度が高すぎてかなり赤によっているので「温度を下げてください。夜空のイメージが欲しかったら3500度くらいまで下げてもいいですよ。」とアドバイスを。きちんとRAWで撮っているので後からどうとでもなりますが、他の一般の人にお見てもらえたらと思い、少し青目にしてもらいました。何枚か写してもらい、さらには南西方向に少し雲の切れ間があったので、そこを写してもらうと雲越しの天の川もバッチリ。

途中アンドロメダ方向を撮ってくれて、M31が写っていたので、これはいいと他の方にも見てもらうことに。わーっと人が集まってきました。もしかしたら、こうやって見てもらう楽しみも味わってもらえたかもしれません。

200mmくらいの明るいレンズも持ってるとのこと。星雲とか、銀河とか、惑星とかの対象によってレンズもしくは鏡筒が変わること、赤道儀もそのうち必要になるかも、星景写真だったら三脚だけでもしばらく大丈夫なこととか話して、わからなかったまた連絡して下さいと伝えておきました。


SCOPETECHが大活躍

この日一番活躍したのはSCOPETECHでしょう。星を始めた年の原村の星まつりでSCOPETECHブースで手に入れた特価品ですが、意外なほどよく見えるのと、秀逸な二つ穴のファインダー、軽量、手に入れた値段から気軽に扱えることなどで、基本的に子供用に解放して自由に使ってもらっています。時には天頂プリズムに付いたアイピースを、まるで何かのレバーのようにレンズのところに親指を押し当てる子もいたりしますが、そんなことを気にするようではまだまだです。今回も、微動ハンドルがすっぽ抜けて「壊れたー」とか騒いでいましたが、それも経験です。

最初に夢中になったのは、なぜかスタッフのSさん(だったと思います。暗くて見えてなくてすみません)。これまで怖くて操作したことがなかったらしいので、今回は木星から挑戦です。最初なかなかうまくいかなかったのですが、少し離れて鏡筒がまず大まかに木星に向いているかどうか、縦と横から見ること。例えば今回の場合、横方向はいいけど、縦方向が大きくずれていることを理解してもらいました。その後、二つ穴ファインダー、見にくかったらファインダーを使うこと。ファインダーは片目で見てもいいけど、両目で見ると入れやすいこととか説明して、しばらく触ってもらいました。最後、とうとう自分で入れることができたようで、すごく喜んでくれ、もう大はしゃぎでした。ここら辺は子供も大人も変わりありませんね。自分で初めて導入して見た天体は、言うまでもなく格別でしょう。

次に夢中になったのは小5の男の子。お母さんは少し心配そうにしてましたが、「もう遠慮なく、壊す気で触ってもらって構いません。」と伝え、思う存分いじってもらいました。子供は目がいいので、2つ穴ファインダーの方が楽みたいです。粗動と微動の違いを伝え、しばらく触ってもらって土星を入れることができ、もう大喜びでした。最初のうちこそ2つ穴ファインダーでさえもかなり苦労してましたが、すぐに慣れ、さらには木星も入れることができてました。面白かったのは「火星入れていいですか?」とわざわざ離れたところにいる私に聞きにくるのです。「もちろんです。聞きにくる必要なんてないですよ、自由にやってください。」と伝えると、あとは色々自分で試していたみたいです。途中、よほど嬉しかったのか、成果を見てもらいたかったのか、「火星うまく入れることができたので見にきてください」とお誘いが。見てみると、えらい大きく見えています。ピントがずれていたのですが、今の火星はずれていても模様のようなものが見えるので、大きい方がよく見えるように思ってしまったのでしょう。


突如、少年期の記憶が

と、これを見て突然小さい頃の記憶が蘇ってきました。多分小学校低学年のころ、父親が買ってきてくれた望遠鏡、KENKOの屈折だったと思うのですが、それで木星を見たときのことです。「縞が見えた」と喜んでいたのですが、今思うと多分収差を縞と勘違いしたのです。その時の像が突然頭に蘇ってきて、この時も大きな像でピントがずれていて、たぶん今回見た火星のようにそれを正しい木星だと思ってしまったのです。「あー、やっぱり同じことするんだ」と、多分40年くらいしてやっと当時の謎、私の中の数少ない少年期の星の記憶が一つ蘇ったのでした。

SCOPETECHでピントを合わせてあげると「こんな小さいんだ」とびっくりしていたようでした。それではと、上ってきた火星をC8で見てもらうと模様も見えるくらいはっきりとしていました。


終盤に近づき

もう終盤に近づいたころ、何人かの女性グループでM31アンドロメダ銀河探索が始まりました。前回のYさんの命日の時もそうでしたが、星座ビノを使って見るのです。「あ、見えた!」とか「どうしても見えん!」とか、もうわーわーキャーキャー大騒ぎです。

そのうち場所がわかってくると「肉眼でも見える!」とか言い出し、7倍の双眼鏡で見てもらうと「わーはっきりわかる!」とか、本当に楽しそうです。最後は皆さん、アンドロメダ銀河の位置はバッチリわかっったようで、大満足みたいでした。

途中、「アンドロメダ銀河を望遠鏡で見たい」と言うリクエストがあったのですが、多分大きく見え過ぎるので「双眼鏡くらいが楽しいですよ」と伝えておきました。これは後にM42プレアデス星団(すばる)をSCOPETECHで入れた時に理解してくれたみたいです。実際にすでにアイピースにすばるは入っているのに、どこだか分からないようなのです。対象が大きいので少し周りからみないとわからないんですね。「アンドロメダ銀河も同じ理由です。スバルはまだ明るいけど、銀河は暗いので中心だけがぼーっとして見えるくらいです。」とか言ったら妙に納得してくれてました。でも実際見てもらったほうがよかったのかもしれません。ただ、経緯台でマニュアル導入なので、ちょっと敷居が高いんですよね。でもいい訓練かも。次回挑戦してもらいましょう。

あ、今回電視観望は(珍しく)使いませんでした。正確にいうと、ほんの一瞬だけ6DとSharpCapではくちょう座辺りを見たのですが、網状星雲が1ー2ショット映って、すぐに雲に隠れたりとかで、今回は出番無しでした。

22時に差し掛かるくらいでしょうか、お客さんもぽちぽち帰り始め、だんだん人が少なくなってきた頃です。全面が晴れてきて、天の川が南西から北東に大きく架かるのが見えました。下手なところに行くよりも、天の川を見るならここは気軽に来ることができ、安全で、トイレもあり、充分暗くて、とてもいい場所です。

しかもここはなぜか私にはとても相性がいい場所で、どんなにダメそうな日でも、たとえ雨が降っていても、必ず途中から晴れて星に巡り合える、今のところ空振りは0の不思議な場所です。この日も短時間でしたが天の川まで見ることが出きて、最後まで残ってくれたお客さんたちは大満足なようでした。

あ、大満足で思い出しました。この日流れ星が結構多かったです。主にカシオペア方向でしょうか、21時過ぎくらいから22時過ぎくらいまで、大きなものも含めて多分10個以上は流れたと思います。流れ星を初めて見た人もいて、すごく喜んでくれていました。私は残念ながらかすみ程度のを一つ見ただけです。


あー、楽しかった

私自身も久しぶりの至極真っ当な観望会で、しかも惑星、アルビレオ、天の川、流れ星とフルコース。SCOPETECHも大活躍。電視観望こそありませんでしたが、大満足でした。

来月は私は行くことができませんが、一ヶ月たつと2時間ぶん空が進んでいます。この日の21時に見えた空が、来月は19時に見えることになります。火星もすばるも最初から見えていることでしょう。来月も楽しんでもらえたらと思います。


きっかけは一通のメールから

先日、名古屋の天文ショップスコーピオの店長さんから突如連絡が。なんでも富山のある会社に望遠鏡一式を納品するのだが、初心者なので地元でサポートしてもらえるような富山の天文同好会はないかという質問です。

スコーピオは私が4年前に星を始めた時に、機材を揃えたお店です。実家が名古屋なので帰省の旅に寄っていたのですが、最近はコロナ禍で全然お店に寄れていません。今回、お客さんに一連の操作を説明するために富山に来くるというので「せっかくだから納品が終わったら食事でもどうです?」とか言っていたら、なぜかとんとん拍子に私もその説明会に参加することに。なんでも初めて天体望遠鏡を使うので、富山で誰かサポートしてくれる人がいると心強いというのです。私もこんな話は大好きなので、二つ返事で「行きます!」と。


説明会当日

で、先日行ってきました。スコーピオさんが休日の水曜日です。平日なので、私も仕事を終えてからの参加です。出かける際に妻が聞いてきました。

妻: 「え、何しに行くの?」
私: 「なんか会社で望遠鏡を買ったとかで、それ見に行く。」
妻: 「え、なんで?」
私: 「店側は富山でサポートしてくれる人がいると安心だから、会社側は初めての望遠鏡で近くに教えてくれる人がいると助かるから。両方からメリットがあるから。」
妻: 「え、パパのメリットは?」
私: 「無い。でも新しい仲間ができるかも。」

と答えたところ、もう呆れ顔で「ハイハイ、勝手に行ってらっしゃい!」と言った感じで送り出されました。なんでこのワクワク感を分かってくれないのでしょうか?


日本空調さんにて

18時頃にその会社に到着しました。今回会社を挙げて天体望遠鏡を導入したのは株式会社日本空調さん。富山駅からすぐのところです。駐車場で「着きました」と電話して、スコーピオの店長さんと日本空調の社長さんにお会いして、挨拶もそこそこに社内の会議室のようなところに連れて行かれました。なんとそこには社員さんがズラーっと机に座っています。20人位はいたと思います。

実は事情を全く聞いていなかったのですが、話を聞くと超面白いです。なんでも社長さんがもともと星に興味があって、ボランティア社員を募って、社長自ら作った作った天文テストで90点以上とった社員が参加しているとのこと。90点以上にならないと追試もあるとかで、この場に集まった方はそのテストをパスしてきた精鋭さん達だということです。

ここからが重要で、今回望遠鏡を会社に導入して、小学校や中学校で観望会を開いて子供たちに見てもらいたいというのです。コロナ禍でイベントとかなかなかできないので、少しでも地域の人に楽しんでもらえたらとのことです。9月には教育関係の方の視察もあるとかで、ちょっと気が早い気もしますが、そのやる気と実行力は素晴らしいと思います。


なぜか突然講義の始まり

しかも、スコーピオの店長さんも当日こんなふうに会議室に集まって話をするとは何も聞いていなかったらしく、急遽話を作ったそうです。18時過ぎから暗くなり始める19時前くらいまで、ズラーっと並んだ社員の皆さんの前で赤道儀の説明から、設置の仕方、観望会の様子まで一通り話が進みます。おそらく皆さん、実際の望遠鏡を触った人はほとんどいなくて、基本的なことからの説明です。聞いてみると、事前に送られてきた赤道儀と鏡筒を2度ほど組んでみたとのこと。でも実際に組み立てた人は限らていて、鏡筒を覗いた人もまだ半分くらいとのこと。しかも一部の機材しか触っていないので、今回一からの設置と、極軸調整の練習をして、これまで使っていない機材も試してみるとのことです。なんと、電視観望用にASI294MCもつけたセットで、街中でも相当のことまでできそうです。

IMG_0497

講義が終わると、外に移動して実際の機材の設置になります。場所は歩いて数分の会社の駐車場です。


実際の設置

今回納品した機材はというと、赤道儀がVixenのSXD2、鏡筒が同じくVixenのSD103Sで焦点距離が795mm。初めての機器にしてはもう十分過ぎるくらいの性能です。さらに惑星用にバローレンズ、さらにさらに電視観望用にASI294MCとレデューサーも揃えています。よく見るとASI292MCを取り付けるためのCanonマウントアダプターもあるので、そのうち広域電視観望とかもできるかもしれません。

駐車場では何人かの人が中心となって、赤道儀の設置と水平出しを始めてます。

IMG_0498
  • 木星が駐車場横の家屋で隠れてしまうので「赤道儀の場所、もう少し家から離れた方がいいですよ」と言って移動してもらいます。聞いたら前回とは違う場所に置こうとしてしまったようです。まだやはり目の前の機器に手一杯で、なかなか全体に目が行かないのは無理もないことです。
  • 赤道儀の設置のときも「ウェイトが重すぎでバランスが取れない、もうこれ以上内側にいかない」と迷っていたのですが、これもアイピースがついてなくて鏡筒側の重さが足りなかったためで、スコーピオ店長さんからアドバイスがありました。
  • やはり最初のうちは何度も練習が必要で、その都度その都度トラブルや気づいたことを解決していくことがそのまま経験になるのかと思います。

街中の星観察には星座ビノ

設置している最中に、手持ち無沙汰な方もいたので、星座ビノを出して星座観察をしてもらいました。ここは駅の近くでかなり街の中心部なので、富山と言っても相当明るいです。それでも星座ビノだと、目で見るよにはるかに星の数が増えるのにびっくりされたていたようです。星座ビノは結局合計6つ出して、交代でかなりの方にみてもらいました。将来観望会をやる時にもこういった星座ビノを用意しておくといいと思います。
  • 星座ビノを使って、月のすぐ近くにアンタレスがあり、その右の3つの星も見えてさそり座の形を認識してもらいました。
  • ベガの周りの三角形と平行四辺形でこと座の形を認識してもらったりします。
  • 星座アプリ(最近は星座早見版よりこちらの方がメジャーのようです)と照らし合わせて形が分かったりするので、街中でも充分星空を楽しめて楽しいと思います。

みんなで観望

望遠鏡の設置もうまくいき、自動導入も店長さんのアドバイスのもと何度か試していたようです。参加していた社員さん全員に覗いてもらっていました。設置で苦労したせいか社長さんが「全然働いてなくて見るだけか!」と(冗談で)文句を言っていました。でも社長さんすごく楽しそうで、うまく見えているのでちょっと得意げでした。
  • 最初の月ですが、今回初めて望遠鏡を覗いた半分の社員さんには相当インパクトがあったようです。
  • さらに木星は、社長さん特製テストで4つの衛星の名前を覚えていたので、皆さんそれを確認していました。縞も十分見えたようです。
  • 土星は形が綺麗で初めて見るとインパクトがあります。こちらもテストで出ていたらしく「タイタンが見えるか?」とか言っていたのですが、流石に難しかったようです。

他にももう一台、スコーピオの方でVixenの同クラスの赤道儀と鏡筒を持ってきていて、手が空いている社員さんが何人か導入の練習をしていました。ファインダーを覗きながら入れようとしているのですが、鏡筒は全然あさっての方向を向いています。でもやはりファインダーだけを覗いていると、それがわからないんですよね。外からそれを見てる人はわかるので「もっと全然左!」とか言っていましたが、本人もファインダーから目を離して改めて気づいたようです。ここら辺も経験を積んでいくのが大切だと思います。


なんと電視観望も

最後は大トリで電視観望の練習です。アイピースからCMOSカメラのASI294MCに取り替えて、まずは惑星から。
  • ソフトはSharpCapを使いました。もしかしたらASIStudioの方が楽かもしれません。今度一緒にやる時に紹介しようと思います。
  • 惑星は導入後、カメラで見ると明るすぎるので露光時間やゲインを下げる説明をしてました。
  • 電視観望だと、木星の縞とかもみんなで同時に見えるのにインパクトを受けていたみたいで、今後の観望会への発展の感触を得ていたようです。
  • その後、改めて惑星を中心に持っていきバローレンズで拡大し、ピントを合わせ直してさらにはっきり見てました。

星雲にも挑戦です。
  • 星雲はまずは輝度の高い、こと座の惑星状星雲M57です。導入後LiveStackでノイズが少なくなっていきます。ここは私も少し活躍して、ホワイトバランスと炙り出しでどんどん見えるようになってくると「おおっ!」という感じでした。明るい街中でもきちんと色がついていて、青から赤のクラデーションが見えるのは驚きだったようです。
  • 次はこぎつね座の亜鈴状星雲M27です。ダンベルの形がわかるので「英語ではダンベル星雲というんですよ」と話すと「ほーっ!」とうなずいてくれていました。
IMG_0509

でも社長さんが「これは操作が難しい!覚えられなさそう。」と叫んで、「〇〇君、きちんと覚えて!頼りにしてるよ。」とか言っていました。頼まれた若い社員の方も「大丈夫かなあ?」という感じでしたが、すかさずスコーピオの店長さんが「これはベテランがやるような結構難しいことをやってるんです。」とフォローを入れていました。もちろんこれから経験が必要ですが、私も近くに住んでいるので、できるだけ一緒にサポートしていければと思っています。


説明会に参加してみて

でもこの日本空調さん、さすがに技術系の会社なので理系の方も多くて、特に宇宙に興味を持った若い社員の方が何人かいました。当然モーターとかの制御専門の方もいて、結構私も話が合ったりします。モーター制御はオートガイドとかにも通じるところがあるはずです。カメラが趣味の方ももしかしたらいるかもしれないので、撮影とかまで進むかもしれません。会社の入り口とかオフィスに撮影した写真を飾っておけばかっこいいと思うのですが、どうでしょうか?この中から、星が本当に好きになって、せっかくある会社の望遠鏡を自由に使って進めてくれる方が出てくると嬉しいです。

スコーピオさんがこの日のうちに名古屋に帰る必要があったので、21時頃でスコーピオさんと私は退散しました。「またわからないことがあれば、遠慮なくご連絡下さい」と伝えておきました。すいていれば車で30分かからないくらいです。今後うまく観望会までたどり着いて欲しいです。

社長さんと何人かの社員の方には少し話したのですが、観望会を開催するのもなかなか大変だと思います。多分最初はトラブルだらけで、うまく見せてあげられないかもしれません。だんだん暗くなって木星とか見え始めると、極軸をとる時間もなく見せ始めて、全然導入できないとか、導入しても極軸があってなくてすぐに逃げてしまうとかもよくある話です。でもそこでめげずに、何度か経験を積んでもらえば、きっとそのうちうまくいくと思います。私もそのために手助けできるなら喜んで参加します。

また経験という意味で「富山私科学博物館で毎週土曜日星空観察会をやっているので、そこに参加したらいいですよ」とアドバイスしておきました。おそらく自分たちで始める前に、観望会の雰囲気を知っておく方がいいのかと思います。


終了後、少しだけ食事に

日本空調の皆さんはもう少し続けていくようでしたが、我々はここで移動し、せっかくの機会なので少しだけ食事でもしようという話になりました。スコーピオ店長夫妻と私の3人です。でも問題は、コロナ禍で21時だと店が全然空いてないのです。これから運転して帰るので、居酒屋もいまいちです。本当はおいしい回転寿司(富山は回転寿司でも本当に美味しいです)とかがよかったのですが全然あいてません。豪華なものでなくていいというので、この時間で空いている数少ないお店で、近くの駅前の富山ローカルの「まるたかやラーメン」に行きました。富山のラーメン屋はなぜかメニューにおでんが普通にあります。あんばやし(こんにゃく)や巻かまぼこは珍しかったみたいです。名古屋の赤味噌でない、生姜風味の白味噌でおでんを食べることや、おでんにとろろ昆布がかかっているのも確かに富山だけですね。普通の一般富山人の店なので申し訳なかったのですが、一応喜んでくれたみたいでほっとしました。

私も最近全然名古屋に帰れないので、店長とは久しぶりの会話になります。聞いたら、やはり会社を挙げて望遠鏡を導入するのは珍しいケースで、スコーピオさんでも初めてのことだそうです。名古屋から富山はなかなか遠くて、電話でもなかなかサポートが難しいので、私みたいなのでも近くにいてくれるとありがたいとのことでした。


天文機器の扱いのサポート

富山の同好会は富山県天文学会(略して県天)があるのですが、最近のコロナ禍で活動が停滞しているのと、観望会はまだやるのですが初心者のサポートみたいなものはあまりしていないのが現状です。実は現会員の中にもサポートを期待して入会してくれている方もいるので、もしかしたらそういった方向もきちんと考えた方がいいのかもしれません。基本的に県天は好きな人が集まっているので、勝手に技術は習得していくもんだとという感じなのですが、ボランティアを募れば世話好きな人もきっといるはずです。そういった教えて欲しいという需要は実はかなりあるのかと思います。

観望会で自分の望遠鏡を持ってきてもらって、その時に操作を教えてもらうということもあるかもしれません。でも現実には観望会では他のお客さんに見てもらうのがメインで、なかなかそういったサポートはできていません。富山市科学博物館の観望会で、一部職員さんが面倒を見てくれている時もありますが、これもその職員さんの好意でやってくれていることだと思います。

こういったサポートは天文人口の裾野を広げることにもつながるので進めていきたいですが、まだまだこれからの課題かと思います。地域でサポートを欲しているなら、ローカルに周りに住んでいる近くの詳しい人で、なんとかサポートできるのがいいなと思います。


お疲れ様でした

コロナ禍でのスコーピオさんの店舗の状況だとか、最近の新製品の話題だとか、話はつきません。奥様はあまり星には興味はないみたいですが、こういった遠くの出張にはついていくそうです。本来水曜はお店が休みなのですが、大体こういったサポートでなかなか休みにならないそうです。大変だと思いますが、好きなことでもあるのであまり気にならないとか。いや、それでも大変だと思います。

というわけで、22時過ぎくらいだったでしょうか、この日は解散となりました。天文ショップのサポートがどのようなものかも興味があったので、私にとってもいい経験となりました。日本空調さんの志と実行力は素晴らしいです。うまく観望会までたどり着いて欲しいと心から願います。私もせっかくお知り合いになれたので、今後もできるだけ協力できたらと思います。

8月23日は飛騨コスモス天文台を作ったYさんの命日です。星を見ながらYさんとの思い出を語ろうと、飛騨コスモスの会の仲間で集まりました。

IMG_0486

机を用意し、Yさんの写真を飾り、蝋燭と線香を立て、一人づつお祈りしました。

Yさん天文関係の写真を持ち寄り、昔話に花を咲かせます。Yさんは全国に星仲間がいて、各地に足を伸ばしていたようです。写真を見ると2016年の胎内星まつりにも行っていたとのことで、私も初めての星まつりのとしでまだ知り合いではなかったですが、どこかで会っていたかもしれません。オークション会場の写真があり、私もそこにいたはずなのですが、残念ながら写ってはいませんでした。

せっかく星仲間が集まったので、やはり星を見ます。今回は惑星用にC8を出しました。結構雲が多かったですが、ほとんどの時間、所々抜けているところがあり、月に始まり、木星、土星と見ることができました。コロナ禍で本当に久しぶりの観望会の方もいて、今年初めて見る木星と土星に年甲斐もなくキャーキャー言っていました。多分Yさんも、こんなふうにみんながコスモス天文台に集まって星を見ているのを、空の上から喜んでいてくれるのかと思います。

もう一つは、雲が多かったので135mmのレンズにASI294MC Proをつけて多少広角の電視観望にしました。三脚と自由雲台だけの手動導入です。手動導入にしては少し星雲を探すのは難しいくらいの画角なのですが、それでも雲に隠れた網状星雲が片方の東側だけ見えたとか、三裂星雲と干潟星雲とかをこの間撮った写真と比べながら「今この方向に見えているのがコレですよ。」などと説明しました。最後は北アメリカ星雲とペリカン星雲を見ました。

その後撤収したのですが、その最中にアンドロメダ銀河が見えるかというので盛り上がってしまい、最初は双眼鏡から、でもなかなか見えないので視野の広い星座ビノを人数分出してみんなでM31探しです。「ペガススの四角形の左下とカシオペアの間くらい」「もうちょっと下、ボヤーっとしたやつ」とか、色々言いながら無事に全員見つけることができました。一度コツがわかると、どこにあるか再びすぐに探し出せるみたいです。

終わってみたら月から惑星、星雲、銀河とフルコースでした。Yさんの命日で、もう一年経ったのかと思うのと同時に、やっぱり星が好きな人が集まった時は、しんみりするよりは星を見てるのがいいなと思いました。Yさんもいてくれたらもっと楽しかったのになあ。コロナ禍でなかなか集まることもできなかったですが、これからも活動続けていきますので、天国から見守っていてください。


ペルセウス座流星群を撮るついでに、星景写真と星野写真も撮影しました。と言っても星野の方は流星が映らなかったものを流用です。

今回試したのは、三脚固定固定のカメラで撮影した天の川を何枚かスタックすることです。当然周辺では歪むので、それが回転していくと合わせようとしても星がずれてくるのですが、それをPixInsightのStarAlignmentで位置合したらどうなるのかというものです。


銀河中心部

まずは南側の銀河中心部を縦構図で。30秒露光で6枚です。下処理として、Lightroomでレンズの補正をします。周辺減光と歪みです。Lightroomの同期機能を使い6枚全てに同じ補正をかけ、全てtifで書き出します。それをPixInsightで読み込み、StarAlignmentで位置合わせをします。何か特別な設定をするわけでもなく、デフォルト設定です。後はImageIntegrationで重ね合わせます。

「夏の天の川2020」
integration
  • 撮影日: 2020年8月14日23時38分-23時42分
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • カメラ:  Canon EOS 6D(HKIR改造)
  • レンズ: Samyang 14mm F2.8
  • 撮影: ISO3200、露光時間30秒x6枚=180秒 
  • 画像処理: Photoshop CC、PixInsight
出来上がった画像を見てみると、特におかしなずれもなくまあいいのではないでしょうか。普通に合わせるだけだと、四隅で大きなズレが出るはずですが、それが出ないのは星の位置を認識して、画面を歪ませて参照画像に合わせているからです。手前の木も風て揺れているので、重ね合わせてもそれほど遜色はありません。

これまで30秒露光の一発撮りだったので、それに比べるとノイズが少なくなっています。光害の少ない場所というのもあるので、そもそもコントラスト良く天の川が出るというのもあると思います。ここの場所、意外に暗いようでずいぶん昔に購入したiPhoneのDark Sky Meterで測定してみると、南の空は21以上が余裕で出ます。

IMG_0460

何度か測って同じような値が出るので再現性はありそうですが、さすがにこの画像のように21台後半はよく出過ぎてる気もします。天の川が大きく2つに分かれているところくらいは見えますが、構造がそこまではっきり見えるわけでもありません。SQM表の天の川の見方と比較すると20台後半からせいぜい21くらいまでかと思います。さらに北は富山の街明かりで明るいので、天頂から南にかけてがそこそこ環境よく撮影できるのではないかと思います。まあ、車で20分ちょっとのところなので、行きやすさを考えたら貴重な場所だと思います。

ちなみに、ステライメージで位置合わせとスタックをしてみると

SI8

のように特に隅の方でのズレが顕著になってしまいます。あぶり出しはしていないので、撮って出しに近いと思ってください。ステライメージは平行移動と回転だけで位置合わせをしているからです。拡大縮小はしているのでしょうか?いずれにせよ星を認識して画面を歪ませるようなことまではしていないです。また、回転でズレていく左端のところは黒い筋になっています。


北の天の川

続いて北から伸びる天の川です。時間的にはこちらの方を先に写しています。ようするにペルセウス座流星群を撮ろうとして全然撮れなかったのものの使い回しです。地面が入っていないので星野写真と呼ばれる分野になるのかと思います。

設定は上の星景写真とほぼ同様ですが、10枚を重ねているのと、地面が入っていないのでPixInsightのABEでカブリを取り除いています。

「北の天の川」
integration_DBE
  • 撮影日: 2020年8月14日22時41分-22時46分
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • カメラ:  Canon EOS 6D(HKIR改造)
  • レンズ: Samyang 14mm F2.8
  • 撮影: ISO3200、露光時間30秒x10枚=300秒 
  • 画像処理: Photoshop CC、PixInsight
流石に10枚も重ねると、天の川部分も無理なく相当綺麗に出てきます。もうアンドロメダも登ってきてますね。左下に見える明るい星が北極星になります。上が天頂あたりになりますでしょうか。

星景写真同様、四隅におかしな流れもありません。ここら辺まで綺麗に撮れるようになってくると、もう少し良いレンズが欲しくなってきます。SIGMA artいいなぁ、でも結構するからなぁ...。

ちなみにこちらもステライメージ 8で位置合わせして重ねると
SI8

のように、四隅で大きくずれることがわかります。

拡大して四隅を比較してみます。
comp

左がPixInsight、右がステライメージ 8です。それぞれの画像が30秒露光なので、その間の回転成分はPixInsightでも出てしまいます。さらに、10枚を重ねたときの補正し切れない回転成分がステライメージ の方では出てしまっています。

断っておきますが、これはステライメージが劣っているなどと言いたいのでは決してなく、PixInsightとはアルゴリズムが違うということを示したいだけです。ステライメージの手軽さ、初心者への優しさ、日本語で無理なく画像処理を進められることは素晴らしいことです。今回は、三脚での固定撮影で写して重ね合わせるという(ちょっと手を抜いた)特殊なことをやっているために差が出たに過ぎません。普通に赤道儀で撮影してスタックする分には、もちろんステライメージで十分な精度で位置合わせができることは言うまでもありません。

まだたくさん同画角の写真はあるので、何枚重ねられるか試してみるのも面白いかもしれません。


まとめ

今回の結果を見ると、赤道儀などを用いなくても、三脚に置いた固定撮影だけで重ね合わせても、「PixInsightならば」うまく位置合わせができるようです。これはかなり手軽なので、これからもこの方法を進めていこうと思います。

もう少し進めると、AZ-GTiなどの経緯台で撮影して回転が存在したとしても、PixInsightだとうまく位置合わせができる可能性があるということにつながります。以前、EVOSTAR72EDとAZ-GTiを使って撮影した時は、SharpCapのアラインメント機能を使って重ね合わせましたが、



経緯台で、きちんと個別に撮影して、PixInsightで位置合わせをするのも面白いかもしれません。片ずれ問題の件もあるので、うまくいくかどうかは試してみないとわかりませんが。

もともと上の記事は初心者向けに簡単にという意図で書いたのですが、PixInsightを使うようになってくるともうさすがに初心者に向けてとかは口が裂けてもいえません。


お盆休暇の金曜日の夜、今夜も天気がいいです。前日の雲がかったペルセウス座流星群撮影は惨敗でした。



諦めきれずに、ペルセウス座流星群の3日目のチャレンジです。


ペルセウス座流星群、まだチャンスはあるか?

もう極大日から二日後ですが、もしかしたらまだ見えるかもと夕方からまた同じ場所に行きました。この日は18時半ごろに自宅を出て、19時頃から設置開始。すごい快晴です。透明度も良さそう。

IMG_0454
南西方向。雲ひとつない天気です。

この日はTSA-120でのM8の撮影がメインなのですが、この話は次回以降で。それとは別に前日と同じEOS 6Dでペルセウス座流星群を固定撮影。30秒露光で放っておきます。今回これで2時間弱の229枚撮影しましたが、残念ながら流星は一つも入らず。少し悔しいので、タイムラプス映像にしました。最近のタイムラプスは手抜きで撮って出しJPEGを、PixInsightのBlinkでオートストレッチだけして、そのままjpegで出力して、ffmpegで動画にしていただけでした。今回、周辺減光とレンズの歪みを直したくて、事前加工にLightroomを使いました。
  1. Lightroomでは「ファイル」メニューの「新規カタログ」で新しいカタログを作成します。
  2. カタログが開いたら「ライブラリ」タブで撮影した素材のcr2ファイルを全て読み込みます。
  3. どれか一枚加工してから「現像」タブの下のサムネイルを全て選択し、右下の方の「同期」でその設定を全てのファイルに適用します。
  4. その後、全てのファイルを選択した上で「ファイル」メニューの「書き出し」からjpgで書き出します。このとき、後にffmpegで動画変換することを考えて「ファイルの名前」で「編集」を選択。「ファイル名」-「連番(00001)」などと固定名と連番にすることです。連番も桁数をそろえるようにします。
ファイルが書き出されたらあとはそのフォルダに移動し、ffmpeg(インストールしていない場合は別途マニュアルでインストール)で

ffmpeg -y -r 25 -i test_%05d.jpg -vf scale=1290:-1 -b:v 20000k test.mp4

などとします。先ほどファイル名に連番を入れたのがここで効いてきます。サイズは1280とか1920などの規定値だとうまくいかないみたいなので、少しずらしてあります。ビットレートも200000kくらいだとスムーズになるようです。

出来上がったタイムラプスです。

下は未処理のJPEG画像を一枚ですが、Lightroomで事前加工した分雰囲気がだいぶん違っているのが渡ります。周辺減光がなくなり、ホワイトバランスもとって少し炙り出しています。Lightroomだとレンズプロファイルが入っているので、これくらいは簡単にできます。

IMG_7685

実は、動画の方もまだカブリが残っているので、PixInsightのABEのようなカブリ取りの機能を全ファイルに一度に適用する方法を探しています。ABEやDBEは基本的に一枚だけを加工するように作られているので、今のところ一枚一枚やるしかないみたいなので、今回は諦めました。


画角を変えてやっと撮れた!

まだ時間があったので、途中画角を変えて30分ほど撮った中に、そこまで大きくはないですがやっと多少まともな流星が入ったものを撮ることができました。前日と違って、雲も全くないです。ちょうど夏の大三角の真横に流れたので、画像処理して少しトリミングしました。

「ペルセウス座流星群2020」
IMG_7940_ABE_cut3
  • 撮影日: 2020年8月30日0時42分
  • 撮影場所: 富山県富山市
  • カメラ:  Canon EOS 6D(HKIR改造)
  • レンズ: Samyang 14mm F2.8
  • 撮影: ISO3200、露光時間30秒 
  • 画像処理: Photoshop CC、PixInsightでABE 
3日目のペルセウス座流星群ですが、やっとちょっと満足しました。できるなら来年は火球クラスをカメラに収めたいです。


 

極大日の水曜に飛騨コスモス天文台で少しだけ見えたペルセウス流星群



火球クラスの明るいのが見えたのですが、機材も何も出してなくて撮影はできませんでした。天文マニアの悪い癖で、少しくらい画像に残しておきたいと思ってしまいます。


残りものでもいい、なんとか撮影したい

今年のお盆は天気予報では全然だめそうだったのですが、次の日の木曜日、夕食後に外を見てみると思ったより晴れてます。極大日は過ぎましたが、せっかくだからとペルセウス座流星群の残り狙いで、5月終わりにアンタレス付近を撮影した場所に向かうことしました。

場所は国道から少しだけ入ったところで、自宅から車で20分ちょっとの距離なので近いものです。19時半頃自宅を出て、途中コンビニに寄って虫除けを買い、20時には到着していました。暑いかと思ったらそこそこ涼しく、標高は調べたら600mちょっと。下界より3-4度は気温が低いことになります。

ただ、来る途中もそうだったのですが、どうもこの日は北の方が晴れていて、南に行くほど曇りみたいです。到着した時も結構雲があって少し迷ったのですが、まあそのうち晴れるだろうととりあえずセットアップです。


遅れた撮影開始、天頂を大きな流星がすぎていく...

北は街明かりで明るいですが、天頂から南にかけては結構暗いです。前日に北から南に向けて天頂付近を明るいのが流れたので、そんなのを狙うためにカメラを天頂に向けます。機材は単純で、EOS 6DにSamyangの14mm F2.8をつけて、30秒露光で三脚にのせて放っておくだけ。

今撮影された記録を見たら、撮影開始は20時45分でした。なんで20時について簡単な機材でこんなにかかったかというと、準備をしている最中に実家の母から電話があってからです。今年はコロナ禍で実家に帰ルキはなかったのですが連絡をし忘れていて「帰ってくるのかわからんかった」だの、「お墓参りは誰と行けばいいのか」だの、延々と話が続きました。その最中にかなり大きな流星が天頂近くをスーッと流れていきます!もういてもたってもいられなくなり、「忙しいからまた電話する」と半ば無理やり電話を切って、やっと撮影開始となったのです。今思えば本当に惜しかった。ちょうど撮影しようとしていた方向で、あと5分早く電話を切っていたら絶対に入っていたはずです。

機材のセットアップをして撮影が始まると、しばらくは車の中にいて待っていました。とにかく虫が多いのです。虫除けも全然効きません。それでも時間がもったいないので、22時半頃からもう一つのセットアップを始めました。こちらはASI294MC Proを常温のまま、これにAPS-C用のシグマの10-20mm F3.5の安いレンズをつけて、登りつつあるペルセウス流方向に向けて、これも固定三脚で撮影します。こちらは20秒露光です。


いまいち気合が入らず、撮影終了

そのあとは車の中で寝てしまいました。目が覚めたら午前2時くらい。空を見ると雲が全体に広がっていたので、ここで撤収としました。2時半くらいに現場を出て、自宅についたのは3時くらいでした。

結局この日は最初の目で見ただけの流星が一番大きくて、あとは小さいものばかり。しかも撮影中もずっと雲がかかっていました。6Dの方は30秒露光で606枚撮影して、写ったのはわずか3枚、ASI294の方は20秒露光で487枚撮影して、写ったのは6枚です。


見るも無残な結果

まずはEOSのほう。とりあえず画像処理だけはしました。一枚目は薄雲越しで無理やり出しているのでひどいものです。最初レンズが曇ったのかと思いましたが、そのあと綺麗に撮れているので、やはり雲のようです。でもこれが今回撮影できたなかで一番大きな流星でした。3枚目がまだまともですが、流星はすごく小さいです。

IMG_7253_ABE-edit

IMG_7522_DBE1

IMG_7558_DBE1


続いてASI294MC Proのほうです。こちらはもう全然やる気なしでDebayerしてオートストレッチしただけです。

Blink00001

Blink00002

Blink00003

Blink00004

Blink00005

Blink00006

本当は比較明合成とかして放射点から出てくるのとかやりたかったのですが、ここまで雲が多いとさすがにやる気がなくなります。

あまりに冴えなかったので、2本ともタイムラプスにしました。でもどちらも冴えないです。これを見ても雲だらけなのがわかります。




というわけで、雲だらけで全然満足できず。結局ペルセウス座流星群を追いかけるのは次の日にも続くのでした。
 
 

コスモス天文台でペルセウス座流星群の観望会がありました。

夕方まだ明るいうちに現地に到着。雲がありましたが、青空も一部見えます。18時半頃準備のためにメンバーのSDさん、STさんが一緒に到着、ついでTさんも到着。冬が明けてもコロナ禍と雨で月例の観望会がずっとできなかったので、本当に久しぶりの顔合わせです。

A120E222-99AD-419F-A89D-61BED2D1E9B4

今回、コロナ禍ということもあり飛騨市と高山市に限って宣伝したとのことです。結構問い合わせもあったとのこと。本当に久しぶりの観望会です。張り切って看板を並べてシートを出して準備をします。受付には体温計と消毒用のアルコール、虫除けと、さらに念のために参加者全員に名前と住所と電話番号をかいてもらうリストを用意しました。 

今回はペルセウス座流星群がメインですが、木星と土星が見頃なので、C8をCGEM IIに載せて見てもらおうと準備しました。天気が心配なので、赤道儀に鏡筒を載せるまで、電源などはつながずに大物だけの設置です。とろこが、準備が終わって暗くなってきた頃には一面の雲。ちょうどその頃に、いつものS君も到着して望遠鏡を2台も出しはじめました。

20時頃、早速お客さんも来ましたが、残念ながら何も見るものがありません。しかたないのでパッと ASI294MC Proに50mmのレンズをつけて、雲越しの星を見ました。星の隙間から星が見えていたので、来ていたお客さんに「こちらで星が見えますよー!」声をかけ「目では見えない星が高感度カメラを使うとこんなに見えるんです」と説明しました。子供も含めて皆さん「こんなに見えるんだ!」驚いていましたが、それも最初の5分くらい。すぐに雲が厚くなってしまって、もうどの方向を見ても全く何も見えません。しかたないので真っ暗の中ドームをカメラで映して「まるで昼間みたいに見ええます」とかお茶を濁していました。

そんなことをしていたら、雨がポツポツ降ってきました。機材も車の中に全て退散させ、シートも全てしまいます。雨はどんどんひどくなってきて、流石に何もできないので、ドームに交代で入ってもらいました。望遠鏡の説明とかをS君が中心になってしてくれます。

私はお客さんと一緒に雨宿りしながら、先日撮影したネオワイズ彗星の写真や、飛騨コスモス天文台で撮ったカニ星雲を見せたりしました。彗星はつい先月のことだったので、知っているお客さんも結構いて盛り上がりました。iPadに写真を出して「彗星は朝上ってくるときには尾っぽから、夜沈むときには尾の方向と垂直くらいの方向に落ちていきます」とか説明したら、「えー、なんで?」と反応が大きかったです。一部ニュースでネオワイズ彗星を「流星」と表現したものがあり、お客さんは彗星を見て最初に「あ、流星」とさけんだので、ニュースの影響の大きさを実感することができました。やはり彗星も流星のように流れているイメージだったようです。「彗星はほとんど動くことはなく、地球の自転で動いているように見えるのです。でも長く見ていると、ほかの星とは違う動きをするんですよ。」とか説明をしました。

でも天気だけはどうしようもありません。21時頃でしょうか、雨がひどいのでもう片付けにはいります。結局お客さんは3−4組だったでしょうか。場所は広いので密になることもなく、何も見えませんでしたが、一応無事に終了となりそうでした。

SD3によると、この時点で連絡をくれて到着をしていないお客さんがいたらしいのですが、道に迷っているらしいです。片付けも全部終わった頃に、やっと場所がわかって到着。車が2台きて、最後の2組のお客さんとなりました。ドームの中くらいしか見せるものがなく、もうシートとかでぐちゃぐちゃになっていたのですが、最後に少しだけ見てもらいました。「何も見えませんので申し訳ありません」と言うしかなく、2組のうち1組の方は帰っていかれました。最後、お喋りをしていたS君も、S君を迎えにきたお母さんと妹のYちゃんも帰ってしまい、残ったのはスタッフのSDさんもSTさんと、もう1組のお客さんだけ。この方、どうもまだ名残惜しいようです。

この時点で21時半頃だったでしょうか。「私はもう少しだけ粘ろうかと思ってます。」とそのお客さんと話していると、ほんの少しですが星が見えてきました。お客さんも車の中から子供二人を呼び出します。SDさんとSTさんはもう車に乗って帰る寸前。大きな声で「星出てきましたよー!」と叫ぶと車から降りてきました。一部ですが、確実に星が綺麗に見えています。そのまま椅子を出して見続けました。雲間なのでわかりにくいですが、白鳥座から伸びる天の川も見えます!子供たちもきちんとわかったみたいです。「天の川初めて見た」とか言って興奮してました。

そんなときです。火球クラスのかなり大きな流星が、来たから南にスーッと大きく流れました。120度くらいは流れたでしょうか。長かったので「あーっ‼︎」と叫んでから見ても十分に見えます。そこにいた6人全員が見ることが出来ました。これにはみんな大興奮。「待った甲斐があった」とか、「最後まで粘った勝利」とか、もう大騒ぎです。これを見ることが出来ただけで、もうこの日の不満が全て吹っ飛びました。せっかく観望会に来てくれたのに、多くの参加者にはこのすごい流星を見せることができなくて、本当に残念でしたが、1組だけでもお客さんに見てもらえたのは本当によかったです。

その後も、雲が掛かっているので小さい流星はほとんど見えず。数は多くありませんでしたが、そこそこ明るいものが5つ確認できました。私はその中の3個を見ましたが、最後まで参加してくれていたお客さんは5つ全部見れたそうです。23時前になって、再び全面厚い雲に覆われてしまいやっと終了です。

全然ダメかと思っていたペルセウス座流星群で、結局機材も出さずに見ていただけですが、最初の大きな火球クラスを見えたことはかなりラッキーでした。

8月28日は飛騨コスモス天文台を作ったYさんの命日です。その日にまた集まって星を見ましょうと言って23時ちょうどに解散しました。Yさんも、みんながコスモス天文に集まって星を見ることを喜んでくれると思います。


結局この日はなにも撮影できなかったので、次の日撮影に向かうことになります。


 

2度目のネオワイズ彗星のチャンスがありました。天気を見ての判断で、再び能登半島の羽咋まで遠征することにしましたが、うまく撮影までできたでしょうか?


前回の撮影の反省点

7月16日に撮影したネオワイズ彗星ですが、画像処理まで終えてみると幾つか反省点が出てきました。主には2点で
  • テイルが思ったより長いので、もっと広角で撮影しても良かったのではないか?
  • 核が恒星に対してあまり動かないので、もっとトータル露光時間を伸ばしても良かったのではないか?
ということです。

ちょうど前回のブログの記事を書き終えた土曜日の午後、富山はダメそうですが、石川とか福井とかでまた天気がいいところがありそうな雰囲気になってきました。福井まで行ってしまえば暗くていいのですが、石川の南の方は金沢の市街地の明かりでちょっと厳しいかもしれません。19時ころは確かに石川の南とか福井がいいのですが、夜22時くらいまでの天気を考えると、もう一度能登の前回と同じ場所にするのも悪くはありません。ここはもう賭けになるので、とりあえず前回と同じ場所に向かい、その場でダメなら南下しようと決めました。


というわけで能登羽咋に向けて再び出発

前回のセットアップもほぼそのまま残っているので、ほとんど準備はできていいます。場所も道もわかっているので自宅を出たのは前回よりずいぶんのんびりで15時半過ぎ。17時半前には到着しましたが、まだ全面曇りなので途中で買ってきたお弁当で早めの夕食です。

IMG_0316

前回写真を撮り忘れたのですが、場所はこんなところです。コンクリート部分は斜めになっているので、三脚の足の長さを適当に変えて水平に設置するようにしなくてはいけません。。

IMG_0319

下は18時半頃の写真ですが、少し青空が見えるようになってきました。遠くに見えるのが漁港で、島になっているところを利用しているようです。

IMG_0321

天気ももしかしたらなんとかなるかもと思い、準備を開始しました。19時少し前の写真ですが、太陽が見えていて、北西の方向の雲が少し薄くなってきています。

IMG_0327

その後1時間で、北西方向がかなり開けてきました。これなら期待できそうです。

IMG_0338

この時iPhoneのカメラで彗星まで写らないか試したのですが、露光をあげるとボケボケになります。

IMG_0341

手持ちだったのでブレただけなのか、何か画像処理で解像度を落として感度を上げているのかわかりませんが、少なくとも露光を上げないと真っ暗にしか写らず、露光をあげるとこんなふうになってしまいます。三脚を使うとまた結果は変わるのかもしれません。ちなみにiPhone XRなので、たいしたカメラではないです。


ネオワイズ彗星の撮影

気を取り直して、きちんとしたカメラで撮影します。今回は焦点距離を短くして、PENTAXの6x7レンズで105mm F2.4です。もしかしたらこれでもまだ入りきらないかもしれないので、PENTAX 6x7の75mm F4.5を予備で用意しておきます。前者は明るいですが、星像は少し乱れるかもしれません。後者はかなり点像になりますが、F.4.5と少し暗いです。

そこそこ暗くなってきてシャッターを切ると、今日はさすがに場所の検討もついているのと広角なので、すぐにネオワイズ彗星が視野に入りました。相変わらずきれいなテイルです。

結局ISOは1600で共通、
  • 10秒を30枚
  • 20秒を20枚
  • 30秒を20枚
  • 位置を変えて30秒を16枚
  • レンズを75mmに変えて30秒を20枚
の計5セットを撮影しました。絞りは両方とも開放で105mmがF2.4と75mmがF4.5です。

その時の撮影時の様子ですが、すでにモニター画像上でイオンテイルがうっすらですが確認できます!

IMG_0345


画像処理

画像処理が思ったより時間がかかってしまいました。とにかく雲が処理の邪魔をします。たとえ薄い雲でも炙り出すとあからさまに雲と目立ってしまいます。

105mmで最初の方に撮ったものは核が右に寄りすぎていたので、結局後から位置を変えて30秒で16枚撮影したものを使いました。


integration_DBE_STR_SNP_all_ps4
  • 石川県羽咋市, 2020年7月18日20時15分-21時23分
  • レンズ: Pentax 6x7 105mm F2.4
  • カメラ: Canon EOS 60D (ISO1600), 露出30秒 x 16 = 8分
  • PixInsightで核基準で位置合、StarNet++で構成と分離し合成、Photoshopで画像処理
前回より明るめに仕上げました。StarNet++で恒星と背景がうまく分離できたので処理はしやすかったですが、それでもトータル露光時間が長いわけではないので、淡い部分のノイズに悩まされました。

彗星の右側に見えているのはダストではなくて雲です。雲は思ったより影響が大きいです。雲がないときに撮影したいです。

PixInsightで彗星の核で位置合わせをしていますが、強拡大しないと恒星のズレがわからないくらい、核の移動スピードが遅いようです。恒星での位置合わせと核での位置合わせで、テイルの構造など比べましたが、もしかしたら若干核合わせの方がいいかもくらいで、ほとんど有意な差は見られませんでした。

前回木曜日のが255mmで、今回が105mmなので、縦横2.5倍くらい大きな視野となっています。より広角になり、ダストテイルもイオンテイルも広く捉えることができました。それでもイオンテイルはまだはみ出しているのかもしれません。もう少し広角の75mmで撮影したものは、さらに雲の影響が大きいのと、低空になってきて海が入ってしまったので、処理が難しくなってしまい、あきらめました。


まとめと反省点

同じ場所の2日分を処理して思うことは、海は意外に明るいということでしょうか。これまで海で撮影したことはなかったのですが、低空が霞むこともありますし、対岸の光や、漁火でしょうか意外なほど明るいです。でも日本海側で北が暗いところって、海側しかないんですよね。南に降ると基本的に北の街明かりがつらいです。それなら山の南側まで行く必要があるのですが、これだと低空は見えなくてまた辛いのです。

雲の影響が相当大きいです。快晴の方がもちろんいいのですが、広角で撮影して全面快晴というのは梅雨時にはなかなか厳しい条件なのかもしれません。(2020/7/23 追記: 天リフさんの画像で、スタック時に中央値で処理すると雲も消えるかもと言うのがありました。一度試してみます。)

StarNet++がうまく恒星を分離できるので、もっと長時間撮影して、核基準で位置合わせして淡い部分を出し、恒星基準で位置合わせしたものと合成してもいいかもしれません。

それでも梅雨時にもかかわらず2度も撮影できたのは幸せだったのかもしれません。もう一度くらいチャンスがあるか?あればもう少しだけチャレンジしたいです。

この日、撮影のあと電視観望もしたのですが、それは次の記事で書きます。


おまけの写真

いくつか、おまけです。1度目の木曜に撮影した分もまざってます。


「流れ星と彗星」
IMG_6660_2


「海と彗星」
IMG_6833


「蜃気楼と彗星」

IMG_6377_RGB_VNG_s
漁火が二重に、また対岸の陸地が浮かんで見えています。
 

久しぶりに目立つ太陽黒点が出ているとのことで、早速撮影してみました。前回の黒点の撮影は2019年の4月なので、なんと一年以上ぶりの黒点撮影になります。

午前中の用事を済ませた頃、仲のいいかんたろうさんから電話がかかってきました。午前中に反射板でさっそく黒点を見たとのこと。「これから撮影しますよ」というと、自宅まで来てくれるとのことです。撮影準備をして雲が晴れるのを待っている頃、かんたろうさんが到着しました。星仲間と実際に会うのは何ヶ月ぶりでしょうか。県内ならやっとこんな交流もできるようになってきました。

雲がたまに晴れますが、いずれも短時間。その間にピントを調整したり、エタロンの角度を合わせたりで、撮影できるチャンスを待ちます。その間、最近手に入れた機材や、撮影した写真とか見せ合います。やっぱり星仲間との会話はいいですね。 

IMG_0205
太陽撮影風景。写っているのはかんたろうさんの手です。

そのうち、何度か晴れ間があり、黒点を含めて何ショットか撮影しました。 その中のワンショットを処理したものです。

15_05_53_lapl4_ap403_IP_cut

  • 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.2 (64bit)
  • 撮影時間: 2020/6/7 14:51 ser形式でgain 320, 12.5ms x 5000フレーム中上位30%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCで後処理

 撮影後、自宅の部屋で撮影した画像を見たりして話は全然つきません。そうそう、最近かんたろうさんも私もZEROを手に入れたのですが、この話はまたいずれ。

久しぶりの黒点、結構満足でした。これから太陽活動も活発になっていくのでしょうか。楽しみです。


今週は週末に近づくにつれ、どんどん晴れてきました。透明度も良さそうです。少し月が沈むのが遅いですが、久しぶりの気合の入った撮影です。


久しぶりに気合を入れて準備

木曜の夜、仕事が終わってから少し撮影しようと準備したらすぐに曇って仕方なく撤収。しばらくして寝る直前に空を見たら快晴で、すごい透明度でした。でも次の日仕事もあるので、泣く泣く諦めることに。

金曜の夜も晴れてそうです。この日も昼間の立山を見る限り透明度はまだ良さそう。せっかく透明度がいいので、たまには暗いところに行こうと、機材を準備して車に荷物を積み込みました。と言っても、前回田んぼに映る天の川を撮ったところ。通勤途中を一本外れて山の上に向ったくらいで、自宅からも20分くらいの近距離です。

ターゲットはアンタレス付近です。焦点距離の短いカメラレンズにするか、FS-60CB+レデューサーにするか迷いました。2年前に同じ場所を撮影した時にはまだレデューサーも持っていなくて、フラットナーも旧タイプのもので撮影していました。まずは少し視野を広げた状態で撮ってみようと、FS-60CB+レデューサーを選びました。うまくいったら、いつかもう少し短い焦点距離のカメラレンズで少し広い視野で撮ってみようと思います。

IMG_0184
TSA-120用に用意したガイド鏡もつけたら、結構禍々しい機器になってしまいました。

このレデューサーをつけると、短いアダプターを外さないとピントが出ません。短いアダプターのところを鏡筒リングで固定していたので、それができなくなり、カメラ回転アダプターを内側に入れ込みその外につけたレデューサーを鏡筒アダプターで固定しなくてはいけません。暗いところでこれをやると難しいので、明るいうちにカメラの角度も含めて変更、調整しておくことがコツです。

月がしばらく明るいので出発までに少し仮眠をとります。22時頃、空を見ると少し雲がありますが、昨日のように途中から晴れることも十分あるのでとりあえず出発です。


自宅外での撮影でトラブル続出

現場に到着しましたが、月のある西方向は晴れ。でも肝心の東から南にかけて厚くはないですが雲がかかっています。少し迷いましたが、とりあえず設置を始めます。運良く設置途中からどんどん晴れてきて、全面快晴になりました。

ところが撮影準備の間、いくつかトラブルがあり撮影開始時間が結構ギリギリになってしまいました。
  1. 最近撮影用PCで活躍しているSurfaceでSharpCapのPolar Alignで極軸を取ります。N.I.N.Aで一眼レフカメラでまだ撮影したことがなかったので、今回挑戦しようと接続までしましたが、温度情報が読み取れなさそうなことに気づき諦めました。
  2. 仕方ないのでBackYard EOSに移ろうとしたら、SurfaceにはBackYard EOSがインストールされていないことに現場で気づき、急遽Stick PCに変更。
  3. Stick PCに交換し、BackYard EOSを立ち上げても、なぜかカメラを認識せず。BackYard EOSを再起動したり、PCを再起動したりで、気づいたのはUSBケーブルがまだSurfaceにつながったままだったこと。これだけで20分くらいロスしました。
  4. そのころにはアンタレスが南中を超え始めていたので、赤道儀を反転させたのですが、その後StickPCがネットワークに繋がらなくなりました。StickPCはモニターがないので、ネットワークに繋がってないと画面を見ることもできないのです。外に出た時はELECOMの小型ルーターを持っていっているのですが、とりあえず原因がわからず、PCを再起動してだめ、ルーターを再起動してやっとつながりました。これで10分くらいのロス。
結局トラブルだけで40分位のロスがあり、やっと撮影を始めたのが月が沈んだ30分くらい後の午前1時少し前でした。

でもその後は順調そのもの。以前この領域の長時間撮影で縞ノイズに悩まされたので、今回はPHD2でガイドしながら、BackYard EOSと組み合わせてディザー撮影をします。FS-60CBに0.72倍のレデューサーをつけるので、焦点距離は255mmでF4.3程度になりかなり明るくなります。なので、ISO800で露光時間180秒としました。

IMG_0177

風が多少強かったですが、CGEM IIに軽い鏡筒を載せているだけなので、多少ガイド信号は揺れますがこの短い焦点距離では問題にならないでしょう。一枚撮りでもすでに色が出ていますし、暗黒帯の暗い部分も見えています。期待できそうです。

IMG_0178

薄明までの2時間少し、意外にもちょっと寒いので基本的に車の中で待機です。その間にTwitterに投稿したり、ちょくちょく外に出て久しぶりの濃い天の川を満喫したりと、少し眠気もありましたが、すぐに時間が経ってしまいました。結局撮影できたのは1時間半分くらい。ディザーがそれぞれ1分くらいかかるので、少しもったいなかったです。途中、マニュアルで数枚に1回だけディザーするようにしました。

あ、そうえいば撮影中、なんでも名前解決の問題か何かでずっと天リフ接続できなくなっていて寂しかったです。普段いかに天リフを見ているか実感できました。

薄明開始の午前3時頃、実際に少し明るくなってきたのがわかり、ダウンロードされた画面を見ても背景の明るさが変わってきたので、ここで撤収としました。夏至の近くだと薄明までいてもまだ時間が早いので、寝る時間があるのがいいですね。片付け後すぐに車を走らせ、午前4時頃には自宅に到着し、そのまま寝てしまいました。

次の日、フラットとダークを撮影して画像処理です。フラットは昼間の自然光を利用して100枚ほど撮影しました。ダークは冷蔵庫と冷凍庫を利用して温度を調節しながら撮影。89枚撮影して、適当な温度に入った34枚を使いました。


画像処理

画像処理はいつものPixInsightで、今回はWeightedBatchPreprocessingを使ってみました。出始めの時に少し使いましたが、あまり変化がわからずその後はBatchPreprocessingでした。NiwaさんのブログでWeightedBatchPreprocessingについて詳しく解説されていたので、久しぶりに使ってみました。と言っても比較とかまではしていないのでただ使っただけです。

撮影したライトフレームは35枚で、全て使うことができました。あとは新たに撮影したフラット、ダークフレーム、使い回しのバイアスを使います。後はいつものStarNet++で分離してPhotoshopで処理です。今回は細部を残したかったのでDeNoise AIは無しです。


masterLight_EXPTIME_181_5_DBE_PCC_DBE_AS_all_PS8_cut

  • 撮影日: 2020年5月30日0時47分-3時11分
  • 撮影場所: 富山県富山市小糸
  • 鏡筒: FS-60CB+0.72倍専用レデューサー(合計焦点距離255mm)
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  Canon EOS 6D(HKIR改造, ISO800, RAW)
  • ガイド: PHD2 + f=120mmガイド鏡 + ASI178MCによるディザリング
  • 撮影: BackYard EOS、露光時間180秒x35枚 = 1時間45分  
  • 画像処理: PixInsight、StarNet++、Photoshop CC

透明度など条件が良かったこともあり、1時間半程度の露光時間でしたが、色もそこそこ出てるのでまあ満足です。暗黒帯もきれいに出ています。今回、思うところがあり、少し派手目にしてみましたがどうでしょうか?

反省点を挙げるなら、青と黄色はいいのですが、まだ赤の諧調が乏しいです。特に下の方の広い赤の領域はもう少し時間をかけたいところでしょうか。

Annotationです。少し文字を大きくして見やすくしてみました。あと今回気付いたのですが、文字の大きさとか変えて再度レンダリングすると、前の文字が残ってしまうようです。その場合、一度ImageSolveからやり直すとリセットされて、前の文字は出てこなくなります。

masterLight_EXPTIME_181_5_DBE_PCC_DBE_AS_all_PS8_cut_Annotated



ちなみに、2年前のものがこれです。

light_BINNING_1_integration_DBE_ABE_color_cut

この日も透明度は悪くない日でした。露光時間が51分で少し短いですが、あとの違いはレデューサーだけです。あ、ディーザーもやってなかったですね。やはり2年の間に色々と進化していると思います。この次の週に3時間撮影したのですが、

light_BINNING_1_integration_DBE_min_color_stretch_ps_cut

縞ノイズが酷くてあまりうまくいかなくて、その後、昨年は天気がよくなかったりとかで、なかなかチャンスがありませんでした。2年越しでディザーもできて縞ノイズも克服できて、やっとそこそこ満足です。


まとめ

自宅外での星雲撮影は久しぶりでした。特にこれだけカラフルな領域はフィルターがなかなか使えないので、やはり暗いところはいいです。天気も良く、透明度が良くて、月もなくて、次の日休みでとなると、年間でも何日もあるかどうか。まだやっと自粛ムードが解けたくらいで、遠征とまでは行きませんが、近征でもこれだけ色が出れば悪くない環境です。まあ、田舎暮らしの数少ないいいところでしょうか。


このページのトップヘ