ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ: 場所

久しぶりに目立つ太陽黒点が出ているとのことで、早速撮影してみました。前回の黒点の撮影は2019年の4月なので、なんと一年以上ぶりの黒点撮影になります。

午前中の用事を済ませた頃、仲のいいかんたろうさんから電話がかかってきました。午前中に反射板でさっそく黒点を見たとのこと。「これから撮影しますよ」というと、自宅まで来てくれるとのことです。撮影準備をして雲が晴れるのを待っている頃、かんたろうさんが到着しました。星仲間と実際に会うのは何ヶ月ぶりでしょうか。県内ならやっとこんな交流もできるようになってきました。

雲がたまに晴れますが、いずれも短時間。その間にピントを調整したり、エタロンの角度を合わせたりで、撮影できるチャンスを待ちます。その間、最近手に入れた機材や、撮影した写真とか見せ合います。やっぱり星仲間との会話はいいですね。 

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太陽撮影風景。写っているのはかんたろうさんの手です。

そのうち、何度か晴れ間があり、黒点を含めて何ショットか撮影しました。 その中のワンショットを処理したものです。

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  • 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 3.2 (64bit)
  • 撮影時間: 2020/6/7 14:51 ser形式でgain 320, 12.5ms x 5000フレーム中上位30%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCで後処理

 撮影後、自宅の部屋で撮影した画像を見たりして話は全然つきません。そうそう、最近かんたろうさんも私もZEROを手に入れたのですが、この話はまたいずれ。

久しぶりの黒点、結構満足でした。これから太陽活動も活発になっていくのでしょうか。楽しみです。


今週は週末に近づくにつれ、どんどん晴れてきました。透明度も良さそうです。少し月が沈むのが遅いですが、久しぶりの気合の入った撮影です。


久しぶりに気合を入れて準備

木曜の夜、仕事が終わってから少し撮影しようと準備したらすぐに曇って仕方なく撤収。しばらくして寝る直前に空を見たら快晴で、すごい透明度でした。でも次の日仕事もあるので、泣く泣く諦めることに。

金曜の夜も晴れてそうです。この日も昼間の立山を見る限り透明度はまだ良さそう。せっかく透明度がいいので、たまには暗いところに行こうと、機材を準備して車に荷物を積み込みました。と言っても、前回田んぼに映る天の川を撮ったところ。通勤途中を一本外れて山の上に向ったくらいで、自宅からも20分くらいの近距離です。

ターゲットはアンタレス付近です。焦点距離の短いカメラレンズにするか、FS-60CB+レデューサーにするか迷いました。2年前に同じ場所を撮影した時にはまだレデューサーも持っていなくて、フラットナーも旧タイプのもので撮影していました。まずは少し視野を広げた状態で撮ってみようと、FS-60CB+レデューサーを選びました。うまくいったら、いつかもう少し短い焦点距離のカメラレンズで少し広い視野で撮ってみようと思います。

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TSA-120用に用意したガイド鏡もつけたら、結構禍々しい機器になってしまいました。

このレデューサーをつけると、短いアダプターを外さないとピントが出ません。短いアダプターのところを鏡筒リングで固定していたので、それができなくなり、カメラ回転アダプターを内側に入れ込みその外につけたレデューサーを鏡筒アダプターで固定しなくてはいけません。暗いところでこれをやると難しいので、明るいうちにカメラの角度も含めて変更、調整しておくことがコツです。

月がしばらく明るいので出発までに少し仮眠をとります。22時頃、空を見ると少し雲がありますが、昨日のように途中から晴れることも十分あるのでとりあえず出発です。


自宅外での撮影でトラブル続出

現場に到着しましたが、月のある西方向は晴れ。でも肝心の東から南にかけて厚くはないですが雲がかかっています。少し迷いましたが、とりあえず設置を始めます。運良く設置途中からどんどん晴れてきて、全面快晴になりました。

ところが撮影準備の間、いくつかトラブルがあり撮影開始時間が結構ギリギリになってしまいました。
  1. 最近撮影用PCで活躍しているSurfaceでSharpCapのPolar Alignで極軸を取ります。N.I.N.Aで一眼レフカメラでまだ撮影したことがなかったので、今回挑戦しようと接続までしましたが、温度情報が読み取れなさそうなことに気づき諦めました。
  2. 仕方ないのでBackYard EOSに移ろうとしたら、SurfaceにはBackYard EOSがインストールされていないことに現場で気づき、急遽Stick PCに変更。
  3. Stick PCに交換し、BackYard EOSを立ち上げても、なぜかカメラを認識せず。BackYard EOSを再起動したり、PCを再起動したりで、気づいたのはUSBケーブルがまだSurfaceにつながったままだったこと。これだけで20分くらいロスしました。
  4. そのころにはアンタレスが南中を超え始めていたので、赤道儀を反転させたのですが、その後StickPCがネットワークに繋がらなくなりました。StickPCはモニターがないので、ネットワークに繋がってないと画面を見ることもできないのです。外に出た時はELECOMの小型ルーターを持っていっているのですが、とりあえず原因がわからず、PCを再起動してだめ、ルーターを再起動してやっとつながりました。これで10分くらいのロス。
結局トラブルだけで40分位のロスがあり、やっと撮影を始めたのが月が沈んだ30分くらい後の午前1時少し前でした。

でもその後は順調そのもの。以前この領域の長時間撮影で縞ノイズに悩まされたので、今回はPHD2でガイドしながら、BackYard EOSと組み合わせてディザー撮影をします。FS-60CBに0.72倍のレデューサーをつけるので、焦点距離は255mmでF4.3程度になりかなり明るくなります。なので、ISO800で露光時間180秒としました。

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風が多少強かったですが、CGEM IIに軽い鏡筒を載せているだけなので、多少ガイド信号は揺れますがこの短い焦点距離では問題にならないでしょう。一枚撮りでもすでに色が出ていますし、暗黒帯の暗い部分も見えています。期待できそうです。

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薄明までの2時間少し、意外にもちょっと寒いので基本的に車の中で待機です。その間にTwitterに投稿したり、ちょくちょく外に出て久しぶりの濃い天の川を満喫したりと、少し眠気もありましたが、すぐに時間が経ってしまいました。結局撮影できたのは1時間半分くらい。ディザーがそれぞれ1分くらいかかるので、少しもったいなかったです。途中、マニュアルで数枚に1回だけディザーするようにしました。

あ、そうえいば撮影中、なんでも名前解決の問題か何かでずっと天リフ接続できなくなっていて寂しかったです。普段いかに天リフを見ているか実感できました。

薄明開始の午前3時頃、実際に少し明るくなってきたのがわかり、ダウンロードされた画面を見ても背景の明るさが変わってきたので、ここで撤収としました。夏至の近くだと薄明までいてもまだ時間が早いので、寝る時間があるのがいいですね。片付け後すぐに車を走らせ、午前4時頃には自宅に到着し、そのまま寝てしまいました。

次の日、フラットとダークを撮影して画像処理です。フラットは昼間の自然光を利用して100枚ほど撮影しました。ダークは冷蔵庫と冷凍庫を利用して温度を調節しながら撮影。89枚撮影して、適当な温度に入った34枚を使いました。


画像処理

画像処理はいつものPixInsightで、今回はWeightedBatchPreprocessingを使ってみました。出始めの時に少し使いましたが、あまり変化がわからずその後はBatchPreprocessingでした。NiwaさんのブログでWeightedBatchPreprocessingについて詳しく解説されていたので、久しぶりに使ってみました。と言っても比較とかまではしていないのでただ使っただけです。

撮影したライトフレームは35枚で、全て使うことができました。あとは新たに撮影したフラット、ダークフレーム、使い回しのバイアスを使います。後はいつものStarNet++で分離してPhotoshopで処理です。今回は細部を残したかったのでDeNoise AIは無しです。


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  • 撮影日: 2020年5月30日0時47分-3時11分
  • 撮影場所: 富山県富山市小糸
  • 鏡筒: FS-60CB+0.72倍専用レデューサー(合計焦点距離255mm)
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  Canon EOS 6D(HKIR改造, ISO800, RAW)
  • ガイド: PHD2 + f=120mmガイド鏡 + ASI178MCによるディザリング
  • 撮影: BackYard EOS、露光時間180秒x35枚 = 1時間45分  
  • 画像処理: PixInsight、StarNet++、Photoshop CC

透明度など条件が良かったこともあり、1時間半程度の露光時間でしたが、色もそこそこ出てるのでまあ満足です。暗黒帯もきれいに出ています。今回、思うところがあり、少し派手目にしてみましたがどうでしょうか?

反省点を挙げるなら、青と黄色はいいのですが、まだ赤の諧調が乏しいです。特に下の方の広い赤の領域はもう少し時間をかけたいところでしょうか。

Annotationです。少し文字を大きくして見やすくしてみました。あと今回気付いたのですが、文字の大きさとか変えて再度レンダリングすると、前の文字が残ってしまうようです。その場合、一度ImageSolveからやり直すとリセットされて、前の文字は出てこなくなります。

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ちなみに、2年前のものがこれです。

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この日も透明度は悪くない日でした。露光時間が51分で少し短いですが、あとの違いはレデューサーだけです。あ、ディーザーもやってなかったですね。やはり2年の間に色々と進化していると思います。この次の週に3時間撮影したのですが、

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縞ノイズが酷くてあまりうまくいかなくて、その後、昨年は天気がよくなかったりとかで、なかなかチャンスがありませんでした。2年越しでディザーもできて縞ノイズも克服できて、やっとそこそこ満足です。


まとめ

自宅外での星雲撮影は久しぶりでした。特にこれだけカラフルな領域はフィルターがなかなか使えないので、やはり暗いところはいいです。天気も良く、透明度が良くて、月もなくて、次の日休みでとなると、年間でも何日もあるかどうか。まだやっと自粛ムードが解けたくらいで、遠征とまでは行きませんが、近征でもこれだけ色が出れば悪くない環境です。まあ、田舎暮らしの数少ないいいところでしょうか。


5月21日から6月21日まで、富山の黒部市吉田科学館で「富山の天文愛好家 写真展」というタイトルで天体写真の展示会があります。

私の作品も2枚展示されているとのことなので、週末の土曜日、妻と一緒に早速見にいってきました。ずっと外出を控えていたので、久しぶりに市外に出る気がします。子供たちも誘ったのですが、昨日久しぶりに学校に行って疲れたのか、今回は家にいるとのこと。

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地元の黒部天文同好会はじめ、私の所属している富山県天文学会、石川のてんとう虫天文同好会、学生では富山県立大学天文部、富山大学天文部、さらに富山大学天文同好会OBと、たくさんの方の写真約50枚が展示してあります。私は5枚ほど提示し、その中の馬頭星雲と蛍の写真を2枚選んでもらいました。他の方も力作揃いです。とくに、学生の写真がたくさんあります。撮影まで興味を持つような若い人が富山にもいるというというのは嬉しい限りです。将来に期待してしまいます。 

黒部吉田科学館は全国に33箇所あるプラ「レア」リウムの一つで、五藤光学のS-3という昔の投影機が展示されています。プラネタリムが好きな人はこれだけでも見にくる価値があるかもしれません。

この日はさすがにまだ自粛要請が解除されたばかりでお客さんは少なく、我々の他には2組の夫婦だけでした。こんな時に来ているから、最初写真展の関係者かなとも思ったのですが、あまり天体写真には興味を示さずに帰ってしまいました。我々も1時間ほど滞在しただけで、今回はプラネタリウムはパスしてしまいました。

帰りに少し足を伸ばして妻のリクエストで円筒分水槽というのを見に行ってきました。昔、農水の使用で争いが絶えなく、円にして溢れ出す水を、円周を3等分することで、3つの用水に流れる水の量を公平にするということです。形は面白いのですが、理由を聞いて「やはり仲良くできないものなのだなあ」とちょっと興醒めな気がしました。妻は「ここで泳いでみたい」とか「千と千尋の湯屋みたいだ」とかとしきりに中に入りたがっていました。

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私は田んぼの反射の練習。最近インスタグラムにアカウントを作ったのですが、「ウユニ田んぼ」というハッシュタグがあるそうです。インスタグラムにあがっている画像は皆さん思ったよりハデハデで、私も多少見栄えがするようにと思って何枚か目立ちそうなのをあげたのですが、他のに比べたら全然地味っぽく見えてしまうみたいです。まだまだ手探り状態です。

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インスタグラムの方にはブログだと紹介しきれない写真も含めてアップしていこうと思っています。


久しぶりの観望会

夕方少し晴れそうなので、富山市科学博物館の観望会に出かけました。科学館での観望会は調べたら去年の5月以来で本当に久しぶりです。よく考えたら夏は星まつり秋は飛騨コスモスと、いろいろ忙しかったせいかあまり行けてませんでした。あと、とにかく観望会の土曜日になかなか晴れなかったのです。実際今日も職員の方達が「雨プロ(雨の時のプログラムという意味らしいです)のネタが尽きたー。今日晴れてよかったー!」と言っていたくらいで、本当に久しぶりの晴れの観望会とのことです。

富山市科学博物館の凄いところは、毎週土曜日に必ず観望会を開くところです。天気が悪くても、室内でお話しがあります。これをずっと続けているのは凄いことだと思います。でも、北陸の冬の天気は結構悲惨で、なかなか観望会の日に晴れてくれなくて、今回は久しぶりの晴れの観望会となったわけです。


光害地での広域電視観望のテスト

今回の観望会での目的は、先日うまくいったQBPと明るい単焦点レンズを使った広域電視観望のお披露目です。



これまでは自宅で試していたので、住宅街といえどもまだ星は見える場所です。今日は科学博物館のある場所で、完全に市街地です。昔、娘のNatsuが自由研究で光害の影響を調べたとき、科学博物館から山側へ移動して行くと光害がどれくらい変わっていくかというのの、最初の起点の一番明るいところです。



こんな明るいところで、一体どこまで見えるのか?それを確かめるためのテストも兼ねています。


セットアップ

機材は前回までと全く同じ、NIKKORの50mm、F1.4レンズをF2で使い、アメリカンサイズのQBPをCMOSカメラに直付け。CMOSカメラはASI294MC Pro(常温で使用)です。他はシンプルな三脚と自由雲台だけで。雲台にカメラを取り付けるアダプターも前と同じで、超シンプルシステムです。

車から機材を運びますが、移動距離100m強。PC2台、観望会用に星座ビノ8個、テーブル、椅子を持っても一度で余裕で運ぶことができます。とにかく軽い。テーブルと椅子が一番重いくらいで、機材一式は重さ的にはもう誤差の範囲に入ってきています。

実際の設置も超簡単。一番時間がかかったのがテーブルの組み立てでしょうか。あ、あと星座ビノ8個ををケースから出すこと、これが意外に時間を食います。それに比べたら、特に今回はPC上に前回のSharpCapの設定が立ち上がったまま残っていたので、三脚の足を広げて、ケーブルをPCに繋いで、PCでカメラの映像が写っていることを確認して、カメラをオリオン座の方に向けて、ピントを合わせて、たぶん2分くらいでM42までたどり着きました。この手軽さに比べると、手軽だと思っていたAZ-GTiさえ煩わしくなってしまいます。


市街地での広域電視観望の実際

さて、こんな明るい中での広域電視観望、うまくいったのでしょうか?

結果だけ言うと、大成功。写真見てください。

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もちろん、この場所より暗い自宅でやった時ほどきれいには出ていません。でもオリオン座の三つ星とベテルギウス、M42に馬頭と燃える木、左上にはバラ星雲、なんと言ってもバーナードループも淡いですがきちんと出ています。これらを一つの画角に入れることで、実際に目で見ているオリオン座と大きさを比較できて、星雲がどの位置にあるのか、バーナードループがどれくらい大きいのかが実感できるというわけです。これでも露光時間1.6秒で、スタックは写真では89枚となっていますが、20枚もスタックすれば十分見えます。

ちなみに、科学博物館が設定した今日の観望会のテーマが「オリオン座をみよう」です。オリオン座は電視観望でもインパクトがあるので、今回のテストにもぴったりのテーマです。今回の観望会には、もちろん科学館の望遠鏡や富山県天文学会(県天)の方達の望遠鏡も出ていて、オリオン座に関連するもの、リゲルやベテルギウス、トラペジウムなどを見てもらいます。県天メンバーで他にも電視観望をやっている方もいて、実際M42などをお客さんに見てもらってたようです。

それでもおそらく今回のように、街中の観望会でバーナードループを見ると言うのは、これまであまりなかったのではないでしょうか。さすがにこれには来ていた人たちもびっくり。科学館の職員の方や、他の富山県天文学会のメンバーなど、星に詳しい人たちは特に「こんなところでまさかバーナードループまで見えるとは」と、本当にびっくりしていたようです。職員の一人は「初めてバーナードループ見た」と言っていました。


面白そうな女の子が

そんな中、一人異常に反応の良いお客さんがいました。女性の方で、子供と一緒に来たお母さんのようです。上の画面を見て「すぐに子供を連れてくるから待ってて」というのです。連れてきた女の子がこれまた凄い。聞いたら「小学4年生」と言うのですが、上の広域電視観望の画面にものすごく感動したらしくて、いろいろ話してくれました。「半年くらい前にこの観望会でいろいろ教えてもらって星に興味が出た」「レグルスを一番最初に覚えた」「バラ星雲を見たかったけど、いろいろやって自分ではどうしても見ることができないとわかったのに、今回初めて本当にバラ星雲を見れたので本当に嬉しかった」とかです。

それならと「是非星座ビノを試してください」と、お母さんとその子に見てもらいました。この日は星座ビノ8種類を大放出。見え方の違いを含めて、他の人たちにも楽しんでもらっています。お母さんもその子も星座ビノの存在は知っていて欲しかったらしいのですが、選ぼうとしたら種類がありすぎでどれがいいかわからなかったとのこと。ホントはNikonのテレビューを見て欲しかったのですが、お母さんは老眼と自己申告、その子もメガネをかけているので、ピントが調節できるWideBino28を新旧バージョンを最初に見てもらいました。

これもまた面白いように反応してくれます。うまく見えているようなので、それではとCS-BINO3x50を見てもらいます。



これは流石にインパクトがあったようで、二人ともキャーキャー言いながら取り合いで見ていました。もしこれが買いたいなら、CS-BINOという機種の3倍の方ですよときちんと伝えておいたので、もし購入したくなってもわかるかと思います。

というのも、以前書いた通り倍率が3倍と少し高いので、狭い範囲を見ることになり星座の全景が見にくくなるのが少し心配だったのです。「倍率が高いと星座の全景が見えないので、星座の形を覚えていないなら2倍の方、星座の形を覚えていると3倍のほうが良いんですよねー」とか私が言うと、すかさず女の子が「はい、星座の形覚えてます!」とのこと。これならまあ大丈夫でしょう。


トラペジウムの導入

その後、お母さんは何処かへ行ってしまい、その子といろいろ話していたのですが、なんと「望遠鏡を買って今日も持ってきている」とのことです。これは一緒に見なくてはと、反対側のエリアに行くとそこにはVixen PORTAの80mmが。

びっくりしたのは、「何を見ようか?」と話していて「じゃあ、トラベジウムって知ってる?」と聞いてみたのですが「見たことある!」と言って、何の躊躇もなくすぐにその子が導入を始めました。するとファインダーを覗いてから、すぐに鏡筒に移りほぼ一瞬です。多分全部で2-30秒でしょうか、「入った」と。「え、こんなに早く?」と思って見てみるときちんと台形が見えます。しかも結構大きく。「え、アイピース何mm?」とわかっているかどうか試す意味も含めて、わざとシンプルに聞いてました。アイピースをきちんと外して確認して「えーと、6.3mm」とケロっとして言います。「えーっ、そんなに短いの!それで一発導入!?」なんだこの子は?私よりもはるかに速い...。紛れもない星ガールです。

わずか半年前に星に興味が出て、小学4年生の女の子に4、5万もするポルタを買い与える親も相当理解があると思っていたのですが、物凄い価値のある買い物です。こんな子がずっと星好きでいてくれて、いつか中学校や高校で天文部に入るか、もしくは天文部がなくても作ってしまうか、どんどん伸びていって欲しいです。

お母さんも星座ビノが欲しい、その子も望遠鏡で撮影もしてみたいと、やりたいことにキリがないみたいです。「そんなのを沼って言うんですよ」と言ったらお母さんの方から「そうですよねぇ」としみじみと返事が。そこで、星まつりのことを話しました。天文機材はやはり高価です。星まつりならかなりお値打ちに物が揃うはずです。胎内の星まつりのことは聞いたことがあったみたいで、今年は是非とも行ってみるとか。

20時すぎ、この日の観望会も終わりの時間となり、またここでの再開を約束してこの日はお別れとなりました。まだ小学生、変に高価な機材とかに走らずに、子供のうちだからこそ味わえる星の楽しみ方を充分に堪能して欲しいです。そして純粋に星が好きなのを忘れずに、素直に進んでいって欲しいです。まあ、今の様子を見ていると心配はなさそうです。


エピローグ

その後、私も後片付けをして、事務室のところでコーヒーをいただきながらスタッフの人たちと喋っていました。ちょうど星ナビの今月号があり、KYOEIのMさんが書いた電視観望の記事のことが話題になりました。「私も星ナビに出てるんですよ」と、小海の講演の時の小さな顔もわからないような写真を見てみんなで笑っていました。

久しぶりの観望会でしたが、バーナードループも見せることができたし、面白そうな子がいたし、大満足の1日でした。観望会の最後の方からですが、夜は予報通り曇り。記事にしていないですが、実は昨日も夜にいろいろやっていて少し睡眠不足で眠いので、今日はもう素直に寝ます。


実は魔女の横顔が西の木の枝に隠れてしまった後、薄明まで少し時間があったので春の銀河を短時間ですが撮影しました。時間がそれほどあったわけでもないので、設定は全てそのまま。画角もできるだけたくさんの銀河が入るというだけの超適当です。フラットもダークも魔女さんの時と同じものが使えるので、処理は楽です。

機材、条件など

魔女の時の繰り返しになりそうですが、一応機材関連もフルで情報書いておきます。
  • 富山県富山市自宅, 2019年12月1日4時33分-5時35分
  • FS-60CB + FC/FSマルチフラットナー (口径6cm、合成焦点距離370mm)+ CGEM II赤道儀
  • EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出90秒x36枚 総露出54分
  • f50mm+ASI178MC +PHD2による自動ガイド
  • PixInsight、StarNet++、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理

画像処理と撮影結果

画像処理も魔女さんの時とほぼ同じです。同じ様に縦縞が見えるのも変わりません。StarNet++で恒星を除去して強調した画像です。

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フラット補正が周辺で合っていないとか、ゴミの黒いのがたくさんありすぎるとは愛嬌として、縦縞がやはり確認できます。真ん中右がマルカリアンの鎖ですが、一つ一つの銀河の情報が結構範囲にわたって広がっているのもわかります。ノイズを目立たせずに、いかにこの銀河の情報を引き出すかが画像処理の腕の見せ所というわけです。

今回もこの画像からマスク画像を生成しました。これを使うと強調すべきところと目立たせないところの差がはっきりと区別できるので、なかなかいいやり方なのかと思っています。

さて、結果です。

masterLight_integration_DBE_AS_all2

背景がやはり少し暗いと思いますが、これ以上明るくするとノイズが目立ってしまうので押さえています。上の強調したのに比べると、まだまだ情報を引き出せたとは言い難いですが、1時間を切る露光時間なのでまあこれくらいでしょうか。


ここに文章を入力

はあ、やっと1ヶ月前の画像処理が全て終わりました。なかなか進まなかったこともあり、ブログも書けなくてストレスがたまる一方でした。その間あまり晴れなかったので、大したことはしなかったのですが、実は一昨日久しぶりに晴れてQBPをつかってバラ星雲を撮影しました。明るいQBPとか使える天体はいいですね。撮って出しでも十分見えるので、画像処理も楽そうです。


 

最近仕事の方が忙しく、全然時間が取れなくてブログ更新がかなり停滞してしまっています。年末になってやっと少し時間が取れたので、溜まっていた画像処理を進めます。

今回の記事はもう記憶の彼方で、一ヶ月前のことです。珍しく晴れていたこの週は機材調整とかいろいろやっていたのですが、撮影もしていました。でも画像処理が途中で壁にあたってから全く進まなくなり、今に至ります。撮影条件も既に忘れかけています。やっぱりすぐに書いておかないとダメですね。

この時の撮影の目的はちょっと前の自宅でのバーナードループ撮影で、思ったより魔女の横顔も出ていたので、単体で写したくなったからです。さて、どこまで出てくることやら。


機材

撮影条件はこんなところでした。
  • 富山県富山市自宅, 2019年12月1日0時27分-4時13分
  • FS-60CB + FC/FSマルチフラットナー (口径6cm、合成焦点距離370mm)+ CGEM II赤道儀
  • EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出90秒x58枚 総露出1時間27分
  • f50mm+ASI178MC +PHD2による自動ガイド
  • PixInsight、StarNet++、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理

一応ガイドもしましたが、赤道儀がCGEM IIと大きめなのと、FS-60CBで350mmかつ90秒と短い焦点距離と短い露光時間だったので、もしかしたらガイドは必要なかったかもしれません。途中、南天を超えてしまい、反転するのに手間取って1時40分くらいから2時半くらいまで撮影できませんでした。


淡い、かなり淡い

とりあえずJPG撮って出しの一枚画像です。
LIGHT_6D_90s_3200_+7cc_20191201-00h55m27s497ms

はい、魔女さん全く出ていません。いくら自宅撮影といえ、こんなんでうまく出るのでしょうか?

あと、左にたくさん線が見えていますが、多分これSpaceX社のStarlinkです。他の画像も見てみると次々来ています。


画像処理開始

画像処理の時間があまり取れなさそうなのと、一枚画像からあまり見込みがないと思って、最初はバイアスだけ以前撮ったまともなやつで、ダークフファイルは温度も露光時間も違うものを使い回し、フラット補正は無しで処理しました。でも処理してみたら意外に魔女さん出てくるので、もう少しまともに処理してみようと思い、ダークを取り直し、フラットもその時の状況を再現し(回転装置を回していなかったのでなんとかなりました)新たに撮影してきちんと補正することにしました。

画像処理はいつも通りPixInsightです。フラット補正でも処理しきれないところもあったので今回もDBEに頼ります。

今回、少しだけいつもと違う処理を試してみました。nabeさんのブログで紹介されていたように、ArcsinhStretchを再び使ってみることにしました。以前は赤ハロがどうしても出てしまって使うのを諦めたのですが、nabeさんによるとサチっている恒星でハロが出るのは仕様らしいので、今回はサチっていないことを期待してやってみたら、ここは大きな違いが出ました。下はストレッチまでした段階での比較です。ArcsinhStretchを使っていない場合(上)とArcsinhStretchを使った場合(下)になります。

light_BINNING_1_integration_DBE3_cc
ArcsinhStretchを使わず、ScreenTransferFunctionと
HistogramTransformation だけで仕上げた場合。 

integration_DBE_DBE1_PCC_AS
ArcsinhStretchでストレッチした場合。

出だしの彩度に雲泥の差があります。当然下のほうがその後の処理もはるかに楽になります。このことは下にもある、StarNet++を使った時の恒星の不自然な繋ぎの解決にもつながりました。


壁にぶち当たる

その後は、最近味をしめてしまったStarNet++で背景と恒星を分離し、最後はPhotoshop CCで仕上げています。ここで2つの壁に当たりました。一つは斜めに走る縞ノイズです。撮影した画像を連続で見てみると、これはすぐに原因がわかりました。SpaceX社のStarlinkです。処理の時に弾いた画像を見せます。

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すごい人口衛星の数です。オリオン座付近なので人工衛星が入るのは仕方ないのですが、この数は流石に閉口してしまいます。今回撮影した全ての枚数に衛星の軌跡が入っていました。一本、二本ならいいのですが、3ー4本同時に固まって次々とくると流石に辛いものがあり、処理でもどうこうなるレベルを超えてきます。

もう一つは、画像全面を覆う縦に走る縞ノイズです。これは最初どこで入ったかわからなかったのですが、いろいろ見ていくとバイアスフレームに全く同じような模様が入っていました。もちろんバイアス補正はしていますし、そもそもバイアスに入っていると言っても、加算したマスターバイアスをものすごく炙り出した状態でやっと見えてくるようなノイズです。うまく補正されていないのかと思い、バイアス補正をなくして処理してみましたがかえって悪化するので、なんらかの補正処理はとりあえずされているようです。ということは、補正した後にも残ってしまった縞があぶり出しの過程で出てきてしまったのかと思われます。あ、もちろん、バイアス補正がダークフレームやフラットフレームも含めてまだうまくできていない可能性も捨て切れません。ここらへんはもう少し検証の余地がありそうです。

この縞ノイズ、これまでほとんど気にしたことがなかったのですが、そもそもなんでこんなことになったかというと、一つの原因がStarNet++で恒星と、その他星雲などをうまく切り分けられて、相当強引な炙り出しが可能になったからです。恒星以外の画像がこちらです。

integration_DBE_DBE1_PCC_AS_SNP_org

その他の部分には系外銀河がチラッと写っているのさえもうまくとりだしていることがわかります。これをわかりやすいようにあえて無理やり限界近くまで炙り出してみます。

integration_DBE_DBE1_PCC_AS_SNP_shima

この画像を見ていると、全体に縦の線がかなり気になります。ゴミ起因の黒丸は無視してください。撮影中ゴミが移動していたみたいで、全然補正し切れていません。左の方の太い少し斜めに走る線がStarLinkの影響です。全体に覆う縦線が、バイアスにも入っているノイズです。バイアスをあえて強調してみましょう。

20190316_bias_6D_ISO3200_s4000x100

Lightフレームにも同様の縦縞が入ってしまっているがわかると思います。これらの縞ノイズが、画像処理の過程で星雲とか背景の淡い部分を炙り出していくと目立ってきてしまいます。

この縞ノイズは結局センサー自身が持っているもので、昔のデジカメではこれが相当大きかったそうです。今使っているEOS 6Dなどの天体撮影に適したカメラではかなり目立たなくなったとのことなので、普通にあぶり出すレベルでは、あまり問題にならないのでしょう。私もこれまでほとんど気にしたことはありませんでした。

今回は自宅での庭撮りで、フィルターも何も無しのわずか90秒露光というかなり厳しい条件なので、最初の撮って出し画像でも分かる通りものすごく淡い像しか写っていません。StarNet++を使って強度の炙り出しをする様になると、結構この縞ノイズが気になるようになってきました。

何か解決策はないかと思っていたら、PixInsightからのメールでちょうど似た様なテーマを扱っていました。今回はこの手法は用いていませんが、結構大変そうなので余裕のあるときにきちんと検証してみたいと思います。

あと最近ずっと不満だったのが、StarNet++の弊害なのでしょうが、とにかく明るい恒星がうまく背景とつながらなかったことです。どうしても恒星がサチってしまうか、不自然につながってしまいます。でも今回怪我の功名でしょうか、StarNet++が出した恒星以外をもとに、さらにそこからマスク画像を作り、恒星の周りの光芒を強調しすぎないように、マスクを何段階かに分けて処理する手段をある程度確立することができました。

同時に、これまであまり理解できていなかったPhoshopのアルファチャンネルを利用して、複数のマスクを入れ替えながら処理する方法もやっとわかりました。

マスク処理に関してはまだ未熟な点はありますが、以前よりはだいぶんマシになったかと思います。


処理結果、ここまで長かった

さて、そんなこんなで紆余曲折して長い時間かかってしまった結果ですが、以下のようになりました。

integration_DBE_DBE1_PCC_AS_SNP_mask_all2a_cut


センサー面のゴミが目立っていたのは手で補正しています。また縦縞ノイズを目立たせない様に、背景を少し暗くしてあります。恒星の一部中心はまだ飛んでいますが、一番懸案だった繋ぎの部分はあまりに不自然なことはなくなりました。


今回のまとめ

いろいろ問題があってえらい時間がかかってしまいましたが、自宅での撮影で1時間半露光でこれだけ魔女さんがでるのなら、まあ満足といっていいかと思います。

実は合計5回画像処理をフルでやって、やっとここまでたどり着きました。結果は画像処理にものすごく依存することがわかりました。最初のなんて今見るとノイジーで、階調不足で、かつ光芒部分が全部サチっていてひどいもんです。

その過程で
  • ArcsinhStretchが改めて有用であることがわかった。
  • StarNet++での恒星の自然なつなぎ方の手法が確立できた。
  • Photoshopのマスクの使い方に慣れた。
  • バイアスノイズが縞ノイズとして入る可能性がある。
など、いくつかのことを学ぶことができました。少し画像処理の上達を実感することができた1ヶ月でした。

あとまだ一つこの日に撮った画像が残っています。でもすでに記事が長くなりすぎたので、次の記事で今度はあっさりと書こうと思います。

 

なんか先週と同じようなタイトルですが、今週は自宅での撮影です。天気も良く今週も遠征かとも思ったのですが、車のタイヤをスタッドレスに変えることができなかったので、夜中に走らなければならないことも考えて山の方へ行くのは諦めました。

今週は
  1. 地球照
  2. VISACの調整とトラペジウムの分離度
  3. 魔女の横顔
  4. 春の銀河先取り
と4つがトピックになります。


地球照撮影

まずは一つ目の地球照です。11月30日の土曜日で月齢は3.7日。三日月より少しだけ太いくらいです。撮影自身はどうってことはないです。これまでどおりCMOSカメラで動画撮影します。
  • 鏡筒: FS-60CB+旧型フラットナーで焦点距離374mm
  • カメラ: ASI178MC
  • 架台: AZ-GTi
とお気軽撮影になります。

今回、HDR撮影に挑戦しようと思い、露光時間とゲインを変えて撮りました。三日月の模様と地球照の模様が同時見えたらいいかなと単純に思っただけです。撮影した設定は
  1. 露光時間:0.01sec、gain:410
  2. 露光時間:0.025sec、gain:160
  3. 露光時間:0.2sec、gain:310
  4. 露光時間:0.2sec、gain:410
  5. 露光時間:0.4sec、gain:410 
  6. 露光時間:0.8sec、gain:410
の計6ショットになります。上から2つが三日月部分を差散らないように撮影したもの、下4つが地球照をメインに撮ったものになります。それぞれAutoStakkert!3でスタックして、Registax6で細かいところを出します。

all


HDR処理

と、ここまでは全然問題なかったのですが、その後のHDR処理で路頭に迷い今に至っています。

まず、PhotoshopやPixInsightでのHDR自動処理を試したのですが、全くうまくいきませんでした。そのため、まずはダイナミックレンジ処理を理解をするためにも手作業でやってみることにしました。難しいところは地球照が綺麗に出ている時の三日月部分が全部ホワイトに飛んでしまっている部分で、ここをどうやってごまかすかです。方針は2通りありそうです。
  1. ホワイト部分を暗くして、そこに三日月を埋め込む。
  2. ホワイトを明るく残したまま三日月を飛ばし気味で埋め込む。
共に、ホワイト部分の面積のほうが三日月部分の面積より大きくなってしまっているので、その空いてしまった隙間をどう補完するかという問題があります。前者はその隙間が黒に近くなり、後者はその隙間が白に近くなります。

前者はうまくいくと綺麗かと思っていたのですが、やってみると中途半端に飛びそうになっているところがイマイチどの色にすればいいか決まらず。さらに隙間の黒い部分と他の明るい部分に差がありすぎてあまりに不自然です。とりあえずこの方向はすぐに諦めました。

後者は明るい中に三日月を入れるので、三日月部分のディテールが潰れてしまいます。その一方隙間と他の明るい部分の差が少ないので、不自然さは減ります。6枚撮ったのですが、結局使ったのはそのうち2枚だけ。枚数が増えると継ぎ目の処理が大変になるので、枚数を減らしました。でも結局のところ三日月部分を埋め込んでみるとどうやっても合成っぽいのしかできません。あまり気は進まないのですが、載せるだけ載せておきます。

2019-11-30-0920_2-all_RS

やはり不自然ですよね。もう一つ載せておきます。

2019-11-30-0920_2-all_RS2

少し三日月部分の重ね方を見直して、見た目の印象に近いように地球署の部分を暗くして、全体に赤に少し寄せています。

いずれにせよイマイチです。HDRまだ慣れていないのでこれくらいが今の限界です。


普通の地球照

HDR処理など何もしていない、撮って出しに近いものにいろんな意味で勝つことができません。下はRegistaxで仕上げた後何もしていないのですが、こちらの方がはるかに自然に見えて好きです。

2019-11-30-0916_0-Capture_lapl5_ap2700_RS


まとめ

地球照のHDR合成は思ったより難しいです。輝度差がありすぎて、どうやっても不自然さが出てしまいます。よほどうまく処理するといいのかもしれませんが、私にはまだそこまでのテクニックはないです。

いつかまたリベンジしたいですが、今回のでノックアウトされたのでいつのことになるやら。


先週末の撮影ですが、やっと最後の記事になります。

飛騨コスモス天文台ドームの調整後
、ピラーと赤道儀の振動のために星像が三角になるという問題は依然ありますが、せっかくなので撮影を敢行しました。


初めてのM1:かに星雲

最低限の光軸調整はできました。振動は手元にあるものではどうにもなりそうにありません。今度来るときまでに太いゴムバンドでも用意して、振動をダンプさせようかと思います。星像は後で画像処理で何とか誤魔化すとして、撮影を試みました。

ドームの3000mmの鏡筒にASI294MCをつけて、十分寒いのでとりあえずは冷却もなしで撮影してみます。露光時間は60秒、ゲインは470、枚数は121枚撮ったうちの106枚を使いました。合計106分ということになります。bias補正100枚、ダーク補正100枚撮っています。flatは無しです。結果は以下のようになります。

integration_average_DBE_CC_morph_cut2


画像処理は星像の三角をごまかすのがかなり大変でした。色々試しましたが、結局PixInsightのMorphologicalTransformationを使いました。星像をDilationで一旦大きくしがてら円形に近づけ、その後Eroisionで再び元の大きさに縮めます。ただ、その時の星雲マスクがあまりうまくできなくて、星雲内の恒星が分離できなかったので、星雲内の星像は三角はままで結局手付かずでした。

なお、今回Starnet++がうまく分離処理できなかったので、使うのを諦めました。M57で試した時も一度うまくいかないことがあったのですが、長焦点で星像がボテっとしているようなものはどうも苦手なようです。そのため、マスクなしで処理したので恒星の色が過剰に出てしまっています。

また、光状線が二重になっているのと、きちんと十字にならないことも気づきました。おそらくまだ光軸がずれているのと、スパイダーが曲がっている可能性があります。

とまあ反省点は多々ありますが、初めてのかに星雲です。長焦点で撮ってみたいものの一つでした。モジャモジャもなんとか出たので、まあ満足です。

あ、M57も撮影していたのですが、撮影枚数が少ないのと、分解能がまだVISACに全然追いつかないので今回はお蔵入りです。


まとめ

結局4つの記事になってしまいましたが、やっと先週末のまとめが終わりました。普段あまり遠征とかしないので、寒い中コンビニ飯を温めたりしてなかなか楽しかったです。

飛騨コスモス天文台で撮影までしようとすると、まだまだ問題点があることがやっとわかってきました。テコ入れの方法はまだありそうなので気長にやっていきたいと思います。現地はもう雪が降り始めているらしいので、多分春になってからでしょうか。

今回、画像処理に時間がかかってしまいましたが、今週末撮影した画像がすでに処理を待っています。忙しいですが、もう年末ですが今年やっとまともに撮影できている感じです。日本海側は冬は全然ダメなので、今のうちが数少ないチャンスです。
 

さて、飛騨コスモス天文台の鏡筒ですが、撮影レベルで使えるかどうかの検証の続きです。今日は前回と違って時間はたっぷりあったので、色々試しました。


飛騨コスモス天文台の機材

まずは赤道儀と鏡筒ですが、改めて見てもどうもよく分かりません。赤道儀は少なくともタカハシ製で、最初NJPかと思っていたのですが、シリアルナンバーを見るとどうやら1978年製。このころはまだTS式システム160J赤道儀/J型赤道儀というシステムで販売されていたものらしくて、どうやらJPとかNJPとか単体で呼ばれる前のものだったのかもしれません。

IMG_8724

鏡筒についてですが、ちょうど日曜に富山県天文学会の忘年会があったので、そこで昔のことを詳しい方達に聞いてみました。焦点距離3000mmというのと口径250mmという情報から、やはりタカハシのミューロンの初期のものではないかとのことでした。でもやっぱりWebで調べても形が所々違うんですよね。

IMG_8726

色は赤道儀と同じです。昔のタカハシカラーなのか、もしかしたら後から赤道儀と鏡筒を合わせて別の色で塗っている可能性もあります。とりあえず機材に関してはあまり進展なしです。

(2019/12/21追記: スターベース さんで聞いてきました。少なくともタカハシ製ではないとのことです。日高光器製との情報もありますが確定ではありません。確かにネットで調べてみると、日高光器デザイン、ヨシオカ光器制作の反射型のデザインに似ているところもあります。色はどうやら赤道儀と合わせて後から塗ったのは確定のようです。)


極軸調整

まずは簡単なところからはじめす。いつものようにSharpCapでの極望です。ところがここの機材、あまりにまとまりすぎていてCMOSカメラを取り付けるところが全然ありません。いろいろ探した末、モーターのカバーを取り付けているネジを一本外して、そこに無理やりアルカスイスプレートを固定し、そこにいつものアルカスイスクランプ付きのCMOSカメラを固定しました。

IMG_8727

実際に現在の誤差を測定してみると、なんと20分角以上もあります。これでは流石に前回の撮影中に星像がどんどんずれていったはずです。

IMG_8729

とりあえず写真に写っている水平調整と、六角レンチを指している垂直方向の調整で、1分角くらいの精度まで合わせこみました。

IMG_8733

IMG_8737

ただしカメラがASI178MCで、そこに焦点距離50mmのCマウントレンズをつけてあるだけなので、精度は不十分で、誤差を考えると1分角は出ていないはずで、せいぜい数分角程度かと思います。それでもずれはこれまでの10分の1程度にはなったはずなので、ノータッチガイドでもある程度の時間撮影を続けることができるはずです。


光軸調整

光軸調整の方は厄介です。とにかく鏡筒が普段触っているものより大きく、高いところにあるので扱いにくいです。まずは鏡筒を水平近くに持っていって、地平線上に見えるくらいの星を入れて、副鏡に手が届くようにしてから光軸をいじってみました。副鏡のネジは4つ。自由度はpitchとyawに分離できるので、基本的に触るのは2つのネジだけです。それぞれの自由度でどちらのネジをいじるかを決めて、もしネジを全部締めこんでしまった場合や緩めすぎになる場合は、反対側のもう一方のネジで調整するようにします。

IMG_8743


もともと恒星が明らかに尾を引いていたので、それを消すように調整します。ただし、中心で合わせても四隅ではコマ収差のためにどうしても尾を引いてしまうようです。カセグレン式のこの鏡筒は眼視がメインと思われるので、致し方ないです。そのうちにコマ補正を試せればと思います。


ASCOMでの動作

光軸調整後、後々のガイドなどのことを考えて自分のPCで赤道儀を操作できるか試してみました。もともとドームにあるラップトップPCにはステラナビゲーターが入っていて、LX200モードで自動導入が可能になっているようです。なので自分のPCにもLX200用のASCOMドライバーを入れて、そのドライバーを介してCartes du Cielから操作してみようと思いました。

まず、接続自身は問題なくできます。Cartes du Cielのカーソルを押すと、その方向に赤道儀が動いているのが分かります。ところが、同期だとか、導入をしようとすると、赤道儀から現在地がどこなのかの反応がないと怒られてしまいます。赤経赤緯の読み取り値を見てみると、数値は両方とも出ていますが、片方は緑色、もう片方は赤色でどうも片方だけうまく読み取れていないようです。時間ももったいなかったので、この時点で諦めて、ドームにもともとあったPCでの接続に戻して再び自動導入をできるようにしました。Cartes du Ciel以外のソフトを使う手もあるので、ドライバーがうまく動いていないのか、プラネタリウムソフトが何か悪いのか、パラメーターが悪いのか、次回の課題です。

この日はガイドは諦めるとして、ここでM57を撮影してみました。30秒露光なのでガイドなどは必要ありません。こと座の高度はだいぶん下がってきていて、山のすぐ上くらいにあります。なので枚数は全然稼げませんでしたが、前回は10秒露光、今回は30秒露光でほぼ同じような星像の大きさになったので、少しは光軸調整の効果が出ているようです。下の写真はdebayerだけしてオートストレッチをかけたものをJPEGにしたものです。星像は変な形はしていませんが、分解能はまだまだでVISACのように点像とは言い難いです。カセグレン式は中心像は結構いいと思っていたのですが、それほどでもないのかもしれません。

Capture_20_00_42_00009_20_05_07_RGB_VNG


M1かに星雲の撮影

さて、問題はここからです。M57も沈んでしまったので、今日のメインのM1、かに星雲の撮影を試みることにしました。M57での星像を見るに、分解能はそれほど期待できないかもしれません。M1はこの時間かなり高い高度にきているので、鏡筒を真上近くに向けます。ところがM1を導入してみてびっくり。全ての星が全然丸くありません。どちらかというと三角形です。

Capture_22_47_14_00008_22_54_58_RGB_VNG
拡大して見てみると星が三角になってしまっています。

うん?鏡筒を反対側に持ってきたので光軸がずれたか?と、気を取りなおしてまた鏡筒を水平近くに持ってきて光軸調整をしようとしますが、まだ何も触っていないのに星像がまともな丸になっています。なんで?とりあえず何も触らずにまた上の方のM1に戻すとやはり三角っぽい形です。この時点で、これは光軸のずれのせいではないと思い直し、落ち着いて考えてみました。

星像をよくみていると、どうも形が時系列で変わっています。時には丸のこともあれば、時には三角、さらには細長い時もあります。あー、と思いおもむろにいろいろなところを揺らしてみました。するとわかったのは、
  • ピラーがかなり、目で見てわかるくらいに簡単に揺れること。
  • 鏡筒とウェイトでダンベルのようになっていて、それが赤道儀の赤経周りの回転モードで励起されていること。
これらの2つのモードが励起されると、ちょうど星像が三角形のように撮影されるということです。しかもかなりQ値が高いようで、なかなか減衰しません。半減期は5秒とかのオーダーでしょうか。周波数も真面目に測っていませんが、数10Hzはありそうです。下の写真はピラーと鏡筒を叩いた時の同じM1の周りを0.25秒の露光時間で撮影したものです。2つのモードが励起されて星像が円を描いているのがわかります。

Capture_00_50_09_00001_00_50_09_RGB_VNG

コンと叩いただけでここまで揺れるのは流石にいただけないです。地面や風の揺れだけで星像がおかしくなるのも納得です。何らかのダンパーが必要になるのかと思います。

さて今回の記事はここまでで、次回は撮影したM57とM1を処理したものです。でもやはり像が甘いのであまり期待できません。

 

飛騨コスモスで撮った画像、やっと処理をする時間が取れました。2本のレンズ、PENTAX 6x7マウントの105mm f/2.4で撮影したものと、PENTAX 6x7マウントの200mm f/4で撮影した画像を処理してみます。


機材と撮影条件1

最初は105mmです。アトムレンズの性能を見い出せるかがポイントです。
  • カメラ: Canon EOS 6D HIKIR改造
  • レンズ: ASAHI PENTAX Super TAKUMAR/6x7 105mm f/2.4 (アトムレンズ)
  • 撮影条件: ISO1600、露光時間90秒 x 36枚、総露光時間54分
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • 撮影場所: 岐阜県飛騨市数河高原
  • 撮影日時: 2019年11月23日21時19分 - 22時14分
撮影範囲は北アメリカ星雲からサドル付近を含んだ範囲、かなり賑やかなところです。夏の星座なので、高度もある程度下がってきていて、山に沈むまでの時間で制限されました。


画像処理と結果

今回は結構綺麗に出ました。使ったソフトはPixInsiteとStarnet++、Photoshop CCです。前回Starnet++を使ってみてかなり楽だったので、今回も味をしめて星雲と恒星を分離してから、星雲をあぶり出しています。

masterLight_integration_DBE_DBE_DBE_CC_STR_SNP2_cut

色もわりと簡単に出ます。画像処理の過程で、黄変は全く気になりませんでした。周辺に少しコマは残りますが、拡大してみない限りはそこまで気にならないレベルです。そもそもf/2.4の開放での撮影なので、少し絞ればもっとマシになるのかもしれません。次回チャンスがあるときに試してみたいと思います。

結局アトムレンズのことは画像処理の間は全く気になりませんでした。特に悪いところも、特筆すべきところも意識できませんでした。周辺減光が少ないのは中判だからかと思います。センサーに放射線がノイズとして現れるというのがあぷらなーとさんから報告されていましたが、PIでホットピクセル処理をするのと、Integrationのときにminimumになるように重ねることで、ほとんど気になりませんでした。




機材と撮影条件2

さて後半ですが、ここからはもうただのおまけです。200mmは全然ダメでした。

撮影の時に目立った赤ハロがどうなるかがポイントです。
  • カメラ: Canon EOS 6D HIKIR改造
  • レンズ1: ASAHI PENTAX SMC TAKUMAR/6x7 200mm f/4
  • 撮影条件: ISO3200、露光時間90秒 x 47枚、総露光1時間10分30秒
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • 撮影場所: 岐阜県飛騨市数河高原
  • 撮影日時: 2019年11月23日23時50分 - 11月24日2時13分
こちらはエンゼルフィッシュ星雲です。少し焦点距離が長かったかもしれません。エンゼルフィッシュが大きくなりすぎて、全然エンゼルフィッシュになりませんでした。

そうそう、そういえばエンゼルフィッシュにするときに、カメラを90度回転させたくなりました。今回はカメラを赤道儀に固定していたのでここで苦労しました。赤道儀にはアリガタからアルカスイスクランプに変換する自分で組み合わせたアダプターを取り付けて、そこにカメラを取り付けています。カメラの底面につけたアルカスイルプレートで固定するので、普通に水平におく場合には何の問題もないのですが、90度傾けようとするとプレートが側面についていないのでどうしようかと迷いました。今回は自由雲台を取り付けてカメラを倒すように取り付けて90度回転させましたが、200mmレンズが重すぎて自由雲台のボールが耐えられずズルズルとずれていきます。これは冴えないので何か解決策が必要です。(2019/12/21追記: L字アルカスイスクランプで解決しました。)


画像処理

いやあ、このレンズは星撮りにはダメでした。赤ハロの処理がこんなに大変だとは。

まずはごく普通の処理でやりましたが、全く歯が立ちません。背景はざらざら、色は出ない。

こうなったら持っている技術を注ぎ込みます。例えばPixInsightt上でRGB分解してRのみ星像を小さくしてみます。それでも残る赤いシミをいかに誤魔化すかにすごい手間がかかりました。75mmでの自宅撮影ではあんなに簡単に色が出たのに、はるかに光害の少ない場所での撮影で全然色が出ません。

時間ばかりかかる割に、全然仕上がりまで辿り着きません。四隅のコマ収差も酷いですがもうそれどころではないです。もう諦めてここら辺にします。撮影する時間も、処理する時間も結構かけたのですが、こんな仕上がりなら載せない方がいいかもしれません。

このレンズはお蔵入りです。

masterLight_integration_DBE_DBE_DBE_CC_RGB_STR_SNP_PS_cut
疲れました...。限界です。


まとめ

PENTAXのレンズ3種を画像処理まで試したことになります。

まずはさすが中判、3本とも周辺減光がほとんど気になりません。今回フラットは撮っていないですが、PixInsightのDBEを軽く適用するくらいでした。周辺の補正はほとんど無いレベルでした。

一方、コマ収差に関しては75mmが圧倒的にいいです。たとえるならFS-60CB+レデューサーで出てくる歪みくらいでしょうか。FS-60CBに新フラットナーを合わせたときには負けますが、個人的には全然不満にならないレベルです。105mmのアトムレンズのコマ収差は無視できないレベルですが、もう少し絞ったらマシになるかもれません。それでもまだ許容範囲の口です。200mmのコマは許容範囲外です。それよりも赤ハロのひどさには閉口しました。撮影の時にはこんなもんかと思っていたのですが、画像処理をして大変さを実感しました。

というわけで、同じPENTAXの6x7マウントといっても手に入れた範囲だけでも色々です。75mmはこれからも使い続けます。かなりお買い得でした。105mmは絞ってからもう一度判断したいです。でもアトムレンズの性能が味わえたかというと、ちょっと微妙です。値段的にも(中古なので十分安いですが)75mmと比べると少し割高だと思いました。200mmはもう使いません。あの赤ハロでは時間の無駄になってしまいます。あ、昼間のレンズとしてなら使うかもしれません。

それでも結構面白い経験でした。もしかしたら当たりを求めてもう少し6x7レンズ買い足すかもしれません。また沼ですかね。
 

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