ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測・撮影 > 星景・星野

新月期に向かう週末の2018/10/3、晴れていて透明度もよさそうだったので、車で20分くらいの近場の撮影スポットに向かいました。5月にアンタレス付近を撮った場所です。今回は撮影モードなので珍しくNatsuもついてこなくて一人で出発です。

現場に到着して、まずは秋の天の川が綺麗だったので少しだけ撮影しました。EOS 6DとSAMYANG 14mm F2.8でのISO3200、30秒の一枚撮りです。今回はLightroomでのみの処理です。最近星景写真はPhotshopいらずです。一枚撮りなのでスタックとかしないですし、あまり強調処理もしないので、Lightroomで閉じてしまい、かなり楽です。

今回2構図撮影しました。一枚目は西側の沈んでいく天の川です。下の道路が入らない構図もとったのですが、車の光の軌跡が面白かったのでこちらを採用しました。山を抜けて、富山の街(右手側)に行くに従って明るくなっていくのがわかります。

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撮影地: 富山県富山市伏木, 2018年11月2日21時42分
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
SAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMC、Lightroomで画像処理 


次は逆の東側の天の川です。「昇り来るすばる」といったところでしょうか。すばる、アンドロメダ銀河、カリフォルニア星雲、左のほうにはハートと胎児星雲もうっすら写っています。結構な範囲で星座も写っているので、これまで試したことのないソフトフィルターでの明るい星の強調も試してみたくなってきました。 

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撮影地: 富山県富山市伏木, 2018年11月2日21時46分
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
SAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMC、Lightroomで画像処理 



少しノイズが多いので、ポタ赤で何枚か重ねるという手も試してみたくなりました。次の記事とかで書きますが、AZ-GTiの赤道儀モードは長焦点だと少し問題がありそうなので、ポタ赤がわりというがちょうどいいくらいかもしれません。

富山の街明かりで北の空は流石に厳しいのですが、自宅から車で20分でこれくらい撮れるので、まあ満足です。






お寺観望会のあと、思ったより天気が良かったのでと、夏休みでは貴重な新月期なので、前回の月食に引き続き、娘のNatsuの自由研究のお手伝いで、国道沿いの光街調査をしました。お手伝いといっても私は車を出すだけ。基本的には自分で全てやっているみたいです。やっていることは単純で、カメラを同じ設定にして決まった領域を、車で移動しながら撮影し続けるだけです。でもこれ、手伝うだけにしてはものすごく面白い結果になりそうです。

機材はNatsuの愛機EOS Kiss X7。三脚に乗せるだけです。設定は焦点距離18mmでF3.5、ISO3200で20秒露光。自宅を含む、明るい北の街側、暗い南の山側の計5カ所で、天の川近辺を撮影します。Natsuが頑張って解析していますが、駅からの距離と明るさ(今回はたて座とわし座の間のCの字の中の星がない部分をPSで測光)の関係をグラフにすると、物の見事に比例関係が出るようです。しかもこんなに明るさが変わるのかと、ある意味私も衝撃でした。まだ結果をまとめている最中のようなので、写真だけちょっと載せておきます。JPEG撮って出しをくっつけただけです。意外なほどの明るさの違いに、多分天文をやっている方でも驚くかもしれません。私はちょっと驚きました。

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直線距離で20kmくらいの違い、車で走ったら30分くらいの距離の間にこれくらいの明るさが変わります。最初はカメラだとサチルくらい明るく天の川が全く見えないところから、撮影にはちょっと暗すぎるくらい、目で直接余裕で天の川が見えるレベルにまでなります。



実はこの一週間くらい前に、自宅庭で月明かりと天の川の見え方の関係を比べるために、30分おきに20時くらいから午前3時半くらいまでずっと南の空を同じ設定で撮り続けていたみたいです。私はすぐに寝てしまったのですが、最後は妻がうるさいと怒り出して撮影はストップさせられたらしいのです。この結果と比べていると、もっと面白いことがわかりました。

まず、この日の月の出が23時くらいなのですが、それまでは街の明かりが徐々に暗くなるのでしょう。画面の明るさも時間と共に徐々に暗くなります。その後、月が出るとおそらく月の明かりが支配的になり、時間が変わっても明るさは一定になります。その後、Cの字が徐々に西の方に行くと、西側にある街灯の明るさが支配的になるためでしょうか、時間と共にまた徐々に明るくなります。明るさの変化が3つの直線で説明できそうです。おそらく月が出ていない場合は2本の直線で説明できるのかと思います。

何故こんなことをわざわざ書いたかというと、今回場所を変えて測定するときに、一番最初に自宅を撮影しておいて、2時間くらいしてから自宅に戻って来たときに比較のために再度撮影しておいたのですが、その2枚に優位な差があり、後から取った方が明らかに暗かったからです。そこで、その前に撮影していた時間変化のデータを改めて見てみると、時間差で変わる明るさで、その2枚の明るさの差が説明できそうなのです。

今回の光害測定の結果が面白そうなので、出張帰宅後に無理やり付き合わされた皆既月食の観察はボツになりそうですが「あれは予備だからいい」とのことです。自由研究がまとまったらまた娘に昨年のようにレポートを書いてもらおうかと思います。

今年も娘に色々引っ張り出されましたが、自分で色々面白そうなことを考えているみたいです。お年玉で買ったカメラもちょっと贅沢かと思っていましたが、十分使いこなしています。少なくともX7の使い方は私よりもNatsuの方がボタンの位置とかはるかによく知っていて、たまに触らせてもらうときは私の方が大抵使い方を聞いています。

Natusの自由研究の方は見通しも立っているようなのですが、問題は小6のSukeです。此の期に及んでまだテーマが確定していません。今日半べそをかきながら「どうしたらいいかわからん」と悩んでいました。いったん決めた植物の成長をやめてSCRATCHをすると決めたのに、普段遊びまくっているSCRATCHではなかなか研究にならないというのが悩みみたいです。なのでとりあえずインゲンのタネだけ買って来て、育つ間にSCRATCHで自由研究をやっておいて、うまくインゲンが育って成長の差を見ることができたらそちらにすればと言って、やっと落ち着いたみたいです。でも明日は朝から北陸最大のプールに行きます。疲れ果ててまた何もできないでしょう。


先日の馬頭星雲と燃える木ですが、この間志摩で一緒だったAさんのFacebookでの投稿に刺激され、淡い上品な表現を目指したくなりました。それでも暗くなってしまうのを避けたいのもあり、今まで手をつけていなかった、星マスクに挑戦してみました。

先に出来上がった画像を示しておきます。前回の画像と比べてもかなり趣が変わったのと、恒星の飛びが抑えられているのがわかると思います。

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Steller Image8でのダーク減算、フラット補正、ホット/クールピクセル除去、コンポジット、レベル補正、デジタル現像までは同じなので、SI8からPhotoshopに受け渡したところから始まります。

まず、星マスクの作り方ですが、ホームページを漁るといくつか出て来ますが、どうやらよっちゃんさんが源流のようです。ここのページも合わせてみると理解しやすいかと思います。流れとしては
  1. 元画像から恒星以外の星雲を消し去って白黒反転させたマスクを作り
  2. そのマスクをアルファチャンネルに登録する
  3. マスクを加工しながら、適用範囲を調整する
  4. 元画像を白飛びを気にせず思う存分加工する
というような順序で実現するようです。

基本的には上記ページに従うのですが、私がやった過程も書いておきます。


マスク画像の作成1: 微恒星のマスク

  • まず、Photoshopで開いた元の画像を全選択してからコピーして、それをペーストして別のレイヤーを作ります。
  • ペーストして作ったレイヤーを「フィルタ」の「明るさの最小値」で2ピクセル程度に設定して適用します。ダスト&スクラッチでぼかしすのもいいようです。どこまで微恒星を残すかによるのですが、私の場合は後者の方がうまくいったようです。
  • そのレイヤーを「差の絶対値」として表示すると恒星のみが残ります。この際、大きな恒星は表示されないので、後で別にマスクを作ります。
  • これをグレースケールに変換します。その際下の画像と統合かと聞かれますが、統合しないと次のレベル補正がうまくいきません。
  • 一部星雲が残っているところはレベル補正で消します。
  • これを「階調反転」します。
  • さらに適用範囲を微調整するために、ガウスぼかしを0.5~1ピクセルくらいで適用します。
  • これをマスク画像1としますが、上の調整は適時行います。
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マスク画像の作成2: 大きな恒星のマスク
  • 再び元の画像開いて、これをコピーしてペースとして別のレイヤーを作ります。
  • 同様に「フィルタ」の「明るさの最小値」で恒星の大きさに合わせて5〜20ピクセル程度に設定して適用します。
  • その画像そのものをグレースケールに変換します。下の画像と統合かと聞かれます上と同様に統合します。
  • 一部星雲が残っているところはやはりレベル補正で消します。
  • これを「階調反転」します。
  • さらに適用範囲を微調整するために、「フィルタ」の「明るさの最小値」で恒星の大きさに合わせて5〜20ピクセル程度に設定して適用し、ガウスぼかしを10~40ピクセルくらいで適用します。
  • これをマスク画像2としますが、これも適用範囲を見ながら随時調整します。
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マスク画像の適用
  • マスク画像1と2を統合して、全選択してからコピーします。
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  • もとの画像を開き、「チャンネル」タブを選択し、一番下の「新規チャンネルを作成」というアイコンをクリックします。できたアルファチャンネルを選択して、そこに先ほどのマスク画像をペースとします。
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  • 一番下の「チャンネルを選択範囲として読み込む」アイコンをクリックするとマスク画像が適用状態になります。同じチャンネルタブのRGBを選択状態にすると、マスクが適用されたもと画像をいじることができます。
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  • あとは、普段なかなか思いっきりあげられない露光量や無理なレベル補正も思いのままです。
  • もし思ったっ通りにマスクが適用されていない場合には、アルファチャンネルを調整することで適用範囲を調整することができます。私の場合さらにレベル補正でもっと黒塗り部分を濃くすることでマスクの適用を強調したり、思ったより大きな恒星があったので、さらにガウスでぼかしたりしました。
いろいろやっていて思ったのですが、HDR用に3秒程度の撮影を毎回しているのですが、それをそのままマスクとして使っても楽なのではと思いました。

さて、できた画像が一番上に示したのものです。前回上部が赤カブリ、下部が少し緑カブリだったので、それも補正しました。ホワイトバランスもあまり崩れないようにしました。何よりピンクというよりは上品な桃色をめざしました。かなり印象が変わったのと、前回より時間をかけたので丁寧な仕上がりになっていると思います。自宅の庭でここら辺までできるのなら、自分的には結構満足です。こうなってくるといつでも撮影できる天体ドームが欲しくなってきます。天文趣味は本当にキリがないです。

星マスクは敷居が高く感じていたので、なかなか手が出せなかったのですが、やってみると思ったほど難しくは感じなかったです。むしろ明るい星の飛びに悩んでいたのですが、その効果は絶大なので、もっと早くにマスターしておけばよかったと思うテクニックです。






6月11日、県天の例会終了後、Costcoによって買い物と夕食をすませてから、去年に引き続き今年もホタルの撮影に向かいました。去年は完全な曇りだったので、星と関係のない写真になってしまったのですが、今年は何としても星と一緒に写したいと気合を入れて行きました。全然関係ないですが、コストコの北海道ソフトクリームは無茶苦茶美味しいです、生クリームを食べているみたいです。しかもそれほど甘くない。よく売っている名物クラスのソフトクリームよりはるかに美味しかったです。あの味とあの量で200円は安すぎです。 

さていつものホタルの場所に来たのですが、まだ明るくて誰もいません。30分くらいして午後8時前頃でしょうか、少し薄暗くなってくると、ホタルも光り出してきて、程なくしてやっと他の見物の人達も何人か現れはじめました。明るいうちはまだ空は晴れていたのですが、まず暗い東側が雲に覆われてしまい、西側に構図を移し暗くなるのを待っているうちに、西側もだんだん雲が出て来てしまいました。仕方ないので空の面積を減らし、ホタルの地上の面積を増やしました。

ホタルが飛び始めた頃には半分以上雲に覆われてしまいましたが、ホタルは今年も相変わらず綺麗でした。その頃には15人くらいの人がいて、撮影の間に木星と土星が見えたので、何人かの人と少し星空観察をすることもできました。画像はぜひクリックして拡大して見て欲しいです。少しだけですが星が写っているのがわかるかと思います。


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富山県富山市, 2017年6月11日20時33分から20時54分
キヤノンEOS 60D(新改造, ISO800), 露出20秒、固定撮影
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用
JPEG56枚をSiriusCompで比較明合成

もうこの場所何回目になるでしょうか。富山に来てから結構すぐに来たので、多分5-6回以上になると思います。今年も無事にホタルが見えて良かったです。いつかホタルと天の川を撮って見たいですが、これは相当難しいですね。


数週間前に牛岳の雪が融けたとの情報が入っていたのですが、海外出張などでなかなか行くことができなく、5月19日の週末やっと今年初めて娘を誘って牛岳に行きました。実はこの日も金曜で出張から帰宅してほとんど自宅に滞在せずにそのまま直行。22時半頃到着するとたくさんの人がいました。頂上手前の南天が開けている坂のところにはおなじみの県天のYさん、Oさん、Aさん、県立大の皆さんが6人。Aさんには双眼鏡を覗かせていただきました。頂上のところには富山大の皆さんが2-30人はいたでしょうか。

ついて早速下の写真に写っている展望台に上りました。2台の眼鏡で木星とスピカを親子で見ていると、ちょうどそこに流れ星が。二人とも双眼鏡ではっきり見ることができました。

人が多かったので電視でもしようかと思ったのですが、痛恨のミスで赤道儀のバッテリーを忘れてしまいました。予備のバッテリーも充電できてなく、USBバッテリーは9Vの変換ケーブルしかないなど、回避策もどれもダメ。9VでもAVXが初期アラインメントとかで中途半端に動くのですが、電力不足で途中で止まったりして、なかなか諦めきれないためにさらにたちが悪いです。ほとんど海外出張仕様のまま、あまり手入れしていなかった罰です。時間がなくても事前準備はきちんとすることが大切です。結局時間の無駄になってしまいます。

私が何もできない間に娘は自分で撮影を始めてしまいました。その時の写真がこちらです。この日は何もできなかった私よりも成果を出しています。牛岳の展望台にかかる天の川だそうです。画像処理だけは私が手伝いましたが、撮影は構図からカメラの設定から全部娘が一人でやっています。

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2017年5月20日0時39分 富山県牛岳
EOS X7(ISO1600, RAW), 露出25秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM をF4 18mmで使用
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理



娘は珍しくこの日は睡魔に負けずに片付けの途中くらいまでは起きていました。


リベンジがてら土曜日の晩も、20時くらいからでしょうか、牛岳に向かいました。娘も懲りずについてきましたが、部活で疲れていたせいか、この日はかなり早々と外に出した椅子に座ってスヤスヤと眠り出しました。山の上なのですが、外で眠れるくらい暖かくなってきました。この日は昨日の電視ができなかったので、まずはその確認。途中なんと赤道儀本体を三脚上から落下させてしまい、赤緯の回転の動きが鈍くなってしまったので、直したりしていると結局時間が過ぎてしまい、セットアップできたのは22時半過ぎでした。M57、M27、M13などおなじみの天体を導入し、今年もよく見えるといいながら、あまり撮影までの気合が入らなくて、完全にまったりモードでした。

途中坂の下に降りていくと、昨日に引き続き今日もYさんが来ていて、猫の手?(私は知らなかったですが、蠍座にあるほんとに猫の手の形の星雲ですね)という星雲を撮っていました。その隣に、珍しく女性が二人いて、カメラで天の川を撮影していました。電視で星雲見ませんかと誘ったら、そのうちの一人がきてくれたのでいろいろ話したのですが、女性二人といったのは実は親子で、お母さんがカメラが好きで、子供の方は今年大学一年生とのことです。その子はそれほど星に興味があるわけではないのですが、神話とかは好きとのことで、お母さんの撮影に付き合ってきているみたいです。電視と合わせて、iPadのプラネタリウムソフトで星座の位置を確認しながら、M57はこと座にあるとか、M27はこぎつね座にあるとか、空にある星座を見ながら、PCの画面で星雲や星団を写していました。これまで星雲とかを見たことはほとんどないとのことなので、面白そうみたいでした。

その後、寝ている娘を放っておいて、お母さんの方とカメラのことや、天の川の撮影ことなど、結構長い時間いろいろ話し、さすがに心配になって娘のところへ戻ると、なぜか外の椅子には娘の姿はなく、どこにいったのかなと探すと車の座席でスヤスヤと眠っていました。私はその後一人で最近はやりの星座観察と、これまたまったりモードでした。乙女座に始まり、天秤、カラス、コップ、牛飼い、ヘラクレス、へびつかい、へび、サソリ、いてと、その後夏の星座のこと、白鳥、わし、矢、こぎつねなどを巡りました。暗いので目で見ても結構星をたどれます。朝起きてから、娘に聞いたら「パパどこいっとたん?全然おらんかった!」と文句を言われました。外の椅子から車の中へ移動した時以外はほとんど記憶にないみたいです。


日曜日は先日の記事で宣伝した黒部の科学館で、「天体写真の楽しみ」というギャラリートークでした。トークはちょっと時間オーバーしてしまいましたが、笑ってくれる人もいて、まあまあ受けたのではないかと思います。タイトルは「星歴一年の初心者が語る星の楽しさ」で、内容はこの一年間でやってきたことで、このブログのまとめみたいなものです。その中で、望遠鏡の説明ついでに、FS-60Qを鏡筒部分だけですが実物を持っていきました。こんな60mmの口径の小さな望遠鏡で、星雲がきれいに撮影できることに驚いてくれたようです。惜しむらくは、お客さんが県天の方が多くて、一般の方が少なかったことです。もっと宣伝していただいて、星の写真を撮ったことがない人に聞いて欲しかったです。この話で、一人でも星を見る人が増えたらと思っていました。


出張とかでずっと忙しかったのですが、久しぶりに富山の星をゆっくり眺め、締めは天体トークと、星三昧の週末を過ごして大満足です。

 

オーストラリアのハミルトン島滞在の2晩目の夜早くに雲間に少しだけ写真を撮ったあとずっと二日以上雨だったのですが、4日目の晩の午前2時過ぎからやっと雲が少なくなり、星が見えるようになってきました。ただし月齢13.2日と満月にかなり近いので空が明るすぎます。時間的にもイータカリーナなど面白そうな天体は沈んでしまっていることもあり、まずは南極軸近くの空を広い範囲で撮ってみました。右に見える明るいのが月です。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日2時38分(現地時間)
EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW) 露出5秒一枚撮り
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用 
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


星座をつないでみると面白いです。普段なじみのない星座なので、線を結ぶのもちょっと苦労します。普段あまり日本では見ないもの、もしくは地平線に近くかなり見にくいものばかりです。

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さそり座の下も写るのですが、南緯度が低いのと時間が遅いので、南十字を含む面白そうな天体のいくつかが山の下に来てしまっています。

この時間は天の川がまっすぐ立っているので、同じ方向で天の川を中心に撮ってみました。満月での撮影で、周りが相当明るいなか、それでもこれだけ写るのはやはり他の光害が少なく空気が綺麗なため透明度が高いせいでしょうか。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日3時12分(現地時間)
EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW) 露出6秒一枚撮り
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用 
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


明け方前になり、山の上に小マゼラン星雲が出て来ました。この続きは画像処理の後また記事にします。


その3に続く。
 

星を始めてから初の南半球、オーストラリアに来ています。といっても満月期なので、天体写真はあまり期待はできません。それでも以前オーストラリアに来た時はまだ星には全く興味はなく、せいぜい南十字を見て「ああ、あれがそうか」というくらいでした。今回は興味が出てからの南半球なので、普段北半球では見えないものをいろいろ見たいと思っています。

場所はHamilton Islandというところで、オーストラリアの東側の離れ島。南緯でいうと20度くらいのところなので、南極軸があまり高いところにこないため、写真撮影にはあまり適していません。それでも初日に南十字星と人生初のカノープスを見て、結構感動しました。

初めての南半球の空には結構戸惑いました。星座を見ても位置関係がよくわからなくて混乱してしまいます。例えば当然北極星は見えないのですが、北斗七星の柄杓の底の部分が上になって水平線ギリギリに見えます。 黄道が北の空にあるので、北の空を見ていると月が大きく右から左に弧を描いて動いていきます。なんだか空が反対に回っているような感覚です。それでも馴染みのオリオン座やシリウスが見えたり、月と木星とスピカは近くにあるので、少しづつ方角と星座と動く方向が理解できてきました。

初日は写真を撮る余裕がなかったので、Widebino28で星座を見るくらいにとどめたのですが、満月に近い月とホテルの明かりに負けずに、うっすらと天の川まで見えたのは透明度がかなりいいからなのでしょう。Widebinoの威力はやはりすごいです。計算上2等近く明るく見えるので、目で見て十字と認識できなかった南十字星もはっきりと4つ目を見ることができました。周りの普通(特に星好きではないという意味)の人たちにもWidebinoを渡して見てもらったのですが、その見え具合にとても驚いていました。

2日目はあいにくの曇り空。雲の合間に唯一撮った写真がこれです。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月8日20時12分(現地時間)
NIKKOR-S Auto 50mm F1.4 + EOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出5秒一枚撮り
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


左の雲の下に南十字星が見え、右に少しイータカリーナ星雲が見えています。雲が明るくて5秒露光の一枚撮りなので、ノイジーですが、それでも初の南半球でしか見ることのできない星座と星雲です。このあと雨になってしまい、朝まで雨が続いたのでこの日は諦めました。

今晩も雨が降っています。夜明け前とかには晴れてくれるといいのですが。


 その2に続きます。

Facebookで県天のKさんから透明度が高いと「大気光」が映るという情報がありました。3年前に撮ったという映像を見せてもらったのですが、山から出る後光の様なものみたいです。そういえば、一枚のみの画像処理をしている途中、なんか緑のモヤモヤしたものが見えて邪魔だなと思っていたのですが、もしかしたらそれが大気光なのかもしれません。

私自身は大気光というものを知らなかったのですが、Wikipediaによると「大気光(たいきこう)とは、大気光学現象の一種で、地球などの惑星の大気が起こす弱い発光。英語では "airglow"と言い、通常夜間に観測されるので "nightglow" とも言う。大気光があるため、星明かりや太陽光の散乱が無かったとしても夜空は完全な暗黒にはならない。」とのことで、本当に待機自身が淡く光っているものと確認されているらしく、原因は
  • 日中の太陽光による光イオン化反応で生成されたイオンの再結合。
  • 上層大気に放射される宇宙線によるルミネセンス。
  • 酸素や窒素が、数百km上空で水酸化物イオンと反応することによる化学発光。
などがあるそうです。

とりあえず一枚のみの画像を見直して見ます。前回の記事で加工したものですが、

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ちょっとわかりにくいかもしれませんが、真ん中の下の方、山の際に放射状の虹色のモヤモヤが少し見える気がします。もう少しわかりやすくするために、218枚全てをPhotoshopのバッチ機能の様なものを利用して、画像処理をしてから動画にしてみました。それがこちらになります。



動画なのでモヤモヤがもう少し鮮明にわかるかと思います。それでも淡いですが、上から下へ虹色の縞が動いていくのが見えます。多少ノイジーなのと、白とびしてしまっているのはご容赦ください。Kさんの3年前の動画はもっとはっきりと映っていましたので、さらに透明度が高かったのかもしれません。それでもこういった新しい現象に出会えるのはとても嬉しいことです。



Appendix:

Photoshopのバッチ処理機能についてはこのページを参考にさせていただきました。なんとNik collectionもバッチ処理の一つとして扱うことができました。ただし、RAW現像は無理な様です。ステライメージのRAW現像が今回も緑飛びをしてしまったので、Photoshopなら連続でできるかなと期待していたのですが、それは無理の様です。Pixinsightがそろそろ本当に必要になってきました。



 

先の立山の室堂での写真動画の記事のおまけで、明るくなるまでの187枚の連続撮影を比較明合成しました。

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この記事は、今回の撮影の経緯です。

4月22日から泊まりで立山の室堂で撮影をしました。元々は県天の行事の一環で観望会のお手伝いをさせてもらったのですが、年度始めなので行き帰りに各所の機器のチェックや数の確認なども行い、フル日程の2日間でした。

天気予報では午後からずっと晴れと出ていたので楽しみだったのですが、実際にはあいにく朝から曇りで、午後を過ぎても曇りのままです。それでも機器を揃えて車で地鉄の立山駅へ。そこから立山の室堂に行くのにはいくつもの経路があるのですが、今回は一般的だと思われる立山駅から美女平までケーブルカーで、その後バスに乗り室堂まで向かいました。 バスの中もずっと曇りだったのですが、容堂の近くになってやっとごく一部から青空がのぞいていました。

容堂のバスターミナルに到着後、早速観望会の機器のチェックと準備でしたが、それよりも天気が心配です。時折青空が少し見えるのですが、空のほとんどは雲で覆われています。雪が少しぱらついていたので、機器を外に出すこともできないため準備も進まず、少し時間があったので周りを散策しました。まだ一面雪に覆われていて、しかも雪が硬いのでどこへでもいけます。写真の様に「みくりが池」も雪で覆われています。

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みくりが池の上を歩いて行くと人が何人か集まっているところがあり、そこに行くと雷鳥を見ることができました。つがいでいるのですが、全く人を怖がらないので、すぐ近くにまで寄ることができます。雷鳥は4000羽ほどいるらしく、この季節は少し歩けばほぼ100%見ることができるそうです。

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食事後、空はまだほとんど雲に覆われていたのですが、雪は止んでいたので機材だけ外に出しました。暗くなってきましたが、雲で星が全く見えないので極軸を取ることもできません。それでも時間が迫ってきたので案内のスライドの準備を始め、だいたい準備ができたところで、今一度外に出たのですが、ごく一部に星は見えているものの、まだかなり雲に覆われている状況は変わりません。星が出ていないとスライドでのお話だけになってしまいます。話を始めて、星が出てきたら外に案内しようということになり、とりあえずスライドを始めました。

北極星の見つけ方に始まり、春の大曲線や天の川の話をしているくらいのところで、星が出てきたとの連絡が入り、急遽話を切り上げ、外に出る案内だけをして屋上に出て見ると、まだ少し雲は残っているものの、空の上には星がいっぱい広がっていました。

先ほど話した北極星が雲の隙間からも見えています。おおぐま座から春の大曲線をお客さんと辿ると、だんだん目が慣れてきてあちこちから「わー!星がこんなにある」とか、「どんどん見えてくる」など歓声が上がり盛り上がってきます。この日はちょうどいいことに、こと座流星群の極大が午後9時で、ちょうど観望会と重なりました。流れ星が出るたびに盛り上がります。流れ星を初めて見た人もいたみたいで、あちこちから「もう3個見た!」とか、「まだ一個も見えてない」とか大騒ぎです。

ここまでは良かったのですが、問題は機材の方でした。電子観望で星雲星団を見てもらいたいと、FS-60Qとなんと思いAdvanced VXをバッテリー込みで自宅から手で運んできたのですが、そもそも極軸も合わせていなくて、しかもむちゃくちゃ寒いせいかネットワークも切れ気味で、全く導入までたどり着きませんでした。ここで思ったのは、お客さんがいるときはシンプルでいいので、確実に動く組み合わせを用意しておくことだと、すごく反省させられました。しかも、やはり私の星の知識はまだまだ付け焼き刃で、一緒に案内をされた県天のFさんの解説の足元にも及びません。やはりここら辺は経験がモノを言うようです。

こんな調子で反省すべきことはたくさんあるのですが、ラッキーなことに、こと座流星群のおかげでみなさん流れ星を探すのに夢中で、肉眼での観測の方が楽しいようで、手軽な双眼鏡さえ不人気なほどでした。木星を導入してあったので何人かの方は望遠鏡を覗いたのですが、やはり満天の星空と流れ星が迫力があり、結果的には皆さん満足された様で何よりでした。

ちなみに温度は夕方の準備の時でマイナス5度。観望会の最中はもっと寒くなっていたと思います。さすがに1時間もすると人も少なくなってきて、残りは本当に好きな人が話し込んでいた地、撮影などをしていました。私も寒くなってきたので、機材を片付け始め、23時頃から仮眠をとりました。

午前1時頃に一度起きて外に出ると、空は本当に雲ひとつなく晴れ渡り、はっきりとした天の川が大きく山の上にかかっていました。

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 「雪の立山にかかる天の川とこと座流星群」
撮影地: 富山県立山室堂, 2017年4月24日2時52分
キヤノンEOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用
Photoshop CC+Nik collectionで画像処理


雪景色と天の川ですごく綺麗で神秘的でした。撮影をする余裕があるとあまり思っていなかったので、撮影用は大した機材を用意していなくて、しかたないので赤道儀の三脚にカメラを載せて、追尾はせずに固定撮影でず30秒露光で午前2時頃から2時間ほど撮影をしました。レリーズも自宅に置いてきていたので、急遽Magic Lanternを使ってのバブル撮影です。その間あまりに寒いので部屋で暖を取っていましたが、4時過ぎに薄明が始まる頃に再びカメラを見に行ったら電池も切れずにまだ撮影が続いていました。試しに何枚か見て見ると天の川が何の加工もせずにともすごく綺麗に、217枚連続して写っていました。無加工のままのが前々回の記事の写真で、上が加工したものです。加工は好みがすごく出ます。今回は冬の寒さを表現したくて少し青を強調しました。

かなり明るくなってきたので、午前4時半頃に機材を片付けてロビーに行って見ると、ご来光ツアーで人が集まっていて、天の川の写真を見せると「こんな綺麗なのが出ていたんだ」という様な声とともに、「ぜひ見たかった」とか「さすがに起きれなかった」という声が上がりました。集まっている人にできるだけ写真を見せ、特に流星が同時に写っている写真は皆さんすごく喜んでくれたみたいです。

その後少し寝たのですが、結局7時過ぎに起きて、食事と後片付け、それでも少し時間があったので「雪の大谷」を見に行きました。食事の時も、雪の大谷でも昨晩のお客さんが昨晩の観望会と天の川の写真の感想で声をかけてくれて、べつの写真を見せたり、雷鳥の話などで盛り上がりました。ちなみに雪の大谷の今年の高さはなんと19m。そして初めて明るいところで撮る一眼レフでの写真の楽しさが少しわかりました。その記念すべき何枚かです。

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最後に眼下の富山側に雲海が見渡せました。

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その後もう一軒機材のチェックを終え、無事にふもとの立山駅に帰り着きました。今回は撮影が思いの外うまくいったので、大満足です。


一枚撮りを少し加工したものを載せましたが、星景写真はまだまだ研究の余地がありそうです。流れをもう少し抑えたいですし、レンズの四隅の歪みも気になります。スタックとかした方がノイズが少なくなるでしょうし、その場合ずれていく景色をどう合成するかも課題です。


最後その4に続きます。

 

先日KYOEIで購入した笠井トレーディングのWideBino28ですが、少し晴れ間があるときに試しました。

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特徴は2.3倍の低倍率、大口径なのですが、これだけ聞いても実際に夜空で見て見ないと全く価値がわからないかもしれません。実際私も、原村の星まつりで初めてワイドビノを見たとき、昼間に見たせいか、その価値が全くわからなくて、値段が高いわりに倍率の低いあまり役に立たなそうな双眼鏡だというのが、最初の印象でした。

ですが、今年たくさんの天の川に出会って、これをもっと綺麗に見たいと考えたときに、普通の双眼鏡だと確かに暗い星までたくさん見えるのですが、倍率が10倍とかと高いため、同時に視野が狭くなり、天の川を見ているとかのインパクトはなくなります。そんなとき、もしかしたらいっそ低倍率の方がいいのではと思ったのがきっかけで、いつかワイドビノを手に入れたいと思っていました。

はっきりいって広角、低倍率で、星座丸ごと一個を視界に入れて見ることができるというのは思ったよりすごいことです。

私のように視力が悪い人は、普通夜空を見上げても、そもそもあまり星がきちんと見えていません。眼鏡をかけていますが、今の眼鏡も随分前に作ったので、だいぶん弱くなっていて、かなりボケた星を見ています。WideBino28は裸眼でも眼鏡をかけていても、片目づつピントを合わせることができるので、まるで突然目が良くなったような感覚です。

また、倍率が2.3倍なので、2.3x2.3倍暗い星まで見えます。等級が一つ違うと明るさは2.5倍違うと定義されているので、およそ2等級近く暗い星まで見えるということになります。(詳しくはこちら)すばるは一つ一つの星がはっきり見えます。牡牛座のV字も全部綺麗に見えます。オリオン座も全体が視野に入ります。その上で細かい星が見えるのです。このインパクトは望遠鏡とか、双眼鏡とはまるで違ったものです。

夏の天の川が今からすごく楽しみです。

追記: その後のWideBino28の使用記もこれらのページに一部書いてあります。


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