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天体観測始めました。

カテゴリ:観測・撮影 > 惑星

木星撮影の仕上げです。WinJUPOSに挑戦してみました。ちょっと癖のあるソフトなのですが、効果は絶大です。結果をまず載せます。

2017-06-04-1242_6-RGB_j_p_fine

富山県富山市下大久保 2017/6/4 21:36:31
C8 + Explore Scientific x5 barlow lense + ZWO ASI224MC + Advanced VX 
F50, Shutter 10.00-20ms, 79-49fps, gain 409-460, 20000/40000 frames


WinJUPOSでのDe-rotationのおかげで前回より明らかに解像度が増しています。処理したファイルは前回処理したときの記事と同じ6月4日に撮影したもので、その日は計5つの動画ファイルを撮影して、そのうちの4つが5倍バロー、一つが3倍バローです。前回の記事では3倍バローの800x600pixelものをdrizzleで3倍の解像度にしましたが、今回は5倍バローの1024x768pixelのものをちょと無理をしてdrizzleで3倍の解像度にしてから処理しています。さすがに1024x768のdrizzle3倍はスタック時に結構時間を食いましたが、それでも一つ20分くらいでしょうか。

4つのファイルの内訳は
  1. 10ms, 79fps, gain460, 10000frame
  2. 20ms, 49fps, gain409, 10000frame
  3. 20ms, 49fps, gain409, 10000frame
  4. 20ms, 49fps, gain410, 10000frame
となります。それぞれAutostakkert3でスタックし、RegistaxでWavelet変換をします。画像が大きすぎて、全部の画面を一度に処理しようとすると時間がかかりすぎるので、一部のエリアに処理を制限して、最後に「Do All」全画面を処理します。一部しか画面が見えないので、Waveletのパラメーターは相当慣れてからでないとうまくいかないと思います。小さい画像でかなり練習してから、大きな画像に挑戦したほうがいいでしょう。今回のパラメータは

capture


の様にしました。drizzleで3倍の解像度にしているので、空間周波数で5段階目くらいまで有効に使えています。数字の小さい、周波数の高いところほど大きく強調して、かつDenoiseでノイズを除去しているのがわかると思います。前にも書きましたが、Previewを押してどのくらいの解像度に効いているか見ながら、どの周波数を強調したいかを意識していじるといいと思います。

パラメータはセーブできるので、拡張子.rwvで保存すると同じパラメータで何度も処理を繰り返すことができます。最初拡張子がわからず、セーブしたファイルが読めなかったのですが、拡張子をきちんと指定することでロード時に読み込むことができるようになりました。4つのスタック画像を全てRegistaxで処理して、WinJUPOSに移ります。

WinJUPOSはちょっと癖のあるソフトです。今回使ったバージョンは10.3.5です。
  1. 起動時にJupitarを選んでから、まずファイルを「Recording」メニューの「Image measurement」を押して、でて来た画面の「Open Image」で開きます。
  2. 画像が表示されたら「Adj.」タブを押して「Zoom」で木星全体が表示されるように調整します。
  3. 木星画像のところで右クリックをして、「Automatic detection of outline frame」を押します。
  4. すると白いサークルが画像の木星にフィットするかと思います。Nの位置が上下逆だとうまくフィットできないことがあるので、その場合は「N」キーと「P」キーでNの位置を下にしたりします。その際コントロールキーを押すと大きく動きます。サークルの位置はカーソルで移動できますが、基本的に使うことはないでしょう。こちらもコントロールキーで大きく動きます。
  5. 回転方向も含めてうまくフィットできたら「Imag.」タブを押して「Save」で.imsファイルとして保存します。
  6. これを全ての(今回は4枚)の画像について同じことをします。
  7. 次に「Tools」タブの「De-rotation of images」を選び、右上の「Edit」ボタンを押し「Add」で先ほど作った.imsファイルを順次加えていきます。
  8. その後「Compile image」を押してしばらく待つと木星の自転を補正してスタックした画像が出来上がります。

その後、Photoshopなどで調節し完成です。

WinJUPOSの効果は結構強力で、長い露出時間の画像をスタックしたことに相当するので、よりノイズが少なくなり、解像度も増したというわけです。







 

6月4日、家族で外でバーベキューをした後、とても天気が良かったのと、月が明るいので星雲は諦め、先週に引き続き再度C8とASI224MCで木星撮影に挑戦しました。最初に結果を載せます。

2017-06-04-1252_7-RGB-Jup_lapl4_ap28_Drizzle30_w_p_cut


富山県富山市下大久保 2017/6/4 21:53:20
C8 + Explore Scientific x3 barlow lense + ZWO ASI224MC + Advanced VX 
F30, Shutter 10.00ms, 99fps, gain 401/600, 2500/5000 frames

何本か撮影したものの一本を処理したものですが、前回のものよりかなり良くなっているのがわかると思います。


撮影に関して前回と違う点は
  • ずっと前に胎内星まつりで買ったZWO社製のIRカットフィルターを入れた。
  • FireCaptureの「Control」タブの「More」を開けてRedとBlueのを調整してホワイトバランスを取った。また、Brightnessが240だったので100にした。(どうもSharpCapの設定が残っていたみたいです。)
  • 前回間違えてAVI形式にしたのをSER形式にした。(ビット指定はないのだろうか?)
  • Gamma補正をオフにした。
  • 5倍のバローで1024x768に加えて、3倍のバローで800x600でも撮ってみた。
  • 800x600の動画を、Drizzleの3.0Xにして解像度を増やした。(Registaxでより細かく空間周波数を扱えるので、1024x768でDrizzle無しよりいい結果だった。1024x768でDrizzleの3.0Xはかなり重いので次回の課題。)
  • なにより、シーイングが前回よりもかなりいいと思われる。

その時の動画がこれです。前回の動画よりもはるかにましになっています。南天に近い位置で撮影したため結局ADCは使っていません。



その後画像処理をしたものが上の最初の写真になります。

ここで一つ疑問が湧きました。画像にした時の木星の向きがよくわかりません。実際には木星の縞が水平になるようにカメラの向きを変えて撮影していますが、画像処理の段階で180度回転させました。これは他の方の木星の画像を参考にしたのですが、なぜこの向きがいいのかがまだ理解できていません。確か木星の北極が上とかなんとかという記事を以前どこかで見たことがある気がしますが、多分そのような理由なのでしょう。あとで調べてみます。


さて、次の課題ですが、
  • WinJUPOSでDe-rotationを試す。(後日、De-rotationまで試しました。)
  • 是非とも大赤斑の見える時間をねらって撮ってみたい。
  • 5倍バローの1024x768撮影でDrizzleの3.0Xを試す。
  • L画像のためにASI290MMを買うか?
といったところでしょうか。 ASI224MCの限界に達していそうならばできればASI290MMを試してみたいですが、予算を出せるかが悩みどころです。

 

先日撮影した木星の画像処理をしてみました。まずは結果の写真です。惑星撮影は久しぶりでいろいろ戸惑うところもあり、まだまだ全然解像度が足りませんが、それでも(下のビデオを見てもらうとわかると思いますが)よくこのシーイングの悪さでここまで出たなというのが正直な感想です。スタックとWavelet変換恐るべしです。ちなみに去年EOSX7で拡大撮影で頑張って撮影したのがこちら。これ以降木星を撮る機会がなかったのですが、一年たってさすがにかなり進歩しました。


Jup_221451_lapl6_ap60_w_p_s

富山県富山市下大久保 2017/5/29 22:13:48
C8 + Explore Scientific 5x forcal extender + ZWO ASI224MC + Advanced VX
F50, Shutter 25.00ms, 40fps, gain 450/600, 2500/5000 frames



まず、撮影した動画で、一番ましだったものを載せておきます。アップロードしたファイルは圧縮してあり、2分撮ったうちの最初の5秒分ですので、そのままのクオリティーではないですが、ぱっと見の見栄えは元のファイルとほぼ同じ印象です。これくらいシーイングが悪かったということです。


FPSは20から80まで、Gainは350から500くらいまで、計8種類くらいの動画ファイルを撮影して試したのですが、結局使ったのはShutter25ms、Gain450、40FPSでトータル5000フレームのファイルでした。これはFPSが高すぎると画面が揺れすぎるのと、同じコマ数だとトータルの撮影時間が短くなること、ゲインが低くて暗いよりも多少ノイズが入ってもゲインを上げて明るくしたほうがいいという傾向が見られたからです。画面サイズは1024x768ですが、これはC8のF10(f2000mm)に5倍のバローなのでF50になってしまい、結局このサイズになってしまいました。気にしていなかったのですが、履歴を見るとGammaが20入ってしまっていたみたいです。これはオフにしてもいいみたいです。あと、IRカットフィルターが入っていないため赤が出すぎてしまっています。


画像処理に関しても昨年記事にはしていなくて、結構いろいろ思い出しながら進めたの、メモがわりに書いておこうと思います。


Autostakkert3

動画をスタックするのに使います。64bit版のベータ版の3.0.14を使いました。基本的にはほとんどデフォルトでしか使っていません。
  1. 「1)  Open」で動画ファイルを開きます。FireCaptureで録画したファイルならそのまま開けるはずです。
  2. 「Planet」を選択、「Dynamic Background」はチェック、「Lappace」はチェック、「Noise Robust」はシンチレーションが悪かったので4から6にしました。 これで「2) Analysis」を押します。
  3. 「Double Stack Reference」はチェックしませんでしたが、時間を気にしないならチェックしたほうがいいかもしれません。「Auto size」はチェック、「TIFF」を選んで、「Frame percentage to stack」に50といれいい方から50%をスタック。これは悪いのは思い切って切ったほうがいい結果が得られるということからこれくらいにしました。「Normarized Stack」と「Sharpened」は後でRegistaxで処理するのでチェックなし、「RGB Align」は後でも処理できるのですが、面倒なのでここでチェック。「Dizzle」は一度3倍を試しましたが、時間がかなりかかるのでそのままOffです。Windowを移って、「AP Size」を104として、「Place AP grid」を押します。 あとは「3) Stack」を押すだけです。
  4. AS_P50とかいうフォルダができていて、その中にTIFFファイルができるので、それを Rregistaxで読み込みます。
出来上がったTIFFファイルをJPEGにしたものです。スタックした直後はこんな風にボケボケに見えます。

Jup_221451_lapl6_ap60



Registax

もう長い間バージョンアップしていないみたいです。アップデートは2011年から止まっていての、6.1.0.8が最新のようです。
  • Registaxを立ち上げたら、Autostakkertで作ったTIFFファイルを、「Select」ボタンを押して開きます。
  • その時に出て来るStrech intensity-levelsは変化させたくなかったのでNoにしました。
  • TIFFファイルの画面サイズが大きすぎると一部しか効果が見えないので、「Setting」タブの「Processing Area」の値を大きくします。ただし大きくするとパラメータの変更の度に結構時間がかかったりするので、小さいままで進めて、最後に「Do All」 タブで全てに適用するのがいいのかもしれません。
  • まず、ホワイトバランスが全く取れていなかったので、右のFunctionsの「RGB Balance」から「Auto balance」を選びました。これで少しましになりましたが、後でホワイトについてはPhotoshopなどで調整します。
  • 一番の目玉の「Wavelets」ですが、慣れるまで大変だと思います。いろいろ試したのですが、私はとりあえず「Dyadic()2^n」で「Gaussian」でそれぞれの空間周波数を「Preview」を押してどこらへんが変わるのか確認しながら進めます。数字の小さい細かい周波数は大きく変えますが、ノイズが入って来るのでそのノイズが目立たなくなるように「Denoise」を0.05からせいぜい0.2くらいの間で上げます。数字の大きい粗い空間周波数はほとんどあげないか、時には0以下にすることもあります。
  • Functionsも一通り試しましたが、使うのはせいぜい「RGB Align」くらいですが、これも少しバグっているのであまり期待しないほうがいいかもしれません。いずれにせよWavelets以外は後でPhotoshopなどでいじったほうが効率がいいのかと思います。
  • 全て終わったら、「Do All」 タブで全てに適用して、「Save image」でTIFF形式でセーブします。

その後、Photoshopでレベル補正、トーンカーブ、NikCollectionなどを駆使して、好みの色調にします。出来上がったものが一番上に載せたものになります。


この画像処理中に、「RB星のブログ」さんなどの撮影時の生動画に近いものをアップされているページを見させて頂いたのですが、さすがにそういった動画はいいシーイングの時をアップしてあるのは重々承知ですが、それでも今回撮影した時のシーイングがかなり酷いものだということはよくわかりました。恐らくC8の性能も全く使いきれていませんし、ASI290MMでL撮影に挑戦したいと思っているのですが、ASI224MCのカラーだけの性能も出しきれていないでしょう。やはりいい空が第一条件なのは惑星でも星雲でも同じですね。


後日、再撮影に挑戦しました。






 

5月29日、平日ですが先週あたりからC8を出したので、久しぶりに自宅で木星の撮影をしてみました。木星の撮影は去年の5月28日拡大撮影でX7で撮って以来ほぼ一年ぶりです。

IMG_1937


機材は前年中断した時と同じ鏡筒: Celestron C8 + 赤道儀: Advanced VXにCMOSカメラ: ASI224MCを付けています。ピント調節用に笠井トレーディングのシュミカセ用マイクロフォーカス接眼部を使っています。バローレンズは以前特価の時にKYOEIで購入したScientific Explorer社の5倍のものです。昨年買って少しだけ試して結局撮影での使用までいかなかったADCですが、今回少し使って見ましたが、木星が南天高くのぼっていたせいか調整してもほとんど変化が見られませんでした。一度画像処理をして見てから再度使用してみようと思います。

以前はCelestronの3倍のバローレンズを使っていたのですが、ADCを入れた時にバローレンズから撮影面の距離が変わると拡大率が変わってしまうという欠点がありました。今回新兵器のExplorer Scientific社のフォーカルエクステンダーはテレセントリック系のバローレンズで、距離が変わっても拡大率がほとんど変わらないというメリットがあります。そのおかげでしょうか、拡大率が5倍に変わっても、ADCを入れてもターゲットを見失うことが圧倒的に少ないです。

これまで惑星用のソフトの解説をしたことがなかったので、いい機会なのでメモがわりに今回少し書いておこうと思います。また、以前書いた胎内星まつりでのChristfer Goさんの講演のメモも役にたつと思います。

撮影用のソフトはFireCapture2.6βです。βのバージョンが去年の2.5から2.6に上がっていました。今回試したのは2.6.01です。インストールは特に問題なく、最初に実行ファイルをダブルクリックして、その後はASIカメラ用のショートカットができるので、それをクリックします。カメラの認識は特に問題ないです。設定したところだけメモしておくと
  • 画像が出ているWindowの左横のアイコンの「Set capture folder」で、ファイルの保存場所のルートディレクトリを好きなところに設定。私はD:¥home¥starの下にBYEやらSharpCapやらのフォルダがあるので、そこに指定。
  • 「Image」タブのROIで1024x768を選択
  • 「Capture」タブのところで、フォルダ名とファイル名に関係してくるJupitar, RGBを選択。5000Framesを選択。ファイル形式をAVIからSERに変更。
  • 「Option」タブの「Debayer」にチェックを入れカラー画像にする。
最初StickPCで取り込んだのですが、ROIで1024x768ピクセルにしてフレームレートが15fpsとかひどいと10fps以下になってしまうので、結局MacbookProのbootcamp上で撮り込みました。OSはStickPCもMacのbootcampもWindows10の64bit版です。それでもMacbookProでも25fps程度までしか上がりません。そこで、「Setting」タブから「Performance」を選んで、「Force agressive memory recovery during capture」を選びます。このメモリオプションありだと80fpsでも安定に保存までできました。

おそらくもう少し早いフレームレートも撮り込みができるのですが、暗くなりすぎてゲインを500以上に増やさなければならなくなるので、一旦80fpsまでとして出来上がりの明るさとノイズのバランスを見てこれからどこまでフレームレートを下げていけるかの調整していきたいと思います。 ちょうど天文リフレクションズで惑星撮影で有名なRB星のブログのまとめを紹介していて、その中で50fpsと書いてあったので、(追記) 最近のRB星のブログを見てみると、木星の場合はLが90fps、RGBが50fpsのようです。今後そこらへんを目処に試していきます。

実際の撮影では、21時頃まではシンチレーション(大気ゆらぎ)がひどかったのですが、その後22時頃にかけて揺れがかなり収まりました(追記)かなり像が揺らいでいて、21時頃からやっと筒内気流が落ち着いてきて少しましになりましたが、まだ空の揺らぎがひどく、また少し霞みがかっていることもあり、もう少しシーイングのいい日を待つ必要がありそうです。撮影中は画像が出ている左横のアイコンの中の「AutoAlign」をオンにします。すると、1024x768の画面を自動的に惑星が真ん中になるように移動してくれます。4つの赤い点が出て今画面のどこらへんを写しているかわかるので、端の方になった時は赤道儀のコントローラーで4つの点が真ん中になるように移動してやります。

ADCを使う時はWindowの左横のアイコンの中の「ADC tuning」というのを使うと楽ですが、今回は効果のほどがわからなかったのでこれは次回以降にもう少し試します。

アイコンを見ていくとダークフレームもふらっとフレームも取れるみたいですが、まだ試していません。実は手持ちのASI224MCは電視で酷使していてかなり汚れがひどく、惑星撮影時にセンサー保護ガラス面の汚れがそのまま拡大されて写ってしまい、黒いシミができまくっていました。撮影には致命的です。かなり綺麗に掃除したのですが、それでもまだ少し汚れが残っているので、フラット補正はしておいたほうがいいのでしょう。

結局、ファイルを80GBくらい取ったところでHDDが残り少なくなってきてしまったので、この日はおしまいにしました。今回の反省点は
  • なぜかRedがすごく強くBlueが弱い。
  • SERファイルにしたつもりがAVIのままだった。
  • C8がF10なので、5倍のバローでF50となり拡大しすぎかもしれない。
  • 多分シーイングはまだまだ全然良くないので、もっといい日を狙う。
くらいでしょうか。とりあえず今回の文の画像処理をして、後日また記事にしたいと思います。



あと、惑星関連でやってみたいことを少し書いておきます。
  • ASI290MMを手にいれて少なくともLとASI224MCのカラー合成、できればフィルターを使ってRGB合成を試す。
  • 昨年頂いたMEADEの250mmを試す。
  • MagicLanternでのRAW動画での惑星撮影がどこまでASIに迫れるか試す。
などです。
 

2016年9月17日、飛騨コスモス天文台のYさんのお誘いで、月惑星研究会の方たちとお会いすることができました。毎号とても楽しみにしている、天文ガイドでの惑星撮影の短期連載をされている熊森さんが所属されている、あの月惑星研究会の方々です。

もともと群馬天文台の方々と交流があるとのことで、その中に月惑星研究会の方もいて、この日は飛騨の天文同好会と群馬天文台の年一度程度の食事会とのことです。たまたま私も誘って頂き、家族4人で参加させて頂いたのですが、何より嬉しかったのは、天文ガイドに記事を書いているような惑星撮影のスペシャリストとお話ができたことです。

少し早く着いたので、近くのコスモス天文台の方に寄って行って、この間真っ暗で見えなかった天文台の全景を撮影してきました。

IMG_0006


駐車場に前回の観望会で落としたと思われる、息子用の屈折望遠鏡の対物レンズキャップが落ちていて、しかも何かの動物のふんと思われるものにまみれているのには大笑いでした。きれいに洗ってまた使うようにします。

その後、数河高原のとある宿に着き、皆さんにお会いしてたのですが、まずびっくりしたのは、胎内での惑星撮影講演会に参加されていた方で、講演会の後少しお話しした(やっと今回お名前がわかりましたが)Sさんの顔を見た時でした。講演会の時と同じくアロハシャツを身にまとい、垢抜けした姿は今回も印象的で、Sさんの方も私のことを覚えてくれていたようでした。同じく胎内での講演会の時にCristfer Goさんの通訳をされていたAさんもいらしていました。最近の天文ガイドに載っていたAさんのフィリピンセブ島での記事はとても印象的で、日本と全く違う環境での惑星は素晴らしいもので、いつか自分もこのレベルのものを撮りたいと思いますが、Aさん曰くやはり日本ではシーイングが全く及ばないので、ほぼ不可能とのことでした。なんと今回は雑誌に載った写真の原板(プリンタで印刷したもの)を頂きました。とても嬉しかったです。

今回の皆さんとのお話の中で印象的だったのが、AO(Adaptive Tptics)と使っているソフトです。SBIG社からすでにAO機器が市販されているのは知っていましたが、Starlight Express社(なぜかページに繋がらないときが多い)というところからも発売されているというのは初耳でした。惑星撮影はオフラインのソフト側でアラインメントやスタック、wavelet変換など相当のことをしてしまうので、リアルタイムでAOがどれほど有効なのかは十分検討しないと無駄な努力になってしまいます。そんな中Sさん初め、皆さんが言われていたのがZ方向の補正というので、これは国立天文台の「すばる」などに利用されている、波面の揺らぎをリアルタイムで補正して分解能を上げるというものです。まだアマチュアレベルに降りてくるようなレベルの技術ではないのですが、ここら辺は非常に興味のあるところで、うまく惑星撮影に利用できたらなと思っています。あと、星雲などの写真の加工にPixInsightというソフトがよく使われているとのことです。調べてみると230ユーロの有料ソフトらしいのですが、フリーのトライアル版もあるとのことなので、まずはそちらで試してみようかと思います。

今回来られていたのは、前回の飛騨天文台の観望会でお世話になった方3人を含む、飛騨の天文同好会の方が5人と、群馬天文台及び月惑星研究会の方4人でした。飛騨天文同好会の方は主催者が女性の方でもあるせいか、5人中4人の方が女性で、皆さん非常に熱心に、そしてとても楽しそうにおしゃべりしているのがとても印象的でした。ブドウや山栗まで頂き、大変美味しく頂きました。どうもありがとうございました。

Aさんとは食事の時に席がすぐ前だったこともあり、いろいろお話しさせていただきました。セブ島に住んでいた頃の撮影の話や、機材のこと、月惑星研究会のことなど、惑星撮影を始めたばかりで、まだまだいろいろ学んでいる最中の私にとって、とても興味深いことばかりでした。聞いたことの一つに、透明度のことがあります。皆さんシーイングはやはりシミュレーションのページなどを活用しているとのことなのですが、空気の透明度は数値的には特定するのは難しくて、大雑把な見え方でのみ判断しているとのことでした。

月惑星研究会のもう一人の方はTさんで、最初分からなかったのですが、惑星撮影の際いろいろ調べた時に何度か名前を見た方だとやっと認識できました。撮影された火星の写真も見せていただきました。火星の模様が映っていく様子がわかる印象的なものでした。もう一人の群馬天文台のKさんとは、なんと望遠鏡をお譲りいただけるという約束までして頂きました。引き取りに行きますので、その際には群馬の天文台もぜひ見学させて下さい。

今回の食事会は私にとってとても刺激的で、とても有意義でした。雑誌に載るような方たちと直接お話ができたわけです。惑星のシーズンはもう終わりなので、しばらくお休みかなと思っていたのですが、来シーズンのために今のうちにやれることをやっておこうと思うようになりました。まだまだ研究会の方たちのような撮影までは程遠いですが、自分なりに頑張っていこうと思います。



原村星祭りに引き続き、胎内星まつりに息子と行きました。今回はテント泊です。

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今回の星まつりには惑星撮影の講演があったので、個人的にはちょうどタイムリーで した。フィリピンから来た講演者のCristopher Goさんは惑星撮影では世界的に有名とのことで、講演内容はとても参考になるところが多くて、前半はちょうど今自分がやっていること、後半はWinJUPOSのことなどまだ知らないことも含めてこれからやろうと思っていることで、いろいろ目から鱗となところがありました。自分があまりやっていなかったことや、参考になったことの覚書きです。

  • 当たり前だが、光軸調整、鏡筒の温度を周りと同じにすることはとても大事。
  • 三脚の足の下に置く、防振のためのパッドがあるといい。
  • RGBを独立にとったほうがいい。
  • UV, IR, メタンフィルターなどを利用すると表面の様子をより示すことができる時がある。

  • FireCaptureではゲインは躊躇せず高くしたほうがいい。その分できるだけフレームレートを速くする。ガンマはオフ。
  • ROIはギリギリまで小さくする。フレームレートを稼ぐことができる。
  • FireCaptureでWinJUPOSを使うというオプションをオンにしておくと便利。

  • 木星はヒストグラム80-90%。フレームサイズが5μならF30、3.75μならF20位。
  • メタンバンドは非常い薄いのでは2x2のbinningを使う。撮影時間は2分。ダークフレームを取ること。自動で5コマとって、自動でスタックしてくれるオプションがある。

  • 土星はヒストグラム赤と緑が70%、青が50%。ゲインとフレームサイズは100%。

  • 火星はフレームサイズが5μならF50、3.75μならF30位。ヒストグラム赤と緑が80-90%、青が60-70%。撮影時間は4分。UVとIRは実際の色を反映させるためにカットすべき。

  • AutoStakkert(なぜか未だに1を使っていた)ではPlanet, Dynamic Backdound、Gradientにチェック。
  • AutoStakkertで1.5x Dizzle、Registaxで1.5x Mithcell。
  • RegistaxのWavelet変換ではDefaultでInitialが2(これは私は試したことがなかった)Stepが1。スライドは上から3つしか触らない。

他のお勧めソフト
  • シャープネスにGoogle Nik collection, ノイズ除去にDespeckel Tool, Dust and Scrachers Tool, Topaz Labs Denoise Tool(いずれもPhotoshpp CS以上。Topazは有料ソフト)

WinJUPOSについても色々テクニックがありそうなのですが、私自身使ったことが無いので、ちょっと説明できませんが、WinJUPOSで処理したものをいくつも重ねることでより滑らかになるとのことでした。次回試してみようと思います。

あと、質問の際に
  • ASI290がカラーも白黒もどちらもおすすめ。ASI224も悪く無いが、290の方がいい。
  • 使っているのはRGBのみで、Lは使っていない。WinJUPOSを使えばLは必要無い。
ということを聞くことができました。

普段参考にしている天文ガイドの惑星撮影の短期連載記事と比べると、今回の話はいろいろ違いもありとても面白かったです。天文ガイドの方ではLRGBで撮影し、Lは(連載されている熊森さんのブログを見ると現在では)ASI290、RGBはASI224となっています。また、むやみやたらにフレームレートをあげても出来上がり画像にあまり変わりはないということも書いてあります。

通訳をしてくれた方も言っていたのですが、日本よりもフィリピンセブ島のほうがはるかにシーイングがいいということを考慮すると、方法に違いが出るのも有り得るということでした。特にLが必要かどうかは、やはり細かい像の出ない日本ではLは必要という主張も理解できるので、これは自分で実際に試して判断してみたいと思います。

写真があまりいいのはなく、唯一Goさんが写っていたのが以下のものです。

IMG_9459



胎内星まつりその2
 

ここ何日か自宅から惑星を見ていますが、シーイングがあまりに悪いです。

https://www.meteoblue.com/en/weather/forecast/seeing/toyama_japan_1849876

を見てもほとんど1/5です。これは通常で言うところの1~2/10とかに相当するのでしょうか。ところでこのページのSeeingのindex 1と2の違いがわかりません。1はかなり現実とかけ離れている気がするので、普通は2で判断しています。

ADCのテストをしたいのですが、収差そのものは補正できるものの、シーイングの悪さで未だに7月30日の画像を超えることができません。今日も8時過ぎにはだんだん曇ってきたので撤収です。

惑星撮影での色収差がすごかったので、それをなんとかしようと思いZWO社のADCを購入しました。

IMG_0063


少しだけ土星で試してみました。FireCaptureで撮影するときに赤と青がどれだけずれているか見るモードがあるのですが、それを使うとリアルタイムで解析されたずれがわかるので比較的簡単に収差を抑えることができます。ただ、シーイングが悪すぎて今のとこと綺麗に撮影できていないのが残念です。 

惑星撮影の大まかな流れだけ書いておきます。

眼視での導入
ASI224MCへの切り替え
FireCapture2.5βでの撮影
AutoStakkert!2でのスタック画像作成
Registax6でのウェーブレット変換
gimp2.9またはCanon DDPでの仕上げ

という順序です。 ここのソフトについてはそれぞれ詳しく書こうと思っています。

ずっと梅雨だったのですが、週末やっとASI224MCを試すことができました。前回の拡大撮影からのリベンジです。

C8の光軸調整を終え早速、夜に覗いてみたらやっと念願だったカッシーニの空隙を眼視でもはっきり見ることができました。

この状態で、この間買ったASI224MCを使って撮れた土星と火星です。

Sat_214923_g4_ap374_w

Mars_205146_g4_ap19_Drizzle15_w


これまで一眼レフの動画だとさすがに厳しかったのですが、やっとまともなCCDで撮った初画像になります。以下の情報も初めて書くのですが、こんなところでいいのでしょうか。これを写真に書き込んでしまえばいいみたいですね。

Saturn on 30 July 2016 21:48:58 JST
Celestron C8 (20cm Schmidt Cassegrain) with Celestron X-Cel LX 3x Barlow + ZWO ASI224MC
@F/30, 10.00ms, 99fps, gain 460/600, 2500/5000 frames stacked by Autosttakkert!2
Seeing 3~4/10?, Transparency ??
Toyama city, Toyama, Japan


Mars on 30 July 2016 20:51:32.631 JST
Celestron C8 (20cm Schmidt Cassegrain) with Celestron X-Cel LX 3x Barlow + ZWO ASI224MC
@F/30, 5.50ms, 181fps, gain 260/600, 2569/5139 frames stacked by Autosttakkert!2
Seeing 3~4/10?, Transparency??
Toyama city, Toyama, Japan


シーイングと透明度がどうやって決まるのかがまだわかっていません。この日はそれほど悪くなかったとは思うのですが、これから映り具合との関連を調べていこうかと思っています。

結局惑星を撮影するためのポイントは、
  1. 長焦点距離の口径の大きい鏡筒を使う
  2. 光軸をきちんと調整する
  3. シーイングのいい日を選ぶ
  4. バローレンズで拡大し、直焦点撮影をする
  5. 細部データを落とさない高い転送レートのCCDカメラで撮影する
といったところでしょうか。色々回り道をしましたが、やっとある程度正しい方向がわかってきました。

とりあえず惑星はやっと少し満足できてきました。でも、写真を見たらすぐ気づくのですが、色収差が激しく、出来上がりを見てプリズム補正の必要性を実感したところです。ZWOで安いADCが出ているみたいなので、早速買って試してみようと思っています。 

また、ソフトも通り一遍のことをしただけで、まだ色々最適化できるところがありそうです。もう少し挑戦してみます。

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