ほしぞloveログ

天体観測始めました。

カテゴリ:観測機器 > Advanced VX

アンタレス付近を撮影した時に気になっていたAdvanced VXのガタつきですが、やっと原因がわかって修理が完了しました。気づいてしまえば簡単で、結構一般的に有用なことだと思うのですが、多分ほとんどのユーザーは気づいていないと思うので情報をシェアしておきます。

まず問題点の確認ですが、赤経の回転体がガタつきます。0.1度もないくらいでしょうか。ほんの少しのガタつきですが、撮影時に強い風が吹いていたりすると星像が一方向にブレてしまいます。ガタつく方向は回転方向のみ。軸方向に引き抜こうとしても、軸方向から傾けようとしてもピクリともしないくらい全く問題はありません。このことから、回転体と枠との間に隙間があるとか、何か詰まっているようなことではないことが推測されます。

IMG_4823

上の写真に写っている金色の二つのギヤに遊びはありますが、手でこのギヤを回してみると、回転体自身はきちんとギヤの回転に応じて素直に回転します。このギヤによる回転とは独立に回転方向にガタがあることが問題なようです。

以前シャフトが折れた時にウォームホイールからはずれてしまって、それを無理やりネジで止めているだけなので、今でも簡単に取り外して内部を見ることができます。

IMG_4824

色々いじくり回していて気づいたのですが、ウォームホイール部のねじ止めを完全にせず少し緩んでいる時に、ウォームホイールをウォームギヤ側に押し付けるとガタが小さくなり、ウォームホイールをウォームギヤから離す方向に傾けるとガタが大きくなることがわかりました。これは大きなヒントでした。ということは、きちんとネジを締めた状態でウォームホイールとウォームギヤの相対位置が近づく方向になるようになんとか設定してやればいいということになります。

ところがここから少し苦労しました。全然調整機構が見つからないのです。無理やり曲げたりするのは流石におかしいと思い、外れるカバーは外し、外せるネジは外していくと、奥の方の非常に見にくところにネジがあるのを見つけました。

IMG_4822
写真の真ん中に見えるのがネジですが、素直にアクセスできなさそうです。

最初、このネジにアクセスするのに写真に写っているオレンジ色の回転部分を外す必要があるかと思ったのですが、よくよく見ると、このネジにアクセスする通り道が反対側にあることに気づきました。ただしちょっと長めのレンチが必要になります。また、このネジがかなり固く締めてあるので、私はL字型のレンチをペンチで挟んでトルクを大きくしてやっと緩めることができました。

IMG_4825
先ほどのネジにアクセスできるように裏側に切り欠きがあります。

ネジが緩んだのを確認して、モーター側(ものすごく外しにくいですが、コの字型のプラスチックのカバーもあらかじめ外しておいた方が力が入りやすいかもしれません。)を押してウォームギヤをウォームホイールに押し付けるようにします。ある程度押さえてガタがなくなったことを確認してからネジを締めます。ネジを締めた後に再びガタがないことを確認してやっと完了です。

このガタつきのためだけに今回も合わせて多分もう5回くらい分解しています。なかなか原因までたどり着けなかったのですが直って良かったです。まだまだ現役で使えそうです。


ゴールデンウィークもその前後も、忙しかったり、時間があると天気が悪かったりで全然星を見ていません。先週末の金曜日の午後、晴天でしかも久しぶりに時間が取れそう。ウキウキして準備をしようとしていたら、なんと夕方にドン曇りです。GPVでもずっと曇りの予想。一度は諦めたのですが、19時過ぎ頃になってちょっと薄曇りのところも出てきたので、ダメ元でもいいやと思い立って、久しぶりに娘のNatsuを誘って牛岳に行きました。雪が溶けた後、今季では初めてです。20時半頃には着いたでしょうか。でもついさっきまで曇っていたせいか、金曜なのに人っ子一人いません。それでも空は、うっすら雲はかかっていましたが、星はそこそこ見えていました。ただ、撮影できるほどではないので早々に切り上げて、以前目をつけていた富山の南の県境付近まで行ってみました。

車から降りると、なんとGPVの予報が大外れで空一面の星です。狭い道で、スペースはあまりありませんが、ちょうどそこだけ山が開けていて、360度そこそこ見ることができます。さすがに真北だけは富山の明かりでちょっと厳しいですが、北極星の上あたりからは十分に暗くて撮影にも支障なさそうです。まだ22時過ぎで時間もあったので、狭いスペースながら撮影を開始しました。今日の狙いはアンタレス付近です。あの赤、青、黄色の綺麗な三色を一度撮影してみたかったのです。準備を始める頃にちょうどアンタレスが山の上からのぼり始めていました。

アンタレス付近を全て入れようとするとかなり広域なので、FS-60CB状態にして焦点距離を短くします。撮影用にフラットナーをつけて焦点距離370mmとし、フルサイズの6Dで撮影しました。本当はレデューサーがあるといいのですが、まだそこまで予算が回っていなくて未購入です。いつか手に入れたいです。

さて、いつものように極軸からピント合わせ、ガイド開始と、準備も整ったのですが、一つだけ問題がありました。風がものすごく強いのです。車の中にいてもゴーゴーと風の音が聞こえます。それでもまあ仕方ないと撮影を開始しました。ISO3200で3分露光です。23時半くらいから、午前2時くらいまで、結構な枚数をとりました。が、後で画像を見ると、やはり風のせいでかなりぶれています。星像がまともなのは27枚撮って11枚でしたが、さすがにこれだとわずか30分ちょいなので、もう少しかろうじて使えそうな6枚ものを加えて仕上げたのが以下です。

light_BINNING_1_integration_DBE_color_stretch_PS2_cut
富山県富山市伏木, 2018年5月11日23時29分
FS-60CB + flattner + Advanced VX赤道儀
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出3分x17枚 総露出51分
f50mm+ASI178MC +PHD2による自動ガイド
PixInsight、Photoshop CCで画像処理


それでも合計高々50分と短い時間なので、さすがに色を出すのが難しく、無理して色を出すとどうしても上のようにノイジーになってしまっています。特に赤を出すのが難しい。フィルターとか使うべきなのでしょうか?また、星像が伸びているものも加えたので、真円からずれてしまっています。本来、数時間くらいはかけていい領域です。いつかリベンジしたいと思います。(追記: 次の週の平日、早速リベンジしました。)

ちなみに、失敗した画像をよく見ると、どれもある一方向だけに一瞬だけぶれているので、どうやら赤道儀の赤経方向に少しガタがあるのではと疑いました。次の日調べて見ると、やはり赤経方向にカタカタします。これがなければ多少風が吹いていてももっと救えたはずなのに、非常に残念です。赤道儀は後日分解して見直してみます。

wind



とりあえず初めての場所でしたが、ここは自宅から20分くらいでとても便利なので、これからも気軽に来ることができそうです。撮影を終えて空を見上げると、天の川が綺麗に見えていました。
 

最近便利と思っている細かいテクニックです。赤道儀の修理ついでに紹介します。

どちらも100円ショップのアイテムを使ったものですが、一つはマジックテープの利用です。大きめの粘着テープタイプのマジックテープを赤道儀の三脚の脚に貼ってしまいます。Advanced VXの三脚は円筒形なのですが、大きめのテープタイプものなら多少曲率があっても貼ってしまえばきちんとものを固定することができます。私はStick PCを使っているので、Stick PCの裏面と、必要なバッテリーのおもて面と裏面に全部貼ってしまいます。こうすることで亀の子状態で積み上げることができます。曲がった面につけることになるのですが、3段くらいは余裕です。

IMG_3577

IMG_3576


その際、土台側をどちらのマジックテープにするかを一旦決めて、それ以降そのルールで貼っておくといいです。私は土台側がフック側、くっつけたいものの裏面が網状の引っかかる側です。

もともとStick PCやバッテリーは袋に入れてぶら下げておいたりしたのですが、袋をひっかけるところがあまり無くて苦労したり、ぶら下げた袋が風で揺れてりして苦労していました。しかもケーブルの長さが限られているので、結構上にぶら下げなくてはならなかったのが難しかったりしたのですが、マジックテープ方式はかなり上の方に付けられる上に、思ったより安定しているので相当便利です。

 今回BKP200についているフォーカサーのコントローラーも同じように、鏡筒側にマジックテープを貼ることでずいぶんスッキリしました。 

IMG_3580

IMG_3584



もう一つのテクニックは、三脚の脚に反射板と蛍光シールを貼っておくことです。これまで何度か三脚の脚につまずいてずらしてしまったことがあったのと、車とかが気づかずに当たることがあるか(ほんとにぶつけられましたが)との思いから、真っ暗な中でも蛍光シールで、光があればきちんと反射して三脚の場所を知らせてくれます。3本ともに全部貼っています。これらのシールも100円ショップで売っています。

IMG_3585
上の明るいのが反射板、下の小さい白く見える細長いテープが蛍光シールです。
蛍光シールは明るいタイプというの買ったのですが、
きちんと蓄光しておかないとあまり明るく光りません。 


あとついでに、ちょっと高級な便利グッズの紹介です。福島スターライトフェスティバルでHBさんが使っていたのですが、一眼レフカメラのストラッップを簡単に着脱できるPeakDesignの「L-BL-3」がかなりいいです。

IMG_3590


カメラストラップは天体写真の撮影時に暗いとよくひっかけることがあります。かと言ってベルトが全くないと、昼間の手持ち撮影の時には落下が怖いです。これは付けたい時に一瞬ですぐに付けることができ、外したい時にすぐに外せるので全くストレスがありません。ただし、ベルト自身は少し細いので、常用ストラップとしては厳しいかもしれません。私は三脚撮影が主で、本当にたまに手持ち撮影なのでほとんど気になりませんが、手持ち撮影が主の人は首が痛くなるかもしれません。ストラップにしては少し値は張りますが、一つで2台のカメラに取り付けることができます。事故防止とも考えるとかなりお得です。
 

車にぶつかって赤経の極軸シャルフとがバッキリと折れてしまったAdvanced VX。メーカーからは修理不能と言われ、一応自分で頑張って直してガイドまでうまくいっていたのですが、この間から少し調子が悪いです。

赤経のクラッチを外すと普通は回転するのですが少し噛むところがあって、この間ガチガチに噛んでしまいました。一旦かなり無理して外して、傷があるところを削ってコンパウンドをかけて滑らかに回るようにしたのですが、今日重い鏡筒を載せると傾いてしまうようで、再び噛んでしまいました。

多分こんなところを直す人は他にはいないと思いますが、いくつかわかったこともあるのでメモがわりに書いておきます。もちろんですが、こんなことをすると当然メーカーの保証外になってしまうので、試したい方は(恐らくいないとは思いますが)くれぐれも自己責任でお願いします。私のはそもそもメーカでも諦められたもので、直ればもうけものというくらいで試行錯誤でやっているので、自己責任でやっています。同じ方法でうまくいかなくても何の責任もとることができませんので、ご了承ください。

まず噛んでしまって引っ張っても外れない外部円筒部分を外すのは、下の写真のように裏からM6のネジを入れてやるとわりと簡単に外れます。ネジを2本が、ダメなら4本入れてそれぞれ少しづつ奥に入れていきます。ただし、中に入っているプラスチックのリングが傷ついてダメになってしまうので、必要ならばプラ板などで作り直すといいでしょう。今回はプラ板の代わりにグリスをたっぷり塗ることにしました。

IMG_3571


次に、外部円筒部分の内側は2段で内径の小さいところがあります。上の方法で上の段の内径が小さい部分はネジで途中まで外れても、途中からネジの長さが足りなくなり下の段で引っかかることがあります。その場合は下の写真のようにテコの原理で外すと楽です。ただし、内側の円筒の外面を傷つけないようにくれぐれも注意してください。

IMG_3570


うまく外れてからは、一旦グリスを拭き取って、再びはめ合わせてみます。途中多分噛むので、潤滑剤を吹き掛けたりしながら、無理をせずにはめ込みます。はめ込めないときは断面が傷ついている可能性が高いので、600番から1000版程度のヤスリで磨きます。傷がついている部分が削れるとスッと入っていきます。

その後一旦一番下まではまり込むことが確認できたら、再び外して潤滑剤を拭き取り、粗いコンパウンドのを付けて再びはめます。

IMG_3569
コンパウンド(右)と、ヤスリ(左)。
ヤスリはこの台座が使い勝手がいいので、張り替えて使っています。


ハマったら回転が滑らかになるまで、ひたすら手で回し続けます。回転が滑らかになったら再び外します。削れたところは写真に見えるように黒くなってわかります。必ず外した後は一旦コンパウンドを拭き取ります。

IMG_3573
ちょっとわかりにくいですが、手前の左側に削れた金属が黒くなって出てきています。

コンパウンドを徐々に細かいものにしていって、回転がスムーズになり、黒いのが出なくなるまで繰り返します。仕上げ用コンパウンドでも黒いのが出なくなったら全てのコンパウンド、潤滑剤など一旦綺麗に拭き取ります。

ここからグリスを塗って最終的にはめるのですが、前回はこのグリスの選択で失敗しました。用意したグリスは2種類で、ShinEtsuのシリコングリスのG30MとSUMIKOの二硫化モリブデン系のモリーペスト300です。

IMG_3568


シリコングリスは白くて柔らかく、モリブデン系は濃い灰色でもっと粘度があります。負荷がかかるところはモリブデン系がいいとのことなんですが、前回はこの円筒部分にシリコングリスを使ってしまいました。組み上げてから冬で粘度が高いはずなのに、かなり軽く回ることに驚いていました。どうもこのことが原因で、重い鏡筒を取り付けた時に負荷がかかり円筒部分が傾いて噛んでしまったようです。今回は最初からモリペーストの方にしたので、だいぶんましになりました。それでもまだ軽いので、もう少し粘度の高いグリスを手に入れる必要があるかもしれません。

いずれにせよ噛むようなことは今の所無くはなったので、しばらく様子をみようと思います。

さて、重い鏡筒と言っているのは久しぶりに出したBKP200のことで、ASI294MCと合わせて明るい電視の準備です。来週末に八ヶ岳に行くのでそれまでに一度くらいテストのために晴れて欲しいです。






 

自分で修理したAdvanced VXのテストの一環として、カメラ撮影を試してみました。2017年11月25日の晩、対象は月が沈んだ頃に出てくるオリオン座が一晩中いるので、その中の馬頭星雲と燃える木。テスト撮影なので、色々試せるように自宅の庭での撮影です。

月が沈むまでに時間があったので、ついでに冬場の寒さに備えての家の中からのリモートコントロールを試しました。Advanced VXとCarte du CielとAstro TortillaをASCOMでつないでの自動導入とPlate solvingです。この組み合わせは春の寒いうちにやっていたことがあるので、その再テストになります。前回の記事で書いたように、Windows10に色々問題点もあったのですが、その甲斐あって夜のテストではほとんど問題なく導入と、BackYardEOSから画像を撮って、AstroTortillaが解析、さらにCarte du Cielへのフィードバックアラインメントの自動補正で、またBackYardEOSから画像を撮ってAstroTortillaで位置の再確認まですることができました。このおかげで自動導入の精度に全く困らなくなるので、暖かい家の中から導入から撮影まで安心して実現でき、非常に快適です。


さて、実際の撮影ですが機材はCarte du CielやStellariumで持っている機材の場合の画角を調べるとFS-60Q(焦点距離600mm)にAPS-CEOS60Dの組み合わせが良さそうです。実は9月に改造版の6Dを購入しているのですが、未だに使うチャンスがありません。MagicLanternもインストールして準備はできているのですが、使い始めはいつになることやら。ということで結局いつものセットアップで進めます。

AVXですが自動導入までは志摩でのテストで心配ないことはわかっているので、今回は実際にガイド撮影をしてのテストです。ところがこの日はものすごく風が強く、そのせいかわかりませんが、赤緯側に分単位の周期的な変動があります。壊れたのは赤経側ですが、もしかしたら偏心みたいな影響があるのかもしれません。それでも撮影している画像を見る限り、ほとんど流れたりすることはなく、むしろ風の影響のブレが大きいくらいでした。どれくらい風が強かったかというと、午前1時頃に撮影を始めてから眠ってしまったのですが、朝4時頃にあまりの風の音に目が覚めて心配で外に出たら、セットしてあったテーブルが風で遠くに吹っ飛んでいってしまっていました。色々置いてあったものも散らばっていて、写真を見てみると結局午前2時半頃以降はうまく撮れていなかったようです。まあ、三脚が倒れなかっただけでもよかったかもしれません。それくらい風が強かったので、ダークもフラットも撮る間も無くすぐに撤収しました。

というわけで画像処理したものですが、風でブレているものと薄雲がかかっていた分を除くと3分x13枚と大した枚数は稼げずに、粗い画像となってしまいました。もう少し色が出るかなと思ったのですがこれ以上出すと背景のノイズばかりが目立ってきます。自宅だとこれくらいが典型的なのかもしれません。やはりこれ以上は暗いところに遠征に行かざるを得ないみたいです。

New5b

富山県富山市, 2017年11月26日1時24分
FS-60Q + Advanced VX赤道儀
EOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出3分x13枚 総露出39分
f50mm+ASI178MC +PHD2による自動ガイド
Steller Image 8、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理



さて、壊れてなんとか自分で修理したAdvanced VXですが、ガイドでも一応撮影に耐えうるくらいは動くみたいです。ただ、赤緯の周期変動が気になるので、今一度風のない日に試してみようと思います。

(追記: 2018/2/920187/2/17に赤経の回転が噛んでしまいました。さらに修理です。)





先日、真っ二つ分断されたAdvanced VXですが、販売店からはメーカに問い合わせてもらった結果として修理不能という回答がきました。送料と修理費で新品の値段を超えてしまうそうです。程度のいい中古が出そうという情報もいただきましたが、それでもなんとか直してみようと思い、いろいろ考えてみました。

分断された極軸シャフトは、ベース側に残った方が厚さ5mmくらいのパイプ状になっていて、そこの断面にタップを切ってネジで固定してやればなんとかなりそうです。ただ、自分が出せる工作精度と、受け側の残りの厚さの強度から考えてM3のネジでは太すぎます。M2.6でギリギリでしょうか。あまり細いとネジとネジ山の強度が心配なのと、長いネジが存在しなくなるので、ここら辺が妥協点です。下の写真ではすでに穴が開けてありますが、断面にタップを切るのはなかなか大変でした。

IMG_3089


次の外れた側の写真を見るとわかりますが、内側にリブが6本入っているので、そこを避ける形で円周上に6本ネジを取り付けるのが配置的にも妥当です。ただ、ここの部分が本来のパイプの径よりもかなり内側を削ってあるので、ネジ穴が断面の半分だけに空いているような形になっています。このような加工は家庭用のドリルだけだとなかなか難しいのですが、最初に反対側から穴を開けてドリルの刃がぶれないようにする形で掘るとうまくいきました。

IMG_3087


最初の穴は、上の写真の裏に当たる、下の写真にある側から開けています。実際の穴がきちんと六角形の頂点になっていないのですが、これは折れたところの断面が少しガタガタしていて、ドリルで穴を開けるときにまっすぐ入っていかないところがあったので、できるだけ平らもしくは少し凹んでいて、安定に穴が開くところを選んだからです。

IMG_3090


これまでの経験から、自宅にある工具だけだとなかなか精度が出ません。なので、上の写真の穴を開ける時の垂直だけは気を使って、別途ドリルを固定して垂直にだけ移動するような工具を使いましたが、後はこの穴の垂直の精度を元に、外れた部分をテープなどで元の位置に固定して、受け側の方にも同じ位置に穴をコピーする形開けました。タップは穴さえ空いていれば難なく切ることができました。

切り屑をできるだけきちんと取って、グリスを塗り直して、分断した部分を再度取り付けて、ネジで固定してみました。結局必要なネジはM2.6x12でしたが、12mmの手持ちが3本しか無かったので仮止めですが、最低限の固定はできたようです。ネジで5回転分くらいは引っかかっています。それでもちょっと少ないかもしれません。

とりあえずガタもないようですし、スムーズに回転します。強度試験はネジをもう3本入手してからです。


IMG_3091


ドリルの穴あけやタップを切っているときに思ったのですが、極軸シャフト自身があまり固く無いように感じました。簡単に穴が空き、タップもほとんど抵抗なく切れます。ポロポロ削れてくるような感じで、粘りのようなものが全く感じられません。タップのネジ山がどれくらいもつのか少し不安です。

極軸シャフトの周りにベアリングに相当するリングがあり、そこまで穴を開けていいのなら、もう少し外側にM3かそれ以上で大きめのネジで固定できそうです。そのかわり多分取り外しができなくなると思うのですが、保証も効かないことなのでそれでもいいかと。一旦今のM2.6の状態で試してみて、強度的に不安ならばM3ネジを追加しようと思います。

これでうまく直ってくれればうれしいのですが。

その3に続きます。
 

ものすごく澄んだ空で月が綺麗なので赤道儀をセットして、途中で一旦目を離したすきに、妻が車をぶつけてしまい、Advanced VXが赤径軸の極軸シャフトから折れてしまい、外れるはずのない赤緯部分が分離してしまいました。幸いにも怪我などはなかったのですが、赤道儀は真っ二つです。多分一番硬い軸の部分なので、自分で修理というわけにもいかなさそうです。販売元に問い合わせてみますが、さすがに修理も厳しそうな気がします。鏡筒をつける前だったので、赤道儀だけで済んだのがせめてもの救いです。

IMG_3070


このAdvanced VX、精度がないとか悪くいう人もいるのですが、実は私は結構気に入っています。
  • 値段の割に圧倒的に頑丈なのです。鏡筒をつけて手で揺らしてみるとわかりますが、揺れは倍以上する値段の赤道儀に比べても悪いどころか、むしろ揺れにくかったりします。
  • ピリオディックモーションは大したことないですが、それでもそこまでひどくはなく、ガイドさえしてしまえば撮影に関しても精度的な問題はほとんど露呈しません。
  • 自動導入がまともに使えるのもいいです。きちんと初期導入さえしてやれば精度に全く不満はありません。コントローラーはSTARBOOKとかと比べると貧弱に見えるかもしれませんが、逆にシンプルなのが必要十分でいいです。
  • 世界的に見たらシェアはトップクラスのはずなので、PCとつなげた場合などに様々なソフトが必ず対応しているところもいいです。シェアが大きいということは数が出ているので、最高級というわけには絶対いかないですが、コスト的なパフォーマンスはかなりいいと思われます。
  • Celestronの中でも上位機種が沢山あるので、入門者用と言われたりもしますが、そのぶん重くなく、セットアップや持ち運びが楽です。まともに使える自動導入付きの赤道儀としては最軽量の部類に入るのではないでしょうか。
自動導入がついてこの手軽さでこの剛性なので、値段に対するパフォーマンスがむちゃくちゃいいです。

今日はとりあえずショックで、せっかく澄み渡った空なのに何も見る気になれません。赤道儀はどのみち必要なので、修理で済むものなのか、次のものを探すか...。次のを探すにしても、気に入っているので同じものにするのか、それともある意味いい機会なので他の機種を探すか...。


 その2に続く。

Advanced VXの調子がイマイチです。結構深刻で、Advanced DVの赤経方向のマイナス側のモーターが動き続けてしまいます。コントローラーで一度マイナス側のボタンを押すと、ボタンを離しても止まらずに、ゆっくりですが、そのまま動いていきます。300倍した星が視野の真ん中から20-30秒ほどで視野の外まで行ってしまうくらいのスピードです。モーターのスピードを速くしボタンを押しても、ボタンを離してからの流れていくスピードは、上に書いたようなスピードになりいつも一定で、モータースピードの設定に依らずに起こる現象です。
プラス側のボタンを押して移動してから離した場合はピタッと止まります。一度プラスボタンを押すと、マイナス側に流れていっているのも止まるようになるので、現状はこれで流れていくのを止めています。

赤緯側はプラスもマイナス側も押したら動いて離したらぴったり止まります。

赤経側の荷重バランスが悪い可能性を疑い、例えばあえてプラス側を重くしたりしたのですが、いずれの場合もマイナス側のみモーターが止まりません。バックラッシュの設定などは、英語のマニュアルにも目を通し、試せることは(特に赤経マイナスの値の変更で、マイナス側ボタンを離したときに一旦プラスがわに戻るのですが、それでもその後すぐにそのままマイナス側に流れていきます)一通り試してみたのですが、特に改善は見られませんでした。

可能性としてはソフトウェアのバグ、回路の問題、機械的な問題とあると思いますが、いずれの可能性も否定できてはいなくて、重さバランスの問題ではなかろうということくらいしか言えません。ただ、ネットをあさると


というような記事がみられ、状況としてはよく似ています。推測ですが、おそらく回路の問題で赤経マイナス側を押して離したときのみオフセット電圧が残ってしまい、それがモーターを回し続けるのではないかと思います。 

7月5日、販売店の方と連絡を取り、メーカーの方に修理に出すことになりました。

その後一週間ほどして戻ってきました。基板の取り替えで直ったとのことでした。

改めて、天気のいい日を狙ってまたテストをしたのですが、今回は動き続けることはなくなり、一応なんとか止まるようにはなりましたが、同じ赤径のマイナス側のみ止まるまでにまだ4-5秒かかります。上記リンク先とよく似た状況です。 他の方向はボタンを離すとピタッと止まるので、やはりまだ完全に解決というわけではなさそうです。

設定でバックラッシュを調整することもできるのですが、調整幅が大きいと逆に戻る量が多くなりすぎ、小さいと流れるのを止める時間が延びてしまいます。しかも戻る量や流れが止まるまでの時間が、ボタンを押している時間に依存するので、一つの値での調整では対応できなくなっていて、最適点が存在しません。どうやらもう一度修理コースかもしれません。 

望遠鏡を持って自宅以外での撮影をしてみようと思い、いろいろ遠征の場所を考えました。5月2日、明るいうちに下見をしたのですが、近くの楡原の山の中なら、夜になれば十分に暗く、道の途中の視界が開けている場所なら撮影ができそうでした。

IMG_9104


その日の夜、娘のNatsuと一緒に早速下見をした場所に向かいました。幹線道路から500mくらい入ったところで、高度は400mくらいです。自宅からは車で20分くらいでしょうか。結構気楽に行くことができそうです。

実際に夜に行ってみると、北側は視界が開けているのですが、街の明かりが北側になるのであまりいい状態ではないことがわかりました。南側は山の木が多少遮るのですが、それでも空は真っ暗で、自宅で見た天の川よりもはるかにはっきり見えます。

新しい望遠鏡にウキウキしながらセットアップを頑張りましたが、やはり自動導入には至らず、半マニュアルでの導入でした。それでもやっと赤道儀に電源を入れて動かすことはできましたが、結局アラインメントで上手くいかずに断念しました。今日は何とかモーターでの動かし方がわかったくらいで、昨日に引き続き木星を今回はモーターであわせることで見て終わりにしましたが、それでもすでに赤道儀で追っているのだと思いますが、昨日と違い視野からすぐに消えることはなく、木星をある程度の時間楽しむことができました。この日に初めて土星の輪を見ることができました。生まれて初めての、自分の目で見る土星の輪でした。

子供のころ、多分ケンコーのだと思いますが、口径5-6cmくらいの屈折望遠鏡と経緯台、三脚のセットを親がなぜか突然買ってきました。その時はまずは月を見てクレーターの綺麗さには驚きました。何度か恒星を見てふーんと思い、やっとの事で木星を見て、木星の縞が見えたような気がして喜んだのですが、同時にかなりボケていたので、こんなもんなのかと子供心に少し残念だったのを思い出しました。今思えば縞と思っていたのは単なる収差だったのだと思います。土星は場所もわからずに全く見るに至りませんでした。確か小学校の4-5年生だったと思います。結局望遠鏡はそれくらいで終わってしまい、とうとう星に興味を持つことができずに大人になってしまったのですが、それから30年くらい経ってやっと土星の輪を自分の目で見ることができたのです。かなり感動的でした。

結局、この日は23時頃までいたでしょうか。山の中はトイレがないのと、クマなどの危険があることもこの時になってやっと気づいて、帰路につきました。いい場所を見つけるのはやはりなかなか大変です。

それでもとりあえずやっと暗いところに行って望遠鏡を覗くことができ、それはそれで満足できたのですが、それよりも天の川がとても綺麗だったので、やはり一眼レフのカメラを持ちたくなりました。


やはり天体観測を始めるなら、赤道儀は欲しいと思っていました。しかもできれば自動導入付きのもの。

Vixenとかも勧められましたし、一応タカハシも見ました。さすがにタカハシは全く手が出なくて、結局選んだのは最大荷重が同クラスでは一番大きくて、自動導入も標準で付いているCelestron社のAdvanced VXです。精度がどうかという話もあるみたいですが、値段からいっても最初に手が出るのはこれくらいが限界です。

多分一昔前から考えると自動導入がついてこの値段というのは、考えられないくらい安くなっているのだと思います。でも鏡筒よりも赤道儀の方が高いとは正直あまり考えていませんでした。



 IMG_9425


実は30日に実家から帰る途中で高速で大きな事故があり、2時間ほど足止めをくらって、疲れ果てて夜遅く帰ったのですが、望遠鏡が気になって朝早くから組み立てを始めました。5月1日の昼すぎには一応組み上がって、その夜に早速庭に出してみました。でも初日なので充電に手間がかかったのと、結局赤道儀の電源の入れ方がわからず、フルマニュアルで木星を視野に入れて縞が見えたと喜んだのですが、当然のことながらすぐに視野から逃げていってしまいました。
 

このページのトップヘ