今回天気にはあまり恵まれなかったので、ほとんどの望遠鏡は見えてもごく短時間でした。そんな中、すごいたくさんの人を集めて異彩を放っていたのが、Sony α7Sで雲を通り越して星空をリアルタイムで写しているIさんでした。

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今回昔からの友人のつてで、星まつりにブースを出している方を紹介してもらい、その方に紹介された方です。この機材がとても面白いというので、見せてもらいました。

目で見ても全く星が見えないような曇り空でも、余裕で満天の星をモニター上に映し出しています。雲が切れた時には北アメリカ星雲には見事に、なんとリアルタイムで色が付いているのです。YouTubeなどでα7Sでの撮影の様子は見たことがあったので、知識では知っていたのですが、その場の雰囲気は動画ではどうしても味わえない、すごい盛り上がりようでした。詳しい方は叫んでいましたし、星のことをあまり知らない方も何も見えない眼視での空と、あまりにすごいモニターとの比較で、キャーキャー言っている人も多かったです。ある意味今回の星まつりで、唯一まともに満天の星が見えていた場所でした。

相当長い時間お客さんがいたのですが、夜もふけてやっとお客さんがいなくなってから、Iさんと話して色々盛り上がっていたのですが、ある意味これは観望会の革命のように感じました。

これまで観望会では月を見て、土星を初め惑星で盛り上がり、せいぜいアルビレオで感動してもらうのですが、星雲、星団を見せても反応はとてもイマイチです。これはひとえに写真と眼視との差がありすぎるからで、なんとかして観望会で色のついた星雲を見せることができないのかと、大型のドブソニアンを持っていている方や、天文台の大型望遠鏡を普段から覗いている方に聞いてきたのですが、いずれもほとんど不可能に近いとの答えでした。それでも緑は多少見えやすいとか、年齢が若いほうが色が付いて見えるなどという意見も聞きましたが、気のせいかもしれないという範疇のレベルで、写真のようにあからさまに色が付いている星雲を観望会で見せるのは、無理だと思っていました。 

α7Sを大口径の望遠鏡につけて、レデューサーで焦点距離を落とすともっと綺麗に見えるかもしれないという話も聞くことができました。まだまだこれからも技術が上がることで、できることが増えてきそうです。

とても面白かったです。Iさん、どうもありがとうございました。

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