皆既月食の一連の結果です。前回の広角撮影の記事からの続きです。
今回の記事は天王星食です。
天王星食は2つの機材で臨みました。一つはその2で示した、TSA120 + ASI294MC Pro (常温) + CGEM IIでの自由撮影です。もう一つは、拡大撮影にと思って、他3つの機材の設置が終わってから準備したVISAC (VC200L) + Uranus C + CGX-Lです。
でもVISACの方は結局失敗でした。調整がものすごく難しくて恒星がおにぎり型になりやすく、天王星を見たらツノがピンピン立っていました。このことは天王星を見た直後に気付いた(思い出した)のですが、時すでに遅しで、一応撮影はしましたがあまり公開するに値しません。
TSA-120の方は焦点距離が900mmとそこまで長くないので分解能が心配でしたが、まあさすがのタカハシです、下手な大口径長焦点よりもはるかに結像してくれます。潜入の瞬間と出現の瞬間は動画で撮影し、.ser形式で保存しました。ただし、フルの解像度だとフレームレートが10以下になってしまうので、ROIでクロップしてフレームレートが20以上になる範囲で一番広い画面(3104x2116)になるように設定しました。
まずは潜入時です。
できればクリックして画面一杯で見ると迫力があります。いやホント、すごいです。何度見ていても飽きないです。
その中の800x600ピクセルを切り出して拡大したものです。
まるで天王星が月にめり込んでいくみたいです。ピントはかなり気をつけたと思いますが、もしかしたらめり込んで見えるのはピントがずれていたせいなのでしょうか?空気の揺らぎもあるので、多少はこのように見えるのは仕方ないのかもしれません。それとも一般的にはこれがまともな見え方でいいのでしょうか?
続いて出現時です。全体像は明るい部分が多すぎて少し見にくいのですが、最下部より少し右に天王星が出てくるのがわかるかと思います。
拡大版です。こちらもあまりコントラストがよくないですが、出現時の様子がわかるかと思います。
今回の記事は天王星食です。
機材
天王星食は2つの機材で臨みました。一つはその2で示した、TSA120 + ASI294MC Pro (常温) + CGEM IIでの自由撮影です。もう一つは、拡大撮影にと思って、他3つの機材の設置が終わってから準備したVISAC (VC200L) + Uranus C + CGX-Lです。
でもVISACの方は結局失敗でした。調整がものすごく難しくて恒星がおにぎり型になりやすく、天王星を見たらツノがピンピン立っていました。このことは天王星を見た直後に気付いた(思い出した)のですが、時すでに遅しで、一応撮影はしましたがあまり公開するに値しません。
TSA-120の方は焦点距離が900mmとそこまで長くないので分解能が心配でしたが、まあさすがのタカハシです、下手な大口径長焦点よりもはるかに結像してくれます。潜入の瞬間と出現の瞬間は動画で撮影し、.ser形式で保存しました。ただし、フルの解像度だとフレームレートが10以下になってしまうので、ROIでクロップしてフレームレートが20以上になる範囲で一番広い画面(3104x2116)になるように設定しました。
潜入時
まずは潜入時です。
できればクリックして画面一杯で見ると迫力があります。いやホント、すごいです。何度見ていても飽きないです。
その中の800x600ピクセルを切り出して拡大したものです。
まるで天王星が月にめり込んでいくみたいです。ピントはかなり気をつけたと思いますが、もしかしたらめり込んで見えるのはピントがずれていたせいなのでしょうか?空気の揺らぎもあるので、多少はこのように見えるのは仕方ないのかもしれません。それとも一般的にはこれがまともな見え方でいいのでしょうか?
出現時
続いて出現時です。全体像は明るい部分が多すぎて少し見にくいのですが、最下部より少し右に天王星が出てくるのがわかるかと思います。
拡大版です。こちらもあまりコントラストがよくないですが、出現時の様子がわかるかと思います。
コメント
コメント一覧 (9)
もう十年近く星見してない。
ヤマタカさん、こんにちは。
私も撮影後に思い返すと、まだまだ反省点がたくさんあります。
月食とか日食って一発勝負だから、なかなか練習しても練習にならないことも多いんですよね。今回の問題点を明確にしておくことで、次回以降上手く撮れるようにと思っています。
今朝、Samさんのブログをスマホで拝見しましたが、老人の目には仔細が見えず、終日の外出から帰宅した今、改めて25”モニターで仔細を閲覧させて戴き、感動しています。
どちらかと言えば、今回の月食&天王星食についてはTV放送局(中央のみならず地方局も含め)の局用高感度カメラ撮影が頑張っていた様子で、11/9の朝の番組では月食のタイムラプス動画や天王星食入りの動画が披露されていました。それに対してアマチュア天文家からの発信がやや寂しいかな~と感じていましたが・・・、
さすがさすが! です。嬉しく閲覧させて戴きました。
文中、VC200L+UranusC 撮影の画像は1枚のみで、あとは没にされたとの事残念に思っています。なぜならば、天体初心者の小生が来る12月6日に UranusCを入手したら、手持ちの”C8”に付けて M57などを電子観望で狙いたいと思っていますので・・・
VC200L+UranusC の作品のブログUPorYouTube Upが有りましたら教えて下さい。
私もそうですが、今回皆既月食の直後に長野の小海で開かれた星まつり「星と自然のフェスタ」があったからだと思います。その準備などでアマチュア天文の結構な人は参加する準備などで、星まつり終了後にも皆既月食の処理画像が結構出てきたりしていました。私なんかは今になってやっとです。
VISACとUranus-Cでの天王星色ですが、動画のものを以下にアップしました。
https://youtu.be/4VMzVK3bMRU
クロップとか何もしていないので、そのままの画角になります。VISACの焦点距離が1800mmと長い事、Uranus-Cのセンサー面積がASI294MCより小さいこともあり、かなり拡大されて写っています。ただしやはりヒゲが出ているので、個人的には少し不満です。VISACでなく、C8にすればよかったと後から悔やみました。
Sam さんの「天王星食」の動画、拝見いたしました。色飛びもなくきれいに撮れていて、すばらしいですね。一方、私も動画撮影に挑んでいたのですが、画面の一部で輝度が飽和してしまいました。
Sam さんの準備段階のブログも読ませていただいて、「重要なことは、サチると何も情報は残りませんが、暗い分には画像処理で持ち上げることで十分な明るさにすることができる」が沁みてきます。全くその通りだと思いました。
拙ブログの天王星食動画の記事で、引用させていただきました。時後報告となりましたが、ご了承いただけましたら幸いです。
一連のブログ記事見させていただきました。
どの記事も充実の内容でとても面白かったです。
天王星食も十分撮れていると思います。
初めての月食撮影でここまでできれば相当なものだと思います。
あと、引用ありがとうございます。こんなこと言っていますが、暗く撮影すると、撮って出しを見たときに本当に写っているかかなり不安になります。
Samさんから、相当なものといわれたら自分のことを誤解してしまいそうです。せっかく屈折鏡筒で色味よく撮影できたはずのところを、白飛びさせてしまったのが口惜しいところです。
一部が白飛びしてもなんとなく見ていられるものになったのは、撮影対象が月だからだというのもあると思います。お月様は光れば白いですから。これも一種のムーンライトマジックでしょうか。
拙ブログのほうもで目を通していただきまして恐縮です。考えることにつかれた折に、モレキュールがまたコケていると、ご笑覧いただけたら幸いです。
4つの機材を同時に動かすのは大変ですね。Sharpcapで自動撮影(露出調整込み)はいいですね。
私は、タイムテーブルをつくって手動で露出調整&追尾調整します。天文年鑑の月食露出時間表&高度減光補正の値をもとにして、時刻とシャッタースピードの一覧表をつくり、その通りに手動操作していきます。シャッターを5分毎に切るのはカメラのリモートコントローラーに任せ、シャッタースピード調整は手動で行います。もっている赤道儀は恒星時駆動しかないので、コントローラーで赤経赤緯の位置合わせを都度手動で行います。雲が入ったときは、ISO感度を上げるなど、これも手動で調整します。
前からの課題はピントです。月食は撮影時間が長いので、ピントが温度変化でズレてくると思っています。ですので、今回は部分食始めと、皆既食開始前と、2回合わせました。毎回大気の状態が異なるので成果の確認はできませんが、これまでよりは皆既中のピントが出るようになりました。私の90mm(2枚玉)でもそうなので、TSA-120は3枚玉で冷えるのに時間がかかると思いますので、もしチェックされてなければ、気にされるといいと思います。
今回の失敗は、皆既食が終わってからの撮影がオーバー気味だったことです。白飛びしていました。
月食日食は進行がゆったりしていますが、慌ただしいので、地上からの月の出、月没を撮るのは、時間感覚の良い練習になりますし、これ狙いで撮るのも面白いです。
星を初めてやっとまともな皆既月蝕になりました。今回の撮影で皆既月食もかなり満足しました。むしろちょっと張り切りすぎて処理しきれていません。
連続撮影は止まるのが心配なので触ることはできませんが、TSA120は画角的に自由撮影が良さそうなので、次回は止めてピントも見るようにしてみます。
私はちょっと露光時間を短めにしたので撮影時暗すぎるかなと思ってました。少しノイジーのものもありましたが画像処理で何とかなりました。
nakさんはアナレンマも実績があるので、長期でまたいいものを撮影さるのを期待しています。