SV405CCとの比較で、ASI294MCでの北アメリカ星雲の画像処理中に、点状の多数のノイズが出現しました。普段こんなのみたことがありません。

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原因を探ったら、どうやらフラットに同様のノイズが載っていて、そのフラットを使って補正処理したためと分かりました。

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あるフラットフレーム1枚の中心部500x300ドットくらいをストレッチしたもの。

フラットフレームは0度に冷却して撮影しました。拡大してみないと分からないような細かい一様のノイズなので、撮影時はOKと判断してしまいました。個々のフラットフレーム全部に点々が散りばめられていて、そのため同様のマスターフラットができてしまたようです。

どうもこれセンサー面が結露してしまったことで起きる現象のようです。昼間の部屋で0℃に冷却してフラットをとった場合、再現性はあるようなので、今後フラットは多少部屋が暑くても常温で撮影するようにします。

ちなみに、SV405CCも同様に冷却してフラット撮影したのですが、このような現象は見られませんでした。実は今回あまりに部屋が暑かったので、最初にSV405CCで冷却してフラット撮影していて、それに条件を合わせようとして(普段は常温でフラット撮影しているのに)ASI294MC Proでも冷却してフラット撮影してみてはまったというわけです。

常温でフラットを取り直していたため、当時余分に時間がかかってしまいましたが、その結果下のように見事にノイズは消えました。

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その後、これらのフラットフレームを使い、改めて画像処理をし直したら、下の写真のようにノイズは消えたので、ライトフレーム撮影時には結露のようなことは起こっていなかったと判断できてほっとしています。
 
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  1. SV405CCの評価(その1): センサー編 
  2. SV405CCの評価(その2): 撮影編 
  3. SV405CCの評価(その3): 画像比較
  4. SV405CCの評価(その4): 新ドライバーでの画像比較
  5. SV405CCの評価(その5): 青ズレの調査と作例
  6. 番外編1: 階調が出ない時のPedestalの効果
  7. 番外編2: ASI294MC Proでの結露