最近全然画像処理が追いつていません。実は制御勉強会をやった5月22日の日曜の昼間も太陽を撮っていました。太陽は速報性が大事なので、本当はその日のうちに処理した方がいいのですが、その後もなかなか時間が取れなくて、やっと画像処理が終わりました。

まだGW前に撮ったものとGW中に撮ったものが残っているのに、さらに次の新月期が来たので今週また撮影をはじめてしまいました。未処理のものがM104ソンブレロ銀河(RGB)、NGC4038アンテナ銀河(RGB)、M17オメガ星雲(AOS)、アンタレス付近(6D)、M81(LRGB)、M82(LRGB)、M57リング状星雲(ラッキーイメージ)、M99(RGB)などです。それぞれブログ記事にもしたいので、完全に発散状態ですね。

まあ気を取り直して日曜の太陽からです。最近の目的は粒状斑を出すこと。皆さんうまく出しているのですが、私はどうもうまく出すことができません。Orionの太陽用の減光フィルターを使っているのですが、もしかしたらこれが悪いのか、単にシンチレーションが悪いのか、フィルタリングが悪いのか?

とりあえず粒状斑の前に通常のPSTでのHα撮影です。シンプルに黒点群(AR3014とAR3015)と、南西に出てた一番大きなプロミネンスだけ。
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  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 撮影時間: 2022年5月22日14時27分-15時12分
  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 4.0 (64bit)
  • 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部出し、PhotoshopCCで後処理

最後が粒状斑です。OrionのNDフィルターに今回はYellowを付けてみました。今回はたいした画像処理もせず、少し粒状斑っぽいものが見え始めているようです。

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あと、フィルターで波長を絞る必要があるのは確からしくて、バーダーのサイトを見ると540nmで10nm幅のフィルターで粒状斑がうまく見えるらしいです。でもこのフィルターもう売ってないんですよね。

それに、なんで540nmなのか理由がわからなかったので調べてみました。粒状斑の模様を作るのは太陽表面にベナール対流があり、その上昇の温度と下降の境の温度が6000Kらしくて、この温度を境に明るく見えたり透明になって下の暗い層が見えるのが理由だそうです。500nm程度の波長で見ると、上昇が6500K、下降が6000Kに見えて模様になるということのようです。なので必ずしも540nmである必要はなく、その付近の波長、中には赤外などでうまく見えている人もいるようです。

今回、QBP IIIとバーダーのBlack blue、Yellowを組み合わせたりして試しましたが、Yellow単体が一番よく写りました。おそらくC8にASI290MMだとカメラ的に解像度がギリギリで、せっかくシンチレーションがそこそこ良かったのに、バローを入れられなかったところが惜しかったです。次回リベンジです。

あと、540nmのフィルターですが、Player Oneから新たに発売されているのですが、まだ日本では扱っていないようです。サイトロンに問い合わせてみましたが、一応発売されているものは扱う予定があるとのことのなので、今しばらく待とうと思います。ちなみに直接Player Oneの本国のサイトから買おうとしたら、どうもシステムの問題でPayPal支払いができず諦めました。