前回のASI290MMに続いて、
今回は、同システムを使ったEOS 6Dのクリーニングです。
でも6Dって4月初めにクリーニングしたんですよ。その時の結果が
になります。
でも、青い馬星雲を処理した時の途中の画像を見ると
と、既にゴミが入ってしまっているのです。
その時のフラット画像(PixInsightでABEをかけてやっとこれだけ見えるようになりました)を見てみると
ゴミがいくつか残ってますが、ほとんどのものはうまくフラット処理されています。ほんの数個、天体撮影中、もしくは天体撮影時とフラット撮影時で、動いてしまうゴミがあります。これを覗くことが目的と言えます。
6Dでのセットアップはこのようになります。
レンズが大きくて重いため、フルサイズカメラでも全くふらつくことがありません。光源が紫色に見えますが、これで天体改造した6Dだとちょうどホワイトバランスが取れています。
今回の新しいシステムで先と同じセンサーの汚れを見てみると、
と、遥かに汚れていることがわかります。汚れ自体は特に変わっていないはずです。よく見えるようになっただけです。
フラット補正などもしていなくて、SharpCapのストレッチだけでこれだけ見えるのは、やはり周辺減光の少ない中判レンズを使ったからかと思います。
ただし、この画像をコンスタントに出すのは難しいことも分かりました。
まず、SharpCapに6DをASCOM経由で接続します。この機能自身がまだベータ版のみで使えるものです。
ところが、この時に静止モードでsnapshotなどどの撮影方法をとっても、ストレッチした見たままの画像で保存することができず、ストレッチ前のRAWのような状態でしか保存することができません。仕方ないので、見たまま保存するためにライブモードにしますが、シャッターを切り続けることになります。まあ、これは気にしないこととしましょう。
とことが、シャッターを切り続けると、どうもこのライブモード時のシャッター毎に明るさが一定にならないようなのです。6Dのセンサー性能を測定した時
同様に明るさが一定にならずに調整をひたすら繰り返し、1000回くらいシャッタを切ったことを思い出しました。どうもSharpCapでDSLRを接続した時のライブモードのバグのようです。そのため、今回は上の画像のとことまで炙り出さずに、少し見にくいですが、多少明るさがばたついてそこそこ見えるくらいになるように炙り出すことにします。
上記画像をそのように調整すると
と多少暗くなりますが、これがスタートになります。
まず、前回の記事のASI290MMでも使った、フルサイズ専用のスワブを使います。
センサークリーニングスワブ
一度だけ拭いたのが以下になります。
少し左上に残っていますが、ここで止めればよかったんです。
気に入らなくて、もう一度同じスワブで拭いたら下のようになりました。
左上のゴミは少し少なくなりましたが、右の方に縦にゴミが見事に並びました。ここから迷走です。
次はスワブにエタノールをつけて拭いた場合です。
ゴミはかなり取れましたが、拭きムラが残っています。
拭きムラがさらにひどくなると以下のようになります。
でもこれは、乾いたスワブで何度も拭き取ることできれいにすることができます。このときに新しいスワブを出しました。ASI290MMから合わせて4本目です。でもその代わりに下のようにいつのまにかゴミがついたりします。
もうこうなってくると泥沼ですね。
この後、拭きムラとゴミをひたすら繰り返し、一進一退。毎回のクリーニングのたびに保存した画像だけで20枚。そのうち嫌になって画像も残さなくなって30回以上色々試したので合計50回以上、拭いて、モニターして、というのを繰り返しました。その中で一番酷かったのがこれでしょうか。拭きムラは最悪、かつゴミもまたついてしまっています。
でも重要なことは、傷さえつけなければ、ゴミも拭きムラもとることはできるということです。
もう最後の結果だけ示します。上の画像から1時間半後の画像です。
まだ濃いのが一つ、細かいのはいくつも残っていますが、これが限界でした。この最後の一個を触る勇気が出ませんでした。
おそらくこのゴミもフラット補正さえすれば全く問題ないレベルになるかと思います。これで満足することにしました。
とにかく、大きなサイズのセンサーはキリがないことがよくわかりました。スワブを使ってもかなり丁寧に吹かないと、すぐにムラになったりゴミが残ったりします。意外にスワブが何度か使い回しが効くこともわかりました。ゴミはそこそこコントロールできますが、全部いっぺんにというのはかなり運に任せるしかないです。
ゴミがある程度の数になったら、大体の位置はわかるので、PENTAX イメージセンサークリーニングキット O-ICK1 39357(通称ペンタ棒)を使った方がいいのかもしれません。
次はこれを仕入れてやってみることになりそうです。
とにかく今回は疲れました。毎回の吹でかなり気を使うのと、先が見えないことです。毎回見るシステムを組んでこれです。もしかしたらセンサークリーニングは素直にメーカーに出すのがいいのかもしれません。でも天体改造をしたカメラも受け付けてくれるのでしょうか?
今回は、同システムを使ったEOS 6Dのクリーニングです。
これまでの6Dの経緯
でも6Dって4月初めにクリーニングしたんですよ。その時の結果が
になります。
でも、青い馬星雲を処理した時の途中の画像を見ると
と、既にゴミが入ってしまっているのです。
その時のフラット画像(PixInsightでABEをかけてやっとこれだけ見えるようになりました)を見てみると
ゴミがいくつか残ってますが、ほとんどのものはうまくフラット処理されています。ほんの数個、天体撮影中、もしくは天体撮影時とフラット撮影時で、動いてしまうゴミがあります。これを覗くことが目的と言えます。
新しいシステムとの比較
6Dでのセットアップはこのようになります。
レンズが大きくて重いため、フルサイズカメラでも全くふらつくことがありません。光源が紫色に見えますが、これで天体改造した6Dだとちょうどホワイトバランスが取れています。
今回の新しいシステムで先と同じセンサーの汚れを見てみると、
と、遥かに汚れていることがわかります。汚れ自体は特に変わっていないはずです。よく見えるようになっただけです。
フラット補正などもしていなくて、SharpCapのストレッチだけでこれだけ見えるのは、やはり周辺減光の少ない中判レンズを使ったからかと思います。
このシステムの課題も見えた
ただし、この画像をコンスタントに出すのは難しいことも分かりました。
まず、SharpCapに6DをASCOM経由で接続します。この機能自身がまだベータ版のみで使えるものです。
ところが、この時に静止モードでsnapshotなどどの撮影方法をとっても、ストレッチした見たままの画像で保存することができず、ストレッチ前のRAWのような状態でしか保存することができません。仕方ないので、見たまま保存するためにライブモードにしますが、シャッターを切り続けることになります。まあ、これは気にしないこととしましょう。
とことが、シャッターを切り続けると、どうもこのライブモード時のシャッター毎に明るさが一定にならないようなのです。6Dのセンサー性能を測定した時
同様に明るさが一定にならずに調整をひたすら繰り返し、1000回くらいシャッタを切ったことを思い出しました。どうもSharpCapでDSLRを接続した時のライブモードのバグのようです。そのため、今回は上の画像のとことまで炙り出さずに、少し見にくいですが、多少明るさがばたついてそこそこ見えるくらいになるように炙り出すことにします。
クリーニングスタート
上記画像をそのように調整すると
と多少暗くなりますが、これがスタートになります。
まず、前回の記事のASI290MMでも使った、フルサイズ専用のスワブを使います。
センサークリーニングスワブ
一度だけ拭いたのが以下になります。
少し左上に残っていますが、ここで止めればよかったんです。
泥沼の始まり
気に入らなくて、もう一度同じスワブで拭いたら下のようになりました。
左上のゴミは少し少なくなりましたが、右の方に縦にゴミが見事に並びました。ここから迷走です。
次はスワブにエタノールをつけて拭いた場合です。
ゴミはかなり取れましたが、拭きムラが残っています。
拭きムラがさらにひどくなると以下のようになります。
でもこれは、乾いたスワブで何度も拭き取ることできれいにすることができます。このときに新しいスワブを出しました。ASI290MMから合わせて4本目です。でもその代わりに下のようにいつのまにかゴミがついたりします。
もうこうなってくると泥沼ですね。
この後、拭きムラとゴミをひたすら繰り返し、一進一退。毎回のクリーニングのたびに保存した画像だけで20枚。そのうち嫌になって画像も残さなくなって30回以上色々試したので合計50回以上、拭いて、モニターして、というのを繰り返しました。その中で一番酷かったのがこれでしょうか。拭きムラは最悪、かつゴミもまたついてしまっています。
でも重要なことは、傷さえつけなければ、ゴミも拭きムラもとることはできるということです。
最終結果
もう最後の結果だけ示します。上の画像から1時間半後の画像です。
まだ濃いのが一つ、細かいのはいくつも残っていますが、これが限界でした。この最後の一個を触る勇気が出ませんでした。
おそらくこのゴミもフラット補正さえすれば全く問題ないレベルになるかと思います。これで満足することにしました。
まとめと今後
とにかく、大きなサイズのセンサーはキリがないことがよくわかりました。スワブを使ってもかなり丁寧に吹かないと、すぐにムラになったりゴミが残ったりします。意外にスワブが何度か使い回しが効くこともわかりました。ゴミはそこそこコントロールできますが、全部いっぺんにというのはかなり運に任せるしかないです。
ゴミがある程度の数になったら、大体の位置はわかるので、PENTAX イメージセンサークリーニングキット O-ICK1 39357(通称ペンタ棒)を使った方がいいのかもしれません。
次はこれを仕入れてやってみることになりそうです。
とにかく今回は疲れました。毎回の吹でかなり気を使うのと、先が見えないことです。毎回見るシステムを組んでこれです。もしかしたらセンサークリーニングは素直にメーカーに出すのがいいのかもしれません。でも天体改造をしたカメラも受け付けてくれるのでしょうか?
コメント
コメント一覧 (2)
スワブは初めて知りました。ペンタ棒の例のゴミトリ紙がなくなりつつあるのでスワブも買ってみようかな。
IR改造カメラはセンサークリーニング機能が無効になってしまうものが多いので、ゴミはつきやすいですね。それと、自分の6D SEO-SP4は割り箸withシルボン紙に無水エタノールをつけてクリーニングするとエタノールの拭きスジや蒸発痕が残ってしまうことが多く、そのふき取りにドライな状態でシルボン紙で軽くこするのですが、これがなかなかむずい。
ここに書かれた苦労はよくわかります。
IR改造カメラってクリーニング機能が効かないのですか!知らなかったです...。
やっぱり窓ガラス掃除と同じで、濡らして掃除、乾いたのですぐ拭き取るというのがいいのでしょうね。後の残りカスはペッタンで。