2回目の能登半島羽咋の撮影で、ある程度枚数を稼いだのと少し雲が出てきたので、一度やってみたかったテイルのある彗星の電視観望を試してみました。
今回は簡単な電視観望なのですぐに準備は整います。1回目の撮影の時に焦っていて見つからなかったカメラアダプターも、今回はきちんとどこにあるか確認しておいたので、すぐにカメラとレンズは説明できました。赤道儀も経緯台も使わずの普通の三脚にカメラを乗せるだけなので、こちらもトランクから出してすぐにセットできます。
思い立ってから5分後には画面上に彗星が写りました。機材は一番シンプルなASI294MCにNIKKORの50mm F1.4レンズで以前やった広域電視観望にあたります。QBPなどのフィルターは入れていません。実際に見てみた画面がこちら。
ダストテイルはもちろん、うっすらですがイオンテイルもリアルタイムで写っています。思ったよりも見えます。さすが超高感度CMOSカメラでの電視観望です。
彗星周りと下のほうにも霞んで見えるのは雲です。22時近いですが撮影するにはすでに状況が厳しくなってきているのがわかります。
それでも高感度カメラのおかげか、うまく見えたことに気を良くした私は、突然Zoom中継できないか思い立ちました。遠征先ですが、iPhoneのテザリング機能を使えばなんとかなるかもしれません。
ところが、最初に繋いだSURFACE PCがなぜかiPhoneまでは繋がるのですが、インターネットに繋がりません。5分くらい格闘して時間もないので諦めて、予備というかメイン機に入っているBootCampのWindowsを立ち上げ、新たにカメラをつなぎ変えてドタバタしながらなぜかこちらはすんなりとインターネットにつながりました。
その後、Zoomの会議室を準備し、すぐにTwitterで「彗星が沈むまでの短時間ですが」と断って呼びかけました。この時点で22時くらいだったと思います。すぐに何人かの方が参加してくれて、まだかろうじて尾っぽが見える状態でした。全国的にはそこまで晴れたわけではなく、この日見えなくて諦めた方も多かったようで、「リアルタイムなので見えた気分になれた」と喜んでくれる方もいました。それでも時間と共に低空に下がってきて、さらに雲がどんどん濃くなってきます。結局途中から参加された方は見ることができなくて申し訳なかったです。
そんなことを考えていた次の日の日曜日、SCWの予測によると富山は曇りの予報。でも19時頃に外に出てみるとかなり晴れています。この時GPVを確認すると富山は晴れの予報。少し差があるようです。
とにかく彗星方向も結構見えそうなので、夕食を急いでとって車で5分くらいの河川敷に向かいました。日食を撮影した場所です。到着してすぐに昨日と同じセットアップで設置。ものの5分とかかりません。SharpCapで見えることを確認し、Zoom会議を立ち上げて、すぐにTwitterで呼びかけます。
最初は彗星のテイルまで綺麗に見えていたのですが、途中からどんどん雲が厚くなり、最後は核さえも全く見えなくなってしまいました。それでも夏の大三角はある程度まで見えてましたし、南の天の川中心付近も見えていました。北西方向があまり良くなかったみたいです。下の写真はZoom中の様子ですが、もうかなり炙り出した状態で、かろうじてテイルまで見えています。
ちなみにこの時点では、肉眼ではこの方向には星も何も全く見えません。双眼鏡で見ても彗星の核も他の星も全く見えませんでした。それでも炙り出してしまう電視観望はやはり強みがあると思います。
さて、高度的にはまだ見えているはずなのですが、結局雲に隠れてしまって、さすがの高感度CMOSカメラでもどう炙り出しても核さえも見えなくなってしまったので、ここで終了としました。22時前くらいだったでしょうか。次の日もが仕事なので、あまり遅くならずちょうど良かったです。
電視観望も、それを中継するのもとても面白かったです。まだ見えてない人が「見た気分になれた」と言ってくれるのを聞くととても嬉しいです。晴れてくれたらもう一度くらい挑戦したいです。
できれば子供に参加して欲しいです。もちろん本当は肉眼で見て欲しいのですが、spicaさんが会議中に話してくれましたが、東京とかの明るいところでは流石に肉眼で見るのは難しいようです。双眼鏡が一つあれば結構な市街地でも見えると思うのですが、低倍率の双眼鏡でないと初めての人はなかなか場所がわからないかもしれません。実は星座ビノが低倍率で視野が広くて良かったりするんですよね。
ネオワイズ彗星の見頃もあと1週間くらい。悔いのないように楽しみたいです。
電視観望でネオワイズ彗星を見てみる
今回は簡単な電視観望なのですぐに準備は整います。1回目の撮影の時に焦っていて見つからなかったカメラアダプターも、今回はきちんとどこにあるか確認しておいたので、すぐにカメラとレンズは説明できました。赤道儀も経緯台も使わずの普通の三脚にカメラを乗せるだけなので、こちらもトランクから出してすぐにセットできます。
思い立ってから5分後には画面上に彗星が写りました。機材は一番シンプルなASI294MCにNIKKORの50mm F1.4レンズで以前やった広域電視観望にあたります。QBPなどのフィルターは入れていません。実際に見てみた画面がこちら。
ダストテイルはもちろん、うっすらですがイオンテイルもリアルタイムで写っています。思ったよりも見えます。さすが超高感度CMOSカメラでの電視観望です。
彗星周りと下のほうにも霞んで見えるのは雲です。22時近いですが撮影するにはすでに状況が厳しくなってきているのがわかります。
ネオワイズ彗星を中継できるかも
それでも高感度カメラのおかげか、うまく見えたことに気を良くした私は、突然Zoom中継できないか思い立ちました。遠征先ですが、iPhoneのテザリング機能を使えばなんとかなるかもしれません。
ところが、最初に繋いだSURFACE PCがなぜかiPhoneまでは繋がるのですが、インターネットに繋がりません。5分くらい格闘して時間もないので諦めて、予備というかメイン機に入っているBootCampのWindowsを立ち上げ、新たにカメラをつなぎ変えてドタバタしながらなぜかこちらはすんなりとインターネットにつながりました。
その後、Zoomの会議室を準備し、すぐにTwitterで「彗星が沈むまでの短時間ですが」と断って呼びかけました。この時点で22時くらいだったと思います。すぐに何人かの方が参加してくれて、まだかろうじて尾っぽが見える状態でした。全国的にはそこまで晴れたわけではなく、この日見えなくて諦めた方も多かったようで、「リアルタイムなので見えた気分になれた」と喜んでくれる方もいました。それでも時間と共に低空に下がってきて、さらに雲がどんどん濃くなってきます。結局途中から参加された方は見ることができなくて申し訳なかったです。
彗星は見えなくなってしまいましたが、何人かの方が参加してくれました。
- baibaiさんがかなりはじめから参加してくださって、無事に尾っぽも見てもらいました。電視観望も中継で見るのも初めてだったとのことです。
- シベット さん、タカsiさん、nagahiroさんも入ってくれました。特に関西勢のみなさんが天気が悪くて見えないとぼやいていました。
- ケニ屋さんが時間が合わずに入れなかったようで、中継が終了してから入ってくれていたようです。水星が見えている時間も短く、短時間での中継だったので申し訳ありませんでした。
2回目の電視観望
そんなことを考えていた次の日の日曜日、SCWの予測によると富山は曇りの予報。でも19時頃に外に出てみるとかなり晴れています。この時GPVを確認すると富山は晴れの予報。少し差があるようです。
自宅から見た北西の空。
とにかく彗星方向も結構見えそうなので、夕食を急いでとって車で5分くらいの河川敷に向かいました。日食を撮影した場所です。到着してすぐに昨日と同じセットアップで設置。ものの5分とかかりません。SharpCapで見えることを確認し、Zoom会議を立ち上げて、すぐにTwitterで呼びかけます。
- starstyleさんが仕事中にも関わらず参加してくれました。さすがに仕事中はマイクでは話せなかったみたいです。
- 昨日に続き、タカsiさんがお子さんと一緒に参加してくれました。
- 以前大晦日の電視観望でご一緒した智さんが参加してくれました。智さん自身も次の日広角で電視観望をしてみて見事にネオワイズも見えたそうです。双眼鏡だと厳しかったかもとのこと。やはりCMOSカメラは高感度で、ざっくり探すだけでも有効かもしれません。
- staruzさん、三河のほうで電視観望をやりたいということで、α7Sがいいのか、ASI294MCがいいのか迷っていました。あとで、違いが多少説明してあるこのページをお勧めしておきました。
- 昨日間に合わなかったケニ屋さんが参加してくれました。
- CANPでお会いしたMatsuokaさんも入ってくれていたようですが、マイクの調子が悪いのか会話はできず残念でした。
- spicaさんがお子様と一緒に参加してくださいました。親子で宇宙のことが大好きとのことでした。テカポのライブ中継の後に参加してくれたようです。東京からだとなかなか見えないそうです。でも残念ながらちょっと参加するのが遅くて、彗星が雲に隠れてしまい見せることができず、申し訳なかったです。その代わり少しだけ天の川を見てもらいました。
- 他にも結構な人数の方、入れ替わりで十数人は入ってくれたかと思います。フォローし切れていない方もいると思いますが、申し訳ありません。
最初は彗星のテイルまで綺麗に見えていたのですが、途中からどんどん雲が厚くなり、最後は核さえも全く見えなくなってしまいました。それでも夏の大三角はある程度まで見えてましたし、南の天の川中心付近も見えていました。北西方向があまり良くなかったみたいです。下の写真はZoom中の様子ですが、もうかなり炙り出した状態で、かろうじてテイルまで見えています。
ちなみにこの時点では、肉眼ではこの方向には星も何も全く見えません。双眼鏡で見ても彗星の核も他の星も全く見えませんでした。それでも炙り出してしまう電視観望はやはり強みがあると思います。
無事に終了
さて、高度的にはまだ見えているはずなのですが、結局雲に隠れてしまって、さすがの高感度CMOSカメラでもどう炙り出しても核さえも見えなくなってしまったので、ここで終了としました。22時前くらいだったでしょうか。次の日もが仕事なので、あまり遅くならずちょうど良かったです。
電視観望も、それを中継するのもとても面白かったです。まだ見えてない人が「見た気分になれた」と言ってくれるのを聞くととても嬉しいです。晴れてくれたらもう一度くらい挑戦したいです。
できれば子供に参加して欲しいです。もちろん本当は肉眼で見て欲しいのですが、spicaさんが会議中に話してくれましたが、東京とかの明るいところでは流石に肉眼で見るのは難しいようです。双眼鏡が一つあれば結構な市街地でも見えると思うのですが、低倍率の双眼鏡でないと初めての人はなかなか場所がわからないかもしれません。実は星座ビノが低倍率で視野が広くて良かったりするんですよね。
ネオワイズ彗星の見頃もあと1週間くらい。悔いのないように楽しみたいです。
コメント
コメント一覧 (10)
もし、もう一度、彗星を電視観望する機会に恵まれましたら、今度はもう少し焦点距離の長い対物でコマの拡大をやってみたいと思っています・・・が、当地は少なくとも向こう一週間くらいはダメそうです。
シベットさん、実は今も電視観望でネオワイズ彗星見ようとしてます。ほんの一瞬だけ雲を越して尾っぽの一部まで見えましたが、その後はさらに雲が厚くなってしまい、全く見えなくなりました。
でも外に出てもわかるのですが、はっきり言ってとてもじゃないけど見る気にならないくらいの雲でも、多少なりとも見えてまう電視観望は改めてすごいと思いました。さすがに今日はもう中継するのも諦めましたが、もう少し見える時にまたやりたいと思います。
鍬田かおるさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
次回いつ中継するかは未定なのですが、富山の天気が良くてネオワイズ彗星が見えるならまたやってみたいと思っています。時間的には見えるのは19時半くらいから、最大22時半くらいまでなのですが、天気によるのでアナウンスがギリギリになってしまっていつも申し訳なく思っています。
ご質問のZoomですが、Twitter上でアドレスを流しますので、そこにアクセスしてもらえれば自動的にZoomのアプリがインストールされるはずです。WindowsでもMacでもiPhoneやiPad、Androidでもアクセスできるはずです。見るだけならもちろんアプリは無料です。もし心配ならば、あらかじめZoomを先にインストースしておいても構いません。
おそらく連休中はずっと天気が悪そうなので中継も難しいと思います。連休開けて天気がいい時、おそらくまだしばらくは彗星のテイルも見えるはずなので、その時には中継したいと思います。
でも電視観望はかなり強力で、肉眼でも見えないくらいの雲でもある程度までならそれを突き抜けて彗星が見えます。雲が暑すぎると流石にダメなのですが。なので、連休中でも雲が薄くて見えそうならガンガン中継します。なので、午後7-8時くらいの私の投稿
https://twitter.com/hoshizoloveblog
に気をつけていてもらえるといいかもしれません。
もし見えにくいとかあったらTwitterでDMを送ってください。できるだけお答えします。
ところでもしかしたらスマホでつないだ時に応答できなくてご迷惑をおかけしたかもしれません。スマホでZOOMにつないだ経験がなく、操作がうまくできないためですがお許しください。つくづく電視観望のポテンシャルの高さを思いしらされました。天気の回復が待たれます。
ケニ屋さん、こんにちは。
「大した彗星じゃあないと思うことにしよう。」説も各所で聞くので、本当に見えていないところもまだまだ多いのかと思います。
つくづくこの彗星が梅雨時でなかったらもっともりあがるのになあと思います。
おそらくデジタル上で炙り出すことができるようになってから北半球では初の大きな彗星なので、画像処理のしがいもあるのかと。できるなら毎日でもみていたいですが、梅雨が恨めしいです。
天気が少しでも見込みがあるならまた電視観望しますが、予報では今晩もダメそうです。夜中の0時過ぎだと少し天気もいいみたいですが、時間的には沈んでしまっているので遅すぎますね。
夜間の飛行機に乗って窓から見たい。そんな心境です。。。
今後 高度があがっていくのはいい傾向ですが、月齢が大きくなって
せっかく晴れても淡い尾(特にイオンテール)が見えないように思います。なので・・・上弦までか、満月数日後が好適かと思っています。
nakさんこんばんは。
富山厳しいですよね。まあ、全国的に厳しいみたいなので仕方ないのですが。
そう、月がだんだん明るくなってくるんですよね。CBPを手に入れたので、晴れてくれれば月明かりでも多少マシかもしれません。それでも晴れてくれたらの話です。
満月後もまだテイルはあるみたいなので、やはりその頃に期待かもしれません。
ただし、400nm前後の光害も通すので、コントラストがどこまで向上するかが懸案になるでしょうか。
作例を楽しみにしています!
シベットさんこんばんは。実は彗星よりは青雲の青を出したくて手に入れました。でも全然晴れません。晴れたらまた検証します。今しばらくお待ち下さい。