久しぶりの太陽です。記事としては3.5nmのHαフィルターの記事以来でしょうか。でも実は太陽撮影はちょくちょくやっています。ただ太陽活動があまり活発でなく、絵的にぜんぜん面白くないので、記事にするに至っていません。
今年のゴールデンウィークはなかなか外に遊びに行ける状況でもなく、遠征撮影もままならないのでZoomで中継をしたりしてましたが、後半は天気もあまり良くないので、庭撮りも諦めていました。5月4日、この日も天気予報は曇りで期待していませんでしたが、午前中外を見ると珍しいくらいの綺麗な青空が広がっていました。透明度は良さそうですが、少し雲もあるので短時間なら太陽撮影できるかなと気楽に機材を出してみたら、東南方向に大きなプロミネンスが見えました。
晴れてる合間にすぐに撮ってしまおうと、午前11時半頃から撮影を始め、一度5000フレームほどのファイルを保存したのですが、風が強かったせいか、シンチレーションがたまたま悪かったのか、処理してみると写りはイマイチ。その後12時近くのわずか400フレームのファイルの方がはるかに細部が出ます。多分風がおさまったせいだと思っています。それを処理したのが下の画像です。
珍しくちょっと大きめのプロミネンスで、きちんと輪になっているのがよくわかります。シンチレーションも悪くなく、細部もよく出ています。
今回、細部を出すのにSharpen AIを使っています。かなり強力なシャープツールなので、擬似線が出てしまう可能性は否定できません。それでも元のファイルの出来が悪いといくらやっても綺麗に出ないこともまた事実で、やはりどんなソフトでも引き出せる限界はあるようです。AIと言えども万能ではないことは言うまでもありません。
上の画像の擬似カラー版です。
さて、今回の目玉はこのプロミネンスのタイムラプス動画です。上のを撮影した後、まだ晴れが続いていたので、同じ構図で連続して撮影してみました。上の画像を撮影したときから30分くらい後の5月4日12時32分から12時50分までになります。
撮影条件は上の静止画の時と同じで、1分おきに5秒間撮影しています。約400フレーム撮影できるのは同じで、そのうちの240フレームをスタックしています。19分間ぶんの画像19枚でgifアニメーションを作っています。19枚で止まってしまったのは、これ以降は曇ってしまったからです。
最初短い時間しか撮影できなかったので全く期待していませんでした。せいぜい画像処理方法を試そうというくらいです。でも実際に動画にしてビックリです。
およそ20分の間ですが、細かいところがかなり動いていることがわかります。こんなに速く動いているとは想像していませんでした。これを見ると1分おきでもギリギリな間隔なくらいです。ここまでプロミネンスの動きが見えると相当面白くなってきます。
先にTwitterでテスト動画を公開したのですが、160いいねを記録し、TSA-120購入の時の言い値の数を超えて過去最高となりました。そもそも太陽関連の記事はマイナーなせいか、これまでも人気があまりなかったのでこの反応には驚いています。やはりこれだけ活発に太陽が動いているというのはインパクトがあるのでしょう。
ちなみに、その日のSDOの動画がここにあります。
時刻がUTCで表されているのでこの動画の最初の方、5月4日の午前3時半くらいのときのものが今回撮影したタイムラプス動画に相当します。SDOはこのページを見てもわかるように衛星なので、地上から撮影しているアマチュアでは到底太刀打ちすることはできません。それでも時間分解能ではそこそこ検討しているのではないでしょうか?今後、もっと長い時間撮影してみたいと思っています。
さて、太陽のタイムラプス映像ですが、これまで記事にしたものもあれば、
撮影だけして記事にしていないものもいくつもあり、実は結構な回数に挑戦しています。
やっと今回、短い間隔で多数枚撮影して、うまく最後まで画像処理する過程を確立することができました。その方法ですが、結構複雑で記事にすると長くなりそうで、未だにてこずっています。次の記事に独立して書こうと思います。多分明日くらいにはアップできると思いますので、今しばらくお待ちください。
タイムラプスの撮影時の風景です。撮影は始まってしまえばリモートで部屋の中から画面を見ることができます。娘が目の前でギターを弾いています。ギターがうるさい中、頼むから曇らないようにと祈っていました。
晴れ間にパッと見た太陽に大きなプロミネンスが!
今年のゴールデンウィークはなかなか外に遊びに行ける状況でもなく、遠征撮影もままならないのでZoomで中継をしたりしてましたが、後半は天気もあまり良くないので、庭撮りも諦めていました。5月4日、この日も天気予報は曇りで期待していませんでしたが、午前中外を見ると珍しいくらいの綺麗な青空が広がっていました。透明度は良さそうですが、少し雲もあるので短時間なら太陽撮影できるかなと気楽に機材を出してみたら、東南方向に大きなプロミネンスが見えました。
晴れてる合間にすぐに撮ってしまおうと、午前11時半頃から撮影を始め、一度5000フレームほどのファイルを保存したのですが、風が強かったせいか、シンチレーションがたまたま悪かったのか、処理してみると写りはイマイチ。その後12時近くのわずか400フレームのファイルの方がはるかに細部が出ます。多分風がおさまったせいだと思っています。それを処理したのが下の画像です。
- 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
- エタロン: Coronado P.S.T.
- 赤道儀: Celestron CGEM II
- カメラ: ZWO ASI290MM
- 撮影ソフト: FireCapture
- 撮影時間: 2020/5/13 11:57
- 撮影条件: ゲイン440、露光時間12.5ms、400フレーム撮影し320フレームをスタック
- 画像処理: AS3にてスタック、ImPPGで細部だし、Sharpen AIで処理。
今回、細部を出すのにSharpen AIを使っています。かなり強力なシャープツールなので、擬似線が出てしまう可能性は否定できません。それでも元のファイルの出来が悪いといくらやっても綺麗に出ないこともまた事実で、やはりどんなソフトでも引き出せる限界はあるようです。AIと言えども万能ではないことは言うまでもありません。
上の画像の擬似カラー版です。
プロミネンスのタイムラプス動画
さて、今回の目玉はこのプロミネンスのタイムラプス動画です。上のを撮影した後、まだ晴れが続いていたので、同じ構図で連続して撮影してみました。上の画像を撮影したときから30分くらい後の5月4日12時32分から12時50分までになります。
撮影条件は上の静止画の時と同じで、1分おきに5秒間撮影しています。約400フレーム撮影できるのは同じで、そのうちの240フレームをスタックしています。19分間ぶんの画像19枚でgifアニメーションを作っています。19枚で止まってしまったのは、これ以降は曇ってしまったからです。
最初短い時間しか撮影できなかったので全く期待していませんでした。せいぜい画像処理方法を試そうというくらいです。でも実際に動画にしてビックリです。
およそ20分の間ですが、細かいところがかなり動いていることがわかります。こんなに速く動いているとは想像していませんでした。これを見ると1分おきでもギリギリな間隔なくらいです。ここまでプロミネンスの動きが見えると相当面白くなってきます。
先にTwitterでテスト動画を公開したのですが、160いいねを記録し、TSA-120購入の時の言い値の数を超えて過去最高となりました。そもそも太陽関連の記事はマイナーなせいか、これまでも人気があまりなかったのでこの反応には驚いています。やはりこれだけ活発に太陽が動いているというのはインパクトがあるのでしょう。
ちなみに、その日のSDOの動画がここにあります。
時刻がUTCで表されているのでこの動画の最初の方、5月4日の午前3時半くらいのときのものが今回撮影したタイムラプス動画に相当します。SDOはこのページを見てもわかるように衛星なので、地上から撮影しているアマチュアでは到底太刀打ちすることはできません。それでも時間分解能ではそこそこ検討しているのではないでしょうか?今後、もっと長い時間撮影してみたいと思っています。
撮影方法と画像処理については次回解説
さて、太陽のタイムラプス映像ですが、これまで記事にしたものもあれば、
撮影だけして記事にしていないものもいくつもあり、実は結構な回数に挑戦しています。
やっと今回、短い間隔で多数枚撮影して、うまく最後まで画像処理する過程を確立することができました。その方法ですが、結構複雑で記事にすると長くなりそうで、未だにてこずっています。次の記事に独立して書こうと思います。多分明日くらいにはアップできると思いますので、今しばらくお待ちください。
おまけ: 撮影風景
タイムラプスの撮影時の風景です。撮影は始まってしまえばリモートで部屋の中から画面を見ることができます。娘が目の前でギターを弾いています。ギターがうるさい中、頼むから曇らないようにと祈っていました。
コメント
コメント一覧 (4)
ケニ屋さん、こんばんは。
この間のシベットさんのZoomでは初顔合わせでしたね。
これからもよろしくお願いいたします。
太陽早く活動期が来て欲しいです。昔のすごかった時の様子、もう羨ましいです。
もう準備して2年くらい経ちます。
その間黒点も何度かみましたが、昔のもの比べると格段に小さなもののようです。
一度でいいので、フレアクラスのものを見てみたいです。
ふと思ったのですが、光球面の模様が渦巻いているのとかもアニメーションにできるのでしょうか? あれってそこまで動きは速くない?
あと、このアニメを見て宇宙戦艦ヤマトが波動砲でプロミネンス(作中では「コロナ」)を吹き飛ばしたシーンを思い起こした方も多かったとか?
ありがとうございます。
細かい手法は今書いています。8割方書けたので、今晩か明日には公開しようと思っています。
でも自分で言うのもなんですが、撮影も処理も結構大変です。それでも太陽アニメに挑戦してくれる人がどんどん増えてくると嬉しいです。
大きな黒点とかがあると動きもよく見えると思います。
もちろん、分解能にもよります。口径が大きかったり、シンチレーションがいいと細かいところも見えて、より速い動きも見えると思います。
もっと口径を大きくして分解能を上げて、いつかベナール対流を高解像度で動く様子を写すのが夢です。
あ、私ヤマトもガンダムも何故か全くのめり込めなくて、当時大流行した時の現役世代のはずなのに全くついてけませんでした。
キャラとかロボットの名前を覚えるのが苦手なのです。
未だに人の名前と顔を覚えるのが苦手なのが続いていて、以前会った人なのに忘れてしまって、失礼なことを言ってしまうとかが良くあり、いつも申し訳なく思ってます。
芸能人の顔も名前も全然覚えられなくて、子供たちに呆れられています。
鏡筒とかの名前はすぐに覚えられるのに、なんでなのでしょうか。
もし失礼なことを言った時は、すみませんがお許しください。