先日撮影した、ジェットが出ていた活動領域が表面に出てきて、今週は黒点が見えています。平日はなかなか撮影はできないので、週末の土曜日、天気は昨晩からものすごい快晴。雲一つなく、透明度もかなり高い絶好の太陽撮影日和となりました。
昨晩牛岳に行っていて、結局寝たのが午前4時と遅かったにもかかわらず、太陽が気になって結局8時には起きてしまいました。朝ごはんもそこそこにさっそく撮影準備です。いつもの太陽器材ですが、一応記録の意味も兼ねて書いておきます。
この器材だと、準備から撮影開始まで30分程度で、もう手慣れたものです。
準備完了後さっそくPCの画面で確認すると、黒点がすぐに目に飛び込んできます。ざっと回るとプロミネンスも少し出ていましたが、今日はまずは黒点です。以前も小さな黒点は撮影していますが、こんなにはっきり大きく出ているのは初めて見ます。
撮影も滞りなくうまくいって、処理をしたらモノクロ段階でも結構すごい細かい模様が出てきてちょっと興奮気味でした。疑似カラー化した完成画像をとりあえず示します。
端の方のエタロンがうまく働いていない、ボケてしまっているところはトリミングしています。それでも黒点周りは口径10cmの解像度がいかんなく発揮できていて、かなりの分解能で撮影できています。
今回撮影で特に気を使ったことは、露光時間5msecで5000枚撮影して、そのうち上位20%を使用したこと。予備で10ms、1000枚、上位40%などの設定でも10ショットくらい撮影したのですが、明らかに差が出ました。特に、5msecにしたのは効いていて、10msec、5000枚、上位20%としたのと比べても明らかな差が出ました。
両者を比較してみます。ともにImPPGでの処理を終えた段階です。
AS3!の設定は全く同じ、ImPPGの設定はストレッチで明るさをそれぞれ同じくらいにしたこと以外は全く同じです。時間をおいてなので、エタロンの角度は少し違うかもしれません。それを除いても、露光時間が変わるだけで解像度にかなりの違いがあることがわかると思います。実際にはずっと10msecで撮っていたのですが、最後に一応5msecで撮っておこうとしたのが吉と出ました。
また、最初のカラー写真と比べることでどれくらいトリミングしているかもわかるかと思います。
蛇足になるかもしれませんが、プロミネンスも少し出ていたので載せておきます。まず西側にたくさんプロミネンスが出ています。今回は結構薄いのまであぶりだしてみました。
南東にも一本。
短時間の撮影でしたが、黒点とプロミネンスでもうおなかいっぱいの気分です。
昨年から始めた太陽撮影で、とうとう今回は念願だった大きな黒点を撮影することができ、かなり満足です。立山を見るとすごくよく見えたので透明度もよかったのかと思います。停滞期はもう終わるはずなので、これからは太陽活動が活発になってくれると嬉しいです。
次はいよいよ、あのいわくつきの20cm太陽望遠鏡を復活させることでしょうか。
撮影器材
昨晩牛岳に行っていて、結局寝たのが午前4時と遅かったにもかかわらず、太陽が気になって結局8時には起きてしまいました。朝ごはんもそこそこにさっそく撮影準備です。いつもの太陽器材ですが、一応記録の意味も兼ねて書いておきます。
- 鏡筒: 国際光器マゼラン102M、口径102mm、焦点距離1000mm、F10 アクロマート
- エタロン: Coronado P.S.T.
- 赤道儀: Celestron CGEM II
- カメラ: ZWO ASI290MM
- 撮影ソフト: SharpCap 3.2 (64bit)
- 撮影時間: 2019/4/13 8:45頃から10時00分頃まで、モノクロ16ビットのser形式で15本、それぞれ10ms x 1000フレーム x 12本, 10ms x 5000フレーム x 1本, 5ms x 1000フレーム x 1本, 5ms x 5000フレーム x 1本、ゲインはそれぞれサチらない範囲で最大
- 画像処理: AS3にてスタック。ImPPGで細部だし、PhotoshopCCで疑似カラー化と後処理。
この器材だと、準備から撮影開始まで30分程度で、もう手慣れたものです。
太陽黒点
準備完了後さっそくPCの画面で確認すると、黒点がすぐに目に飛び込んできます。ざっと回るとプロミネンスも少し出ていましたが、今日はまずは黒点です。以前も小さな黒点は撮影していますが、こんなにはっきり大きく出ているのは初めて見ます。
撮影も滞りなくうまくいって、処理をしたらモノクロ段階でも結構すごい細かい模様が出てきてちょっと興奮気味でした。疑似カラー化した完成画像をとりあえず示します。
端の方のエタロンがうまく働いていない、ボケてしまっているところはトリミングしています。それでも黒点周りは口径10cmの解像度がいかんなく発揮できていて、かなりの分解能で撮影できています。
今回撮影で特に気を使ったことは、露光時間5msecで5000枚撮影して、そのうち上位20%を使用したこと。予備で10ms、1000枚、上位40%などの設定でも10ショットくらい撮影したのですが、明らかに差が出ました。特に、5msecにしたのは効いていて、10msec、5000枚、上位20%としたのと比べても明らかな差が出ました。
両者を比較してみます。ともにImPPGでの処理を終えた段階です。
露光時間5ミリ秒、5000枚、うち20%を使用。
露光時間10ミリ秒、5000枚、うち20%を使用。
AS3!の設定は全く同じ、ImPPGの設定はストレッチで明るさをそれぞれ同じくらいにしたこと以外は全く同じです。時間をおいてなので、エタロンの角度は少し違うかもしれません。それを除いても、露光時間が変わるだけで解像度にかなりの違いがあることがわかると思います。実際にはずっと10msecで撮っていたのですが、最後に一応5msecで撮っておこうとしたのが吉と出ました。
また、最初のカラー写真と比べることでどれくらいトリミングしているかもわかるかと思います。
プロミネンス
蛇足になるかもしれませんが、プロミネンスも少し出ていたので載せておきます。まず西側にたくさんプロミネンスが出ています。今回は結構薄いのまであぶりだしてみました。
南東にも一本。
短時間の撮影でしたが、黒点とプロミネンスでもうおなかいっぱいの気分です。
まとめ
昨年から始めた太陽撮影で、とうとう今回は念願だった大きな黒点を撮影することができ、かなり満足です。立山を見るとすごくよく見えたので透明度もよかったのかと思います。停滞期はもう終わるはずなので、これからは太陽活動が活発になってくれると嬉しいです。
次はいよいよ、あのいわくつきの20cm太陽望遠鏡を復活させることでしょうか。
コメント
コメント一覧 (2)
自分も昨日の快晴で待ちきれず、職場に機材を持ち込んで、太陽フィルターでの撮影をしてしまいました。
Samさんのを見ると、太陽望遠鏡が欲しくなって右手の人差し指がピクピクしてしまいます。
りっくんさんありがとうございます。やっと大きな黒点見ることができました。解像度もまあ満足です。すでに口径で解像度が制限されていることはわかっているので、もしかしたらもう一段階バージョンアップするかもしれません。
職場での観測ですか、羨ましい。と言いながら私も、太陽機器の持ち込みを一時期本気で考えました。PSTだけだったら多分よかったんです。でも魔改造後大きくなってしまってからはさすがに目立ちすぎるので諦めました。