とうとう彗星に手を出してしまいました。

タイトルにもある通り、実はこれが生まれて初めて見た彗星になります。いつかはやってみたいと思っていましたが、これまで彗星はほとんど興味がなかったので、今回の46Pの盛り上がりはいい機会になりました。

冬型の天気でここ最近ずっと天気が良くなくて、週末も全く期待していなかったのに、なぜか土曜日12月15日は昼間も夜の天気予報もずっと晴れ。どうせ次の日はダメという予報(実際朝から曇りでした)だったので、この日しかないなら何か撮ろうと思って、せっかくだから地球最接近が次のに日になるウィルタネン彗星と、極大日が前日だったふたご座流星群を狙おうと決めました。


とりあえず今回はウィルタネン彗星2枚です。一つはNIKKOR-S 50mm f/1.4をf/4.0にして、アダプターでASI294MCに取り付けたものです。広角にしてヒアデスとプレアデスを入れてみました。赤、青、緑の対比が綺麗です。

integration_DBE1_PCC_AS
富山県富山市, 2018年12月15日21時11分
ASI294MC + NIKKOR 50mm f1.4を4.0で使用 + CGEM赤道儀
露出30秒x30枚 総露出15分 
PixInsight、Photoshop CCで画像処理

60枚以上撮影したのですが、実際に使ったのは30枚です。30枚に制限したのはこれ以上重ねると核の移動が目立ってしまうからです。流石に使ったのがオールドレンズだけあって無理も多く、4隅はコマがひどいです。50mmくらいのいいレンズも欲しくなってしまいます。



もう一枚はFS-60QにEOSの6Dをつけて、30秒x20枚で10分くらいの露光になります。こちらはPixInsightで彗星の核を基準に重ねました。

integration_SA_CA_DBE_stretched_cut
富山県富山市, 2018年12月16日0時54分
FS-60Q + CGEM赤道儀
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出30秒x20枚 総露出10分 
PixInsight、Photoshop CCで画像処理

この時はまだテールが見える可能性があるなんてこれっぽっちも思ってなくて、10分間でも十分かと思っていたので、撮影したのは本当にこれだけでした。核を基準にスタックできると知っていたら、もっと長い時間撮影していたかもしれません。周りの恒星を流れなくする方法もあるようなのですが、かなりややこしそうなので、今回は見送りました。

処理のついでに、PixInsightのBlinkを使って、10分間分の20枚を動画にしてみました。10分でも結構移動していくのがあらためてよくわかります。



今回、彗星を見るのも撮影するのも初めてということで、とりあえず撮ってみた感が強いのと、あまりに寒くて自宅からの撮影にしたのでそれほど暗い空ではないため、テールはどう処理しても見ることができませんでした。テールを出すためにはどうやら分子雲が映るくらいでないとダメみたいです。光害もひどいでしょうし、露光時間も全く足りないということを後で知って、彗星を撮るのも星雲を取るのも必要なものは同じだと思い知らされました。他のFacebookや天リフでアップされている素晴らしいテールを見ていると羨ましくなってきます。いやー、彗星なめてました。さっそくリベンジしたくなってきました。また晴れてくれないかなあ。


あと、ふたご座流星群ですが、月が沈んでカメラを仕掛けて寝てしまいました。EOS 6Dに広角のSMAYANG 14mm F2.8をつけて30秒露光で撮り続けたのですが、流星が写ったのは139枚中わずか2枚。ここでアップする価値があるかわからないくらい小さなもので、雲がかかっているせいもあって、写真の中のどこに写っているか探すのも大変なので、トリミングしてみました。

20181216-IMG_2223 cut

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しかも途中から薄雲が広がってきたりで、流星群の方は大した結果は得られませんでした。途中起きて見に行ったら寒くて電池切れになっていたのと、薄雲が目で見ても広がっていたので、これで撤収としました。 


テールは見えなかったなど、いろいろ不満な点もありましたが、それでも初めての彗星です。あんな綺麗な緑色が出るとか、結構移動するとか、画像処理もこれまでと違い、かなり楽しむことができました。

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