今回、9月23、24日に行われた「星をもとめて」に参加してきました。星を始めた一昨年はまだこの星まつり自身認識できていなくて、昨年やっとこんなのもあるのかと思っていたら台風で中止。なので今回が晴れて初参加となりました。
23日の朝早く起きてみると富山は一面の青空。これは期待できそうと荷物を詰め込み出発です。今回は中二の娘のNatsuと二人での参加。小六の息子のSukeは直前まで行くと言っていたのですが、風邪気味だったのと宿題が残っているとのことで、前日に「行かない」と言い出しました。妻は行きたいのか行きたくないのか、興味はありそうでしたが、現地の勝手もよくわからないので、今年私が下見をしてから、もしよければ来年行くということになりました。 富山方面からは、敦賀で「舞鶴若狭道」に入り舞鶴方面に抜けて、舞鶴から少し行って「京都縦貫道」に入るとほとんど渋滞なくたどり着くことができました。それでも4時間くらいのドライブです。ただし、最寄りの園部ICで下道に降りた後が結構道幅が狭くて、途中すれ違うのが大変なところも何箇所かありました。おそらく日本海側から来る人はあまり想定していなくて、大阪、京都市内からのお客さんがメインなのかと思います。
富山であれだけ晴れていたのに、会場に近づくにつれだんだん雲が多くなってきました。会場到着後、案内のスタッフの方に望遠鏡を持って来たことを伝えると、望遠鏡エリア駐車場に案内されます。 お昼の12時過ぎ頃に到着だったでしょうか、まだ車も5-6台ほどで場所も選びたい放題です。例年この時間帯だと結構混んでいるはずで、昨年が台風で中止だったことと、当日の天気が曇りでよくなかったこと、あとおそらく同日に同じ京都で開催された「宙フェス」にも一部流れたのではというので、お客さんの出足が遅かったのではないかと聞きました。
会場は、京都府立るり渓自然公園の中にある「るり渓温泉」というリゾート施設の奥の駐車場と敷地を使っているようです。施設の方は随分と立派で、宿泊はもちろん日帰り入浴もあるため、他の星まつり会場と比べても圧倒的に便利です。周りにコンビニなどの店はないのですが、レストランもあり食べるのに困ることもありません。キャンプ場もありますし、最近はやりのグランピングや、屋外バーベキューレストランもあります。温泉とプールだけなら非常にリーゾナブルな値段ですが、そこに少し料金を追加すると館内の例えばマンガを読んだりできる休憩所なども利用できるようになるみたいです。実際に入っていないのでよくわからないのですが、これなら家族で来ても充分楽しめそうですし、いっそのこと星まつりに合わせて、キャンプ場や豪華に宿の方に泊まってしまってもいいかもしれません。Natsuは温泉だけは次の日の朝に入って、かなり良かったと言っていました。レストランも普通に食べれる良心的な値段で、とても美味しかったです。
星まつり会場は胎内、原村、福島と比べると少しこじんまりしています。ブースの数もちょっと少ないでしょうか。お客さんの数もそこまで多くないので、そのぶ分各ブースもじっくり見えて、掘り出し物に出会う確率も増えます。私も到着して早速のお買い物です。スタッフが販売しているところでいくつか買い物をしましたが、販売担当の方がこのブログを見てくれているとのことで少し話しました。スタッフは学生が多く、阪大と府大の天文部の方達がメインで、他の関西の大学の天文サークルの方達も手伝ってくれているそうで、よく見ると確かに非常に数多くの学生らしき若い顔が見えます。学生の活気ある雰囲気は、これからのアマチュア天文界を担っていく若手が育っているという意味で、ものすごく期待が持てます。
そんな中、光害のレポートを発表している学部2年生の女の子がいたのですが、Natsuが今年の自由研究で光害について書いていたので、二人で結構ずっと、多分30分くらい話し込んでいたみたいです。いろいろ刺激を受けたみたいで「大学はうちに来ないか」とか誘われていました。Natsuは「えー、楽しそう、行きたい!」とか気楽に答えていましたが、国立大で入学するだけでも大変だということはまだ頭にはないみたいです。私も後で少し話させてもらったのですが、その子はなんと高校の時に自分で天文部を作ったとのことなのです。詳しく聞いて見ると、親がやはり星好きで、小さい頃から星を見につれて行ってもらっていて、小学生の時にVixenのポルタの反射型をお小遣いを貯めて購入、そのままずっと星好きが続いているとのことです。高校も私立ではなくて県立高校だというので、天文部があること自体非常に珍しいです。ちなみに富山県では県立高校では天文部はもう存在していないと聞いています。高校で天文部が難しい理由はいろいろあると思いますが、最近はやはり夜間に活動すること自体がなかなか認められないようです。その子もまずは星が(自分で撮影するくらい)好きな先生と仲良くなって、信頼関係を作ってから顧問になってもらったというようなことを言っていました。とにかく星が大好きで、送り夜でもめんどうを見るのが苦でなく、責任を持ってくれる先生がたまたまいたのがとてもラッキーだったと言っていました。しかも創設時には25人も一度に部員が集まったとのことで、まるで「宙のまにまに」の世界のような楽しそうな高校生活かと、ものすごく羨ましくなってしまいました。でもやはり一番熱心なその子が卒業して、最近は活動が停滞してしまってきていると、とても残念そうに話していました。熱心な生徒の入学とともに盛り上がり、卒業とともに停滞してしまうというのはどうも天文部あるあるの一つのようです。
昼間のうちは途中太陽が少し見える時があったので、改造10cm PSTを出したのですが、結局雲が切れることはほとんどなく観測は諦めました。それでも機材を出しているだけで興味を持ってくれた方が何人も声をかけてくれました。中にはこのブログを読んでくれていると言ってくれる方もいて、とても嬉しかったです。
そんな中、会場に出ていた機材はとてもユニークなものがありました。まずはあのダウエルの反射型です。口径は10cmで、F8くらいではとのことでした。ダウエルはその性能のせいか、残っていても相当改造されてしまっているものばかりとのことなのですが、ここにあるのはほとんどオリジナルに近いもので、非常に貴重なものだそうです。集まって来た方たちの間で、高橋製作所と日野金属工業とダウエルの値段の話題になって、その当時は同じクラスでそこまで値段の差はなかったのではないかという話になりました。全部5-6万円台、高橋が少し高かったが一番正解だっと言っていました。でも今となってはダウエルが一番貴重ではと大盛り上がりに。私は結局夜に覗くことができなくて残念だったのですが、いつか旧御三家の鏡筒で星像を現在のものと見比べてみたいです。ちなみにオーナーさんによると「意外にも普通に見えてある意味がっかりかも」とのことでした。うーん見てみたいです。
今回の大目玉は口径55cmの双眼鏡でしょう。なんと口径が55cmですよ。きちんとそれが二つあるわけです。写真を見てもらった方が早いですね。もう、すごいインパクトです。これがなんと軽のワゴンに入って運ばれて来たというのだから、みんなそのことにも驚いていました。ここではコーヒーもいただいてしまいました。夜覗いて見たかったのですが、タイミングが合わずにこれも結局叶わずで非常に残念でした。
もう一つ面白かったのが、たまたま隣にいた方で、ニコンの対物レンズを多分塩ビのパイプにつけているだけの焦点距離360mmの手作り鏡筒なのですが、とにかくこの対物レンズがものすごかったです。最初のぞいた時、私の目では全く収差がわかりませんでした。詳しく聞いたところ、もともとLSIの設計の写真製版などで使われていたもので、ものすごく細かい配線を映し出す機器が解体される時に引き取ったとのことです。収差も歪みもあってはならない状況下で使われていたレンズとのことで、オーナーは無収差と自信を持って言っていました。型番のW.A.というのがポイントとのことです。
夕方、少し空がひらけてきていたので電視観望の準備をしました。最近定番のセットアップのFS-60CBにAZ-GTi、カメラはASI294MCです。最初の頃はまだ雲も多かったのですが、途中一部雲がないところも出て来て、その隙をねらい定番のM57、M27などを映し出しました。満月前日の非常に明るい月夜でしたが、それでも輝度の高い星雲などは余裕で見ることができます。言葉では聞いたことがあったが、初めて実際に電視観望を見たという方も大勢いて、結構ひっきりなしにお客さんが来ていて、皆さん驚いているようでした。
いくつか興味深い情報があります。以前電視観望のページでコメントをいただいた方で、SVBONYのSV105という格安のカメラを買ったのだが、電視観望で使えないかというものでした。たまたま会場に同じカメラを持っている方がいて、惑星を見ていたのでSharpCap上で少し設定を触らせてもらいました。すると以前まさかとコメントを返した通り、最大露光時間が500msで本当に制限されてしまうことがわかりました。なので惑星にはいいかもしれませんが、星雲星団には露光時間が少し短いかもしれません。値段が相当魅力だったのですが、少し残念です。
もう一つが、これも以前の記事でケンコー・トキナーのスカイエクスプローラー SE-AT100NでCMOSカメラで焦点がでないというコメントがあったのですが、以前八ヶ岳でうまく焦点が出ていたはずだと記憶していたので、会場のショップで本人に直接聞いてみたところ、やはり少しトリックがあって、下の写真にあるようなZWO社のロープロファイルのアダプターを使っているとのことでした。カメラ側の赤い蓋の部分から外して交換してしまうことにより、1cm近く内側に持ってこられるようになり、その結果焦点を合わせることができるようになります。
今回は知り合いの方にたくさん会うことができました。最近は星まつりに行ってももう寂しいことはありません。特に、以前志摩でご一緒したKさんがお子さんを連れて来ていて再会できたのが嬉しかったです。男の子は小学3年生とのことで、下のSukeがまだ小さかった頃のことを思い出しました。Natsuと二人で、Sukeも昔はこんなに可愛かったのになあと、しみじみ言っていました。でも3年生の子に星で興味をずっと持ってもらうのは難しくて、なぜだかしきりに帰りのことを心配していてましたが、そこがまた可愛かったです。あと、以前名古屋のSCORPIOでブログを見てくれているとお会いした方とも再会することができました。暗い中なので顔を認識することができませんでしたが、電視観望続けていらっしゃるのでしょうか。
他にもたくさんの方、特に学生さんと話すことができたのが嬉しかったです。4月に富山に来たY君も会場に来ていて、知り合いの学生同士で話していたので混ぜてもらいました。最初にスタッフ販売で対応してくれた学生さんと、もう一人他大学でしたが後輩にあたるのでしょうか、4人で0時前くらいまで話し続けていました。機材ネタが多くて、もう話が全然つきません。その後、車に戻って寝る前に少しだけアンドロメダでもと思ってみようとすると、ちょうどまた阪大のスタッフでない天文部の人たちが5人で来てくれて、そこからアンドロメダとスバル、馬頭星雲に燃える木、最後はオリオン大星雲と、午前1時半頃までずっと電視観望でした。みんなで盛り上がりながら見えるのがよっぽど面白かったみたいで「CMOSカメラ、部で買いたいな」というようなことを言っていました。
結局寝たのは午前2時頃。朝8時までぐっすり寝てしまいました。聞いたら明け方6時頃は太陽が出ていたらしいのですが、私が起きた頃にはもう雲が多くなってしまっていました。それでも改造PSTだけは出しておいて、興味がある方とはいろいろお話しすることができました。晴れたら太陽を見せると約束した昨晩の天文部の子達に、結局太陽は見せることはできませんでしたが機材だけは見てもらいました。結局雲のせいでメイン会場の朝の太陽観望の時間もあまり盛り上がらなかったのが残念でしたが、ついに最後のビンゴ大会に突入です。もう店舗もかなり閉まっていて、残っている人もあまり多くなく、スタッフの人数の方が多いくらいだったので、何かは当たりそうです。私は結局6リーチまで行った後にやっとビンゴになり、タカハシの非常袋をいただきました。Natsuも最後の最後でビンゴになり、カレンダーをいただきました。
帰りは寝不足だったので仮眠をとりながら運転し、夕飯に間に合うくらいに自宅に到着しました。非常に濃い内容で、充実した二日間でした。スタッフの皆様、素晴らしい星まつりを本当にありがとうございました。とても楽しい時間を過ごすことができました。今回だいぶん様子もわかったので、できれば来年は家族全員で参加したいと思います。でも来年まだ子供はついて来てくれるかな?
23日の朝早く起きてみると富山は一面の青空。これは期待できそうと荷物を詰め込み出発です。今回は中二の娘のNatsuと二人での参加。小六の息子のSukeは直前まで行くと言っていたのですが、風邪気味だったのと宿題が残っているとのことで、前日に「行かない」と言い出しました。妻は行きたいのか行きたくないのか、興味はありそうでしたが、現地の勝手もよくわからないので、今年私が下見をしてから、もしよければ来年行くということになりました。 富山方面からは、敦賀で「舞鶴若狭道」に入り舞鶴方面に抜けて、舞鶴から少し行って「京都縦貫道」に入るとほとんど渋滞なくたどり着くことができました。それでも4時間くらいのドライブです。ただし、最寄りの園部ICで下道に降りた後が結構道幅が狭くて、途中すれ違うのが大変なところも何箇所かありました。おそらく日本海側から来る人はあまり想定していなくて、大阪、京都市内からのお客さんがメインなのかと思います。
富山であれだけ晴れていたのに、会場に近づくにつれだんだん雲が多くなってきました。会場到着後、案内のスタッフの方に望遠鏡を持って来たことを伝えると、望遠鏡エリア駐車場に案内されます。 お昼の12時過ぎ頃に到着だったでしょうか、まだ車も5-6台ほどで場所も選びたい放題です。例年この時間帯だと結構混んでいるはずで、昨年が台風で中止だったことと、当日の天気が曇りでよくなかったこと、あとおそらく同日に同じ京都で開催された「宙フェス」にも一部流れたのではというので、お客さんの出足が遅かったのではないかと聞きました。
到着直後、昼の12時過ぎくらいのの会場。まだ人も少ないです。
会場は、京都府立るり渓自然公園の中にある「るり渓温泉」というリゾート施設の奥の駐車場と敷地を使っているようです。施設の方は随分と立派で、宿泊はもちろん日帰り入浴もあるため、他の星まつり会場と比べても圧倒的に便利です。周りにコンビニなどの店はないのですが、レストランもあり食べるのに困ることもありません。キャンプ場もありますし、最近はやりのグランピングや、屋外バーベキューレストランもあります。温泉とプールだけなら非常にリーゾナブルな値段ですが、そこに少し料金を追加すると館内の例えばマンガを読んだりできる休憩所なども利用できるようになるみたいです。実際に入っていないのでよくわからないのですが、これなら家族で来ても充分楽しめそうですし、いっそのこと星まつりに合わせて、キャンプ場や豪華に宿の方に泊まってしまってもいいかもしれません。Natsuは温泉だけは次の日の朝に入って、かなり良かったと言っていました。レストランも普通に食べれる良心的な値段で、とても美味しかったです。
親子丼とカツカレーうどん。うどんはすごい大きな器です。
星まつり会場は胎内、原村、福島と比べると少しこじんまりしています。ブースの数もちょっと少ないでしょうか。お客さんの数もそこまで多くないので、そのぶ分各ブースもじっくり見えて、掘り出し物に出会う確率も増えます。私も到着して早速のお買い物です。スタッフが販売しているところでいくつか買い物をしましたが、販売担当の方がこのブログを見てくれているとのことで少し話しました。スタッフは学生が多く、阪大と府大の天文部の方達がメインで、他の関西の大学の天文サークルの方達も手伝ってくれているそうで、よく見ると確かに非常に数多くの学生らしき若い顔が見えます。学生の活気ある雰囲気は、これからのアマチュア天文界を担っていく若手が育っているという意味で、ものすごく期待が持てます。
そんな中、光害のレポートを発表している学部2年生の女の子がいたのですが、Natsuが今年の自由研究で光害について書いていたので、二人で結構ずっと、多分30分くらい話し込んでいたみたいです。いろいろ刺激を受けたみたいで「大学はうちに来ないか」とか誘われていました。Natsuは「えー、楽しそう、行きたい!」とか気楽に答えていましたが、国立大で入学するだけでも大変だということはまだ頭にはないみたいです。私も後で少し話させてもらったのですが、その子はなんと高校の時に自分で天文部を作ったとのことなのです。詳しく聞いて見ると、親がやはり星好きで、小さい頃から星を見につれて行ってもらっていて、小学生の時にVixenのポルタの反射型をお小遣いを貯めて購入、そのままずっと星好きが続いているとのことです。高校も私立ではなくて県立高校だというので、天文部があること自体非常に珍しいです。ちなみに富山県では県立高校では天文部はもう存在していないと聞いています。高校で天文部が難しい理由はいろいろあると思いますが、最近はやはり夜間に活動すること自体がなかなか認められないようです。その子もまずは星が(自分で撮影するくらい)好きな先生と仲良くなって、信頼関係を作ってから顧問になってもらったというようなことを言っていました。とにかく星が大好きで、送り夜でもめんどうを見るのが苦でなく、責任を持ってくれる先生がたまたまいたのがとてもラッキーだったと言っていました。しかも創設時には25人も一度に部員が集まったとのことで、まるで「宙のまにまに」の世界のような楽しそうな高校生活かと、ものすごく羨ましくなってしまいました。でもやはり一番熱心なその子が卒業して、最近は活動が停滞してしまってきていると、とても残念そうに話していました。熱心な生徒の入学とともに盛り上がり、卒業とともに停滞してしまうというのはどうも天文部あるあるの一つのようです。
昼間のうちは途中太陽が少し見える時があったので、改造10cm PSTを出したのですが、結局雲が切れることはほとんどなく観測は諦めました。それでも機材を出しているだけで興味を持ってくれた方が何人も声をかけてくれました。中にはこのブログを読んでくれていると言ってくれる方もいて、とても嬉しかったです。
そんな中、会場に出ていた機材はとてもユニークなものがありました。まずはあのダウエルの反射型です。口径は10cmで、F8くらいではとのことでした。ダウエルはその性能のせいか、残っていても相当改造されてしまっているものばかりとのことなのですが、ここにあるのはほとんどオリジナルに近いもので、非常に貴重なものだそうです。集まって来た方たちの間で、高橋製作所と日野金属工業とダウエルの値段の話題になって、その当時は同じクラスでそこまで値段の差はなかったのではないかという話になりました。全部5-6万円台、高橋が少し高かったが一番正解だっと言っていました。でも今となってはダウエルが一番貴重ではと大盛り上がりに。私は結局夜に覗くことができなくて残念だったのですが、いつか旧御三家の鏡筒で星像を現在のものと見比べてみたいです。ちなみにオーナーさんによると「意外にも普通に見えてある意味がっかりかも」とのことでした。うーん見てみたいです。
今回の大目玉は口径55cmの双眼鏡でしょう。なんと口径が55cmですよ。きちんとそれが二つあるわけです。写真を見てもらった方が早いですね。もう、すごいインパクトです。これがなんと軽のワゴンに入って運ばれて来たというのだから、みんなそのことにも驚いていました。ここではコーヒーもいただいてしまいました。夜覗いて見たかったのですが、タイミングが合わずにこれも結局叶わずで非常に残念でした。
もう一つ面白かったのが、たまたま隣にいた方で、ニコンの対物レンズを多分塩ビのパイプにつけているだけの焦点距離360mmの手作り鏡筒なのですが、とにかくこの対物レンズがものすごかったです。最初のぞいた時、私の目では全く収差がわかりませんでした。詳しく聞いたところ、もともとLSIの設計の写真製版などで使われていたもので、ものすごく細かい配線を映し出す機器が解体される時に引き取ったとのことです。収差も歪みもあってはならない状況下で使われていたレンズとのことで、オーナーは無収差と自信を持って言っていました。型番のW.A.というのがポイントとのことです。
夕方、少し空がひらけてきていたので電視観望の準備をしました。最近定番のセットアップのFS-60CBにAZ-GTi、カメラはASI294MCです。最初の頃はまだ雲も多かったのですが、途中一部雲がないところも出て来て、その隙をねらい定番のM57、M27などを映し出しました。満月前日の非常に明るい月夜でしたが、それでも輝度の高い星雲などは余裕で見ることができます。言葉では聞いたことがあったが、初めて実際に電視観望を見たという方も大勢いて、結構ひっきりなしにお客さんが来ていて、皆さん驚いているようでした。
いくつか興味深い情報があります。以前電視観望のページでコメントをいただいた方で、SVBONYのSV105という格安のカメラを買ったのだが、電視観望で使えないかというものでした。たまたま会場に同じカメラを持っている方がいて、惑星を見ていたのでSharpCap上で少し設定を触らせてもらいました。すると以前まさかとコメントを返した通り、最大露光時間が500msで本当に制限されてしまうことがわかりました。なので惑星にはいいかもしれませんが、星雲星団には露光時間が少し短いかもしれません。値段が相当魅力だったのですが、少し残念です。
もう一つが、これも以前の記事でケンコー・トキナーのスカイエクスプローラー SE-AT100NでCMOSカメラで焦点がでないというコメントがあったのですが、以前八ヶ岳でうまく焦点が出ていたはずだと記憶していたので、会場のショップで本人に直接聞いてみたところ、やはり少しトリックがあって、下の写真にあるようなZWO社のロープロファイルのアダプターを使っているとのことでした。カメラ側の赤い蓋の部分から外して交換してしまうことにより、1cm近く内側に持ってこられるようになり、その結果焦点を合わせることができるようになります。
今回は知り合いの方にたくさん会うことができました。最近は星まつりに行ってももう寂しいことはありません。特に、以前志摩でご一緒したKさんがお子さんを連れて来ていて再会できたのが嬉しかったです。男の子は小学3年生とのことで、下のSukeがまだ小さかった頃のことを思い出しました。Natsuと二人で、Sukeも昔はこんなに可愛かったのになあと、しみじみ言っていました。でも3年生の子に星で興味をずっと持ってもらうのは難しくて、なぜだかしきりに帰りのことを心配していてましたが、そこがまた可愛かったです。あと、以前名古屋のSCORPIOでブログを見てくれているとお会いした方とも再会することができました。暗い中なので顔を認識することができませんでしたが、電視観望続けていらっしゃるのでしょうか。
他にもたくさんの方、特に学生さんと話すことができたのが嬉しかったです。4月に富山に来たY君も会場に来ていて、知り合いの学生同士で話していたので混ぜてもらいました。最初にスタッフ販売で対応してくれた学生さんと、もう一人他大学でしたが後輩にあたるのでしょうか、4人で0時前くらいまで話し続けていました。機材ネタが多くて、もう話が全然つきません。その後、車に戻って寝る前に少しだけアンドロメダでもと思ってみようとすると、ちょうどまた阪大のスタッフでない天文部の人たちが5人で来てくれて、そこからアンドロメダとスバル、馬頭星雲に燃える木、最後はオリオン大星雲と、午前1時半頃までずっと電視観望でした。みんなで盛り上がりながら見えるのがよっぽど面白かったみたいで「CMOSカメラ、部で買いたいな」というようなことを言っていました。
今シーズン初のM42です。ついこの前まで夏だったのに。
結局寝たのは午前2時頃。朝8時までぐっすり寝てしまいました。聞いたら明け方6時頃は太陽が出ていたらしいのですが、私が起きた頃にはもう雲が多くなってしまっていました。それでも改造PSTだけは出しておいて、興味がある方とはいろいろお話しすることができました。晴れたら太陽を見せると約束した昨晩の天文部の子達に、結局太陽は見せることはできませんでしたが機材だけは見てもらいました。結局雲のせいでメイン会場の朝の太陽観望の時間もあまり盛り上がらなかったのが残念でしたが、ついに最後のビンゴ大会に突入です。もう店舗もかなり閉まっていて、残っている人もあまり多くなく、スタッフの人数の方が多いくらいだったので、何かは当たりそうです。私は結局6リーチまで行った後にやっとビンゴになり、タカハシの非常袋をいただきました。Natsuも最後の最後でビンゴになり、カレンダーをいただきました。
帰りは寝不足だったので仮眠をとりながら運転し、夕飯に間に合うくらいに自宅に到着しました。非常に濃い内容で、充実した二日間でした。スタッフの皆様、素晴らしい星まつりを本当にありがとうございました。とても楽しい時間を過ごすことができました。今回だいぶん様子もわかったので、できれば来年は家族全員で参加したいと思います。でも来年まだ子供はついて来てくれるかな?
続きは戦利品の記事です。
コメント
コメント一覧 (12)
昨晩は電視観望について色々とお教えいただき、ありがとうございました。
仕事が忙しくなり離れましたが、私は「星をもとめて」の創立メンバーの一人でして、西日本で全国規模の天文イベントを立ち上げようと頑張ったのは懐かしい思い出です。今は大学生の皆さんが支えてくださって頼もしい限りです。
電視観望を普及させて、子ども達に天文や自然科学に興味を持ってもらえるように活動したいと思います。
伊勢以来で久しぶりにお会いできまして、とても楽しかったです。
電視観望も久しぶりに見せていただき、とてもうれしかったです。
また、次回は天気がいい時にゆっくりと見させてください。
富山にも行かせていただきますね♪
ちなみに、子供は帰りの車の中でぐっすりでした。
Natsuちゃんとお話しできてとても楽しかったです!
わざわざ富山からやって来たと聞いて本当にビックリしました
光害についての自由研究もとても中学生とは思えないほどの出来映えで、感動しました
Natsuちゃんとお話しできたことはこの星もとで3本の指に入るくらい良かったことです!
また、お会いできたらたくさん星のお話をしましょうね
Samさん運転お疲れ様です
赤太文字で強調まで……
ちょっと誤解があったようなのですが、観測はうちの高校の屋上が限界でした…(笑)
車で送迎してくれる先生がいらっしゃったのは兵庫県の舞子高校の天文部ですね(羨ましい限りです)
お二人とも、またお会いできる日を楽しみにしてます☆
初期の頃からこういった星まつりを立ち上げて続けてくださる方々には、本当に敬意を表したいです。私のような入門者でも快く受け入れてくれる雰囲気がアマチュア天文の裾野を広げていく一因になるのかと思います。今回はとても楽しかったです。また来年も参加したいと思います。
いつかSPICA一緒に行きましょう。大阪行くときにまた連絡します。
お話しできてすごく楽しかったです。さすが大学生だと思いました。いつか大阪にたこ焼き食べに行きたいです。今度メールさせていただきます。
Samです。Natsuの相手をしてくれてありがとうございました。ずいぶん刺激になったみたいです。記事の方少し訂正しておきました。誤解を招いたようで申し訳ありませんでした。
それにしても天文部を自分で作ったという話はインパクトがありました。普通子供は中学生くらいでほとんど親についてこなくなって、天文よりも他の部活とかで忙しくて興味が続かないことがほとんどと聞いています。興味が続いたのはご両親の賜物でしょうか。一度お会いしたいくらいです。
天文人口の減少も一因ですかね・・・
長野県の県立高校では天文部は有ったり無かったりです。
うちの高校では残っていますが、自分の頃とはすっかり変わっています。
30年前、夜間の観望は制限(泊まりは休前日のみ、平日は22時まで)されてましたが、
こっそり天文ドームに忍び込んだり、屋上で流星観測してました。
顧問以外の先生も一緒のこともあったり(笑)
顧問(=クラス担任)も実際には気づいていたようですが見逃してくれてたようです。
55cmの双眼望遠鏡はぜひ覗いてみたいですね。
以前、原村星祭りで25㎝双眼ドブソニアンで見た球状星団の粒状感が忘れられません。
残念ながら近年はお見掛けしなくなってしました。
自分でも双眼装置を買ったのですが、双眼鏡筒には敵わないです。
別記事ですが、戦利品の双眼鏡用マウントは羨ましいですね。
300円、500円セール、行ったら意味もなく買いまくってしまいます。
北八ヶ岳小海・星と自然のフェスタでもやってくれないかなぁ。
富山の県立高校にも昔はあったと聞いています。時代の流れなんでしょうが、星空を見なくて宇宙のことは語れないはずです。夜は一律ダメとかいうよりは、夜でないと学べないこともあるときちんと認識しないとダメだと思います。年配の方には高校の頃の夜の観測の思い出を持っている方も多いと思います。多分今ではものすごくいい思い出になっているのかと勝手に推測してしまいます。羨ましいなあ。
大元の記事のコメント欄に書込みさせていただきました
観望会には効果覿面ですね。来年も参加するつもりですのでまた機会がありましたらよろしくお願いします。
夜にダウエル覗きたかったです!とても残念。
α7sの電視観望もいいですよね。中古の値段がだいぶ下がったので手に入れた置きたいと思っている一つです。でも天文は次から次へと欲しいものが出てきてキリがないです。
来年も参加したいと思っています。またよろしくお願いいたします。