昨晩の土曜日、昨年度11月以来のコスモス天文台の観望会に参加してきました。実は4月にも一度観望会があったのですが、予定表に書き入れるのを忘れていて「なんで忘れたんけー(富山弁)」と子供に怒られてしまいました。5月は雨で中止だったので、実質7ヶ月ぶりのコスモス天文台の観望会となりました。

それでも天気予報は超微妙。観望会の時間の予報ですが、3日前は曇り、2日前に晴れになり、昨日見たらまた曇りでした。当日朝に予報を見てみると、朝から夕方まで晴れとでていますが、ちょうど観望会の時間は曇りで再び夜中から晴れの予報。しかも夕方に富山を出発するときには空一面雲に覆われていて観望会なんか全くできそうにありません。それでも子供が雨でもみんなと会いたいというので、一応出かけることに。車を走らせているとなんだか青空が少しづつ増えてきます。どうやら南のほうが天気がいいのかもしれません。

18時過ぎには天文台に到着したのですが、空を見るとなんと一面の晴れ!夕方から曇るかもという予報もあるので油断はできませんが、観望会は十分にできそうです。西の空には新月直後の細い月が上がっています。

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現場にはすでにいつものSさんが到着していました。半年ぶりなので「お久さしぶりです」とおしゃべりしながら、望遠鏡の準備を始めました。そうこうしているうちに代表のYさんらが到着し、暗くなるころにはいつものS君もやってきました。みんな久しぶりでした。子供達は明けましておめでとうございますとか言っていました。S君は4月から高校生に。うちの下のSukeは成長期のせいか大きくなったとみんなから言われていました。

最初のうちは一部に雲もありましたが、方角によっては綺麗に星が出ています。今日は電視観望で一つ新しいことを試してみました。ASI294MCとFS-60CBの組み合わせで、焦点距離355㎜と少し短くして、明るく広い画角にしてどれくらい扱いやすく、見やすくなるか、どれくらい拡大に耐えうるか知見を得ることです。結果は上々といっていいでしょう。

まず広角の第一の利点として、SharpCapでの極軸合わせ自体がほかのファインダー用のカメラを用意することなくできてしまいます。次に、赤道儀の自動導入の精度が多少悪くてもかなり広い範囲を見渡せるのでほぼ一発でターゲットが画面の中に入ってきます。明るさはFS-60Qの焦点距離600㎜で試したときの(600/355)^2 = 2.86と3倍近くになります。なので露光時間を短くでき、ターゲットが確認できるまでの時間が短くなり、よりリアルタイムに近くなります。

例えばM51子持ち銀河ですが、フルの画角では下のようになります(自動保存されていたfitsファイルを少し見やすく処理しました)。かなり広い範囲を見ていることがわかると思います。

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いったんフル画角で入れたものを画面上で拡大して見栄えがいいくらいの大きさにしてもASI294MCの画素数はPCの画面上の画素数をはるかに上回っているために全然破綻することはありません。下の画像は実際に見て入る時に手持ちのiPhone5で撮影したものの、未処理の撮って出し画像です。

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実はいつも見ている富山は北の空は明るいので、子持ち銀河を結構綺麗に見たのは今回が初めてです。意外に綺麗に見えるのでびっくりでした。そのうちきちんと撮影してみたいと思います。


フルの画角だと、だいたいしし座の三つ子銀河がすっぽり入るくらいといえばわかりやすいでしょうか。

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もう一例、M27亜鈴状星雲をフル画角で撮ると以下のくらいになります(これも自動保存されていたfitsファイルを少し見やすく処理してあります。)。こちらも結構な範囲だとわかるかと思います。

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これを拡大しても観望会の鑑賞には十分に耐えます。
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ほかにも昨晩見たものを上げておきます。M13球状星団です。ホットピクセルが目立ちます。後で画像処理をする場合はリアルタイムダーク補正をした方がよさそうです。
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ソンブレロ銀河です。実はこれも見たのは初めてです。広角と
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実際に見ていた拡大した場合です。

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最後、北アメリカ星雲を入れたところで雲が出てきました。実際には、星雲の方が全然綺麗に見えなくて雲に気づいたというのが本当のところです。下は無理やりあぶりだしたものですが、現場ではかろうじて形がわかる程度でした。画角を把握する目的で載せています。

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結論として、どうやらASI294MCでの電視観望では焦点距離600mmよりも400mm程度の方が扱いやすそうです。ポイントはやはりセンサーサイズが大きいことと、解像度が細かいことでしょうか。今回最初の方に見ていたので記録に残さなかったですが、結構小さいM57でも拡大してそこそこ見えてしまいます。実はASI294MCを手に入れる前まで電視で主力で使っていたASI224MCですが、センサーサイズが小さかったためにFS-60CBに0.5倍のレデューサーを入れて見ていました。一素子の大きさはほんの少しASI294MCの方が大きいだけなので、分解能は今回のASI294MC+FS-60CB(レデューサーなし)の方が全然高いです。なのでM57でも不満がないのはある意味当たり前です。


この日は時折雲は出ましたが、雲がない時の空の状態はものすごくよかったです。Sさんが持ってきていたタカハシの100㎜位の屈折で惑星を見せてもらったのですが、カッシーニの間隙もはっきり見えましたし、木星の大赤班が眼脂ではっきり赤く見えました。梅雨の合間の晴れ間なので、透明度もシンチレーションもかなり良かったのかと思います。

子供達はというとS君を中心にドームの方で25cmで惑星を見ていたみたいで、途中見せてもらったらこちらでも木星の大赤斑が綺麗に見えていました。娘のNatsuとS君は中学や高校のことを話していたみたいでした。まだ観望会にはついてきますが、だんだん親から離れていくのかと思うと少し寂しい気もしますが、これも成長の過程でしょう。本当にいつまでついてくることやら。

あとNatsuがタイムラプス映像のためにずっと現地の様子を撮影してくれていました。といっても最初に設定して後はほったらかしで、最後に確認したらレンズが曇ってたーと大騒ぎしていました。天気の移り変わりもよくわかります。途中レンズが曇ってから後はカットしたのですが、この映像の後もずっと綺麗な空が広がっていました。



途中、ライトがついて明るくなって入るところは、雲が出てきたのでSukeがけん玉を披露して入るところです。こじんまりした観望会なので、ほんわかした雰囲気で星を見るだけでなくそれぞれ結構好きなことをやっています。



それにしてもコスモス天文台との相性はものすごくよくて、行く前に雨が降っていようが曇っていようが、なぜか必ず現地では素晴らしい空に巡り合えます。今回も出がけの空から考えたら星なんて見えなくて当たり前くらいに思っていたのですが、途中から空一面晴れ、天の川もくっきりで、久しぶりに満天の星空を楽しむことができました。22時半を回った頃でしょうか、ものの5分、10分で一面雲に覆われてしまい後片付けが始まりました。23時過ぎには帰路につき、自宅に着いたら0時を回っていました。

そういえば下のSukeは、途中から地べたで寝袋に入っておしゃべりをしながら、流れ星を7個見たと叫び、いつの間にかすやすや寝てました。片づけ終わってみんなに起こされて車に乗ってもすぐに熟睡。家に帰っても寝ぼけながら布団に向かっていきました。今朝起きてから聞いてみたら、めちゃくちゃ面白かったのでまた行きたいとのこと。でも来月は私が仕事なのでだめかも。