やらかしました。
調子にのって太陽撮影の分解能がどこまでいくか確かめようと、無謀にも20cmのC8にPSTを取り付けてみました。PST-50は2インチの接眼部にそのままはめることができます。C8にも簡単に取り付けることができたので、少しだけ試してみました。
自分でもわかっているのですが、マニアというのはとてつもなくアホです。ダメそうなことはわかっているのですが、試さずに放っておくことがどうしてもできません。ある程度は危ないと予測していたので、相当注意してやっていたのですが、結論としては危険すぎます。
光量は口径10cmの時の4倍。まず、焦点付近に手をかざすと火傷しそうなほど熱いです。そのため、補正板の先のカバーを閉じ、ほんの一部だけずらして開けて光量を絞りながら試すと、なんとか合焦する位置を見つけることはできました。そのまま短時間で撮影しようとして試しに一本だけ撮ったのですが、その直後にピシッという音がして、ああやっぱりと見てみたら、PSTの先につけてあるERFがわりの赤色フィルターが見事にひび割れていました。触ってみるとものすごく熱いです。撮影した一本もブレブレで処理する価値もありません。
20cmでの太陽は危険すぎることがよくわかりました。よほど注意しながらやらないと下手をすると火事になります。一度だけならまだしも、毎回このレベルで注意を払い続けることは不可能です。根本的な対策をしない限り、この方法は不適です。しばらくお蔵入りにします。
こんなことをやる人はあまりいないと思いますが、機器を壊すことはおろか、火事や火傷、目で見ると失明の恐れもあります。太陽観測は本当に安全に気をつけて、くれぐれも自己責任で楽しんでください。
最後に、この記事を公開するかどうかしばらく悩んでいました。このような危険な試験は推奨されるべきではないので、本来このような記事は公開するべきことではないのかもしれません。さんざん迷ったのですが、このブログは自分がやったこと(やってしまったことも含めて)の記録も兼ねているのと、今回は反省と自戒の意味もあるので、正直に書いておくことにしました。
調子にのって太陽撮影の分解能がどこまでいくか確かめようと、無謀にも20cmのC8にPSTを取り付けてみました。PST-50は2インチの接眼部にそのままはめることができます。C8にも簡単に取り付けることができたので、少しだけ試してみました。
自分でもわかっているのですが、マニアというのはとてつもなくアホです。ダメそうなことはわかっているのですが、試さずに放っておくことがどうしてもできません。ある程度は危ないと予測していたので、相当注意してやっていたのですが、結論としては危険すぎます。
光量は口径10cmの時の4倍。まず、焦点付近に手をかざすと火傷しそうなほど熱いです。そのため、補正板の先のカバーを閉じ、ほんの一部だけずらして開けて光量を絞りながら試すと、なんとか合焦する位置を見つけることはできました。そのまま短時間で撮影しようとして試しに一本だけ撮ったのですが、その直後にピシッという音がして、ああやっぱりと見てみたら、PSTの先につけてあるERFがわりの赤色フィルターが見事にひび割れていました。触ってみるとものすごく熱いです。撮影した一本もブレブレで処理する価値もありません。
20cmでの太陽は危険すぎることがよくわかりました。よほど注意しながらやらないと下手をすると火事になります。一度だけならまだしも、毎回このレベルで注意を払い続けることは不可能です。根本的な対策をしない限り、この方法は不適です。しばらくお蔵入りにします。
こんなことをやる人はあまりいないと思いますが、機器を壊すことはおろか、火事や火傷、目で見ると失明の恐れもあります。太陽観測は本当に安全に気をつけて、くれぐれも自己責任で楽しんでください。
最後に、この記事を公開するかどうかしばらく悩んでいました。このような危険な試験は推奨されるべきではないので、本来このような記事は公開するべきことではないのかもしれません。さんざん迷ったのですが、このブログは自分がやったこと(やってしまったことも含めて)の記録も兼ねているのと、今回は反省と自戒の意味もあるので、正直に書いておくことにしました。
コメント
コメント一覧 (18)
ましてや大口径でのチャレンジとは・・・・。(笑)
でもそんな気持ちは分かりますねーーー。(^^; 無謀であると分かっていてもやってしまいたくなる・・・。男(いや私)ってツクヅク馬鹿だと思いますよ~。
再来週に地区の施設で子供たちを相手に太陽観察会があります。
くれぐれも注意して参加しようと思います。
私が持っている太陽メガネも去年のモノなので心配になってきましたよ~。(笑)
これは海外ではいわゆるPSTのMod-1とかStage-1とか言われている改造かと思いますが、大口径で行う場合には、筒先にERFを着けることが必要です。
PST改造ではなくDaystarでの例になりますが、私は下のような構成でμ180をフル口径で使っています。
http://soboe.web.fc2.com/2016/report/report2016.html
少なくともこの構成で光学系のどこかが破損したりすることはありません。
最近、DaystarではなくPSTのエタロンを使った構成も試していますが、この場合でもどこかが熱を持ったり破損したり…ということはありません。
安いものではありませんが、筒先ERFは必須かと思います。
唐突に長文での書き込み、大変失礼いたしました。
私が言うのもなんですが、太陽気を付けてください。とくに子供は何をしだすかわからない時がよくあるので。
太陽メガネは等倍だからそれほど心配ないと思いますが、子供だと壊れているかどうかもわからなくてそのまま使ってしまうこともあります。事前に自分で見てチェックしておくのが大切だと思います。
ところで、やはり鏡筒前のERFがいいんですよね。BaaderのD-ERFとか見てはいたのですが、結構するのでため息をついていました。。C8に合わせようとしたら180mmなんて1450ユーロ!だそうです。これだけで今まだ太陽にかけた額の5倍以上なので今の私にはさすがに手が出ません。代わりにMARUMIの安価な赤色フィルターを使っているのですが、温度だけで比べると7-8割方エネルギーを持っていってくれてるようです。今回は焦点近くに置いてしまっているので、当然ここが最初にやられてしまったわけです。これの大口径があれば鏡筒前におけるのですが、82mmまでしか存在しないようです。
今考えているのは、82mmをC8の補正版の前に何枚か並べておくのですが、これだと実質の口径が小さくなってしまわないか心配しています。でも大型反射鏡のこととか考えたら並べた面積で口径が決まりそうなので大丈夫かという気もしています。でも隙間は大丈夫かとか、まだまだ考えるべきことがありそうです。
お怪我がなくて何よりでした。
昔々天文部員だった頃、無メッキ鏡を使った太陽望遠鏡を作りました。この方式だと90%以上のエネルギーが逃げていきますので大口径でもいけそうな気がするんですが、どんなもんでしょう? ヤフオクで安く買って改造とか?
MARUMIの赤色フィルタをご使用だったとのことですが、R1とかR2といったものでしょうか?あの辺の色ガラスフィルタは、赤外線はスカスカに透過したはずです。
MARUMIのフィルタの透過率はわかりませんが、kenko-Tokinaの工業用フィルタのR60,62,64の透過率が以下にあります。
http://www.tokina.co.jp/io-filters/filters/sharp-cut-filters.html
色ガラスであればここから大きく外れることはないと思います。
元のPSTのERFの特性がわからないのでうまくいくと断言はできないのですが、少なくともUV/IRカットフィルタ:
http://www.hoyafilter.com/hoya/products/generalfilters/uvircut/
及びこれでも切れない1100nm以上の成分を遮断する
https://www.edmundoptics.jp/optics/optical-filters/bandpass-filters/50mm-dia.-kg-3-heat-absorbing-glass/
といったあたりの併用が必要になるかと思います。
太陽望遠鏡の安全性については、知人が以前詳しく考察していましたので、以下をご参照いただくのが良いかと思います(私のコメントもちょっと混じっていますが)。
https://niwasaki.blogspot.com/2015/06/blog-post.html
既にご存知でしたらご容赦ください。
また、「補正板の前に何枚か並べる」については、並べるフィルタの光学的な厚みの同一性と、設置時の平行度の両者が対物レンズの精度並みに確保できれば、効果はあるはずです。
これらがずれてしまうと、各フィルタの位置の間でシーイング状態が異なっているような状態になってしまうので、光量だけ増えて解像度は上がらない、ということになるかと思います。
注意して書いたつもりではあるのですが、ひょっとしたらきつい表記・表現があったかもしれません。安全に高解像度Hα像を楽しむにあたって僅かでも役に立つところがあれば、という思い以外のものはありませんので、もし私の表現に不愉快な部分があった場合は、何卒ご容赦ください。
失礼いたしました。
「庭先天体写真家?」さんのページは太陽を始めた時から大変参考にさせてもらっています。あのページに載っている数々の素晴らしいHα画像に憧れて改造を始めたと言ってもいいくらいです。もちろん安全に関するページも読まさせて頂きました。
私もPST改造を始めた時に、はたしてこんなこと公開していいのだろうかとかなり真剣に悩みました。日本では庭先天体写真家?さんはじめ、何人かの方のページが見つかりますが、海外でははるかに多くの方のページを見ることができます。求めればいずれ情報には行き着くことと、私なりに試したことも含めて、また何をしたら危険だという情報も含めて、情報を共有できればという思いで今はブログを書いています。以前のコメントでも書いたのですが、私は今のPSTの改造状態では基本的にアイピースを使って眼視はしていません。全てカメラで見るのみです。アイピースで覗く時は必ずPSTのオリジナル状態に戻してからにしています。よほど大丈夫だとは思うのですが、万が一フィルターなどが壊れないとも限らないからです。機械は壊れてもまだ取り返しはつきますが、目は取り返しがつきません。改造機器に限らず一般に太陽観測は危険を伴うので、本当に気をつけて、安全に楽しみたいものです。
ジローさんのように安全に対してご指摘いただけるのは大変ありがたいです。不愉快なことなど一切ありませんので、どうかご心配なさらないでください。太陽仲間がまだほとんどいないので、できれば今後ともよろしくお願いいたします。
でも天文部ってやはり楽しそうですね。私は星歴が浅いので天文部での思い出が羨ましくてたまりません。いいなー。
しかし、こういう結果を公開されるのは英断だと思いますよ。
「まあ、行けるだろう」
と思っている初心者の方もいらっしゃいますから、危険性を知らせる意味でも。
ちなみに私は(高校生の時に)15cmカセの前に太陽スクリーンフィルター(フィルムにメッキされたタイプ)をマジックテープで取り付けて撮影していたら風でフィルターが飛んで「ギャー!」ってなったことがあります(笑)。速攻で鏡筒を太陽からズラしたので、怪我やカメラ破損はありませんでしたが・・・・怖かったー。
昔は望遠鏡を買うと太陽用にアイピースに取り付けるサングラスがついてきて、それがよく割れたという話を聞いたことがあります。これも焦点近くに置いていたものかと思います。太陽で焦点近くに何かある時は気をつけるべきですね。
フィルターは当然筒先につけるのですが風で飛んで言ってしまうとは。何があるのかわからないので安全策は二重、三重にということでしょうか。
反射光学系をフル口径で太陽Hα…というのは、国内外問わずあまり情報がありません(少なくとも国内での試された例については、私はSamさんと私自身しか知りません)ので、大変貴重な情報です。
今回のような注意喚起につながるような結果を公開されたことは、私も大英断だと思います。
今後の進化にも期待しておりますし、情報交換等もさせていただければ嬉しく思います。
失礼いたしました。
そうなんです。屈折の改造例はまだたくさん見つかるのですが、反射を使ったものの情報はほとんど見当たりません。反射を使うには何か根本的に問題があるのかとも思い、自分で試してみたということもあります。大口径が危険だとう事だけはわかりましたが、それでもまだきちんと対策さえすれば分解能を上げることは可能ではないかと思っています。すでにジローさんからも木人さんからも面白い情報とアイデアを聞けているので、公開してよかったと思っています。
じろーさんの反射にものすごく興味があります。もしどこかに情報などありましたら、ぜひ一度拝見したいです。よろしくお願いいたします。
https://blogs.yahoo.co.jp/orion_arm_solar_system3/35036191.html
ぐらいしかネット上の情報は無いと思います。
どうにも自発的に情報を出すのは苦手でして…すみません。
口径10㎝までの実績があるのであれば、直径7センチ弱の穴を二つ、筒先(補正板)外周に内接させればいいはず
もう一つ補正板の前に直径17センチ程度の円盤を置いて絞りにすれば開口部の直径20センチを確保したうえで光量も口径10センチ相当にできますね
以前調べたのですが、たしか、ベースとなる望遠鏡の口径が35センチ以上の場合は回折の影響もなくなりこの考えが適用できるということだったはず。20センチの場合はどうかなぁ。。。
真ん中に円盤を置くというのも同じ原理ですね。
このネタ心配でしたが、どんどん色んなアイデアをいただけて、ブログ公開して本当に良かったです。本当にありがとうございます。
低周波側のMTFが低下するので眼視向きではないかもしれませんが、Samさんはもともと撮像用途で考えておられるので、問題は少ないかもしれません。
反射系・フル口径で太陽Hα…といことだと、こんなもの:
https://www.teleskop-express.de/shop/product_info.php/info/p10139_AiryLab-High-Resolution-Solar-Telescope-HaT---8--SCT-for-H-alpha.html
もあるようなので、「反射フル口径は無理」ということはないようです。
この望遠鏡の例ではPSTのエタロンを、前後のレンズを外して使ってますね。
実は私もほとんどこの構成(テレセントリックバローでF値を伸ばして、レンズを外したPSTのエタロンに入れる)を試しているところだったので、先程これを見つけて「やられた!」と思った次第です。
なるほど、やはり20cmシュミカセで例はあるのですね。しかもものすごい分解能。
これは無理してでもやりたくなりますねえ。
結局のところエタロンのところで平行光を作ればいいだけなので、レンズを交換することで異なるF値にも対応はできるはずです。しかも単色光なのでそれ穂色収差は無視できるのでそれほど難しくはないかと。
それよりもエタロンの精度をなんとかしたいと思っています。光の当たる位置によってHαの選択制にばらつきがありすぎるので、いっそのことレンズ交換して絞った方がいい場所を選ぶ余地ができるかもしれません。
まだPSTのエタロン以外さわったことがないのですが、同じCORONADOのSolar MaxやDaystarとかLUNTのエタロンの精度ってやはりもっといいのでしょうか?でもPSTみたく、気楽に改造に使えるようにはならないでしょうね。