ASI294MCを使っての電子観望を以前レポートしましたが、鏡筒は口径わずか60mmのFS-60Qを使ったため、暗いというのが印象でした。口径のもっと大きな鏡筒を使えばこの問題は解決するのではと思い、今回は焦点距離が800mmと比較的近いBKP200を使って試してみます。

計算上は口径が200mm/60mm = 10/3倍、焦点距離が800mm/600mm = 4/3倍なので、明るさは ((10/3)/(4/3))^2 = (5/2)^2 = 25/4 ~ 6倍くらいになります。FS-60Qの6秒露光がBKP200での1秒露光に相当するということです。


まずオリオン大星雲。明るいので非常に見やすいです。今回は動画です。

 



さすがは口径200mm。500ms露光ですがほぼリアルタイムになっていて、見ていても全く見劣りしません。もちろんASI294MCの高感度と高解像度、高い飽和容量も効いているでしょう。

ライブスタックの様子も映像でアップしておきます。画像調整を少ししているので、上の動画とは少し見え味が違いますが、スタックしていくにつれてノイズが減っていくのがわかると思います。



最後は馬頭星雲と燃える木ですが、今日は少し霞みがかっているせいか、自宅からではあまりはっきりとは見えませんでした。こちらは6.4s露光でのライブスタックになります。最初見えなかった馬頭星雲が、スタックするにつれて、見えてくるのがわかると思います。


他にもいろいろ見たのですが、一つ気づいたことがあります。どうも迫力に欠けるのです。最初は春霞のせいかと思っていました。でも先の馬頭星雲でも、FS-60Qの時の方が暗いのですが迫力がある気がするのです。例えば以前撮った写真の記事と比べて見てください。明らかにFS-60Qの方がよく見えています。

ここでやっと気づいたのは、BKP200にセンサー面先の大きいASI294MCをつけると、周辺減光が激しいのです。周辺減光といっても普通に眼視する分には全く気にならないレベルです。でも電視の場合にはある意味明るさの違うごくわずかな色領域をリアルタイムであぶり出すようなことをするので、どうしても周辺減光が目立ってしまいます。これが圧倒的に迫力を無くしています。フラットで補正すればいいかもしれませんが、露光時間、ゲインごとにフラットを用意して、リアルタイムでそれぞれの設定によって変えていくなんてことは現実的ではありません。

また、これは反射のせいなのでしょうか、コントラストが低い気がします。副鏡などがあるので反射の方がコントラストが低くなるという話はよく聞きます。通常の撮影では画像処理でコントラストを多少持ち上げることができるのですが、今のSharpCapではコントラスト調整はありません。V3.0以前はコントラストなどがあったので、もしかしたら古いバージョンの方が見栄えがいいかもしれません。最近雷ボタンに頼りすぎなのですが、調整機構を省かれてしまった弊害が出ているのかと思います。

今回の状態はBKP200のため明るさ十分、ASI294MCのため解像度十分過ぎ、でも周辺減光影響大の状態です。解像度が十分すぎるので、もしかしたら焦点距離が3ぶんの2以下になるFS-60CB状態にして、明るさを2倍以上にして、解像度は犠牲にし(それでもまだPC画面の解像度に比べて十分すぎ)、より広い範囲で見るのが一番楽しいかもしれません。