長時間露光で問題になる縞ノイズの考察です。
- ガイドのズレと同じ方向に縞が出る。
- RGBと黒の4色。
- 太さは一枚のコンポジットされた画像の中ではだいたい一定。でも画像によって細かったり太かったりします。太さは、ずれの長手方向に垂直な方向のずれの大きさに一致している?
- クールピクセル説が強い。でも本当にこんなに前面にクールピクセルが広がっているのか?
- カラーセンサーでクールピクセルが一つあると、上下左右のみでなく、斜め方向にも影響が出るので、ある程度の太さになる。
- 不思議なのは、ガイドでずれたのを比較明合成した星像のずれの長さよりも、縞一本の長さの方が全然長く見えるのです。ずれの長さの3倍くらいは長く見えます。でもRGBと黒の4色しかないので、たまたま同じ色の線が繋がっているのが目立っているだけに見えなくもないです。ある色があった時2色繋がるのが4分の1で、3色繋がるのが16分の1。長いのは目立つのと、短いものも存在するので、長く見えるというのは説明できそうです。
- 10分単位くらいに分けてコンポジットし、それをさらにコンポジットしてもダメだという報告あり(自分では未確認)。
と、ここら辺まで書いてあぷらなーとさんのコメントとブログを見て、やっとクールピクセルが原因というので納得してほぼ解決したのですが、せっかく自分でも途中まで考えてはいたので、そこまでだけでも書いておきます。
まず試したのは、簡単にするためにクール補正も、フラット補正もダーク補正もせず、三つ子銀河のIntegrationをすることでした。ImageCalibrationがなぜかうまくいかなかったのでStarAlignmentで代用。その結果がこれです。
赤とか青とか緑とかのかすれた線が無数にあります。全部クールノイズだと思われます。前面に散らばっています。もっとわかりやすくするために、位置合わせをしないただの比較明合成をします。
クールノイズが点になって無数の輝点になって見えます。この時点で、やっとクールノイズの可能性が高そうだと思い始めました。
今度はクール補正をかけたものの比較明合成です。
クールピクセルがなくなってかなりましに見えます。これなら変なノイズとかでなさそうなので、これで位置合わせを行います。
でも結果はなぜか縞ノイズが出てしまいます。この理由が最初全くわかりませんでした。ところがIntegrartionの時にAverageを使わずにMaximumを使うと理由がかなりはっきりしました。
Maximumなので一番明るいものが残っています。形をよく見ると縞ノイズとかなり一致しているように見えます。Maxmumで見えるということは、このような明るい輝点はまだ存在していて、飛び抜けたもの含んで無理やりIntegrationの時にAverageで平均化したりすれば、さすがにそこにムラができるのは不思議ではありません。ImageIntegrationの時にPixel rejection(1)で「Rejection Algorithm」を「min/max」にすると多少は改善できることもわかりましたが、それでも縞は残ります。
あと、Maximumは星像が歪むという弊害があることもこの時気づきました。昨晩はここで終わって寝てしまいました。
その後、あぷらなーとさんからのコメントに答える形で前々回のページに書いたのですが、今日になってあぷらなーとさんのブログの過去記事を見るとここら辺のようなことがすでに見事に検証されていて、さらに輝点を加算するという解決法まで示してくれています!しかもぴんたんさんがすでにFlat Aide Proにその手法を実装してしまったとは!
カラー画像でもうまく輝点が出ないようにコンポジット前の画面を補正してしまえばいいと思いますが、あぷらなーとさんがやったようなモノクロならまだしも、やはりカラーだとちょっと難しそうです。
HUQさん、あぷらなーとさん、SCORPIOさんクールノイズにいつまででも納得できなくて色々説明してもらって申し訳ありませんでした。そして、こんな私に付き合っていただいてきちんと説明してくれて本当にありがとうございます。
自分で納得でないないと気が済まないのですが、今回の話は最初からアプラナートさんの2017年の9月くらいの記事を読んでおけば済む話でした。でも自分で試すという方向性はやめたくないので、また変なことを言うかもしれませんが、初心者のたわごとと思って温かい目で見ていただけるとありがたいです。
まず試したのは、簡単にするためにクール補正も、フラット補正もダーク補正もせず、三つ子銀河のIntegrationをすることでした。ImageCalibrationがなぜかうまくいかなかったのでStarAlignmentで代用。その結果がこれです。
赤とか青とか緑とかのかすれた線が無数にあります。全部クールノイズだと思われます。前面に散らばっています。もっとわかりやすくするために、位置合わせをしないただの比較明合成をします。
クールノイズが点になって無数の輝点になって見えます。この時点で、やっとクールノイズの可能性が高そうだと思い始めました。
今度はクール補正をかけたものの比較明合成です。
クールピクセルがなくなってかなりましに見えます。これなら変なノイズとかでなさそうなので、これで位置合わせを行います。
でも結果はなぜか縞ノイズが出てしまいます。この理由が最初全くわかりませんでした。ところがIntegrartionの時にAverageを使わずにMaximumを使うと理由がかなりはっきりしました。
Maximumなので一番明るいものが残っています。形をよく見ると縞ノイズとかなり一致しているように見えます。Maxmumで見えるということは、このような明るい輝点はまだ存在していて、飛び抜けたもの含んで無理やりIntegrationの時にAverageで平均化したりすれば、さすがにそこにムラができるのは不思議ではありません。ImageIntegrationの時にPixel rejection(1)で「Rejection Algorithm」を「min/max」にすると多少は改善できることもわかりましたが、それでも縞は残ります。
あと、Maximumは星像が歪むという弊害があることもこの時気づきました。昨晩はここで終わって寝てしまいました。
その後、あぷらなーとさんからのコメントに答える形で前々回のページに書いたのですが、今日になってあぷらなーとさんのブログの過去記事を見るとここら辺のようなことがすでに見事に検証されていて、さらに輝点を加算するという解決法まで示してくれています!しかもぴんたんさんがすでにFlat Aide Proにその手法を実装してしまったとは!
カラー画像でもうまく輝点が出ないようにコンポジット前の画面を補正してしまえばいいと思いますが、あぷらなーとさんがやったようなモノクロならまだしも、やはりカラーだとちょっと難しそうです。
HUQさん、あぷらなーとさん、SCORPIOさんクールノイズにいつまででも納得できなくて色々説明してもらって申し訳ありませんでした。そして、こんな私に付き合っていただいてきちんと説明してくれて本当にありがとうございます。
自分で納得でないないと気が済まないのですが、今回の話は最初からアプラナートさんの2017年の9月くらいの記事を読んでおけば済む話でした。でも自分で試すという方向性はやめたくないので、また変なことを言うかもしれませんが、初心者のたわごとと思って温かい目で見ていただけるとありがたいです。
コメント
コメント一覧 (2)
画像を拝見する限り、クールピクセルよりもむしろホットピクセル(ダークノイズ)の方が縞ノイズに寄与しているように見受けられます。
ちなみに、カラーカメラの場合、ホットピクセルによるノイズは赤か青か緑の原色系で現れ、クールピクセルによるノイズは、その補色であるシアンかイエローかマゼンタで現れます。
ダークフレームの減算と(必要ならば)ステライメージなどのホットピクセル除去フィルタ(ベイヤー構造加味のオプション有りで)を掛けてホットピクセルを撲滅した後、クールファイル補正などを行うとより効果的かも知れませんね。
お暇がありましたら、ASI1600MCから抽出したクールピクセルもご笑覧くださいませ。
http://apranat.exblog.jp/28136425/
あぷらなーとさんのASI1600MCと比べると確かにホットピクセルが多いこともよくわかりました。CMOSカメラでの撮影もなかなか手強いですね。CMOSカメラはこれまで電視ばかりで、月以外では撮影したことがなかったので、画像処理のいい勉強になります。
疑問なのは、PixInsightでホットもクールも除去しているのに、なぜかMaximumで見るとホットピクセルが残っているのかということと、ダーク、フラット補正をするとMaximumでなぜ縞が緩和されるのかです。まだまだ検証したいことはたくさんあります。時間のあるときにもう少し試してみたいと思います。