先日名古屋に行った時に見つけたPolaris 80Lですが、結局娘の愛機になってしまいました。1980年頃のもので赤道儀は当然手動で、自動追尾できないので面倒です。娘が夏休みの自由研究のテーマで自動追尾しようと奮闘しています。奮闘の過程で赤道儀を破壊するということもありましたが、その後無事に復活し、自動追尾のために色々改造し始めています。

まずは三脚を木製のものから、胎内の星まつりで予備で買ったAdvanced VXのものに交換しました。木製の三脚は大きいこともあり、いささか持ち運びに不便です。

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次に、微動ハンドルをどうやって回せばいいかということ。昔の赤道儀なので目盛環がついています。0から23までの目盛りがついているので、24時間分です。すなわち、赤道儀の赤経軸が24時間で一回転するということです。それがわかれば簡単で、微動ハンドルを何度か回してみると6回転で目盛間で1時間だけ進むということがわかりました。微動ハンドルは144回転で1日、なので10分間かけて1回転すればいいことになります。

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最初はやったことは、どうやってこれを回そうかというので、簡単にハンドルに重りを吊り下げる方法をとりました。微動ハンドルの径を太くして、水を入れたペットボトルを糸で吊り下げてやってみたのですが、なかなか回転し出さずに、一旦回転が始まってしまうと一気に回転してしまいます。重くすると回転し出しますが、すぐに回転してしまい、軽くすると回転が始まりません。どうやら回転し出すときの静止摩擦係数と、回転し出してからの動摩擦係数に大きな違いがあるようです。とてもじゃないけど、10分かけてゆっくり回すような仕組みは作れそうにありません。

仕方ないので、ちょっと贅沢ですが、以前EYEBELLで中古で買ったポタ赤の「CD-1」のモーター部分(MT-1WTという名前でVixenから出ている既製品です。)を取り出し、使ってみることにしました。ドライバーもついていて、接続して測定するとちょうどモーター軸が10分で一回転します。CD-1は付属のステージが、これを144分の1のギヤ比で駆動することにより、1日で一回転になります。ここら辺は同じVixenで回転数が統一されているようで、このモーターがそのまま使えます

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取り付けですが、近所のコメリで直角に曲がっている適当なプレートを買ってきて、穴を開け赤道儀にうまくモーターを取り付けることができました。上の写真に写っている白い箱がモーターで、それを下についているL字のプレートで固定しています。

少なくとも適当に合わせた極軸でも数十分程度はハンドルをいじることなくターゲットの星が視野から逃げていかないので、随分と便利になりました。昔の人が主導赤道儀をモーター化したような過程を味わうことができ、結構感動ものでした

とにかくこれで自動追尾可能となり、娘も長く使ってくれそうです。


その3につづく

次は実際に極軸を真面目に合わせて、どれくらいの精度で追尾できるのかきちんとテストしてみようと思います。