先日の木星画像をFacebookのデジタル天体写真グループに投げたところ、いくつかのコメントをいただき、とくにベテランの方から具体的な数値とともにアドバイスをいただきました。まとめておくと
これらのアドバイスをもとに、昨晩2016/6/8の曇りの晴れ間に撮影してみました。
結果ですが、以下のようになりました。
結論としては、ほとんど変わらないか、もしくは少し悪いくらいかもしれません。それでもアドバイス頂いた方向性は正しいと思います。悪かった原因はだいたいわかっています。
あと、この日気づいたことですが、雲がなくなってきて時間がもったいなかったので、極軸望遠鏡とファインダーで導入しました。電子極軸や自動導入を全く使っていないという意味です。もちろん自動追尾はしていますが、それでも準備時間が圧倒的に短く、アナログをバカにしてはダメだと改めて思いました。特に最近FS-60Qでファインダーを取っ払ってしまっていて、ファインダーそのものを使う機会が減っていたので、改めてファインダーでの両目導入の手軽さを実感しました。
ここ最近ずっと惑星なのですが、これがまた結構面白くなってきました。手持ちの機器でとりあえず試したいことが出てきています。
- 200秒は長い。自転でブレる可能性がある。120秒くらいまでならAutoStakkertでアラインしてくれるはず。
- シャッター速度は5msから10msでいい(思ったより早いです)。
- C8の場合、ゲイン350くらい、ガンマ40くらいで撮ることが多い。
- スタック時は端はアラインメントポイントに入れていない。
- スタックするのは気流が悪いと40%、下手したら30%の時もある。
これらのアドバイスをもとに、昨晩2016/6/8の曇りの晴れ間に撮影してみました。
- C8で3倍のCelestronのバロー(前回は5倍)にASI224MC
- FireCaptureでシャッター5ms(前回は10msと20ms)、ROI600x600で、平均で102FPS(前回は80-50FPSくらい)、Gain450(アドバイスでは350くらいでしたがこれだと暗すぎました。前回は400ちょいでした)、ガンマは結局オフにして、5000フレームを5本(前回は4本)です。撮影時間はそれぞれ50秒ほど(前回は100秒と200秒)になります。
- その結果をAutoStakkert3で上位40%分(前回は50%)を3倍のdrizzleでスタック。
- RegistaxでWavelet変換。
- WinJUPOSで5枚(前回は4枚)重ねる。
結果ですが、以下のようになりました。
結論としては、ほとんど変わらないか、もしくは少し悪いくらいかもしれません。それでもアドバイス頂いた方向性は正しいと思います。悪かった原因はだいたいわかっています。
- C8の副鏡の調整不足が第一。
- 出してすぐに撮影したので、筒内気流が収まっていなかった可能性が高い。
- トータル時間は以前の方が長い。
- Registaxの合わせこみが不足、または1本目の動画に合わせたWaveletが2本目以降にあっていない。
- Photoshopでの最終処理で多少劣った。
あと、この日気づいたことですが、雲がなくなってきて時間がもったいなかったので、極軸望遠鏡とファインダーで導入しました。電子極軸や自動導入を全く使っていないという意味です。もちろん自動追尾はしていますが、それでも準備時間が圧倒的に短く、アナログをバカにしてはダメだと改めて思いました。特に最近FS-60Qでファインダーを取っ払ってしまっていて、ファインダーそのものを使う機会が減っていたので、改めてファインダーでの両目導入の手軽さを実感しました。
ここ最近ずっと惑星なのですが、これがまた結構面白くなってきました。手持ちの機器でとりあえず試したいことが出てきています。
- ADCをつかった土星の撮影のリベンジ
- MagicLanternでの惑星撮影
- ASI178MCでの月の撮影(次の日の2017/6/9に試しました。)
コメント
コメント一覧 (6)
笠井のクレイフォードをお使いなんですね。私も同じですが、MeadeのLX200GPS-25の時に電導クレイフォードを使っていて、もしも故障した時の予備に購入していました。実際は、電導クレイフォードは優秀で微調整する際にも全くブレませんでした。これでかなり追い込めました。マニア向けの二重星のページでも近接連星を撮影していた時に役立ちましたが、現在笠井のクレイフォードに苦戦しております。クランプを緩めすぎればストンと抜けるし、ちょっとでも締めれば作動しないしで調教に苦労して結局ジョイントバーでピント合わせするということも多々あります。
惑星などの撮影では色々と試してください。という私もブレまくっていますが。
後、シリウスの伴星も意外に写りますよ。C8なら今は離隔が大きいので楽々なはずです。
Registaxの使い方には実は裏技があります。ちょっとした所をデフォルトをいじると全然違います。Alopo-Japanの横浜のYさんとMさんとで組んでRegisataxの作者に教えてもらった応用です。今は内緒です。
Regisataxには望遠で撮影したJpgファイルをスタックしてウェーブレット変換して超お気軽撮影も楽しんでいます。
これからも陰ながら応援します。
クレイフォードですが、私はマニュアルのクレイフォードですが、トラブルはほとんどないです。電動の方は国際光器のだと思うのですが、最初のBKP200に取り付けたことがあります。その時にフォーカサーをバラバラにして、やっとどうやって動くべき時動いて、スリップする時スリップするのか、どこのネジで調節するのかなど理解できました。参考になるかどうかわかりませんが、その時の記事が
http://hoshizolove.blog.jp/archives/10299707.html
になります。
あと、ホームページを見たらやはり中井さんも超ベテランの方なのですね。私はまだ星を見初めて1年なので、FBの投稿もついていくのがやっとです。それでも今回とても勉強になりました。今後ともよろしくお願いします。
Registaxの使い方すごく興味があります。よかったらいつか教えてください。
http://hoshizolove.blog.jp/archives/10299707.html
では見つからなかったので2016年9月の記事だと思い9月に飛ぶとアメリカのショップにも行かれているのですね。
記事を拝読するとベテラン顔負けですね。将来が楽しみです。
笠井のクレイフォードのストッパー(クランプ)2つのうち、後側を動かしたら動作するのですね。前のは少し緩めただけで抜け落ちることもなくカメラを付けてもずれる事もなくスムーズに動きました。2回続けてです。前回調節したのを動かさずにおいていました。購入当初は上手く使えていたのですが、C11に取り付けてからリゲルの伴星でもスムーズに動いていたのが、木星になって動作しない事が多く色々と試してみました。
若い時に海外旅行に大いに行っておいてくださいね。
私は母の介護と母の仕事の代行と広大な庭の管理と庭付きマンションなどの管理をたった1人でやらないといけなくなって凄いストレスと時間がないので色々な病気になって飲む薬の数も半端じゃないです。1日の休みの日もなしで、出かけるのも仕事で往復時間+所要時間=2.3時間が限度です。海外旅行は行けません。国によっては飲んでいる薬に禁止薬物が入っている可能性がありますので。税関で逮捕されてはいけませんので。ミニ遠征ももちろん行けません。
http://hoshizolove.blog.jp/archives/9754235.html
ですが、微動付きのを買ったというメモだけで大したことは全然書いていません。それでもいまだに問題なく使えています。惑星の場合微動でも触ると結構揺れるので、最近はこれにBKP200につけた電動フォーカサーをつけるのがいいのかと思っています。
アメリカのショップは出張のついでに行きました。海外ショップは日本のとは雰囲気が違って面白いです。サンディエゴにかなり大きなショップがあるとのことなので、いつか行ってみたいです。この間のオーストラリアの際もシドニーであと2時間時間があれば天文ショップも寄れたのですが、帰国ギリギリだったので諦めてしまいました。
介護お疲れ様です。せめて天体観測がストレス解消になるといいですね。私の場合は撮影ばかりだと疲れてしまうので、子供達を集めて観望会を開くなど、気楽に星を見る時間を作るようにしています。望遠鏡を出さずにWideBino28だけで星座をずっと見ていることもあります。機器に凝るのも楽しいですが、機器にこだわらずに星を見るのも原点に帰ったみたいでまた楽しいものです。
笠井のクレーフォードの使い方をだんだん思い出してきました。
趣味で続けている変光星の観測の欠測月のない日本記録と双眼鏡と肉眼で眺める星空を堪能したいです。
ティーガル100でのお気軽観望もです。望遠による月の撮影にも専念したいですね。本格的な望遠鏡とカメラによる観測はハッキリ言って画像処理もしないといけないので疲れます。それでも毎年しているシリウスの伴星の撮影だけは続けます。ライフワークです。意外と簡単に見えてたり写るので止められません。何よりも見たい星を見るに尽きます。撮影は2の次です。