休日で天気が悪いのを利用して、いくつかソフトをあさっています。今回試したのはCartes du Cielというちょっと変わった名前のプラネタリウムソフトです。SkyChartという名前も付いているようです。結構昔からあるソフトみたいで、ある意味定番ソフトの一つです。

実はすでにプラネタリウムソフトはSteralliumというMacでもWindowsでも使える、かなりこなれたソフトを使っていて、実際に自動導入までできているので、それほど不満があるわけではないのですが、赤道儀自身での自動導入とStellariumでの自動導入に少しだけ誤差があるらしいことがわかったので、それの解決の糸口になればというのと、随分前にStellariumをインストールしたときにCartes du Cielも候補に挙がっていたのですが、インストール方法が少しややこしかったので放っておいた再チャレンジという意味合いもあります。

インストールですが、ダウンロードはここになります。このページから辿って行くのですが、0-betaだとフォルダとかの指定がうまくいかなかったので、安定版にしました。そのためまずは1-softwareのversion4.0の中の自分のシステムにあったものをダウンロードします。Stick PCはWindows10の64bit版のHome editionなので、skychart-4.0-3575-windows-x64.exeをダウンロードし、実行してインストールします。次に2-catalogsに行き、まずNeburaに行ってskychart-data-dso-4.0-3431-windows.exeとskychart-data-pictures-4.0-3421-windows.exeをダウンロードしてインストールします。

さらに2-catalogsのStarsに行き、skychart-data-stars-4.0-3421-windows.exeをダウンロードしてインストールします。バージョンはそれぞれ多少違いますが、3.0とか4.0とか大元のバージョンが一緒ならいいみたいです。

次に2-catalogsのStarsのUCAC4に行き、ucac4-index-v2.zip、ucac4-catalog-v2-equator.zip、ucac4-catalog-v2-north.zip、ucac4-catalog-v2-south.zipの4つのファイルをダウンロードし、展開します。それぞれのフォルダにucac4とucac4-streakというフォルダが入っているので、4つの中身をまとめてしまって、一つづつのucac4とucac4-streakというフォルダにします。途中4uc.hdrがそれぞれのフォルダに入っているので、上書きするかとか聞かれると思いますが、全部同じもののようなのでそのまま上書きしてしまってもいいみたいです。一つにまとめたucac4とucac4-streakというフォルダをCielのインストールフォルダの中のcatというフォルダの中に移動します。

日本語化についてはくわなのほしぞら日記のこのページを参考にさせていただきました。

Carte du Cielを立ち上げ、メニューの「設定」「カタログ」から「カタログ」タブを選び、「追加ボタン」を押して、先ほどのucac4とucac4-streakフォルダの中にある4uc.hdrをそれぞれ選択し、赤い丸をクリックして緑になるのを確認してからOKボタンを押します。これで準備完了です。

とりあえずは色々と触ればわかりますが、いくつか面白いところをピックアップしておきます。
  • アイピースやカメラの視野を登録しておくことができ、しかもそれを複数同時に表示することができる。
  • 横に並んでいるアイコンの2段目の左から4つ目を押すと、星雲や星団の画像が表示される。
  • Steralliumで見ることができなかったシリウスの二重星のシリウスBを見ることができます。メニューの「設定」「カタログ」から「CdC stars」タブのDoubleの四角をチェクしてください。ただし、シリウスAが二つ表示されてしまいます。少しデータにズレがあるのでしょうか?
逆に、イマイチなところは
  • デザインが一昔前でこなれていない。
  • 星座の絵を表示することができない。
  • Stellariumより重い。
くらいでしょうか。自分一人で使うぶんにはCartes du Cielの方が高機能でいいでしょう。観望会で一般の人がいて、見やすい画面を優先するならSteralliumの方が全画面表示もできることもあり、いいかもしれません。


ASCOM経由でAdvanced VXを接続し、自動導入することもできそうです。COMポートにRS-232Cケーブルが接続されていることが前提です。最近はシリアルポートがないPCも多いので、USB-シリアル変換アダプタなどを使うといいでしょう。私は手持ちのアダプタが古いものだったので、以前Stellariumの設定の時にちょっと苦労して認識させました。RS-232CとAVXはAVXに付属のケーブルを使って、ハンディコントローラのお尻のところに接続します。赤道儀の電源もこの時点でオンにしておきます。必要ならばアラインメントもこの時点でやっておきます。

まずはASCOM Platformのインストールです。ここからダウンロードしてインストールしてください。次に自分の赤道儀に合わせてドライバーをここからインストールします。私の場合はAdvanced VXなのでCelestron Unifiedというドライバーを使いました。

インストール後、ASCOM Diagnosticsを立ち上げ、メニューの「Choose Device」から「Choose and Connect to Device」を選びます。「Select Device Type」で「Telecsope」を選び、横の「Choose」を押して、出てきた小さなダイアログから「Celestron Telescope Driver」を選びます。横の「Properties」を押し、出てきたダイアログの「COM Port」で実際に赤道儀がつながっているポートを選びます。Siteのところに現在地を入れておいてください。多分これでCartes du Cielのメインメニューの「望遠鏡」「望遠鏡設定」から「ASCOM」を選択、メインメニューの「望遠鏡」「接続-望遠鏡」で「Ascom.Celestron.Telescope」が表示され、接続ボタンを押すことができるようになります。うまく接続できると写真の左下のようにインジケーターが赤から緑色になります。うまくいかない場合はProfileExplorerを立ち上げてきちんとCOMポートやドライバーが認識されているか確認してみてください。

IMG_1644

写真では小熊座のあたりに丸と四角が表示されています。赤道儀がその方向を向いていることを示しています。適当な星を選び、メインメニューの「望遠鏡」「導入」を選ぶと自動導入が開始されます。

ここでもう一ついいことがありました。
  • 写真の左上のように、方向ボタンが出てきて赤道儀をコントロールしての鏡筒の向きをリモートで変えることができる。しかもスピードも変えることができます。 
さて、肝心のAVXと精度は晴れたときに試したいと思います。