ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2021年10月

先週日曜、SCA260のファーストライトでしたが、その際内外像をみると外像が少しずれているのがわかりました。どうやら光軸調整が必要そうです。


明るいうちの光軸調整

昨日の土曜日の昼間、明るいうちにSCA260の光軸調整をしてみました。マニュアルに書いてある通りに進めます。
 
1. スパイダーの張り具合は均等で、副鏡は中心に来ているようなので、スパイダー調整ネジはいじらずそのままに。

2. 副鏡の光軸方向の位置は、マニュアルの通りギャップ5mmなので、こちらも触らずそのままに。

3. コリメーションアイピースを用意し接岸側から覗いてみると、明らかに中心がずれています。本来は中心の黒丸が、次に大きい黒リングの真ん中に来ないとダメです。目の位置を多少ずらしても、コリメーションアイピースの固定ネジを多少どうこうしても、コリメーションアイピースを回転させても、ズレの傾向は変わらず。これは有意にずれていると判断し副鏡を調整することにしました。

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マニュアルに従って、副鏡の3つのネジを触ります。どのネジがどの方向に動くかわからなかったので、まずは一つ緩めます。すると上にずれていた中心の黒丸が、リングに向かって下方向に動いていくので、そのまま緩めていきます。途中ネジがゆるゆるになったので、別のネジを締める方向で、同時に横方向も真ん中に寄せるように動かします。結局2本のネジをいじっただけで、見た目では中心の黒丸がその外のリングの中心に来たのでOKとしました。

4. 最後に主鏡の調整です。マニュアルに従って、まずは3箇所にあるそれぞれ3本のネジ、計9本を緩めます。というか、最初からかなり緩んでいました。次にコリメーションアイピースを外し、接岸部から像を確認します。重要なのは目の位置です。中心の黒丸がその外の円の中心に来るような目の位置で確認します。これはコリメーションアイピースをつけたままやった方が正確なのかもしれません。でもコリメーションアイピースに付いている十字線が邪魔なので、今回は外して見て見ました。じっくりみても、さらに外周の円も全て同心円に見えたので、結局主鏡はいじらずに、最初に緩めた計9本のネジを締めて完了としました。9本のネジは締めすぎると主鏡圧迫があるかもしれないので、今回は軽く締めただけです。

結局、副鏡のみがずれていたことになります。元々合っていたのが運搬でずれてしまったのか、元から合ってなかったのかはわかりませんが、副鏡はずれることがあると思っておくことにします。その副鏡のズレも、VISACの光軸調整に比べたらもう全然簡単で素直そのもの。これならあまり光軸調整の経験がない人でも迷うことはないと思います。


接岸部の整備

他にも色々準備しました。

まずは接眼側。カメラはASI294MM Proでの運用が中心になるかと思っています。モノクロなのでフィルターも必要で、ここは手持ちのZWOのアメリカンサイズ5枚の電動ホイールを使います。ガイドよりオフアキシスガイダー(オフアキ)のほうが運用上良さそうな気がするので、こちらも用意します。

鏡筒に付属のアダプターはM68、M54、M48の3つです。80mmのイメージサークルがあるために、大きな径で光を通す設計になっていますが、私はしばらくはフォーサーズでの運用なので、M48からさらに絞っていきます。

まずはM48にオフアキを取り付けてみました。問題は回転方向の自由度がなさすぎること。付属の3つのアダプターはただのネジなのである位置で回転が止まります。オフアキも基本M48ネジで鏡筒本体に取り付けるのであるところで回転が止まってしまい、オフアキの上下が中途半端な位置になってしまいます。これだとオフアキ本体にピックアッププリズムを差し込む位置が決まっているので、回転が止まった位置によっては、オフアキカメラの位置がフォーカサーなどと干渉してしまいます。

これらの問題は、M48のところに薄いプラスチックシートなどで作ったリングを入れてやり、回転が止まるを調整すればいいのですが、そのリングをつける手頃な厚さのシートが手持ちではないので、買ってくる必要があります。それでもシートはあくまで粗調整の範囲で、回転の微調整までは難しいので、どこかで妥協しなくてはいけません。

結局今回はオフアキをつけようとすると、カメラと本体が干渉してしまうことが分かったので、諦めることにしまて、別途持っていたオフアキ本体と同じくらいの幅のM48からM42(T2)に変更するアダプターを使うことにしました。オフアキについては次回以降の課題とします。

このSCA260のバックフォーカスは、M54のアダプターのネジ部分がない平面のところから75mm。思ったより短いです。オフアキの代わりに取り付けたM48-M42アダプターとホイールですでに一杯一杯です。今のホイールにはT2メスから1.25インチのアイピース口に変換できるアダプターをつけていて、そこにノーズをつけたカメラをつけようと思っていましたが、これだとすでに75mmを超えてしまいます。どうしようかと迷っていたら、ホイールにT2のオスオスのアダプターが付属されていることに気がつきました。これを使うことでカメラのT2ねじに直接取り付けることができ、75mm内に抑えることができました。

カメラをT2ねじで取り付けると、同様に回転位置の問題が発生しカメラの回転角が定まりません。なので今の状態では本体とフォーカサーとホイールとカメラの回転位置はしっちゃかめっちゃかです。T2の薄いリングだけは少し持っていたので、あまりにひどくならないようにはしましたが、微調整とか言うレベれるではありません。ここも次の課題とします。

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回転を微調整できる唯一の自由度が、鏡筒本体とフォーカサーのところです。ここを調整することでカメラの回転角が欲しい位置になるようにできます。この回転は、マニュアルによると底面のマイナスねじでフリクションが調整でき、横のいもねじを閉めることで固定ができるそうです。

ただ、フリクション調整のマイナスネジは合計3つあり、底面のだけでなく、他の2つもゆるゆるだったので、3つともある程度締めて回転の滑らかさを調整しました。また、固定用のいもねじは毎回レンチを出すのが面倒なので、M6のキャップスクリューで手締めすることにしました。手締めでちょうど固定でき、締めすぎないため破損もしなさそうで、ちょうどいいくらいかと思います。

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ガイドをどうするか?

これで最低限カメラで像を見る準備はできました。

今回はオフアキを諦めたので、さらに撮影のためにはガイド鏡を取り付けておく必要があります。これは鏡筒上部のプレートに、アルカスイス互換のプレートを取り付けることで、手持ちのガイド鏡を取り付けることができます。上部プレートには手前の方にM4のネジを切った穴が2つだけあります。2つの穴の距離が短いので少し心許なかったのですが、流石にパタパタはしないだろうと思い、とりあえずここに固定しました。

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前回つけた取っ手ですが、ガイド鏡をに干渉しないように、少しだけ前方にずらしました。ただ、重心からずれてしまったので、持ち運びに少し苦労しました。この位置も今後の課題です。

オフアキを導入した際、ガイド鏡を無しにするかどうかは後で考えることになると思います。ガイド鏡としては必要ないのですが、電子ファインダーとしては必要かもしれません。でも実際の導入は焦点距離が1300mmとそこまで長くないので、ファインダーなしでも意外に大変ではありません。上部プレートの前後の2つの角を明るい星に合わせてやると、フォーサーズカメラならかなり近くまで来ているので、少しだけ上下左右にふってやると大抵入ってくるくらいです。なので、ファインダーとしては必要ない気がします。

実際にこのガイド鏡が必要なのはSharpCapを使った極軸調整の際です。星が流れないためにも、ガイドに負担をかけないためにも、極軸は1分角以下、長焦点なのでできるなら0.5分角以下くらいで合わせておきたいです。そのため、オフアキでのガイドが軌道に乗ったとしても、極軸調整だけのためにテンポラリーに毎回載せることになるかもしれません。


数少ない不満 

一つだけ問題点がありました。付属の温度計ですが、横に外れ防止の爪がついているのですが、この爪がキツすぎて鏡筒本体に温度計を取り付けることができません。プラスチックハンマーとかで叩けば入るかもしれませんが、液晶を壊すのがいやなのと、うまく入っても二度と取り出せないい気がしています。少し爪を削るとかする必要がありそうです。


外での設置

さて、夕方に向けて実際に赤道儀にのせて撮影の準備を始めました。

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準備完了で待っていると、暗くなるにつれて雲が出てきます。今年は何回もこれだったので、もうあまり不満は言いません。とりあえずこの日は長時間の撮影は諦めて、雲間でのテスト撮影にだけになりそうです。

結局北の空も厳しく極軸もあきらめて、雲越しでも多少見えるベガあたりを導入し、短時間露光で見てみました。


セカンドライトによる星像確認

先週日曜に引き続き、セカンドライトになります。

とりあえずベガ周辺です。まずSharpCapに映るを星像を見て思わず「ムハッ!」となりました。相当いいです。光条線も鋭くて、周辺も均等。

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四隅を拡大してもほぼパーフェクトな点像です。これは素晴らしい。

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条件ですが、SCA260にASI294MM Proを常温で、ゲインは400、6.4秒の1ショットです。赤道儀はCGEMですが、北の空が曇りで極軸調整をしていないため、30秒で完全に流れてしまい、20秒でも流れが確認できます。撮像に追尾エラーの影響がないように10秒以下の短時間露光としました。周辺像は300x300ピクセルを切り出しています。全体がASI294MM ProのBIN2で4144x2822ピクセルなので、各辺で10%位を見ていることになります。

これまで反射型で周辺まで星像がしっかりしている鏡筒が手持ちではなかったので、これは大きな進歩です。VISACはしっかりする時もありますが、しっかりしないときの方が多くて、安定性という意味では厳しいと言う判断です。SCA260は光軸調整でもそうでしたが、ピント出しもそこまで山が鋭くなさそうで、安定運用という意味でもかなり素性がいいように思えました。もちろんまだまだ短時間露光なので、長時間露光で枚数を重ねてから判断する必要がありますが、使っていてとても素直そうという印象です。

揺れに関しては、やはり鏡筒を触ると5Hzくらいで揺れますが、特に触ったりしなければ6.4秒露光で見ている限り速い揺れによる星像悪化はほとんどないので、問題ないように思えます。ただし風が強い時は別途検証する必要があるかと思います。

次回チャンスがあれば、6Dでフルサイズの4隅の星像も確認して見たいと思います。フォーサーズのASI294MM Proでの撮影を想定していましたが、これだけ口径が大きくて、もしフルサイズでの星像も十分いいのなら、6Dでの撮影も面白いかもしれません。

まとめ

とりあえず星像には満足です。かなり思い切ったSCA260の購入でしたが、十分な価値があると思います。260mmという大口径で、このF値5という明るさで、四隅までこの星像です。あとは撮影がうまくいくなら言うことなしです。もちろん今後も検証を重ねますが、今のところでは相当いいです。

かなり期待大です。これからの撮影が本当に楽しみです。

久しぶりの新鏡筒です。

そろそろ次の鏡筒が...

前回鏡筒を購入したのはもう2年近く前の2020年1月、TSA120でした。



色々迷っていた時期に、調整などの余地が入り込まないような参照的な鏡筒が欲しくて決めました。非常に満足していて、シリウスBを見たり、トラペジウムのEF星、GHI星まで認識できたり、大気分散などいろいろなことを学ぶことができました。元々眼視に向いている鏡筒と言われていますが、撮影にも大活躍でここ2年間でかなりの成果を上げることができ、値段の分の価値のあるとても楽しい鏡筒でした。

その一方、どうしても口径が物足りないことを感じる時があることも事実でした。もちろん屈折では大口径の範疇に入ります。しかし系外銀河などは最後は口径勝負になることもあり、反射系の大口径に比べると分解能に物足りなさを感じてしまいます。惑星などは中心像がメインなので、C8やMEADEの25cmで楽しむことができます。VISACは口径20cmと大きく、星像が四隅まで鋭いはずなのでいいのですが、この子は本当にじゃじゃ馬で時には綺麗な点像の恒星を描くのですが、大抵がおにぎり型になってしまうのにはいまでも散々悩まされています。光軸調整も頑張っていますが、どうも自分が思っているよりも遥かに精度が必要そうです。おにぎりで悩むよりは、撮影に集中して貴重な富山の晴れの機会を逃したくないというのが正直なところです。

大口径が欲しい理由が分解能なのが第一なのは間違い無いのですが、もう一つの理由がラッキーイメージです。ラッキーイメージはそこそこ明るい天体向きですが、それでも露光時間をどこまで短くできるかは口径に拠ります。

口径だけでいいのなら、ニュートン反射鏡筒やドブソニアンという手もあります。これだと30cm以上が狙えます。ただし、ニュートンで30cmだと赤道儀から考え直さなくてはいけません。手持ちの赤道儀はCGEM IIで、耐荷重は18kg。さすがに30cmだと厳しいです。25cmニュートンにパラコア2などのコマ補正を入れることも考えましたが、そもそも25cmニュートンの大きさと調整で稼働率が上がらないのも心配でした。ドブは一つの解なのですが、視野回転と、大きさと、稼働率が心配で、やはり撮影だと心配です。gotodebuさんがされているような、大口径短時間露光は魅力ですが、やはりドブを買う時は眼視を本気でやりたいと思った時かと今は考えています。この間飛騨コスモス天文台でかんたろうさんに眼視で見せてもらってかなり面白かったので、そう遠くない日かもしれません。

ちなみにここまでで議論した20cmを超える鏡筒は
  • GINJIの25cmか30cm。
  • SkyWatcherのBKPの25cmか30cm。
  • ドブの30cm以上。SkyWatcherなら16インチ(40cm)まであります。
  • タカハシでCCA250。
  • 同じくタカハシでμ-250CRS。
などです。ニュートンとドブは先の理由で結局は却下、もしくは延期。CCA250は値段的に流石に手が出ません。μ-250CRSは値段もそうですが、手に入れるのが大変そうです。反射系で撮影まで考えると、なかなか解がないのです。


SCA260 !?

そんな中でのSCA260でした。最初のニュースは1年くらい前です。その頃はちょっといいな、でも高いんだろうなといった感想でした。その後何度か話題になり、そのうち海外では発売間近とか、日本でもサイトロンが扱うとか、徐々に試用も含めて情報が出てきました。

重さが15kg。おそらくこれはCGEM IIでは載せることができる最大級の重量です。SCA260は一部ではプアマンズCCA250とも言われていますが、もし本当にCCA250に迫ることができるなら半分から3分の1の価格。モーターフォーカサーこそ付いていませんが、ファンや温度計、鏡筒バンド、アリガタプレート、デュアルスピードフォーカサーなど、最初からそこそこ充実しているので余分な出費も抑えられそうです。付いてないのは専用ケースくらいでしょうか。でも専用ケースに入れたら大きく重くなりすぎるので、当面は自宅庭での撮影か、遠征の際も車の座席においてシートベルトで固定することでなんとかなりそうです。

Cloudy Nightsでは9月くらいから試用レポートも出てきました。


見ている限り評価は悪くなさそうです。

ここら辺の時点で、いつくらいに扱い始めるかシュミットさんに相談してみました。すると「そもそも受注生産だが、最初のロットが入荷するので納期は早い」とのこと。金額が金額なので家族とも相談する必要があります。

こんな金額の天文機器を買うのは初めてで、間違いなくこれまでで最高額です。最初は妻もとりつく島もない状態でしたが、何度か説得するうちに渋々ながらOKとの返事が。そこで晴れて正式に発注し、ちょうど先週末、名古屋の実家に行っている最中に自宅に到着しました。


到着と開封の儀

日曜日、予定より少し早めに自宅に帰ってきたら、玄関のところに特大の段ボール箱が!

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早速箱を空けてみると、中には想像より大きく見える鏡筒が。

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ちなみに、左上に置いたのは同じメーカーのFMA135です。SCA260と比べると、もう生まれたての赤ちゃんみたいです。FMA135は口径こそ3cmですが、コンパクトで非常にシャープな像。作りも良く、持っていて嬉しくなる鏡筒です。SCA260が候補になったのも、このFMA135の作りの良さが一つの理由でした。私は主にミニマム電視観望セットとして愛用しています。3cmと26cmで口径比は8.7倍ですが、体積比は約660倍。すごい差です。

箱から出してみました。カーボン鏡筒のせいでしょうか、意外にそこまで重くないです。付属品も並べて見ました。全て鏡筒に最初からついているか組み込まれているので、別なのは電池を入れる必要がある温度計くらいでしょうか。あとはマニュアル類とレンチだけです。鏡筒先端には柔らかいカバーが付いています。

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上の写真は下側のドブテイルバーが付いている方から見ていますが、もう一つ上の写真は上側から見ていて、ガイド橋とかを取り付けることができる汎用のプレートが最初から付いています。上下のプレートだけでも後付けだと数万はしてしまうので、ここら辺はありがたいです。

そういえばカーボン鏡筒を持つのも初めてのことです。25cmで最初からフルオプションに近いものがついた状態で15kgという軽さを実現してくれているので、今の赤道儀でも使えるわけです。それでも我が家では最重量。CGEM IIがどこまで耐えられるのかは実際に運用して見ないとわかりません。ひょっとしたらこれがきっかけで赤道儀を追加とか、鶏か卵か、訳のわからないことになるかもしれません。このタイミングで赤道儀も新調したいとは流石に言うこともできないので、いずれにせよしばらくはCGEM IIでの運用です。

付属のマニュアルには簡単にですが副鏡、主鏡に別れて光軸調整のことも書かれています。必要ならばこれを見ながら調整することになりそうです。

外に赤道儀を設置し、載せようとしましたが、思ったより大きいせいか意外に持ち運びは大変そうです。はやる気持ちを抑え、以前FC-76の時に買ったK-ASTECの取っ手を取り付けました。

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この取っ手と、下側のドブテイルバーを持つことで、かなり安定に持ち運ぶことができました。

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そのまま赤道儀への設置も全然余裕でした。

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かなり頑丈だと思っていたCGEM IIが、なんか頭でっかちで、頼りなく見えます。

次に当然何か天体を見ようと思うのですが、この日は雲越しにですがなんとか月が見えそうです。でも基本的に撮影鏡筒なのでアイピースの付け方もよくわかりません。この鏡筒、イメージサークルはなんと80mmなので、3つの薄型のアダプターリングで径を落としていくようになっています。

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手持ちのアダプターではアイピース口まで持っていくのがなかなか大変で、結局オフアキとフィルターホイールを取り付けて、フィルターが入っていない状態にしてホイールに直接20mmのアイピースを取り付けました。とりあえずなので、光軸もまだ調整していませんし、バックフォーカスも適当です。

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ファーストライト

ファーストライトは眼視での月です。

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月はごく普通に、とても綺麗に見えました。そういえば副鏡が想像以上に大きいせいでしょうか、アイピースから離れると副鏡の影が見えます。やはり撮影がメインで、あまり眼視向きではないのかもしれません。

あと、指で鏡筒を押して揺らしてみたら、思ったより結構揺れ、その揺れがそこそこ持続します。特に赤経体方向の揺れが顕著です。SCORPIOの店長さんが言っていたように、やはりCGEM IIには15kgの鏡筒は荷が重いのかもしれません。まあこれはあくまでわざと揺らした時なので、風など吹いてなければそこまで問題にならないと思いますが、実際に撮影までしてみないとわからないです。

その後、屋根に沈みそうな木星を見ましたが、低空であまりはっきりしないのと、1300mmの焦点距離に20mmアイピースなので高々65倍であまり大きくは見えません。最後に、そこそこ上に昇ってきたリゲルで内外像を確認してみました。内像はまだいいのですが、外像が結構ずれていました。それでも変な歪みとかではなく、片側に寄っているだけなので、VISACの内外で全く歪み方の違う像から比べたら、はるかに素直な感じです。

次の日は月曜で平日なので、ここら辺で撤収です。


まとめ

久しぶりの超本格的な鏡筒です。色々考えて決めたので、すごく期待しています。うまく撮影まで漕ぎ着けるのか、それともじゃじゃ馬なのか。

いずれにせよ光軸調整や、オフアキガイドなど撮影までまだまだ色々やることがありますが、どんな像を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。



(追記)次の新鏡筒は約1年半後の2023年3月31日にシュミットで購入したε130です。


週末に実家の名古屋に行きました。いくつか用事もあったのですが、やっとコロナが落ち着いたことと、ワクチンを2回打って2週間が過ぎ、正月過ぎに骨折した親の様子を見ておきたかったからというのが一番の理由です。天文関連で大きなことは、名古屋在住のywkwさんと会ったことです。


ykwkさんと知り合いに

ykwkさんから連絡があったのは今年の3月8日のことでした。TwitterのDMで連絡してくれて、30年ぶりに天体趣味を復活させて1年ほどになり、「ほしぞloveログ」を見て一念発起して電視観望を始め、ドップリとハマってしまったとのことです。ykwkさん自身もちょうどブログを始められたとのことで、記事を読んでみると既にかなりきちんと撮影とかしているようで、さすが昔やられていた復帰組だと感心したのを覚えています。

 

その後メールなどでやりとりさせてもらいましたが、某メーカーでかなり専門的なことをされているようで、勘所がかなりしっかりしていて、私の方がむしろ参考にさせて頂いたりしていました。

実はゴールデンウィークの時に富山に来れないかという話もしていたのですが、まだコロナが大変な状況で結局実現せずになってしまっていました。今回、名古屋に帰る用事があったので、せっかくなのでと声をかけさせて頂きお会いすることになりました。


ちょっと脱線、名古屋までの食事事情

ykwkさんと会うのは土曜日ですが、私自身は金曜の午後には移動して夜には名古屋に着いていました。道中、高山市から下道で少し走って五平餅の名店「助さ」へ。
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ここにくるのはもう何年ぶりでしょうか、店内で食べることはできなくなってしまっていましたが、店頭で持ち帰り販売のみしていました。ここは数少ない飛騨の名産の「えごま」のたれで五平餅を作っているところです。えごまの五平餅は私が高校生の頃、観光で高山に行った時にバスガイドさんに教えてもらって、冗談抜きでほっぺたが落ちるほど美味しかったものです。既にその当時からえごまで五平餅を作っているところは数少なかったのですが、その何軒かあったところもどんどん閉店になってしまいました。富山に住み出してから、えごま五平餅を作っているところはないか一時期ずっと探していました。「助さ」は数少ないその中の一軒です。現在の価格は一本350円と、多分かなり高くなってしまっていますが、相変わらずその味は格別でした。

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2本買ってぺろっと食べてしまいました。ほんとに美味しかったー。実はえごまを手に入れることができれば自宅でタレを作ることができます。一時期は自分で実際に作って、五平餅とか、焼き餅に塗って食べてました。高山の朝市や、ネットでも手に入れることはできると思います。レシピも調べるとすぐに出てきます。興味がある方はぜひ。ホントにホントに美味しいです。

名古屋に着いてからの晩ご飯は1人だったので、まだ富山に上陸していない「やっぱりステーキ」へ。「いきなり」の方は富山にもあるのですが、「やっぱり」の方はまだなのです。赤身のレアが好きなので、1000円のセットを注文。ご飯、スープ、サラダが食べ放題です。店員さんに聞いてみると、レアでテーブルまで出てきてあとはお好みで焼くのだとか。でも私は表面だけ焼いたレアレアが好きなのですが、残念ながら既に結構中まで火が通ってしまっていました。量的にはちょっと物足りなかったので、100gで500円の追加のお肉でも頼もうかと思いましたが、少しお腹を空かせておいて、そのあと「スガキヤ」のラーメンを食べてしまいました。名古屋に帰ると必ず一度はすがきやに行きたくなります。名古屋の人はすがきやに行くことを「すがく」という動詞で表現するのですが、もう高校の頃から30年以上この動詞を使っています。

さらに名古屋の食事事情が続きます。ykwkさんとお会いする土曜は朝から喫茶店に。このブログでもたまに名古屋人の心の故郷「コメダ珈琲」については書くのですが、今回行ったのは「金シャチ珈琲」。名古屋らしい名前です。モーニングではコーヒーを頼むだけでなんと8種類のセットから選べるとのこと。

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迷いましたが、コメダでは頼めないミニカレーにしました。そこそこお腹は膨れたのですが、せっかくなので追加でピザトースト。

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金シャチ珈琲はパンが自慢らしいのですが、これもかなりのボリュームでおいしかったです。

天文ブログから脱線がすぎますね。元に戻します。


SCORPIOにて

金シャチ珈琲で朝昼ごはんでお腹を膨らませて、午後からやっとykwkさんと会うことに。待ち合わせ場所はSCORPIO。天文マニアならここで何時間も時間をつぶすことができます。あ、もちろんお店に迷惑にならないようにですが。午後3時の待ち合わせでしたが、私は2時半頃には到着していつものように店長さんと話していました。実はちょうど先週に新鏡筒SCA260!!を発注していたので、そのことを話していたのですが、やはりかなり重いので赤道儀はCGEM IIだと厳しいのではというのが店長さんの見方でした。ここら辺のことはまた別記事で詳しく書きますね。

そんなことを話していると、3時前に来店者が一人。そういえばykwkさんからは顔写真を送ってもらっていたので、すぐにわかりました。これまた「ネットで知り合った人とは気軽にあってはいけません」状態なのですが、もう何度もメールのやりとりをしているので、初めてと言うよりは既に友人状態な気分でした。同じ趣味だとすぐに打ち解けられるので、ネット繋がりだけでも心配ないです。

ykwkさんはSCORPIOに限らず、リアル店舗は初めてとのこと。せっかくなのでなかなかHPとかにも載らない中古品を中心にして一緒に見て回ります。口径20cmクラスが何種類かあり、後で聞いたらその中でもC8に興味を惹かれたようです。今の架台がAZ-ZTiなので、本当にギリギリか、もしくは次は赤道儀もとかになるのでしょうか?

奥の展示スペースも見たりしましたが、今回私は鏡筒発注直後で節約モードのため買い物もできず、あまり長居しても店長さんに申し訳ないので、車で名城公園のスターバックスに移動することに。


スターバックスで天文談義

スタバでは結局午後6時過ぎまで話していました。しかもykwkさん、プレゼン資料まで用意してきてくれて、至れり尽くせりでした。そのプレゼンの中で、天文を再開したきっかけのところで

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約30年振りに天体趣味を復活させられたのは、間違いなくSamさんブログのお陰です!
  • 30年前「星雲とか見たいけど自分には縁が無いな」
  • 今「電視観望で簡単に星雲を観測できる!」←気づけたキッカケを与えていただけたことに感謝致します!
明らかに再開前後で人生が豊かになりました^^
  • 天気、月齢に一喜一憂する楽しさ。
  • 天文少年だった昔の自分と今の自分が同じ方向を向いているという事。
  • 天文好き~カメラ⇒その2つが繋がった事。
ブログも天リフさん登録を勧めていただいたお陰で、
  • そこから色んな人との繋がりが一気にできました! ←これが一番の財産
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というページがあり、嬉しいのと、ちょっと気恥ずかしいのと、ありがたいのとで、ブログ書いててよかったーと思うことができました。ノイズのことやセンサーのことなど、かなり突っ込んだ話もできました。ykwkさんは天文界隈にかなりの戦力になってくれるはずです。

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午後6時を回った頃でしょうか、もうすっかり外は暗くなっています。この日は私も家族と夕食をする予定だったので、ここで解散です。本当は夕食後にスターバックスの隣の踊り場で電視観望でもしようと思っていたのですが、結局外食で結構遅くなってしまって力尽きてこの日は寝てしまいました。と言うか、正直に言うとSCA260が富山の自宅に届いたとの電話がこの時点であったので、次の日早く帰りたくて、寝不足にならないように寝てしまったというのが本当の理由です。


富山へ帰宅

またまた脱線ですが、日曜の名古屋からの帰りはひるがのインターで「けいちゃん唐揚げ定食」。「けいちゃん」は岐阜地方の名物で、鶏肉をタレに漬け込んだものです。この唐揚げ版で、出てくるまでに時間はかかったのですが、揚げたてでボリューム満点、おいしかったです。

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富山についてからのSCA260の開封からファーストライトのことは、次回以降の記事で。


まとめ

こうやって星仲間が増えていくのは嬉しいことです。ykwkさんには今度の小海の星と自然のフェスタにも参加して欲しいのですが、お子さんもまだ小さく家族のこともあるので無理強いはできません。もし会えたら、またよろしくお願いしますというようなやりとりを後日しました。旅行がてら富山に来てもらってもいいです。あ、ykwkさん「まだ天の川見たことない」と言っていました。ぜひとも月のない時に暗い空でいつか撮影などご一緒したいです。


過去M33は2回撮影しています。いずれも自宅での撮影です。どうしても満足できていなかったので今回再びM33の撮影です。

3回目のM33

最初の撮影は2018年の1月、PixInsightを始めた頃で、3時間の長時間露光と頑張ったのですが、その長時間露光が原因で縞ノイズ(縮緬ノイズ)に悩まされました。


これは後の解析で、フラットファイルを暗いところで撮っていたためフラット情報を持つべき信号が足りずに、結果としてS/Nが悪いフラットファイルになっていたことが明らかになりました。


2回目は2020年の11月なので約1年前です。TSA-120とASI294MCでの撮影でした。

この時は露光時間が1時間半ほどで、どうしてもノイジーになってしまうのに悩んだ覚えがあります。


土、日の2日間の撮影

撮影は2日に分かれました。10月9日(土)と、10月10日(日)です。前回の画角が少し狭かった気もするので、今回はTSA-120とEOS 6Dで撮影してみました。これでうまくいかないなら、次はASI294MMのモノクロでRGB撮影にするかもしれません。銀河なのでフィルターは赤外でのハロ防止のためのUV/IRカットフィルターのみです。

土曜は昼間快晴だったのですが、夕方からずっと曇り。0時頃に一旦快晴になり機材を出し、0時半頃に準備を終えたら再び曇りで、一旦自宅に退散します。1時過ぎにまた快晴で、結局撮影開始が午前1時40分頃でした。この日は明け方まで撮影しましたが、露光時間が1枚あたり5分で、薄明までに34枚撮影できてそのうち29枚を使うことができました。これだけだと2時間半くらいなので、もう少し枚数が欲しくて次の日も撮影。

日曜は朝からずっと快晴なので、赤道儀も前の晩から置きっぱなしです。昼間は太陽撮影とかしていたので、そのまま移動していないため夜の撮影でも極軸を取る必要もなし。連日晴れの撮影だと準備は楽なものです。この日は45枚撮影して37枚を画像処理に回すことができました。

2日間トータルで66枚なので、5時間30分の露光になります。

でも本当はもう2時間程度長くなる予定でした。初日の撮影で、一番最初はISO1600で始めたのですが、ヒストグラムのピークが半分近くまできてしまっていたので、すぐにISO800に切り替えました。問題は2日目で、同じISO800で始めたのですが、天頂越えで赤道儀を反転させた際に、間違えてISO1600にしてしまいました。最初違うISOを混ぜて処理しようと思ったのですが、画像処理の時に見比べたら、ISO1600の方が明らかに星像が肥大していたので、泣く泣く25枚分諦めることに。

そういえばもう一つトラブルが。いつも使っているStickPCにリモートデスクトップで全くつなげなくなってしまったのです。とりあえずその場は代理のノートPCで撮影を始めましたが、後でStickPCを調べたら結構面倒でした。接続できなくなったのはWindowsのアップデートが始まってしまったのが原因のようですが、アップデートのせいなのかWi-Fiアダプタをうまく認識できなくなってしまったようです。

Wi-FiアダプターはIntelの9462で「コード10」エラーでうまく開始できないというようなメッセージが出ています。ドライバーをアンインストールして、Intelのページからあらわに最新ドライバーをダウンロードしてきたりして色々試すのですが、
  • 一瞬起動してネットワークにつながるがすぐにだめになる。
  • 起動してネットワーに繋がるが、切断と接続をずっと繰り返す。
  • 起動してネットワークにつながり安定だが、再起動するとアダプターを認識しなくなる。
などのトラブルがずっと続きました。10回くらい色々とドライバーを入れ替えたり再起動したりを繰り返していると、ある時突然安定になって、再起動とかしても普通に動くようになりました。原因はわかりませんが、とりあえず動いたのでこのままそっと使おうと思います。安定運用の観点からは、Windowsのアップデートはできるなら避けるように設定しておいた方がいいのかもしれません。

もう一つのしょぼいトラブルですが、撮影が長時間にわたるので6Dの駆動は電池切れを防ぐために外部バッテリーにしてあるのですが、その外部バッテリーが切れてしまって、2日目の天頂越えの後1時間以上にわたって撮影が中断していたことです。目が覚めた時に外にチェックしに行って発覚しました。でも結局後半は先に書いたようにISO1600で撮影してしまって、星像肥大で使わない画像となったのでまあいいかと。ISO800のままでバッテリートラブルがなかったら、9時間越えになっていたかもしれません...。

撮影時の状況はこんなところでしょうか。後日フラットとフラットダーク、足りなかったダークファイルを、ISO800の分とISO1600の分をぞれぞれ追加撮影し、やっと画像処理です。


画像処理

PixInsightのWBPPで何パターンか試しました。
  1. ISO800
  2. ISO1600
  3. ISO800とISO1600を混ぜたもの
を比べて、ISO1600が星像肥大と判断し、2と3を棄却。

でもなぜISO1600で肥大していたのかは謎です。ピントはずらしていないし、ISO800と1600で天頂に対象に撮影したようなものなので、空の高低では影響は同じくらいになってもおかしくないはずです。明け方に向かって温度が下がっていくはずなので、その温度変化でピントがずれていったのかもしれません。

あと、6Dのダーク特性がちょっと気になったのでホット/クールピクセルはPixInsightのCosmeticCorrectionで取り除くようにしてあるので、
  1. ISO800でダーク補正あり
  2. ISO800でダーク補正なし
で比較。結果、ダーク補正なしの方が少しだけ縞ノイズが残るので、ダーク補正ありを採用としました。

何でこんなことをしたかというと、もしかしたら6Dのダークノイズって素性が良くてあまり気にしなくてもいいのではと思ったからです。ダークフレームを撮影するのは時間がかかりますし、少ない枚数での補正だと逆にノイズを加算することもあります。まあ結果はほんの少しですが違いがわかったので、これからもダーク補正はしようかと思います。冬でもっと温度が低くなればダーク無しでも良くなるのかもしれません。

ABE、DBEで残りの背景補正をして、PCCで恒星の色合わせ、ASと最後は恒星を尖らせるためにHTでストレッチ。StarNetで星マスクだけ作り、MTのDilationで少しだけ製造を大きくしてPhotoshopに渡します。あとはほとんどPhotoshopで調整です。


結果

私は青紫っぽいのが好きなので、以下のようにしました。

「M33:さんかく座銀河」
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  • 撮影日: 2021年10月10日1時41分-4時37分、2021年10月10日20時34分-10月11日0時47分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi TSA-120 + 35フラットナー
  • フィルター: SVBONY 2インチUV/IRカットフィルター
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: Canon EOS 6D (HKIR改造)
  • ガイド: f120mmガイド鏡 + ASI120MM mini、PHD2によるマルチスターガイドでディザリング
  • 撮影: BackYard EOS、露光時間300秒x66枚 = 5時間30分
  • 画像処理: PixInsight、Photoshop CC、DeNoise AI

ちょっと中心がサチってしまっていること、赤ポチがわざとらしいところが反省点でしょうか。淡いところはそこそこ出たと思います。解像度はまあまあ。以前ASI294MCで撮ったのよりは、ピクセルサイズが4.6μmから6.3μmと大きくなっているにもかかわらず解像しています。シンチレーションが効いているのでしょうか?でも潜在的にはもう少しでてもいいのかもしれません。これは次回以降にチャレンジとします。

画像処理でいろいろいじっていたのですが、もしかしたら色味は真ん中をもっと黄色に持っていって、青紫よりも青に寄せるほうがいいような気もしてきました。近いうちに再処理するかもしれません。

あとは、いつものAnnotationです。

Image17_DBE_DBE_ASx2_HTx2_4_cut_b_ok_annotation


まとめ

いつもの自宅撮影でしたが、露光時間も5時間越えで、そこそこ出てきたと思います。解像度はもう少し出ても良さそうなので、次やるとしたら少し画角が小さくなりますが、ASI294MMでLRGBでしょうか?他の銀河でのLRGBも、今後挑戦していきたいと思います。


おまけ

以前撮影したものの再掲載です。

2018年1月のもの。縞ノイズがひどいです。
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2020年11月のもの。
masterLight_180_integration_DBE_AS_hakiOK_all4

上の2020年と同じ画角で、今回のものです。
Image17_DBE_DBE_ASx2_HTx2_4_cut_b_ok_cut

うん、こうやって比べると3年では劇的に、1年でも進化していますね。微恒星まで出て、分解能もよくなっています。でもやっぱり中央の処理は前の方がいいかも。これは再画像処理案件か?


最安クラスの新発売のCMOSカメラ、Ceres-Cでの電視観望を試してみました。果たしてどこまで見えるでしょうか?


最安値の天文用CMOSカメラ

感度の高いIMX224センサーを利用した、(おそらく)最安値の天体用途のCMOSカメラ、Player One社の新発売のCeres-Cを手に入れました。実売で税込1.65万円というのはかなりインパクトがある価格で、特に電視観望をやってみたいと思っている方の中には、この格安カメラに興味のある方も多いのではないでしょうか。




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右に写っているのがカメラ本体になりますが、小さいですね。でもこの小ささが今回の鍵になります。また、Player Oneのカメラに(おそらく)もれなく付いてくるブロアーはコンパクトで強力で、使い勝手が良さそうです。USBケーブルも付属なのですぐに使うことができます。

このカメラ、実はメーカーによるとエントリークラスの「ガイドカメラ」だそうです。でも接続はUSB3.0なので、惑星撮影などにも使えるはず。今回はこのガイドカメラと謳っているものが、電視観望用途に耐え得るものなのか、実際に試してみました。


鏡筒

IMG_3670


まず今回のテストに選んだ鏡筒が、サイトロンから発売されているNEWTONY


この鏡筒を選んだのには明確な理由があります。IMX224センサーはエントリークラスなので、値段が安い代わりにセンサー面積が小さいです。この場合、鏡筒の焦点距離を短くしないと見える視野が狭くなってしまい、天体の導入が難しくなってしまうために、快適な電視観望が実現できなくなってしまいます。NEWTONYの焦点距離は200mm。望遠鏡としてはかなり短い部類になります。

NEWTONYの値段は税込で約6千円。この価格も大きな魅力で、電視観望を始めてみようと思うきっかけになるのかと思います。

もちろんNEWTONY以外にも焦点距離200mm台の鏡筒は存在しますが、ほとんどが高級機と呼ばれるもので、値段は10倍以上とかになってしまいます。唯一多少安価なものにSky Watcher社のEVOGUIDE 50EDというのがありますが、これでも実売で4倍以上の値段です。

中古のカメラレンズを探せば、短焦点でさらに安いものが見つかることもあると思います。でもNEWTONYのように、入手しやすく安価な鏡筒という意味では、サポートなどのことも含めて現行モデルの方が初心者には心強いと思います。

しかもこのNEWTONY、横の蓋を開けると中身が見えて、ニュートン反射望遠鏡の仕組みがよく分かるので、入門者にとっては最適です。

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私はもともと、観望会とかで子供とかに望遠鏡の仕組みを説明したくてこの鏡筒を購入したので、そこまで実用的に使うことを考えていませんでした。でも焦点距離がここまで短いニュートン反射はこのNEWTONYくらいである意味貴重な存在で、今回電視観望でうまくいけば今後大いに活用することができます。


Ceres-CとNEWTONYの組み合わせ

ところがこのNEWTONY、通常のCMOSカメラと組み合わせると、少しというか重大な問題があります。ピントが出ないのです。アイピース口にカメラを取り付けるとき、ほとんどのカメラの場合あと5mm位中に入り込んでいけばピントが出るのですが、私も以前同じPlayer OneのNeptune C-IIを取り付けた時、あとすこしでピントが出なくて悔しい思いをしました。

Ceres-Cはその形を見てもわかりますが、アイピース差し込み口と同じ径が続いているので、奥まで差し込むことができ、それでピントが出るのです。Ceres-CとNEWTONYの組み合わせがここで効いてくるのです。


AZ-GTi

もう一つ重要なアイテムを紹介しておきます。SkyWatcher社のAZ-GTiです。



いくらNEWTONYが短焦点といっても、空のかなり狭い範囲を見ることになります。地球は回っているので、空を見ていると星は動いていくように見えます。
  1. 見たい天体をスムーズに導入することと、
  2. 星を追いかけるために自動導入、自動追尾の機能
がある「台」が必要になります。今回はこの手の機能を持った機器としては最安に近いAZ-GTiを使うことにします。もし、既に赤道儀などを持っていたら、もちろんそれらを使うこともできます。


組み立て

さて、実際に機材を組み合わせてセットアップしてみましょう。まずはNEWTONYをAZ-GTiに取り付けます。この場合、NEWTONY付属の簡易三脚から鏡筒本体を外して、それまで三脚が付いていた本体下面のネジを利用してアリガタを取り付けます。

アリガタはCeres-Cの販売店のシュミットにもいくつかありますし、

アマゾンなどでも「アリガタ」で検索すればいくつも見つかると思います。

私は簡単に取り外せるよう、アリミゾからアルカスイス互換のクランプへの変換アダプターを作り、NEWTONYにはアルカスイス互換のプレートをつけて、取り付けるようにしています。普通はビクセン規格のアリガタを直接取り付けるので十分でしょう。

次はNEWTONYにCeres-Cをとりつけます。アイピース口のところに差し込み、固定ネジを締めるだけです。
IMG_3718


PCとソフトウェア関連

カメラをPCに接続しますが、その前にあらかじめPlayer Oneのサポートページに行って、ドライバーをダウンロードしインストールしておいてください。
 
リンク先の「Native driver」の中の「Camera driver」を選びます。

今回電視観望用に使うソフトは「SharpCap」。



これもダウンロードしてインストールしておいてください。無料でも使えますが、いくつかの機能は有料版のみで使えます。基本的な電視観望は無料版でもできますが、オートストレッチなど有料版の機能を使うと便利な時があります。年間2000円程度なので、もし電視観望が楽しいと思って続けたいと思うなら、有料版を考えてもいいのかもしれません。

ソフトの準備ができているなら、カメラをUSBケーブルでPCと接続します。SharpCapでカメラを認識させますが、ドライバーなどがうまくインストールされていれば、Ceres-Cがカメラの選択肢として出てくるはずです。
IMG_3674
これらのことは、あらかじめ昼間などの明るい時に試しておくといいかもしれません。うまく接続できたら、露光時間とゲインを適当に合わせてPCの画面にカメラで見ている映像が出ているのを確認してみてください。もともと天体用のカメラなので、昼間に見ると明るすぎる場合があります。その際は露光時間を数ミリ秒とか、ゲインを0近くにするとかして、きちんと画面に反応があるかを確認してみてください。


ピント合わせについて

さて、ここで気づくと思うのですが、NEWTONYが安価なせいもあり、ピント合わせがアイピース全体を回転させる方式になっています。そのため、カメラを固定したままだと視野が回転してしまうことと、ねじ込み式のためにきちんと固定できず、多少ガタついてしまいます。

なので、カメラの固定ネジを緩めて、何か景色や夜なら星にNEWTONYを向けて、PCの画面を見ながらカメラを出し入れしてみます。ある程度ピントがあったところで固定ネジを締めてカメラを固定します。その後、わずかにカメラごと回転させてピントを合わせるようにします。視野は多少回転しますが、ピントの調整範囲はごくわずかなので、回転もごくわずかに抑えられるはずです。

その後は、USBケーブルに無理なテンションなどかけなければ、ガタでピントがずれるようなことはありませんでした。


電視観望に使えるか?

さて、実際に夜に電視観望でCeres-Cを使ってみます。この安価な「ガイド用」と言われているカメラ、どこまで使えるのか非常に楽しみです。

試したのは2021年10月14日の夜、夕方からずっと曇りだったのですが、23時頃から晴れ始めたので早速準備です。この日は月齢8日の半月を越えたくらいの明るい月が西の空に傾いているような空でした。

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セットアップした機材を外に出し、アウトドア用の机を別途用意し、PCをそこに置いて操作します。AZ-GTiで、明るいこと座のベガを初期アラインメントで導入します。

ピント合わせは先に説明したように、カメラをアイピース 口に出し入れしてある程度合わせてから、回転で微調整します。星を見ながらやってみてもきちんとピントが合うことが確認できました。

さて、これで準備完了。目的の天体を自動導入します。


M27: 亜鈴状星雲でファーストライト

まず最初に見たのは、西の隣の家の屋根に沈みそうになっているM27亜鈴状星雲です。
IMG_3678
Gain300、露光時間3.2秒、LiveStack89枚、4分40秒

さすが224系のセンサーです。綺麗に見えますね。どうやら電視観望用途としてもこのCeres-C、十分に使えるようです。この時は露光時間3.2秒、ゲインを300に設定しました。最初ゲインを500とかに設定したのですが、明るすぎて画面が真っ白になってしまいました。ゲインは最大780まで設定できるようですが、300程度で十分なことがわかりました。

上の画像のように明るく見るためには、SharpCapの右パネルのヒストグラムを見ながらの調整が必要になります。ヒストグラムをよくみると3本の黄色い縦の点線があります。そのうち左と真ん中の点線で、山を挟むようにします。すると淡い部分ががあぶり出されてくるはずです。線の位置は画面を見ながら色々微調整してみてください。ちなみに、有料版のSharpCapではこのあぶり出し操作を自動でやってもらうことができます。有料版を持っている場合は、ヒストグラムにある雷マークのようなボタンを押してみて下さい。自動的に淡い部分があぶり出されてくるのが分かると思います。このことを「オートストレッチ」と言います。

うまくあぶり出されて、見たい天体が画面内に入っていることが確認できたら、ライブススタックでノイズを落としてみましょう。メニューの「ツール」から「ライブスタック」を選びます。下に出てくるライブススタックの中のヒストグラムを同様にいじって、左と真ん中の黄色い点線で山を挟んでみて下さい。その際は右パネルのヒストグラムの線で挟むのは一旦元の位置に戻しておいて下さい。雷マークの横のリセットボタンを押すと一発で戻るはずです。リセットしておかないと画面が真っ白に近くなってしまいます。

ライブスタックでは、時間が経つにつれて画面が重なっていき、背景のノイズがどんどん綺麗になっていくのが分かると思います。ライブススタックのヒストグラムで大まかにあぶり出し、右のパネルのヒストグラムで微調整するなどもできます。各自色々試してみて下さい。


M57: 惑星状星雲で迷光が...

M27でCeres-CとNEWTONYでかなり見えることがわかったので、次の天体に移動します。次も今にも沈みそうなM57、こと座のM57惑星状星雲です。小さいですが、輝度の明るい星雲なのでハッキリ見えます。

IMG_3699
Gain300、露光時間3.2秒、LiveStack56枚、3分

実はM57を導入した時に、最初妙な迷光が画面に表れてきました。
IMG_3681
迷光エリアの中の真ん中少し上にM57が写っています。小さいですね。

色々な方向を遮ったりして試した結果、隣の家の窓の明かりが入ってきていることに気づきました。カメラの取り付け位置が鏡筒のかなり先端に近い所にあるので、鏡筒先端から入ってくる光がカメラに入り込んでしまうためです。今回はとりあえず光を遮るようにテーブルを移動して影になるようにして迷光を避けましたが、フードのようなものを自作するのが良いのかもしれません。自分で工作などして鏡筒を育て上げていくのもまた、趣味としては楽しいことなのかと思います。

IMG_3683
手前から来る光を机とPCで遮ってカメラに入らないようにする。


M31: アンドロメダ銀河でレデューサを試す

次は銀河を見てみます。秋と言えばM31アンドロメダ銀河です。

IMG_3703
Gain300、露光時間3.2秒、LiveStack69枚、3分40秒

腕の構造も多少見えているのが分かるかと思います。かなり感度の良いカメラと言えると思います。

焦点距離200mmですが、さすがにアンドロメダ銀河は大きくてCeres-Cでは入りきりません。そこで、レデューサのテストをしてみました。SVBONYの0.5倍のもので、アマゾンなどでも安価に手に入れることができます。Ceres-Cの先端にはねじ山がきってあるので、このようなアメリカンサイズ(31.7mm)のレデューサやフィルターなどを付けることができます。レデューサを直接とりつけてみます。

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Ceres-Cの先にレデューサやフィルターなどをつけることができます。
この写真ではレデューサと、次の北アメリカ星雲で使うCBPをすでに取り付けてあります。

まずはレデューサが最低限使えるかどうかですが、カメラ位置を前後することで全く問題なくピントが出てくることがわかりました。その時の画像です。

IMG_3707
Gain300、露光時間3.2秒、LiveStack24枚、1分17秒

多少画角が広がっていることがわかります。ただし、レデューサをセンサーにかなり近づけた状態でとりつけてあるので、倍率はおそらく0.7倍くらいであまり減少されていなくて、見える範囲もそれほど広がっていません。また、この時間帯M31は天頂付近にあるため、経緯台では追うことが苦手で、短時間でも流れてしまっていることがわかります。


北アメリカ星雲

次に、白鳥座付近に移って北アメリカ星雲を見てみます。ところが、もうかなり西の低い空に傾いていて隣の家の明かりの影響が出ているせいか、位置はあっているはずなのにどう調整しても全く何もあぶりだすことができません。おそらく強烈なカブリのために大きな輝度差があって、ストレッチとかが役に立たないからだと思われます。

IMG_3708

こんな時は光害防止フィルターの類を入れると状況は劇的に改善されます。今回はサイトロン社のCBP(Comet Band Pass)フィルターを使いました。このフィルターをカメラと先ほどつけたレデューサとの間に挟むように取り付けます。こうすることでレデューサとセンサー間の距離を稼ぎ、倍率を下げることでより大きい範囲を見ようとしてます。その結果が以下の画像です。

IMG_3709
Gain300、露光時間3.2秒、LiveStack33枚、1分45秒

同じ位置を見ているのに、CBPがあるだけで劇的に星雲のあぶり出しが改善されることが分かるかと思います。また、星の位置を比較することで、より大きなエリアを見ていることも分かるかと思います。これで0.5倍程度になると思うので、焦点距離100mmの鏡筒にCeres-Cを取り付けているのと同じことになります。また、レデューサの星で四隅の星像が流れてしまっているのがわかります。これは安価な汎用的なレデューサのため、性能があまり良くないので仕方ないでしょう。

レデューサをつけたとしても北アメリカ星雲の一部しか見えていないので、大きな天体を見るにはCeres-Cではまだセンサー面積が小さいことがわかります。これ以上のエリアを見ようと思ったら、もっと短い焦点距離が必要で、こうなってくると望遠鏡というよりは、カメラレンズの範疇になってきます。次回、カメラレンズでも試してみようと思っています。


M42: オリオン大星雲

0時半頃、既にオリオン座がそこそこの高さまで昇ってきています。M42オリオン大星雲を導入してみました。オリオン大星雲は明るいので、わずか1分ちょっとの露光でも十分きれいになります。CBPはつけたままです。

IMG_3714
Gain300、露光時間3.2秒、LiveStack23枚、1分14秒

レデューサが入っているので、四隅は流れてしまっています。上の方にランニングマンも見えていますが、レデューサが入ってやっとM42と合わせて画角に収めることができます。


馬頭星雲と燃える木

最後は馬頭星雲と燃える木です。馬頭星雲は結構淡いので、露光時間を6.4秒に伸ばしました。

IMG_3716
Gain300、露光時間6.4秒、LiveStack18枚、1分55秒

それでも2分弱でここまで出ます。感度やノイズの少なさも含めて、Ceres-Cがセンサーの性能をきちんと引き出すようにうまく作られているのを、この画像がよく表していると思います。

次の日も朝が早いのと、ちょうどPCのバッテリーが少なくなったとの警告が出たので、ちょっと名残惜しかったですが、ここで撤収としました。


Ceres-Cの評価

Ceres-Cでの電視観望どうでしたでしょうか?私の評価は「相当いい」です。入門用の電視観望カメラとしては間違いなくベストバイだと思います。

まず値段。初心者にとってこの値段は電視観望をやってみる敷居が相当下がるのではないでしょうか?この値段で、作りに手を抜いているようなところは全くみられなかったです。

次に感度。予想より相当いいです。ガイド用と謳われているので心配してましたが、全くの杞憂で電視観望用途には十分な性能があると思います。IMX224はセンサーとしてはかなり古い(2014年発表)部類で、相当こなれているといえます。Ceres-Cは現在の技術でこなれたセンサーの性能を余すところ無く引き出しているような印象です。

ダークノイズに関しても秀逸です。見ている限り輝点に相当するものは一つしか確認できませんでした。秋になってきて涼しくなってきたとはいえ、これは驚異的です。Ceres-Cの解説を見ると

「Player OneのプラネタリーカメラにはDPS(Dead Pixel Suppression)テクノロジーが搭載されています。DSPにより自動的にデッドピクセル(ホットピクセル、コールドピクセル)が一掃されます。 」

とあります。おそらくこれが効いているのかと思いますが、電視観望には非常に有利に働くのかと思います。仮に輝点がたくさんあったとしても、SharpCapのリアルタイムダーク補正機能である程度緩和することはできますが、露光時間やゲインを変えるたびにダークファイルを入れ替える必要があります。ダーク補正をしないでいいのなら、しないに越したことはありません。特に初心者にとっては、手軽に綺麗な画像を得られるのは相当なメリットかと思います。


まとめ

 結論だけ言うと、電視観望用に購入する初めての入門用カメラとしては確実に「買い」でしょう。まだ1日触っただけですが、相当高性能で素直な印象を受けました。私としてはかなりの高評価です。

期待以上によく見えたので、まだまだ色々試したいです。Ceres-C関連の記事、もう少し続けようと思いますので、ぜひご期待ください。

夏の酷暑で太陽撮影は控えていたのですが、最近はめっきり涼しくなってきました。ちょうど休日で快晴、しかも最近は黒点もコンスタントに出ているようです。


昨晩から快晴に

前の晩の土曜は天リフのDSPでそのまま双望会に参加していました。0時頃に終了しましたでしょうか。外に出ると快晴で、M33を朝まで撮影していました。M33についてはまた別の記事にしますが、日曜の朝は意外に9時過ぎに目が覚めて、いつものコメダ珈琲へ。ブログ記事を書きつつ、昼前くらいに自宅に戻り、太陽撮影です。

最後の撮影が6月26日、ガチ天の準備でトーク当日の朝にテスト的に撮ったものなので、もう3ヶ月以上前になります。その後一度機材を出して撮影しようとしたところ、機材全体が熱くなりすぎてしばらくお休みにしようと決めたので、機材を出すのもそれ以来です。

機材はこれまで通り、口径20cmのC8にPSTを接続しています。赤道儀はCGEM II、しかも前日の夜からの撮影で極軸も取れているので、鏡筒を載せるだけです。

ケーブルもカメラを繋ぐだけなので、DSOの撮影みたいに冷却などの電源もなく手軽なものです。また、撮影時間も1ショット10秒程度と短いので、何ショットか撮っても大した時間にはなりません。 

久しぶりの太陽を画面で見てみると、太陽真ん中らへんに突然大きな黒点が現れました。

キャプチャ
SharpCap上で見ている画像です。


あと、太陽右上の方にかなり小さな黒点も見えました。プロミネンスも淡いですが、いくつか出ています。


撮影結果

結果だけ示します。AR2882です。

「AR2882」
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  • 鏡筒: Celestron C8、口径203mm、焦点距離2032mm、F10
  • エタロン: Coronado P.S.T.
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ: ZWO ASI290MM
  • 撮影ソフト: SharpCap 4.0 (64bit)
  • 撮影時間: 2021/10/10 13時6分 gain70, 1.25ms x 2000フレーム中上位50%を使用
  • 画像処理: AS3にてスタック、Registaxで細部出し、PhotoshopCCで後処理

シンチレーションは可もなく不可もなくといったところでしょうか。黒点が大きいこともあり、そこそこの解像度が出ています。あと、Hα特有の縞模様が見えている範囲が限られています。特に黒点の左側はほとんど見えていません。PSTの限界でしょうか。撮影時にもう少しはっきりわかればいいのですが、次回は気をつけてよく見ながら撮影してみたいと思います。

小さい方の黒点です。この黒点前日にはなかったみたいで、撮影日の日曜に出たみたいです。月曜に見てみると「AR2883」という番号がついていました。でもやはり解像度が足りないですね。これくらい小さい黒点だとあるていどシンチレーションが良くないときれいに見えないです。
13_02_44_lapl3_ap539_IP


続いてプロミネンスです。でもあまり気合が入っていないので画像処理も適当です。
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プロミネンスの一つですが、やはり解像度は出ていません。

白色で見てみる

あと、夏の間に手に入れたアイテムが一つあります。太陽用のNDフィルターです。フィルムタイプは国際光器などで扱っていますが、ガラスタイプはジズコで扱っているORIONのものしか見つけることしかできませんでした。



C8は200mmなので、240mmタイプにしました。ネジで3方向から固定するので、一度取り付けたら外れたりするようなこともありません。ND5タイプのようで、光を10万分の1にするため十分な減光効果があります。

今回これで撮影してみたのですが、シンチレーションがそこまでいいわけではないようで、べナール対流のような粒状斑を確認するには至りませんでした。

13_28_26_lapl3_ap2553_IP

口径から考えたら、分解能はなんとか足りるはずです。表面に何らかの模様があるようなのは確認できましたが、ハッキリとはしません。白色光だと見にくいのかと思い、7nmのHαを取り付けてみましたが、光量も足りなくなり余計見にくくなりました。フィルターは他の種類もいくつか試してみてもいいかもしれません。いずれにせよ、シンチレーションが勝負な気がしています。撮影できるのは休日のみなので、チャンスは少ないですが、いつかうまく撮影できればと思っています。


まとめ

久しぶりの太陽でした。黒点は楽しめたものの、シンチレーションはたいしたことなかったです。機材は揃ったはずなので、今後日を改めてベナール対流のチャンスを狙おうと思います。

晴れが続いているので、夜も通して連続撮影です。実は太陽撮影の後、簡易画像処理をしてTwitterに投稿した後、VISACの光軸調整に挑戦したのですが、時間切れでまだ大した成果は得られず。その後はM33の撮り増しでした。晴れるのはいいけど、ずっと続くと体が持ちません。月曜は雨でしたが、火曜以降また少し晴れるみたいです。どうなることやら。
 

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