ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2021年09月

ASI294MMで撮影後、画像処理をしていたのですが、一つトラブルがあったのでメモがてら記述しておきます。


ASI224MC Proでの天体撮影

NINAでライトフレーム
NINAを使い普通に天体を撮影しました。ASI294MMはセンサーにIMX492を使っていて、bin1だと8288x5644とかなりの高解像度になります。DSOだとそこまでいらないので、本来のASI294MC(IMX294使用)と同じ4144x2822になるようにNINA上でbin2モードでライトフレームを撮影しました。

SharpCapで補正用フレーム
画像処理用にバイアスフレーム、ダークフレーム、フラットフレーム、フラットダークフレームを撮影する必要があるのですが、画面のレスポンスやヒストグラムの見やすさなどから、SharpCapを使って、これらの後処理用のファイルを撮影しました。その時は解像度を 4144x2822にするために「11 megapixel」の方を選んでbin1を選びました。高解像度の場合には「47 megapixel」なのですが、この場合bin2は選べないようなので、4144x2822にするには「11 megapixelでbin1」が唯一の選択肢になります。


WBPPできない⁉︎

撮影自体はいいのですが、これらを使ってPixInsightで画像処理をしようとするとはまります。下の画像のように、ライトフレームに警告マークが入っていて、バイアス、ダーク、フラットどれも補正してくれにというのです。
binning2x2
最初何が悪いのかわからなかったのですが、色々触っているとどうもビニングの設定が、NINAで撮影したライトフレームは2x2、その他SharpCapで撮影したフレームは1x1となっているのが問題だとわかってきました。でもどちらも画素数は4144x2822です。


解決法

一番簡単な方法は、NINAで補正フレームをライトと同条件にして、全て取り直すことです。でもフラットフレームは撮り直すと合わないことがあるので、できればNINAでの撮り直しは避けたいです。

ここまで撮影してきたファイルをなんとか使うことはできないのでしょうか?

まずわかったのは、このビニング情報はFITSファイルのヘッダに書かれているテキスト情報をただ読んでいるだけなので、例えばライトフレームのヘッダの2x2を1x1に書き換えてやれば、PixInsight上で各種補正をしてくれることはわかりました。


本当にこの方法でいいの?

そうすると次は、そもそもNINAで2x2ビニングと、SharpCapの11 megapixelで1x1ビニングは同じ効果なのか?ソフトウェアビニングが入る余地はないのか?などが疑問になってきました。

海外のページをあたっていくと、特にSharpCapで初期にASI294MMに対応したときに結構な時間をかけてZWOともコンタクトを取りながら決めていった過程を辿ることができました。おそらくは多分混乱のないようにわかりやすくするために高解像度でビニングのない47 megapixelモードと、低解像度で14bitにしたハードウェアビンニングの11 megapixelモードと、あからさまに切り分けたのかと思います。おそらくこの切り分け方が、本来のASI294MMの294の名を冠したことから考えると、正しいのかと思います。

もう一つ重要なことは、ASI294MM Prp発売当初、ここら辺のことで混乱した人が何人もいたようなのですが、先人達の色々な検証の結果一つ言えることは「どんなソフトでも2x2のビニングを入れると確実にハードウェアビニングが入る」ということのようです。なので、NINAで単にbin2を選んだとしても、ソフトウェアビニングになっていることはないということが分かります。

実際のところは自分で検証しない限りは確実ではないですが、調べている限りこの情報は正しいようなので、画像処理を進めるためにもとりあえず1x1と2x2で名前は違うけれど、共にハードウェアビンニングが適用され、4144x2822の画像ができていると思うことにします。


実際のヘッダー情報の書き換え

となると、あとはどうやってFITSヘッダーを書き換えるかです。一枚一枚書き換えていってもいいのですが、ここにあるキーワードの値を書き換える、PixInsight上で動くスクリプトが公開されています。



今回はこれを利用しました。実際にはXBINNING、YBINNINGをそれぞれ書き換える必要があるため、2回走らせます。注意はソースの途中の拡張子が「.fit」になっているてため、「.fits」にしてやることと、最初の方のoldKeywordValueなどの値が「2.」とか小数点まで入れてやらないと動かない時があることくらいです。


WBPPで処理再開

これでライトフレームを1x1ビニングと騙してやることで、下のようにうまくPixInsightのWBPPを走らせ、
binning2x2_mod
きちんと各種補正も適用することができました。

さて、やっとこれでM27の画像処理を続けられます。

以前光軸調整したVISAC。


その後の進展状況です。


実際に星を見る

ある晩、期待に胸を膨らませ、実際夜に星を見てみました。

結果は見るも無惨で、内外で三角形と細長の形を行き来しているような状態でした。焦点近くでは点像に全くならずに、 三角と細長が混ざったようなひどい形。

光軸が「全然」ダメなのか、「微」調整が取れていないからダメなのかも全くわからないくらい惨敗です。最初は副鏡だけでしたが、そのうち主鏡も、接眼部も、全部の調整ネジを闇雲にいじったのですが、よくなっていく様子は全くなく、どんどん悪くなって全く手がかりなし状態になってしまいました。


昼間に調整

しかたないので別の日の昼間の明るいうちに、再びコリメーターと、こんどは点光源に近いものを実際に見て、それがどういう形になるのか視野をカメラで映してじっくり見ながら調整してみました。

あらためて明るいところでやってみると実感するのですが、どうやらこのページが示しているように、調整時にものすごい精度が必要なようです。何度曲げるとかよりは、ネジを少し力を入れて締め込む、ネジを心持ち緩めるとかで、その形が劇的に変わります。反射では普通は3つのネジのうち2つをいじれば角度に関しての自由度は足りるのですが、VISACは3つのネジが形を歪ませるように効くようで、3つともいじる必要があります。

気になるのは内外像が全く違うこと。片方は中心遮蔽部がものすごく大きくて、明るいところが1-2割とかしかなく、もう片方は遮蔽部がかなり小さくて、明るい部分が8-9割くらいで筒内気流がよく観察できるような感じです。

IMG_3434
スパイダーが上下左右4本見えていますが、全体の形は三角です。


IMG_3439
どっちが内でどっちが外かわかりませんが、
内外でこれくらい差があります。

焦点近くになってくると、3つの像が重なるような形になります。

IMG_3428
全部が重なるとそこそこ丸くなるようにも見えます。一度これで星を見てみることにします。

あと、今回の補正は主に主鏡の方で行いました。副鏡の調整がいまいちどこに効いているか分かりにくいです。唯一分かったのは、内外像の形を変えるというより、光の中心をずらす効果が大きいように思えました。

01_sub_bad
1. 副鏡を縦にずらし、主鏡で補正した場合。

01_sub_better
2. 副鏡をすこし戻し、主鏡で再び補正した場合。

03_sub_best
3. 副鏡を元に戻し、主鏡で再補正した場合。

光の強度の中心が上下にずれるのがわかると思います。でも内外像を見ると、像の形自身はほどんどずれてないんですよね。ただし副鏡のずれは主鏡とも自由度がカップルしているようで、そこまではっきりとしたことは分かりませんでした。

あと、途中迷走してどうにも状態がわからなくなった時はコリメータを入れて目で見ると良かったです。こんな時は十字線が大きくずれてしまっていて、まずはコリメータで見てそこそこおかしくないように合わせます。副鏡は中心の円が同心円になっていない場合は大きくずれているようですが、微調整まではコリメータでは分かりませんでした。主鏡は十字線が合うようにすればいいので、難しくないです。コリメータでそこそこあってれいれば、内外像の微調整レベルになってきます。逆に、内外像で調整済みのものをコリメータで見ると、これでもかというほどぴったりあっているように見えます。

少なくとも明るいところでの調整は再現性もあり、やり尽くした感があります。そこそこ点像になっている気がします。


星を見てみる

実際に星を見ると、やはり三角。というより結局今回の調整は歪(いびつ)な三角形を頑張って正三角形にしたような感じです。だめですね。

キャプチャ


何がおかしい?

  • やっぱりVISACって本質的に三角なんですよね。これが何かの2次的な効果で出てくるのかとしたら、調整はよほど難しいということになります。
  • そもそも、スパイダーは4つ割です。3つ割になっているところは限られていています。副鏡は真ん中のネジを緩めても像は変わらないので、多分歪みとは関係なし。接眼部は反射も透過も、とにかく光学系がないので多分白。主鏡はあやしいです。全バラして固定ネジを緩めた方がいいかもです。
  • 内外像の差はもしかしたら副鏡位置が間違ってるかもです。副鏡を取り付ける際ワッシャーが何枚かはいっていました。これを調整すると何か変わるかもしれません。もしくは、CMOSカメラの位置が間違っているか?
  • 接眼側に補正レンズが入っているので、バックフォーカスは重要なはずです。とりあえずカメラを適当に置いているので、問題かもしれません。
  • あと、鏡筒が地面に対して垂直に立っている時もしくは水平とは違う時と、調整時と同じ水平になっている場合で三角の鋭さが違う気がしました。水平の方が円像に近くなります。これは主鏡に重力がかかっているからなのでしょうか?

すごいシミュレーション結果を載せているページが!

また落胆してたのですが、バックフォーカスを調べている途中でものすごいページに行き当たりました。「銀命堂」様のページです。その中のVISACのシミュレーションのページが超秀逸です。このような解析をしていただいて、ものすごく感謝しています。



4年越しの計算ということで、かなり苦労されたようですが、三角形の像をものの見事に再現しています。このシミュレーションを信じると、主鏡の端で0.05mmズレたらもう像はボロボロです。ネジのピッチが0.5mmだとして、10分の1回転=36度で激変とすると、少なくともその10分の1くらいが調整の単位でしょう。ネジの回転でわずか3度ですよ!これなら難しいのも納得ですし、実際の微調整具合とオーダーで間違っていない気がします。

副鏡のずれを主鏡で直せそうと書かれていますが、その像を見るとやはり三角形。ということは、副鏡も主鏡も両方ともばっちりあってやっと円になるということです。

このシミュレーションから、光軸合わせがものすごく難しいことはよーくわかりました。それでもこれは大きな大きなヒントです。どこをどういじると、像はどう変わるのか。しかもそのいじる量のオーダーもわかります。

次回晴れた日の休日、昼間にまた点光源を見ながら調整してみます。

これまで4回にわたりVIRTUOSOの準備眼視電視観望リモート中継と実際の使用についての記事を書いてきました。






少し間が空きましたが第5回目として、VIRTUOSOを触っていて、気づいたこと、細かいテクニックなどを書いておきます。


いいところ、悪いところ

まずVIRTUOSOのいいところです。まずは値段。この値段で自動導入システムが実現でき、さらに鏡筒までついてくるというのは、一昔前なら全く考えられなかったと思います。この次に安価なものとして、同じSkyWather社のAZ-GTiもしくは鏡筒とセットで少し機能が削られているAZ-GTeシリーズがあります。それでも一番安価な114mmのニュートン反射型と比べて、VIRTUOSOの最安モデルの130mmニュートン反射モデルの方が実売で5000円程度安いです。この価格帯で5000円の違いはかなりのインパクトがあり、しかも口径はVIRTUOSOの方が大きいので、さらに有利でしょう。

実際に使ってみていいと思ったのが、自動導入経緯台とベースさらには鏡筒がセットになっているので、そのままポン出しですぐに使えるところです。AZ-GTiのように三脚のことを考える必要もないですし、鏡筒のことに頭を煩わせる必要もありません。

これは購入時にも言えることで、AZ-GTiでは何らかの鏡筒を選ばなくてはならなくて、初心者にとっては間違いなく敷居が高くなるでしょう。AZ-GTeシリーズはそのことを解決しようと考えたのではないかと思っています。私は個人的にはAZ-GTeシリーズはもっとはやっていいのかと思っていましたが、やはりラインナッップが少し多彩すぎる気がしています。VISTUOSOは経緯台のみのモデル以外は、鏡筒付きのモデルは3つしかありません。これなら初心者が迷うことは相当少なくなるのかと思います。

逆に、VIRUTUOSOは物としてはそこそこ大きいので、実際の設置の時は子供だと少し苦労するかもしれません。重くはないのですが、持ち運びに可動部に負荷をかけないようにネジを緩めておくとか、多少のコツが必要です。また、都心のマンションとかだと保管場所のスペースを考える必要があるかと思います。


導入精度

あと、導入の精度についてです。まず、付属のアイピースで惑星などを導入する場合は、スコープファインダーを使うことでほぼ問題なく導入できます。ですが電視観望で例えば今回使った1/1.8インチのNeptune-C IIを使う場合、なかなか対象が視野内に入ってこないことがよくあります。根本的には今回使った付属の鏡筒P130の焦点距離の600mmが長すぎることです。

私が普段同じSkyWatcher社のAZ-GTiを使い電視観望する時には、焦点距離400mm程度の鏡筒と、ASI294MCという4/3インチのセンサー面積を持つカメラを使っています。これと比べても、鏡筒で一辺で1.5倍、カメラで一辺2.4倍なので、両方で一辺3.6倍の違いになります。面積にすると13倍程度の面積を見ている訳です。これだと自動導入もかなり快適で、AZ-GTiで容易にターゲットが視野に入ってきます。

ではやはりVIRTUOSOの導入精度はないのでしょうか?そもそも、付属の鏡筒やアイピースを考えると、最大倍率でも10mm、60倍くらいの精度で見ることを想定しているために、今回電視観望で使ったカメラで使うような精度を保証しているものではないと思っておいた方がいいのかもしれません。また、内部ギヤが全てプラスチックで構成されているため、バックラッシュやギヤの撓みの影響もあるはずで、ここら辺がコストも含めた初心者用機器という位置付けになっているのかもしれません。

蛇足ですが、導入時のモーター音が小さいのは特筆すべきで、これはむしろプラスチックギアのおかげかと思います。マンションなどのベランダ運用では夜に使うことも考えると、この静音性は考慮すべき特徴かもしれません。


導入方法のアイデア

いずれにせよ、長焦点の鏡筒と入門用の小さな面積のカメラを使っている限り、やはり導入が大変ということが言えるかと思います。これを解決するために、ここで幾つかの方法を提案します。
  1. アイピースを使って導入する古典法
  2. 恒星->星雲と移動するステップ法
  3. レデューサ法
  4. プレートソルブ法
  5. 広面積センサー法
  6. 短焦点鏡筒法

実際に改善策を試してみる

1. アイピースを使って導入

先に説明した通り、入門用のCMOSカメラはかなり面積が小さいので、一発では中々視野に入ってきません。一連の記事の2回目の眼視編を見ればわかりますが、付属の低倍率のアイピースなら、ファインダーを使いながらだと、明るい恒星は比較的導入しやすいです。まずはアイピースで導入し、必ず「視野の真ん中」に持ってきてから、その後カメラに取り替えると簡単に導入できます。ローテクだけど確実な方法です。


2. 恒星から星雲などへ

実際に星雲などを見ようとすると思い知らされるのですが、淡い天体は最初からはなかなか見えません。眼視でも、電視観望でも、慣れないと例え視野に入っていても気づかない可能性があるくらいです。そのため一つのやり方として、狙った天体の近くの明るい星をまず入れてから、見たい目的の天体を自動導入するというのが一つのコツです。例えばM57ならベガ、M27ならアルタイル、北アメリカ星雲ならデネブとかです。

1で説明したように、まずは見たい天体の近くの明るい恒星をカメラに入れます。導入後「さらに」を押して「ポイント&トラック」を押して、その恒星を基準にします。そこで近くの淡い天体を入れるとそこそこ上手くいきます。これもローテクの一つですがかなり有用で、私もよく使います。


3. レデューサを使用する

これはVIRTUOSOを使う前から考えていたことで、汎用の安価な0.5倍のレデューサを使用する方法です。検索すると数千円でいくつか見つかります。私も2つ持っていますが、試したところ多少は効果があるが、結構面倒なことが分かりました。

まず、レデューサをカメラのセンサー面にかなり近づけないといけません。カメラ付属のアイピースアダプターだと長すぎます。昔は短いアダプターも売っていたのですが、今は入手が困難です。なので、ZWOが出しているT2から31.7mmの変換の薄型のリングを使いました。


これにレデューサをつけます。

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ただしまだ問題があり、レデューサだけだと短すぎてアイピース口に固定できないので、適当に他のフィルターやフィルターリングのみを取り付けて長さを延長するひつようがあります。私は手持ちのUV/IRカットフィルターを使いました。一つだと長さがまだ不十分で、もう一つ何か見つける必要があるかもしれません。2つくらいつけて、やっとアイピース口に固定することができるようになります。

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さらに、レデューサの倍率は取り付ける位置に依存します。センサー面から離せば0.5倍以下になることもありますが、今回はセンサー面に近づけるために0.7倍ほどにしかならないです。これはVIRTUOSO付属の鏡筒のフォーカサーの調整範囲がそこまで広くないので、カメラを鏡筒内に入れ込む範囲に限界がることに起因します。要するに、0.7倍程度になる範囲でしかピントが出ないのです。

というわけで、苦労する割に倍率は0.7倍ほどで、見える広さは面積にして2倍ほどに増えるだけと、あまりメリットがないことも分かりました。なので、この方法はあまりお勧めではないです。


4. プレートソルブ

もう一つの手が、導入の補助としてSharpCapにプレードソルブの機能を加えることです。プレートソルバーはASTAPやAll Sky Plate Solverなどが使えます。これは上手くいくとものすごく強力ですが、気分屋さんだったりするので、必ずしも当てにできなかったりします。

使用方法は簡易的ですが、

に説明してあります。

実際にVIRUTUOSOでも試してみたところ、キチンと動くときはものすごく役に立つのですが、条件が多少厳しくて、ASTAPだけが動く時、All Sky Plate Solverだけが動く時、両方とも上手くいくとき、全くダメな時といろいろあります。SharpCapのカメラのゲイン、露光時間に依存するので、初心者が初めからこれを当てにするのは少し敷居が高いかもしれません。


5. ASI294MC

だんだん手がなくなってきます。次の手が、ASI294MCなどの広い面積のセンサーを持つカメラにすることです。こちらは10万円程度の投資をする必要があり、初心者にはなかなか敷居が高くなります。初心者用の機器はずなのに本末転倒になってきます。

これを購入する理由は将来を見越してでしょうか。今のとこと電視観望に鍵って言えばASI294MCはベストに近い選択です。電視観望がおもしろかったので、将来もっと違ったセットアップでも試してみたいという場合は、十分に購入する価値があります。


6. 短焦点鏡筒

最後に考えた手段が、もっと焦点距離の短い鏡筒に載せ替えることです。

まずは試しに、サイトロンから発売されているNEWTONY(ニュートニー)を使ってみましょう。これは焦点距離が200mm程度で実売6000円程度と、初心者にとってもある程度許容範囲の値段になります。安価でも性能は悪くなく、電視観望程度なら十分かと思われます。視野は今回のVIRTUOSO P130の650mmから、NEWTONYの200mmになるので、一辺で650÷200=3.25倍なので、面積では3.25x3.25 = 10.56と、約10倍の範囲を見ることができます。

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ところがです、このNEWTONY君、やってみるとわかるのですがCMOSカメラを使うとピントが出ないのです。後少しカメラが中に入っていけばなんとかなると思うのですが、素の状態では無理でした。解決する方法はあります。一つはアイピース口の中に入っていくようなカメラを手に入れること。最近同じPlayer OneからCeres-Cというカメラが発売されました。


まだ試せてませんが、これなら上手くいくかと思います。

もう一つの解決策が、NYEWTONYを分解して、お尻の主鏡をもう少し手前に出してしまうことです。シベットさんという方がこの方法を試しています。


ですが大改造が必要で、初心者にはなかなかお勧めできません。

他に200mm程度の焦点距離の鏡筒を探せばいいのですが、短焦点の望遠鏡はなかなか選択肢がなくて、あったとしても値段がかなり上がってしまいます。あえていうなら、EVOguide 50ED IIでしょうか。正確にはガイド鏡ですが、電視観望程度なら十分に使えます。


これは200mm台の鏡筒の中安価な方なのですが、それでもこれだけでVIRTUOSOをそこまで変わらない値段になってしまいます。VIRTUOSOがいかに廉価かということです。

あとは、むしろカメラレンズの類になってきてしまいます。カメラレンズでの電視観望の使い方はこちらに書いてあります。



中古を考えると安くていいのですが、トラブル時になんの保証もないし、初心者で中古品に手を出すというのは気が引けるかたもいるかと思いますので、こちらもあまりお勧めの方法とは言い難いです。


まとめ

と、今回は主に導入を補助する方法を書いてみました。でもたくさん方法を挙げたということは、逆に決定打もないということなので、なかなか難しいです。


連載記事:VIRTUOSOを使いこなそう

 

 

 

 

 

2021年9月26日の土曜日、富山県天文学会のK会長の呼びかけで、いつもの牛岳に集まることに。と言っても満月の3日後のことなので、主に惑星と月です。しかも天気予報も結構前から悪くて、当日近くなってもあまり改善されず。「天気は悪くても心配しないで、まあ顔を合わせて話でもしましょう。」とのこと。機材談義でも楽しいので行ってみることに。


新しい星仲間

少し時間は遡って、 「星をもとめて」の講演の後の懇親会でのこと。参加者の一人の女性の方から、「電視観望を実際見てみたいが、どうすればいいですか?富山在住です。」との話が。「見るだけだったら自宅に来てもらってもいいですが、ちょうど9月25日に牛岳で観望会がありますが、どうですか?」とお誘いしました。詳しいことをDMでやりとりしたところ、富山に越してきた方で牛岳をそもそも知らないとか。しかも免許取ったばかりで運転が不安とのことなので、一緒に行くことに。

あと、いつものMちゃんのところにも一応声をかけておいたのですが、お母様によるとその日は科学博物館に行くかもとのことでした。 20時過ぎには月が出てしまうので、早いうちでないと天の川とかは見えないから、あまり無理しなくていいですよとお伝えしておきました。(でも結局き来てれてしまうのですが。)


観望会当日

さてさて観望回当日、この日は朝から名古屋人の心の故郷のコメダ珈琲で朝昼ごはん。「肉ダクコメ牛」で大満足。肉が溢れ出してます。Twitterで呟いたらけにやさんが「肉トッツォ(マリトッツォの肉版の意)」と教えてくれました。私は流行り物は疎くて、ついこの間やっとマリトッツォを知って、ファミマでマリトッツォ「風」シフォンケーキを食べたくらいです。

IMG_3481

コメダではずっとブログの記事を書いて時間を潰し、午後からは晩のための機材の準備です。持っていくものは、惑星というのでまずはC8、電視観望でFMA135とASI294MC Pro、これをAZ-ZTiに載せます。あと、Hさんが電視観望の例を見たいというので、前日まで試していたCanonの28-70mmのキットズームレンズ+Neptune-CII、ついでにMILTOLです。念のためFS-60CBとASI462MCを予備で。


富山駅でピックアップ

この日は撮影ができるくらい暗くなるのが19時過ぎ、月が昇るのが20時過ぎなので、天の川は実質1時間くらいしか見えません。早めに到着していた方が良さそうなので、17時に富山駅でHさんと待ち合わせをしてピックアップ。途中コンビニに寄り、夕食と夜食のおにぎりとサンドイッチを買い、そのまま牛岳へ。

移動の途中色々聞いたのですが、高校の頃から宇宙に興味がでて、一時期諦めてたけど最近宇宙ビジネスが盛んになってきたので再び熱が再発して、仕事をしながら放送大学の天文の講義とか受けてたそうです。星のソムリエも挑戦している最中とかで、機材とかはまだないが、星を見るのもかなりやって見たいとのこと。観望会みたいなのはこれまでIOX-AROSAで参加したくらいで、まだ天の川も見たことないとか。なので、うまくいくとこの日は色々見えるかもです。でも天気が...。

あと、今日の私のTwitterのコメダの投稿を見てたらしくて、昔コメダでバイトしてたとかで盛り上がりました。


牛岳到着

車で走っている途中からも、徐々に曇り始めているような感じです。牛岳についた時は、まだ一部青空も見えるが、薄い雲がかかっているような状態です。展望台に登って南の空も見てみますが、流石に天の川は厳しそうです。そういえば、明るいうちに展望台に登ったのは私も初めてかも。

IMG_3482
天の川が見えるはずの南の空はこんな感じ。厳しそうです。

到着時にすでに車が2台あり、流石にこんな早くから来る人はいないので、関係ない人だろうと思っていたら、一台はこの間自宅に来てくれたKさん。Hさんを紹介しつつ、挨拶もそこそこにKさんも私も早速機材の準備です。

Hさんが退屈しないよう、いつものスコープテックに慣れてもらう意味で、北側の富山の街を見てもらいます。
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「文字が反対になる」とか言ってました。これまで望遠鏡は自分ではほとんど触ったことはないとのことです。とりあえず楽しんでくれているみたいです。


惑星観察

まだ暗くなりかけの夕まずめ、雲越しにかろうじて木星が見え始めました。スコープテックの「二つ穴ファインダー」を利用してHさんに導入してもらいます。すぐに導入できたみたいですが「縞までは見えない」とのこと。どれどれと私も見てみましたが、まだ暗くなりきってないことと、やはり雲越しなのが厳しくて縞も「あるといえばある」というくらいでした。

上を見上げると、雲越しにベガが時折見えるようなので、星座ビノを渡し星を見てもらいました。でも流石に雲のせいか、見える星の数はかなり限られていてあまり面白くありません。そんな中、西の方に明るい星が沈みかけてました。そうです、金星です。かなり建物のきわきわだったので、急いでスコープテックで見ることに。導入後、アイピースを変えると見事に半月状態になっているのがはっきりとわかりました。

そんなこんなでC8の準備ができたのですが、金星は間に合わずに木星を導入。流石に20cmの口径なら雲越しでも縞模様まではっきり見えます。Hさんも感動していたようです。

Hさんが「あそこにあるのは土星では?」と指さすので、よく見るとホントにうっすらですが土星も見えてます。早速導入してC8で見てみると「わーっ、輪っかが!」と叫んでいました。「あの輪が小さい氷でできてるなんて」とか、「ずっと見ていたい」とか言いながら、しばらくの間飽きる様子もなく土星を見ていました。


電視観望のものすごい威力

電視観望の準備をしていると、県天のHRさんや、かんたろうさんも到着。特にHRさんは電視観望に興味津々のようです。

今回は雲がかなり厳しいので、FMA135とASI294MCにしました。月が昇ってくるのでCBPをつけています。ASI294の感度がいいのと、多少雲があっても135mmなので広い範囲が見えて、星の数は増えるはずです。実際の空はというと、夏の大三角の1等星が淡ーく見えたり見えなくなったりという状態です。1等星以下は全く見えません。

こんな状態でも電視観望だとなんとか見えるんですよね。県天のメンバー含めて初めて見た人は驚いていましたが、自分でも結構ビックリな性能発揮でした。しかもわずか口径3cm。ほぼ曇りで何も見えない空の中、超小型な望遠鏡か何かわからないような機材で星雲を見てるんです。結構シュールな光景でしたよ。

実際見えたものです。まずはM27。
IMG_3490

続いてM57、かなりノイジーですが、なんとか形はわかります。
IMG_3491

次に見たのがコートハンガー。子ぎつね座にある面白い並びの星で、名前の通りハンガーです。
IMG_3493
誰かが「えもんかけ」といっていましたが、そもそも「『えもんかけ』が死語に近くて通じないのでは?」とみんな大笑いでした。星の色の違いがきちんと出ているのも面白いです。これはむしろ曇りだったからなのでしょうか?

北アメリカ星雲はもう本当に辛うじて。そもそもデネブも目では全く見えていません。もしかしたら映るかもくらいで試したら、ものすごーく淡くですが辛うじて形がわかります。
IMG_3495

最後はM31アンドロメダ銀河です。
IMG_3496
これは最初CBPをつけていると全くわかりませんでした。銀河は恒星の集まりと考えると白色に近いので、光害防止フィルターは不利になることがあります。外したら最低限広がりがあるくらいにわかるようになりました。見栄えが悪いと思うかもしれませんが、繰り返しになりますが、肉眼でもう星はほとんど何も見えない状況です。

県天の何人かの方が
  • 「今日は全然ダメかと思っていたのに、それでも星雲が見えるとは!」
  • 「今の空を見てても、こんなのが見えるのが信じられない」
  • 「しかもこんな小さな機材で」
  • 「私なんか機材出す気にもならない」
とかぼやいていました。

あ、結局昨日まで試していたカメラレンズとNeputuneですが、あまりに曇りで試すことができませんでした。


電視観望に興味津々、あとAZ-GTiについて

県天のHRさんは電視観望に興味津々。色々と質問が来て、機材の写真とかかなり撮っていました。結論としてはまずは安いCeres-Cを買ってみて、SVBONYのCanonアダプターを使い、手持ちのカメラレンズでやってみることに。これならかなり安上がりです。でも、手持ちレンズがあるならこの方法が楽だということを理解してもらうのもやはりなかなか大変なのかもと実感しました。それでもHさんは、この間の「星もと」の配信映像を何度も見てくれていたので、話が通りやすかったです。

あと一つ話していて気づいたことがあります。「AZ-GTiの導入精度が出ない」というのです。「三脚でのAZ-GTiの水平出しが重要」とか、「鏡筒の水平出しが重要」とか、「水平さえ出ていればあとは最初にどこまで北を向いていただけなので、横に振ってやれば普通は視野にターゲットは入ってくるはず」とか説明していたのですが、途中話していてどうも噛み合わないのです。よくよく聞いてみたら、どうも全て赤道儀モードでの話みたいなのです。私は個人的にはAZ-GTiは経緯台モードで性能を発揮するものだと思っています。でもHRさんは赤道儀モードの方に進むべきだと思っていたようです。

私も以前、試しにAZ-GTiの赤道儀モードで撮影までしてみましたが、ピリオディックモーションが大きくガイドは必須、メーカーもオフィシャルにはサポートしていないので、どうしても必要な時でない限り赤道儀モードは使っていません。どうしてもというのは車が使えなくて、歩いて機材を運ばざるを得ない時で、それで撮影までしたい時です。車が使えれば普通の赤道儀を使えばいいだけで、AZ-GTiをあえて赤道儀モードで使う理由は実際にはほぼありません。ましてや電視観望では赤道儀モードを使う利点はほとんどないと思います。

HRさんはポルタ経緯台しか持っていないので、AZ-GTiを赤道儀モードで使っていたようですが、撮影をしない限り大変なだけで、しかもガイドをまだしていないなら経緯台モードでライブスタックで10秒くらいまでで短時間露光を繰り返した方がよほどいい結果になるかと思います。視野の回転はもちろんありますが、トリミングしてしまえばいいだけのこと。もしくは長時間撮影にしたいなら時々カメラを回転して視野を戻してやればいいだけです。

赤道儀モードはメーカーが正式にサポートしていないので、経緯台の方が力が入っているはずです。楽しみとして赤道儀モードにするのはいいかと思いますが、撮影まで考えると結構苦労してしまいます。やっぱりAZ-GTiは経緯台モードをデフォルトと考える方がいいのかと思います。というようなことをHさんと話していました。

あと、HRさんがかんたろうさんからVixenのGPを長期で借りることに。鏡筒はSD81Sを持っているので、これで撮影の方もAZ-GTiを使わなくてもバッチリなはずです。


後半、Mちゃんも到着

あと、写真に残っていないですが、アルビレオも見ました。曇っていたせいもあるのか、電視観望でも色がはっきりと出ています。こちらはC8でも導入し、見比べたりしました。宮沢賢治の銀河鉄道の夜の話になり、毎度のことどんな色に見えるかで盛り上がりました。

ちょうどこの頃でしょうか、誘っていたMちゃんとお母さんが到着しました。でもこの頃には雲がどんどん厚くなってきて、流石の電視観望でも星雲は厳しくなってきました。恒星だけなら見えるので、コートハンガーだけ見てもらいました。 

あと、約束しておいたアメリカンサイズのQBPを貸すことに。私はアメリカンサイズのCBPを手に入れたので、その間QBPを使ってもらおうと思います。ベランダ観望なので、威力を発揮すると思います。

Mちゃんと、Hさんが女子同士で色々話していたみたいです。Mちゃんはまだ展望台に登ったことがないというので、Hさんと一緒に展望台に登ったりもしていました。さらにMちゃんも星のソムリエの講義を受けていて、Hさんとかんたろうさんも加わって3人で星のソムリエトークで盛り上がっていました。


そろそろおしまい

話は盛り上がりますが、あいにくの空がこんななので徐々に流れ解散。私も機材を片付け始めます。

結局県天で来ていたのが、到着順にKNSさん、私、HRさん、かんたろうさん、SDさん、Y副会長、YYさん、K会長、あとゲストのHさんにMちゃん親子だったと思います。漏れていたらごめんなさい。

最後は私、Hさん、Mちゃん親子、かんたろうさんが残って話し続けていました。結局0時頃に解散。あ、Mちゃんのところからクッキーの差し入れがありました。美味しかったです。MちゃんとこのGP赤道儀、とうとう動かなくなってしまったようです。断線なのか何なのか、一度分解してみる必要がありそうです。まだいつかはわかりませんが、とりあえず(次の日ではない)次回の約束をしました。そうか、飛騨コスモス天文台の観望会が10月2日なので、その日でもいいかも。

0時頃に最後の5人も解散。帰りにHさんを送っていく途中、楽しかったか聞いて見たら「ものすごく楽しくて感動した」とのこと。誘った甲斐がありました。機材も揃えて星も見てみたいそうです。電視観望面白そうだし、眼視も捨てがたいと。でもよくよく聞いてみると、惑星をしっかり見たいとか。流石に最初からC8はきびしいですが、FS-60CBがパフォーマンスがいいかもしれません。電視観望にはばっちりですし、惑星もキレッキレのが見えます。フラットナーとレデューサで撮影も可能です。FS-60Qにして焦点距離を伸ばすこともできます。できないのは惑星撮影でしょうか。解像度が流石に厳しいと思います。でも予算がトータルでせいぜい10万円くらいとのこと。わかります。初心者にとっては1万円の望遠鏡も高く感じるものです。FS-60CBでも税込だと8.7万、これだけで精一杯です。うーん、他はRedCatもFMA230とかもそれ以上だし、あとは中古でしょうか?「まあ選んでいるうちが一番楽しいですよ」と話しながら、自宅付近まで送り届けてこの日は解散です。


まとめ

新たな星仲間Hさんも、県天のHRさんも「星もと」を聞いてくれてのことなので、嬉しい限りです。実際に話すと、いろんな視点で見ていることがわかるので、私の方も勉強になります。

観望会も自分でやって見たいというHさん、ボランティアで観望会に解説要員として参加できるようになるため、県天メンバーになってくれるかもしれません。Mちゃんも十分資格があるかと思いますが、規約では中学生からとなっているようです。お母さんと家族会員でも構わないと思います。

今回も楽しい観望会でした。来月またやるようです。今度は晴れてくれるといいな。

この記事は前記事の続きです。



今記事を書いている今晩、牛岳で試す予定だったのですが、昨晩撮影の合間に時間があったので同じことをもう少し天気がいい中で試してみました。

明るい月が南東にあるため、すばる付近がほぼ全滅。なので天頂から西の空にかけてです。

まずは28mmで白鳥座付近を見ます。

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右上に北アメリカ星雲、右下にサドル付近、左下に網状星雲と、一網打尽の欲張りな構図です。1/1.8インチのNeptune-C IIでもこれ位の広い範囲で見ることができます。ただし、レンズがF3.8とあまり明るくないため、光量不足の感が否めません。

ここで70mmに拡大してみます。まずは北アメリカ星雲。ちょうどいい画角くらいでしょうか。
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形ははっきりでますね。ただ、やはりノイジーです。

少し下がってサドル付近。
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少し左上に移動して網状星雲です。
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淡い網状星雲だとやはりこれくらいでしょうか。

ちなみにこれら、マニュアル導入なのですが、Live Stackのないリアルタイムでも3秒くらいの露光でなんとか星雲もわかるので、比較的簡単に導入できました。

夜も更けてくると、オリオン座が昇りだします。
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電線の間のM42とかろうじて馬頭星雲と燃える木です。焦点距離70mmです。

ズームを28mmに戻すとバーナードループもかろうじて見えます。
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雲もうっすら出てるので透明度がいい日ではなかったですが、とりあえず電視観望で試してみるのでこれくらいまで見えるなら、まあ楽しいのではないでしょうか。でももう少し細かくみたいので、やっぱり200mmくらいの焦点距離がいいのかもしれません。

今晩牛岳で天気が良ければいいのですが。上手く見えたらまた報告します。(追記: 結局曇り空で、このセットアップでは試せませんでした。)



以前「格安電視観望」という記事を書きました。その応用編です。




再試行の理由

今回改めてこの記事を書いたのは4つの理由があります。

1. 以前は入門用の電視観望用のカメラと言ったらASI224MCか、ASI290MC位しか選択肢がなかったのですが、近頃では多くのメーカーから入門クラスのCMOSカメラが発売されています。先日の「星をもとめて」の講演では現状で手に入るカメラを選び、選択例を示しました。最近の新しいカメラを例に試してみようと思います。




2. 多分これがもっとも大きな理由なのですが、SVBONYからCanonレンズのEFマウントをアイピース口に変更するためのアダプターが出ています。



アマゾンでも購入できます。


ちょっと前までなかったかと思いますが、いつも間にかNikon版も出たようです。



ZWOからも同様のアダプターは出ていて、こちらはT2ネジで取り付けるタイプになります。私はこれのオリジナルのバックフォーカス長が変えられるものを持っています。現在のものはバックフォーカス長が固定なはずです。


Nikon用もあるようです。


でもSVBONYのは半額以下ととにかく安い。初心者にとってこの差は大きいです。これを実際に使ってみたかったことが2つ目の理由です。

3. 以前の記事はQBPなどのフィルターを使いませんでしたが、QBP II、CBPとアメリカンサイズも出揃い1万円程度と安価になりました。効果は絶大なので、これを使わない手はありません。

4. 先日の星をもとめての講演配信を見た地元の富山県天文学会のHさんから、電視観望を始め用と思うが、カメラと鏡筒をどうすればいいか迷っていると直接質問を受けました。最初はASI294MCを勧めたのですが、最初なのでやはり入門用のものから始めたいということです。明日地元の牛岳で会う予定なのでそれまでにできるだけ簡単な方法はないか、探してみようと思ったのが4つ目の、というか突然やってみたくなった理由です。


機材

  1. CMOSカメラNEPTUNE-C IIを選びました。ZWOは最近は高級機路線で、入門機をあまり出していません。Player Oneは新しいメーカーですが、NEPTUNE-C IIを使ってみた限り、既にドライバーとかもこなれていて、実際にノイズがかなり小さい印象です。
  2. レンズは中古で数千円で手に入れた、手持ちのCanonのキットレンズ28-70mm F3.5-4.5。調べたら1988年発売だそうです。こんな古いレンズでも十分です。
  3. レンズをカメラを繋ぐアダプターは上に書いたSVBONYのCanonタイプのもの。ただしこれ、そのままだと無限遠でピントが出ないことがわかりました。対処法は後で記します。
  4. レンズの焦点距離が短いので、自動導入とかは無し。カメラ用三脚と自由雲台で、マニュアルで導入します。
  5. フィルターは、CBPかQBP。今回はQBPとしました。QBPの場合、赤外を通す可能性があるので、UV/IRカットフィルターと2段重ねで併用した方がいいでしょう。でも今買うならCBPの方がいいでしょう。CBPならUV/IRカットフィルターは必要ないです。
  6. 他にノートPC、接続用USB3.0ケーブル椅子などを用意します。

その他、こまかいものです。まず、自由雲台へのマウントですが、自由雲台にはアルカスイス互換のクランプをつけてあります。


カメラの後ろのネジ穴を利用して、Monotatoで買ったL字のアルミブラケットを取り付けています。


下側はアルカスイス互換プレートをつけ、間に上下で固定できるようなアルカスイスプレートをはさんで操作棒がわりにしています。



実際に電視観望開始

では早速組み上げて試してみましょう。

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上の写真のようになるのですが、最初試した時、このSVBONYアダプター

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無限遠どころか全くピントが出ませんでした。アダプターの距離が長すぎるのです。そのため、アダプターのアメリカンサイズに変換するところをネジを緩めてを外し(長いネジなので頑張って外す)、カメラ側の接眼アダプターも外して、T2ネジで直接カメラをアダプターに接続します。

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このさい、フィルターを取り付けられなくなるので、T2ネジとアメリカンサイズネジを変換する薄手のリングを使い(別のカメラについてきたモノですが、別途販売されていて)、


ここにフィルターを取り付けます。カメラのねじ山はまだ余るので、レンズを取り付けることもできます。

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今回私が使ったレンズはオートフォーカス用で、ピントを合わせるためには強引にレンズ先端を手で回転させて伸縮させなければならず、しかもその範囲が狭いため、さらに必要に応じてレンズとSVBONYアダプターの間で回転させて距離を調整する必要がありました。そのためきちんとレンズを固定することができず、重力でレンズが垂れ下がって、星像が上側に歪んでしまいました。もう少し適したレンズの方がよかったかもしれません。

カメラレンズは単焦点レンズ、ズームレンズ(最初Zoomレンズと書いたが、これだと会議のZoom用のレンズとかと思ってしまった)ともに、短い焦点距離のものが中古まで含めれば安価に選びたい放題なので、いろいろ試すといいと思います。


曇ってるがとりあえず見てみた

この日は曇りがち。撮ったのは2ショットのみです。

昇りかけのM42オリオン大星雲です。28mmの画角でオリオン座が半分とちょっと入るくらいでしょうか。三つ星が縦に、右にリゲルが見えています。オリオン大星雲もそこまで大きくは見えません。
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ズームレンズなので、70mmにして拡大してみました。これならオリオン大星雲も多少形がわかるくらいでしょうか。ちなみにこの時は空一面に一様な雲がかかっていて、肉眼で星はほぼ0。リゲルがかろうじてうすーく見えたくらいです。むしろよくこんな状況でここまで出たなというのが感想です。

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まとめ

とりあえずのテストなのですが、以前のASI224MCを使った電視観望よりはるかに綺麗に見える気がします。Neptun-C IIとQBP、あとレンズを焦点距離の短いものにしたのが違いになります。明日の土曜日天気が良ければ牛岳でもう一度試します。

さらにもう一本MILTOLも用意していて、こちらは牛岳でご一緒する予定のHさんがAZ-GTiを既に買ったというので、それに載せてテストしてみようと思います。

追記: 牛岳に行く前に、このセットアップで自宅でもう一度試しました


一晩に2回も機材を出し入れすることになるとは。そして同じネタで2回もブログ記事を書くことになるとは。

前の記事で雨が降りそうで撤収したと書きました。21時頃です。21時20分にはブログを書き終えてました。その後、テレビを見ながらソファーでうたた寝。22時30分過ぎ「もう眠いから今日は寝るか」と思いつつふと外に出てみると、まさに月が顔を出しそうなところでした。

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もう全部片付け終わっていて機材を、急遽再セットアップです。面倒なのと、どれだけこの転機が持つか分からないので、極軸も取らずにとりあえず導入。

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とりあえず1ショット、1000フレーム分撮影しました。

一旦落ち着いてカメラの回転角やピントを再度調整し、思ったより揺れているな(もしかしたら温度順応が不十分で筒内気流だったかも)と思いながら、あと500フレーム撮影して、その場で画像処理。先にTwitterにだけ投稿しておきました。

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  • 月齢14.6日
  • 撮影日: 2021年9月21日23時00分
  • 撮影場所: 富山県富山市自宅
  • 鏡筒: Takahashi TSA-120
  • フィルター: なし 
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  ZWO ASI294MC Pro(常温で使用)
  • ガイド: なし
  • 撮影: SharpCap、露光時間2ミリ秒x250/500枚  
  • 画像処理: AutoStakkert!3、Registax6


撮影終了後、改めて周りを見渡してみました。

月は南の高いところに昇り、中秋の名月の名にふさわしく周りを明るく照らしています。
誰もいなくて、虫の鳴き声と涼しい風が秋の気配を漂わせます。
月を独り占めした夜の世界の帝王のような、それでいて誰かが入ってきてすぐに壊れてしまいそうな、そんな緊張感のある世界でした。

こんな雰囲気まで記録できるのはまだ記憶だけなのでしょうか。文章はそれを思い出すきっかけになりますね。いつか写真にそんなことまで写しとれるようになれればと思います。月を撮影していると、いつもこんなことを考えてしまいます。

今日は中秋の名月、しかも今年は8年ぶりの満月と重なるのだとか。

朝から夕方まで快晴、綺麗な青空で透明度も良さそうです。

夕食前に機材を出し、まだ明るかったので一旦夕食。

食事後外に出ると、ん?少し雲かな?

極軸をとってアラインメントをしようとすると、月にすこし雲がかかっています。

とりあえず木星でアラインメント。 

雲で月は全く見えず。

ちょっと待つくらいではダメそうなので、今のうちにお風呂に入ります。

風呂から出て外に出ると、もうほぼ一面雲。諦めて少し片付けます。

またしばらくして外に出ると、雲間から少しだけ見えそう。

一瞬っぽいので、急遽取り付けたあったカメラからアイピースに。

雲越しだけとなんとか見えます。


iPhone Xで、手持ちで何ショットかだけ撮影しました。そのうちの1枚です。

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見えただけでもマシとします。

風が強くなてきました。

雨が降りそうなくらい雲が暑くなってきたので、21時過ぎには撤収しました。
 

前回記事からの続きです。



2021年9月19日は、毎年京都るり渓で開かれてきた「星をもとめて」のオンライン開催の日です。前回2019年のリアル開催の時に講演を頼まれていて、今回「やってみようよ電視観望」というタイトルで話すことができました。


スライド作り

問題は資料作り。実はこれまで電視観望についての講演は4回ほど(2019年6月:CANP、2019年10月:小海「星と自然のフェスタ」、2021年1月:天リフ「日本全国天文ファンオンラインリレー」2021年3月: CP+2021サイトロンブース)やったことがあり、 ある程度のスライドのストックはあります。










なので講演一週間くらい前までに、まずは手持ちのスライドを組み合わせてある程度の並べ替えをしました。でも、ある程度話を繰り返すと同じような内容になってしまうんですよね。何度も聞いてくれる人はもしかしたらつまらなくなってしまうと思ってしまうのです。その一方、今回は初心者向けにということも頼まれていたので、どうしようかと迷っていたら、仕事の方で忙しいのも手伝ってあっという間に前々日の金曜夜になってしまい、この時になってやっと資料作りに専念できる時間を作り出せました。今回のトークの時間は40分とかなり長めです。なのでこれまで時間制限でなかなか話せなかった細かいことも話せそうです。

その金曜夜と、土曜夕方くらいまで、ほぼ丸一日スライド作りに全力を尽くした結果、(この時点である程度分かっていたのですが)いつのまにかかなりマニアック向けの凝ったスライドになっていました。しかも40分のトークにスライド50枚以上。1枚1枚の密度を考えたら、1枚1分では終わらなさそうな内容です。それでも前半は初心者向けなはずだと、自分自身に言い聞かせ、まだ本番まで1日近くあるのでここから不必要な部分を削っていけばいいと安易に考えていました。

土曜は少し早めに寝て、本番の日曜の朝、スライドを削る方向のはずが、わかりやすくしようとさらに途中のタイトルなどを追加。枚数は60枚ほどになっていました。午後になって13時頃、Zoomのテスト接続を試して山下さんと話したのが運の尽きでした。講演時間は18時30分から19時10分までの40分の予定なのですが「最後なので(時間的には)ゆるくでいいですよ」とのお言葉に、「うーん、削るのはまぁいいか」と思ってしまったのです。「もしかしたら晴れるから、中継の準備もしなければ」とか「トークが終わったら懇親会もあるから、夕食ははあらかじめとっておいた方がいいか」とか色々自分に言い訳しながら、スライドを削る時間を諦めて、最終練習と微調整くらいに留めておいてしまったのです。いや多分疲れてたのですね、せっかくの機会なので思いの丈を話してしまおうと思ってしまったのです。


実際のトークの様子

さて、実際の本番18時30分。前のお二人は多少時間が延びたのですが、それでも10分程度と全然許容範囲内。なんだかやばい気がしてきました。まあどうにかなるかと、半分諦めもつけてトークをスタート。それでも前半はまだ初心者向けだとこの時は信じて話してました。

おそらく初心者が最初に迷うのがカメラ選び。ここはきちんと情報を入れておいた方がいいと思い、頑張って作ったスライドと共に丁寧に話します。本当は初心者にとっては、決めうちの一機種を「これが一番です。これだけ買っておけば間違いない!」とか言ってもらった方が多分いいんですよね。でも今回は真逆で、「できるだけ情報を見せていいものを選んでください」という方向にしてみました。もちろん推薦機種とかは示しましたよ。でもそれでもなんでこのカメラがいいのか、どうしても理解して欲しかったのです。

なのでお詫びではないですが、ややこしい話しなってしまった尻拭いとして、(まあ、配信ビデオの方を見ていただければいいのですが)スライドをここに載せておきます。

スライド19

スライド20

スライド21

スライド22

スライド24

スライド25

古くなってしまいましたが、以前のカメラ選びの記事と合わせてお読みください。なんとかカメラ選択の助けになればと思います。

後で天リフさんのTwitter投稿を見たら、


「過去のSamさんの講演の中で一番突っ込んだ詳しい解説かも。」とのコメントが...。さらに講演後の懇親会の中で星見屋さんから「いやーマニアックでしたよ。センサーの感度を考えて買う初心者なんていませんよ。」とのお話が...。やばい、どうやら前半ですでにやらかしてしまったことにかなり後になってやっと気づきました。

さてトークの方ですが、スライドが半分くらいのところですでに30分くらいの時間が過ぎていました。後半の応用編と電視観望の理論みたいなさらにややこしい話になります。もともとこちらは、これまでの過去のトークを聞いてくれた人が飽きないようにと用意していた話なので分かりにくい話も多いはずです。それぞれ所詮スライド1-2枚では細かい話はできないので、こちらも申し訳ないので説明相当のブログ記事へのリンクを示しておきます。

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おまけです。スライドだけ用意したけど、時間が足りなくて諦めたものです。
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配信ビデオ


YouTubeの配信の方が既にアップされているようです。聞き逃した方で、興味のある方は是非ご覧ください。



ここの1時間52分23秒くらいからです。


懇親会

講演後は、そのままZoomでの懇親会へとなだれ込みました。名前を見ると知り合いの方も何人かいます。Revolution Imagerや3倍星座ビノなどで盛り上がったあっかさんとは、初めて実際に話すことができました。

あと、富山の方(最近引越しされてきたらしいです)も参加されていて、電視観望見てみたいとのこと。その後のやり取りで9月25日の地元の牛岳で観望会に参加することが決まりました。こうやって少しづつですが、天文の輪が広がっていくのは嬉しいものです。

今回はZoomのブレイクアウトルームが用意されていたので、いくつかの話題に応じて各部屋に別れることができます。メインルームでは人が多く、なかなか発言できない人も多いと思い、チャット欄に「何か今日のトークで聞きたいことがある方はどうぞ」とメッセージを残してブレイクアウトルームの一つに移りました。程なくして数人の方が入室されてきて、そこからずっと質問に答えたり、天文談義に花を咲かせていました。こういった知らない人同士が気楽にまったり話せるような時間は、オンラインと言っても星まつりと同じですね。とても幸せな時間です。

参加者の1人、最近星を初めて、今日のトークを聞いてQBPをポチってしまったというXRAさん。横浜の方と言うのでQBPの効果は相当あるかと思います。他にも懇親会で話題になっていたものを次々ポチしてました。ご家族の理解は大丈夫でしょうか(笑)? 他にも2019年の原村や星もとでお世話になったKaienさん、望遠鏡博物館に誘っていただいたTANKOさんの顔も。

どなたかが「このメンバーだとAZ-GTi全員持ってるのでは?」との質問にTANKOさんが「私持ってない」と即答。でも「え、でもeVscoop持ってるのでは?」とすかさずツッコミが入り、みんな大笑いとビックリ。クラウドファンディングでかなり安く手に入れたとのことですが、出資してから手元に届くまで3年待ったとか。

あと、この日の講演で小惑星の掩蔽で話をされた渡辺さんもブレイクアウトルームに来てくれてました。研究に近いことをされていて撮影とかとはまた違った楽しみ方をされているので、トークも含めて参考になる話が多かったです。

その場で気づけなかったのですが、チャット欄を見ると以前の星もとでお会いした、当時阪大の学生で娘が随分お世話になった方が、なんと高校で理科の先生になったとのことです。月日が経つのは早いです。特に学生さんはどんどん次の世界に移っていくので、羨ましい限りです。チャットの返事をしようと思ったら、既に退席した後で非常に残念でした。高校の頃自分で天文部を立ち上げたことのある経験を持っているとのことです。赴任先の高校で天文部がなかったらまた天文部を作ったりするのでしょうか。いや、天文部のある高校を希望したのかも。天文のことをきちんと伝えることができる、生徒想いのいい先生になってほしいです。

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ブレイクアウトルームですが、結構な人数が集まりました。
右のチャットのところに、理科の先生になったとメッセージが届いていました。

その後、何気なく外を見ると月が出てかなり晴れています。せっかくみなさん興味を持ってくれている方が集まってくれているので電視観望中継を試みます。


急遽電視観望中継

ここからは今日これまでの鬱憤を晴らすべく大盛り上がりです。最初は月でアラインメントを取ります。ちなみのこの日は満月前日。空には煌々と明るい月が輝いています。それでも今の機材は凄いですね。今回は口径わずか3cmのFMA135に新製品のアメリカンサイズのCBPを先端につけます。カメラはトークでもベストと紹介したASI294MC。これらを、これもトークで紹介したAZ-GTiに乗せます。

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まず最初はM27。かなり拡大しています。というのも、135mmの焦点距離でフォーサーズサイズのカメラだと相当広角で見ているために、M27は非常に小さく映ります。

M27

機材を自宅Wi-FIルーターから離れて置きすぎていたために、M27の後にネットワークトラブルがありましたが、少し家の方に移動して再びアラインメント。この後は順調でした。

実は私はあまり写真を撮っていなかったのですが、参加者のToyoharaさんがいくつか画像を残しておいてくれました。上と同じM27ですが、Zoomの先では下のように表示されていたようです。
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中継先でもそこそこきちんと配信されているがわかります。

同じく、M57もToyoharaさんが残してくれていました。M27もかなり拡大しましたが、M57はもっとひどいです。小さすぎて恒星と見分けがつかず、映っていても探すのに苦労します。なので、まずはAZ-GTiでわかりやすいベガを再アラインメントし直し、その近くにあるM57を精度良く自動導入するというテクニックを紹介しました。これだと点にしか見えないM57も、画面の真ん中ら辺を拡大していくだけで形が見えてきます。
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それでもM57は135mmだと分解能限界です。むしろFMA135の性能の良さで恒星の肥大を防ぐことができていて、なんとか見ることができています。

あと、PCの画像に残っていた北アメリカ星雲です。満月期でここまで見えれば十分でしょう。皆さん満足してくれたようです。観望会などでも使えそうだということを実感してもらえたかと思います。

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他にもM31アンドロメダ銀河、網状星雲なんかをみました。M31は銀河なので、CBPは外した方がよかったかもしれません。網状星雲を見ている間に雲が出てきて、他の方向も探りましたが8割以上曇っていて、この日の懇親会は終了となりました。最後の方で山下さんが参加されてきて「もう他のブレイクアウトルームはとっくに解散していて、あとはここだけ」とのこと。皆さん、遅くまでご参加お疲れ様でした。私も非常に楽しい時間を過ごすことができました。

実は今回のブレイクアウトルーム、このブログでもおなじみの小6のMちゃんも始まりから夜遅くの最後まで参加してくれてました。ブレイクアウトルーム内では唯一の女性で、唯一の小学生(中学生、高校生もいなかったです。大学生はスタッフの方が途中参加してくれてたと思います。)です。でも0時近くなってこんなに遅くまで大丈なのか聞いてみたら「お母さんが切れそう」とのこと。お母様、夜遅くまで付き合わせてしまい、すみませんでした。でも後でお母さんからメッセージが届いて「見え始めたんだから仕方がないんだよ!すっごく面白かった!」と言っていたそうです。


まとめ

講演の方は多少マニアックになってしまい、反省しています。でもこれまでにない長時間のトークだったので、話したいことをかなり入れることができて、自分としては思いの丈を果たせました。実際に電視観望を始めるときに当たる困難を、うまく解決することができるように話したつもりです。わかりにくいところは今回の記事のリンク先などと合わせて、配信を何度か聞いていただければと思います。

その後の懇親会はもちろん話してるのも楽しかったです。でもやはり電視観望に興味を持ってくれてる方が集まってくれてるので、中継ができてよかったです。

今回の「星もと」をきっかけに少しでも天文に興味を持つ人が増えてくれるなら、何よりです。


毎年この時期に、京都るり渓で開催される関西屈指の星まつり「星をもとめて」。星を始めた2016年はこんな星まつりがあるとは気づかず、初参加を楽しみしていていた2017年は台風で中止。やっと2018年2019年に参加することができました。







通称「星もと」と呼ばれるこの星まつり、数少ない西日本の星まつりで、大阪あすとろぐらふぃ〜迷人会の方々や、あぷらなーとさんなど、地理的に関東の星まつりになかなか参加できない多くの方にお会いできた貴重な星まつりです。でも昨年は残念ながら中止。今年は最後まで現地開催とWeb開催で議論があったらしいのですが、最終的にはWeb開催となったとのことです。

2019年の現地でラッキイメージングの大家の山下さんとお会いできたのも、貴重な機会でした。山下さんはこの「星もと」の運営もされているとのことで、「次の星もとでぜひ電視観望について話して下さい。」とお願いされました。ところが昨年は星もと自身が中止。今年8月の終わり頃このブログに講演依頼のコメントが入りました。その後個別に連絡を取り、2年前の約束を果たす意味でも、もちろん快諾しました。

というわけで、

9月19日(日)開催の今年のオンラインの「星をもとめて」で
「やってみよう電視観望」というタイトルで、講演をします。
私のトークは18時30分から19時20分の予定です。 

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内容ですが、山下さんから入門向けにとお願いされました。最近は「電視観望」という言葉もかなり一般化してきて一般の辞書にも載ったりしているようです。


「電視観望」という言葉を聞いて、ちょっと調べてみたら興味が湧いてきた、これから始めてみたいというような方もたくさんいらっしゃるかと思います。そういった方々をメインのターゲットに考えています。あと、少し詳しい方に向けて、なぜ電視観望という技術が成立するのか、これまでブログなどで説明してきましたが、少しまとめてみようと思っています。

公式の「星をもとめて」のWebページもできたようです。


他にも、小惑星観測の話や、山下さん自身もラッキーイメージングで講演されます。配信はYoutubeですが、事前にZoom参加を申請しておくと質問などできるようです。聞きたいことがある方はぜひZoom参加を申請してみて下さい。終了後懇親会もあるとのことなので、もし他の講演者や私Samとも話してみたいとかいう方がいましたら、ぜひ申請をしてみてください。

9月19日というと、実はもう一週間後なんですよね。最近忙しくてブログもなかなか更新できていないのですが、肝心の当日の資料の準備がまだほとんどできていません。過去に電視観望で何度か講演しているので、ある程度のスライドは既にありますが、なかなか晴れないので新たに撮影し直しとかは難しいかもしれません。最新の情報も合わせて、できるだけわかりやすい話になるように構成を組み立てようと思っています。もし当日晴れたらライブ中継をするかもしれません。

このブログを読んでくれた方で、もし周りに電視観望に興味を持たれている方がいましたら、ぜひこの配信のことを宣伝して頂けるとありがたいです。これがきっかけで天文に興味を持たれる方が、一人でも多くなれば何よりです。



次回記事: 実際に講演しました。
 


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