ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2020年05月

今週は週末に近づくにつれ、どんどん晴れてきました。透明度も良さそうです。少し月が沈むのが遅いですが、久しぶりの気合の入った撮影です。


久しぶりに気合を入れて準備

木曜の夜、仕事が終わってから少し撮影しようと準備したらすぐに曇って仕方なく撤収。しばらくして寝る直前に空を見たら快晴で、すごい透明度でした。でも次の日仕事もあるので、泣く泣く諦めることに。

金曜の夜も晴れてそうです。この日も昼間の立山を見る限り透明度はまだ良さそう。せっかく透明度がいいので、たまには暗いところに行こうと、機材を準備して車に荷物を積み込みました。と言っても、前回田んぼに映る天の川を撮ったところ。通勤途中を一本外れて山の上に向ったくらいで、自宅からも20分くらいの近距離です。

ターゲットはアンタレス付近です。焦点距離の短いカメラレンズにするか、FS-60CB+レデューサーにするか迷いました。2年前に同じ場所を撮影した時にはまだレデューサーも持っていなくて、フラットナーも旧タイプのもので撮影していました。まずは少し視野を広げた状態で撮ってみようと、FS-60CB+レデューサーを選びました。うまくいったら、いつかもう少し短い焦点距離のカメラレンズで少し広い視野で撮ってみようと思います。

IMG_0184
TSA-120用に用意したガイド鏡もつけたら、結構禍々しい機器になってしまいました。

このレデューサーをつけると、短いアダプターを外さないとピントが出ません。短いアダプターのところを鏡筒リングで固定していたので、それができなくなり、カメラ回転アダプターを内側に入れ込みその外につけたレデューサーを鏡筒アダプターで固定しなくてはいけません。暗いところでこれをやると難しいので、明るいうちにカメラの角度も含めて変更、調整しておくことがコツです。

月がしばらく明るいので出発までに少し仮眠をとります。22時頃、空を見ると少し雲がありますが、昨日のように途中から晴れることも十分あるのでとりあえず出発です。


自宅外での撮影でトラブル続出

現場に到着しましたが、月のある西方向は晴れ。でも肝心の東から南にかけて厚くはないですが雲がかかっています。少し迷いましたが、とりあえず設置を始めます。運良く設置途中からどんどん晴れてきて、全面快晴になりました。

ところが撮影準備の間、いくつかトラブルがあり撮影開始時間が結構ギリギリになってしまいました。
  1. 最近撮影用PCで活躍しているSurfaceでSharpCapのPolar Alignで極軸を取ります。N.I.N.Aで一眼レフカメラでまだ撮影したことがなかったので、今回挑戦しようと接続までしましたが、温度情報が読み取れなさそうなことに気づき諦めました。
  2. 仕方ないのでBackYard EOSに移ろうとしたら、SurfaceにはBackYard EOSがインストールされていないことに現場で気づき、急遽Stick PCに変更。
  3. Stick PCに交換し、BackYard EOSを立ち上げても、なぜかカメラを認識せず。BackYard EOSを再起動したり、PCを再起動したりで、気づいたのはUSBケーブルがまだSurfaceにつながったままだったこと。これだけで20分くらいロスしました。
  4. そのころにはアンタレスが南中を超え始めていたので、赤道儀を反転させたのですが、その後StickPCがネットワークに繋がらなくなりました。StickPCはモニターがないので、ネットワークに繋がってないと画面を見ることもできないのです。外に出た時はELECOMの小型ルーターを持っていっているのですが、とりあえず原因がわからず、PCを再起動してだめ、ルーターを再起動してやっとつながりました。これで10分くらいのロス。
結局トラブルだけで40分位のロスがあり、やっと撮影を始めたのが月が沈んだ30分くらい後の午前1時少し前でした。

でもその後は順調そのもの。以前この領域の長時間撮影で縞ノイズに悩まされたので、今回はPHD2でガイドしながら、BackYard EOSと組み合わせてディザー撮影をします。FS-60CBに0.72倍のレデューサーをつけるので、焦点距離は255mmでF4.3程度になりかなり明るくなります。なので、ISO800で露光時間180秒としました。

IMG_0177

風が多少強かったですが、CGEM IIに軽い鏡筒を載せているだけなので、多少ガイド信号は揺れますがこの短い焦点距離では問題にならないでしょう。一枚撮りでもすでに色が出ていますし、暗黒帯の暗い部分も見えています。期待できそうです。

IMG_0178

薄明までの2時間少し、意外にもちょっと寒いので基本的に車の中で待機です。その間にTwitterに投稿したり、ちょくちょく外に出て久しぶりの濃い天の川を満喫したりと、少し眠気もありましたが、すぐに時間が経ってしまいました。結局撮影できたのは1時間半分くらい。ディザーがそれぞれ1分くらいかかるので、少しもったいなかったです。途中、マニュアルで数枚に1回だけディザーするようにしました。

あ、そうえいば撮影中、なんでも名前解決の問題か何かでずっと天リフ接続できなくなっていて寂しかったです。普段いかに天リフを見ているか実感できました。

薄明開始の午前3時頃、実際に少し明るくなってきたのがわかり、ダウンロードされた画面を見ても背景の明るさが変わってきたので、ここで撤収としました。夏至の近くだと薄明までいてもまだ時間が早いので、寝る時間があるのがいいですね。片付け後すぐに車を走らせ、午前4時頃には自宅に到着し、そのまま寝てしまいました。

次の日、フラットとダークを撮影して画像処理です。フラットは昼間の自然光を利用して100枚ほど撮影しました。ダークは冷蔵庫と冷凍庫を利用して温度を調節しながら撮影。89枚撮影して、適当な温度に入った34枚を使いました。


画像処理

画像処理はいつものPixInsightで、今回はWeightedBatchPreprocessingを使ってみました。出始めの時に少し使いましたが、あまり変化がわからずその後はBatchPreprocessingでした。NiwaさんのブログでWeightedBatchPreprocessingについて詳しく解説されていたので、久しぶりに使ってみました。と言っても比較とかまではしていないのでただ使っただけです。

撮影したライトフレームは35枚で、全て使うことができました。あとは新たに撮影したフラット、ダークフレーム、使い回しのバイアスを使います。後はいつものStarNet++で分離してPhotoshopで処理です。今回は細部を残したかったのでDeNoise AIは無しです。

「アンタレス付近」
masterLight_EXPTIME_181_5_DBE_PCC_DBE_AS_all_PS8_cut

  • 撮影日: 2020年5月30日0時47分-3時11分
  • 撮影場所: 富山県富山市小糸
  • 鏡筒: FS-60CB+0.72倍専用レデューサー(合計焦点距離255mm)
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  Canon EOS 6D(HKIR改造, ISO800, RAW)
  • ガイド: PHD2 + f=120mmガイド鏡 + ASI178MCによるディザリング
  • 撮影: BackYard EOS、露光時間180秒x35枚 = 1時間45分  
  • 画像処理: PixInsight、StarNet++、Photoshop CC

透明度など条件が良かったこともあり、1時間半程度の露光時間でしたが、色もそこそこ出てるのでまあ満足です。暗黒帯もきれいに出ています。今回、思うところがあり、少し派手目にしてみましたがどうでしょうか?

反省点を挙げるなら、青と黄色はいいのですが、まだ赤の諧調が乏しいです。特に下の方の広い赤の領域はもう少し時間をかけたいところでしょうか。

Annotationです。少し文字を大きくして見やすくしてみました。あと今回気付いたのですが、文字の大きさとか変えて再度レンダリングすると、前の文字が残ってしまうようです。その場合、一度ImageSolveからやり直すとリセットされて、前の文字は出てこなくなります。

masterLight_EXPTIME_181_5_DBE_PCC_DBE_AS_all_PS8_cut_Annotated



ちなみに、2年前のものがこれです。

light_BINNING_1_integration_DBE_ABE_color_cut

この日も透明度は悪くない日でした。露光時間が51分で少し短いですが、あとの違いはレデューサーだけです。あ、ディーザーもやってなかったですね。やはり2年の間に色々と進化していると思います。この次の週に3時間撮影したのですが、

light_BINNING_1_integration_DBE_min_color_stretch_ps_cut

縞ノイズが酷くてあまりうまくいかなくて、その後、昨年は天気がよくなかったりとかで、なかなかチャンスがありませんでした。2年越しでディザーもできて縞ノイズも克服できて、やっとそこそこ満足です。


まとめ

自宅外での星雲撮影は久しぶりでした。特にこれだけカラフルな領域はフィルターがなかなか使えないので、やはり暗いところはいいです。天気も良く、透明度が良くて、月もなくて、次の日休みでとなると、年間でも何日もあるかどうか。まだやっと自粛ムードが解けたくらいで、遠征とまでは行きませんが、近征でもこれだけ色が出れば悪くない環境です。まあ、田舎暮らしの数少ないいいところでしょうか。


ちょっと間が空きましたが、N.I.N.A.の試用記の続編です。



前回の記事を書いてからなかなか晴れなくて、やっと日曜の夜に少しだけ星が見えたのでテストしました。本当は撮影までしたかったのですが、結局曇ってしまいNINAのテストだけで終わってしまいました。

第一回の撮影までに加えて、今回は少し応用編。導入など、撮影の準備に相当する部分になります。撮影までのことなので、本当はこちらを先に説明しても良かったのですが、一度赤道儀で導入して撮影まで進めてしまえば見通しが良くなると思ったからです。


スカイアトラス 

最初に左アイコン群の「スカイアトラス」でターゲットを調べるといいでしょう。左上に対象とする天体を入力します。例えばM57と入力すると、その情報が出てきます。

IMG_0155

その際、「オプション」「一般」タブの「スカイアトラス画像ディレクトリ」を設定しておくといいでしょう。ここはスカイアトラスで画像を表示するために使います。サイトのダウンロードページの一番下にある「Misc」のところの「Sky Atlas Image Repository 」をダウンロード、展開して、「スカイアトラス画像ディレクトリ」で設定したディレクトリに置くと、「スカイアトラス」の「詳細」のところにカタログ画像が表示されるようになります(TKさんに教えてもらいました。ありがとうございました。)。

このスカイアトラスのところで「導入」ボタンを押してしまっても導入はできるのですが、次のフレーミングで導入した方がいいでしょう。


フレーミング

撮影時にPCがインターネットに接続されているなら、フレーミング機能が便利です。デフォルトで縦横3度の視野角を見るようになっていますが、画像を落とすのに結構時間がかかります。今どれくらいダウンロードしたか表示があるとよかったかもしれません。

一旦ダウンロードした画像はキャッシュに保管され、キャッシュを表示することを選べばインターネットがない環境でも確認することができます。撮影時にインターネット環境がないなら、事前に対象天体の検索して画像をダウンロードしておくといいでしょう。

ダウンロードした画像があると、撮影時の画角や位置を確認できます。

IMG_0156

M57を囲んで大きな四角い枠が見えます。これが接続されているカメラと、この画面の「画像の読み込み」の「カメラパラーメーター」の「焦点距離」から計算された、撮影した場合の画角になります。

黄色の丸は、現在赤道儀(望遠鏡)が向いている位置になります。上の写真の場合、M57の中心からは少しずれた位置にいることになります。でもこれは実際に向いている位置とは限らなくて、N.I.N.A.が「赤道儀が向いていると思っている」位置です。この数値は接続した赤道儀から得ています。なので、この状態で撮影しても、黄色の場所が中心なるとは限らず、後のプレートソルブを使い誤差を無くします。

さて、画角を示すこの四角は移動することができます。四角の中心が導入したい目的の位置になります。今はM57の中心が四角の中心になっているので、ここで「導入」ボタンを押してみます。すると実際の赤道儀の向きに合わせて、一旦黄色い丸が画面からはみ出し、しばらく待つと

IMG_0160

のように、黄色い丸が画角の中心にきます。

この際、もしガイドをしっぱなしなら、PHD2のオートガイドを外すのを忘れないようにしてください。また、導入が終わったら、撮影前に再びPHD2のオートガイドをオンにするのを忘れないでください。

でもまだ注意です。ここですでに画面中央に目的の天体が導入されたかに見えますが、本当にその向きに向いているかどうかの保証はありません。赤道儀の持っている情報と実際の向きが合っているかは保証がないからです。ここで次のプレートソルブの出番です。


プレートソルブ

プレートソルブは思ったよりはるかに簡単にできました。もともとAPTで「PlateSolve 2」と「All Sky Plate Solver(ASPS)」をインストールしていたからというのもあります。この場合は「オプション」「プレートソルブ」のところでパスを通すだけで使えてしまいました。

IMG_0101

具体的には、撮像ページで右上「ツール」アイコン群の左から3つ目「プレートソルブ」を押してプレートソルブパネルを出します。

IMG_0165

パネルの位置がわかりにくいかも知れません。「画像」パネルの下のところに「プレートソルブ」タブが出ていると思いますので、それを選択します。ここで「同期」が「オン」になっていると、プレートソルブが成功した際の位置情報が赤道儀にフィードバックされ、赤道儀上の一情報が書き換わります。その際「ターゲットの再導入」を「オン」にしておくと「エラー」の値よりも誤差が大きい場合に再度自動で導入し直してくれますが、導入は後で自分でもできるので、とりあえずはオフでいいでしょう。「露出時間」と「ゲイン」なども適当に入れます。準備ができたら、真ん中の三角の再生マークのところの「画像素取得してプレーとソルブ処理します。」を押します。

勝手に撮像が一枚始まって、プレートソルブが始まり、うまく位置が特定できると「成功」のところにチェクマークが出ます。

IMG_0164

フレーミングでM57を中央にしたにもかかわらず、やはり実際に撮影するとずれしまっていて、その誤差を赤道儀側にすでにフィードバックしているので、今一度フレーミングを見てみると、

IMG_0166

のように、黄色い丸がずれているのがわかると思います。横にずれたのはカメラが90度回転しているからです。この状態で再度「導入」を押すと黄色い丸がM57のところに行き、実際に撮影してみると

IMG_0168

のように、今度は本当に赤道儀がM57の方向をきちんと向いていることがわかります。


その他

ASI290MMでLRGB撮影をやってみようと思っていて、かなり前に勝手ずっと使っていなかったZWOのフィルターホイールを繋いでみました。ポイントはEFW用のASCMOドライバーをZWOのページから落としてきてインストールしておくことと、NINAを一度再起動することです。これでNINAの「機材」の「フィルターホイール」からZWOのフィルターホイールとして認識され、選択することができるようになります。

IMG_0162


フォーカスに関して
  • オートフォーカス機能はあるようですが、マニュアルでのフォーカスをサポートするような機能は見当たらない。と思っていたら、撮像の右上のツールのところにありました。今度使ってみます。

まとめ

だいたい試したのはこれくらいでしょうか。2度に渡って使用して、その使い勝手をレポートしましたが、2回目は撮影まではしていないので、まだ説明が不十分なところもあるかもしれません。例えば、フォーカサーとかフラットパネルと接続した撮影の機能もあるみたいで、ここら辺は機材を持っていないので試すことができません。

とりあえず十分すぎるくらいの機能があることもわかって、撮影するには何も不便なところはなく、ベータ版でもすごく安定しています。

前回と今回の記事を読めば導入して撮影するまでできるのではないかと思います。わかりにくいところがあったらコメントしてください。私も全部理解しているわけではないですが、質問に答えがてら理解していきたいと思います。


5月21日から6月21日まで、富山の黒部市吉田科学館で「富山の天文愛好家 写真展」というタイトルで天体写真の展示会があります。

私の作品も2枚展示されているとのことなので、週末の土曜日、妻と一緒に早速見にいってきました。ずっと外出を控えていたので、久しぶりに市外に出る気がします。子供たちも誘ったのですが、昨日久しぶりに学校に行って疲れたのか、今回は家にいるとのこと。

IMG_0132


IMG_0115

kurobe


地元の黒部天文同好会はじめ、私の所属している富山県天文学会、石川のてんとう虫天文同好会、学生では富山県立大学天文部、富山大学天文部、さらに富山大学天文同好会OBと、たくさんの方の写真約50枚が展示してあります。私は5枚ほど提示し、その中の馬頭星雲と蛍の写真を2枚選んでもらいました。他の方も力作揃いです。とくに、学生の写真がたくさんあります。撮影まで興味を持つような若い人が富山にもいるというというのは嬉しい限りです。将来に期待してしまいます。 

黒部吉田科学館は全国に33箇所あるプラ「レア」リウムの一つで、五藤光学のS-3という昔の投影機が展示されています。プラネタリムが好きな人はこれだけでも見にくる価値があるかもしれません。

この日はさすがにまだ自粛要請が解除されたばかりでお客さんは少なく、我々の他には2組の夫婦だけでした。こんな時に来ているから、最初写真展の関係者かなとも思ったのですが、あまり天体写真には興味を示さずに帰ってしまいました。我々も1時間ほど滞在しただけで、今回はプラネタリウムはパスしてしまいました。

帰りに少し足を伸ばして妻のリクエストで円筒分水槽というのを見に行ってきました。昔、農水の使用で争いが絶えなく、円にして溢れ出す水を、円周を3等分することで、3つの用水に流れる水の量を公平にするということです。形は面白いのですが、理由を聞いて「やはり仲良くできないものなのだなあ」とちょっと興醒めな気がしました。妻は「ここで泳いでみたい」とか「千と千尋の湯屋みたいだ」とかとしきりに中に入りたがっていました。

IMG_0154a

私は田んぼの反射の練習。最近インスタグラムにアカウントを作ったのですが、「ウユニ田んぼ」というハッシュタグがあるそうです。インスタグラムにあがっている画像は皆さん思ったよりハデハデで、私も多少見栄えがするようにと思って何枚か目立ちそうなのをあげたのですが、他のに比べたら全然地味っぽく見えてしまうみたいです。まだまだ手探り状態です。

IMG_5547

インスタグラムの方にはブログだと紹介しきれない写真も含めてアップしていこうと思っています。

久しぶりに少しだけ外に出て撮影しました。といっても、通勤途中の道から5分ほど山側に行っただけの場所で、自宅からも20分くらいと、遠征というには近すぎで近征といった方がいいかもしれません。

「田んぼに映る天の川」
IMG_5538_all6

  • 撮影地: 富山県富山市, 2020年5月14日0時36分
  • EOS 6D(HKIR改造, ISO6400, RAW), 露出30秒、固定撮影
  • SAMYANG 14mm, F2.8  ED AS IF UMC
  • PhotoShop CC等で画像処理 
山あいの田んぼと天の川で、一枚撮りです。一年のほんの短い期間にだけ撮れる、田んぼに映る天の川で、2年前から狙っていてなかなか実現できなかったショットです。最低限、反射した天の川の色は出たので一応満足です。

撮影日の前日までは月が出ていて天の川は厳しく、撮影日の次の日から雨、とギリギリで選んだ一日でした。事実、天の川の上のを待って撮影開始で、撮影できたのはほんの少しの時間でした。天の川が上にあがり切る前に月が出かってきて、山の際が明るくなってきて終了です。正味40分くらいでしょうか。

惜しむらくは、鉄塔と電線が天の川にかかってしまったところでしょうか。撮影している最中は暗くて全然気がつきませんでした。画像処理の段階で「あーっ!」と。

水が流れていて水面が完全に落ち着いていないので、反射させてもイマイチ明瞭になりません。また、田んぼの反射は暗く、ISO6400としましたが、それでもまだ足りないかもしれません。このレンズではここら辺が限界なのかもしれません。もう1-2段明るレンズが欲しくなりそうですが、これはまたいつか。

画像処理をして出てきた反省材料をもとに、できるならもう一度撮影に行きたいですが、天気がしばらく悪そうなので、苗が伸びてしまうでしょう。一年にほんの何日かのチャンスでした。

M13でのTSA-120とVISACの比較から、どうやら単純にはVISACの方が分解能が上のようです。以前、TSA-120とASI178MCで全く分解能のでなかったM51を、連休中にVISACで再度撮影してみました。




今年初稼働のVISAC

そもそも、TSA-120での撮影の時は透明度も全然よくなくて、風がかなり強く鏡筒が揺れていたので、出来上がりはボケボケ状態で、無理矢理炙り出したような状況でした。焦点距離が900mmと短いので、M51は結構小さく出てしまいます。そこでセンサーサイズが小さく、分解能を出す意味でピクセルサイズが小さいASI178MCを使ったのですが、感度がASI294MCとかに比べると4分の1くらいなので、淡い星雲には不利に働いたのかと思います。

さて、今回は焦点距離が2000mmと倍以上になりASI294MCで感度もいいので、前回よりも少なくとも有利なはずです。口径も120mmから200mmになり光量も2.7倍くらいになるので、それも有利に効くはずです。その一方、これまでの経験からシリウスBトラペジウムではTSA-120の方が有利だったように、星像のシャープさという点ではもしかしたら不利な点が出てくるかもしれません。

さて、この時の撮影用のソフトはまだN.I.N.A.ではなく、APTを使っています。実際にはM13より以前に撮影しています。この日は透明度もそれほど悪くなく、風もたいしたことありません。


やっと画像処理

M13の方を先に処理し出してしまったので、M51の画像処理は後回しになってしまってました。週末の日曜になってやっとやる気が出てきました。

まず撮影した結果をそのままRAWで見てみます。おーっ!一枚でも解像度はすでに前回よりはるかに上っぽいです。

L_2020_05_11_21_28_11_Bin1x1_300s__15C_RGB_VNG

でも少し拡大してみると、

L_2020_05_11_21_28_11_Bin1x1_300s__15C_RGB_VNG_cut

あれ?おにぎり星像、また出たか!? 
M13の時は大丈夫だったのに〜!?
夏になると出るのでしょうか?

しかたないので、三角星像は画像処理で何とかすることにして、とりあえず進めます。

スタックまではいつものPixInsightです。今回もダークは以前の使い回し、フラット補正はサボってなしです。あ、一つトラブルがありました。最初、BatchPreprocessingが途中でスターアラインメントのところで止まってしまったのです。探ってみると、Debayerで色がおかしく出てしまています。よくわからないので、マニュアルで最初から探っていくと、どうやら一番最初のCalibrationのダーク補正のところでおかしくなっているようです。

心当たりを探ってみると、今回StickPCではなく、もっとパワーのあるSurfaceマシンで撮影して、その際APTを新規に入れたものを使ったのです。その際、オフセットの値をきちんと確認しなくて、小さな値を入れてしまっていたことが原因です。ダークファイルは使い回しで、そのオフセットはライトフレームよりも大きかったのです。ダーク補正をする際に、大きくオフセットを引きすぎてRGBのうちRとBの背景が0より小さくなってしまって、完全に緑がかった色になってしまっていました。

ここでどうするすればいいか、困ってしまいました。結局やったことは、PixInsightのHistgramTransformationの「shadow」を上げてmaster dark frameのオフセットを小さくしてみたことです。

dark_offset_cut

画面はわかりやすいようにDebayerしてカラー化してオフセットを取っていますが、実際にはBayer配列のままやっています。でもこの方法で本当に正しいのかよくわかりません。いずれにせよ、これで作ったmaster dark frameでダーク補正をすることで、背景が真っ暗になるようなことはなくなりました。そのままBatchPreprocessingでも最後まで処理できるようになりました。

その後、ABEとPCCで処理し、ArcsinhStretchで途中までストレッチして、最後はHistgramTransformationでストレッチしてPIはおしまいです。

次のトラブルは、StarNet++があまりうまくいかないことでした。大きな星は分離できてますが、細かい星がほとんど分離できません。

light_BINNING_1_integration_ABE_PCC_AS_SNP

light_BINNING_1_integration_ABE_PCC_AS_SNP_cut

何が原因か知りたかったので、とりあえず今回は2つ試して見ました。
  1. 一つはもう少しストレッチして明るくしてからStarNet++をかけて見ましたが、こちらはほとんど影響なしで分離できる星は変わりませんでした。
  2. 次にやったのが、MorphologicalTrasnformationで三角を丸に直してからStarNet++をかけて見ました。そうすると、もう少し分離でき流ようです。どうやら星の形(真円に近いという意味)を見分けて判断していることが分かります。
でも結局はかなりMorphologicalTrasnformationをかけなくてはならず、星雲部分や背景まで崩れてくるので、こちらも適用は諦めました。結局StarNet++で大きな星だけが分離できた状態で画像処理を進めました。その代わりに、分離できた分だけの恒星部の画像を作って、それをMorphologicalTrasnformationで三角になったのを少し緩和しました。


結果

画像処理の結果です。

「子持ち銀河M51」
light_BINNING_1_integration_ABE_PCC_AS_all_PS3_cut
  • 撮影日: 2020年5月13日21時22分-23時27分
  • 撮影場所: 富山県富山市下大久保
  • 鏡筒: Vixen VC200L
  • 赤道儀: Celestron CGEM II
  • カメラ:  ZWO ASI294MC Pro + サイトロン QBP (37.5mm)
  • ガイド: PHD2 + f=120mmガイド鏡 + ASI290MMによるディザリング
  • 撮影: APT、ゲイン220、温度-15℃、露光時間300秒x26枚 = 2時間10分 
  • PixInsight、Photoshop CC、StarNet++、DeNoiseで画像処理

今回はかなり分解能も出ています。M101に続いて、焦点距離の長い口径の大きい鏡筒を使えば、光害地でQBPを使って、もう少し小さい系外銀河の撮影もそこそこ可能だということが分かりました。

画像処理でVISAC特有の三角星像もそこまで目立たないくらいにはなりました。でも、前回のM13で三角になることはなくて、なんでM51は三角になったのでしょうか?赤道儀の向きにも依存しているのかもしれません。もしそうだとすると、光学的な問題というよりは、メカ的な振動の可能性もあり得ます。こちらはもう少し調べてみます。


まとめ

富山の明るい北の空で、何とか系外銀河を狙う目処がやっとついてきました。おにぎり星像はまだ問題ですが、四隅で流れるようなことはないので画像処理の範囲である程度補正することはできます。それでももう少し、根本的に何が原因か探りたいと思います。


最近話題のNINAを試してみました。すごくいいです。試したのはVISACでM13を撮影したときです。


N.I.N.A.を使ってみた

そもそもAPTをまともに使い始めたばかりなのに、なんでNINAを使ってみたかというと、APTで少し不満があったからです。
  • Live viewの映像がうまくストレッチできない。
  • ピント合わせで拡大できない。
  • 撮影ごとのログが残らない。fitsに特化しているので、各ファイルの中に情報は含まれてますが、いちいちヘッダを見なくてはならないのが少し不満です。
  • 撮影中の設定が結構制限される。例えばカメラのカラーバランスやストレッチの設定など、撮影中も触りたいのにできない。(でも、撮影中に弄れたことも一度だけあるのですが、再現性無しです。不思議です。)
と言っても、上のように細かいことだけで、普通に撮影するだけならAPTは十分な機能を持っています。「今回の撮影は前と同じM13で、余裕があるので失敗してもいいからNINA試してみようか」くらいの気分でした。しかもNINAで上記不満が解決されたかというと、実はそうでもなく、せいぜいLive Viewがマシになったくらいでしょうか。

でもそれ以外にいい所がかなりあり、極めて順調に撮影までできたので、この記事を書いています。


N.I.N.A.のインストール

ダウンロードはここからです。

2020年5月13日現在、最新の安定バージョンは1.9ですが、事前情報から日本語を使うためにはベータバージョンを使う必要があり、Version 1.10 BETA002(5月16日の今日、アクセスしてみたらすでにBETA004になっています)をダウンロードしました。

Windows版のみ存在し、MacやLinux版はないようです。32ビット版と64ビット版がありますので、各自の環境に合わせて選択します。自分のWindowsが32ビットか64ビットか分からない場合はここなどを参考にして確認して下さい。

今回は64ビット版を使ってみましたが、注意事項が書いてあって、もしNINAの64ビット版を使う場合はASCOMも64ビット版を使う必要があるそうです。いくつかのASCOMドライバーは未だ32ビットのままなので、その場合は32ビット版を使うか、64ビット版のドライバーの開発を促してくれとか書いてあります。とりあえず今回の使用(一通りセットアップして、plate solvingして導入、長時間撮影とかするくらいまで)では64ビット版で困ることはありませんでしたが、たくさんの機器を繋いで本格的に稼働させるとかの人は32ビット版の方がいいのかも知れません。

インストールは普通にやれば特に困ることはないでしょう。


最初の設定

インストール後、起動して一番最初にやるべきことは左端アイコン群の一番下「オプション」の「一般」の設定でしょう。そもそも日本語になってないと「Options」の「Genaral」になっています。まずは、そこの「Language」を「Japanese(Japan)」に変えます。変えた瞬間に日本語に切り替わるのが素晴らしいです。でも後から再起動して気づいたのですが、細かいところ、例えば先ほどの「Japanese(Japan)」は再起動して初めて「日本語(日本)」に切り替わるので、全ての項目が瞬時に切り替わるわけではないようです。一応言語を切り替えたら、一旦終了して立ち上げ直した方がいいでしょう。

同じページで「天文測定学」(ちょっと訳が微妙ですが)で緯度、経度を写真のように「137.12」などという形式で「度と分だけを小数点で区切った形」で入れておくといいでしょう。後の「スカイアトラス」のところで正しく表示されるようになり、撮影時間などの目安を立てやすくなります。


IMG_0090

「オプション」「撮像」「画像ファイルパス」で、撮影した画像を保存する場所を指定できます。好みの適当なところにしておくといいでしょう。


機材の接続

最低限の設定がとりあえず終わったら、次は「機材」ページです。この時点で、必要な機器はケーブルなどで実際に接続しておいた方がいいでしょう。今回設定したものはカメラ、望遠鏡(赤道儀のこと)、ガイダーです。これら3つは接続すると縦に並ぶアイコン群の右下に小さな電源マークが出るので、何が接続されているのか一目で分かります。

IMG_0087

それぞれのページの一番上で接続したい機器を選択し、その右の電源マークのアイコンを押して「接続」します。例えばカメラなら、すでにカメラが接続されていれば上の写真のように「ZWO ASI294MC Pro」という選択肢が出てきます。カメラが繋がれていないとASCOMとかN.I.N.A.のシミュレーターカメラとかしか出てこないので注意です。もしきちんとカメラにケーブルをつないでいても、つないだカメラ名が出てこない場合は、接続アイコンの左の矢印が回っている「デバイスの再スキャン」を押すと再認識されて、選択肢として出てくることがあります。

うまくカメラが接続できると温度制御やゲインの設定などができるようになります。冷却は設定温度を決めて、右横の雪の結晶マークのアイコンを押すだけです。撮影終了時の昇温は下の炎マークのアイコンを押します。オフセットはダークファイルのオフセットより大きな値が入っていればいいのかと思います。通常数十とかでしょうか。ゲインは後の「撮像」のところで改めて設定するので、適当でいいです。


適当な天体の導入と、PHD2でオートガイド

とりあえず、赤道儀での自動導入でも、マニュアル導入でもいいので、撮影したい適当な天体を導入します。最初はテスト撮影だと思って下さい。NINA自身の導入機能「フレーミング」については次回の記事で説明します。

一旦撮影したい天体が導入できたら、PHD2を起動してオートガイドを始めます。その際ですが、PHD2で赤道儀に接続した時に出てくる4方向ボタンのの小さな画面が後で導入すうる時に便利になるので、できればボタンを押してきちんと赤道儀が反応するか確かめておくといいでしょう、

きちんとオートガイドされていることが確認できたら、「オプション」「ガイダー」で、PHD2に接続して下さい。もしかしたら自動的に認識されて、すでに接続された状態になっているかも知れません。もし選択肢にPHD2が出てこなかったら、「オプション」「機材」の右下の「ガイダー設定」できちんと「PHD2パス」が設定されているか確認してみて下さい。私は先にPHD2を動かしていて、うまく動いている状態でNINAを立ち上げたので、特に何も設定する必要はなかったですが、うまくいかない場合はここが設定画面になるはずです。

IMG_0096

うまくPH2Dが接続されると、ガイドされているグラフが「機材」「ガイダー」のところに表示されます。PHD2の制御情報がそのままNINAで表示されるのがすごいです。左の方の選択で、y軸、x軸の表示設定とともに、誤差の単位を変えることができます。下の写真ではピクセル単位にしています。概ね0.5ピクセル以内に収まっているでしょうか。

IMG_0089

ついでにここで、NINA上でも赤道儀との接続も済ませておきましょう。PHD2がうまく動いているなら、すでに赤道儀はPCと接続されているはずです。NINAの「オプション」「望遠鏡」で自分の赤道儀のドライバーを選択し、右の「接続ボタン」で接続します。

IMG_0088



撮像

次はNINA画面の左端アイコンの下から二番目「撮像」ページです。ここは盛り沢山で混乱しますが、最初は最低限の機能から試します。

IMG_0094

まずは右上の「撮像」パネルのところのシャッターマークの「露光開始」ボタンを押して一枚テスト撮影して見て下さい。その際、「露出時間」は適当に10秒くらい、「ビニング」は1x1、「ゲイン」は200から400くらいいいでしょう。これらの設定はテスト撮影の時のみ有効で、本撮影では別の設定項目があり、そことは独立に設定ができます。撮影中は左下に「撮像:露出中」とか出て、時間バーが動いていきます。一枚撮影すると画像が出てくるはずです。望遠鏡の蓋がきちんと外れていて、ピントも合っていて、何かターゲットが入っているはずなのに真っ暗な画面しか出てこない場合は、撮影画面の上の右側にあるアイコン群の真ん中の棒のようなマークの「画像の自動オートストレッチをトグルスイッチでオン/オフする(表示のみ)」を押して、ボタンが明るくなるのを確認して下さい。同時にオートストレッチが効いて撮影画面も明るくなり、星などが見えてくると思います。

右上の「撮像」パネルのカメラマークの「ライブビュー」も同様です。「露出時間」を1秒とかにして「オートストレッチ」をうまく使って、リアルタイムで連続してみることができます。ただ、この「ライブビュー」うまくいかないことが何度かありました。「ライブビュー」ボタンを押して「露光開始」を押してうまくいったときもあれば、画面の拡大率を変えてうまく行った時もあります。同様のことをしてエラーが出たこともあります。ライブビューはまだ少し不安定な気がします。

ちなみに、この撮像画面のパネル、入れ替えとかしてぐちゃぐちゃになってしまったら、「オプション」の「撮像」タブにいき、右下の「画面配置のリセット」でデフォルトの設定に戻すことができます。


シーケンス設定

次にNINA画面左のアイコン群の「シーケンス」を押します。撮影計画をここで設定します。最低限
  • トータル#
  • 時間
  • ゲイン
  • オフセット
  • デザリング
だけ設定すればいいでしょう。デザリングはデフォルトでオンになっているようですが(下の写真はオフになっています。この場合ボタンを押して「オン」と表示されるようにしてください。)、PHD2が動いていてサーバーモードになっていれば、これだけでデザリングもできてしまいます。

IMG_0097

ちなみに、ディザー量などは「オプション」「機材」の右下の「ガイダー設定」で設定します。

シーケンス画面の左上の「対象」のところの「ターゲット名称」のところに希望の天体名を打ち込むと候補が出てきます。例えば「M13」と入れると「Herucles Globular Cluster」と出てくるので、それをクリックします。すると何時頃が撮影どきかとかも知らせてくれます。これと関連して、NINA画面左のアイコン群の「スカイアトラス」でも同じようなことができます。

IMG_0098

これらの画面にある「ガイド開始」「対象の導入」「ターゲットをセンタリング」「シーケンスの対象として設定」「導入」などのボタンはまだ試していません。ここら辺を駆使すれば、時間がくれば自動的に導入して撮影を始めるとかができるのかと思います。ドームでの撮影などでは便利なのかも知れません。


いよいよ撮影開始

さて、最低限の撮影準備が整ったと思います。いよいよ本撮影です。

IMG_0094


左端アイコンの下から二番目「撮像」ページに戻り、右側真ん中の「シーケンス」パネルの三角の再生マーク「シーケンスを開始します」を押して下さい。撮影が開始され、順次右下の「画像履歴」パネルに撮影された画像が溜まっていくと思います。Windowsのエクスプローラで実際に保存先フォルダを見て、ファイルがきちんと保存されているか確かめて見ましょう。私は一番最初だけエラーメッセージが出て、ファイルが保存できないと言われました。これは撮影中に保存先を変更してしまったことなどが原因かと思われます。最初の一度きりで、それ以降はこのようなエラーはなく安定して撮影できました。

撮影時の注意事項ですがが、あえてシーケンスの「リセット」ボタンを押さないと、途中枚数からの撮影が続行されてしまいます。テスト撮影で止めてしまった時など、必要枚数に達しなくなる時があるので、本撮影を始める時は必ず「リセット」を忘れないようにします。左端アイコン「シーケンス」に行って、左下のアイコン群の左から三番目の矢印が回っているマークのアイコンを押すとまた0枚に戻ります。

とりあえずここまでで、最低限のディザーの撮影までできるかと思います。


使っての感想など

うーん、NINAかなりいいです。もちろんどのソフトがいいかは機能だけでなく、インターフェースとかの好みはあるでしょうし、安定性なども大きなファクターです。NINAはまだまだ開発がどんどん進んでいる段階で、しかも今回はベータ版にもかかわらず、一度も落ちることはありませんでした。実は立ち上げてから一度も終了することなく撮影までできてしまうくらい分かりやすいインターフェースでした。オープンソースでこれだけのものができるのは、開発者の方々にただただ感謝です。

ベータ版ですが、すでに日本語が選択できるところもありがたいです。日本語訳もおかしなところはほとんどありません。どなたか日本人の貢献者がいらっしゃるのかと思います。感謝いたします。


感想など、細かいところをいくつか。
  • オンオフボタンがわかりにくいです。オンとオフどちらを押してもスイッチが切り替わってしまいます。どうやらボタンのところに「オン」と出ていたら「現在はオンの状態」、「オフ」と出ていたら「現在はオフの状態」という意味のようです。
  • ライブスタックはSharpCapと比べると流石にまだまだですが、APTよりははるかにマシです。多少不安定なところもありましたが、最低限操作の通りには動いてくれます。
  • 結局撮影ごとのログは残せませんでした。全体のログは残せるがトラブル時以外はあまり有用ではなさそうです。
  • 撮影中もほとんどの設定を変更できるところがいい。
  • 非力なStickPCで試さなかったので、重いかどうかがわかりません。でもホームページには2GBで動くと書いてあるので、意外に軽いのかも知れません。

とりあえず今回はここまで。次回はもう少し応用編として、「プレーとソルブ」と「フレーミング」などについて解説します。実はもう試してはいて、プレートソルブは簡単だったのですが、フレーミングに少し手間取りました。お楽しみに。

このページのトップヘ