ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2019年09月

日本の電視観望の現状を振り返ってみようと思います。できるなら、これから電視観望を始める人の機材とかの選定に役立ってくれればと思います。


「電視観望」に至るまでの歴史

アマチュアレベルで、CCDカメラを使って星雲星団などを撮るという意味では、おそらく最古に近いものは昔の天文ガイドに出ている1980年年代前半くらいなのでしょうか。


上の記事では宇宙科学研究所と書いてあるくらいなので、アマチュアというよりは研究室レベルの話なのかもしれません。その後、CCDカメラが発達してアマチュア天文家に撮影の門戸が開かれていったのかと思いますが、それでもカメラの値段は相当高価で、一部のハイアマチュアの方に限られていたのかと思います。

むしろ電視観望に直結するのは、それよりも以前に行われていたイメージインテンシファイアを使ったリアルタイム表示でしょうか。昔の1981年1月号の天文ガイドにも記事があります。当然私はこの時代のことは知らないのですが、いつの時代にも同じようなことを考える人は必ずいるのかと実感させられます。そのころのイメージインテンシファイアは、当然星雲に色なんかつかないですし、値段からいっても一般の人にとってはとても手が出るものではなかったのかもしれませんが、今ではそれよりはるかに高感度なセンサーが、もう全然手の出る値段で出ています。以前のこの記事



でもないですが、天文に関して言えば今は夢にまで見た未来の世界なんだと思います。

一般のアマチュアでも星雲を高感度のCCDや一眼レフカメラを使って電視観望っぽいことをやっていた方は、結構前からいたようです。動画という意味で一番古そうなのは、Youtubeで見つけた限り7年前。でもこれらは今の電視観望のような、リアルタイムでその場で見るというよりは、「天体を動画で撮影をしてみる」という意味合いが強かったように思えます。

Sonyのα7Sが出た2014年あたりから、さらに電視観望に近いことをやっていた方が増えているのは特筆すべきです。やはり、高感度カメラの一般化とともに発展していくような技術なのかと思います。それでもまだ、モニターに映してみんなで見るというようなスタイルにはなっていなくて、あくまで動画で撮影してみるという類のものだったと思われます。


「電視観望」の始まり

「電視観望」という言葉は、SWATマニアで有名な愛知のHUQさんの造語です。HUQさんの方法は、α7Sを使うところはそれ以前と同じなのですが、それをHDMIで外部モニターにつないで、赤い星雲をみんなで共有して見ていたところが新しいのかと思います。当然α7Sも天体改造済みで、さらに色がおかしくならないようにUVカットフィルターも入れていたはずです。



HUQさん曰く、もともと「電視」としたかったらしいのですが、これだと中国語でテレビの意味になってしまうので「観望」をつけて電視観望としたとのことです。最近は電”子”観望と言われることもあるようですが、「でんしかんぼう」という造語を端に「電子観望」もできたものなので、大元は「電視観望」なのでしょう。言葉は時代とともに変わっていくので、どちらでも良いのかと思いますが、私は個人的にこの手法を直接見せてくれたHUQさんに敬意をはらい「電視観望」の方を使っています。


CMOSカメラを使っての電視観望のはじまり

おそらく日本では私が最初に、ZWO社のCMOSカメラを使ってその場で見ることを目的に電視観望を始めたのかと思います。当時調べた限りでは、少なくともCMOSカメラを電視観望相当のことに使っている例は見つかりませんでした。



当時私はまだ星を始めたばかりで、α7Sなんていう高級機はとても買えませんでした。上のHUQさんの方法をなんとか使えないかと、苦し紛れに、惑星用に使っていた同じSonyセンサーのASI224MCを流用したわけです。たまたまセンサーの感度がSony製で物凄く良かったこと、センサー面積などの制限から、小口径短焦点化など、逆に色々と発展させることができたのではと、後になって理解することができました。


海外の状況

ちなみに海外で電視観望に相当するのは別の言葉があって、EAA(Electronically-Assisted Astronomy)というのが正式名称のようです。直訳すると「電子補助天文」くらいでしょうか。調べてみるとEAAという言葉ができたのはそう古いことではなく、Cloudy Nightsでは2015年くらいから使われ始めたようです。私が始めたのが2016年なので、その一年くらい前ということになりますが、EAAの概念はもっと前からあったと思われます。2016年にはEAAをより一般化しようとするRevolution Imagerという製品がすでにできていました。



私はその当時、海外の状況を全然(それどころか、日本の天文事情もまだほとんど全く)知らなかったので、今の日本の電視観望の方法はある意味独立に発展してきたと言っていいと思います。というより、私は今だに海外のEAAの状況をあまり把握していないので、これまでの日本での電視観望の技術がどれくらい通用するか、一度海外の方で披露などしてみて、技術をすり合わせてみたいと思っています。少なくとも今の光害地でも余裕で見ることのできる技術は、海外と比べてもそんなに引けを取るものでもないと思っているのですが、どうでしょうか?


電視観望の広がり

さてこんな状況なのですが、日本では2016年夏の当初、電視観望なんて言葉は全く浸透していませんでした。その後、星まつりで披露して注目を浴びたり、



2017年にCAMPで披露してハイアマチュアの方の目にも入ったりしたのですが、



実際に電視観望という言葉がかなり一般的になってきたのは、2018年に入ってからくらいかと思います。日本で最大規模の販売店のKYOEIさんが力を入れてくれたり、天リフさんで積極的に取り上げてくれたのも影響が大きいと思います。

そんなこんなで、今では少なくとも天文マニアの間では電視観望という言葉はほぼ一般用語となり、会話の中でも普通に使われていますし、実際にかなりの人数の方が電視観望を試してくれていて、各地の観望会で成果を挙げているようです。


電視観望の分類

独断と偏見でですが、現在の電視観望を分類してみたいと思います。大きく分けて4通りくらいあるかと思います。
  1. まずはHUQさんが用いたオリジナルのα7Sを使う方法。これは後に明るさに走り、RASAを用いるような形に発展していきます。
  2. 2つ目は私が始めたCMOSカメラを比較的小口径の鏡筒で使う方法。これはひとえにSharpCapというソフトがあって発展した方法だと思います。今の日本で電視観望というと、これが主流なのかと思います。
  3. もう一つはRevolution Imagerを使った、PCを使わない簡単な方法。日本ではKYOEIさんで販売が開始されたのがきっかけです。
  4. さらに最近はASIAIRを使った方法なども出てきています。
これに加え、公共天文台などの大型望遠鏡を使った電視観望も始まっていますが、こちらはここ一年くらいでやっと公共天文台も注目し始めてくれたといった状況でしょうか。まだ、どこの天文台にもあるという状態からは程遠いです。大型モニターなどを常設することで、より多くの方に宇宙の深淵を身近に、リアルタイムに感じてもらうことができると思います。


さて、毎度長くて申し訳ないのですが、ここまでが前置きです。今回の記事の目的は、こんな背景を元にこれから電視観望を始める人がどんな方法があるのか、機材はどんなものを揃えたらいいのかというのを理解してもらうことにあります。

というわけで、まずは1から4の方法をもう少し詳しく見ていきましょう。

1. α7Sを使った方法

この方法が電視観望のオリジナルの方法と言ってしまっていいと思います。なぜなら電視観望という言葉を作ったHUQ氏本人が提唱している方法だからです。

  • 発案者: HUQ氏
  • カメラ: Sony α7S(天体改造済み)
  • 鏡筒など: F値の低い明るいカメラレンズ、のちにRASAに発展。
  • その他: HDMIケーブルで外部モニターにつなげると、みんなで共有して見ることができます。
  • 金額: α7Sが中古で10万からα7SIIが25万円くらい+天体改造3万円くらい、レンズはピンキリ(1万程度から、明るいレンズだと10万円以上の場合も)。HDMIモニターが1万円位。RASAだと8インチで25万円、11インチで45万円。11インチRASAを駆動するなら中~大型赤道儀でそれだけでも数十万円コースか。
α7Sの超高感度特性を利用した方法です。当初はカメラの天体改造も含め敷居が高かったのですが、最近は中古で10万円程度でα7Sを手に入れることができるので、かなり敷居は下がりました。

初期の頃は、50mm程度でF1.2というそこそこ広角のかなり明るいカメラレンズを使い、天の川なども含めてモニターに映す方法を取っていましたが、のちに焦点距離を伸ばす方向にも発展していきました。

カメラ単体は高感度なのですが、ISOを上げることのみで、外部ソフトを使うなどは基本できないので、どうしても鏡筒の明るさが欲しくなります。行き着く先はRASAなどの大口径で超低F値のものとなり、2017年の福島では11インチRASAで電視?と一部世間を騒がせました。



流石に11インチRASAは、それを乗せる赤道儀まで考えるとちょっと敷居が高くなりますが、ある意味究極の方法なのかもしれません。

ちなみに、α7S動画の場合の露光時間が秒最長でも0.25秒なので、その制限もあり明るさに限界があるのですが、必ず0.25秒刻みより速く見えるので、逆にリアルタイム性ではこれが一番面白いです。


2. 高感度CMOSカメラを使った方法

おそらく現在では、電視観望を言えばこの方法が主流なのかと思います。特徴はSony製の超高感度CMOSセンサーを使ったカメラを使い、比較的安価で小口径な鏡筒でもそこそこ見えるため、最初に始めるのには敷居が低く、とっかかりやすいことだ思います。

  • 発案者: Sam
  • カメラ: CMOSカメラ、ASI224MCやASI385MC、ASI294MCなど。
  • 鏡筒など: 短焦点で安価なものからOK。自動導入があるといいのでAZ-GTiがおすすめ。
  • コントローラー: SharpCap
  • その他: 画面を写すためにPCが必要。
  • 金額: カメラがセンサーサイズに応じて3万から10万円、鏡筒が安価な1万円くらいのものから。AZ-GTiなどの自動導入ができるもの3.5万円。計算機が5万円くらいから。
一番最初こそ口径20cm、F4の明るい鏡筒+FireCaptureで試しましたが、SharpCapの存在をRevolution Imagerの開発者のMikeに教えてもらってからは、ひとえにSharpCapに助けられて小口径化していきました。SharpCapを使うのはリアルタイムで画像処理を行っているようなもので、オートストレッチとLiveStackで星雲などあぶり出すために鏡筒を選びません。私は基本的に普段は口径60mmの小型のFS-60CBで電視観望をしています。

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PCが必要なのは、余分な機材が必要ということから欠点の一つもと言えます。逆に、PCの自由度の高さから任意のソフトが使え、特にSharpCapでカメラと鏡筒の能力の限界まで引き出せるのは利点ともいえるでしょう。値段も鏡筒を選ばないなど、いろいろ安価にする工夫がとれそうです。

また、広角のカメラレンズを使って、星座電視観望とか天の川電視観望なんかも楽しむことができます。


3. Revolution Imagerを使った方法

手持ちの望遠鏡などがあり、新たに簡単に試してみたいときはこれが一番でしょう。セットを買うだけで、必要な機材が全て入っています。PCもいらないのでとにかくお手軽です。

もともとアメリカのロサンゼルス近郊のOrange County TelescopeのMikeが機材を組み合わせて販売したのが始まりです。たまたま出張でこのショップに遊びに行った際、店長のMikeから日本に紹介してほしいと頼まれたものです。現在ではKYOEIから販売されています。
  • 発案者: Mike (Orange County Telescope)、日本への紹介者: Sam
  • カメラ: Sony製アナログカメラ(PAL出力)
  • 鏡筒など: とりあえず手持ちのものでOK。焦点距離を縮めるために0.5倍のレデューサが付属。
  • その他: モニターも付属。
  • 金額: Revolution Imagerが4万円程度。あとは手持ちの機材で。
PCを必要としない、最も手軽な電視観望セットです。画像処理に相当する機能がカメラに含まれています。日本語にも対応しています。

その代わり、自由度は少ないのでPC+SharpCapには機能的にかないません。ただし、付属のカメラは素子サイズがASI294MCよりも大きいので、感度は相当いいです。実はこれをビデオ入力ができるUSBキャプチャーアダプターなどを通してPCに入れて、SharpCapでLiveStackなどするという方法をあっかさんという方が試しました。これは素子サイズの大きさから侮れないくらいよく見えるようです。


4. ASIAIRを使った方法

2018年終わりころからでしょうか、当時から電視観望に力を入れていたKYOEIのMさんが、ZWO社のASIAIRを使った電視観望を提唱し始めました。当初はRED Cat51などの小口径の鏡筒を使っていましたが、最近は8インチのRASAと組み合わせて使っているようです。理由の一つが、ASIAIRの画像処理が、レベル補正の上と下しかいじれないことで、ガンマ補正に相当するものがなく、やはりある程度明るい鏡筒を必要とするからだと思われます。

  • 発案者: KYOEIのMさん
  • カメラ: ASI294MCなど
  • 鏡筒など: 明るいものがいいが、とりあえず小口径でも可能。
  • コントローラー: ASIAIR
  • 金額: ASIAIRが2.5万円、手持ちのスマホやタブレットがモニタになります。あとはカメラ、鏡筒、赤道儀など。小口径の場合は安価ですが、明るい方がいいのでRASAとかにすると、金額はそこそこ高くなります。
CMOSカメラを使っているので、2番の方法と変わらないと思えそうですが、PCのいらないASIAIRで、スマホなどがモニタがわりになるのは特筆すべきでしょう。さらに、ASIAIRに標準装備のplate solvingが物凄く優秀で、適当にセットしても、その時の画像を解析して位置を割り出し、赤道儀にフィードバックすることで、いとも簡単に精度よく目的の天体を導入してしまいます。

ASIAIRの画像処理が、やはりSharpCapに比べると機能的に劣るのは否めないのですが、もしこのまま開発が進んでSharpCapに匹敵する画像処理機能やLiveStackを持ったら、多分最強になります。


参考: Night Vision

電視観望ではないですが、Night Visionにも少し触れたいと思います。

といっても私は全然詳しいわけではなく、今年の原村で一度覗かせてもらったくらいです。色とかはつかないのですが、完全リアルタイムで淡い星雲を見ることができます。ドブソニアンとかの組み合わせで、さらに感度が出るので、DSO観測にかなり向いていると思われます。

ただし、値段がものすごく高いのと、明るいところで使わないなど、扱いが相当大変なようです。ナイトビジョン自身はものとしては昔からあるものですが、数が出るものでもないので値段がこなれるのがあまり期待できないのが難しいところでしょうか。観望会でお客さんにより気軽にみてもらうという観点からは、電視観望と相通づるものがあるのかと思います。


どんな機材で始める?

最近、電視観望を始めたいが、どんな機材から始めたらいいかわからないという話をちょくちょく聞きます。上で説明したように、いろんな方法があるのですが、
  • 手持ちの機材があるなら、CMOSカメラかRevolution Imagerを買えば比較的簡単に電視観望セットを構築することができると思います。
  • 手持ちの機材がないなら、最初は小口径の短焦点の安価な鏡筒でいいかと思います。
  • その時のカメラはASI224MCかASI385MCでしょうか。カメラ選びは以下のページを参考にしてください。
  • ASI294MCはセンサー面積が大きいのでやはりいいです。予算が許すならこれでしょう。何が違うかというと、広い範囲が一度に見えるので導入が圧倒的に楽です。
  • 自動導入はあった方がいいので、最初はAZ-GTiが安価で現状ではほぼ一択でしょう。もちろん普通の自動導入ができる赤道儀でも全然構いません。
  • あとは適当に余っているPCなどを流用して一度試すことだと思います。
  • ASIAIRは手軽さ、精度など兼ね備えています。画像処理がもう少し良くなればこれが決定打なるかもです。
  • 突き詰めていくと、究極的にはやはりRASAだと思います。RASAの明るさを生かすことで、ごまかしなしの本当にリアルタイムで星雲に色がつきます。α7Sとの組み合わせはある意味最強です。でも敷居もものすごく高いので、相当なマニア向けです。
とまあこんなところですが、参考になりますでしょうか?


今後の発展

今の電視観望の技術だけでも、自分で見て楽しんだり、観望会で実際にお客さんの反応を見たりすると、かなりのインパクトがあるのかと思います。

それでも電視観望はまだ非常に歴史が浅く、今現在もどんどん技術が進んでいます。例えば最近でもQBPを入れると格段に見やすくなるなど、まだまだ工夫の余地がありそうです。センサーの進化にも大きく依存するはずなので、今後も飛躍的に電視観望が発達して観望の中の重要な位置を占めてくるかもしれません。

まとめ

もしちょっと面白そうだなと思った方がいましたら、是非とも始めてみてください。わからないところがあれば、このブログのコメント欄にでも書いてもらえれば、できる限り答えたいと思います。

それでも機材を持っていないゼロからの状態だと、それなりの初期投資が必要となります。どこまで安く実用的に電視観望ができるのか、できたら今度挑戦してみようと思います。


あ、以前電視観望のトラブル解決集を作ったの思い出しました。よかったらどうぞ。(そろそろ一回更新しないと...。)




毎度恒例の戦利品のコーナーです。今回の星をもとめは関西系のショップやグループのブースが多いので、ちょっと変わったものが色々ありました。その中で実際に購入したものが以下になります。


50年ものの双眼鏡: jason 7X35 11°

まずは前回の記事でも少し紹介した、50年前のレストア双眼鏡。

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メーカー名はJason。ネットで検索してみると、同年代のJasonというメーカーの双眼鏡が数例引っかかります。どうも板橋界隈で作られていたようです。今でも板橋は光学メーカーがたくさんあるとか。もしくはワラビ光器ではというような情報もあります。双眼鏡は全く詳しくないのですが、どの会社の名前も全然聞いたことがありません。おそらくブランド名として出てこない、一連の双眼鏡を作る会社群があるのかと想像できます。今、こういった会社群はどれくらい残っているのでしょうか?一応、Jasonという名前は今でも残っているようです。でもロゴとかは全然違うので、関係があるのかどうかわかりません。もしかしたら別メーカーなのかもしれません。

これ実際に覗いてみるととても見やすいです。まず、私的には目の幅がきちんと合うので全然疲れません。収差は昼間に電線などコントラストのあるところを見たのですが、ほとんど気になりません。7x50だと通常は実視界6.8度とかが典型みたいですが、それに比べてこの双眼鏡は11度と相当視野が広いです。実際に見てみると、こと座がちょうどすっぽり入るくらいでした。Stellariumでシミュレートしてみると、ほとんど合っているので、実際に11度くらい出ているのでしょう。レンズは時代的にはモノコートだと思いますが、綺麗に清掃されていて、特に不具合はありません。本当に50年前のものかと思うくらい、よく見えます。

こうやって調べながら手がかりが出てきて、当時の状況に想いを馳せ、さらに実際に覗いてみるとどんどん愛着が湧いてきます。これで5000円なら格安です。


SkyMaster 15x70

もう一つ手に入れた双眼鏡は、Celestron製のSkyMasterの15x70です。KYOEIのジャンクでゲットしたものです。

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ジャンク品なのでレンズが汚れているなどの問題はありますが、きちんと清掃すれば特に問題なく使えます。倍率が15倍と高いのと、物理的に多少大きいので、手で持ちながら星を見るとどうしても震えてしまいます。三脚に取り付けるアダプターもついているので、三脚に取り付けて使うのが正しいのかと思います。

でも、これだけの口径のものが定価ベースでさえも相当安価で、しかも今回はジャンク価格です。多少の不満には全然目をつぶります。自宅にある中では最大口径の双眼鏡になります。

ただ、先の双眼鏡の扱いやすさに慣れてしまうと、たとえ高倍率というのを差っ引いたとしても、どうしても魅力が薄れてしまうのが残念なところか。今回は相手が悪かったです。これだけ手に入れてたら大喜びだったかもしれません。


フィルターホイール

こちらもKYOEIのジャンクコーナーで手に入れました。SBIG製のフィルターホイールFW5-8300というものです。

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調べてみるとST-8300というCCDカメラ専用のものです。定価を見てびっくり。154000円だったそうです。メーカー製造は中止と書いてましたが、一部ページではまだ販売しているようです。

シリアル接続はUSBに変換してやればなんとかなりそうです。ASCOMドライバーとかで動くのかどうか?使えたらラッキーくらいで手に入れたはいいけど、手に負えないかも。まあ、気長に試してみます。


その他、および頂き物など

あとは8mmの安いアイピースと、バーダーのHαフィルターです。ちなみに、この2点は争奪戦で手に入れたものではなく、最後まで売れ残っていたものでした。

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あれ、Hαフィルターこの間の胎内で買ったのでは?と思ったのですが、値段がその時の4分の1以下というあまりの安さなのでつい買ってしまいました。でも安いけど36mmで使いにくいんですよね。あ、そういえば今回買ったフィルターホイールが36mmに対応だったのに気づきました。他のナローバンドフィルターも36mmのジャンクをゆっくり探しますか。

最後は頂き物。YAMASHITAさんのいる関西天文同好会の会報誌です。昨年に引き続き、また今年もいただいてしまいました。コンスタントにこんな会報誌を発行できるとはすごいです。

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まとめ

今回は数的にも金額的にも大したことありません。合計1万何千円かなので、まあお小遣いの範囲内でしょう。最近ものが溢れているのですが、それでもやっぱりジャンク漁りはやめられません。

ああ、双眼鏡の数がどんどん増えていく...。


「星をもとめて」は昨年に引き続き、2度目の参加になります。ただし、大型台風の予報が...。心配です。


出発

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 9月22日、朝の8時頃に京都の南丹市に向けて出発です。今回は一人での参加。Sukeは部活でもともと行く気なし。Natsuは最後まで迷っていましたが、台風で星は見えなささうなので諦めたみたいです。受験生だからとかも言っていましたが、どうせ勉強なんかしないので全然関係ないと思います。(後で聞いたら、一応行かなかった甲斐はあったらしいのですが、どうもたいした時間はかけていないようです。)

富山から現場までは約4時間。特に渋滞などもなく、順調に高速を走らせます。ちょうど半分くらいいったところで立ち寄ったサービスエリアに、なんと世界で2番目に美味しいメロンパンが。ほかほかメロンパンと冷や冷やアイスのコントラストでうまうまです。隣にスターバックスもありましたが、スターバックスはいつでも行けると、迷うことなくメロンパンでした。

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富山側から行く場合は、北陸道から舞鶴若狭自動車道にはいり、舞鶴を超えたくらいの綾部ジャンクションで京都縦貫自動車道にはいり、最後は園部インターで高速を降りるのが便利です。京都縦貫自動車道は新しい道で、古いカーナビには情報が入っていないことがあるので、注意が必要です。私は事前にiPhoneのGoogle Mapで経路を調べておきました。

園部インターを降りたあと、途中のスーパーにあるマックで昼食です。高速を降りた後は、街らしいのはここしかないので、何か買ったり食べたりするのはこれで最後です。コンビニもここを過ぎるともうありません。

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星もと会場到着

現場の「るり渓」についたのは12時45分くらいでしょうか。13時からの開会式にはなんとか間に合いました。それでもさすがに台風が近づいている情報からか、会場にいる人数はそれほど多くなかったです。心なしか、去年たくさんいた学生スタッフの数も少ない気が。これは後で聞いたのですが、やはり今年は数が少なかったようです。それでも学生だけで15人くらいいたでしょうか。この手の星まつりとしては、依然学生スタッフの率が高いのが特徴です。

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現場に着いて早々ショップブースを回るのですが、欲しいものだらけで全く予算がついていきません。特に星見屋さんはカメラとかフォーカサーとか、いくつか特価の品を出していたのですが、「手持ちの現金じゃ足りない」と言うと、すかさず「カードもOKですよ」とのこと。かなり惹かれましたが、ここはグッとガマンです。でも狙っていたASI120MMは、ちょっと迷っている間に早速売れてしまっていました。

KYOEIブース前にはRASA8の恒例の電視観望セットが。他にも赤猫さんとかがいくつか出ていますが、最近赤色ブームなんですかね。

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夕方、親子連れがRASAを操作させてもらってました。
この子も将来天文ファンになるのでしょうか?

赤猫ととともに、見慣れない赤い赤道儀がと思ったら、なんと手作り。

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大阪アストログラフィー迷人会のメンバーの中の機械屋さんの方の作で、ハーモニクスドライブだそうです。三脚まで手作り。今の値段はハーモニクスドライブが支配的で、特許が切れるともっと安くなるのではとのことでした。ここら辺の話は胎内で聞いたTさんの話と一致します。エンジンはほんまかさんのSS-oneとのことです。自分で赤道儀まで作ってしまうなんてすごいです。

そうこうしていると開会式が始まります。開会式は人はまだ少なかったものの、ブラバンの演奏などがあり、そこそこ盛り上がっていました。

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開会式の最中にも、いろんな人との会話が。大阪アストログラフィー迷人会のブースでは、こたろうさんはじめメンバーの方々とあいさつしました。こたろうさんとは、最近機材系のブログを立ち上げたnabeさんの赤道儀について話しました。やはりこたろうさんと私の意見は一致で、隙間が大きい個体なのではという結論でした。それよりもnabeさんのことを知っている人が誰もいなくて、どんな人だろうと話題になっていました。

迷人会のメンバーのみなさん、このほしぞloveログを読んでいてくれているようで、すぐに認識してくれてとてもありがたいです。たぶん今回の星まつりは、台風の予測の中くるような人たちなので、一般の人よりもマニアの方の率が高いのかと思います。ここ以外でも、「ほしぞloveログ」のSamですというと、ほとんどの方が認識してくれたので、とても楽でした。

迷人会ブースにはひっそりとあのザリガニさんの姿が。流石にこの日は装着してませんでしたが、ご本人にもお会いすることができました。少しお話しすると、原村でも私のことを認識していてくれてたとのことです。原村での講演のこととか少し聞くことができました。

迷人会はみんな楽しそうな方ばかりで、合宿とかでは真面目に画像処理とかやっているそうです。羨ましい限りです。

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会場では他にもいろんな方と会うことができました。特に、原村でFS-60用のバーティノフマスクをいただいたkaienさんは、この日いろいろ一緒に回りました。昨年この場所で初めてお会いしたラッキーイメージングで有名なYAMASHITAさんともまたお会いすることができました。

そうこうしているうちに、あぷらなーとさんが到着しました。あぷらなーとさんは、実はこういった星まつりが初めてということで、会ってみたいという方が大勢いて大人気でした。なぜか駐車場ではあぷらなーとさんと隣同士になってしまい、結局夜は一緒に観望会をする羽目になってしまうのでした。

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会場を回っていると、50年前の双眼鏡をレストアしたというブースがありました。全部分解して、掃除して、コバを色ぬりして、さらに光軸調整と、かなりの手間をかけているようです。この時代のものは今のものよりかなりしっかり作っているとのことです。コストをしっかりかけて作っているので、プリズムも十分な大きさがあり、7倍x50mmでなんと視野11度が実現されているとのことです。もう即買いです。

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その際、いろいろ話を聞くことができました。私が買ったものはJASONというメーカー名でしたが、メーカー名はブランド名みたいなもので、あまり意味がないとのことです。この時代は250くらいの双眼鏡メーカーが下町にあったそうで、もう今ではほとんど残っていないとのことです。

実は上に書いたこと以外に、この双眼鏡を気に入った理由が一つありました。私は目幅がかなり広いので、普通に売っている双眼鏡だとどれも合わないのです。この双眼鏡は調整幅に全然余裕があり、普通に合わせることができました。7倍という低倍率で、とても見やすそうです。レストアの具合もよくて、今でも十分に使うことができそうで、とてもじゃないですが、50年前のものとは思えません。これだけでも来た甲斐があるほど、とてもいい買い物ができました。

もう一つ、面白いものがありました。超ヘビー級の経緯台です。ヘビー級といっても、重いものを載せることができる経緯台という意味で、本体自身は信じられないくらいコンパクトです。

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写真だとわかりにくいかもしれませんが、ついているのはC14です。C8でも、C11でもなくC14ですよ。20kgがこんな小さい経緯台で支えられるのです。ウェイトついていますが、なくても大丈夫とのことでした。しかも、分解してその秘密を惜しげも無く見せてくれました。テーバーがキーということで、「公開して大丈夫なのか?」と聞いたら、精度の点で真似できないそうです。

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微動はついていなくても、フリーストップとガタの少なさから、普通の微動よりも簡単に思ったところに持っていけるとショップの方は言っていました。


イベントなど

星もとのもう一つの名物は、大阪KYOEIさんのジャンク品でしょうか。すごい争奪戦になりますが、それでも胎内とか原村よりは人が少ないので、なんとかものにはありつけます。値段ごとに時間をおいて箱に入って品物が運ばれてきます。カバーをかけてあって、カウントダウンで0になると一斉に手が伸びます。

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でもなんででしょうか?どこかの星まつりでもいつも見る人ばかりの気がします。こんな台風の日なので、あまり集まらないかと思っていたのですが、考えていることはみんな同じようで、こんな時こそあえて参加する人たちばかりです。私は3000円と1000円と、300円の会に参戦しました。とりあえずなんだかわからないけど、掴んで欲しかったら買う、ほしくなかったら戻すとかで、じっくり選ぶ余裕なんかは当然ありません。でも、思ったより良いものを手に入れることができました。戦利品のところで紹介します。

今回は台風が接近しているとのことで、販売をかなり前倒しして進めている感がありました。多分雨が降ると販売もままならないのかと思います。途中一度、雨が結構降ったのですが、傘が必要なくらい降ったのはこの一回きり。時間も10分くらいでしょうか。あとは曇りか、せいぜい小雨だったので、一度しまった機材も再び外に出すブースがほとんどでした。夕方になってくると、結構な人が集まってきました。ただし、残念ながら観望エリアには望遠鏡は全く出てません。

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オークションは5点ほどと品数は多くありませんでしたが、面白かったのはKENKOのアクロマート共闘です。宣伝文句で「最近アクロマートにクローズアップレンズをつけるのを試している人がいる」とか言っていたのですが、落札したのがその本人のあぷらなーとさんだったという、笑うに笑えない結果に。でもあぷらなーとさん本人は「誘惑に勝てなかった」とケロッとおっしゃっていました(笑)。

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一番右の大きな箱はあぷらなーとさんの元へ。

夕方、迷人会のところで、最近すごい写真を量産しているタカsiさんに会うことができました。小さいお子さんを連れているまだ若い方です。初めて話すことができたと思っていたら、実は去年の星もとで観望エリアの電視観望に来てくれていたとか。Twin RASAとか、もうすごいです。私ももう少し撮影の方頑張らないとと思いました。会場ではあまり長く話せなかったのが残念でしたが、後からTwitterで挨拶までしていただいて、とても丁寧な方だとの印象を受けました。

18時30分からは講演会です。kaienさんとあぷらなーとさんと一緒に聞きました。タイトルは「意外と知らない星座の話」。講師は阪大の天文部の女の子。実はこの子、昨年の星もとで光害のレポートを発表していて、うちの娘のNatsuが同じような自由研究のテーマだったので、ずっと話をさせてもらったという経緯があります。話しかけると覚えていてくれました。星座も神話も大好きみたいで、このままずっと星を続けていってほしい逸材だと思います。

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内容も面白くて、話もとてもうまく、普段あまり話題に上らない星座を扱うとか、着眼点もバッチリです。講演後、質問させてもらって、丁寧に答えてくれました。

もう一つの話も面白くて、こちらは物理の研究を発表しているような形でした。それでもとてもわかりやすくまとめていて、地表に特徴的なパターンや模様ができるわけを、丁寧に説明してくれていました。


レストランで夕食

講演会が終わってから、あぷらなーとさんと、原村でご一緒した愛知のいのさんと一緒に食事へ。併設のレストランがあるので、ずいぶん便利です。私は再び大きなどんぶりでのうどんに挑戦。器は大きかったですが、中身のうどんは普通の量なので、大盛りとかにできればそちらの方が良かったかもしれません。

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そのあと話していると、店員さんに勧められた残り4皿という豆腐を、なぜか3人全員注文するはめに。でも、さすがにオススメ。とても美味しかったです。


夕食後の会場でM27が! 

夕食後、まだメイン会場に誰かいるのかと行ってみました。さすがに天気が悪く、お客さんも少なくなっていて、もういくつかのブースは片付けてしまっています。そんな中、KYOEIブース前に何人かの人がRASA電視観望の説明を聞いていました。すこし晴れ間が見えそうなので、「なんか見えるかもしれませんよ」と声をかけると、早速RASAで導入。ほんの一瞬の間でしょうか、ASIAirを使った電視観望でM27を入れることができ、その場にいたみんなは大興奮。

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なんでも北アメリカをみようと1時間粘ったそうで、もう諦めていたとか。結構大満足で、大盛り上がりでした。


結局観望エリアにて

それでももう何も見えなくなってきて、KYOEIさんの後片付けが始まってしまいました。そんな時に、誰かが「あぷらなーとさんのクローズアップレンズを見たかった」と呟いたので、じゃあなんか見てみようと、そこにいた人たちと観望エリアに移動!

メンバーはたまたまKYOEIブースで説明を聞いていた地元京都からのお客さん夫婦二人と、ちょうど落ち合った富山のY君とGuttiさん、あぷらなーとさんといのさん、kaienさんくらいでしょうか。

観望エリアはガラーンとしていて、車の数も数えることができるくらい。なんか出しているのはあぷらなーとさんと私のところだけです。途中、何人他の方も訪れて、本当にここの一角だけ結構な賑わいでした。

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あぷらなーとさんのクローズアップレンズの見比べはかなり面白くて、No.4がいいだとか、No.3はダメだとか、実際に見比べることができます。なんでも眼視と、撮影でまたシャープさも違ってくるとか。あと、うまくナローバンドフィルターを入れると途端にシャープになるとかも面白いです。

私の方は電視観望で、M27が本当に一瞬雲越しに淡く一度だけ出たのが一つと、唯一少しだけ開けていた方向の二重星団が綺麗に入りました。

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これが限界でしたが、今回はさすがに台風ということで、何か見えただけでもよしというところでしょうか。途中、13mmの広角レンズをつけて星が出ているところを探したり、夜間でもまるで昼間のように景色が見えるのをデモしたのですが、kaienさんがかなり気に入ったみたいで、観望会で使いたいとのことでした。

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下の方に見えているのは木と車のトランクのドアです。

結局0時過ぎまでやってて、最後は雲が厚くなってきて風も強くなってきたので、ここら辺で解散。あぷらなーとさんと後片付けをして、少し早く片付いた私もちょっと迷って、台風も心配なのでその場で帰ることを決断しました。

お疲れ様

わずか半日ほどの滞在でしたが、超盛りだくさんの内容。皆さんとはお別れなのですが、この趣味を続ける限りまたそのうち会えるので、全然寂しくありません。夜中のドライブなので、仮眠をとりながらゆっくりと帰りました。途中風が強かったですが、無事に自宅までたどり着くことができました。

皆さんお疲れ様でした。こんな楽しい星まつりを開催してくれた実行委員の皆様、本当にありがとうございます。はーっ、今回もとても面白かったです。


このあと、戦利品のページに続きます。
 

休日に名古屋に行く用事がありました。


まずはショップ訪問

せっかくの名古屋なので、SCOPIOによって店長さんと少し話しました。話題は「最近若い人来ますか?」というもの。

店長さん曰く「結構来ますよ」とのこと。天文部の学生や、若い社会人のマニアの方も多いみたいです。スターベース名古屋店が閉店になってしまったので、名古屋の天文ショップは本当にここだけになってしまいました。そのせいもあってか、近辺のマニアはもちろん、一般の方も結構来るみたいです。夏が始まる前から秋くらいまでは小・中学生を連れた親子もたくさん来るとか。まだまだ期待が持てそうです。流石に冬はマニアがメインとのこと。

そんな話をしていると、ちょうど「テレビで見たから来ました。」と、小学4年生くらいの男の子を連れた親子が店に入ってきました。名古屋ではSCOPIOは結構テレビで取材されていて、それを見てくる人も多いみたいです。と思っていたら、さらに小学生くらいの子を連れた親子連れと、さらにさらに中学生くらいの子を連れたお母さんが「駐車場ここだけですか?」と言いながら入ってきました。車は3台しか駐めることができません。もう少し居たかったのですが、せっかくきてくれた子を逃すのは惜しいので「あ、私もう出ますよ」と言って空いたスペースに車を置いてもらいました。

滞在時間15分くらいでしょうか。珍しく短かったですが、フレキシブルハンドルのジャンク品を2つ手に入れて満足でした。店長曰く、「あ、いいもの見つけましたね」とのことでした。


名古屋市科学館が面白い

その後、寄ったのが名古屋市科学館です。以前は名古屋に来るたびに子供と来ていたのですが、最近はご無沙汰でした。星を始めてからは2年前に来た以来、多分2度目でしょうか。今回は到着が午後3時半頃と遅かったので、プラネタリウムの券はすべて売り切れでした。プラネタリウムでアンドロメダ銀河とか見ようと思って、星座ビノとさらに双眼鏡もカバンの中に用意してきたので、ちょっと残念でした。

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それでも見所はたくさんあります。今回の注目は5Fの「宇宙のすがた」コーナーにある望遠鏡の内部構造です。まずはタカハシの屈折。上が口径10cm、下が7.6cmと書いてあるので、FC-100とFC76でしょうか。レンズの位置がよくわかります。特に下の方は、レーザーを使ってどうやって光線が焦点に向かっていくかがわかるようになっています。

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上の写真にも少し写っていますが、タカハシの反射とMEADEのシュミカセも同じように丸裸にされています。

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こういった工夫は科学館ならではだと思います。写真だけでは面白さが全然伝わらないので、是非とも名古屋市科学館で実際に見てもらいたいと思います。

もう一つ面白かったのが、トリウムレンズです。昔のレンズで放射性物質を含んでいて、その崩壊過程をγ線センサーで検出しています。他のものと比べて結構頻繁にセンサーが鳴ります。安全性については問題ない距離においてあるはずなので、ここでは議論はしませんが、科学的には目に見えないものを測定するという観点から、非常に面白い展示なのかと思います。ちなみに私も2つ持っています。

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もう一つの目的、科学館で知り合いの方に会うことができました。なんでも毎月観望会を開催しているらしくて、その中で電視観望も試しているとか。最近はASI294MCも手に入れて、名古屋のど真ん中で色々見ているようです。そうか!名古屋でもどれくらい見ることができるのか、早速この日の夜に自分でも試してみようと思いました。


名古屋のヨドバシカメラ

科学館は結局閉館時までいたのですが、その後、せっかく矢場町らへんに来たついでに名古屋のヨドバシカメラに寄っていきました。なんとヨドバシが松坂屋の中にあるんですよ。しかも3フロア占めています。時代も変わったものです。望遠鏡を見ていきましたが、VixenとMEADEが置いてありました。びっくりしたのはミニポルタがまだ置いてあること。残念ながら展示してあるのは可動部が壊れていましたが、まだ在庫あるのでしょうか、普通に買えるみたいでした。

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ただやはり、周辺パーツはほとんど置いていないので、これなら富山のケーズデンキの方が遥かにマシな気がしました。東京のヨドバシはまだ色々置いてあるので流石です。

でもホントに、天体望遠鏡ってどこで買えばいいのでしょうか?一般の人にとっては専門のショップは敷居が高い気もしますし、やはりネット?できれば初心者ほど、きちんと見て、アドバイスを聞いて買った方がいいと思います。


初めてのカメラ雑誌

せっかく都会に来たので、栄方面まで歩いて、ついでにMARUZEN(名古屋有数の大型の本屋)に寄りました。ここでやっと話題のアサヒカメラの9月号を手に入れることができました。富山の本屋では軒並み売り切れでした。例の自然画のレタッチしすぎの件です。ちなみにカメラ雑誌を買ったのはこれが初めてです。

私はそもそも、一眼レフカメラで自然どころか、明るいところでほとんど撮ったことがない、初心者にも入門者にもならないようなズブの素人です。記事をただ読むことくらいしかできません。それでもあえて一言だけ言うなら「手に入る技術は目一杯試すべき」なのかと思います。そこで不満が出てきたときに全く新しい技術を生み出すようなすごい人が出てくるはずです。自然を自然らしくと言うのは理解できますが、そのために技術の進化ををさえぎるような、技術を使わないことを記事の中で推奨するのはどうかと思います。ハードウェアというカメラを作る努力と、撮影時に工夫したり苦労したりすることと、画像処理アルゴリズムを独自で組むような姿勢に、なんら変わりはないと思います。星なんかレタッチの究極みたいなもんですからね。


やっと電視観望

というわけでここまでが前書きで、やっと今回の記事のメインに入ります。今回のテーマは「都会の光害下で、QBPをつかった場合に電視観望は実用になるのか?」です。前回の記事で、満月のときに富山でQBPを使って電視観望試したのですが、明るい時と言ってもそれでも田舎の富山。都会の光害には遠く及びません。富山駅前でも同様のことをQBPで試したので、感触がもてそうなことはわかりますが、やはり実際に都会で試してみたくなります。場所はだんだん定番になってきた、名城公園のスターバックの横の、階段の上の踊り場です。

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今年の初めにここで同じように電視観望を試したのですが、その時はQBPを途中から入れたのですが、画面半分にカブリがあるとか、あまりうまくいっていませんでした。今回はそのリベンジも兼ねています。現場では向こうに名古屋城が見えています。

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名古屋での電視観望の見え方 with QBP

さて、まずは手始めにM57。QBPの威力でしょう、全く問題なく見えています。
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次にM27。こちらも都会の光害地とは思えないくらい綺麗に見えています。輝度のある星雲は全く問題ないですね。

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と、ここで曇ってきてしまったのでちょっと休憩。スターバックスに大好きな抹茶クリームフラペチーノを買いに行きました。スターバックスにすぐに行ける観望会なんて、結構すごいと思うのですがどうでしょうか?そんな便利なところで星雲まで見えるのです。

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ちょっと脱線、月と雲

月も上ってきました。雲がかかっていますが、その雲と月とのコントラストがすごく綺麗で、これを全部表現するのにはダイナミックレンジが全然足りないのかと。

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名古屋でもここまで見える

しばらく待っていると、天頂部分が晴れてきました。さすがに富山と比べると多少厳しいですが、比較のために北アメリカ星雲です。

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まあ、名古屋の繁華街の近くの公園でこれだけ見えれば十分ではないかと思います。

あとこれらも比較のための網状星雲と三日月星雲です。とりあえず形がわかるくらいは十分に見えています。

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Twitterで呼びかけしていた22時すぎ、明日の仕事があるのでここで終わりにし、片付けの後22時半頃に実家へと向かいました。


まとめと感想

もう十分満足しました。確かに富山と名古屋では差があることはわかりましたが、QBPの威力はすごいです。名古屋でこれだけ見えれば、あとは東京でどれくらい見えるかですね。東京の本当の繁華街でどれくらい見えるかとか、一度試してみたいです。

ちなみにこの日の一人観望会、直前にTwitterで声をかけて反応は上々だったのですが、さすがに平日前の休日だったので現場には誰も現れてくれませんでした。それはまだいいのですが、普通の人もだーれもいません。せっかく綺麗に見えたので、少しくらい見て欲したったです。残念。


今月号(2019年10月号)の天文ガイドに天の川沿いの赤い星雲ガイドがありました。こうやって実写とともに、位置情報まで含めて一覧で見どころを示してくれているのは今まであまりなかったのでありがたいです。これに沿ってどれくらい見えるのか電視観望でいくつかみてみました。条件は前回の記事と同じ機器で、QBPをはめてです。


QBPでの電視観望でここまで見える

まずは、前回の記事のテストでも試した天文ガイドのページに沿って、北アメリカ星雲です。何枚か撮ったうちの一つです。

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位置はサドルより下流でも、さすがに天文ガイドの記事のトップに来るくらいメジャーで明るい星雲です。電視観望でも十分見栄えがします。

次は白鳥座のガンマ星、二等星のサドルがある付近です。

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天文ガイドでは星3つで「とにかく明るい」と書いてある場所で、電視観望でもその場で結構楽に見ることができてます。

調子に乗って、サドルから少しデネブ方向に移動してみました。天文ガイドには「3つの連なった青い星雲」とありますが、写真の右の少し下くらいのところです。残念ながら、それらしい青いものは見えません。もしかしたらQBPは青を出すのが苦手なので、そのせいかもしれません。

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ここらへんで、やはりかなり明るいものでないと厳しいといことがわかってきました。

次は天文ガイドには書かれていませんでしたが、やはり白鳥座にある三日月星雲です。

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こちらも形はきちんとでているようです。少し拡大してあります。

同様に網状星雲です。網状星雲が電視観望でこんなに綺麗に見えたことは私は初めてです。QBPの効果絶大かと思います。周辺減光がひどいので、フラット補正をしたほうがより見栄えするのかもしれません。

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ずーっと飛んで胎児星雲です。こちらは天文ガイドで星二つ。それでも明るいので星三つでもいいのではと書いてありました。電視観望だとこれでやっとかろうじて見えるくらいです。

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網状星雲もそうなのですが、意外に画角が広いので、もしかしたらレデューサを入れたほうがいいかもしれません。ただしレデューサーの効果で、もともと小さくしか見えないM57とかは流石に小さくなりすぎると思うので、分解能的に厳しいかもしれません。M57は輝度が高く電視観望の目玉の一つなので考えものです。

ちなみに、胎児星雲までずーっと飛んだわけは、ここまで星二つとか星一つのSh2がほとんどだったからです。でもケフェウス座のIC1396はきちんとトライしてみてもよかったかもしれません。ただ、富山は北のほうがかなり明るいのであまり北寄りだとやはり厳しいいかもです。もう少し時間が経つとカリフォルニア星雲とか勾玉星雲とかが見えたかもしれませんが、昨晩はここらで時間切れでした。


逆にQBPが電視観望に向かないケース

ここからは失敗例です。

意外だったのがM31アンドロメダ銀河です。先日の演奏会とのコラボの時もそうだったのですが、意外に綺麗にでません。もう天頂付近に来ていたので、雲とかのせいではないです。もしかしたらQBPのせいなのかもしれません。

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一度QBPを外したものと比較してみたいです。

あと、M45すばるもダメ。悲しいくらいの苦労の跡が見えますが、どうやっても青が出ませんでした。これもやはりQBPのせいでしょうか。

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ちょっと気になって調べてみました。まず、中川光学研究室ブログにQBPでM45を撮影した例が出ています。綺麗に反射光の青が出ています。ではこの青の波長はというと、ここを見ると430nmらしいのですが、これだと下のグラフからもわかるようにQBPを透過することができません。

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M45の波長データが違うのか?QBPの透過周波数特性が違うのか?今度自分できちんと撮影して確かめてみることにします。



最後は二重星団です。SynScan Proのリストでパッと目に入ったので導入してみました。

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失敗と言ってしまうのもあれなんですが、QBPに関係なく、やはり恒星はシャープさがなかったり、偽色が出たりで、電視観望で見るのはイマイチです。こちらは絶対にアイピースで見たほうがいいでしょう。電視観望だとみんなで一緒に見えるというくらいのメリットしか見い出せません。球状星団なら電視観望で淡いところも出せるので、まだマシかもしれません。

今回のテストはこれくらいです。実は時間的な順序では網状が最後でしたが、この時点でバッテリー切れと、気力切れでした。


改善点

今回のテストは一般の観望会を想定しています。安全のため、それほど暗い場所でなく、たくさんのお客さんがいるために装備はトラブルレスを第一に、とことんまでシンプルにというような方針です。

これ以上の改善をするなら、
  • CMOSカメラを冷却してノイズを減らす
  • ダークフレームを撮影してリアルタイムで補正し、輝点ノイズなどを減らす
  • フラットフレームを撮影してリアルタイムで補正し、周辺減光を減らす
  • 暗い場所に行く
  • 月のない日を選ぶ

などでしょうか。確かにこうやってみると改善の余地はまだありそうですが、時間の限られている観望会でこれをするかどうか?お客さんを待たせないようにとか、少し考えなくてはいけないかもしれません。


まとめと結論

秋も電視観望で色々な天体を楽しむことができることがわかったかと思います。ただ、北アメリカ星雲とかはいいのですが、サドル付近とかを観望会で見せて果たして一般の人は喜んでくれるのかどうか。胎児星雲ももう少し画角が必要です。網状星雲はインパクトがありますが、三日月星雲を一般の人に見せてどんな反応を示すのかとかはちょっと興味があります。

天文好きな人は反応がめちゃくちゃいいのはいうまでもなく、以前の福島の星まつりで三日月星雲が見えて大騒ぎした覚えがあります。福島の時も確か月が明るかったです、その時から比べてもASI294MC ProとQBPが投入されたことで電視観望の技術もずいぶん進歩したことがわかります。

あと、QBPが苦手そうな天体があることがわかったのも儲けものでした。こちらはQBPを外す手段を考えるとか、2台体制でいくなどを考えたほうがいいのかもしれません。アンドロメダ銀河なんかはもう少し見えるかと思っていました。

あ、ちなみにこのテストはちょうど満月の日に行われました。星雲を見るのには最も適していない日です。煌々と輝くまん丸のお月様の下でこれだけ見えるなら、多少の光害地でも、観望会で見せるくらいのネタはなんとかなることがよくわかりました。


QBPがあれば、もうこの電視観望、場所と日を選ばずに星雲見えそうで超強力な観望会ツールになりそうです。あ、もちろん雨とか雲はダメですよ。
 

昨晩、綺麗な満月が出ていたので、光害時を想定した電視観望のテストをしてみました。


目的

もしかしたら、Hαフィルターを使えば電視観望でももっと星雲をあぶりだせるのではないかと考え、試してみることにしました。元々のアイデアは、NV(ナイトビジョン)です。NVはそもそもモノクロなので、実際に見る時に、ターゲットを見やすくするためにナローのフィルターを入れているそうです。

そうか、カラーにさえこだわらなかったら電視観望でもナローフィルターを入れてみればもっとコントラスト良く星雲が見えるのではないか?と思ったわけです。たまたま胎内星まつりでHαフィルターを安く手に入れたので、これを使って試してみます。


機材

いつもの電視観望機材です。
  • 鏡筒: タカハシ FS-60CB (口径60mm, 焦点距離355mm) + 旧フラットナー
  • 架台: AZ-GTi(経緯台モード)
  • センサー: ZWO ASI294MC Pro
場所は自宅の庭。そこまでひどい光害地ではないですが、北は街明かりでほぼ全滅。年1-2日ですが、月のない透明度の良い日は、天の川がかろうじて見えるくらいの場所です。普段は天の川は全く見えません。


実際の比較条件

今回、3つのパターンを試します。
  1. フィルターなし
  2. サイトロン製QBP(Quad Band Pass)フィルターあり
  3. バーダープラネタリム社製、Hαフィルター(バンド幅7nm)あり
です。

ターゲットは北アメリカ星雲です。観望会を想定して、ライブスタックありで、数十秒待ちそこそこ見えるようになってきたものの比較です。私が普段の電視観望でやっているようなパラメーターを調整して、そこそこ頑張って、その設定でもっともよく見えるようにしたものです。

さあ、果たしてうまくいくでしょうか?


1. フィルターなし

先ずはフィルター無しの画像です。露光時間4秒で、20枚スタックしてあります。

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まあ、それでもきちんと見えていますね。ちなみにライブスタックなしだと、4秒露光で下くらいが限界。何か少し見えていますが、リアルタイムで見ているとは少し言い難いです。

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2. QBPフィルターあり

やはり星雲の形もはっきりして、かなり見えるようになります。2秒露光で70枚スタックしています。

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電視観望でここまで見えれば、かなり十分なのではないかと思うような結果です。

ちなみに、70枚スタックは実はあまり意味がなくて、見え方の改善があまりなくなったところで適当にシャッターを押しただけです。それよりもQBPは明らかに良く見えるので、露光時間を半分の2秒にしてもまだフィルターなしより良く見えるというところがポイントです。

ちなみに、スタック無しのものがしたのになります。3.2秒露光ですが、それでもかろうじて北アメリカの形がわかります。でもスタックなしだと流石にここら辺が限界です。これ以上劇的に露光時間を短くすることはできません。

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Hαフィルター

さて、かなり期待してHαフィルターをつけてみました。結果はというと

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確かにQBPよりも細かい描写ができている部分もありますが、やはり全体的にコントラストに乏しく見にくくなっていて、観望会に使うにはまあどうかと思います。ちなみに、4秒露光でこれくらい。これ以上短くするとかなり見えにくくなってくるので、この点からもQBPの方に軍配が上がります。。

スタックなしだと下のようになります。ほとんど何か良くわかりません。

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QBPとHαフィルターのまとめ

うーん、Hαフィルター思ったより出ませんでした。理由の一つはカラーCMOSカメラを使っているからだと思います。それでももう少しコントラスト良く出てくれてもいいかと思ったのですが、少し期待しすぎだったようです。もっとコントラストが良くなっていたら、あわよくば露光時間を短くできないかなとも思っていたのですが、この結果からはそれは難しいということがわかります。

結論としては、色付きで星雲を見るならQBPをつけたほうがいい。色がなくなることを犠牲にして、Hαに特化しようとしても、それほどのメリットはないということでしょうか。モノクロカメラだとまた結果は違ってくるのかもしれません。



ついでの実験

ちなみに、星座ビノにフィルターを入れたらもっとコントラスト良く見えるのではという実験もしみてみました。こちらは結果だけ書いておきます。

昔買ったφ31.7mmのかなり弱めの光害防止フィルターを星座ビノの片側の手前側(目の方)に置いて夜空を見てみました。光害防止フィルターを入れただけで、まず視界そのものが暗くなって見にくくなります。また恒星は基本白色に近いものがほとんどなので、光害防止フィルターは恒星の光もある程度カットしてしまいます。なのでコントラストがあがり星が多く見えるということも、ほとんどありませんでした。あえて言うなら、星の見える数はあまり変わらないが、全体が暗くなって見えにくくなるだけだったというところでしょうか。

結論としては、Hαでの電視観望とともに、星座ビノ光害フィルター作戦も完全に失敗です。


先週末の土曜日、先日亡くなられた星仲間のYさんが生前に企画していた催しが開催されました。飛騨市のとあるお寺で開かれた、お堂での演奏会と境内での観望会です。
 
夕方、公共の駐車場に車を止め、会場近くまで歩いて行くと、途中ちょうどお祭りの最中。小さな田舎町で地元の人のために行われているような、こぢんまりとしたとても雰囲気のいい、日本らしいお祭りです。

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聞いてみると盆踊りがあるらしく、浴衣姿の方がたくさんいました。地元の子供達や、外国の観光客も結構いました。そういえばここは某アニメ映画の有名な聖地です。

お祭り会場で飛騨名物の「えごま」の五平餅を食べつつ、お寺まで移動すると、機材を入れるのに車を境内まで入れていいというので、一旦車まで戻りそのままお寺まで機材を運びます。

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この日望遠鏡を出すのは飛騨コスモス天文台のSさんと私だけ。もっといるかと思っていたのですが、私が持ってきたのがあいにくFS-60CBのみ。まだ明るかったですがすでに小さい子がいたので、とりあえず手持ちの双眼鏡を出して月を見てもらいました。Sさんが屈折と、惑星用に反射を出してくれたので、鏡筒の数もなんとかなり、助かりました。この日は半月過ぎの月が綺麗なのと、木星、土星が見頃です。

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二胡の演奏会が始まるまで、お客さんに電視観望で月と木星と土星を見てもらいました。FS-60CBだと惑星を見るには焦点距離が短すぎるので、3倍バローを入れてみました。これだけでも分解能はかなり改善しますが、やはりバローの入れ替えと、その後のピンドだしなどで時間を食うので、たくさんお客さんがいるときには少し辛いです。そのままバローをつけたままで星雲を見ようと思いましたが、視野が狭くなって自動導入で入りにくいことがあるのと、やはり暗いのが致命的で、元のバロー無しに戻しました。

ほどなくして二胡の演奏会が始まります。Yさんが演奏家の方達に話を持ちかけて実現した会です。「癒しの夕べ、二胡と星のコラボ」とという題名からもわかるように、たくさんの人に星と音楽を一緒に楽しんでもらいたいという願いが込められているのかと思います。全部で10曲くらいはあったでしょうか。グループでの演奏、ペアでの演奏、単独での演奏など充実していました。お客さんは100人くらいは余裕でいたでしょうか。お堂がいっぱいでした。

演奏が終わって、飛騨コスモス天文の会のTさんのスライドでの星の説明があり、その際代表のYさんのことについて触れられました。と、話を聞こうと思っていたら、外から呼び出しが。電視観望で何か見たい人がすでに集まっているとのことで境内から呼び出しが。外に向かいます。

この時致命的な失敗に気づきました。電源をオンにして演奏会に行ってしまったので、PCのバッテリーがすでに切れかけていたのです。すぐに外部バッテリーを接続しましたが、さらに少しお客さんを待たせてしまいました。

まずは簡単に月から。結構周りに人だかりができていて、ウォーっと声が上がります。その後はM57とM27などの定番の明るい天体を入れていきます。

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飛騨コスモス天文の会の方なのでしょうか、一人詳しい人がいて、いろいろ解説してくれたり、次はどれを見たいとリクエストをくれたので、いくつか見てみました。今回電視観望で初めて見たのはペリカン星雲です。

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光害防止でQBP入れてありますが、まだ月が出ている中結構良く見えました。ペリカンさんの形も一応わかります。その前に北アメリカも見たのですが、写真に残すのを忘れてました。こちらもよく見えました。

最後まで残っていた人のリクエストで、アンドロメダ銀河を見ようということになりました。見るともうペガススも登っているので十分な高度です。でも残念なことに東側が少し薄雲がかかっています。雲の中なので肝心のM31はイマイチはっきりせず。しかもカメラの埃が目立ってちょっと情けなかったです。

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観望会が終わってから、飛騨コスモス天文の会の人たちと少し話しました。と言ってもメインでやっている人はせいぜい5-6人くらいで、ほとんどのことは代表のYさんがやってくれていたようです。いなくなった今になって、Yさんがいかに貴重な存在だったかを知ることができます。今後どうするかと、一度落ち着いて話をしようという流れになりました。私も参加させてもらうことになりました。Yさんがせっかくこの地に築きあげてきた、子供達も交えて星を見るという活動の火を、なんとか絶やさずに続けていけたらと思います。


県天初の試みとして、富山駅前南口でゲリラ観望会を決行しました。。

ゲリラと名がつくからには突然ウォーッと望遠鏡を持ち込んで、一気に駅前を占拠して、そこらにいる人たちを囲い込んで望遠鏡に送り込む...

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とかそんなことは全くなくて、きちんと許可を取って、場所も決められていて、会場に到着した人から順に落ち着いて準備をはじめます。8月からずーっと天気が悪く、この日も天気が心配だったのですが、最近では珍しいくらいの快晴。気合が入ります。暗くなるちょっと前くらいから月が輝き出し、木星も見え始めると早速導入です。望遠鏡の数としては10台くらいは出ていたでしょうか?

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路面電車が走っているのが見えます。
富山では「地鉄」と呼んでいます。富山地方鉄道の略ですね。

この日は半月で、月のすぐ下に木星があり、土星も見えるなど、駅前の明るい場所でも見せるネタには困りません。C8、C9.25、EDGE800など惑星をターゲットにしたシュミカセが多かったです。双眼装置を取り付けて見せている方もいました。あと、FS-128とか、FSQ-85とか屈折でコントラストよくクッキリ惑星を見せていた方も何人か。

私はいつもの電視観望です。田舎の富山とはいえ曲がりなりにも新幹線が発着する駅前の超光害地で、星雲を見ることができるかどうかの挑戦です。いつものFS-60CBにASI294MCをつけて、AZ-GTiでの導入と追尾です。光害地なのでQBPフィルターを入れておきました。

と言ってもまずは人気のお月様から。PCの画面上なので拡大も縮小も自由自在。クレーターを拡大して見せたり、大気ゆらぎを見てもらったりで喜んでもらいます。

今回普通の観望会と一番違ったところが、見てくれる人の層でした。駅前を歩いている、あえて星を見に来るとかではないごくごく一般の人たちです。サラリーマンなどの仕事帰りの人も多く、女性のグループも目立ちました。さらに普段観望会にはあまり来ることのない高校生も多かったです。どちらかというと見ていってくれるのは男子よりも女子の方が多かったでしょうか。ふーんという感じでそっけない子もいれば、友達同士でキャーキャー言いながら楽しそうに見ている子もいました。普通の観望会では主役の小学生の姿はほとんどなく、一風変わったお客さんたちの反応を楽しむことができました。

月のクレーターを見たことがない人も多いようで、拡大した月を見せるとかなり喜んでくれます。半月だったので、カメラのゲインを上げるとなんとかギリギリ地球照も見えます。地球照と言っても、半月の大きさだと明るすぎるので、影の部分が円になっていることがやっとわかるくらいで、模様とかは全く見えません。それでも月が丸いということがわかるので、みなさんビックリしていました。

電視観望で土星も入れたのですが、流石に口径6cmの焦点距離355mmでは解像度不足。かなり拡大して見せるのですが、CMOSカメラの素子でガタガタに近い土星になってしまいます。それでも輪っかの存在はわかるので、それだけでも喜んでくれます。大口径のシュミカセで土星を入れているメンバーもいたので、是非とも目でシャープな土星を見てくださいと、他の鏡筒を案内します。

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ビルの間に土星があるみたいですが、
これは駅前の灯りが反射でPCの画面に映り込んでいるためです。

結局、人はバラバラとくるので、来ていただいた人数をきちんと数えるのはなかなか難しいのですが、2-300人は見ていってくれたのかと思います。外国の方が多かったのも特徴でしょうか。明らかに日本人でない方が2ー30人位はいたと思います。

肝心の電視観望での星雲ですが、これだけの明るさの中、テストがてら「まあなんか見えたらラッキー」くらいに思っていましたが、いざM57を導入してみたらあっけないくらいにものすごく綺麗に見えます。どうやらこの日の透明度はかなり良かったみたいです。

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M57が綺麗に見えています。

ついで、M27も入れてみました。こちらもすんなり見えます。透明度とQBPのおかげでしょうか。これだけ見えるのなら、もうどんなところでも電視観望で星雲を見せることができるのかもしれません。一度東京のど真ん中の駅前とかでやってみたい気もします。

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M27です。画面真ん中らへんに水平に点在するいくつかの光は、
駅周りのお店とかの光が画面に反射しているものです。
こんな光が見えてしまうくらい明るい場所での観望会です。

ただし、星雲に関しては意外なほど反応が薄いです。以前も同様のことを書いたと思うのですが、今回の駅前のお客さんはあえて星を見にくるような人ではない、本当に普通の人が大半です。そもそも星雲というものをあまり認識していないだろうし(「青雲〜それは〜」とか歌っている人がいました。)、星雲が街中で見えるということに価値を見出してくれるかが、そもその難しいです。ここは説明に工夫が必要だと痛感しました。もったいぶって「すごいんです」と言っても嫌味だろうし、何かいい説明の仕方はないかいまだに悩んでいます。

結局、今回電視観望は街灯りの中星雲がよく見えたので、まあ普通によかったのですが、これよりはるかに面白かったことがあります。それは月の明るい部分がビルの陰に隠れた時です。月の影の部分はまだ望遠鏡の視野に入っています。この状態でカメラのゲインを上げると、半月の明るさに影響されることなく、地球照がはっきりと見えるのです。その時のモニターに映る映像を写真に残すことができました。

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月の模様も余裕で見えています。初めてのことだったので、かなり面白かったです。他の県天のメンバーにも見せたのですが、結構うけていました。

最近ずーっと星不足だったので、久しぶりに満足しました。しかも今回は、かなりの数の人が喜んでくれました。帰りの車の中でここ数ヶ月のことを考えていてしみじみ思ったのですが、CANPで電視観望に興味を持ってくれる人がいたり、星まつりで星仲間と語ったり、亡くなった星仲間のことを思い返したり、観望会で全く知らない人から喜ばれたり、星という趣味を続けているのは実はかなり幸せなことではないのかと。星をやっている人に変な人は多いけど、悪い人はほとんどいません。観望会で星を見せると、感動してくれることはあっても、悪くいう人は皆無です。たとえ悪く言われても、その時は逆にその人の心がすさんでいるのかなあと思えてしまうことでしょう。こんなことを妻に話していたら「心がすさんでいる人ほど逆に星を見て感動するんじゃない?」と。あ、確かにもっともだと思いました。星は人生をとても豊かにしてくれます。




機材の振動(その1): 揺れの見積もりからの続きの記事となります。 今回は、揺れの減衰と前回出したQ値との関連を示して、実際に機材を使って揺れの測定をして評価してみました。


伝達関数の式

前回の復習を兼ねて、共振のグラフがどうやって書かれたのかと、なぜQという値を用いたかを少しだけ追加で説明したいと思います。

1次元の共振を伴う振動の周波数応答の伝達関数H(振っている振幅x0から、振られている振幅xへの比)は
H=xx0=ω20ω20+iωω0Qω2

のように書くことができます。ここでωは角周波数で、系を振っている周波数fを用いてω= 2π fωは共振周波数f0の時の角周波数で、ω0 = 2π f0です。は前回出てきたQ値のです。iは虚数のiですね。

この式は直感的で面白くて、もし振っている周波数fがずっと小さい時、すなわちものすごくゆっくり振っているときは<< fすなわちω << ω0となるので、分母の後ろの2項は1項目に比べてものすごく小さくなるので0とおいてやると
H=ω20ω20=1

となって、1になります。これは振った振幅がそのままの大きさで伝わることを示しています。

もし振っている周波数f0 と同じだったら、共振状態にあり、fすなわちω = ω0となるので、まず分母の1項目と3項目が打ち消しあって、次に分母の2項目のω0の2乗と分子のω0の2乗が打ち消しあって、結局
H=ω20ω20+iω20Qω20=iQ

となります。 -iは位相が90度遅れることを意味しますがここではあまり考えずに、とりあえずHの絶対値はQになるというところに着目します。これは共振付近で振っている振幅がQ倍に増幅されることを示しています。このようにちょうどQ倍になるように、あらかじめQを定義してあるというのがミソです。このQが一般の運動方程式の減衰定数とどう関わるかは、また別の機会に説明します。

もし振っている周波数fよりずっと大きい場合、すなわちものすごく速く振っているときは>> fすなわちω >> ω0となります。分母の最初の2項は3項目に比べてものすごく小さくなるので、0とおいてやると
H=ω20ω2f2

とな理ます。共振周波数より上の周波数では、振っている周波数の2乗に反比例して、振られているものの揺れが小さくなるというわけです。これは言い換えると、共振周波数より高い周波数においては、周波数の2乗で振幅が落ちていくような「防振効果」があるということです。ちなみに、- (マイナス)が出てきているので、これは位相が180度遅れるということを表しています。振った方向と反対方向に揺れるということです。

ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、Q値がなぜ便利なのか多少理解できたかと思います。本当に共振で揺れがちょうどQ倍されるということですね。


振動の減衰とQ値の関係

さて、ここからが本番です。上のような伝達関数で表される系に、インパルス的な衝撃が加わった時、系は最初大きく揺れて、やがてその揺れは収まっていきます。星を見ながら鏡筒にぶつかってしまうと星像が大きく揺れるのですが、ちょっとすると揺れは収まってまた元の星像に戻る「あの揺れ方」です。このようなインパルス応答は時系列の式で書くと
\[H(t)\propto\exp\left(-\frac{\omega_0 t}{2Q}\right) \sin\omega_0t\]
のようになります。これを共振周波数1Hz、Q=10の場合をグラフで表してやると、

damping1

のようになります。横軸は時間、縦軸は振幅です。時刻が0の時にインパルス(衝撃)によって大きく揺らされ、それがQ値で表される減衰項によって減衰し、振幅が小さくなっていく様子を表しています。

ここで特に振幅の部分
\[\exp\left(-\frac{\omega_0 t}{2Q}\right)\]
だけに注目します。は時間なので、この式は時間とともに振幅のエンベロープ(最大振幅を結んだ外側の線)がどうなるかを示しています。形としては指数関数の逆数になっているので、最大振幅は時間が経つと小さくなっていく様子を示しています。

こう考えるとこのインパルス応答の式は、ある周波数で揺れながら振幅が小さくなっていく様子、すなわち上のグラフで見た、またいつも機材が揺れる時に見る「あのだんだん収まっていく揺れ方」そのものを表しています。この振幅の中にQが入っているのが最大のポイントです。

ここからが重要です。すなわち、この揺れの減衰の様子を測定すれば、伝達関数を直接測らなくてもQ値が分かってしまい、地面の揺れがどれだけ増幅されるかが分かってしまうというわけです。これは結構すごいと思いませんか?


この恩恵にあずかるためには、あと少しだけ計算する必要があります。= 0の時の振幅が2分の1になった時の時刻をt1/2とします。そうすると
\[\exp\left(-\frac{\omega_0 t_{1/2}}{2Q}\right)=\frac{1}{2}\]
が成り立ちます。これをQについて解いてやると
\[\log_\mathrm{e} \mathrm{e}^{\left(-\frac{\omega_0 t_{1/2}}{2Q}\right)}=\log_\mathrm{e} \frac{1}{2}\]
\[-\frac{\omega_0 t_{1/2}}{2Q}=\log_\mathrm{e} \frac{1}{2}\]
よって
Q=12loge122πf0t1/2=4.53×f0×t1/2

となり、共振周波数fと振幅が2分の1になった時の時刻をt1/2を測定して掛け合わせて4.53倍すれば、なんとQ値がものすごく簡単に求めることができてしまうというわけです。

ちなみに、振幅が10分の1になった時間をt1/10とすると、
\[\log_\mathrm{e} \mathrm{e}^{\left(-\frac{\omega_0 t_{1/10}}{2Q}\right)}=\log_\mathrm{e} \frac{1}{10}\]
よって
Q=12loge1102πf0t1/10=1.36×f0×t1/2

が成り立つので、こちらも振幅が10分の1になるまでの時間を測定して、それに共振周波数と1.36をかけても同じようにQ値が出てきます。


どの周波数の揺れが問題か

実際の撮影で、どれくらいの周波数で揺れるのが一番問題になるでしょうか?まずガイドのあるなしで考えたいと思います。ガイドがないと、基本的に全ての揺れが星像に出てきます。露光時間が長いDSOの撮影なんかはガイドなしでは難しいのは言うまでもありません。

まず1Hz以下の低い周波数のゆっくりした揺れは、ガイドがあると揺れに追随して消すことができるのであまり問題になりません。極軸のずれからくるDC的なドリフト、ピリオディックモーションなんかがそうですね。地面振動も低い周波数の方が元の揺れは大きいのですが、1Hzから下くらいの低周波の揺れは基本的にガイドで打ち消すことができます。

では10Hz以上の高い周波数の地面振動はと言いますと、こちらは元々の地面の揺れ自身が十分小さいので、ほとんど問題になりません。例えば、10Hzの揺れは1Hzの揺れに比べて100分の1ほどです。

問題は1Hzから10Hzくらいの間の揺れです。ガイドも効かなければ、元の揺れも小さくありません。この間の周波数に機器の共振があると、元の揺れを大きく増幅してしまう可能性があります。

風の場合は時間によって揺れの大きさが大きく変わるため、高周波の共振でも揺れが大きくなることがあるので、注意が必要です。


Q値の実測

さて、ここから実測なのでどんどん面白くなります。

ほとんどの準備が整ったので、実際に鏡筒と赤道儀を使って、赤道儀の基本モードのQ値を測定してみましょう。まず、赤道儀に鏡筒を乗せて、測定しやすそうな天体を導入して追尾します。小さな揺れでも見やすくするために焦点距離は多少長めの方がいいでしょう。また、目で見て振動を測定するのは困難で精度が出ないので、測定しやすくするために動画の撮影できるカメラを接眼部に取り付けるといいでしょう。

今回、赤道儀はCelestronの中型のCGEM II。ここに鏡筒として13kg程度のMEADEの25cmのシュミカセLX-200-25を載せます。CGEM IIの耐荷重が18kgとのことなので、まだ余裕はありますが、鏡筒はそこそこ重く大きいので、低い共振周波数で何か見えるのではないかと思い実験してみました。星はとしてはわかりやすいように、面積のある木星を入れてみました。追尾しているので何もしなければ木星はずっと中央にます。そのため、回転方向に揺れている間も揺れの中心位置は常に変わらず、精度よく測定することができるというのがポイントです。もちろん追尾なしで、昼間に何かをターゲットにして試してもいいでしょう。


赤経周りの大きな揺れ

実際に何度か揺らしてみてわかったのは、赤経周りの揺れが一番低い共振周波数になりそうだということです。具体的には下の図の赤色の矢印の向きに、赤系軸が振動するように揺らします。

2modes

少し力を加えて、木星がカメラの画面上でずれたのを確認して手を離します。これはインパルス応答とは少し違い、ステップ応答になりますが、減衰の様子は基本的に変わらないのでこれで十分です。その時の木星の揺れ方を見てみましょう。


結構大きく揺らし、かつその揺れがそこそこ続いているのがわかります。


実際にQ値を求めてみる

さて、この揺れですが動画で撮ってあるので、何Hzくらいで揺れていて、振幅がどれくらいで半分になるか数えてみます。

まず共振周波数ですが、振動が10回続くのが1.26秒なので f = 1/0.126 = 7.9Hzとなることがわかります。

次に振幅ですが、動画をコマ送りしてある時の揺れが2分の1になる時間を、動画に記録された時間から測定すると1.38秒となることがわかりました。この時の測定ですが、振幅は一番最初から測る必要はなく、あるところの振幅を測って、その振幅が半分になるところまでの時間を測ればいいです。このことも測定を簡単にしているポイントの一つになります。

さて、その時のQ値はというと、

= 4.5 x f x t1/2 = 4.5 x 7.9 x 1.38 = 49.1

なんと約50と出ました。これは赤経の基本モードの共振のために7.9Hzの地面振動は50倍も増える!ということを示しています。ただし、実際には7.9Hzの地面振動は1Hzの地面振動に比べて7.9^2 = 62なので、62分の1になっていることに注意してください。7.9Hzの共振のおかげで増幅された振動と、1Hzの共振も何もない振幅が大体同じということです。でもこれを言い換えると、共振周波数が7.9Hzと高かったからこの共振が特別問題になりませんでしたが、もし鏡筒がもっと重くて共振周波数が下がってくると、共振周波数の減りの2乗で地面振動が増えていくので、問題は急激に深刻になっていくということです。このことが耐荷重ギリギリの鏡筒を載せる時の問題の一つです。

ちなみに、共振周波数7.9Hz、Qが49.1の時のグラフを書いてみると

damping2
となり、1.38秒くらいのところで元の振幅が半分になっているのがわかります。


赤緯周りの小さな揺れ

もう一つ面白い動画を見てみます。これは上の写真の青い方向、赤緯方向に揺らした時の木星の揺れです。赤緯方向なので、画面上では縦に揺れます。


このモードは測定できないほど高周波ですぐに減衰します。その後むしろ、カップリングのため赤経方向が励起されてしまっているのがわかります。なぜこれほどまでに違いが出るのでしょうか?その一つの原因が赤経方向と赤緯方向の慣性モーメントの大きな違いにあります。

そもそも赤経方向の揺れの上に載っかっているのは、赤緯体、鏡筒、ウェイトと、合わせるとかなりの重量物になります。その上、鏡筒とウェイトが軸中心から離れたところに置かれていてダンベルのような状態になっているため、慣性モーメントが非常に大きいです。

一方、赤緯方向の揺れの上に載っかっているのは、鏡筒のみ。しかも質量がむやみに両端によっているわけでもありません。

赤経方向の揺れにかかる質量が回転中心からざっくり30cmくらいのところに集中していて、赤緯方向の揺れにかかる質量が回転中心からせいぜい10cm(主鏡が一番重くて実際には中心から5cm程度しか離れていない)離れたところに中心があるとします。質量は赤緯に比べて赤径の方がざっくり倍(鏡筒とウェイト)くらいでしょう。慣性モーメントは距離の2乗で効くので、少なく見積もっても赤経の回転と赤緯の回転の慣性モーメントは20倍くらい違うということです。周波数でいうと赤緯の回転方向の共振周波数は150Hz以上とかなり高くなってしまうので、こちらは地面振動に関してはほとんど問題にならないことがわかります。


まとめ

今回の見積もりと、簡単な実測だけでもかなり面白い結果が出てくると思いませんか?少しまとめますと、
  • 機材を揺らし、その共振が減衰する様子を動画で撮影するだけの簡単な実測で、外乱による揺れがその共振によってどれくらい増幅されるかをQ値という値で評価することができる
ということです。もちろんこれは簡易的な測定に過ぎず、本当は加振器で赤道儀と鏡筒を揺すって、加速度計などでその揺れがどれだけのものになるのかなどの、周波数応答を測るのが正しいやりかただとおもいます。でも基本モードに限ってしまえば上記のような測定でもある程度の評価はできてしまうわけです。

もし本当に加振実験をすると、指紋や声紋ならぬ、赤道儀紋みたいなのが出てくるはずです。周波数応答を表す伝達関数を見ただけで、あ、あの赤道儀だ!とか、この赤道儀はこの共振が厄介だねとかいう議論ができるはずで、購入する時の重要な指針になるはずなのですが、流石にそんなデータはあまり存在しないですね。


最後に

簡単にまとめるつもりが、結局2回にわたる長い記事になってしまいました。振動に関しての理解のとっかかりくらいになってくれれば嬉しいです。わかりにくいところも多々あるかもしれませんが、コメントなどで質問していただければと思います。

今回の揺れのことに関してもそうですが、我々のいるアマチュア天文界は以外に神話のようなものが多く、誰々が言っていたとか、偉い先生が言っていたとかで信じてしまうことも多々あるかと思います。人の意見を参考にするのは、情報を集めるという観点からももちろん悪いことではありません。でも、必ずしも鵜呑みにせず、常に疑問を持って、できるなら自分で確かめることで噛み砕いて、納得していくことが大切なのかと思います。もしかしたらここで書いていることも、全然間違っているのかもしれません。多分、そうやって自分で考えていくことの方が面白いかなと、私自身は思ってしまうわけです。

まだ、運動方程式から共振の伝達関数の式の求め方とか書いていないので、気合があったらですが、もう少しだけ続きを書くかもです。

原村星まつり前にとったデータをまとめておきます。やったことは、赤道儀と鏡筒の揺れの測定です。この揺れの減衰を測定することで色々なことがわかります。

 趣味全開の記事なので、多少長くなっていることをご了承ください。今回の記事はまだ前半部くらいで、測定前の見積もりに当たります。次回くらいで実測までいけたらと思います。


目的

鏡筒を載せた赤道儀をインパルス的に揺らしてみて、その応答を見ることで外乱がどれくらい影響するかを評価します。 


背景

天体撮影の際、特に惑星や系外銀河の場合長焦点撮影になり、鏡筒や赤道儀の揺れが撮像に対して問題になってきます。基本的には、揺れを抑えることが星像を点像に近く捉えることに繋がります。地面が揺れるために防振するなどの努力は一般的になされていますが、そもそも地面がどれくらい揺れて、それが星像にどれくらい影響を与えるのかという検証は、これまであまりなされてきていないようです。今回この部分を評価してみようと考えました。

実際の撮影では、鏡筒自身の光学的性能や大気のシーイングなども問題になりますが、ここではそれらのことは考えずに、機材が物理的に揺れることのみを考えます。


地面の揺れの評価

まず、機材が三脚などを介して地面に固定されている状況を考えます。機材を完全な剛体と仮定すると、機材の重さにかかわらず、地面の揺れがそのまま機材を揺らしてしまうような状況となります。なので、まずは地面の揺れを最初に考えることにします。

地面は決して止まっているわけではなく、地震などが起こらなくても常に常時揺れています。その揺れの振幅(スペクトル)は一般的に1e-7/f^2[m/sqrt(Hz)]といわれています。グラフで書くと

20190901_seismic

のようになります。本当は実測データもあるのですが、個人で加速度計とかを持っているわけではないので、実測データを計算で表したグラフを示しています。横軸はその揺れの周波数。左はゆっくりとした揺れ、右は速い揺れを表しています。縦軸は振幅になります。この1Hzのところを見ると1e-7[m/sqrt(Hz)]という値になるという意味です。

1e-7/f^2[m/sqrt(Hz)]というややこしい数字については、この記事の最後に補足という形で書いておきますので、興味があったら読んでみて下さい。最後まで読むと得する情報があるかもです。ここでは簡単のため、ザックリと1Hzすなわち、1秒の周期で1um(マイクロメーター)くらいの振幅で揺れているとしてしまいましょう。


地面の揺れは星像にどれくらい影響するのか?

では1umの揺れとは実際の星像でどのようになるのでしょうか?望遠鏡で星を見る時は無限遠を見ていると仮定すると、回転のみが星像の揺れとなって表れ、地面が平行に揺れても星像には影響ないはずです。地面振動の回転成分がどれくらいか評価できればいいのですが、あまりきちんとしたデータはないようです。なのでここでは地面振動の水平揺れの成分が鏡筒を揺らすと仮定します。例えば、長さ1mの鏡筒を考えます。これは10cmの短すぎる鏡筒ではなく、10mの長すぎる鏡筒ではないという意味で1mということです。1mの鏡筒の先端が、アイピース口に比べて相対的に1um揺れていると考えます。そうすると角度にして1um/1m = 1urad (1マイクロラジアン)揺れているということになります。1uradということは度に直すとπで割って180を掛けてやればいいので 1/180 x pi = 60 [u degree (マイクロ度)]ということになります。0.00006度ですね。これを秒角にするには3600を掛けてやればいいので、約0.2秒角となります。では0.2秒角というのはどれくらいなのでしょうか?木星の視直径が40秒角くらいなので、木星の直系の200分の1くらいになります。

やっと答えが出ました。地面の1Hzの揺れは木星の200分の1くらいなのです。こんなに小さいなら大した影響はなさそうですね、と思いきや、実は機材がこの揺れを更に大きくするのです。このことを理解するには、共振とは何かということを理解する必要があります。


共振で揺れは増大する!

赤道儀など、機械的なものを製作すると、その形、構造、強度などに応じて必ず揺れが出ます。普通は一番弱いところが一番大きな揺れになって、例えば赤道儀では赤経体や赤緯体の首のところで一番揺れたりします。しかもその揺れは、ある特定の周波数で大きく揺れる共振という現象を伴って揺れることになります。高校の物理くらいでやる振り子やバネの共振のことです。一般的に振り子やバネを振ってやると、その周期によって揺れが大きくなったり、小さくなったりします。その様子をグラフに表してやると、

20190901_resonance
のようになります。横軸は振り子やバネを振ってやる周波数。左程ゆっくり振ってやって、右に行くほど速く振ります。縦軸は元の揺れに対して、振り子やバネの先にあるものが相対的にどれくらいの大きさで揺れているかの比(ゲイン)を表しています。ゆっくり揺らす場合は揺らしている振幅がそのままの大きさで伝わるので、ゲインは1になります。だんだん揺らす周期を速くしていくと、ある周波数(ここでは1Hz)になると大きく揺れます。このときの周波数を共振周波数と言います。更に速い高い周波数では、揺らされているものの揺れは小さくなっていきます。その小さくなっていく様は周波数の2乗で落ちていることがわかります。一般にバネや振り子は、高い周波数では防振の効果があります。

ここで重要なのは、ある特定の共振周波数付近では元の揺れが何倍にも、時には何十倍にも何百倍にも平気でなることです。複雑な構造を作れば作るほど、この共振の数は多く、また共振の形も複雑になってくるので、共振をなめてはいけないということです。

その共振の大きさはQ値というもので表されます。元の揺れが共振周波数でQ倍になるというように定義された値で、様々な構造体を評価する時に便利な値です。Q値がいくつ位になるかは、どれだけ共振のエネルギーが散逸するかによります。素材そのものによっても変わります。例えばゴムなどはとてもロスが大きいので、Q値は低くなります。一般的に金属はロスが小さいので、Q値は高いです。これを応用することで、エネルギーをうまく逃がしてやれば、Q値の高い大きな揺れを小さくすることもできます。例えば、揺れている部分にプラスチックやゴムの板を挟むなどです。

なんでこんなややこしそうなQという値を持ち出すかは後でわかるとして、普通にものを作ると、よほど揺れないようにできたものでもQ値が3から4、普通は10以上に簡単になってしまいます。すなわち、元の揺れは平気で10倍以上になってしまうということです。例えば、1HzにQ値が10の共振があるとすると、上で求めた木星は地面振動が10倍に拡大され、直系の20分の1くらは揺れてしまうことになります。木星の20分の1の揺れ幅だと、例えば惑星撮影の時とかはだんだん無視できなくなってくる値です。ちょっと心配になってきましたね。


共振周波数はどうやって決まる?

共振周波数のあたりで大きく揺れることはわかりました。では、その共振周波数はどうやって決まるのでしょうか?

基本的に、揺らされるものが「大きく」「重く」なると共振周波数は下がってきます。もう少し詳しくいうと、揺れているものが重くて、さらにその重さが揺れの中心から遠くにある時ほど「慣性モーメント」が大きくなって、共振周波数が低くなり、ゆっくり揺れるようになります。フィギアスケートでくるくる回転している時に伸ばしている手を縮めると回転が速くなるのもこれで説明できますね。手を伸ばしている時は回転中心から遠いのでゆっくり回り、手を縮めた時は回転中心に重さが集中していくので速く回るということです。

共振周波数を決めるもう一つの要因が、揺れの中心となる部分がいかに頑丈に作ってあるかです。これはバネの柔らかさに相当して、頑丈なものは硬いバネ、弱い物は柔らかいバネです。硬いバネほど共振周波数が高く、柔らかいバネほど共振周波数が低いです。例えば、入門用の細い赤道儀なんかは、小さく首のところも細いので、バネが柔らかく低い周波数で揺れます。逆に高級機と言われるガッチリした大型の赤道儀なんかは、バネが堅く高い周波数で揺れます。

すなわち、載せている鏡筒が大きく重いほど、支える赤道儀が小さく弱いほど、共振周波数は下がり、鏡筒が小さく軽く、赤道儀が大きく頑丈なほど共振周波数が高くなります。地面振動に関して言えば、共振周波数が高くなるほど元の地面の揺れが小さくなるので、揺れにくくなるわけです。このことをよく「共振を高い方に逃がす」とか言います。


少し脱線

よく間違って言われていることがあります。「機材は重ければ重いほど揺れない」ということです。私もベテランのアマチュア天文家の方からも何回か聞いたことがあるのですが、これは少なくとも地面振動に関して言えば間違いです。機材が重くなるほど共振周波数は下がるので、低い周波数の大きな地面振動が共振で更に大きくなり不利になります。正しくは「頑丈な赤道儀を用いるほど(共振周波数が上がるので、もともと地面振動が小さいに周波数帯に持っていけるため)揺れない」が正しいです。

ところが、風に対しては一概には言えなくて、同じエネルギーの風に対しては重いものほど動きにくというのは一理あるので、前者の「重いものほど揺れない」はあながち間違ってはいないのです。なので、今実際に揺れている原因は、地面なのか、風なのか、それとも他の何かなのかをきちんと分けて考える必要があります。

風でも「鏡筒が大きいとよく揺れる」ということもよく言われます。こちらは重さだけなく、大きくて風の当たる面積が大きいということと、さらに慣性モーメントが大きいので共振周波数が下がることが原因となります。繰り返しになりますが、「重いから慣性質量が大きいために揺れにくい」というのと、「重い(慣性モーメントが大きい)と共振周波数低くなる」は別のことになるので、やはり風の場合でも必ずしも重いからいいという訳ではなく、重くて小さくて、回転中心に質量が固まっていることが重要になってきます。

ちょっと脱線しましたが、今回は地面振動を考えるので、共振周波数が高いのか低いのかが重要になるとします。


ここまでのまとめ

少しまとめます。地面の揺れがどれくらい星像に効くかですが、
  • もともとの地面の揺れの大きさ
  • 機材の持っている揺れ(「モード」とかいいます)の共振周波数
  • そのモードのQ値
などが重要な要因で、その中で共振周波数は
  • 鏡筒の慣性モーメント(重さと、重さの広がり具合)
  • 赤道儀の構造、強度
などで決まり、元の揺れをどれだけ増幅させるかを表すQは
  • エネルギーをどう損失させるか
で決まります。なんでQだけ「など」で決まると書いてないかというと、数学的にはその系のロスをLとした時、

Q = 1 / L

と一意に書けるからです。何の事はない、Q値とロスは一対一の関係なんですね。



この時点でもうすでに長すぎの記事ですね。ちょっと疲れたので、続きは次回の記事にします。次回は一連の話のキモで、Q値と振動の減衰の関係です。一気に実測まで進むかも。さらに実用的になってくるはずです。




補足: 地面振動スペクトルの読み方

ごくごく簡単にですが、揺れの「スペクトル」の意味について書いておきます。

1e-7は10のマイナス7乗、すなわち0.0000001、0が7個ついてその後に1がきます。10^-7などと書くこともあります。例えば1e-7[m]とは0.0000001m、0.0001mm(ミリメートル)、0.1um(マイクロメートル)などと表すことができます。

f
は周波数を表し、1秒間に揺れる回数です。例えば1秒間に1回揺れるなら1Hz、1秒間に10回揺れるなら10Hzなどとあらわします。/f^2とは周波数で2回割っているということで、周波数が大きくなるほど、2乗で小さくなるということを意味します。例えば、10Hzの揺れは1Hzの揺れに比べて100分の1になります。100Hzの揺れはなんと1万分の1になります。高周波に行くほど、速い揺れになるほど、急激にその揺れの大きさは小さくなっていくということです。

わかりにくいところはその単位のm/sqrt(Hz)です。「メートルパールートヘルツ」などと言います。mは長さですが、/sqrt(Hz)というのは周波数密度あたりという意味になります。なので、どの周波数を見るかということを決めなければ実際の揺れの大きさにはなりません。観測する周波数帯のルートをとったものを掛けて、初めて実際の振幅(切り分けるためにrms振幅などと言います、rmsはroot mean squareの意味です。)になります。例えば高い周波数から100Hzくらいまでを測定することを考えると、100Hzのルートの10を掛けたくらいの値が実際の揺れになります。すなわち、1e-7/100^2 x10 = 1e-10[m]くらいの揺れとなるわけです。高い周波数から1Hzまでを考えると1Hzのルートは1なので1e-7/1^2 x1 = 1e-7[m]となります。すなわち1Hzの揺れは0.1um(マイクロメーター)くらいということです。「1Hzで1マイクロメーターの10分の1くらい揺れている。」この数字は覚えておいても損はないです。実際の地面の揺れの大きさは場所によって違っていて、これより揺れが大きい場合が多いので、ざっくり「1秒間に1マイクロメーター揺れている」と覚えておいてもいいでしょう。

ところで、なんでこんなややこしい「パールートヘルツ」なんていう単位を用いるのでしょうか?これは地面振動のようなピークのない「なだらかなノイズ」を表示するのに適しているからです。このなだらかなノイズをこのパールートヘルツという単位で表示すると、結果は常に一定になります。もしピークがあるようなデータをこのパールートヘルツで表示すると、表示の仕方(FFTのバンド幅の取り方)によってピークの高さが変わってしまいます。逆に「メートルパールートヘルツ」からパールートヘルツをとったメートル(rms)で表示しようとすると、ピークの高さはFFTのバンド幅によらずに一定になりますが、なだらかなところの大きさが今度はFFTのバンド幅によって表示ごとに変わってきてしまいます。グラフの単位も表示したいものによって、きちんと適したものを選ぶ必要があるということです。

この周波数密度のことをもっと知りたい場合はCQ出版の「計測のためのアナログ回路設計」という本を読んでみてください。かなりわかりやすく書いてあります。これより簡単な説明を少なくとも私はみたことがありません。

後半の記事に続きます。
 

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