ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2019年06月

白濁したレンズを納得済みで購入したFC-76を使って、干潟、三裂、猫の手星雲撮影した画像の仕上げです。いろいろ紆余曲折して時間がかかってしまいました。


3枚の画像を合わせて処理

まずは前回の記事で使った、3枚の画像をまとめて仕上げてみました。FC-76とFSQ-60の2機種で、FC-76は180秒と300秒露光の2枚、FS-60Qは300秒露光が1枚です。総露光時間はそれぞれ30分なので、計1時間半分の画像があるわけです。

まずPixInsightのStarAlignment機能を使って3枚をあわせてスタックするのですが、鏡筒が違うので星像には微妙なズレが出てしまいました。

IMG_7557
例として右上隅の様子。星像の下半分が二重になっています。
上半分がずれていないように見えるのは
画角のずれで重なり合っていない部分だからです。

このずれはデフォルトの位置と回転のみでは補正しきれないので、StarAlignmentのいくつかのパラメータを調整します。

IMG_7554

触ったところは「Registration modl」を「2-D Surface Splines」にしたこと。これは2次元スプライン補間で画面全体を歪ませるモードです。でもこれだけだと不十分で、さらに「Distortion correction」をチェックしたこと。これは非線形な歪みを修正するとのことです。これで周辺部までずれずに綺麗に星像を合わせることができました。


結局2枚だけ使うことに

ここで問題に気づきます。

まず、FC-76が1.04倍のフラットナーを使っているので焦点距離は624mm、FS-60Qは600mmとFS-60Qの方が少し広いエリアを写しています。FS-60Qで写したの画角の中に、FC-76で写したエリアが全て入ってれば何の問題もなかったのですが、FS-60Qへの切り替え時に時間がなくて焦っていていくつかの確認工程を省いてしまい、狭いFC-76の方にしか写っていない部分があることに気づきました。しかもカメラの回転角のチェックも甘かったので、回転でも15度位ずれていたようです。

共通する部分だけを取り出そうとすると、かなりトリミングしなくてはいけません。それに加えて、FS-60Qの星像がピンボケで肥大していること、おそらく口径が小さいことによりノイジーに見えることなどを鑑み、FC-76で撮影した2枚のみを使うことに決めました。


2枚だとダメ!?

しかしここでもまた問題が発生。PixInsightのImageIntegration機能(スタックのことです)は何と最低3枚からしか動かないようです。他のソフトに行くか迷って、それでもいろいろ調べていると、PixInsightの英語のフォーラムの中に同じ画像を登録してしまえばいいと言う記述を見つけました。このページを見つけるためにgoogleで検索したワードは「pixinsight integration two image sources」です。では、なぜこのワードが出てきたかというと、PixInsightで2枚のみでIntegrationしようとしたら

"This instance of ImageIntegration defines less than three source images."

と出てきたからです。普通 "source images" という単語はパッとはなかなか出てきません。このようにエラーメッセージからヒントを得て、PixInsightとつけて検索してやるとすぐに

"ImageIntegration can't integrate 2 images? - PixInsight"

というページが2番目に出てきたと言うわけです。ちなみに日本語のページではこのような情報を見つけることはできませんでした。

さて、2枚の画像を2回登録して4枚にしてスタックしてやると無事に完了。ただし、少しカブリが残っているようなので、DynamicBackgroudExtractionで暗黒帯もなさそうな暗い部分を6-7点ほどのみ選んでカブリを除去しました。少し色がずれているようなので念の為PhotometricColorCalibrationをして、その後ScreenTransferFunctionでAutoStretchをして、HistgramTransformationで適用します。あとはPhotoshop CCに引き渡し、画像処理です。


最終画像

Photoshopで色々いじって、最終的にできたのが以下の画像です。

integration_DBE_PCC_stretched3
富山県富山市下大久保 2019/6/25 22:02-23:21
FC-76 + QBP + 新フラットナー+ CGEM II + EOS 6D(HKIR改造)
f=624mm, F8.2, ISO3200, 露出180秒x10枚 + 露出300秒x6枚, 総露出60分
PixInsightでダーク、フラット補正、スタック, Photoshop CCで画像処理


普段あまりしていないのですが、今回は少し茶色いモジャモジャも出してみました。でも高々トータルで1時間分の画像なので、まだまだノイジーです。ところでこのモジャモジャ部分って名前あるのでしょうか?モジャモジャの間の黒い部分は暗黒帯でいいんですよね。

あと、参考に四隅の切り出し画像を示しておきます。FC-76に新フラットナーをつけたもので、300秒露光したJPG撮って出し画像をオートストレッチしたものです。6Dなのでフルサイズです。これを見る限り、ほぼ点像ですね。新フラットナーいい仕事しています。

M8_LIGHT_6D_300s_3200_+24cc_20190625-22h51m58s692ms_8cut



まとめ

今回白濁したレンズが付いているFC-76で撮影して、上で示したくらいまで写すことができました。これがオリジナルのFC-76に比べてどれくらい劣っているのかはまだわかりませんが、少なくともまともなFS-60Qに比べて、遜色ない程度に撮影することはできるのは示すことができたのではないかと思います。

IMG_7576
改めて白濁が見えやすいように撮ってみました。
一様でもなく、濃いところ薄いところもあります。
結構ひどいことがわかるかと思います。

ではこの白濁の度合いはどうなのでしょうか?これだけ写るのならそもそも大した白濁でないのじゃないか?という疑問も出てきます。単に大げさに騒いでいるだけではないかということです。なので今一度自分自身でも確認の意味を込めて、まとめておきます。
  1. 対物レンズが白濁したFC-76をスターベース名古屋店で閉店直前に格安で購入しました。白濁があるため、タカハシ直営店ではジャンクとみなしてそれだけの値段しかつけることができなかったということです。
  2. 昼間明るいうちに見てみると、接眼側からアイピースを外してのぞいてみると対物レンズは真っ白近く。これはダメだろうと半分諦めながら実際にアイピースで覗いてみたのですが、解像度にため息が出て、少し眠い気もするが、白濁なんか全く気にならないレベルの鏡筒であることがわかりました。
  3. 眼視で月を見ると、FS-60Q年隠して多少コントラストが低下するところがわかりましたが、単体で見たら(少なくとも私レベルでは)絶対気づかないくらいの影響しかなかったこと。
  4. 撮影でも、と言うよりは眼視よりもさらに白濁の影響は少ないのでは、という今回の撮影結果を得たこと。
要するに、メーカーの直営ショップが白濁部分をジャンクレベルと評価し(おそらく世間一般でも同様の評価かと思いますが)安い値段をつけたものであるが、撮影まですると実は性能はその値段ほど落ちているとは思えないというのが今回の結論かと思います。もちろん、白濁していること自体が嫌な方がいるのは十分理解できますので、売値としては正しいものなのかもしれません。でも私は、白濁にさえ目をつぶれば性能的にはいまのところ不満はないので、十分満足です。むしろこの値段でこれだけ面白い経験をさせてもらったので、それだけでお得感満載です。

最後の疑問、これからもこの白濁レンズFC-76を撮影に使うかと言うと
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今回は間違いなくこれからも使います。だってホント、全然問題に思えないんですもの。


梅雨の合間にも関わらず珍しく晴れたので、久しぶりの撮影です。といっても平日なので宅撮り。

今日の課題は白濁したレンズのFC-76で撮影を試してみて、実用で耐えうるかどうかです。比較しやすいようにFS-60Qでも同様の撮影をしてみます。白濁したレンズでも電視観望では問題なさそうという結果でした。果たして撮影レベルではどうなるのでしょうか?


機材、撮影条件など

鏡筒1: タカハシ FC-76 (口径76mm, 焦点距離600mm、対物レンズが白濁) + 新フラットナー(x1.04)
鏡筒:2 タカハシ FS-60Q (FS-60CB+エクステンダー相当、口径60mm, 焦点距離600mm) 
赤道儀: Celestron CGEMII
センサー: Canon EOS 6D HKIR改造
フィルター: サイトロン QBP(Quad Band Pass) filter
日時: 2019年6月25日、22時頃から
場所: 富山市下大久保
月齢: 22.1、ほぼ下弦の月
撮影対象: M8干潟星雲とM20三裂星雲、猫の手星雲を同画角内に 


IMG_7532
FC-76のセットアップ。

IMG_7535
FS-60Qに交換後。赤道儀は反転。


FS-60Qとの共通オプション

FC-76での撮影をしてみてまず気づいたのが、これまで集めたFS-60Q用のオプション器材がかなり共通で、そのまま使えることです。
  • 具体的にはまずはカメラの回転装置。これはSKY-90用となっているのですが、タカハシのシステムチャートによるとFC-76もFS-60Qも接眼部へのネジの径が共通なために、これが標準の回転装置となります。
  • 同様に、ワイドタイプのカメラマウントDX-60Wもシステムチャートによると共通で使えます。
  • さらに新フラットナーもアダプターさえFC-76用を買い足せば使い回しがききます。アダプターは数千円と安価なので気軽に買うことができます。
実際今回撮影用途で購入したのはこのアダプターだけで、あとは何も買い足す必要がなかったのはありがたかったです。

IMG_7555
このように、FS-60CB用の機材がほぼそのまま使えます。


実際の撮影

実際の撮影ですが、久しぶりのこともあり、少し手間取りました。

今回撮影用のコンピュータとしてStick PCを使ったのですが、StickPCの動作がなぜか重い。64bit版のSharpCapはポーラーアラインメントを開始するとすぐに止まってしまいます。仕方ないので32bit版にしたら、こちらはなんとか最後まで動きました。あと、PlateSolvingで使っているAstroTortillaがうまく位置を検出してくれません。仕方ないので、All Sky Plate Solverを使いましたが、こちらは位置検出まではしてくれるものの、赤道儀へのフィードバックがうまくいきません。時間もあまりないことなので諦めて、何度かテスト撮影をして位置を決めました。でもFS-60Qに交換した時にPlateSolvingがなかったことが原因で、位置ズレと、さらにピンボケを導入してしまいます。

あと、これもStickPC関連かもしれませんが、BackYardEOS(BYE)が安定しなくなる時がありました。なぜかBYEが立ち上がらなくなること、接続はうまくいっているのになぜか撮影ボタンが押せなくなることでした。前者はPCを再起動することで、後者はBYEを再度立ち上げることで解決しました。これまであまりなかったことなので、少し気になります。

さらに、鏡筒をFS-60Qに切り替える時に、対象が南天を超えていたので赤道儀反転したこともあり、今一度アラインメントからやり直しました。その際、CGEMIIのハンドコントローラーにStickPCからのケーブルが繋がっていて電力が多少供給されていたので、赤道儀本体の電源スイッチを落としても電源が完全に落ちません。それに気づかずに、再度スイッチを入れた時にコントローラの明かりが半分暗いような状態になってしまって、あ、故障かも!と少し焦りました。電源を落として、かつハンドコントローラーに繋がっているケーブルを抜くことでこれも回避です。

これに加えて、もう一つ関連した問題が発生しました。FS-60Qに交換したた時に、鏡筒が軽くなりすぎてしまって、赤経方向の重量バランスが取れなくなり、初期アラインメントの途中でトルク不足で止まってしまうのです。ウェイトを一番内側まで持っていってもまだバランス不足でだめでした。今回はCelestronのパワータンクでなく、40000mAhくらいの大容量のリチウムイオンバッテリーを使ったのですが、このせいかもしれません。結局、ハンドコントローラーにUSBケーブルをつないで電力を少し加えたらなんとうまく初期アラインメントができました。FS-60QにCGEMIIは大げさすぎるのかもしれません。いずれにせよもう少し軽いウェイトを用意しておいたほうがよさそうです。

撮影時間はFC-76の180秒露光が10枚で計30分、300秒露光が6枚で計30分、FS-60Qでは300秒露光が6枚で同じく計30分となります。その他、ISOは全て3200で固定。撮影時間の違いの影響をできるだけなくすために、撮影対象の位置をちょうど南天を挟んで前半がFC-76、後半がFQ-60Qというようにしてあります。なので赤道儀も前半と後半で反転しています。

惜しむらくは、次の日仕事ということもあり、時間があまりなかったので、FS-60Qでのピントが少し甘くなったことです。途中で気づいてやり直そうか迷ったのですが、もう月が昇ってくるのと、対象が木の陰に隠れそうだったので泣く泣く諦めました。後で見たらやはり少し星像が肥大していました。


撮って出し

撮って出しJPG画像です。それぞれ撮影の1枚目の画像になります。このブログにアップロードするのに画像サイズが大きすぎたので、縦横2分の1に縮めました。

M8_LIGHT_6D_180s_3200_+24cc_20190625-21h59m48s127ms_cut
FC-76、180秒露光。

M8_LIGHT_6D_300s_3200_+25cc_20190625-22h45m11s577ms_cut
FC-76、300秒露光。

M8_LIGHT_6D_300s_3200_+27cc_20190626-00h42m55s063ms_cut
FS-60Q、300秒露光。星がはっきりしているように見えますが、
単にピンボケで星像が肥大しているだけです。拡大するとダメなのがよくわかります。

それぞれFC-76、FS-60Qが、干潟星雲、三裂星雲、猫の手星雲ともに綺麗に出ています。透明度は悪くなかったのですが、自宅でもこんなに出るのはやはりQBPの威力かと思います。後半のFS-60Qでは午前1時半頃まで撮影していたので月が少し上っていたはずですが、その影響もQBPのおかげかほとんど無いようです。これをみる限り、露光時間の違いによる明るさの違いはきちんとFC-76の300秒>FS-60Qの300秒> FC-76の180秒と順番通りになっていることと、FS-60Qでのピンボケ以外に、撮って出し画像ではほとんど差はわかりません。FC-76の周辺減光が少し目立ちますでしょうか。

少なくとも撮って出しだけではFC-76の白濁の影響があまりよくわからないという、ポジティブな意味です。



ダークとフラット画像

その後、次の日に180秒と300秒のダーク画像を撮影、さらにその次の日もかけてFC-76とFS-60Qのフラット画像を撮影しました。フラット画像はiPadのColor Screenというソフトを使い、モノクロ色にして最大の明るさで撮影しまして。全てISO100、露光時間1/4秒です。不思議なのは撮影条件を同じにしてもFC-76とFS-60Qでヒストグラムで見てヒストグラムのピークの位置がほとんど変わらないことです。口径で76/60=1.26倍の違いがあるので、光量ではその2乗の1.6倍の違いがあるはずです。この口径差がピーク位置に出てこないのが不思議です。

ただし、ピーク位置は変わりませんが、その広がりは雲泥の差があります。FC-76のヒストグラムがかなりブロードなのに対し、FS-60Qが非常に鋭いピークなのです。


IMG_7564
FC-76ではフラット画像のヒストグラムが広がっている。

IMG_7558
FS-60Qのフラット画像のヒストグラム。もう、全然鋭いです。

最初これが白濁の影響かと思いました。でもどうやらそれも間違いで、周辺減光の違いが大きいということがわかりました。下の画像、出すのも恥ずかしいのですが、適当にストレッチするとセンサー面のゴミがFC-76ではまだはっきり見えていないのに、周辺減光がすでに顕著です。一方FS-60Qでは相当余裕を持ってストレッチできていて、センサー面のゴミがはっきり見えていますが、まだ四隅は暗くなっていません。

IMG_7561
FC-76のフラット画像。まだあぶり出しきっていないのに、
周辺減光が大きく、ゴミもはっきり見えきっていません。

IMG_7563
一方FS-60Q。かなりあぶり出していて、ゴミがくっきり見えていますが、
まだ周辺減光は顕著ではありません。

これはちょっと意外でした。単純にFC-76のほうが口径が大きいので、周辺減光も余裕があると思っていたのですが、カメラの絞りと同じで、より絞ってあるFS-60Qの方がより均一に撮影できるということでしょうか。


リニア処理後の画像

画像処理の準備が整ったので、PixInsightでそれぞれリニア処理です。同様の手順がFC-76の180秒と300秒、FS-60Qの300秒と3通りあるので、手間を省くためにScriptのBatchPreProcessingを使います。バイアス、ダーク、フラット補正をしています。

出てきた結果をPhotometricColorCalibrationを使い、色を合わせます。それらをScreenTrasferFunctionでオートストレッチし、JPEGで保存したものを示します。まだ彩度を出す前の過程なので派手やかさはないですが、比較するには十分かと思います。

light-BINNING_1_PCC
FC-76、180秒露光。

light-BINNING_1_PCC
FC-76、300秒露光。

light-BINNING_1_PCC
FS-60Q、300秒露光。

検討

3枚を見比べます。
  • まずFS-60Qはピントが甘かったので星像が肥大しています。
  • 同じ600mmの鏡筒ですが、フラットナーが1.04倍の倍率があるので、FC-76の方が画角が少し狭いです。
  • ノイズに関してはFS-60Qが一番ザラザラしているように見えます。これは口径の違いからくる明るさの違いで説明できそうです。
  • 一見FS-60Qがコントラスト良く見えます。これらはオートストレッチが影響しているのかと思います。オートストレッチはフラット補正がどれくらいうまく当たっているかなど、最大/最小輝度に大きく依存するので、まあ誤差の範囲かなと。FC-76でも180sの方が一見コントラストがよく見えているので、白濁の影響でコントラストが悪くなっているとはこれだけで言うことは難しいと思います。
それ以上のことは、私の目ではほとんど差を見い出すことができません。


とりあえずの結論

できるだけ同じ撮影条件にしようとしましたが、それでもまだなかなか結論めいたことを言うのは大変そうです。ただ一つ言えることが、たとえ多少白濁があっても、撮影レベルで使ってももそれほど遜色なく写ってしまうということでしょうか。これは結構意外というか、驚きの結果です。

白濁が一番効果に現れるのはコントラスト低下かと思います。眼視の場合にはなかなか避けることは難しいでしょうが、それでもこのFC-76では多分よほど目の肥えている人でないと気づかないのではというのが、以前の記事の結論でした。一方、画像処理の過程では、低下したコントラストを補正するのは難しくありません。もちろんノイズとの交換条件になりますが、撮影の方が白濁の不利さは少なくなるのではというのが今回考えたことです。少なくとも私の画像処理のレベルでは、コントラスト差が問題になる程、結果に影響が出てこないようです。

白濁も、レンズについたゴミなども、どれくらい汚いと本当にダメになるのか、一度きちんと検証したほうがいいのかもしれません。特にニュートン反射の主鏡とか、汚れやすいけれども分解しないと綺麗にできないような部分も結構気にせず使ってしまっているので、意外なほど許容範囲は広いのかもしれません。撮影への影響まで含めて、何か定量的に評価できないものなのでしょうか?反射系の副鏡のMTFへの影響なんかは、うまい評価方法なのかもしれません。

今回は一応これで一区切りです。せっかく撮影したので、次の記事でこれら3枚を合わせて、最後まで画像処理をした結果を見せます。


CANPの帰り道、太陽で活躍されているS氏と話すことができ、その縁で以前飛騨天文台で数多くの民生用の太陽用のHαフィルターを測定し、性能評価をしたまとめのプレゼンファイルを送っていただきました。そのファイルの簡易バージョンは出回っていて、ここで見ることができます。送っていただいたのは、この簡易版とともにもう一つ140ページもあるもっと細かい測定データまで載っているものです。

元々持っていた疑問は、ファブリーペローエタロン(Hαフィルターのこと、以下エタロンとか呼びます)の精度はどれくらいのものが出回っているかということ。ここのアホな記事のコメントの一番最後にも書いてある通り、ずっと疑問に思っています。私が持っているPSTのエタロンはお世辞にも精度がいいとは言えるようなものではないと思います。今使っている1000mmの鏡筒でASI290MMを使って直焦点で見ると、撮影画面全体を太陽光球面で埋めることができて、その中でHαに中心周波数があっていると思われるところは面積で言って30-40%もあるかというところでしょうか。もちろんPST標準の400mmの鏡筒を使えば全体像を見ることができ、エタロンの一部のみを使っていることになるので、中心周波数があっていると思われるところも見かけ上増えます。でもやはり太陽像全体を一度に見て、光球面すべてで中心周波数があっているようなエタロンが欲しくなります。でもそもそもそんなものが民生品で存在するのかどうか、PST以外の他のメーカーのエタロンの性能はどれくらいなのかというのを知りたいとずっと思っていました。

資料をいただいて、ここから導き出せた結論はというと、確かに全面をHαで見渡せるくらいの精度のエタロンは存在するが、相当選別しなければならないのではということです。CANPの帰り道のS氏との会話の中で、製品にとてもバラツキがあり、例えば実際に見て一番いいのを選んだという話がありました。上で挙げた簡易版の資料のP10をみても少しわかりますが、今回いただいた資料の中(おそらく太陽を相当マニアックにやっている方たちが持っているエタロンなので)の各測定結果をみても、性能にいい悪いがあることがわかります。見えると思っているもの中にもそれぞれ性能にバラツキがあるようです。まず中心周波数の半値全幅ですが、同じ型番のものでもバラツキがあります。また、画面内での一様性もなかなか一定にならないようです。例えば撮像のある部分ではHαの構造がものすごく綺麗に見え、ある部分ではあまり見えないとかです。これを一様に見えるように調整すると全体が均等に見えるが、全部が中心周波数からずれてしまって結局見え味が劣るとかです。

太陽に使われるエタロンはフィネス15程度のものが多いようで(ここの下の方に説明してあります)、光の折り返し回数としては10回程度です。言い換えると普通の望遠鏡などの光学素子より単純に10倍程度精度を必要とします。それを民生用に購入できる範囲の値段で作るわけですから、どうしても精度のバラツキは出てしまうのはある意味仕方ないと理解しています。もし実際の製品を見て選ぶことができるのなら、それに越したことはないでしょう。でもそれをできるようなユーザーは、よほどメーカーやショップの方と仲がいいとかいう状況でなければ、実際にはあまりいないと思います。太陽フィルターは当たるも八卦、当たらぬも八卦などと言われる理由はここらへんにあります。さらに、必要精度が10倍と言うことは、扱いもおそらく10倍くらい丁寧にするようにしないとだめで、鏡間の平行度が命のエタロンは壊れやすいため、中古などではそもそもうまく見えていないものも出回っていると思われます。オークションなどで手に入れる場合はそれを覚悟の上で落札しなくてはなりません。なので、太陽フィルターを購入する場合は信頼のあるお店でという話になるのかと思います。

いつか性能のいいエタロンを欲しいとは思いますが、今のところは完璧なエタロンを求めることはしないだろうと思います。理由はいくつかあって、撮影の際にPC上の画面で見えて暗すぎたり白くサチっているように見えても、実は情報としては残っていて、画像処理をすると多少救い上げることもできること。また、中心周波数からずれていてもトリミングでいいところだけをとることもできることなどです。例えば下の写真、動画からスタックして詳細を出した後のものです。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP

中心部分以外は暗くなったり、中心周波数から明らかにずれてしまっています。これにフラット補正をして画像処理を加えると、下のように見えていないと思った部分も多少見えてきます。ただし、Hαの中心周波数からずれているところはやはり救いようがないのもまた事実です。

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP_mono_flat

でも中心周波数がそこそこあっていると思われるところだけトリミングすると

Capture_09_09_59__09_09_59_lapl5_ap2548_IP_mono_cut_small

これくらいにはなります。個人的には今のところは十分満足です。

また、まだPSTしか試したことのない私が最高のものを求めても、手に入れることは予算的にも手段的にも現実的には難しいだろうということ。太陽はハマると相当高価なので、そこまで予算をかけることもできません。使うことのできる機材の性能を引き出して、頑張って高級機に迫る方向でいければと思います。そう言った過程自身を楽しむことが、苦になるどころが大好きです。NEAFとかではDaystarのダブルスタックが$695で販売されているとかいう情報を見ると、実際どれくらいの見え味なのか試してみたくなります。

でもいい見え味のものが安価に手に入るのなら、やっぱり節操なく飛びつくんだろうなあ(笑)。



このあいだの日曜にCANP帰りにスターベースに寄ったばかりなのですが、今週平日に関東に用事があり、時間があったので少しだけスターベース に寄っていきました。この日はいつも親身に相談に乗ってくれる店員のS君の姿もあり、CANPの話をして盛り上がりました。今回の記事はそんな店頭でのやり取りのお話です。

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前回も少し聞いたのですが、FC-76の白濁レンズの交換の話を改めて詳しく聞いてみました。(2019/6現在)レンズ交換サービスは正式なものとして存在していて、調整費用も含めて4-5諭吉さん程度。白濁を清掃、調整するだけのサービスが2-3諭吉さん程度なので、やはり倍近くのコストです。私の場合鏡筒本体を購入した値段が値段だったので、これだけのコストをかけるのにやはりまだ躊躇してしまいますが、手のでない値段でもないので、撮影をしてその像に不満が出るようなら他のものかなと思っています。このページによるとFC-76がシングルコートからマルチコートになったのが1986~1987年と言うので、シングルコートの手持ちのものはおそらく35年くらい前のものです。こんな昔のものもきちんと修理まで請け負ってくれるのは流石にタカハシです。S君も気が向いたらぜひとのことなので、焦らずに検証してから考えることにします。

S君と話している時にFSQ-130EDの製造中止の話になりました。前回訪れた時に店長さんとも同様の話をしたのですが、今回は販売店方でもあまり聞いていなかったようで、突然の発表のようになってしまって申し訳なかったとのことです。色々聞いてみると、やはり調整が難しいのと、レンズなどの部品の調達が難しいのが主な理由だそうです。店頭に置いてあるものは未調整品のガワだけのものなので販売はできないというのは前回店長さんに聞いたこと。そもそも値段が値段なので私には到底購入することはできませんが、素晴らしい鏡筒の選択肢がなくなるのは悲しいことです。

光学的に最高のものを設計するだけならちょっと勉強すればできてしまう。組み立て、調整のみならず、量産化、販売、メンテナンスまで考えて設計するのは大変なんだろうなと言うような話をしました。例えば、ある4枚玉の鏡筒はレンズの両側ある曲率の一方ができるだけ同じになるように設計するそうです。コストの面でもそうですし、品質のばらつきを抑えると言う点からも性能アップにつながるのでとてもいいアイデアだと感心しました。こういったことまで考えて、ユーザーに責任を持って引き渡すのができるメーカーには絶対に生き残ってほしいものです。タカハシ高いですけど、エクステンダー、フラットナー、レデューサーまでそろえてしまえば、何種類かの焦点距離の高性能の鏡筒を一度に手に入れるのと同じになるので、実はコストパフォーマンスが意外なほどよくなります。しかも鏡筒は同じなので、鏡筒バンドやその他の付属機器が変わらなくてセットアップの変更が少ないと言うのも大きなポイントです。

とまあ、前置きはこれくらいで、今回いくつかの買い物をしました。と言ってもお小遣いで買える安いものばかりです。

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まずは真ん中のタカハシ純正の鏡筒のアイピース側のキャップです。アルミ製でしっかり作られています。FC-76用に買いましたです。店頭に普通のアイテムとして並んでいて、単体で買うことができます。FC-76は1インチアイピース時代のものなので、今はVixenの安い31.7mmアイピース口への変換アダプターを使っていますが、本当はFS-60Qにも付いているような純正のものが欲しかったのです。でも取り付けたいFC-76の買い値の3分の1くらいという値段を聞いて断念。でも大事なことは、こんなパーツでも35年前に販売した鏡筒にしっかり対応していて、いまだに単体で購入できると言うことです。S君が言っていましたが、ホームページだけでは掲載しきれないパーツもあるので、ぜひ店頭で訪ねて欲しいとのことです。そういえばFS-60Qに付いてきたエクステンダーのキャップがなくて相談したら、同サイズのキャップを単体で販売してくれました。多分汎用品なので値段も安かったです。

他に購入したものが、左端の防振パッド。ネットでもすぐに見つかるやつです。MEADEのLX-200-25用に自作防振パッドを100円ショップの有り合わせで作ったのですが、それと少し比較してみたくなりました。自作のものと比べると10倍くらいと割高なのですが、それでもこれもお小遣い程度の値段。ゴムの部分を触ると100円ショップで売っている防振マットより随分硬いので、おそらくこちらの方が防振効果は薄いと思われます。たまたまその場にあったのと見つけたのと、比較対象としては防振ゴムの基準になりそうなので持っておくことにしました。

もう一つはアイピースの鏡筒側へのキャップです。値段は書きませんが、星まつりで買うのに毛が生えたような値段だったので格安かと思います。こんな一般的なアイテムも意外に手に入るのがスターベース の魅力なのですが、今回は珍しくEM11とかGPとか少し中古品の大物も出ていました。細かいものも少し中古品がありました。最近CMOSカメラの展示コーナーが大きくなったとか、少しづつですが訪れる度に変わっています。あまり高価なものを買えないので申し訳ないのですが、販売の邪魔にならない程度にまたちょくちょく訪れたいと思います。



そうそう、このブログのCANPの記事を見ていただいた方が多かったのか、livedoorの「写真・カメラ」カテゴリ7391ブログの中で4位でした。こんな順位は初めてです。天リフなどから来ていただいた方も多かったようです。いつもピックアップなど取り上げていただいてありがたい限りです。でも最近更新頻度が少ないせいか、ランクはすぐにまた10位以下に戻ってしまいました。

あまり順位などにこだわってはいないのですが、多くの方が読んでくれているのかと思うと、嬉しいなあと思う反面、あまり適当なことは書けないなあとか、色々考えるきっかけになります。普段このブログを見てくれている皆様、最近忙しさにかまけて更新頻度が落ちていて申し訳ありません。いつも本当にありがとうございます。

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CANP1日目の続きです。

再び会場へ


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二日酔いすることもなく、朝も遅れることなく目覚めることができました。朝食もすませてホテルのロビーに朝8時に待ち合わせ。5人そろって川崎駅に向かいます。駅の近くで名古屋から来ているYさんに偶然会い合流。なぜか名古屋のお土産をもらってしまいました。ちょうどその時、駅のエスカレーターでペットボトルを下まで落としてしまいました。実は展示用に持っていった機材が重くて大変だったのです。わざわざこんな重いの持ってこなくても良かったかなあという考えがふとよぎったのですが、でもこれは間違いで、後で実際に展示したときにやっぱり頑張って持ってきて良かったと思ったのでした。

会場には開始時刻の9時になる前に十分余裕で着いたのですが、今日もすでにたくさんの人が来ています。昨日と同じ席に座ります。今日はかんたろうさんと隣同士です。


二日目開始

二日目最初のトークは超ベテランの方で、雑誌の投稿写真でよく名前をお見かけする方です。都会でのナローフィルターを使った撮影方法です。都会での撮影の一番の問題はフラット補正。カブリがすごいみたいです。通常のフラット補正の後、それでも残る被りをソフトと使うとうまく補正できるという話です。どうもナロー特有のフィルターから光の入射角が原因で出てくるカブリが原因なのではと会場からコメントが出て、割り算がいいのか引き算がいいのかが議論になっていました。そもそもなんでこんな話なったかというと、都内の自宅で撮るかららしいのですが、自宅だから一晩放っておけると10時間のオーダーで撮影して一枚を仕上げています。私も自宅ですが、さすがにこんな根性はありません。

二人目は天リフ編集長のお話で、鏡筒からカメラレンズの話です。短焦点小型鏡筒と長焦点カメラレンズの比較が面白かったです。同じような焦点距離になるのですが、やはり中心像は鏡筒に軍配があがるようです。星ナビに記事を書いていたように、小型鏡筒や軽い機材での撮影を勧めていました。私も小型鏡筒が好きなので、大いに賛成できました。仕事柄か、かなりの数の機材を評価してきた経験からいろいろ質問に答えていました。作例として、シグマの105mmのF1.4で天の川をモザイクで撮影したものを見せてくれました。ちょうど100mmくらいのレンズを探しているところです。シグマのアートはかなりいいとのことなので、いつか手に入れたいです。

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午前最後のトークはラズパイについて。SONYセンサーに独自に対応したライブラリを書いているそうです。基本的に広角のセンサーの対応ですが、天体用のもっと感度のいいセンサーに対応してもらえるとユーザーが増えるのかもしれません。とくに、撮影途中でデータが非破壊で読み取れたらオフアキガイドに相当するような使い方もできたりしそうなのですが、そもそも感度のいいセンサーを単体で手に入れられるかどうかの問題もあるので、実際には難しいのかもしれません。

一旦ここでオフィシャルなCANP2019は終了です。午後からは自主参加のシンポジウムとなります。これは夕方までオフィシャルなものとしてやってしまうと、遠方からの参加者が最後まで参加できないことを考慮してかと思われます。


機材展示を敢行

昼食休憩が1時間ほどあったので、電視観望の機材を展示しました。展示とともに人が集まってきて、結構な人と話すことができました。コンパクトさでインパクトがあったようです。でも興味の対象の多くは電視観望というよりは、AZ-GTiを赤道儀モードで使った時の話が多かったです。撮影までできるのかとか、精度はどうかとか、ガイドはうまくいくかとかです。他にも、自作の減速装置とか、電視ファインダーの取り付け方法とかレンズとか、システマティック化された三脚とか、いくつか興味をもってくれたみたいです。

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昨晩一緒に二次会に行ったMさんが撮ってくれていました。

同じ機材展示に五藤のハーモニック赤道儀があり、こちらはもっと人が集まっていました。これは後のデモで会場一同が驚くことになりますが、まだこの時は秘密です。

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自主セミナー

さて、午後は自主セミナーという形ですが、実際には講演をするという形は同じです。さすがに遠方から来た方が帰り始めているので、午前よりは少し人数が少なくなっています。

午後の最初はアストロアーツの主にソフトの紹介です。質問時間も長めに設けてあって、マニアが集まるCANPは製品へのフィードバックのいい機会のようです。GAIAのデータを取り込む若いプログラマーの話が面白かったです。やはり製品レベルでソフトを開発するのは大変そうです。ユーザーが質問しているのを聞いていると、ステラシリーズが日本のアマチュア天文に大きく貢献をしていることがよくわかります。

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午後二つ目は五藤の開発中のハーモニックドライブを利用した赤道儀。ハーモニックドライブだけでもすごいのですが、会場でのデモがもっとすごいことになっています。トークで聞いていた説明が全部吹っ飛ぶくらいでした。キーワードはIoT。なぜか「ねえグーグル」とか言っていました。それでウィーンと。もう完全に未来の赤道儀ですよ。しかも今度は赤。かっこいいです。

午後3人目はラズパイの話です。Linuxをリヌークスと呼ぶなど、相当こだわりのある方だということがわかります。AstroBerryで打倒Microsoft帝国のような雰囲気でしたが、私は天文ではWindowsがメインです。でもLinuxが嫌いなわけではないですよ。仕事ではマニアックなGentoo使ったりしてます。


いよいよ自分のトーク

さていよいよ最後、とうとう自分のトークの番です。持ち時間は30分。うまい具合に緊張はありません。内容は電視観望ですが、撮影に厳しいCANPの方々に電視観望の話が受けるのかが心配なところです。大きな声で、はっきりと、ゆっくり(それでも早口だったかもしれません)話します。用意したスライドは約30枚。一枚1分計算です。

一旦始まると、あとはもう夢中で話すだけです。電視観望を始めたきっかけから始まり、機材の説明、実際の観望でどれくらい見えるかをいつものiPhoneでその場で撮った写真を中心に見せます。色がついた星雲、銀河や星団、惑星と月を例にして、実際どれくらい見えるのかを紹介します。目玉は太陽電視観望の動画でしょうか。話している途中でまわりの反応を気にしてみると、結構皆さん聞き入ってくれているようです。後半は、実際の電視観望をやる立場になった時の、なかなか気づかないコツなどを動画で。最後はかなりマニアックに、どうして小口径での電視観望が成り立つのかの考察を、時間分解能と空間分解能、明るさ、焦点距離などを交えて話しました。さすがCANP、ふんふん頷いてくれている人もいたので、言いたいことは伝わっているようです。

ほぼ30分を使いきり話し終えたのですが、あっという間だった気がします。話し終わると実行委員長から自主ゼミ終了の挨拶がありそのまま解散となりましたが、すぐに何人かの人が集まってきてくれて質問攻めにあいました。「FireCaptureよりSharpCapの方がいいのか」とか、「自分もやっているけどうまく見えない」とか、「こんなに見えるとは驚いた」とか、「以前からやってみたかったけど話を聞いて実際にやってみようと思った」とか、最初にCANPで受けるかどうか心配していたのは全くの杞憂でした。中でも「今日の話の中で一番面白かったと言ってくれる方がいて、これが一番嬉しかったです。私みたいな星を始めてわずか3年の初心者が超マニアが集まるCANPで話をして、それを一番面白かったとわざわざ伝えてくれるんですよ。たとえお世辞だとしても、嬉しくないはずありません。CANPにいる人はベテランの方々ばかりです。もしこんな人たちが少しでも興味を持ってくれたら、電視観望も広がって天文人口を増やしてくれるのかと期待してしまいます。

その後、機材の片付けの間もずっと何人かの方と話しを続けて、みなさん面白かったと言ってくださいました。憧れのラッキーイメージングのUさんと、映像作家のKさんも声をかけてくださったのは、とても心強かったです。片付けている途中で隣で機材を展示していた五藤光学の方達とお話しする機会がありました。電視観望面白そうと言ってくれたのもありがたいのですが、私は素直に赤道儀が夢の機械のようですごいというのをお伝えしました。おひと方は今回講演をした社長さんです、もうおひと方は小海の星フェスで分光の講演をしてくれた方でした。あの時の講演がすごく面白かったので、その時の感想も伝えました。今日の発表の内容はブログでもう公開してもいいとお墨付きを得たので堂々と書くことができます。今度のMark Xはなんとスマホからの音声操作で自動導入してくれます。「ねえグーグル、M42導入して」とかです。


スターベースへ

片付けも終わり、もう人も少なくなり、かなり最後の方です。仙台のKさんが残っていてくれて、新幹線まで時間があるとのことなので、では一緒にスターベース でもどうでしょう?と声をかけ、一緒に行くことになりました。建物を出るときにちょうど太陽で有名なSさんと話すことができました。Sさんとも結構話が盛り上がり、飛騨の天文台で太陽フィルターを見比べた時のレポートを送ってもらう約束をしました。実際すぐにそのレポートを送ってきてくれて、その後メールのやり取りをしました。資料はエタロンの回転と写り具合の関係などとても興味深いものでした。

新川崎駅でSさん達と別れ、Kさんと一緒に秋葉原へ。Kさんひょうひょうとしてますが、面白すぎです。先に書きましたが、10年家族に星を秘密にするという話は電車の中でまた色々聴き直してしまいました。あっという間に秋葉原に着いたのですが、Kさん昨日初めてKYOEIに行って思ったより狭くてびっくりしたということで、どうやら秋葉原にあまり来たことがないとのことです。この時点で午後6時とあまり時間はないのですが、せっかくなのでキタムラも寄っていくことに。カメラも好きなKさん。この時MAMIYAレンズのことを教えてもらいました。645でなくてRBというのにすればいいらしいです。ちょうど欲しかった100mmくらいのレンズがあったのですが、アダプターの方がはるかに高いので、今回は諦めました。「あー目の毒だ」とお互い呟きながら、次のスターベスへ。

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スターベースではなんとCANP帰りの若者が3人すでに店内に。Kさんを店長さんに紹介し、若者3人も交えてCANPのことを色々話しました。彼らもスターベース の常連のようです。ちょうどRedCatが置いてあって、これをMark Xに載せて赤カンをつけたら完璧だねとか話してました。私はFC-76の白濁レンズのことを聞きたかったのが目的です。今のところレンズ交換も対応してくれるとのことなので、撮影してみて不満だったらお願いしようと思いました。ただ、焦点よりが現行のものになるので600mmから570mmになるのではとのことです。

物色も終わり、Kさんと若者3人も一緒に、歩いて秋葉原へ。途中も会話がつきません。大学の天文部の話、社会人になって忙しいだとか、本当に楽しかったです。秋葉原駅でそれぞれの方向へ。Kさんとは東京駅まで一緒に行って、新幹線乗り場のあたりでまた再会を誓いお別れです。でもみんなSNSで繋がるので、近況は意外にわかったりします。

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弁当を買ってすぐに新幹線に乗り込み、夜10時過ぎに無事に富山の自宅に戻りました。むちゃくちゃ濃い二日間でとってもとっても充実していました。

このような会を開いてくださった運営の皆様、本当にありがとうございました。夢のような二日間でした。また来年も都合がつく限り参加したいと思います。次回もみなさんとお会いできるのを楽しみにしています。


2019年6月15日、今回は関東で開催のCANPに参加してきました。今回は準備していた電視観望のトークもあって、とっても濃い〜二日間でした。


CANPに向けて出発

土曜日、この日は朝5時起き。展示用の電視観望の機材を準備して、朝6時過ぎに自宅を出発。7時台の新幹線に乗ることができました。このペースだと東京には9時台後半に着くことができます。CANPの受付開始時間までしばらく時間があるので、10時開店のKYOEIに立ち寄り時間を潰します。

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開店直前に到着したのはいいのですが、ちょうど出社してきたショップのMさんと今回のCANPのことで話し込んでしまい時間を潰しすぎ、もう一つの目的だったスターベース に立ち寄ることができませんでした(結局次の日に寄ることになりました)。雨も降っていたので、この日は諦めてそのまま会場のある新川崎駅に向かうことに。


いざ、会場へ

秋葉原から川崎駅までは乗り換えを含めて30分くらい。川崎駅から会場までは歩いて10分くらいでしょうか、結構な雨の中、途中同じCANP参加者らしい方と挨拶を交わしながら会場に向かいます。なんか、やっぱり星をやっている方は雰囲気でわかりますね。12時頃に到着したのですが、会場に着くと中にはすでにかなりの人が。今回の会場は大学の敷地内にある会議室です。

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13時の開始まで、受付や知り合いとの挨拶です。2年前のCANPのときと違い、知り合いも何人かいます。かんたろうさんや天リフ編集長はじめ、一緒のホテルに泊まるメンバーとも無事に顔合わせすることができました。特に仙台からきたKさんはお会いするのは初めてです。でも夜の二次会の席でも隣同し、2日目帰るときもこのKさんとスターベースまで一緒に行くことになり、今回一番喋ることになるのでした。

今回は流星会議と重なる日程で、あちらの濃い方達が来ていないはずなので、いつもよりは普通なはずとどなたかが言っていました。それでも100人越えの参加者みたいです。これまでで一番人数が多いと説明がありました。


いよいよトークの始まり

13時になるといよいよCANPのはじまりです。話をよく聞きたかったので、前の端の方の空いている席に座りました。実行委員長の挨拶があり、そのまま委員長が最初のトークです。今回はフルのトークは一人1時間の持ち時間。質問時間も十分に取ることができ、一つ一つのトークががかなり充実しています。

最初の話ということでしょうか、「初心者のための」という触れ込みですが、さすがCANP、全然初心者向けではありません。カメラセンサーの原理から入り、ダークノイズの温度依存性など、ある意味天体写真をやっている人でもあまり考えないようなことも話してくれます。興味深かったのは画素数が多いとダークノイズが目立たないが、実際にはダークノイズが減っているわけではないよという話。これは電視観望でビニングをした時と同じで、ビニングして画素数を減らすと、信号は大きくなって画質が上がるはずなのに、逆に空間分解能が悪くなりノイズが目立ってしまって汚く見えてしまうのと同じことかと思いました。
DDP(Digital Development Processing)、ステライメージでもおなじみの「デジタル現像」の説明で銀塩カメラの現像液の感度から持っていった話は秀逸でした。銀塩カメラの現像にはエッジ効果まであったと言うものです。DDPを式で表した解説は非常にわかりやすかったです。

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2人目は天体写真で日本で最もアクティブな方の一人です。デジカメと冷却CCDの違いについてですが、彗星の撮影例をふんだんに示して、話してくれました。冷却CCDはデジカメに比べて自然な感じになるとのこと。画像処理も冷却CCDはあまりあぶり出す必要もないので処理の時間もかからないそうです。あぶり出すことよりも、より自然にというのが、究極的に行き着く先なのでしょうか。

3人目はラッキーイメージングです。豊富な撮影例でラッキーイメージングでどれくらい細部を改善できるかを話してくれました。相当長い時間をかけていろいろ検証されていて、最適なパラメータを詰めているようです。私はまだラッキーイメージングを始めたばかりなので、もう少し時間をかけて詰めていきたいと思いました。実はこの方、私が星を始めるときにこの方の撮影したM57と淡いはずなのに綺麗に写っているIC1296を見て、ものすごく憧れました。今回やっとお会いすることができました。夜の懇親会の前に、いろいろお話しすることができてとてもうれしかったです。

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4つ目はパネル討論ということでしたが、実際には5人の分野ごとのスペシャリストが一人10分くらいかけてそれぞれ話しような形式でした。
  • 最初の方は惑星。シンチレーションがいい時の土星の動画を見せてくれて、どれくらいの生動画だと、どれくらいの静止画になるかという目安を示してくれました。年に何日あるかないかというシンチレーションの時の動画はカッシーニの観劇も生動画ではっきり見えていて、とても参考になりました。惑星撮影も星像をみてFWHMがダメなら撮影しないそうです。
  • 二人目は八ヶ岳のリモート天文台のリッチークレチアンでの撮影例です。銀河も星雲も撮り尽くし、あとは惑星状星雲だけしか残っていなくて、その前に今は電視観望を楽しんでいるとか。撮影ですが、こちらもシンチレーションが大事で、FWHMをみてダメだったらその日は諦めるとのことです。
  • 次の方は映像作家の方ですが、今回は趣味の方の天体写真の話で、M42を例にとって、仕上げ方は100人100色でいろんな撮影例があっていいという話。この方もリッチークレチアンでリモート天文台を持っているとのことです。古いカメラをずっと使っているのですが、ライブラリーが溜まっていたり、癖を知っているので、新しい機材になかなかできないとのことです。新しいことを試す開発段階は終わっていて、今はいかに安定に稼働させるかどうかだそうです。Windowsもアップデートしたくなくて、かなり昔のバージョンを使っているとのことです。
  • 4人目は大御所の方の話です。昔冷却CCDを購入し、その時に撮影を目指した対象天体が雑誌の連載につながったとか、ほぼ見たい天体は見てしまったとか、長年の経験がものをいう興味深い話ばかりでした。鍋で作ったεは最高です。海外に行く時のノウハウなども面白かったです。
  • 最後の方はAO(補償光学)の話でした。SBIG製品が中古で出回っているとか。でも私にはなかなか見つかりません。AOは興味があるので買える値段なら考えてみたいです。


いよいよ懇親会

その後は懇親会。一緒のテーブルになったメンバーに、学生と社会人一年のグループがいました。この中に一昨年前の原村で隣になった時の学生さんがいて、このブログを星ナビに紹介してくれた話で盛り上がりました。若い人はこの5人だけだったと思いますが、それでもここに来るくらいの若手がいるということはとても嬉しいことで、将来を期待してしまいます。話を聞くと、所属する大学の天文部にはなんと100人!もの部員がいるそうです。その中で撮影までするのが20人くらい、赤道儀を持っているのはわずか3人くらいだとのこと。学生には厳しい趣味かもしれませんが、焦らなくていいので、ゆっくり楽しみながら裾野が育ってくれればと思います。

テーブルにはベテランの方も何人かいて、いろいろ話すことができました。一昨年のCANPでの私の発表を覚えてくれている方が隣席で、ドームを持っている話だとか、とてもうらやましかったです。

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テーブルでの話は楽しかったのですが、バイキング形式の食事は一瞬で食べ尽くされてしまい、まだまだお腹がすいています。これは否が応でも二次会で盛り上がりなさいというサインなのでしょうか。

食事が落ち着いてきたところで、星ナビの編集の方のトークが始まります。内容は雑誌編集の裏側で、普段では絶対聞けないような話が盛りだくさんで、とても面白かったです。私はまだ雑誌に投稿したことはないのですが、この話を聞いていつか投稿してみたくなりました。

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二次会へ

宴もたけなわですが、そろそろ一日目解散の時間。次はこの日泊まる予定の川崎に移動し二次会です。メンバーは大御所の方や超ベテランの方を含めた11人。一緒のホテルの5人、前回CANPでご一緒した方、初めて会う方もいて、とても楽しかったです。

朝に挨拶した仙台からきたKさん、隣の席だったのでいろいろ話していると、以前ブログにコメントをいただいた方だとわかりました。私もよくその方のブログを見ています。なんとKさん、この趣味のこといまだに奥さんにも子供にも秘密だとか。しかも10年も!撮影した後もこれ見よがしに一眼レフカメラを首からかけて帰ってきて、星雲も惑星も全てそのカメラで撮っていることになっているそうです(笑)。確かに家族内での天文機材をめぐるトラブルは熾烈を極めますが、まさかここまでするとは。次の日もKさんとはこの話題で話していたのですが、撮影はたいてい平日で、遅くなると残業だったことになるらしいです。でもなぜか雨の日とか満月近くは残業はなくなるらしいです。統計取られたらバレるかなあとかおっしゃってました。面白い人です。

同じ趣味の人だと、よく会う人でも、初めてでもネタも尽きることなくどれだけ話しても話足りないくらいです。それでも去年までのような宿泊とセットではないので、限られた方としか話せなかったのは少し残念でした。夜中までいろんな人と話せるのは、なかなか大変だとは思うのですが、魅力なのかと思います。まあ、次の日の講演で寝不足になるのですが. . .。

結局0時頃まで盛り上がっていて、自宅に帰る人の終電が近づいてきたということで二次会も終了です。5人で歩いてホテルまで移動してチェックイン。結局午前1時過ぎに眠りにつきました。とても濃い1日でしたが、明日は自分のトークもあり、まだまだ楽しい時間は続きます。


今週末に関東で開催されるCANP2019の準備をしています。毎度のネタですが、CAMPじゃないのでテントで寝たりしません。天文マニアが集まる方のCANPです。

CANPのCANはCCD Astronomy Networkです。でもPはなんの略なんでしょう?CANのオフラインミーティングがCANPだとどこかに書いてありましたが、Pの説明は見当たりませんでした。とおもったら、PartyのPだそうです。1997年から始まったようなので、今年で23回目ということでしょうか。

私がCANPに参加したのは2年前。日本全国からかなり凝ったアマチュア天文家が集まるとの噂で初参加したのですが、噂に違わぬ内容の濃さでした。講演もとてもためになって面白いし、夜中の座談会は普段は聞けないような話ばかりで、まるで夢のような時間でした。私は初心者にも関わらず電視観望の展示を敢行。CANの目的の究極の撮影とは違うのでちょっと心配でしたが、意外にも多くの方に興味を持って頂けたようです。

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2年前のCANPでの機材展示発表。
説明の様子を撮って下さった方がいて、
その方からいただいた写真です。

昨年は海外出張と重なったため参加することができなかったので、2年ぶりのCANP参加となります。今回は電車での移動で、それほど多くの機材を持っていくわけにはいきませんが、2日目午後の自由参加の部で、機材展示とともに少しお話をさせていただく予定です。そのためのスライドを鋭意準備中です。もうあまり時間はないのですが、今晩もしかしたら晴れるかも。資料用にもう少し素材を揃えたいです。普段のblogの文章だけではなかなか伝えきれないコツみたいなことを、実際の操作を含めて話せたらと思っています。

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会場でお会いしましたら、気軽に声をかけてください。どうかよろしくお願いします。
 

FC-76のセカンドライトで電視観望を試してみました。

名古屋スターベースの閉店前に手に入れた
対物レンズが白濁しているFC-76。昼間にアイピースで景色を見て全く問題なさそうなので実戦投入を決意。夜に一度月でコントラストの低下を試してみたのですが、他の鏡筒と比べると少し落ちるものの、単体ではわからないくらいでした。

次の課題は星や星雲などを試すことです。どれくらい白濁が影響するのか?先ずは簡単に電視観望で見てみました。


機材、条件など

鏡筒: タカハシ FS-76 (口径76mm, 焦点距離600mm) + 旧フラットナー
架台: AZ-GTi(経緯台モード)
三脚: Gitzo GT3840Cをシステマティック化 + AZ-GTi用のハーフピラー 
センサー: ZWO ASI294MC Pro
フィルター: なし 
日時: 2019年6月1日、22時半頃から
場所: 富山市下大久保
月齢: 27.1
SQM: 19.05 

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FC-76本体より高くついたK-ASTECの鏡筒バンド、プレート、持ち手は快適そのもの。特に持ち手は、これくらいの大きさがあるとしっかりホールドして運ぶことができます。持ち手のところにつけたASI178MCでの電視ファインダーも、特に運搬に邪魔になるようなことはありません。水準器も上手い具合についたので、AZ-GTiの初期アランメントの水平出しも簡単で、今回も一発でベガが入りました。

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AZ-GTiだとカメラのケーブル一本だけの接続なのであいかわらず楽なもんです。FS-60CBより鏡筒は重くなっていますが、AZ-GTiで特に問題なく駆動することができました。


電視観望に適した焦点距離

これまで電視観望はFS-60CBを主に使ってきましたが、FC-76にした場合に一番大きく違うところは焦点距離です。FS-60CBは355mmでしたから、2倍を切るくらいの焦点距離になります。そのため小さいものはより大きく見えるのですが、大きいものが画面に入りきらなくなってきます。カメラはフォーサーズのASI294MC Proを使っているのですが、なかなかフルサイズで電視観望に適したものを探すのは大変ですし、むしろさらにセンサーサイズが小さくなる方が最初に試す場合などは現実的なのかと思います。

今回見た惑星状星雲のM57なんかはかなり小さいので焦点距離が長い方が有利なのです。一方、例えば今回も試したのですが、北アメリカ星雲は全体像が見えなくてよくわからなかったですし、M8ラグーン星雲でも結構いっぱいいっぱいでしょう。秋冬だとM31アンドロメダ銀河やM42すばるは全然入りきらず、M42オリオン大星雲は画面いっぱいに広がります。

こうやって考えると、電視観望で見せることのできるネタの結構な割合を落としかねないので、実は焦点距離600mmというのは、フォーサーズカメラでも電視観望にはすでに長すぎの感があります。必要ならレデューサーなどの併用を考えて、焦点距離を短くできるようにしておいた方がいいかもしれません。

また、焦点距離が長いということは鏡筒の長さも長いということを意味します。実際に動かしてみて気づいたのですが、M57が天頂近くに来た時に、鏡筒に取り付けたカメラが三脚に当たるということがありました。アラインメントを合わせなおしになってしまい、時間が勿体無いのでこれも注意が必要です。

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実際の観望の様子

この日は昼くらいからずっと曇っていて、22時頃から少し星が見えてきた程度です。夏の大三角はまあまあわかります。ここらへんの北東の一部の分を除いて、基本的に薄い雲がかかり透明度はかなり悪い方でした。例えば肉眼だと、南では木星は見えますが、アンタレスは時間によってなんとか分かるくらいで、さそり座の形はほとんど全くわからないというくらいです。西はほとんど星が見えなく、北も光害と雲でダメ、天頂近くにある北斗七星は形がわかるくらいでした。こんな状態なので、とりあえず見えそうなものだけを試してみることにします。

先ずはM57。2秒露光で、Live Stackしています。ほおっておくと3分経つと一からスタックするようにしていて、下の写真は2分20秒くらい経ったところで撮影しています。実際には最初の10秒、20秒くらいでノイズがどんどん落ちていくのがわかり、あとは見た目はほとんど変化ないです。

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透明度の割に思ったより綺麗に見えています。中心星も何とか見えているので、分解能もまずまずです。これまでの口径60mmから76mmに変わった効果が出ているようです。これだけ見えるなら、少なくとも電視観望レベルではレンズの白濁はあまり気にしなくていいのかと思います。

ちなみに、上の画面ではかなり拡大表示していて、実際の画角は下を見てもらえればわかります。M57はやはりかなり小さい印象です。ASI294MCの画素数が多いため、上の画面くらいまで拡大してもそこそこ見えるわけです。

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次はM27。結果だけ載せておきます。ちょっと淡いですね。

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ついでに三烈星雲です。かなり無理してかろうじて色が出た感じです。透明度が悪いのでまあこのくらいなのでしょう。
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まとめ

あまり空の様子は良くなかったのですが、M57を見ている限り今回の目的のレンズの白濁は電視観望くらいでは特に問題にならないレベルなのかと思います。ただ淡いのが出なかったので、空の透明度のせいでなく、もしかしたら白濁レンズのせいもあるかもというのがふと頭をよぎりました。もう少し空がいい状態の時に今一度試してみたいと思います。

今回は白濁の問題というよりも、FC-76の焦点距離の長さでいろいろ制限されてしまったような感じでした。FS-60CBの方が軽くて取り回しがいいし、より広角なので見える天体が増えて、電視観望に適しているのではないかということです。

むしろFC-76を撮影に使ってみたくなりました。新フラットナーのFC-76用のリングはもう買ってあるので、次は撮影を試してみようと思います。FS-60Q状態と焦点距離が同じなので、直接の比較ができそうです。これでもし白濁が問題になるようなら、白濁除去の方法を考えようと思います。


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