ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2018年11月

久しぶりに月を撮影しました。富山県天のKさんにたきつけられて「ほしぞloveログ」ならぬ、最近話題の「月面love」を狙ったのですが、残念ながらLがどうしても見えず、「月面 ove」になってしまいました。でも月面Xも普通に写っているので、それはそれでいいのですが。

cut

富山県富山市 2018/11/15 21:18
FS-60CB + ZWO ASI178MC + AZ-GTi経緯台
Shutter 20ms, 17fps, gain 0, 800/1000 frames
AS3でスタック, ImPPGで画像処理 


E
Eの下くらいにLがみえるはずなのですが...。
Oはたくさんあります。ついでにミッ◯ーも。 

V
Vは見えます。

X
Xは少し形が崩れてしまっています。

いつもはAutostakkert3でスタックした後に、Registaxでwavelet処理をするのですが、なぜかクレータの縁に緑色の輝点がたくさん出る現象に見舞われました。 これまでこんなことなかったのですが、なぜなんでしょうか。原因不明です。色々やったけど解決しそうにないので、太陽でよく使っていたImPPGで細部を出しました。これ月でも結構いけます。キレッキレです。一つだけ欠点を挙げるとすると、ImPPGはモノクロしか扱えないところでしょうか。


ところで以前、今年の5月に「月面Y」というのを記事にしたのですが、今回のEは実は同じ場所でした。光の当たり具合でYにもEにも見えるようです。

2018-05-22-1126_6_lapl6_ap1127_Resample20_RS_cut
以前撮ったやつです。EよりもYに見えると思うのですがどうでしょうか?
あ、こちらには綺麗にLが写っていますね。

しかもLも写っているので、半年かけてLOVEが完成したとしておきましょう。





 

前回撮影した、AZ-GTiの赤道儀モードで、焦点距離600mm、ノータッチガイドで撮影した、カリフォルニア星雲の全画像を比較明合成および動画にしてみました。その結果、大きな揺れはほぼピリオディックモーションであるとわかりました。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、細かい揺れを何度か繰り返し、右上に上がっていってしまいます。細かい左右の揺れの部分がピリオディックモーションです。右上に上がっていっている動きが極軸のずれからくるものか、もしくは構造的に弱くゆっくりとたわんでいるものかもしれません。

合計83分で細かい揺れが8回半くらい揺れているので、10分位の周期でしょうか。

NGC1499_output_comp
比較明合成です。



比較明合成のついでに作った動画です。
1分露光の画像を83枚使っています。
ぴょんぴょん飛ぶようなイメージで、
3箇所に止まっているのがわかります。
早く移動しているところの画像は星像が伸びてしまっています。 

方角とかもあまり感がない、画像からのざっくりした計測ですが、ピリオディックモーションは+/-75秒角くらい。Advanced VXが+/-15秒くらいだったので、その5倍くらいの大きさです。ちょっと大きいですね。これくらいだと焦点距離によってはガイドは必須になってくると思います。

しかも動画をよく見ると、ピリオディックモーションもきちんとしたサイン波はではないようです。ピョンピョン飛ぶような動きで、両端ではある程度動きは止まりますが、それに加えて片道ですが真ん中近くでも一度止まります。一周期の間に2箇所でなく3箇所泊まるところがあります。そのためにピリオディックモーションであるにも関わらず、前回の救い上げ率が40%と少し大きかったのかと思います。通常ならその3分の2くらいの25%くらいにとどまっていたはずです。

ちなみに、右上方向に上がっていくのは1時間半で180秒角くらいなので、1分あたりざっくり2秒角くらい。極軸は1分角くらいの精度では合わせてあるので、仮に1分角を仮定したら、想定の8倍くらい大きいことになります。なので極軸の精度からくるずれというよりは、たわみの可能性が高そうです。

逆にこの結果から、ほぼ揺れはピリオディックモーションで制限されているので、ガイドさえうまくいけは、(重量で制限される鏡筒で実現できるようなくらいまでの)そこそこの長焦点でも、もっと長時間の露光で十分なんとかなりそうです。たわみの方も、ガイドすれば多少軽減できますが、ガイドカメラと鏡筒の相対的なたわみの場合はどうしようもないです。

 

2018年11月10日の土曜日、今年最後の飛騨コスモス天文台の観望会へNatsuとSukeをつれて3人で参加しました。9月、10月の観望会は雨やらなんやらで行けなかったので、ペルセウス座流星群の8月11日以来になり、約3ヶ月ぶりです。

数河高原はスキー場が近くにあるくらいなので、11月終わりには例年雪が降り、12月なかばには雪が積もってしまうために、今月で最後になります。実際11月半ばの昨晩でもすでに寒くて寒くて、この日はお客さんもあまりいなかったのと、きてもらっても結構早くに帰ってしまうくらいでした。

ちょっと時間を戻して、夕方5時前、 いつまでたっても遊びに行ったSukeが戻ってきません。「遅くても5時には出るよ」と散々言っておいたのになんの連絡もありません。座席を作るのか、機材を運ぶのかで荷物の詰め込み方がだいぶん違います。やきもきしながら、夕方5時の時点で戻ってこないので諦めて、座席を潰して機材を入れ出発しました。

途中夕ご飯がわりにちょうどいい機会なので、100円でパティが倍になるという夜マックへ初めて立ち寄ろうと駐車場へ入ったところで、電話がかかってきました。なんでもSukeが絶対行きたいと泣き叫んでいるらしいのです。どうやら遊びに夢中ですっかり忘れていたとのこと。忘れていたのは自分の責任なので諦めればいいものを、やはりそこは諦めきれないらしく、まだまだ子供です。まあ仕方ないので自宅に一旦戻り、大型機材を諦めて外に出し座席を作って、半分べそをかいているSukeを乗せて再出発です。

夕食を食べる時間がなくなってしまったので、楽しみだった夜マックを諦めてコンビニでお弁当やおにぎりを買い、飛騨コスモス天文台へと向かいます。もうこの時点で18時前くらい。Natsuが「もー、暗いよー」と文句を言うので、私も「もう真っ暗だよ、だから早く出たかったのに」と言ったら、どうも雰囲気が暗いのが嫌だと言う意味だったらしく、みんなで大笑いです。

結局現地へ到着したのは19時くらいでしょうか。すでにいつものメンバーは揃っていて、その後続けざまに何人かのお客さんも到着しました。名古屋からこのために来てくれた方もいました。とりあえず双眼鏡で簡単にスバルとアンドロメダ銀河をみて、その間に電視観望の準備をしました。最近の電視観望はすっかりSki-WatcherのAZ-GTiの経緯台モードが定番です。これにタカハシのFS-60CBを載せてZWOのASI294MCをつけるのが、大きなアンドロメダ銀河から小さなM57まで機材を変えずに見ることができるので、楽でいいです。操作はiPhoneでAZ-GTiのアクセスポイントモードに接続です。導入はほとんどが1スターアラインメント、水平があまりあっていないときは2スターアラインメントにする時もあります。

IMG_5702



最初に導入したのは双眼鏡で見ていたM31アンドロメダ銀河です。双眼鏡ではほんのボワーット見えているだけなのですが、電視観望では腕の構造まではっきり分かるので、その比較が楽しいです。

Stack_16bits_91frames_182s
電視観望でのM31アンドロメダ銀河。
電視観望の時に自動保存で残っていたファイルから再生。
STFでオートストレッチ後、STFで少しだけ調整。
観望会中の実際の画面で見えているくらいです。 

その後、M45スバルも双眼鏡と比較しました。すばるは双眼鏡でも十分迫力はあるのですが、電視観望だと、これくらい空のいい環境だと青い星間ガスも十分見えてしまいます。今見ているものが、機器を変えると色々な表情で見えてくると言うのも、天体観測の魅力かと思います。


Stack_16bits_57frames_182s
電視観望でのM45すばる(プレアデス星団)。
星間ガスも見えています。
空が暗いと、電視観望でも実際の画面でこれくらいは余裕で見えます。

他にもいつものM57惑星状星雲やM27亜鈴状星雲をみてみました。(画像が残っていませんでした。)後は、北アメリカ星雲ですが、暗い空でもこれくらいなので、電視観望の限界くらいと言えるでしょうか。もっと一回の露光時間を伸ばせばいいのかもしれませんが、流石にそれだとリアルタイムとはだんだんいい難くなってきます。

Stack_16bits_57frames_182s 2

北アメリカ星雲。残っていたファイルを多少加工しています。
電視観望でその場で見ると多分ここまでは見えません。もう少し粗いです。
短時間露光ではこれくらいが限界でしょうか。


今まで電視ではあまりみたことのないM33も見てみました。ただしこの時に失敗したのが、天頂付近を見ようとしてカメラのケーブルが三脚に引っかかってスリップしてしまい、アラインメントがずれてしまったことでした。でもこれ、暗いとずれたのに気付きませんね。導入に失敗し、マニュアルで合わせようとして周囲を探っても全く導入できなくて、そこで初めてライトで鏡筒周りをよくみてやっと気付きました。初期アラインメントを再度取り直しようやく導入することができました。

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電視観望中の画面をiPhoneで撮影したもの。
M33を見ています。
結構形がはっきり分かるのでその場で見ても迫力があります。


この日のお客さんですが、まずは名古屋からの方が一人。この方は近くに宿をとったのですが、宿の確認をしに行ってからは、もう退散ということでした。まだまだ夜は長いので、ちょっと残念だったのですが、普段名古屋からは絶対見えない空です。秋の天の川に、目でもはっきり見えるすばる、アンドロメダ銀河など、十分満足されたようです。他にも、近くの古川からのグループが1組、親子連れの3人が1組と、何組かきていましたが、やはり寒さでみなさん早々と退散です。結局残ったのはいつものメンバーだけでした。その後、遅くから今日の観望会のことをすっかり忘れていたという、近所のS君とYちゃんがきました。

途中、ドームの中で高1のS君と中2のNatsuと小6のSukeとS君の妹の小3のYちゃんの4人で望遠鏡を操作しようとしていたみたいなのですが、たまたまそこに覗きに行ったら現場は大騒ぎ。どうやら飲もうとしていたココアをこぼしてしまったらしいです。最初に一杯床にこぼして、さらに片付けている間にテーブルのところにもう一杯。テーブルにはPCもあって、結構浸ってしまったらしいです。そもそも電気系とかあるところに置いておくのがダメなのですが、子供どうして誰が置いただの誰がこぼしただの、醜い責任のなすりつけ合いをしていました。ああ情けない。トイレットペーバー一個でも拭き足りなかった、丸々コップ2杯分のココアの掃除は大変でした。靴下を濡らしてしまったYちゃんはこの時点でお母さんに連れられて帰宅。S君は最後後片付けまで残っていました。

そんなことをしている間に、その後、時間がたってきてから上ってきたオリオン座。オリオン座は何度見ても迫力があります。明るいので電視観望でもとても受けがいい星雲の一つです。オリオン座が見えるのは冬だけなのですが、冬に観望会があまりないのがとても残念です。M42を電視観望で見てその日は終了となりました。

IMG_5700



片付けの間、会話をしながらYさんはカメラと三脚ででオリオン座付近を撮影していたみたいです。私もその後撮影しようかどうか迷ったのですが、あまりに寒いのと、PCのバッテリーが心もとなかったので、少し後ろ髪を引かれましたが、23時半頃退散しました。

自宅に着いてからも冬の星座がすごく綺麗でしたが、ちょっと疲れていたので気力が持たずに、この日は寝ることにしてしまいました。

週末撮影の最後の記事になります。2台体制だったもう一方の方で、AZ-GTiにFS-60Qを載せて、カリフォルニア星雲に挑戦してみました。実はカリフォルニア星雲も初撮影になります。

今回曹禺したのは、AZ-GTiのWi-Fi接続がうまくいかないことがあったということです。機器はAZ-GTiとMacBool Proに入れたWindows10 64bit ProをBoot Campで立ち上げて、それにELECOMのミニルーターWRH-583GN2-Sでステーションモードとの接続を確立しようとしています。


現場でうまくいかなかったので、後日検証しました。まずはアクセスポイントモードに関して:
  • WindowsからAZ-GTiのSSIDがなかなか見えないことがある。それでもiPhoneからはAZ-GTiのSSIDは見えている。Windowsからは分単位で待たなければSSIDが見えないこともあるので、気長に待つこと。
  • WindowからAZ-GTiのアクセスポイントSSIDは見えているが、接続しようとすると「接続できませんでした」と表示され、なぜか接続できないときがある。接続できないときはいつもできないが、接続できる時はいつもできる。これは原因不明。再現性も不明。ちなみに、この状態でもiPhoneからはAZ-GTiのアクセスポイントSSIDは見えているし、全く問題なく接続できる。
  • Windowsで、「接続できませんでした」とかは出ないが、AZ-GTiに接続しようとして「接続試行中」となってなかなか進まない。この状態のときは、すでにつながっている場合もあれば、まだつながっていない場合もある。「ネットワークとインターネットの設定」で出てくる「状態」スクリーンで確認したほうがいい。きちんと確認せずに、ほかの画面に行ってしまうと、接続されないままになってしまう時が何度かあった。


次にステーションモードに関して:

  • iPhoneからアクセスポイントモードでAZ-GTiにつないでから、改めてSynScan ProでAZ-GTiをステーションモードに切り替えようとすると、必ず失敗する
  • Windows上のSynScan ProでAZ-GTiをステーションモードに切り替えようとすると、きちんとステーションモードに切り替わる
  • ミニルーターを立ち上げる前に、AZ-GTiを立ち上げると、自動的にアクセスポイントモードでの接続になってしまい、ステーションモードでしばらくの間つながらない。気長に分単位で待っているとつながる。ただし、つながらない場合もあったので、先にミニルーターの電源を立ち上げるほうがおすすめ。どうしてもつながらないとAZ-GTiの電源の入れ直しになり、アラインメントなど取り直しになる。

最後、ミニルーターに関して:

  • これは私が使っているミニルーターのだけの問題かと思うが、5GHzはすぐに有効になるのに、2.4GHzがいつまでたっても有効にならない場合がある。何度か電源を入れなおして、やっと立ち上がる状況が多い。2.4GHzもいったん立ち上がると、あとは電源を入れなおしても安定して立ち上がる。
  • ミニルーターは省電力モードでLEDをオフにしていたが、オンにすると5GHz、2.4GHzともに立ち上がっているすぐにかわかるので安心。念のため、Windowsやスマホなどから2.4GHzのSSIDが見えているか確かめたほうがより確実。
  • とにかく当たり前だが、2.4GHz Wi-Fiが立ち上がっていなければ、AZ-GTiのステーションモードは全く働かない。これを意識せずに、なんでつながらないんだと迷ったことが何度かあった。

とにかく最大の懸案事項が、一番最初のWindowsから安定にAZ-GTiのアクセスポイントに接続できないこと。これに尽きます。これができない限り、ステーションモードへの移行もAZ-GTiをミニルーターにつなぐことも、ASCOMでAZ-GTiを操作することもできません。

コツは、ルーター->AZ-GTiと元のほうからから電源を入れていくことと、スマホやPCなどから確実にルーターが動作しているかの確認。それができているならあとは気長に待つのが重要かと思います。WindowsのWi-Fiの認識が思ったより更新に時間がかかるということです。


いずれにせよ、今回の撮影では現場できちんと検証する時間もなく、PHD2でのガイドを諦めました。ガイドなしということで、前回600mmで90秒だと厳しかったので、今回は同じ600mmで60秒で試してみました。ところが撮影された画像を見ると、一方向のみにぶれていることがわかりました。方向は赤経方向です。しかもぶれているファイルが周期的に出るので、どうもピリオディックモーションに関わっているようです。点像になっているファイルもそこそこ存在するので、それらをちょっと厳しくセレクトすると72枚のうち28枚が使えそうなので、約40%弱が使えることになります。前回のオリオンでも40%程度でしたが、それよりは基準を厳しくしているので、まあ妥当な範囲でしょう。

原因がピリオディックモーションならばオートガイドでかなり改善されるはずなので、これならば期待大です。どうやら、風さえ吹かなければAzZ-GTiの赤道儀モードでの撮影はそこそこ使えるという結論になりそうです。今一度ガイドを使って検証してみます。

とりあえず画像処理の結果が以下になります。流石に結構省いたのでわずか28分ぶんしかなく、やはり多少ノイジーです。


NGC1499_CUT


岐阜県飛騨市数河高原 2018/11/3 23:06 - 11/4 00:29
f=600mm, F10 + AZ-GTi(赤道儀モード)
EOS 6D(HKIR改造, ISO6400, RAW), 60sec x 28frames、総露出時間28分
PixInsight , Photoshop CCで画像処理


週末の撮影の記事はこれでおしまいです。久しぶりの週末の晴れで、初撮影の天体もあり、結構満足しました。いろいろ問題点もわかったので次回はもう少し改善したいです。やはり一枚あたり数時間ぶんくらいは使える画像を死守したいです。






 



先週末の土曜日、数河高原のコスモス天文台でM57に続いてとったのがM27亜鈴状星雲です。これも電視観望でこれまで散々見ているのですが、真面目に撮影するのは初めてのことです。いや、初めてというのは嘘で、星を初めて1ヶ月の時に初めてとった星雲のうちの一つがM27でした。それ以来の撮影なのですが、鏡筒は20cmから25cmと5cm大きくなって、焦点距離は800mmから1600mmへと倍です。カメラもEOSの改造kiss x5からASI294MCへと変わっています。機材はだいぶん豪華になりましたが、その分綺麗になっているでしょうか?

結果ですが今回は20秒露光で243枚とって、140枚使いました。

integration_DBE_DBE_PCC_st4_cut
岐阜県飛騨市数河高原 2018/11/3 20:05-22:17
LX200-25 + CGEM II + ASI294MC
f=1600mm, F6.3, gain 370/570, 20sec x 140frames、総露出時間1時間8分
PixInsight , Photoshop CCで画像処理後、中心部をトリミング 

最後は補正板が曇って終了でした。今回フードはつけたのですがそれだけでは足りなくて、やはりヒーターが必要そうです。

さて、2年半で多少は進歩しているでしょうか。流石に細部は今の方が出ています。いや、でも最初の頃のやつも少し流れていますが、意外にシンプルな色付けでそんなに悪くないと思ってしまいました。2分一枚どりなのに、星雲の中の赤色も昔の方がよく出ています。ということはあまり進歩がないということでしょうか?

この後は、同じ日に撮ったAZ-GTiにFS-60Qを載せてのったカリフォルニア星雲の画像処理が待っています。 

金曜日に続いて土曜も天気が良かったので、数河高原の飛騨コスモス天文台に行ってきました。「撮影だからつまんないかもよ」といったのですが、それでもNatsuの方はついてきました。Sukeは最近一人でやりたいことが多すぎるみたいで、あまり付いてきてくれません。Natsuはもう中2で女の子なのに、まだよく付いてきます。と言っても、実はこの日午後8時過ぎには車でぐっすりで、なんのためについてきたのかよくわからないのですが、後で聞いたらそれでも楽しかったそうです。

「M57とIC1296」
integration_DBE_DBE2_PCC_st_6_cut
岐阜県飛騨市数河高原 2018/11/3 19:24-21:00
LX200-25 + CGEM II + ASI294MC
f=1600mm, F6.3, gain 370/570, 20sec x 204frames、総露出時間1時間8分
PixInsight , Photoshop CCで画像処理後、中心部をトリミング 

昼に少し仮眠をとって夕方5時ころに自宅を出ました。途中コンビニで弁当を買っていって、その時点でもまだどこにいくか迷っていました。昨日と同じ楡原か、いつもの牛岳か、ちょっと足を伸ばしてコスモスかです。M57狙いだったので、西側が暗いのと、沈むのが早いので時間との勝負です。スマホアプリのAPT DCによると18時20分頃から十分暗くなるとのことなので、まだ少し時間があることがわかり、空の条件のいいコスモスに決定です。

到着は18時ちょうどくらい。この日はなんと鏡筒2本だし。PCも2台です。

IMG_5685



この日の目的の一つはMEADE LX200-250でコマコレクターをつけて撮影を試みることです。ターゲットはM57とできればM27。もう電視観望では両方とも何度となく見ていますが、 撮影となるとM57の自宅でのテスト撮影くらいが一回きりだけです。牛岳で再挑戦しようとしたのですが、補正板が曇ってしまい、数枚撮ったところでギブアップでした。今回は国際光器から250mmシュミカセ用のフードを購入したので、迷光、曇り対策もバッチリです。もしこれでダメならヒーターを考えます。

撮影はASI294MCでダーク補正だけリアルタイムでしました。フラット補正もしたかったのですが、白いビニル袋の大きなものが無くて諦めました。後でわかるのですが、フラット補正もやっておいたほうが良かったです。露光時間は20秒と短め。ガイドはとりあえず無しなので、流れないように短時間露光としました。枚数は282枚撮って204枚使いました。この時の選定方法は先の記事に書いておきましたが、枚数が多いとだんだん大変になってきます。

画像処理は、PixInsightとPhotoshop CCです。

CCをするとうまくDebayerできないです。Debayerしても白黒のままなので、CCは飛ばすことにしましたがfitsファイルはそうなのでしょうか?理由は不明です。

フラット補正の代わりにDBEを使いましたが、ここでなぜか中心に大きなリング状の明るい部分が入っていることがわかりました。

integration


これを画像処理の過程で取り除くのは結構苦労したので、フラット補正はやっておいたほうが良かったと反省しました。でも一体これなんなんでしょうか?

マスクなども使いましたが、M57とIC1296の輝度差が激しいのが大変だったところでしょうか。あとはごくごく一般的な画像処理かと思います。結果は一番上に載せてあるものになります。

今回はIC1296も腕がはっきりと見えています。これは目標の一つだったので、とりあえずやっと実現できました。今回はそれだけではなくて、M57周りのガスもかろうじてですが見えています。中心の白色矮星が放出する紫外線により、周囲のガスが電離して輝いているとのことです。さらに外側にもう一重あるみたいなので、それが見えるのはいつになることやら。まだコマ収差が残っているのと、星像がどうしても真円でないのですが、今回は少し満足です。

今この記事をM27の画像処理をしながら書いています。次はM27です。


週末土曜日に飛騨コスモス天文台に行って、M57とM27を撮影しました。それぞれの撮影枚数は、露光時間が20秒と短いこともあり、かなりの枚数になります。具体的にはM57が282枚、M27が244枚をなり、処理の前に簡単に閲覧するだけでも大変になります。しかもSharpCapで撮影したRAWファイルなので、拡張子が.fitsファイルとなり、開けるソフトも限られています。

最初の頃はfitsファイルもステライメージで確認していたのですが、これだけ数が多いと大変になります。PixInsightでも開くことができますが、一枚一枚が結構重いので、全部を気楽に開くわけにいかなくて、選別するのが結構大変です。

そんなときはPixInsightの「ImageInspection」->「Blink」が便利です。

IMG_5690

  1. 下のフォルダマーク「Add Image Files」から複数ファイルを選択して読み込みます。
  2. 読み込みは数百枚だど数分かかるので、50枚くらいずつにしたほうがいいと思います。
  3. RAW画像でも、Debayerした画像などでも読み込むことができます。
  4. 画像が暗くて見にくい場合でもSTFがかけられた状態で表示されるので、見やすくなっているはずです。これは真ん中に3つ縦に並んでいるアイコンの、真ん中を押すと確認することができます。
  5. 読み込んだ後は、左右の矢印を押すか、画像のファイル名を一つ選択してあとはカーソルの上下で、すごい勢いで画像を連続で切り替えることができます。
  6. 左の三角ボタンを押せばアニメーション表示することもできます。
  7. ただし、ソート順はファイル名のみのようなのがちょっと残念なところです。
  8. 弾きたい画像は、マウスでファイル名を選択(複数も可能)してから、下のアイコン群の左から5つ目の小さい矢印がついているアイコンを押すと、移動したいフォルダが選択できるので、そこに移動されます。
  9. 終わった後は、下の左から3番目のアイコンを押して、すべてのファイルを閉じます。
  10. これを次の50枚とか繰り返すと、かなり効率よく見た目で明らかに悪い画像ファイルを弾くことができます。


もう一つ便利なのが、「Script」->「Batch Processing」->「SubframeSelector」になります。各画像の星像のFWHM(半値全幅)やEccentricity(偏心度)を測定してくれます。自動でだめな画像を別ディレクトリに移動することなどもできます。

詳しいことはマニュアルを読むといいのですが、英語で結構大変なので簡単な説明を書いておきます。

IMG_5688

  1. いつものようにAdd Filesで解析したいファイルを複数選択します。
  2. 最低限解析するだけなら、そのまま一番下の「Measure」を押します。
  3. CPUや解像度にも依りますが、一枚解析するのに7-8秒程度なので、数百枚でもなんとか耐えられる時間の範囲です。結構かかりますが、それでも一枚一枚やるよりははるかに楽です。最初は少数枚でテストするといいでしょう。
  4. 「Plots」を開くと結果が出ています。「FWHM」や「Eccentricity」で飛び抜けている画像を判断することができます。
  5. 飛び抜けているところをクリックするとx印がつくので、Outputで弾きたいファイルをMoveなどする設定をすると、移動してくれます。
  6. 式で評価して、自動で弾くこともできますが、そのためには下に示すようなパラメータを入れたほうがいいですし、式の入力にはいろいろやり方があるようなので、詳しくはマニュアルなどを参照してください。「星見庵日記」さんのこのページが日本語で比較的詳しく説明しています。
IMG_5689


もう少しきちんとしようとすると、最低限入力する値は、「System Parameters」の中の「Subframe scale」になります。ざっくりした見積もりの「1ピクセルあたりの画角は焦点距離600mm、ピクセルサイズ4umで約1.5秒」とかから考えてもいいですし、こんなサイトから焦点距離と自分の持っているセンサーのサイズを選択して、センサーのピクセル数で割ってやっても簡単に求めることができます。

「Camera gain」も入れるべきでしょう。でもこれは結構難しいです。メーカーのページに行ってもいいですが、例えばASI294MC場合ここの「GAIN」というグラフの横軸「Gain」の実際に撮影した時の値のところを見ればいいのですが、グラフから読み取ろうと思っても0近くになり正確な値は読み取れません。SharpCapがあれば自分で測定することもできます。結果の表からある程度の値は読み取ることができます。それでも誤差があるので、ある程度の値でかまわないでしょう。

ここまで入れると、結果もある程度(絶対値に近いという意味で)正しい値になってくるので、センサーやカメラが変わっても比較することができるようになりますし、式を使った評価でも正確性が出てきます。が、とりあえず面倒なら何も考えずに「Measure」ボタンを押してしまったほうが幸せかもしれません。



さて今日の元々の目的はAZ-GTiで実際に撮影がどれくらいできるかのテストです。焦点距離600mmのFS-60QにEOS6Dをつけて、かなりガチな撮影機材になります。果たしてAZ-GTiは600mmの撮影に耐えることができるのか?

ただ、自宅を出たのが遅かったのと準備に手間取ったので、撮影を始めたのが23時半過ぎ。もともと少し暗い天体を試したかったのですが、大して時間がないのでちょうど上がってきていたM42に急遽決定しました。

今回は機材の調子を見たいために、ガイドは無しです。月が出るまで時間があまり無いので、ISOも6400と高め、露光時間は90秒と短めです。セットアップから極軸設定までは特に問題なし。初期アランメントに少し戸惑うも、撮影をなんとか開始しました。

とりあえず結果をまず。63枚とって、24枚使いました。ISOが高いのと枚数が少ない(トータル36分)のでノイズが多少多めです。機材テストなのでフラット補正もダーク補正もしていません。5秒撮影の画像を10枚使い、HDR合成をしてトラペジウムあたりを出しています。

M42


問題は少し風が強かったことです。そのため後で画像を見たら、結構揺れていました。甘く見積もっても40%弱くらしか使い物になる画像は残っていませんでした。次の一枚画像を見てもらえると、人工衛星の軌跡から実際どれくらい揺れているかよくわかると思います。

LIGHT_6D_90s_6400iso_+12c_20181103-00h35m00s555ms_cut



実際に揺れた原因は二つ問題が考えられて、
  • 一つは、タカハシの三脚アジャスター (小)のところで、三脚の脚がずれてしまう
  • もう一つは、今朝改めて見てみたらAZ-GTiのアルカプレートのネジが少し緩んでいたこと
です。二つ目はただのミスなので、きちんとチェックすれば次回は問題ないでしょう。問題は一つ目で、カメラ三脚のメタル製の尖った石突きが、アスファルトとかならほとんど動くことはないのですが、ある程度滑らかな三脚アジャスターの表面では結構簡単にずれてしまいます。風が強いと致命的です。調整はしにくいですが、三脚アジャスターなしの方がいいかもしれません。

ちょっとまだ検証不足です。晴れたら再チャレンジでしょうか。

実は月が昇る時間を1時間早く間違えていて、時間がないと思って色々焦ってしまいました。でも実際には月が出て来るより先に薄雲がかかってきたので、午前1時半頃にはその場を後にしました。


その他細かい反省点です。
  • FS-60CBからFS-60Qへの切り替えに手間取ってしまった。
  • ファインダーカメラは画角が広い方がいい。モノクロの方がいいと思い、ASI290MMにしていたが、ASI178MCの方が画角が広く、画素が小さいので、ファインダーにもガイドにも向いているかもしれない。 このため初期アラインメントで結構な時間をロスした。
  • StickPCでのワイヤレス撮影の準備がまだ不十分。最近メインPCがUSB Type-Cになったので、逆にStickPCにつなぐはずのType-Aケーブルを忘れてしまった。結局ノートPCでの撮影となり、用意していなかったソフトのライセンス認証などで時間を食ってしまった。 
久しぶりの撮影ということもあり、結構準備不足が露呈しました。昼間のうちに色々調整しておくことが大事だと改めて実感しました。


 

新月期に向かう週末の2018/10/3、晴れていて透明度もよさそうだったので、車で20分くらいの近場の撮影スポットに向かいました。5月にアンタレス付近を撮った場所です。今回は撮影モードなので珍しくNatsuもついてこなくて一人で出発です。

現場に到着して、まずは秋の天の川が綺麗だったので少しだけ撮影しました。EOS 6DとSAMYANG 14mm F2.8でのISO3200、30秒の一枚撮りです。今回はLightroomでのみの処理です。最近星景写真はPhotshopいらずです。一枚撮りなのでスタックとかしないですし、あまり強調処理もしないので、Lightroomで閉じてしまい、かなり楽です。

今回2構図撮影しました。一枚目は西側の沈んでいく天の川です。下の道路が入らない構図もとったのですが、車の光の軌跡が面白かったのでこちらを採用しました。山を抜けて、富山の街(右手側)に行くに従って明るくなっていくのがわかります。

20181102-IMG_2077-3_cut
撮影地: 富山県富山市伏木, 2018年11月2日21時42分
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
SAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMC、Lightroomで画像処理 


次は逆の東側の天の川です。「昇り来るすばる」といったところでしょうか。すばる、アンドロメダ銀河、カリフォルニア星雲、左のほうにはハートと胎児星雲もうっすら写っています。結構な範囲で星座も写っているので、これまで試したことのないソフトフィルターでの明るい星の強調も試してみたくなってきました。 

20181102-IMG_2080_cut
撮影地: 富山県富山市伏木, 2018年11月2日21時46分
EOS 6D(HKIR改造, ISO3200, RAW), 露出30秒、固定撮影
SAMYANG 14mm, F2.8  IF ED UMC、Lightroomで画像処理 



少しノイズが多いので、ポタ赤で何枚か重ねるという手も試してみたくなりました。次の記事とかで書きますが、AZ-GTiの赤道儀モードは長焦点だと少し問題がありそうなので、ポタ赤がわりというがちょうどいいくらいかもしれません。

富山の街明かりで北の空は流石に厳しいのですが、自宅から車で20分でこれくらい撮れるので、まあ満足です。






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