ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2018年02月

今年もまた県天の星仲間に新年会に誘っていただきました。毎年年明けにはオフィシャルな例会と、仲のいい何人かで集まる飲み会があるようなのですが、1月21日に例会で皆さんとは顔を合わせたばかりで、しかも結局飲み会もかなり同じ顔ぶれです。

駅近くの居酒屋で、刺身がとても美味しいところでした。勝駒というとても美味しいお酒もありました。量もたくさんあり、お腹いっぱいになりました。

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もう食べ終わってほとんどごちそうさま間近の写真です。

料理ももちろんいいのですが、やはり話が盛り上がります。星ネタはもちろん、天文機材ネタ、コンピュータネタなど、趣味が同じ人たちなので、話が尽きることがありません。特に皆既月食は富山では雲が多すぎてみなさんダメだったみたいで、このブログでの写真を見てよくここまで撮れたと驚いた方が多かったようです。嬉しかったのは、ブログを見てくれている方が意外にいてくれていることです。月食の記事もそうですが、星カフェSPICAの記事を見て、行ってみたいという話でも盛り上がりました。電視観望の話も少し出て、県天でも興味を持ってくれている方がいることも嬉しかったです。

今回は遠くの席の方達とあまり話せなかったのが残念でした。2次会に行かれる方も結構いたみたいですが、土日は終バスの時間が早いので、私は1次会だけで退散しました。もう県天の方達とも2年近くの付き合いになり、何度か会うことで顔と人物像が一致するようになって打ち解けるようになってきました。何十年も所属している方も多いので、みなさん古くからの顔見知りにもかかわらず、私のような新参者を受け入れてくれるので、とても嬉しく思っています。


実は昨晩久しぶりに晴れて意気揚々と外に出て撮影の準備をしたのですが、赤道儀の赤経側がクラッチを緩めてもなぜか全く回らなくなってしまいました。回転部分の金属の円筒形の接触面に何かを噛んでしまっていたようで、潤滑剤を染み込ませてやっとの思いで外したのですが、傷がいくつか付いていました。再びはめようとしても、回転するどころか、回転部分を内側の円筒形のところにはめ込むことも困難で、さすがに仕方ないので、傷の部分をヤスリで削って、コンパウンドで仕上げました。その甲斐もあって、なんとかハマるようになって、前回壊れて折れてしまった時に買っておいたグリスをきちんとつけて、無事にスムーズに回転するようになりました。購入してから1年9ヶ月、酷使しすぎかもれません。

結局昨晩は修理のために星もほとんど見えずに不満だったのですが、今日の飲み会で楽しかったので、まあ帳消しでしょうか。

 

天文に興味を持ち始めてから初の皆既日食でした。楽しみにして色々準備はしていたのですが、そこは冬の北陸。天気は厳しいことは予想していましたが、2018年1月31日が平日なことと、雪のため遠くに遠征するわけにも行きません。ましてやこの日は全国的に天気は下り坂。まあ見えればいいかくらいの気持ちで自宅の庭で撮影のセットアップをしました。


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富山の自宅での撮影。全て雲間の悪条件から苦労して炙り出した画像です。
上から右回りで、19時57分、20時55分、21時22分、
皆既に入って22時04分、22時35分、22時53分、
皆既から出て23時58分、0時07分です。 


夕方空を見ていると晴れ間も少しあり、満月が昇ってくるのも時々見えています。機材は広角の35mm+EOS 6Dで移動と欠け具合をみるためと、アップでFS-60Q(f=600mm)+ASI294MC(フォーサーズ)をAdvaned VXで追っかけ。雲が多かったので広角は意味がないと早々と諦め、アップのみにかけました。 キャプチャーソフトはいつもは月の時はFireCaptureなのですが、ゲイン変動が激しいので使い慣れているSharpCapをRAW16モードで使い、.serファイルで保存しました。


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最初の頃、まだ月が見えていた時分です。
これ以降雲がどんどん多くなっていきました。



この日は雲があまりに多いのでずっと外で待っている気にもならず、StickPCを利用しての自宅の中からのリモートでの撮影になりました。月や惑星の場合できるだけコマ落ちなしで撮りたいために、まともなUSB3.0が使えるノートPC(私の場合Macbook Pro)にするのですが、午後8時から午前1時と5時間にわたる長時間のためバッテリーが持たないことと、雲が多くて適度にコマ落ちした方が雲の影響が平均化されるので、むしろ転送速度の遅いStickPCの方が適していました。StickPCは外部バッテリーを使えるので、3.3V換算で20000mAの大容量バッテリーでこれくらいの時間なら余裕で持たせることができます。

時間変化も大きいのとファイルサイズが大きくなりすぎるてディスクが溢れても困るので100フレームを基本にしました。露光時間とゲインは雲のかかり具合で大きく変わるので、リモートで見ながらSharpCap上でその場合わせです。 


実際の撮影は20時少し前くらいからです。欠け始める前はうっすら雲がかかっていましたが、まだ結構見えます。ところが程なくして雲が厚くなってしまって半分諦めモードに。しばらくして雲間にちらっと見えるとCMOSカメラ越しでは欠けている様子がよくわかります。すかさず雲間の明るく写るところを狙って何ショットか撮影します。下はだいぶんかけてきた時。

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21時22分、雲間を狙っての撮影。動画のうちの一枚。
雲間といっても薄雲は常にかかっていてい、
たまたま少しだけ明るくなったような時です。


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上の動画をスタックして、画像処理をしたもの。
かなりマシになりますが、やはり雲の影響は大で、
どうしてもシャープさにかけてしまっています。


問題は皆既に入ってからくらいです。雲が相当厚くなってしまって、ほとんど見ることができなくなってしまいました。それでも時折カメラでは輪郭が映るので、その時を狙って何ショットか撮りました。下の撮って出し画像を見てもらってもわかりますが、かなりひどいものです。撮影の合間にちょくちょく外に出て双眼鏡や裸眼で見ようとしたのですが、部分月食は雲で暗いのか月食で暗いのかの見分けがほとんどつきません。暗くなった皆既中は雲越しにほんとにあるかないかくらいの、うっすら赤っぽく見えただけです。ほとんど見るに堪えなく、それでも何とか見えるようにしてしまう高感度カメラがいかに優秀かを改めて思い知らされました。

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22時04分の撮って出し画像。動画のうちの一枚です。
一応高感度カメラだと写っていますが、
実際の眼視では赤いぼんやりくらいにしか見えません。


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上を画像処理した後の皆既日食。
この日の富山でこれくらいまで出せれば上等でしょうか。
雲の厚さが刻々と変わるので、ゲインも露出時間もバラバラです。
色も基準となる色がよくわからないので、多分に想像が混じっています。 


画像処理ですが、実は今回雲が流れまくっている動画ばかりです。なんとか画像を抽出しようとAutoStakkert3をはじめ、Registax6、AviStack2、どれもうまくいかなくて最後は昔のAutoStakkert2も試しました。もともとダメな動画は、パラメーターをどういじってもどうやってもうまくスタックできず、その一方でうまくいく動画はどれでやってもうまくいきます。あえて言うならAviStack2が一番強力でしょうか。でも時間がかかりすぎます。4144x2816の画像約50枚のスタックで、4コア使って2時間近くかかりました。少し破綻したところは残りますが、AutoStakkertやRegistaxではどうしようもなかった動画もかろうじて見えるくらいまで持っていってくれました。それでもさすがにこの処理速度では実用的ではありません。結局あきらめてAutoStakkert3でがんばってみることにしました。

今回このような悪条件のために、AutoStakkert3をかなり使い込まざるを得ず、色々気づいた有用なことがいくつかあるのでメモしておきます。今回は月で試しましたが、機能を理解すれば惑星にも応用可能かと思われます。特に、私自身これまでなかなか意味が分からなったたパラメータとかも結構あったので、多分他の方にも参考になるかと思います。

  • CPUコアに余裕があるなら、真ん中の「Status」の横にある「Cores」を最大にしておくと処理速度が圧倒的に早くなります。元々の1コアと最大の8コアで5倍くらいは速度が違いました。
  • AutoStakkert3で月をスタックする場合、普通は「Surface」モードにするのですが、雲が常時流れているのと、ゲイン変動が激しくサチッたり暗すぎる部分がかなりあるので、スタックした像がぐちゃぐちゃになってしまいます。最初の方はPlanetモードを主に使いました。ただ、「Planet」モードのアラインメントはどうも明るい部分を追いかけているようで、雲が流れて明るい部分がずれていくようなもののスタックは得意でないようです。
  • 結局「Surface」と「Planet」は散々迷いましたが、最後は決定打が出て一択の方法に落ち着きました。一番良かったのは「Surface」できちんと緑枠の「image stabilization anchor」を(コントロールキーとクリックで)特徴ある点にきちんと置いた時でした。模様がきちんと出ているところや、エッジのところです。これはものすごく重要で、この位置によって出来上がりの画像が全く違ってきます。逆に、アンカーを画面の中の特徴のない適当なところに置いた「Surface」モードはボロボロで、「Planet」モードの方がましです。
  • Reference Frameの「Double Stack Reference」は雲などの悪条件の時はチェックしておいた方がいい結果が得られる場合が何度かありました。
  • 2)Analyseの結果のQualityとは明るさがメインのようです。他にも見ているところはあるかもしれませんが、少なくとも明るさはQualityの一つの指標になっているようです。なのでサチっているところが多いと、そこがクオリティーがいいと判断されることがあるようで困りました。
  • 2)Analyseが終わった時点で、画像が出ている画面の上の方の「Play」ボタンを押したときにターゲットが大きく揺れているようならその時点でダメです。逆に言うと、例えば揺れが後半に出ているなら、揺れていない範囲まではスタックしても大丈夫です。もし前半早いうちから揺れていたら、これ以降どうオプションをいじってもまともな画像になりません。
  • スタック枚数が少ないと、意外に変な凸凹が出て悪い結果になることが多いです。「Play」ボタンを押したときに揺れていさえしなければ、スタック枚数をできるだけ多くした方が滑らかになり明らかにいい結果が得られます。
  • 悪条件の時ほどAPサイズは大きい方がいいです。今回はデフォルトの4つの設定の中では「200」が一番いい結果でした。細かいとブロック状のノイズが出る時があります。また出来上がった画像の解像度を比べると、APサイズを大きくとった方が細部まで出るようです。
  • ブロックノイズを消すもう一つのテクニックが、画像の暗部分やはっきりしない部分にAPを置かないことです。Min Brightの値を大きくしてAPが置かれる面積を小さくしてやると、ブロックノイズが出にくくなります。その代わり、スタックの精度がなくなるので、画像がずれることがあります。
  • それでも消えないブロックノイズに悩まされましたが、最後はAPのサイズを300とか400とかデフォルトよりも大きくして、APの数を10点ほどにしてうまくノイズを消すことができました。

今回は雲が多く、そもそも動画自身のクオリティーが低いので、画像処理が大変で、月食の日からかなり時間がかかってしまいました。結果はこの記事の一番最初に貼った画像になります。改めて見ると、この悪状況の中、一応欠け始めから終わりまで追っていて、よくここまで画像処理で炙り出せたなというところでしょうか。もちろんスタックしているにもかかわらず、天気がいいところの一発どりにもはるかに及びませんが、それでもまあ満足です。眼視の方も、この悪天候の中かろうじて見えたと言っていいくらいのレベルですが、撮影も眼視も含めて初の皆既月食をいろいろ楽しむことができました。

次回今年の7月は条件が今回ほどいいわけではないですが、今一度リベンジしたいと思います。あとは3年後でしょうか。また楽しみです。



 

大阪に行く用事があり、兼ねてから行ってみたかった星カフェSPICAに寄ってきました。前回のCafe TEMOに引き続き、星関係をうたっているカフェ訪問の第2弾です。

場所は地下鉄松屋町駅から歩いて数分。表通りから一本入ったビルの5階にあります。

 
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階段を上がってドアを開けると、室内は壁に投影された星空を見るためか、思ったより暗くて目が慣れないうちは足元を見るのも大変です。店員さんの案内に従って席に着きます。途中VixenのPortaらしき望遠鏡、他に青い鏡筒が見えました。後で聞いたらSCOPETECHのSUBARUバージョンのメローペ 80Aのようです。SCOPETECHは自宅でも子供用に使っているのと、今使っているFS-60Qと同じような青色なので一度見て見たいと思っていました。実物を初めて見ることができたのはよかったのですが、さすがに暗くて、青色がかろうじてわかるくらいであまりよく見えなかったのが残念でした。

今回一人だったので、カウンター席に通されました。メニューはオリジナルカクテルがたくさんあり、きれいな見た目と宇宙にちなんだ名前がワクワク感を演出します。今回まず頼んだのは「アンドロメダ」。

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左の雨の日サービスのコースターをもらって来るの忘れてしまいました。残念。

綺麗な青色とライトの光がアンドロメダ星雲を思い起こさせてくれます。せっかくカウンターに座ったので店長さんと少し話しました。ちょっと驚いたのが、以外に星好きの、特にマニアと呼ばれる人たちはあまり来ないとのことです。割合的にもおそらく1割くらいだとか。世間的に見て星マニアの比率はそれほど高くはないので、まあ1割なら多いかとも思ったのですが、周りを見ると私以外はカップルが2組、残りは全て女性二人組でした。男二人というのはまずないとのことなので、天文マニアが来るのは意外に敷居が高いのかもしれません。でも一人のカウンター席は比較的空いているとのことなので、逆に一人なら気楽に来れそうという印象です。私みたいにわざわざ遠くから来るお客さんも多いみたいで、一組は山口からとのことでした。なんでもユニバーサルスタジオの帰りに寄っていく人も多いとのことです。


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カウンターの上には宇宙にちなんだ小物が。

カクテルが一杯終わって、次に夕食も兼ねて「スピカバーガー」というハンバーガーを頼みました。ハンバーグが凄くジューシーで、家庭で食べる手作りハンバークのような食感でとても美味しかったです。その時一緒に頼んだのが、「ミルキーウェイ」というカクテルです。こちらも名前のごとく天の川をイメージしています。

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19時半からはお待ちかねのプラネタリウムです。時間が近づくと準備のためにオーダーストップに。

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プラネタリウムが始まる直前にお会計で帰ろうとする女性二人組がいらっしゃいましたが、店長が必死に止めていました。これを見なければただの雰囲気のいいバーと同じだというのが持論だとのことです。
 
プラネタリウムですが、壁に映し出された星空を見ながら、店長さんの軽快なトークを楽しむことができます。話は普通のプラネタリウムとは全然違って、かなり個性的で、ちょっとお笑いが入っています。店長さんによると、話は何パターンもあるそうなので、何度かリピートして違うバージョンを聞くのも楽しいかと思います。後で聞いたところによると、一人で40分くらいは星ネタでお笑い芸人のように持たせられるそうです。

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プラネタリウムが終わって、もし天気がいい場合は外に出て実際の星を観測するのですが、あいにくこの日は小雨が降っているため天体観測は中止で、その代わりにプラネタリウムがロングバージョンだったようです。皆既月食の時には60人以上が屋上に上がったとか。

プラネタリウムが終わると、私以外のお客さんは結構続けざまにゾロゾロと帰ってしまい、店内は私だけに。そのため店長さんとじっくり話すことができました。その時頼んだのが、「コメット」というノンアルコールカクテル。女性が多いということで、ノンアルコールのオリジナルメニューも充実しています。

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下に入ったライムが彗星をイメージしています。


この店はすでに7年になるとのことのなのですが、もともと店長さんは公務員で在職中からこういったコンセプトの店を開くことを考えていたそうです。私と同じで、子供の頃から街にいて星が全然見えなかったためか、小さい頃から星が特別好きだったわけではなく、車を手に入れて遠くに星を見に行ってみたら、これまで大阪で見ることのできなかった星が、リアルに存在しているのを見てはまってしまったそうです。大阪に帰って夜空を見てみると、今まで見えなかった、というより見ていなかった星が街中でも存在しているということに気づいて、「街中でも星があるということに気づいて欲しい」という思いでこの店を続けているとのことです。前職を辞めてから2年ほどの準備の間、物件を探しつつ、科学館に多い時は週2ペースで通ったということで、その時の知識がいまのトークのベースになっているとのことです。

星のトークをカフェバーと結びつけたのは店長さんの素晴らしい才能でしょう。普通のプラネタリウムのように教育を目的として話す場はたくさんあるけれども、星を綺麗だとかロマンチックだとか、雰囲気を主に楽しむのもありなのでは?というのがこの店を立ち上げた目的だとのことです。(2018/2/3追記:店長さんがツイッターでコメントしてくれました。『ここちょっと違います(笑)これは「自分が楽しむため」の理由で、お店が伝えたいのは雰囲気でも星の美しさでもなく、「星を楽しむこと」!』とのことです。なるほど、お客さんにも星を楽しんでもらいたいというのが一番なんですね。「自分が楽しめないとお客さんも楽しめない」というようなことも言われてたので納得です。申し訳ありませんでした。)

その中で星を好きになってもられえばいいとのことで、私もすごく共感できました。ごくごく一般の人に星をもっと好きになって欲しいというのが根底にあるようで、これは一つのやり方だなあと感心しました。

天文マニアにとっては、プラネタリウムでの店長の語り口が大いに参考になるかと思います。観望会などで話す機会も多いと思いますが、私も色々アイデアをもらいました。店長さんとの会話が面白いので、もっとずっとしゃべっていたかったのですが、第二ローテーションのお客さんが来はじめて、忙しくなりそうなところで店を後にしました。とても雰囲気のいいカフェで、大阪に来た際はまた是非とも寄りたいと思います。

店長さんから、他にもこんなコンセプトのカフェが最近ちょこちょこでき始めているという話を聞きました。心斎橋、神戸、名古屋だそうです。また探して色々行ってみたいと思っています。(追記: 2018/5/17、出張の折立ち寄って見ました。)

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