ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2017年07月

昨日の天体写真展で天文台の方から天体写真についての講演を頼まれました。昨日は観望会の後、疲れてそのまますぐ寝てしまったのですが、明けて7月8日の日曜日、朝9時半ころから天文台にいって、その場でスライドを少し準備して実際にお話しをしてきました。

頼まれたのが昨日で、今朝の今朝までどのような人に話すのかあまり聞いていなかったのですが、どうやら年配の方が中心でグループで写真を撮っているので、その方達が星の写真を撮ることができるようにということでした。以前作ったスライドを直前の10分程度で多少変更して、初心者対象という形で話しました。講演自体は自分の機材を見せたりしながら、順調に進んで良かったのですが、面白かったのはその後です。天文台のプラネタリウムに入って、暗い中でドームに映した星を自分のカメラで撮影するのです。

まずびっくりしたのが、今回のために参加者全員カメラと三脚持参で、しかもほぼ全員相当なカメラとレンズを持っています。私が持っているのがCanonの60Dなのですが、NIKONのD810を持っている方もいれば、Canon 5D MarkⅢを使っている人もいて、ほとんどの方が講師のはずの私のカメラよりもはるかにいいカメラを持っていました。よくよく聞いてみると、カメラの先生を招いてみんなで富山のいい景色を撮るという試みをしているとのことです。その中でカメラやレンズを趣味のようにしている方もいるということでした。

さらに興味を引かれたのが、今回のプラネタリウムでの撮影の目的が、暗いところでのカメラの操作になれるということでした。明るいところでほとんど撮ったことのない私にとってはむしろ目から鱗で、十分なカメラの経験があるような方でも暗闇の中でのカメラの操作には相当てこずるようでした。

というわけで、最初のX7を触り始めた時にコツという形で少しまとめたことはあるのですが、今一度天体写真に慣れていない方に向けて、これまでの経験も踏まえて改めてコツを書いておこうと思います。対象は天の川などの星景写真で、(私もそうでしたが)おそらく一番最初に経験するカメラと三脚だけを使った場合です。

まず、昼間のうちにできることはやっておきます。基本的に全てマニュアルモードです。
  1. ダイアルを回してMのところに合わてマニュアルモードにします。一眼レフカメラでないコンパクトデジカメの場合には設定メニューに隠れている場合などがありますので、マニュアルなどで調べてみてください。
  2. 実際によく忘れるのが、レンズ本体の設定です。レンズのところに切り替えスイッチがありますが、マニュアルフォーカスモード、手振れ補正はオフにします。
  3. ファイル形式はRAWが必須ですが、後で処理が面倒だという方はJPGもありかもしれません。私はファイルサイズは大きくなりますが、基本的にRAW+JPGにしています。
  4. ホワイトバランスは蛍光灯か白熱電球のほうが夜空の色に近く見えます。もちろんRAWで撮っておけば後から変更できるのですが、夜空に近い色の方が後々も楽かと思います。オートホワイトバランスは何枚も撮影していると途中で色温度が変わることがあり、統一処理ができなくなるため、やめておいたほうがいいと思います。
  5. 絞りは手持ちのレンズの一番明るいところに合わせます。Fの値を一番小さくするという意味です。星像が変な形になる、周辺減光がひどいなどという場合は少しFの値を大きくして絞ります。注意することは、あえてきちんとF値を設定しないとFが勝手に大きくなったままになってしまって撮影してしまうことがあるので、必ず確認したほうがいいです。
  6. ノイズリダクションなどの機能は基本的に全てオフの方がいいと思います。ただし、後で画像処理をすることが前提です。画像処理をしない場合は長時間ノイズキャンセル機能はオンにしてもいいかもしれませんが、撮影できる時間が半分になってしまうので時間がもったいないです。
  7. 液晶画面の明るさは普通の設定だと明るすぎるののと、暗さに慣れた目を戻さないように一番暗くします。
  8. ピントを星に合わせるのは意外に難しいです。できるならば昼間に(距離はレンズによりますが)数キロメートルと十分離れたところを見ながらピントを合わせて、その位置でピント調節リングをテープなどで固定してしまいます。ちょっと高いですが、パーマセルテープが便利です。
  9. シャッターを押すときのブレを避けるために、レリーズは用意したほうがいいです。レリーズの操作も昼間のうちに十分に慣れておいて下さい。連続で撮影する場合などはカメラが持っているインターバル撮影機能で代用することもできますが、それでも最初にシャッタを切る時にはブレてしまうので、できるならレリーズを使ったほうがいいです。
  10. 一度、三脚に乗せてカメラがきちんと固定できているか、ガタがないか、方向を変えることができるかなどもチェックします。暗闇で三脚に固定するのも、カメラの向きを変えるのも、明るいところとは勝手が違います。
  11. 意外にも、レンズキャップや、レンズの付け替えなども暗闇では大変です。外したレンズキャップをしまう場所もあらかじめ決めておいた方がいいでしょう。
  12. ヘッドライトを用意しておくといざという時に楽です。ライトには赤いフィルムを貼るなどして、暗闇に慣れた目を戻さないようにする工夫などが必要です。
  13. ISOや露光時間、F(絞り)を変える場合のスイッチの位置を改めて確認しておくといいでしょう。これらは暗闇で何度もいじる必要があるので、手探りだけでスイッチの位置がわかるようにしておく必要があります。

ここまでをとにかく昼間のうちに準備してしまいます。できるならば、これらのことは真っ暗なところでもできるように、暗い場所で何度も練習しておくことをオススメします。


さて実際の撮影ですが、本番当日の撮影をする前に、事前に夜の星の撮影を試すといいです。多少明るい自宅の庭でもいいので、夜空を写してみてください。意外に星が写ることにびっくりすると思います。十分な練習をしてから、本番の当日の撮影に向かいます。

撮影時のコツです。
  1. もし昼間にピントを合わせ忘れていた場合は、Live viewで明るい星を映してから、それを5倍か10倍で拡大して、一番小さく見えるところにフォーカスリングを合わせます。パーマセルテープなどで固定したほうがいいでしょう。
  2. ライブビューモードは楽ですが、カメラの温度が上がりすぎてノイズが出やすくなります。基本的にライブビューは切って撮影します。
  3. ISO感度をいくつにするかは周りの明るさによるので、何枚か試し撮りをして決定します。感度はノイズに直結するので、ノイズが目立たない最大のISOを探します。機種やレンズにもよりますが、ISO1600か3200くらいが適当かと思います。最初あまりノイズを気にしないのなら6400とかでもいいと思います。
  4. シャッター速度(露光時間)ですが、レンズの焦点距離や方角にもよりますが、最長で30秒くらいまでだと相当拡大しなければなんとか星が流れずに見えます。余裕を持って20秒くらいまでが適当かもしれません。

とにかく、事前の練習がすごく有効だと思います。暗い中で、手だけでボタンの位置を覚えてしまうくらいにしておかないと、実際の撮影ではなかなか上手くいかないでしょう。天気も場所もベストという時間は、実はかなり限られているので、その貴重な撮影時間を逃さないためにも、十分に練習しておいてください。焦って操作を誤って、出来上がったものを見てみたら見るも無残だったということを私も何度も経験しています。


撮影した後に重要なのは画像処理です。どれくらい処理するかは人によると思いますが、ほんの少し手を加えるだけでも驚くほと見栄えが良くなったります。ここら辺は以前色々記事にしていますが、初心者向けの記事ではないので、そのうちに初心者向けの画像処理の記事も書いてみたいと思います。


2017年7月8日イオンモール砺波で県天主催で写真展と観望会を開きました。

写真展は今年春に天文台で準備したものを各所で回覧しているもので、 私が出品したものも何点か展示されていました。面白かったのは、いつものお気軽SCOPETECHが大活躍で、下の写真にあるように、片隅に天体望遠鏡覗きませんかコーナーを作り、覗くとプレアデス星団の写真を拡大したのが見えて、まるで星を見てるような気分になります。小さい子はなんで星が見えるか最初わからなくて、望遠鏡の先をずっと辿って見ていくとやっと答えがわかって、写真のところまで走っていって確認するというわけです。子供はおろか、大人の多くも面白がってくれたみたいです。

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イオンでの食事は昼はペッパーランチでステーキと、夜は銀だこ。イオンらしいメニューでしたが、こういった店が少ない富山ではまあ結構満足です。写真展の合間と観望会の準備の合間に、早めに食事を取っておくことで混雑を避け時間を節約しました。

観望会は夕方から準備を始めたのですが、朝からの快晴がいつの間にか全面曇りになっていて心配だったのですが、薄暗くなることには天頂くらいは薄雲で、なんとか星が見えるかというくらいにはなりました。望遠鏡はYSさんのタカハシのf=1400mmの60年もの鏡筒をTS赤道儀に載せたもの、FJさんの32cmドブソニアン(NINJA)、 MKさんのFS128をSHOWAのピラー型の赤道儀の載せたもの、KMさんとKGさんでC9.25が2台、KJさんのMAXVISION(私は知りませんでしたが台湾のメーカーみたいで、スカイバードで売られていたものみたいです)のEDの多分127mm鏡筒と6セットほど出ていました。MAXVISIONは以前カビが発生したそうで、全分解したとのことです。屈折も分解できるんだと驚いていたら、やはり組み立てが難しくて光軸がイマイチ合わないといっていました。

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私はC8とSCOPETECHで、SCOPETECHは下の子がいつものように経緯台で追っかけながら木星や月、なぜか土星と間違えたアンタレスなどを導入していました。なので、計8セットの望遠鏡があったことになり、かなり豪華です。

お客さんの人数は100人くらいはいたでしょうか。7時15分頃から始まった天文台の方のお話の最中、まだ明るくて一番星も出ない中、最初のドブソニアンで木星を導入したとの声をきっかけに、肉眼でも見え出したようで、次々木星が導入されていきました。あいにく私は木星を捉えることがなかなかできなくて、5分ほど遅れてそれでもなんとか木星導入。時折雲に隠れて肉眼では見えなくなったりしましたが、望遠鏡ではまだ十分に見えています。最初のお話が終わって、ドッとお客さんが集まってきたのですが、北極星が全く見えないので、極軸も取ることができなくて見切り発車です。マニュアル導入で木星、土星、月、また木星と次々に見せて、1時間があっという間に過ぎてしまい、20時30分に終了となりました。土星の輪や木星の縞や衛星を見たことのない方が多く、子供も大人も、みんなこんなに綺麗に見えるんだとびっくりしていました。確かに薄雲でしたが、シーイングは結構良かったようです。カッシーニの間隙もはっきり見えていました。月はかなりおぼろげでしたが、それでもクレーターも少し見え、皆さん喜んでくれました。

かなり曇っていた割には、望遠鏡の数もたくさんあったこともあり、お客さんの多くはとても満足されたようで、大成功だったのだと思います。


天文と全く関係ないのですが、昨日の7月7日の七夕は快晴にもかかわらず全く機材を出しませんでした。月が明るかったせいもありますが、何年も前から続けているもう一つの趣味のカブクワ取りに子供達と夜中に出かけるために、夜は早々と仮眠をとったからです。その甲斐もあり、シーズン初めとしてはカブ雄1匹、ミヤマ雄大2匹、コクワ雄1匹を含む14匹とまあまあの結果でした。夏は星と虫取りで忙しいです。


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木曽福島にある口径1m、焦点距離3000mmのシュミットカメラを見る機会がありました。40年前に作られたとのことで、ドームは口径1mとしては非常に大きく外部周りは石版で装飾され、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

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ドームがこんなに大きい理由は中に入ってわかりました。最初シュミットと聞いていたので、シュミットカセグレンなどの鏡筒が短いものを想像していたのですが、あくまで補正板のあるシュミットカメラで、通常副鏡がある位置にカメラが位置しているため、3mの焦点距離の長さのぶんだけ鏡筒が必要だからです。望遠鏡はNIKON製、日本光学と書いてありました。口径1mというのは補正板の直径が1mだからということで、反射鏡自身は1.5mあるとのことです。また、相当広い視野を取ることができ、今行っている改造で将来的には直径9度を一度に見ることができるとのことです。そこにCanonのCMOSセンサーを84個並べて、広い視野を一度に高解像度で見ようとしているそうです。

このようなタイプのシュミットカメラは世界で4台しかなく、どれも古いのですが、広い視野角を得ることができるとのことで最近また脚光を浴びているとのことです。

下の写真は鏡筒先端から反射鏡に向かって撮った写真です。手前に補正板が見えたのですが、写真にではわかりにくいです。スパイダーの真ん中に見える黒い丸がカメラです。一番奥に反射鏡が見えます。

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鏡筒の途中の中身を見ることもできました。下の写真の蓋の中に見える白い機械がロボットアームで、フィルターはこのアームを使って交換しているそうです。普通はホイール式などかと思いますが、こんなところにも先進的な技術が使われています。

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見学の際には赤道儀が動くところを見せてもらったのですが、DCモーターで非常に早いスピードで動くのにはびっくりしました。驚くのは、観測はほぼすべて自動で行われていて、見たいターゲット天体を指定しておけば、時間になるとドームの開閉から導入、撮影、データの取得まで何も触ることなく終わるそうです。雨や霧などのセンサーもあり、天気の状況に応じてこれも自動で観測をするかどうかを判断し動くそうです。アマチュアのドーム観測の究極的な雛形を見たような気がしました。

夜は少しだけ付近で、こちらは自分のC8で観望しました。最初完全に曇りだったのですが、21時過ぎから一部晴れ始め、一時は全面雲がなくなりましたが、程なくして薄雲がかかりまじめました。また月が満月に近く明るかったので、あまりいい環境でもなかったですが、月と土星、アルビレオ、M57など2回くらい順繰りで見ていました。あとWideBino28が大活躍で、普段観望会をやっている方にお貸ししたらすごく気に入ったみたいで、「すごく見える!」と驚いていました。今後の観望会用に是非いくつか購入したいと言っていました。

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帰りは道の駅で信州そばを食べてきました。蕎麦も美味しかったですが、巨大な椎茸の天ぷらが一口食べてすごく美味しかったので、写真を撮っておくことにしました。

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なお、8月5日、6日に木曽シュッミットカメラの特別公開と特別観望会があるそうです。各種天文雑誌ではすでに最新情報として書かれていますが、ホームページの情報はまだ最新になっていません。そのうちに更新されると思いますが、8月5日、6日で間違い無いと思います。 興味のある方は是非参加されるといいと思います。


 

色々忙しかったのと、梅雨でネタがないのを理由に更新をサボっていたので、久しぶりの更新になります。この時期ポチリヌス菌に感染しないようできるだけ控えてていたのですが、久しぶりの買い物をしてしまいました。購入品はCelestronのNexStar 4SEの架台部分だけで、アリガタ溝バージョンの汎用性が高いほうのやつで、ヤフオクのジャンク品です。 一昨日落札して今日届きました。よく見ると元々仙台のとある高校で購入されたもののようで、平成21年度の備品シールが貼ってありました。たかだか6年前くらいのものなので全然古くありません。

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目的は電視用で、できるだけ軽く持ち運びができる自動導入が欲しかったからです。同じ目的で以前MEADEのETX-60ATを同じくヤフオクで落としたのですが、色々改良して動くようにはしましたが、やはり三脚がないのと、機械系の不安定性から導入失敗が何度かあり、実際の観望会に実戦投入するに至りませんでした。観望会はお客さんがいるので、がっかりさせないためにも信頼して使えるという意味での安定性が非常に重要になります。

電源は電池もしくはDC12Vみたいですが、基本的に電池が前提で、ACアダプターなどの類は付いていませんでしたが、同じCelestron AVXを使っているので、ケーブルやバッテリーも同様のものが使えます。また、アイピーステーブルを無くしているようで、付属していません。これはオークション時の注意事項にも付属しないことが書いてあって、KENKOサイトで購入できるとのことなのですが、AVXと同様のもののようなので、使いまわすことにします。あと、3つあるゴム足のうちの一つがなくなっていましたが、これもオークション時に注意事項に書いてました。実際には三脚にはめるときにゴム足が無いとネジのところが隙間から見えるようになるためむしろ便利なので、もしかしたらわざと外して使っていたのかもしれません。

さて、部屋での動作チェックは少なくとも問題なさそうです。ハンドコントロール(コントローラーと言わないみたいです)はAVXのよりもボタンの数が少なく、今回のものは日本語にも対応していないみたいです。そこらへんは特に問題はないのですが、一番困ったのはハンドコントロールが架台から外れないことでした。マニュアルには上にあげて引っ張ると外れるとか書いてあったのですが、とてもじゃないけどそんなレベルでは外れません。仕方ないのでマイナスドライバーを2本使い、少しずつ隙間を開けながらやっと外すことができました。どうやら本来はまる位置よりさらに一段奥までカッチリと入り込んでしまっていたようです。設計ミスの気がします。本来はまる位置だとスッと外すことができますが、さらに奥に入れてしまうとやはり手で外すことはできないです。簡単に奥まではまり込んでしまうので、使用時には注意が必要です。

今回は架台のみでC4鏡筒は付いてこなかったので、これまでのFS-60CBにするか、EXT-60ATの鏡筒部分だけ外してアリガタ溝をつけて使うかしようと思います。


もう少し詳しい動機を書きます。これまで何度か立山に行く機会があり、実は6月24日も行ったのですが、この日はあいにくの曇りでほとんとなにも見ることができなかったので、このブログの記事にすることもしませんでした。晴れていればそこで観望会をするのですが、立山はマイカー規制があるので、機材を手で持ってケーブルカーやバスに乗らなくてはなりません。電視で自動導入をしたいため、AVXを持って行っていたのですが、重くて重くて、なんとかならないかと思っていたのが一番の動機です。同じ自動導入ですが、AVXに比べれば遥かに軽いです。また、MEADEとCelestronを使う場合にCelestronの方が相当問題が少ないとCloudy Nightsにいくつか投稿があるのを見たので、安定動作に期待したいと思います。一度手近な観望会で実際導入して試してみます。

 

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