ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2017年05月

5月29日、平日ですが先週あたりからC8を出したので、久しぶりに自宅で木星の撮影をしてみました。木星の撮影は去年の5月28日拡大撮影でX7で撮って以来ほぼ一年ぶりです。

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機材は前年中断した時と同じ鏡筒: Celestron C8 + 赤道儀: Advanced VXにCMOSカメラ: ASI224MCを付けています。ピント調節用に笠井トレーディングのシュミカセ用マイクロフォーカス接眼部を使っています。バローレンズは以前特価の時にKYOEIで購入したScientific Explorer社の5倍のものです。昨年買って少しだけ試して結局撮影での使用までいかなかったADCですが、今回少し使って見ましたが、木星が南天高くのぼっていたせいか調整してもほとんど変化が見られませんでした。一度画像処理をして見てから再度使用してみようと思います。

以前はCelestronの3倍のバローレンズを使っていたのですが、ADCを入れた時にバローレンズから撮影面の距離が変わると拡大率が変わってしまうという欠点がありました。今回新兵器のExplorer Scientific社のフォーカルエクステンダーはテレセントリック系のバローレンズで、距離が変わっても拡大率がほとんど変わらないというメリットがあります。そのおかげでしょうか、拡大率が5倍に変わっても、ADCを入れてもターゲットを見失うことが圧倒的に少ないです。

これまで惑星用のソフトの解説をしたことがなかったので、いい機会なのでメモがわりに今回少し書いておこうと思います。また、以前書いた胎内星まつりでのChristfer Goさんの講演のメモも役にたつと思います。

撮影用のソフトはFireCapture2.6βです。βのバージョンが去年の2.5から2.6に上がっていました。今回試したのは2.6.01です。インストールは特に問題なく、最初に実行ファイルをダブルクリックして、その後はASIカメラ用のショートカットができるので、それをクリックします。カメラの認識は特に問題ないです。設定したところだけメモしておくと
  • 画像が出ているWindowの左横のアイコンの「Set capture folder」で、ファイルの保存場所のルートディレクトリを好きなところに設定。私はD:¥home¥starの下にBYEやらSharpCapやらのフォルダがあるので、そこに指定。
  • 「Image」タブのROIで1024x768を選択
  • 「Capture」タブのところで、フォルダ名とファイル名に関係してくるJupitar, RGBを選択。5000Framesを選択。ファイル形式をAVIからSERに変更。
  • 「Option」タブの「Debayer」にチェックを入れカラー画像にする。
最初StickPCで取り込んだのですが、ROIで1024x768ピクセルにしてフレームレートが15fpsとかひどいと10fps以下になってしまうので、結局MacbookProのbootcamp上で撮り込みました。OSはStickPCもMacのbootcampもWindows10の64bit版です。それでもMacbookProでも25fps程度までしか上がりません。そこで、「Setting」タブから「Performance」を選んで、「Force agressive memory recovery during capture」を選びます。このメモリオプションありだと80fpsでも安定に保存までできました。

おそらくもう少し早いフレームレートも撮り込みができるのですが、暗くなりすぎてゲインを500以上に増やさなければならなくなるので、一旦80fpsまでとして出来上がりの明るさとノイズのバランスを見てこれからどこまでフレームレートを下げていけるかの調整していきたいと思います。 ちょうど天文リフレクションズで惑星撮影で有名なRB星のブログのまとめを紹介していて、その中で50fpsと書いてあったので、(追記) 最近のRB星のブログを見てみると、木星の場合はLが90fps、RGBが50fpsのようです。今後そこらへんを目処に試していきます。

実際の撮影では、21時頃まではシンチレーション(大気ゆらぎ)がひどかったのですが、その後22時頃にかけて揺れがかなり収まりました(追記)かなり像が揺らいでいて、21時頃からやっと筒内気流が落ち着いてきて少しましになりましたが、まだ空の揺らぎがひどく、また少し霞みがかっていることもあり、もう少しシーイングのいい日を待つ必要がありそうです。撮影中は画像が出ている左横のアイコンの中の「AutoAlign」をオンにします。すると、1024x768の画面を自動的に惑星が真ん中になるように移動してくれます。4つの赤い点が出て今画面のどこらへんを写しているかわかるので、端の方になった時は赤道儀のコントローラーで4つの点が真ん中になるように移動してやります。

ADCを使う時はWindowの左横のアイコンの中の「ADC tuning」というのを使うと楽ですが、今回は効果のほどがわからなかったのでこれは次回以降にもう少し試します。

アイコンを見ていくとダークフレームもふらっとフレームも取れるみたいですが、まだ試していません。実は手持ちのASI224MCは電視で酷使していてかなり汚れがひどく、惑星撮影時にセンサー保護ガラス面の汚れがそのまま拡大されて写ってしまい、黒いシミができまくっていました。撮影には致命的です。かなり綺麗に掃除したのですが、それでもまだ少し汚れが残っているので、フラット補正はしておいたほうがいいのでしょう。

結局、ファイルを80GBくらい取ったところでHDDが残り少なくなってきてしまったので、この日はおしまいにしました。今回の反省点は
  • なぜかRedがすごく強くBlueが弱い。
  • SERファイルにしたつもりがAVIのままだった。
  • C8がF10なので、5倍のバローでF50となり拡大しすぎかもしれない。
  • 多分シーイングはまだまだ全然良くないので、もっといい日を狙う。
くらいでしょうか。とりあえず今回の文の画像処理をして、後日また記事にしたいと思います。



あと、惑星関連でやってみたいことを少し書いておきます。
  • ASI290MMを手にいれて少なくともLとASI224MCのカラー合成、できればフィルターを使ってRGB合成を試す。
  • 昨年頂いたMEADEの250mmを試す。
  • MagicLanternでのRAW動画での惑星撮影がどこまでASIに迫れるか試す。
などです。
 

日曜夕方、夕飯を外食で済ませた後、立山が綺麗に見えていたので空の透明度も悪く無いと思い、近所の子供達を集めて今年初の自宅観望会を開きました。

機材ですが、双眼鏡とSCOPETECHは子供達に解放して勝手に色々見てもらい、FS-60CBはC8の上に子亀状態で乗せて電視、C8は眼視とフル稼働に近い状態です。

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一番星が出てまだ暗くなりきる前、知り合いの近所の子供が3人おばあちゃんに連れられてやってきました。今日は三日月の1日前、まだ細い月が夕方の西の空に綺麗に輝きます。SCOPETECHは子供でも簡単に導入ができるので大人気です。C8は焦点距離が長いのでかなり拡大してクレーターを見ます。電視では露光時間を延ばしていくと地球照はおろか、クレーターまではっきりと見ることができます。眼視との比較が面白く、目で見えない月の影の部分が見えるのにみんな驚いていました。

その後は空高く上がっている木星です。焦点距離2000mmのC8に13mmのアイピースをつけて150倍くらいで見ると木星の縞がよく見えます。衛星も4つ綺麗に見えます。

私が導入している間に、子供達は勝手にシートとマットレスを持ってきて、布団をかけてみんなでくるまって寝っころびながら騒いでいます。その間に今度は電視でM57を入れます。子供達の反応はイマイチでしたが、おばあちゃんがWideBinoでこと座の形を認識して、iPadのプラネタリウムソフトと比べていました。M57の位置と大きさが少し実感できたみたいでした。

そのあとは星座教室。みんな寝っころびながら木星とスピカの比較に始まり、北斗七星から春の大曲線、うしかい座、からす座、しし座、さそり座、こと座とたどって、夏の大三角はまだベガしか見えないねと言っておしまいです。

その頃になると月がちょうど屋根に沈んでいく頃になり、なんで月が動くのとか、地球が動いているのとか、月を見ながら子供ながらに色々考えているみたいでした。月が沈んだ午後9時に頃には第一部が終了となりました。実は最後に土星を見ようとしたのですが、まだ近所の木に遮られて見ることができませんでした。みんなでおやつを食べたあと、3人の子たちはまたおばあちゃんに連れられて帰っていきました。うちの子も眠いと言い出して、布団とともに家の中に入っていきました。

ところがそれから数分後に、別の知り合いの子がお母さんに連れられてやってきました。せっかくなので第二部を開催です。第二部には妻も家から出てきてお母さんどうしておしゃべりタイムが始まります。木星を見て、同じような星座解説をして、最後に今度は土星もきちんと見ることができました。土星の輪は初めて見るらしく、とても喜んでいました。午後10時前にやはりその子が眠いと言って帰って行きました。

こじんまりした観望会でしたが、こうやって近所の子に星を見せてやるのも楽しいものです。



前回の滞在記(その3)からしばらく日にちがあいてしまいましたが、やっと最後の画像処理が終わりました。

4日目のもう明け方に近くなってくるような時間、小マゼラン雲が昇ってきました。少しでも山からの高度を上げるために、ホテルの19階に上って撮影をしました。残念ながら大マゼラン雲は山の下です。大マゼランが山の上に出てくる頃には薄明を迎えてしまいます。満月がすぐ横にあるので露光時間も30秒と稼げず、、ライブビューで見ると小マゼランはホントにうっすら見えている程度です。撮影後、ダークを撮影しつつベッドで寝てしまいました。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日4時1分(現地時間)
NIKKOR-S Auto 50mm F1.4 + EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW)
露出10秒x44枚 総露出7分20秒
ダーク補正あり、フラット補正なし
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


撮影時間も短く、時期も良く無いためあまり気合を入れて処理しても仕方ないのですが、それでも初の、「大」ではなく「小」の方ですが、マゼラン雲ということで載せておきます。

ところで、なんで画像処理にこんなに日にちが空いてしまったかというと、原因ははっきりしていて、ふらっとフレームを取っていなかったので、それを取り直すのが面倒だったからに他なりません。フラットはやはり未だにわからないところが多くて、だいたいいつも何かしら迷いながら処理しています。今回も日本に帰ってから同じ環境でふらっとフレームを写したのですが、迷いに迷って目も当てられないほど処理が全くうまくいかなかったので、今回はフラット補正は無しとしました。やはりその場で、しかも短時間で済むのでできれば撮影の最初に撮ってしまうのがいいのかと思います。と言っても、いざとなるとライトフレームに夢中でなかなかできなんですよね。


そんなこんなで、星を始めてから初のオーストラリアでしたが、仕事で行っているので期間を選ぶこともできずに満月期となってしまったことと、南緯度が思ったより低かったこと、そしてなにより雨期の終わりがけということで六晩中、実質一晩と少しくらい(もう少し晴れていたのですが仕事もあり撮影がフルというわけにはいきませんでした)、それも曇りがちの中でしか撮影できなかったのが悔やまれます。あと結局持って行った赤道儀と鏡筒の出番がほとんどなかったのはちょっともったいなかったです。

それでも念願のカノープスと南十字星を見ることができたのは嬉しかったです。全天で一番と二番の明るさのシリウスとカノープスの共演は見ごたえがありました。一枚でもいいので写真に撮っておけばよかったです。あと、WideBino28の評判がすこぶる良かったのも印象深いです。

次回南半球に行くチャンスがあるときは、大マゼラン雲と、イータカリーナ星雲を綺麗に撮ることを目標にしたいです。


先日購入した天文ガイド5年分のうち、1991年の1年分12冊を読んでみました。

このころはある意味雑誌の最盛期ですね。まだバブルも弾ける手前、インターネットも無い時代で、全国的に天文ショップの数も今とは比べものにならなくらい多く、雑誌の広告も、雑誌の厚さも段違いです。広告も、読者の写真もカラーページの枚数も、昔の号と比べると格段に増えています。読むのに時間がかかります。

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その中でも、青紫色のアトムの広告のページの多さと、天文リフレクションで紹介されていた星ナビのBORG開発者の中川さんの話と絡めて読むと、現存する天文ショップの勢力図というか、アトム出身の天体ショップの関係者が今も活躍されていることがよくわかります。いつも寄らせてもらっているスターベースのI店長や、この間訪れたEYEBELLの店員さんも、名前は聞かなかったですが、アトム出身の方とのことです。いつもお世話になっているKYOEIのMさんもアトム出身だと聞きました。アトムは後に今のスターベースに代わるのですが、なぜかアトムがまだ残っているのに名古屋のスターベースの広告がすでに出ています。今でこそ両方ともスターベースなのですが、もともとは別の系列だったのかもしれません。1991年の12冊では答えが出ませんでした。12月号の広告の「新装11.15東京OPEN」というのがヒントなのでしょうか?

このころのアトムといえば、アストロカー「GINGA」が異彩を放っています。ミニバン型の車の後部に天体望遠鏡が設置されていてスライディングルーフを開けばすぐに観測ができるというものです。9月号にカラーページで特集があるのですが、望遠鏡は独立したターンテーブルの上に載っていて、極軸合わせも車の停車した方向とは関係なくできるみたいです。バブルのころの賜物なのでしょうか、さすがに現在こういったものが残っていないろことを見ると、あまり出回らなかったのかもしれません。というよりも、下手をすると望遠鏡よりも車の耐用年数の方が短い気がします。

広告でもう一つ面白いのがMEADEの赤道儀が2月号からでしょうか、ピリオディックエラー+/-1.8秒以内を謳っていることです。PEC(ピリオディックモーション補正システム)の記録が残るPPEC(programmable periodic error correction)という機能を使ってのことらしいのですが、同じ2月号の評価記事の「NEW FACE TEST REPORT」の中では初めての使用ということで+/-1.8秒は出なかったようです。実際ガイドなしだと相当厳しい値かと思います。それとは対照的に同じく6月号の「NEW FACE TEST REPORT-6」の中でCelestron C8と一緒に販売していた赤道儀C8 UltimaPECの実測で+/-1.8秒が出たというのが面白いです。Celestronは特にピリオディックエラーについてはどこまで出ると明言していないで、そのことが逆にメーカーの方針を垣間見ることができ、このころの精度の戦いがいかに熾烈だったのかが想像できます。ちなみにCelestronの方はPECの記録が残るものではなく、毎回消えてしまうために必ず再測定が必要になることは明記しておきます。

「NEW FACE TEST REPORT」は毎回充実していて、例えば10月号のST-4を見るとやっと冷却CCDが民生で実用化されてきて、2軸ガイドもできてしまうという触れ込みです。今から15年前くらい前の話になるのですが、CCDも計算機とあいまって相当進歩したことがわかります。

ニュースでいくつか気になったものがあります。「JNLT」という名前をご存知でしょうか?ハワイにある8mの国立天文台の「すばる」の計画段階の名前だったようです。私は今の「すばる」でしか知らなかったのですが、8月号で計画にゴーサインの特集記事がありが、10月号で名前が決まったとの報告記事がありました。その後補償光学での鮮明な画像で名を馳せ、ハッブルに迫る性能を出すすばるですが、すでにこのころから期待されていたことがわかります。


連載記事では「望遠鏡発達史」がけっこう勉強になりました。100均の虫眼鏡で望遠鏡を作ろうとしたことがあるのですが、5月号の記事を見てなぜ2枚のレンズだけだとダメなのかがやっとわかりました。関連して「テレオプト」というNECのPC98で動く天体望遠光学シミュレータソフトを使った、光学設計の連載が開始されていました。この記事も合わせていい勉強になります。望遠鏡の光学設計というのもそのうちやってみたいと思います。今ならもっといいソフトがあるはずですが、基本の理屈は変わらないはずです。


同じく連載なのですが、このころのコラムで気に入ったのが二つありあります。一つは2月号から始まったインド哲学・仏教を専攻し、声楽家という春日了氏のコラムです。言っていることにいちいち棘があり、それが逆に小気味いいです。葬式の時に宗教オタクの親類から仏教論争をふっかけられたのに、専門家として軽くあしらっているところなど読んでいて笑ってしまいます。この連載は8月号で何の前触れもなく突然終わってしまっているのですが、いろいろ問題発言があったのかもしれません。

もう一つがコラムというよりは短い星座紹介の記事なのですが、「おもちゃの星座箱」という記事で、毎回独自の視線で星座を紹介していきます。かんむり座の紹介では、いつか大酒飲みの旦那様が現れて私を幸せにしてくれないかとか、あまり子供向けの星座紹介にはなっていません。毎回考えさせられる星座紹介で大好きです。


「読者の天体写真」コーナーでは、なんと高校の同級生の名前を見つけることができました。以前の記事でも少し書いたのですが、同じ高校の天文部に所属していた女の子です。掲載されていた星景写真は大学1年の時のはずで、まだ星を続けているのか一度会ってみたいです。あと、天体写真家で有名な富山出身の大西さんの名前を随所に見ることができました。しかも大抵優秀賞とかで、扱いがすごく大きいです。やはりこのころからその才能が注目されていたのかと思います。昔ですから、当然銀塩写真なのですが、その時代の制限された技術を使って、他の人に差をつけることができるというのはやはり才能で、すごく羨ましいです。天体写真の評価記事にページを割いているのも今ではない試みです。今ではデジタルに変わってしまいましたが、それでも評価すべき基準はあまり変わっていないのかと思われます。


特集記事で一番面白かったのが、8月号の「望遠鏡だけ持ってキャンプに出かけよう」です。編集部員が家族を連れてキャンプに行く話なのですが、その中の現地でのプログラムが
  • 一番星探し競争
  • 北極星は動かないか!?肉眼で確かめる
  • 君は戦士になれるか!?北斗七星のアルコルとミザールで目の検査
  • 初夏の星座を探す
  • 自分の星座を作ってしまおう
  • 双眼鏡で天の川下り
  • 白昼の金星を見つけてみよう
など、アイデアいっぱいで、家族でキャンプに行っても、観望会などでもそのまま使えそうです。あいにく、実際のキャンプは曇りで、記事用の星の写真を撮るのも難しかったらしく残念な結果だったらしいのですが、それでもキャンプに行きたくなるような記事で秀逸です。

読者サロンのコーナーでは、一人一人のお便りの内容がすごく長くなっている傾向が見受けられます。それを毎回何人か載せるので、ページ数も結構割いています。相変わらず文通コーナーはすごいです。住所を公開しているなど、今では考えられないですが、そのことが原因のトラブルとそれに対する意見など、お便りコーナーにまではみ出している号もたくさんあります。もう間も無くするとNiftyなどのメールサービスが始まる頃のはずで、文通コーナーも衰退するちょっと前の最盛期なのかと思います。


このころは部数が出ているせいか、メジャー路線に偏っていっているような気もします。式が出てくるようなマニアックな記事は以前読んだ80年代に比べると少なくなった気がします。それでも厚さのせいもあり情報量がたくさんあり、読み応えがあります。引き続き1992年を読んでみます。


数週間前に牛岳の雪が融けたとの情報が入っていたのですが、海外出張などでなかなか行くことができなく、5月19日の週末やっと今年初めて娘を誘って牛岳に行きました。実はこの日も金曜で出張から帰宅してほとんど自宅に滞在せずにそのまま直行。22時半頃到着するとたくさんの人がいました。頂上手前の南天が開けている坂のところにはおなじみの県天のYさん、Oさん、Aさん、県立大の皆さんが6人。Aさんには双眼鏡を覗かせていただきました。頂上のところには富山大の皆さんが2-30人はいたでしょうか。

ついて早速下の写真に写っている展望台に上りました。2台の眼鏡で木星とスピカを親子で見ていると、ちょうどそこに流れ星が。二人とも双眼鏡ではっきり見ることができました。

人が多かったので電視でもしようかと思ったのですが、痛恨のミスで赤道儀のバッテリーを忘れてしまいました。予備のバッテリーも充電できてなく、USBバッテリーは9Vの変換ケーブルしかないなど、回避策もどれもダメ。9VでもAVXが初期アラインメントとかで中途半端に動くのですが、電力不足で途中で止まったりして、なかなか諦めきれないためにさらにたちが悪いです。ほとんど海外出張仕様のまま、あまり手入れしていなかった罰です。時間がなくても事前準備はきちんとすることが大切です。結局時間の無駄になってしまいます。

私が何もできない間に娘は自分で撮影を始めてしまいました。その時の写真がこちらです。この日は何もできなかった私よりも成果を出しています。牛岳の展望台にかかる天の川だそうです。画像処理だけは私が手伝いましたが、撮影は構図からカメラの設定から全部娘が一人でやっています。

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2017年5月20日0時39分 富山県牛岳
EOS X7(ISO1600, RAW), 露出25秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM をF4 18mmで使用
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理



娘は珍しくこの日は睡魔に負けずに片付けの途中くらいまでは起きていました。


リベンジがてら土曜日の晩も、20時くらいからでしょうか、牛岳に向かいました。娘も懲りずについてきましたが、部活で疲れていたせいか、この日はかなり早々と外に出した椅子に座ってスヤスヤと眠り出しました。山の上なのですが、外で眠れるくらい暖かくなってきました。この日は昨日の電視ができなかったので、まずはその確認。途中なんと赤道儀本体を三脚上から落下させてしまい、赤緯の回転の動きが鈍くなってしまったので、直したりしていると結局時間が過ぎてしまい、セットアップできたのは22時半過ぎでした。M57、M27、M13などおなじみの天体を導入し、今年もよく見えるといいながら、あまり撮影までの気合が入らなくて、完全にまったりモードでした。

途中坂の下に降りていくと、昨日に引き続き今日もYさんが来ていて、猫の手?(私は知らなかったですが、蠍座にあるほんとに猫の手の形の星雲ですね)という星雲を撮っていました。その隣に、珍しく女性が二人いて、カメラで天の川を撮影していました。電視で星雲見ませんかと誘ったら、そのうちの一人がきてくれたのでいろいろ話したのですが、女性二人といったのは実は親子で、お母さんがカメラが好きで、子供の方は今年大学一年生とのことです。その子はそれほど星に興味があるわけではないのですが、神話とかは好きとのことで、お母さんの撮影に付き合ってきているみたいです。電視と合わせて、iPadのプラネタリウムソフトで星座の位置を確認しながら、M57はこと座にあるとか、M27はこぎつね座にあるとか、空にある星座を見ながら、PCの画面で星雲や星団を写していました。これまで星雲とかを見たことはほとんどないとのことなので、面白そうみたいでした。

その後、寝ている娘を放っておいて、お母さんの方とカメラのことや、天の川の撮影ことなど、結構長い時間いろいろ話し、さすがに心配になって娘のところへ戻ると、なぜか外の椅子には娘の姿はなく、どこにいったのかなと探すと車の座席でスヤスヤと眠っていました。私はその後一人で最近はやりの星座観察と、これまたまったりモードでした。乙女座に始まり、天秤、カラス、コップ、牛飼い、ヘラクレス、へびつかい、へび、サソリ、いてと、その後夏の星座のこと、白鳥、わし、矢、こぎつねなどを巡りました。暗いので目で見ても結構星をたどれます。朝起きてから、娘に聞いたら「パパどこいっとたん?全然おらんかった!」と文句を言われました。外の椅子から車の中へ移動した時以外はほとんど記憶にないみたいです。


日曜日は先日の記事で宣伝した黒部の科学館で、「天体写真の楽しみ」というギャラリートークでした。トークはちょっと時間オーバーしてしまいましたが、笑ってくれる人もいて、まあまあ受けたのではないかと思います。タイトルは「星歴一年の初心者が語る星の楽しさ」で、内容はこの一年間でやってきたことで、このブログのまとめみたいなものです。その中で、望遠鏡の説明ついでに、FS-60Qを鏡筒部分だけですが実物を持っていきました。こんな60mmの口径の小さな望遠鏡で、星雲がきれいに撮影できることに驚いてくれたようです。惜しむらくは、お客さんが県天の方が多くて、一般の方が少なかったことです。もっと宣伝していただいて、星の写真を撮ったことがない人に聞いて欲しかったです。この話で、一人でも星を見る人が増えたらと思っていました。


出張とかでずっと忙しかったのですが、久しぶりに富山の星をゆっくり眺め、締めは天体トークと、星三昧の週末を過ごして大満足です。

 

富山県黒部市にある黒部市吉田科学館にて富山県天文学会写真展「天体写真の楽しみ」の一環として5月21日の日曜日午後2時半よりというギャラリートークを開催します。15分くらいの話が3つあり、その中の一つを私も担当することになりました。タイトルは今のところ

「星歴一年の初心者が語る星の楽しさ」

というのを考えています。ほんの一年前まで星に全然興味がなかった初心者が、いかにのめり込んでいったかという話を面白おかしく語ろうと思っています。星を好きになる人が少しでも増えてくれたらと思っています。

近隣にお住いの方はぜひご参加ください。

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関西に行く機会があり、少し足を伸ばして京都の上桂にある国際光器によってみました。上桂駅から5分ほど歩いた住宅街の中にあります。ホームページや雑誌の広告などからもわかるように、ここはいろいろ面白い商品を取り扱っています。


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暑い日だったのですが、入店後アイスコーヒーを入れていただきました。店内は赤道儀も鏡筒もかなりの数が展示してあります。セレストロンの新しい赤道儀も展示してありました。珍しいところでは10micronというところのイタリア製の赤道儀が置いてありました。すごくいいと言っていましたが、値段もなかなかのものでした。あとで調べたら日本で扱っているのは国際光器だけみたいです。アメリカでは結構流行っているとのことです。

何人かの店員さんといろいろ話して、すごく親切にしていただいた割には大したものは購入できなくて、結局今回購入したのは、一つはC8用の調整ネジのBob's knob。ずっと欲しくて、三基光学館で一度見たことがあるのですが、その時は在庫はC9.25用とかのみでC8用が切れていたので、今回やっと購入することができました。C8用のネジは、鏡筒がオレンジ色、2005年以前のインチタイプ、それ以降のネジがメトリックタイプと3種類あるのですが、どれかを確定するのにちょっと苦労しました。私が持っているのはVixen時代の古いやつなので、おそらく2005年以前のインチタイプでいいはずです。自宅に帰ったら試してみます。他に以前星まつりで購入したアイピースケースを購入しました。

他にもいろいろ面白いものがあるのですが、今回一番興味を引いたのが個人用の天体ドームで、カナダ製でプラスチックのパネルを組み立てるタイプです。屋上に設置してある展示器を見させていただきました。大きすぎず小さすぎず、丸いドーム型をしていて、屋根の半分が開く、見るからに天体ドームという形をしています。値段を聞くと一般のドームよりははるかに安価で、かなり頑張れば手が出ないでもない額でした。

でもやはりまだ一箇所に落ち着くのは贅沢で、今しばらくは遠征も含めて毎回出すのが主だと思います。いつかそのうちに、大型の赤道儀と今あるMEADEの25cm反射をにわか屋根の上に常駐させるのが夢です。パネル組み立て式なので、設置した後にも、将来邪魔になった時は片付けることも可能だとのことでした。

また京都に行った際には是非とも寄りたい店です。 

その2から続く。

画像処理が追い付いていないので、ちょっと休憩して持っていった機材などの話を書きたいと思います。

まず去年の秋にアメリカに行ったときに手持ちの機材が重すぎることにやっと気づき、それ以来色々ため続けてきた軽い機材を中心に持っていきました。鏡筒はFS-60Qのエクステンダーを外したFS-60CB状態のもの、これにバスタオルを巻いてスーツケースに入れました。エクステンダーも一応持っていきましたが、あらかじめとる天体を決めておいて持っていかないという手もありかもしれません。赤道儀はSWAT-200、三脚はGitzoのGT3840C。ガイド用カメラはASI224MC50mmのノーブランドのCマウントレンズです。カメラ関連はEOS 60DSigmaの10-22mmの広角レンズNikonの昔の50mmのF1.4のレンズです。その他、アルカスイスマウントやカメラ用アダプター、工具、ねじなど、まあ、いつも使っている機材ばかりです。普段使っていないものを海外で突然使っても使えないと思ったからです。

機材だけでスーツケースがちょうど半分埋まりました。荷物は着替えなども入れて、全部で、スーツケースの重さも含めて20kgでした。国際線の23kgなのでまだ少し余裕がありますが、オーストラリア国内で別会社の低価格路線の国内線に乗るので、その場合20kgに制限される可能性があるので、20kgに抑えました。カメラ類は背中に背負うタイプのバッグにいれたので、それらはスーツケースの重さからは抜いています。

使い慣れている機材ですが、これでも南極軸を取るのに苦労しました。というよりも、南極軸を取っている最中に雲が出てきたり、結局それからずっと曇りや雨だったりで、鏡筒を使っての撮影は今回できなかったというのが落ちです。今回のオーストラリアではカメラとカメラレンズでの撮影で時間切れでした。もう少し晴れの時間があれば鏡筒を使っての撮影もできたと思うのですが、天気だけは仕方ありません。

最終日の朝に街、といっても小さな島の中の小さな店の集まりなのですが、町の中を歩ていると写真のような宣伝が出ていました。

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ちょうどその日の晩の観望会の案内です。あいにく、この日の昼には飛行機に乗り帰国なので残念ながら参加はできませんでしたが、もう一日手前にずれていてくれれば必ず参加したと思います。

あともう一つ、途中に乗り換えをしたシドニー空港の本屋で、SKY&TELESCOPEのオーストラリア版を見つけたので記念に購入しました。オーストラリア版が出ているなんて知りませんでした。ページ数は広告も含めて82ページ。

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星座紹介がオーストラリアで見える星座になっているなど、オーストラリアで編集しているみたいです。南半球のその月の星空の紹介記事というのは見たことがなかったので、とても新鮮です。

評価レポートがTAKAHASHIのFSQ-130EDで、かなり細かく書いてあり、非常に評価が高かったです。本家のアメリカ版は見ていないのですが、M31を撮った写真が載っていたりするので、おそらく北半球でのテストで、ここら辺はアメリカ版との共通の記事なのかと思います。いい点の他に、良くない点も書いてあって、口径のわりに重いことと、撮影のためにいくつものアダプターが必要なこととのことです。他にもPixinsightを使ったナローバンドの処理の記事があるなど、日本の雑誌では見ない記事なので、興味深いです。これはSKY&TELESCOPEだからなのかと思いますが、ダークマターハロがあると銀河や星雲がどのように見えるかなど、研究よりの記事が多いのも特徴です。

広告は天体ショップはすべてオーストラリアの店で、機器に関してはオーストラリア独自のようなものはなかったです。日本であまり見ないところではORIONやiOptron、ATIKなどが丸々ページを使った広告を出しています。

実は最終日シドニーにある天文ショップによろうと思ったのですが、土曜日なのになんと午後4時に閉店とのことで、かなり無理していっても午後4時には間に合わないことがわかったので今回はあきらめました。シドニーの滞在時間は結構あったので、非常に残念です。いつかまたオーストラリアに行く機会があれば、ぜひ天体ショップには行ってみたいと思います。

お土産はMARSと書いてあるチョコバー。天文関連ということで、名前だけで選びました。火星には全く関係ありません。

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次の記事が最後です。

オーストラリアのハミルトン島滞在の2晩目の夜早くに雲間に少しだけ写真を撮ったあとずっと二日以上雨だったのですが、4日目の晩の午前2時過ぎからやっと雲が少なくなり、星が見えるようになってきました。ただし月齢13.2日と満月にかなり近いので空が明るすぎます。時間的にもイータカリーナなど面白そうな天体は沈んでしまっていることもあり、まずは南極軸近くの空を広い範囲で撮ってみました。右に見える明るいのが月です。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日2時38分(現地時間)
EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW) 露出5秒一枚撮り
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用 
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


星座をつないでみると面白いです。普段なじみのない星座なので、線を結ぶのもちょっと苦労します。普段あまり日本では見ないもの、もしくは地平線に近くかなり見にくいものばかりです。

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さそり座の下も写るのですが、南緯度が低いのと時間が遅いので、南十字を含む面白そうな天体のいくつかが山の下に来てしまっています。

この時間は天の川がまっすぐ立っているので、同じ方向で天の川を中心に撮ってみました。満月での撮影で、周りが相当明るいなか、それでもこれだけ写るのはやはり他の光害が少なく空気が綺麗なため透明度が高いせいでしょうか。

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オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日3時12分(現地時間)
EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW) 露出6秒一枚撮り
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用 
ダーク補正なし、フラット補正なし、Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


明け方前になり、山の上に小マゼラン星雲が出て来ました。この続きは画像処理の後また記事にします。


その3に続く。
 

性懲りも無くまたもや天文ガイドを大量にオークションで落としてしまいました。前回(記事その1その2その3)は1980年台が主だったのですが、今回は1991年1月号から1995年12月号まで60冊で抜けなしです。90年台の後半くらいまでは天文ショップのバックナンバーにたまにあるのですが、90年台前半はほとんど残っていません。これまでもいろいろ集めているのですが、実は天文ガイド、SkyWatcher、月刊天文などを見渡しても91-95年のはまだ一冊も持っていないので、一気に揃うのは魅力的でした。


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ついでに天文ガイドの1984年8月号臨時増刊も珍しくオークションで出ていたので落として見ました。こちらは前に勧められて読んだ時も面白かったので今回も楽しみです。

両方ともオーストラリアに行っている際に無事に届いていたようです。まだ帰国した直後で、何冊かだけ読んだのですが、90年台は多分最盛期でとにかく分厚いです。時間のあるときに読んで見て、面白い記事などあったらまた取り上げてみたいと思います。 

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