ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2016年12月

以前KYOEI大阪で購入した「低重心ガイドマウント」ですが、三脚側に取り付けるための穴が1/4インチのために、手持ちの3/8インチネジがついている三脚に取り付けることができないでいました。秋葉原に行った際に3/8インチのタップを買ってきたので、低重心ガイドマウントの下側の面に新たに8mmの下穴を開け、タップを切りました。

IMG_0777

 
写真は分解したものですが、手前のマウントの一番下のネジ穴が追加されています。 この状態でマウントして

IMG_0778

SWAT-200を取り付けて見ました。

IMG_0779

と、ここまでは順調だったのですが、マウントを取り付けたときと取り付けていないときに鏡筒部を揺らしてみると、揺れ幅はあからさまに違い、どうしても外乱に対する揺れが大きくなってしまいます。測定はしていないのではっきりとは言えませんが、少なくとも数倍程度には増えているように見えます。一桁大きくなっているようには見えません。

決してこのマウントが悪いと言っているわけではありません。このマウントはそのシンプルな仕組みから考えると相当丈夫です。ただ、やはりものが一つ増えれば接続点数も増え、当然たわみも大きくなってしまうのはある意味当たり前のことというわけです。そのため二軸微動の便利さを取るか、たわみの少なさを取るかのトレードオフとなります。これまでの経験から三脚の足の一番先のところで回転しての調整精度はバカにできないので、今回はたわみの少なさを優先して、泣く泣くこのマウントは外すことに決めました。

少しだけ定量的な評価です。


低重心回転マウントでの回転の精度は
  • 回転つまみでの調整精度: 1度くらいか
  • ネジのピッチ: M8ねじなので一回転1.25mm
  • 回転半径: 2cm程度
よって、回転角 θ = l / r (つまみを回したときの移動距離 / 回転半径)から0.00125m*1°/360°/0.02m = 180μdad = 0.01° = 36秒

となるが、以前Advanced VXの微動回転で出た精度が40秒程度なので、オーダー的にはこんなもんでしょう。

三脚の脚をずらすことによる回転の精度は

回転半径: 1m程度
足の位置をずらす精度: 1mm程度が限界か

より、回転角 θ = l / r = 0.001m / 1 m = 1mrad = 200秒 = 3分20秒

なので、5倍程度精度が悪くなります。以前足の微動で試したときは2.5分とかなので、オーダー的にも間違っていないと思います。

うーん、ちょっと悪くなりすぎるかもしれませんが、それでもたわむよりはマシな気がするので、とりあえずこの状態でしばらくテストすることにします。極軸を合わせながらがんばれば、今までの経験から1分くらいの精度で合わすこともできるので、まあなんとかなるでしょう。どうしてもダメなら2つの足の先に微動の平行移動の機構を持ってくることも考えます。

 

先日KYOEIで購入した笠井トレーディングのWideBino28ですが、少し晴れ間があるときに試しました。

IMG_0715


特徴は2.3倍の低倍率、大口径なのですが、これだけ聞いても実際に夜空で見て見ないと全く価値がわからないかもしれません。実際私も、原村の星まつりで初めてワイドビノを見たとき、昼間に見たせいか、その価値が全くわからなくて、値段が高いわりに倍率の低いあまり役に立たなそうな双眼鏡だというのが、最初の印象でした。

ですが、今年たくさんの天の川に出会って、これをもっと綺麗に見たいと考えたときに、普通の双眼鏡だと確かに暗い星までたくさん見えるのですが、倍率が10倍とかと高いため、同時に視野が狭くなり、天の川を見ているとかのインパクトはなくなります。そんなとき、もしかしたらいっそ低倍率の方がいいのではと思ったのがきっかけで、いつかワイドビノを手に入れたいと思っていました。

はっきりいって広角、低倍率で、星座丸ごと一個を視界に入れて見ることができるというのは思ったよりすごいことです。

私のように視力が悪い人は、普通夜空を見上げても、そもそもあまり星がきちんと見えていません。眼鏡をかけていますが、今の眼鏡も随分前に作ったので、だいぶん弱くなっていて、かなりボケた星を見ています。WideBino28は裸眼でも眼鏡をかけていても、片目づつピントを合わせることができるので、まるで突然目が良くなったような感覚です。

また、倍率が2.3倍なので、2.3x2.3倍暗い星まで見えます。等級が一つ違うと明るさは2.5倍違うと定義されているので、およそ2等級近く暗い星まで見えるということになります。(詳しくはこちら)すばるは一つ一つの星がはっきり見えます。牡牛座のV字も全部綺麗に見えます。オリオン座も全体が視野に入ります。その上で細かい星が見えるのです。このインパクトは望遠鏡とか、双眼鏡とはまるで違ったものです。

夏の天の川が今からすごく楽しみです。

追記: その後のWideBino28の使用記もこれらのページに一部書いてあります。


これまでの記事を分野ごとに読みやすいようにまとめてみました。ページトップのメニューの「特集記事」からもこのページを見ることができます。

記事を読んだ感想など、お気軽にコメントいただけると嬉しいです。


===================================================
読み物
===================================================

入門記事

  1. 星に興味のある方へ
  2. 機材の選び方
  3. 暗闇でのカメラでの撮影
  4. 番外編: 超初心者のためのオススメ望遠鏡 

  1. EOS kissで天の川を撮ろう (その1): 撮影の準備  
  2. EOS kissで天の川を撮ろう (その2): 実際の撮影  
  3. EOS kissで天の川を撮ろう (その3): 画像処理  
  4. 番外編: 天文っ子のためのカメラ選択 

  1. 電視観望を始めてみたい方へ
  2. 電視観望実践編
  3. 電視の楽しさ 
  4. SharpCapトラブル解決集


天体関連ショップ訪問記


昔の雑誌一気読み
  1. 天文ガイド1976年12冊
  2. 80年代天文ガイド60冊その1
  3. 80年代天文ガイド60冊その2
  4. 80年代天文ガイド60冊その3
  5. 天文ガイド臨時増刊
  6. 天文ガイド90年代前半60冊購入
  7. 天文ガイド1991年12冊
  8. 天文ガイド1992年12冊

星まつりに参加してみよう


天体イベントまだまだあるよ




見学や講演など

観望会記録です


写真展に初参加
  1. 写真展準備開始
  2. 追加写真のための画像処理
  3. 実際の印刷
  4. 写真の提出
  5. 写真展はじまりました!
  6. 自宅ギャラリーへ移動


オーストラリア滞在記
  1. 雲の中の南十字星
  2. 南半球の星座
  3. 機材など
  4. 小マゼラン星雲



===================================================
テクニカルメモ
===================================================

マニュアル相当の記事

便利な小技


便利な数字

ノイズについての考察



電視観望
  1. 出会い
  2. 高感度CMOSカメラでの試み
  3. 機材1 - CMOSカメラ
  4. 機材2 - レンズ
  5. 電視用ソフトの紹介 - SharpCap
  6. 観測例1 - 口径60mmでのテスト
  7. 観測例2 - 牛岳
  8. 観測例3 - 牛岳
  9. 電視メシエマラソン準備
  10. 電視メシエマラソン練習
  11. 2台目のCMOSカメラ
  12. 電視観望システム 
  13. 軽量化と安価な電視システムの模索 
  14. SharpCapの新機能: ボタン一発で電視観望最適化
  15. 3台目のCMOSカメラASI294MC
  16. ASI294MCでの電視三昧: その1(2017/12/21)その2 (2017/12/23)
  17. SharpCapトラブル解決集


Revolution Imager
  1. アメリカの天体ショップで見つけたアイテム
  2. 使い方マニュアル
  3. Revolution Imager ファーストライト
  4. 口径200mmクラスの鏡筒を使った場合の、Revolution ImagerとASI224MCとの比較
  5. 初心者にとってのRevolution Imagerの位置付け

極軸調整
  1. SharpCapによる極軸調整の仕方
  2. Advanced VXでのテスト
  3. Advanced VXでの精度について

天体写真撮影と画像処理
  1. ノータッチガイドでの撮影から、画像処理まで
  2. オートガイド
  3. フラット補正について
  4. 画像処理練習
  5. ダークライブラリーの構築
  6. HDR画像処理による白飛び防止 
  7. 淡い星雲と銀河団の例 
  8. 何かがおかしいフラット補正の検証
  9. 画像処理工程の詳しい説明
  10. トラブルシューティングの一例: 星が流れる!
  11. 星マスク

Stick PCを使ったリモート観測システムの構築
  1. セットアップとリモートデスクトップまで
  2. アクセスポイントの設定 
  3. リモート接続の不調の原因
  4. 5GHz無銭LANでの接続の安定化 
  5. 不安なので予備のネットワークを用意
  6. 予備ネットワークが不安定なので、ポータブルルータの買い替え
  7. Stellariumを使った遠隔での自動導入
  8. Cartes du Cielを使った遠隔での自動導入
  9. Platesolvingで自動位置補正が実現できた!
  10. ある意味遠隔操作の最終形かも
  11. Windows updateでトラブル、リモート接続が不能に


高級ポタ赤SWAT-200での撮影までの遠い道のり
  1. 購入
  2. SWAT-200での一軸ガイド
  3. 星像にブレが
  4. 微動回転は難しい
  5. ブレの原因で迷走状態
  6. ブレの原因は風?
  7. 鏡筒の乗せ方など
  8. 風じゃなさそう
  9. やっと揺れの原因が特定できた
  10. なんとか長時間露光まで持っていけました


惑星撮影の進歩
  1. 初撮影、点だった
  2. 拡大撮影、なぜ汚い?
  3. シュミカセを手に入れた!
  4. CMOSカメラも手に入れた!
  5. やっとまともな撮影ができた!でも色収差が...
  6. 色収差の解決にADCを購入
  7. 木星撮影2シーズン目
  8. 惑星画像処理
  9. 撮影時の改良
  10. WinJUPOSに挑戦
  11. パラメータ見直し
  12. 大赤斑初撮影
  13. 土星でADCを使ってみた
  14. 番外編: Christre Go氏の講演は参考になる


夜だけで我慢できず、とうとう太陽観測に手を出した
  1. スターライトフェスティバルでの太陽観測機器5台による比較祭り(2017/10/8)
  2. 格安のP.S.T.を手に入れた!(2018/2/14)
  3. P.S.T.ファーストライト、昼間でも観測できる(2018/2/18)
  4. 早速P.S.T.を分解(2018/2/18)
  5. カメラで合焦しないことが判明、よってP.S.T.をさらに分解 (2018/2/21)
  6. エタロンの理屈(興味がある人向け) 
  7. 太陽初撮影 (2018/2/23)
  8. エタロンの取り出し (2018/3/3)
  9. 2回目の撮影 (2018/3/3)
  10. 魔改造第一歩 (2018/3/4)
  11. 太陽画像処理の検証
  12. ニュートンリングが消えた (2018/3/24)
  13. 3度目の撮影で奇跡の一枚 (2018/3/25)
  14. 秘密兵器PST-50到着 (2018/3/27)
  15. 魔改造本番、ピント合わずに失敗 (2018/4/8)
  16. 大幅改造、ピント合うか? (2018/4/14)
  17. とうとう結果が! (2018/4/19)
  18. 黒点も見えた! (2018/4/21)
  19. ASI294MCで驚きの分解能 (2018/4/28)
  20. 番外編: 天文雑誌で太陽特集がある号


=====================
自己責任で...
=====================

改造、TIPSなど

Magic Lanternのテスト: ノーマルのライブビューより明るくできるので恒星をつかたピント合わせに便利です。さらにBackyard EOSと組み合わせるとかなり定量的にピント合わせができます。
  1. Magic Lanternの長時間露光機能を使ったライブビュー
  2. 動画モードでの長時間露光ライブビュー
  3. 長時間露光ライブビューを使った、一眼レフカメラ+明るいレンズでの電視観望


Advanced VXに車がぶつかって真っ二つに。メーカーも修理不可能の回答。
  1. 車にぶつけられ大破
  2. メーカー修理不可能のため、泣く泣く自分で修理
  3. 撮影テストで修理の検証
  4. 噛んでしまってまた自分で修理: 2018/2/920187/2/17








その1: 「リモートデスクトップで使う」からの続きです。

5. アクセスポイントの設定

次にやったことが、Stick PCのWi-Fiをアクセスポイントとして使うことです。ここはとても手こずりましたので、このページに独立した記事としました。

2016/12/16に一度試しましたが、いまいちなので、次の日色々やり直しました。一応記事としては線で消した状態で残しておきますが、下の12/17のところから読んでください。

Windows10の設定の「ネットワークとインターネット」の 「モバイルホットスポット」 より「編集」をクリックし、適当な「ネットワーク名(SSID)」と「ネットワークパスワード」を設定し、モバイルホットスポットを「オン」にします。こうすることで、iPadでこのSSIDを選べばSick PCと直で接続ができ、リモートデスクトップから全ての機能を使用することができます。


コメントにも書きましたが、モバイルホットスポットはStick PC側がインターネットに繋がっていないと、そもそもオンになりません。なので変則的ですが以下のような方法で、外でもiPadからStick PCをリモートコントロールできるようにしました。

1. iPhoneのテザリングを利用し、Sitck PC及びiPadをiPhoneに接続します。ここで接続された両機のIPアドレスを含む範囲をMCafeeのファイアーウォール設定の中の「マイネットワーク接続」で通すようにします。私の場合は192.168.137.XXXでした。実際にはこのセグメントは「マイネットワーク接続」に自動的に登録されるので、もう大丈夫かと思うかもしれませんが、「職場」となっているとまだリモートデスクトップが通らないので「自宅」に変更します。範囲の設定は一度だけやればいいです。

2. iPadのリモートデスクトップアプリでStick PCに接続。Stick PCのモバイルホットスポットをオンにする。(この際、モバイルホットスポットの所を右クリックして「スタート画面にピン留め」としておくと、あとでアクセスしやすくなります。)

3. 一旦リモートデスクトップは切断する。

4. iPhoneのテザリングをオフにする。

5. iPadのネットワークをモバイルホットスポットのSSIDに変更する。

6. 再びiPadのリモートデスクトップアプリでStick PCに接続。

3番はやらなければ勝手に切断されますし、4番は一番最後でも構いません。一応リモートデスクトップで何かStick PCを触っている限りは接続は保たれるようです。ですが、iPadに触っていなくてロックされた時や、iPadを触っていてもリモートデスクトップを切断して何分かすると、Stick PCの方がインターネットから接続が外れたと判断するようです。こうなった場合はまたiPhoneのテザリングから始めればよくて、そこまでたいした手間でもないのですが、やはり不便な事は事実で、実用上は厳しいのかなと思います。


12月17日午後追記:
少しやり方を変えました。ただし、やっていることがだんだん複雑になってきていますので、最悪Windowsが壊れるかのせいもあります。試される方は、あくまで自己責任でお願いします。

1. まずネットワークアダプタのドライバーをWindows8.1時代のものに変更します。「AC 3165 driver」などで検索すると出てきます。私は18.33.0というバージョンを探してきました。実行ファイルになっているので、そのまま実行し、インストールします。

2. タスクバー右のWiFiのアイコンをクリックして出てくる「ネットワーク設定」を押すなどしてネットワークの設定画面を開き、左の「状態」を押して、「アダプターのオプションを変更する」を選択するなどして、ネットワークアダプターの画面まで行きます。

3. Wi-Fiのアイコンを右クリックして、プロパティを選び、出てきた画面の「構成」ボタンを押します。「ドライバー」タブを押し「ドライバーの更新」を選びます。次の画面で「コンプピューターを参照して...」を選び、さらに「コンプピューター上のデバイスドライバーの...」を選んで、出てきた画面の複数あるドライバーのうち、上でインスト〜下バージョンのもの(この場合18.33.0)を選びます。そのまま「次へ」と押していくとドライバーが変更されます。確認は先程の「ドライバー」タブのところなどで、バージョン番号が変わったことで確かめることができます。

4. やらなくてもいいですが、管理者権限でコマンドプロンプトを開いて
 
netsh wlan show drivers

と打って、「ホストされたネットワークのサポート」が「はい」になっていればOKです。

5. あとはsfotAPをサポートしたアプリの「Virtual Router Manager」や「HostedNetworkStarter」などを使ってもいいのですが、起動時にそのままアクセスポイントを立ち上げたいので、Windowsのドキュメントアプリや普通のエディターなどで

netsh wlan set hostednetwork ssid=XXXX key=XXXX keyUsage=persistent
netsh wlan start hostednetwork

と書いたファイル(XXXXは適当に入れてください)を作り、拡張子を.batにしてバッチファイルとしてどこか適当なところに保存します。

試しに、このバッチファイルをダブルクリックするとhostednetworkが生成されます。確認方法としては、2番で見たネットワークアダプターの画面で新しいローカルエリアネットワークとかのアイコンが出ていれば、うまくいっている証拠です。

6. (このショートカットをWindowsの起動時に自動的に実行したいのですが、その場合ローカルポリシーエディターが必要になるようです。ところがこのStick PCのWindowsはHomeエディションのため、ローカルポリシーエディターが入っていません。Homeエディションにローカルポリシーエディターを入れる方法もあるようで、色々やってみたのですが、どうしても起動時にバッチファイルが立ち上がりません。今回はWindows起動時でのバッチファイルの起動は諦めて、ログイン時に走らせることにしました。その代わり、ログインプロセスをスキップすることにしました。) Windown+Rなどで「ファイル名を指定して実行」を起動するなどして、そこでnetplwizを起動します。出てきたダイアログで「ユーザーがこのコンピューターを使うには、ユーザー名とパスワードの入力が必要」のチェックを外し、OKを押し、自動ログインに備えてパスワードを入力します。

7. 5番で作ったバッチファイルを

C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup

に入れます。 

8.  再起動してiPadなどから作成したSSIDが見えて入れば成功です。

9. 試している途中で、DHCPだとIPアドレスのセグメントが変わって繋がらなくなることがありました。私が見たのは192.168.137.XXXと169.254.53.XXXの2種類でした。何が原因で切り替わるのかわからなかったので、Stick PCのHostedNetworkもiPadから見たSSIDの設定も192.168.137.XXXの中の固定IPに変更しました。IPアドレスとサブネットマスクだけ指定すればあとは設定の必要はないです。Remotedesktopでホスト名だけの指定だと繋がらないことがあるので、これも上で設定した固定IPアドレスで指定するようにしました。これで再現性もあり、長時間繋げなかったりしても、再接続も安定にできるようになりました。

これでやっと、外にいてインターネットがない状態でも、Stick PCを起動しただけでアクセスポイントが立ち上がり、iPadなどですぐにつなげることができます。


6. 使用感

テストとして室内でですが、iPadからリモート状態を保ったまま、ASI224MCとBackyard EOS経由で60Dをつなぎました。CPUパワー的には全く問題なさそうです。

最初iPadからのRemotedesktopのマウスのドラッグ操作に少し戸惑いました (ダブルクリックのダブルの時に画面から離さずにそのままドラッグです) が、慣れてしまえば驚くほどストレスなく操作することができています

転送速度も圧縮を相当うまくやっているのか、かなり速いです。動画を再生しても端末上で少し画像が荒くなりますが、十分に見ることができます。hostednetworkだと通信速度が表示されないみたいで、実際にどれくらいでつながっているのかわかりません。その大元の物理的なWi-Fiの方の通信速度は150Mbpsと表示されているので、この速度が出ていると思っていいのかどうかわかりませんが、体感的には動画も余裕で見えるのでかなりの速度が出ている気がします。

意外なほど使用感がいいので、実働で早速実戦投入したいと思うのですが、最近の富山の天気がずっとダメです。富山の冬は晴天率が低いのは知っているのですが、星を始めたらなおさら冬が恨めしくなってきました。

さてこのシステムの天体観測でのメリットですが、もちろんリモートで操作できるので、車の中など寒いところから逃れられるのが一番なのですが、もう一つのあまり期待していなかったメリットが、ケーブルの量を少なくすることができるということです。正確には短くできるといったほうがいいでしょうか。例えばこれまでCCDとPCを2mの長さの太いUSB3.0ケーブルで繋いで、PCはわざわざ机を出して操作していたのですが、Stick PCはCCDのすぐ近くに置くことができるので、かなり短く、太さも多少細いケーブルも使うことができます。またラップトップPCもいらなくなりそうなので、机を出す必要も無くなって、さらに簡単になりそうです。

バッテリーは以前鏡筒のヒーター用に購入した13000mAhのものを使おうと思っていますが、Stick PCに繋ぐためのmicro USBケーブルを持っていなかったので、ミニキーボードと合わせて早速発注しました。実働時間などもまたレポートしたいと思います。


2017/1/22 追記:
その後接続が不安な状況が続きましたが、やっと原因がわかりました。

先日ドスパラで購入した、リモート撮影用に使うためのStick PCのセットアップについてメモしておきます。

IMG_0717


1. 仕様と下準備

仕様としてはWindows10のHome Editionの64bitがついているモデルで、メモリが4GB、ストレージが32GB、USB3.0が二口ついていて、wi-fiでネットワークにつなげます。バッテリーはないので、必ず外部電源を必要とします。特徴は小さいことと、HDMI端子がついていて、テレビやモニターに挿せばそのままテレビやモニターがPCに早変わりするというものです。ただ、CPU、メモリ、ストレージ共にまだまだ非力なので、やれることはある程度制限されてしまいます。

HDMIはフルサイズのものなので、そのまま普通のテレビとかにつなぐことができます。AC電源もついているので、とりあえずすぐに試すことができます。

マウスとキーボードは別途用意する必要がありますが、 今回はキャンペーンでもらったワイヤレスのマウスとキーボードがセットになっているのものを使いました。USBを一つしか食わないのでいいのですが、キーボードが少し大きすぎます。もっと小さいキーボードでマウスの機能がキーボードにくっついているもの、例えばトラックパッド付きのものならば、なおいいかと思います。一旦リモートデスクトップ環境ができてしまえばマウスもキーボードも必要ないのですが、いざという時のために荷物に入れておくことを考えても小さいほうがいいと思います。

ストレージは小さいのですが、マイクロSDカードを挿すことができるので、写真や動画を撮ることも考えると、大容量でできるだけ読み書きの速度が速いものがいいでしょう。今回は容量128GBで、Read 90MB/s, Write 60MB/sと一応保証されているものにしました。


2. 起動

まずはセットアップのために全てを接続し、その後本体の電源ボタンを数秒間長押しすると電源が入ります。何も問題がなければテレビなどの画面にWindowsのセットアップ画面が表示されるはずです。そのまま進めるとセットアップ完了で、通常のWindowsが使えるようになります。

ストレージ容量はもともとついているものが32GBで、最初から15GBちょっと使われているのですが、残りは半分以下の13.5GBくらいでしょうか。アップデートなどでも容量を食っていくはずなので、アプリなどはできるだけ外部のマイクロSDにインストールするほうがいいのかもしれません。

最初マイクロSDの認識で「セキュリティで保護されたドライブ」とかいう名前がついたのでちょっと戸惑いましたが、名前を普通のものに書き換えてやった以外は、普通のドライブとして使えるようです。


3. アプリケーションのインストール

アプリは導入と撮影に必要なものだけにしました。具体的にはCドライブにSharpCap、FireCaputer、PHD2をインストールし、星のデータが大きくなりそうなStellariumはマイクロSDのDドライブにインストールしました。また、ZWO社のASI224MCを含んだドライバーもインストールしました。


4. リモート接続

次に、リモートでの操作のためのセットアップです。Microsoftのリモートデスクトップを使えるといいのですが、WindowsのHome Editionだとそのままでは使うことができません。そのためここではRDP Wrapper Libraryを導入することにしました。これでMicrosoftのリモートデスクトップを使うことができるようになります。

iPadで操作しようと思っているので、iPadにMicrosoftが開発したiOSアプリ「Microsoft Remote Desktop」をインストールします。その後自宅のLANにStick PCとiPadを共に接続した状態で、リモートデスクトップで接続しようとしたのですが、ここで少し困りました。うまく接続できないのです。

原因はStick PCに最初からついてくるセキュリティーソフトのMCafeeで、とりあえずファイアーウォールの機能を無効にしたら接続できることがわかりました。でも完全に無効にしてしまうのも不安なので、MCafeeのファイアーウォールの設定の中の「ポートとシステムサービス」から「リモートデスクトップ/… ポート 3389」にチェックを入れます。それだけだとまだダメで、同じくファイアーウォールの設定の中の「マイネットワーク接続」で自分のLANのセグメントの範囲を指定して通すようにします。これでやっと安心してリモートデスクトップで接続することができました。


その2 アクセスポイントの設定に続く

2017/11/24 追記: Windows 10 Creator updateでアップデートしたらリモート接続に不具合が出ました。症状と対処法はこちら。 


IMG_0641


以前ユーシートレードで購入した、古い屈折型ですが、色々調べたらMIZAR(ミザール)がまだ日野金属産業だった頃のニューアポロ型というもので、生産販売開始 1969年で1980年頃終了、当時の値段は発売当初が34500円、生産終了時の販売価格が68000円とのことでした。譲ってもらった金額はさすがに古いので定価の10分の1以下で、子供でもちょっとしたお小遣いで買えるような値段です。レンズだけは店長さんに少し見てもらい、曇りも光軸ズレもほとんどないとのことでした。

IMG_0718


口径は68mmで焦点距離は1000mm、F14.7になります。マニュアル(まだモーター式が珍しかったので当然なのですが)で動かす赤道儀が付いています。三脚は今となっては珍しい木製。対物レンズは全然大丈夫そうでアクロマートレンズとのことです。ウェイトもついているので、カメラなどを取り付けても重さ調整などもできそうです。ファインダーも十分なものがついています。

IMG_0719

問題の一つがフレキシブルハンドルが一つしかないこと。下の写真に一つフレキシブルハンドルがついていますが、

IMG_0722


すぐ横に見えるところにもう一つもともとついていたのかと思われます。残念なことに、購入時にすでに失われていたとのことで、それでも使って見たところ導入の時には赤緯はフレキシブルでない普通のつまみで調整して、導入後赤経を追う時にフレキシブルハンドルを使うというのでまあなんとかなりそうです。

決定的な難点が、アイピースの差し込み口の径が25.4mmの昔の小さい径で今の規格に合いません。幸いなことに変換アダプターの前のネジは普通の36mm?だったので、Vixenの31.7mmへの変換アダプターを買って取り付けることができました。

IMG_0721

新品なので当たり前ですが、むしろこれが望遠鏡本体と比べて相対的に高かったです。31.7mmのアイピースは当然として、25.4mmのアイピースも付属していませんでしたので、それでも何か別途購するか手持ちのものを使う必要があります。


さてちょっと前の晴れた日に実際に見て見たところ、最初いくつかのネジの緩みが気になりました。特に赤道儀のところはガタで星が視野の端から端まで移動してしまうくらいでしたが、写真


IMG_0653


のネジを締め直したらピタッと止まるようになりました。赤道儀の目盛りの位置もズレていたので直したところ、少なくとも普通に眼視する分には十分に使えるレベルです。極軸合わせは、極軸望遠鏡などはないのであまり精度よく合わせることはできませんんが、撮影などはあまり想定していなかった時代の機種と思われ、この時代のものはおおらかにだいたい北向きに置いていたとのことです。それでも時間とともに逃げていく星を追っかけるのは下の子が使っている手持ちのSCOPETECHの経緯台式よりははるかに楽でした。

見え味ですが、同じアクロマートの口径60mm、 焦点距離800mm、F13.3のSCOPTECHとよく似ている印象です。SCOPETECHは入門機ですが、レンズは手を抜かずに入門機と思えないほどのものを使っているといいます。今回はアイピースもSCOPETECHについて来たものを使いましたが、月などはとても綺麗によく見えます。たまたま金星が綺麗に見える夕方でしたので、半分欠けている金星を見ましたが、どちらも形がきちんとわかる位によく見えました。調子に乗って、9mmのアイピースにさらに3倍のバローをつけてどこまで見えるか試しました。ニューアポロが1000/9x3=333倍、SCOPETECが800/9x3=267倍と明らかに拡大しすぎですが、ここまでくると上が赤、下が青く滲んで来て両機種とも収差が確認できます。逆に言えば、ここら辺までは十分に見ることができるということで、値段から言ったら驚異的なパフォーマンスかと思います。

欠点は三脚と鏡筒の取り外しができないこと。持ち運びに大変かもしれません。特に三脚は三角板を外さないと全部閉じることができないので、蝶ボルト3つで手で外せるのですが、毎回取り外すのはちょっと面倒かもしれません。

IMG_0720


手持ちの余っている天頂プリズムとアイピースをつけて、誰かすごく興味がありそうで、かつなかなか望遠鏡が手に入れられない子に譲ろうと思います。


都内に行く機会があり、天文ショップをいくつか回って来ました。

三基光学館ではFS-60用のEOSの一体型のワイドマウントを見せてもらいました。結局購入には至らなかったのですが、タカハシ純正がセパレート型で互いにイモネジで固定するので使っているうちにネジを締め直す必要が出てくる可能性がある一方、三基光学館のものは一体型なのでガタが出にくいというメリットがあるそうです。サイズは純正のものと同じとのことです。逆にデメリットとしてはワイドマウントと手前につける回転装置との相対回転位置を調節できなくなる(タカハシ純正のはイモネジで回転角を決めるので、回転装置との相対的な回転位置を決めることもでき、回転装置のネジとの干渉を防ぐことができる)とこのことでした。デメリットも公平に説明していただき、非常に好印象でした。それでも結局、今回も回転装置を含めてワイドマウントはどちらがいいか決定できず、購入は先送りになってしまいました。フルサイズのカメラを買うまでにはなんとか決めたいと思います。あと、ここではたまたまお店にいらしていたSさんという方と新たに知り合いになりました。HUQさんの友人とのことで、色々しゃべっているとどうやら星の村のスターライトフェスティバルで顔を合わせていたようです。

スターベースでは、星の村スターライトフェスティバルのオークションでお世話になったお礼を伝えに行きました。S君もまだ週二日とのことでしたが、たまたまこの日にお店にいました。このブログでも散々書いているようにオークションで手に入れたFS-60Qの稼働率はいまだにピカイチです。上でワイドマウントが決まらなかったので、回転装置も購入しませんでしたが、結局いつもの雑誌のバックナンバーを10冊と大量に購入させていただきました。星ナビの創刊に近い古いもの2冊と、2011年の頃のものが中心です。

それにしても、星ナビの昔の右開きの頃の記事は今見ても充実しています。以前買った2001年9月号の『「銀河鉄道の夜」スペシャル』記事などは何度も読み返していますし、今回買った2001年5月号の「クローズアップ春の銀河」特集はすごく使えそうです。このころの連載「星見旅」はどれも面白くて、2001年3月号の中学生との星景撮影はフィルム時代のものなのですが、うまくいかないところからだんだん綺麗に撮影できて行くところまで、試行錯誤の過程が書いてありとても面白いです。KAGAYA氏の作品を前面に押し出しているところもすごく雰囲気があります。

最後のKYOEIでは店員のMさんと色々長時間お話しさせて頂きました。以前ブロブ内でも心強いコメントをいただいているように、このブログのこともいつも読んでいただいているようで、それをネタに色々教えていただきました。特に画像処理や撮影に関して、有益なコメントをいただきました。また以前からレポートしているRevolutio Imagerについても的確な評価をしていただき、とてもありがたく思っています。ここでは惑星撮影の準備としてScientific Explorerの5倍のバローレンズと、原村の星祭の頃から欲しかった笠井トレーディングのWideBino28を購入しました。

Scientific Explorer社は箱がすごくかっこいいです。

IMG_0716


ワイドビノですが、最初に見たのは原村の星祭のSCOPIOのブースで、そのときは昼間だったこともありますが、2.3倍の低倍率の価値が全くわかっていませんでした。でも後日天の川を何度か目で見るようになって、初めてその価値に気づきました。自分のメガネの度数があまり合っていないので、目ではいつもボケた星空しか見えていません。手持ちの双眼鏡でもいいのですが、倍率が12倍と結構高いので視野がだいぶん狭くなってしまいます。広角できちんと目の焦点が合い、かつ恒星のコントラスト比も上がるはずのワイドビノは双眼鏡とは全く別の空を見せてくれると思うので、とても楽しみです。

IMG_0715


秋葉原に来ているので、天文ショップではないのですが、ついでにドスパラというPCショップに行って、以前HUQさんが教えてくれたスティックPCを購入しました。スティックPCとはHDMI端子を持っているテレビなどに直接挿すことができる小さなPCで、バッテリーなどは持たず (マイクロUSB端子で電源を供給)、USBとwi-fiのみ持っていて、かつWindowsがきちんと走ることを目的にしたとにかく小ささを追求したPCです。Windowsが64bitで動いて、USB3.0で、値段も安くてと、色々調べていくとスティックPCは現段階では結局ここに行きつくようです。この日はキャンペーン中で、店頭で購入するとワイヤレスのキーボードとマウスをサービスで付けてもらえました。隣の店で128GBのmicroSDXCカードもストレージ用として購入しておきました。これからセットアップしようと思っていますが、望遠鏡にぶら下げておいて、VNCで画面を飛ばしリモートで撮影からチェックまでするというわけです。これがあると車や家の中に逃げ込むことができるので、寒い中での撮影がリモート操作でかなり楽になるはずです。

IMG_0717



あとこれも秋葉原ならではですが、ネジの西川に行って3/8インチ16ピッチのタップを購入しました。これはKYOEI大阪で購入した微動回転台の下の1/4インチを太ネジの3/8インチに改造するためです。

IMG_0713


最後もう一つも改造ネタで、ボール減速機というものを散々探してラジオデパートの3階の門田無線電機でやっと見つけました。目的はFS-60のピントの微調整です。純正のものもタカハシから出ていますが結構高価で、自作だと同じ7分の1の減速機とアルミのつまみを買っても、値段は純正減速機の定価の10分の1よりまだ安いです。ちょっと苦労はするのですが、値段的にはたとえ失敗したとしても純正の価格から見たら誤差の範囲内なので挑戦のしがいがあります。うまくいったらまたレポートします。

IMG_0714
 

IMG_0707


MEADEのETX-60ATをオークションで安く落とすことができました。目的は電視観望専用機に仕上げることです。FS-60の経験で口径60mmでも電視で星雲が十分に見えることと、電視にそれほど星像の良さは必要ないので、電視専用にできないかなと思ったからです。

もともとの一番の動機は、以前牛岳でFS-60でカメラで撮影しているときに、たまたま星を見に来ている一般の人が興味を持ってくれたことがあって、そんな時にも星雲をその場で見せてあげたかったという経験があったからです。その時は撮影の真っ最中で、カメラで撮った未加工の写真を見せるのが精一杯でした。

またこれまでの経験から、電視は自動導入と相性がいいので、自動導入ができ、かつできるだけ安く手に入るものを探していました。MEADEのこのシリーズは2000年頃のずいぶん古い機種(最近アメリカでは20周年として新たに復活して販売されているようです)で、特にこの60ATは一番小さい口径ですがとても軽く、天体のデータも1700程度とあまり多くはないですが、逆に気軽な電視観望用にはぴったりです。専用の三脚を使うなどした設置の仕方次第では赤道儀のようにも使えるのですが、基本的には(簡単に使おうとすると)経緯台方式なので、電視の間の10秒程度の露光の間、さらには画面をスタックし続けている間、きちんと星が追えるか心配です。でもSharpCapのAlignment機能が秀逸なので、なんとかなるのではないかという淡い期待を抱いています。

晴れた時に一度試してみて、またレポートします。

その2: 「駆動系の不具合の修理」に続きます。 

SWAT-200 (その1): 一軸オートガイドからの続き

SWAT-200での一軸オートガイドでM42をとったのですが、撮れた写真を処理しようとしているとどうも星が流れているようです。5分x12枚とって、星が丸くなっているのがわずか1枚、前半30分はどちらかというと赤経方向に伸びていて、

LIGHT_300s_1600iso_+12c_60D_20161203-23h21m23s782ms2


後半30分はどちらかというと赤緯方向に伸びています。

LIGHT_300s_1600iso_+18c_60D_20161203-23h49m40s216ms2


そして、トラベジウムを出すために3秒x12枚撮影しておいたものを見て気づいたのですが、わずか3秒の露光で星が丸くなっていないのです。しかも一方向だけとうわけではなく、ジャンプしたりとか、変なふうにぶれています。

LIGHT_3s_1600iso_+16c_60D_20161204-00h33m53s017ms2



 その後、3分露光の12枚のうち唯一、一枚だけ星像が丸くなっているものをよく見たのですが、きちんと撮れているわけでもなんでもなく、赤経方向にも赤緯方向にも伸びてしまっていてただ太っているだけだということに気づきました。

LIGHT_300s_1600iso_+17c_60D_20161203-23h34m14s670ms2


何でこんなことが起こるかというと、ガイドで抑えることのできない速い高周波のゆれが多く存在しているからに他なりません。ガイドでの補正は高々数秒に一回、それもパルス的に赤道儀のモーターにフィードバックする程度なので、それ以上に早い揺れに対してはなんの効果もありません。

当日風はそれほどなかったのですが、揺れの方向が前半30分と後半30分で顕著に変わっていることを考えると、風の向きが変わったか、鏡筒の赤経方向が変わっていったことによる、影響などが考えられます。いずれにせよ、外乱に対して機械的に揺れてしまうようなので、何らかの対策が必要です。

まずは各所のネジがきちんと締まっているかのチェックと、一番弱そうな部分は三脚なので、三脚に重りを吊るす、三脚をAVXのものと交換して揺れを比べるなどの対策を取ることができます。CCDでできるだけ速いフレームで動画を撮り、高周波の揺れがどれくらいあるのか見るのも面白いかもしれません。



2016/12/8

上の記事を書いた後に、たまたま東京のKYOEIさんにお邪魔して店員のMさんと話していて教えてもらったのですが、3秒でブレが出るのならカメラのシャッターを切る時の揺れではないかとの指摘がありました。なるほどと思いました。昔から存在している問題で、カメラ周りや足回りなどを固めるか、もしくは面白い方法では鏡筒で光を遮ったり入れたりする手動シャッターも解決策の一つと教えていただきました。今度晴れたに日に試してみたいと思います。



 

ここ最近立山がとても綺麗に見えて、空気の透明度がすごく高いみたいです。

今週末は金曜が牛岳で、19時頃から下の子と出かけましたが、22時頃にはすっかり雲がかかってしまい、撃沈です。子供がいたのでその相手をしながら準備していたら、ほとんどセットアップして少しだけ電視して、撮影する間も無くそのまま片付けただけでした。22時前くらいに県天のYさんが来たのですが、その頃にはオリオン座を残して雲だらけでした。話しているうちにオリオン座も雲に隠れてしまい、この日は撤収しました。Yさんはその後もしばらく粘るといっていましたが、どうだったでしょうか?それでも自宅に戻ると多少空は出ていたのですが、この日は眠いので諦めてしまいました。

土曜も天気が良かったのですが、日曜日に予定があったので、自宅でSWAT-200のオートガイドを試しました。先日大阪のKYOEIでリモコンを買って来たので、オートガイドの準備がほぼ整ったからです。これまでのAdvanced VX (AVX)でのガイドではASCOM経由で直接PCと赤道儀をつないでガイドしていたのですが、SWATの場合はPCとつなぐのはCCDのみで、CCDからSWATのリモコンへと6端子の電話線コネクタのようなケーブル(ZWO ASI224MCに付属でついていたものを利用)でつなぐだけで、なんとCCD経由で赤道儀を制御できるのです。元々この方式が一般的らしいのですが、計算機から出るケーブルが一本だけになるので、コンパクトになりびっくりでした。

ただし、6端子のケーブルとリモコンがかさばるので、まとめれないかとリモコンの蓋を開けてみたのですが、ほとんど線をつないであるだけで、うまくすると自作で短いケーブル一本にまとめることができそうです。

IMG_0697


とりあえず今回はテストなので、そのままつなぎます。ガイド用のCCDや鏡筒などは前回のガイド時と同じASI224MCにCマウントの50mmのレンズをつけて、FS-60Qで試しました。三脚はManfrottoのMT294A4の足を最大まで開いた、一番安定になる状態で使っています。

極軸をSharpCapのPolar Align機能を使い合わせます。AVXでは押しネジで赤道儀の回転の微調整ができるのですが、今回のSWATにはまだ微動回転台を導入していないので、三脚の足を地面のところでずらしながら合わせます。以外にもちょっと丁寧にやれば1分角以内での合わせこみが可能なことがわかりました。

PHD2を立ち上げます。接続は、CCDカメラは計算機とUSB3.0で接続してから、前回と同じZWOシリーズを選択すると、ある程度自動でパラメータが入ります。マウント(赤道儀)は何を選択するのか迷ったのですが、CCD経由でつないでいる場合は「On Camera」で大丈夫なようです。AUXは無し、AOも無しです。

露光時間を0.1sに選び、「露出ループの開始」を押し、「ツール」メニューの「ガイド星の自動選択」を押すと、すぐにガイド星が見つかるのも前回と同じです。ところがそのまま「ガイドを開始」を押すと、キャリブレーションが始まります。前回キャリブレーションなどせずにガイドができたと書きましたが、もしかしたらキャリブレーションが自動でされていたのに気づいていなかっただけなのかもしれません。今回はガイドの一番最初にキャリブレーションが始まりました。

問題は途中で「バックラッシュクリア失敗: ガイド星が十分に動きません」と出て止まってしまうことです。確かに最初のキャリブレーションではターゲット星は画面の中で動いているのがわかるのですが、バックラッシュを測定するときにターゲット星は全く動いていないようです。ここで、なぜ動かないのか少し悩みました。よくよく考えると、SWATは一軸制御で、バックラッシュというのは赤緯方向の調整だと気付き、当然動かないわけだというのに気付きました。

ところがさらにこのバックラッシュ調整をスキップする方法を探すのに悩みました。キャリブレーションの値を手入力で入れると確かにキャリブレーション自身をスキップできるのですが、どうもうまくガイドできません。おそらく制御ゲインと赤経の角度の設定が適当なのがまずいことはわかるのですが、どのような値がいいのかもまだよくわかりません。そこでマニュアルを読み込んでいくと、「脳みそマーク」のボタンを押して「詳細設定」を出し、「Algorithms」タブの「赤緯(Dec)ガイドモード」を「none」にすれば一軸制御になるということがやっとわかりました。これでやっとガイドができて、赤経のエラーは0.2から0.3ピクセルの範囲に無事に収まるようになりました。

もう一つ悩んだことがありました。ガイドがうまくいくようになったので、視野をM42に合わせてみて、実際にガイドを始めたら全くうまくいきません。念のためもう一度キャリブレーションを試したのですが、キャリブレーションも一番最初から全くうまくいきません。ガイド星を見失っているみたいです。よくよく見たら、キャリブレーション時にガイド星がジャンプしまくっていました。もしやと思い、SWATのリモコンを見直したら、一番下のスイッチが倍速モードに切り替えてありました。M42を入れるときに結構苦労して中心に持っていったので、そのときにリモコンで微調整したときに倍速モードに切り替えたのをすっかり忘れていました。ノーマルモードに切り替えたらその後は無事にガイドもでき、BackYard EOSでのM42の撮影に入りました。300秒露光で撮ったjpegの無加工のものを一枚載せておきます。23h59m57sからですが、人工衛星のラインが2本入っています。「ひまわり8号」、「ひまわり9号」のようです。そのちょっと前のコマには超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」も写っていました。

LIGHT_300s_1600iso_+18c_60D_20161203-23h59m57s857ms


ちなみにSWAT-200の性能ですが、まだラフなテストだけですが、ノータッチガイドで180秒でも星像が流れないこともありますので、ピリオディックモーションに関してはAVXよりはいいように感じます。いずれきちんと測定します。問題はガイドをした時で、300秒の露光で星像が流れない時ももちろんあるのですが、12枚撮影し、最初の方は赤経方向にのみ流れているのが何枚かあり、後半は赤経方向にのみ何枚か流れているのがありました。ここら辺はまだ原因の解明中です。

いずれにせよ、SWAT-200での撮影はAVXをセットするよりははるかに軽く、荷物も少なく、手軽で、気楽です。電車で持って行けるレベルに収まりそうです。これがうまくいったら電視での自動導入の目的以外ではAVXを使わなくなるかもしれません。

今回思った改良したい点です。
  • CCDの視野の中心と鏡筒の視野の中心を合わせるのが難しいです。CCDの所に微動回転台が必要かもしれません。
  • 赤経方向の微調整はSWATの早送り機能を使えばいいのですが、鏡筒が自由雲台の上に乗っているので、赤緯方向のみ微調整するという手段がありません。こちらも赤緯方向のみ回転する台があってもいいかもしれません。
  • 撮影中はカメラのシャッターを押さない限り、望遠鏡の中心がどこを見ているのかわかりません。その場合はガイドCCDの画像で大まかな位置を合わせるのですが、ASI224 (3.75μm, 1304 × 976) + 50mmの画角が5.50° x 4.12°、一方焦点距離600mmのFS-60QにEOS 60D(CanonサイズのASP-C: 22.3 x 19.4mm)の場合の画角が2.13° x 1.42°で2.5倍くらいの開きがあります。CCDはファインダーとしては中途半端に画角が狭く、望遠鏡の中心を出したり、ガイド用としては中途半端に精度不足です。今のCCDにはもう少し焦点距離の長いレンズをつけて、もう一つ別に短い焦点距離のレンズをつけたファインダーがわりのCCDが欲しくなります。
  • 県天のYさんはRasberry Piを使いLinuxのガイドソフトで、全てWifi経由でリモート化しているそうです。寒い時は車の中からや自宅からの撮影の方がはるかに快適です。HUQさんが言っていたスティックPCの導入を本気で考え出しました。

その2に続きます。




 

このページのトップヘ