とりとめのない思いつきです。
実は天体観測を始めたかなり初期の頃から(と言っても今年の5月ですが)考えていたのですが、ハワイにある「すばる」でやっているような、いわゆる補償光学ができないかといろいろ思いを巡らしていました。でも「すばる」のような本格的なものはなかなか難しいので、とりあえず像の位置補正だけでもできないかなとも思っていました。
でも、たとえできたとしても実はあまり実用的には応用がないことも、おぼろげながら想像ができていました。例えば、惑星では速い速度で動画撮影して、ソフト上で位置はおろか、ノイズ低減など全ての補正をしてしまうという概念です。最近ではAutostacker2などで、一画面内での位置の補正を、認識点ごとにしているなど、いわばシンチレーション補正に似たようなことさえオフラインでやっています。
また、星野写真などでは、視野が広すぎるので、追尾さえしていればあまり誤差は問題ありません。拡大して撮影するとしても、赤道儀に返すガイド撮影の技術が確立していて、スピード的(制御帯域的)にも十分実用的で問題があるようではないので、それほど像自体を光学的に位置補正するという積極的な理由がありません。さらに位置補正のための機器は、幾分高価ですがAO-7など既に市販品として存在します。
そんな状況の中、昨日から始めていた軽量化の一環で、HUQさんとのスターライトフェスティバルのコメントでのやり取りの中で、赤径方向のDC的な追尾をポタ赤にまかせて、カメラの手ぶれ補正のところにガイド信号をフィードバック出来ればポタ赤一台でガイド補正まで出来、さらなる軽量化につながるのではと思い、上の考えが再燃しました。
ガイド補正は「センサー部」、「計算部」、「アクチュエーター部」の3つに分かれます。今回のポイントはアクチュエーター部です。もともと鏡に磁石を付けて、コイルで動かして制御するというのは一般的な技術なので、それを応用すればいいと思っていたのですが、コンパクトにまとめるにはなかなか大変です。ところが、ここを見るとEOSの一番一般的なレンズの中に全ての必要なものが入っていることが示されています。民生品で、EOSで一番普及しているレンズで、中古でも安価で出回っているので、これを使えないかと思ったわけです。
一つ問題は、アクチュエーター部は光の経路から見てセンサー部の手前に置かないと、フィードバックにならずにフィードフォワードになってしまい、精度的には不利になるので、望遠鏡、アクチュエーター、センサー、カメラの順にしなければいけません。ガイドのセンサーとして撮影カメラ自身の像をそのまま使うことができれば順序的にはいいのですが、撮影の際は長時間露光をしてしまうので、速い信号(光)は積分されてカメラ側にくるので、スピード的に使うことができません。取り出すのも大変です。かといって、一般のガイドCCDはアクチュエーターの手前側に相当するので、フィードフォワードになってしまいます。
この問題は初期の頃から認識していて、ビームスプリッターを使うのが解かなとか思っていたのですが、天体観測の世界にはオフアキシスガイドと呼ばれる技術が既に確立していることを後に知りました。なのでオフアキを使えばアクチュエーター、センサー、カメラの順にすることができそうです。
アクチュエーターはコイル部分の信号線を取り出してくれば、あとは電流駆動ができるコイルドライバーを作るだけです。
ちなみに、一般に使われているのガイド撮影の問題点は、
いずれにせよ、これはあくまで位置制御なので、シンチレーションの補正はそもそも絶望的です。シンチレーション補正をやろうとすると、鏡を複雑に変形するなどのさらなるアクチュエーター開発と、それに相当するセンサー部も必要なので、コンパクトでは到底無理な話となります。すばるなどの大型望遠鏡では実用化されていますが、当然相当大げさな装置で、一般のアマチュアが使うようなレベルではありません。一部、アマチュアまで使うことを見越して研究開発を進めているところもあるようですが、まだ実用というわけにはいかないみたいです。
実は天体観測を始めたかなり初期の頃から(と言っても今年の5月ですが)考えていたのですが、ハワイにある「すばる」でやっているような、いわゆる補償光学ができないかといろいろ思いを巡らしていました。でも「すばる」のような本格的なものはなかなか難しいので、とりあえず像の位置補正だけでもできないかなとも思っていました。
でも、たとえできたとしても実はあまり実用的には応用がないことも、おぼろげながら想像ができていました。例えば、惑星では速い速度で動画撮影して、ソフト上で位置はおろか、ノイズ低減など全ての補正をしてしまうという概念です。最近ではAutostacker2などで、一画面内での位置の補正を、認識点ごとにしているなど、いわばシンチレーション補正に似たようなことさえオフラインでやっています。
また、星野写真などでは、視野が広すぎるので、追尾さえしていればあまり誤差は問題ありません。拡大して撮影するとしても、赤道儀に返すガイド撮影の技術が確立していて、スピード的(制御帯域的)にも十分実用的で問題があるようではないので、それほど像自体を光学的に位置補正するという積極的な理由がありません。さらに位置補正のための機器は、幾分高価ですがAO-7など既に市販品として存在します。
そんな状況の中、昨日から始めていた軽量化の一環で、HUQさんとのスターライトフェスティバルのコメントでのやり取りの中で、赤径方向のDC的な追尾をポタ赤にまかせて、カメラの手ぶれ補正のところにガイド信号をフィードバック出来ればポタ赤一台でガイド補正まで出来、さらなる軽量化につながるのではと思い、上の考えが再燃しました。
ガイド補正は「センサー部」、「計算部」、「アクチュエーター部」の3つに分かれます。今回のポイントはアクチュエーター部です。もともと鏡に磁石を付けて、コイルで動かして制御するというのは一般的な技術なので、それを応用すればいいと思っていたのですが、コンパクトにまとめるにはなかなか大変です。ところが、ここを見るとEOSの一番一般的なレンズの中に全ての必要なものが入っていることが示されています。民生品で、EOSで一番普及しているレンズで、中古でも安価で出回っているので、これを使えないかと思ったわけです。
一つ問題は、アクチュエーター部は光の経路から見てセンサー部の手前に置かないと、フィードバックにならずにフィードフォワードになってしまい、精度的には不利になるので、望遠鏡、アクチュエーター、センサー、カメラの順にしなければいけません。ガイドのセンサーとして撮影カメラ自身の像をそのまま使うことができれば順序的にはいいのですが、撮影の際は長時間露光をしてしまうので、速い信号(光)は積分されてカメラ側にくるので、スピード的に使うことができません。取り出すのも大変です。かといって、一般のガイドCCDはアクチュエーターの手前側に相当するので、フィードフォワードになってしまいます。
この問題は初期の頃から認識していて、ビームスプリッターを使うのが解かなとか思っていたのですが、天体観測の世界にはオフアキシスガイドと呼ばれる技術が既に確立していることを後に知りました。なのでオフアキを使えばアクチュエーター、センサー、カメラの順にすることができそうです。
アクチュエーターはコイル部分の信号線を取り出してくれば、あとは電流駆動ができるコイルドライバーを作るだけです。
ちなみに、一般に使われているのガイド撮影の問題点は、
- 赤道儀に返すので、反応速度が遅い(制御帯域が狭い)
- ステッピングモーターなので、分解能が限られてしまう。(これはきちんと定量的に評価すれば問題ないのかもしれません。)
いずれにせよ、これはあくまで位置制御なので、シンチレーションの補正はそもそも絶望的です。シンチレーション補正をやろうとすると、鏡を複雑に変形するなどのさらなるアクチュエーター開発と、それに相当するセンサー部も必要なので、コンパクトでは到底無理な話となります。すばるなどの大型望遠鏡では実用化されていますが、当然相当大げさな装置で、一般のアマチュアが使うようなレベルではありません。一部、アマチュアまで使うことを見越して研究開発を進めているところもあるようですが、まだ実用というわけにはいかないみたいです。