ほしぞloveログ

天体観測始めました。

2016年08月

原村星祭りに引き続き、胎内星まつりに息子と行きました。今回はテント泊です。

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今回の星まつりには惑星撮影の講演があったので、個人的にはちょうどタイムリーで した。フィリピンから来た講演者のCristopher Goさんは惑星撮影では世界的に有名とのことで、講演内容はとても参考になるところが多くて、前半はちょうど今自分がやっていること、後半はWinJUPOSのことなどまだ知らないことも含めてこれからやろうと思っていることで、いろいろ目から鱗となところがありました。自分があまりやっていなかったことや、参考になったことの覚書きです。

  • 当たり前だが、光軸調整、鏡筒の温度を周りと同じにすることはとても大事。
  • 三脚の足の下に置く、防振のためのパッドがあるといい。
  • RGBを独立にとったほうがいい。
  • UV, IR, メタンフィルターなどを利用すると表面の様子をより示すことができる時がある。

  • FireCaptureではゲインは躊躇せず高くしたほうがいい。その分できるだけフレームレートを速くする。ガンマはオフ。
  • ROIはギリギリまで小さくする。フレームレートを稼ぐことができる。
  • FireCaptureでWinJUPOSを使うというオプションをオンにしておくと便利。

  • 木星はヒストグラム80-90%。フレームサイズが5μならF30、3.75μならF20位。
  • メタンバンドは非常い薄いのでは2x2のbinningを使う。撮影時間は2分。ダークフレームを取ること。自動で5コマとって、自動でスタックしてくれるオプションがある。

  • 土星はヒストグラム赤と緑が70%、青が50%。ゲインとフレームサイズは100%。

  • 火星はフレームサイズが5μならF50、3.75μならF30位。ヒストグラム赤と緑が80-90%、青が60-70%。撮影時間は4分。UVとIRは実際の色を反映させるためにカットすべき。

  • AutoStakkert(なぜか未だに1を使っていた)ではPlanet, Dynamic Backdound、Gradientにチェック。
  • AutoStakkertで1.5x Dizzle、Registaxで1.5x Mithcell。
  • RegistaxのWavelet変換ではDefaultでInitialが2(これは私は試したことがなかった)Stepが1。スライドは上から3つしか触らない。

他のお勧めソフト
  • シャープネスにGoogle Nik collection, ノイズ除去にDespeckel Tool, Dust and Scrachers Tool, Topaz Labs Denoise Tool(いずれもPhotoshpp CS以上。Topazは有料ソフト)

WinJUPOSについても色々テクニックがありそうなのですが、私自身使ったことが無いので、ちょっと説明できませんが、WinJUPOSで処理したものをいくつも重ねることでより滑らかになるとのことでした。次回試してみようと思います。

あと、質問の際に
  • ASI290がカラーも白黒もどちらもおすすめ。ASI224も悪く無いが、290の方がいい。
  • 使っているのはRGBのみで、Lは使っていない。WinJUPOSを使えばLは必要無い。
ということを聞くことができました。

普段参考にしている天文ガイドの惑星撮影の短期連載記事と比べると、今回の話はいろいろ違いもありとても面白かったです。天文ガイドの方ではLRGBで撮影し、Lは(連載されている熊森さんのブログを見ると現在では)ASI290、RGBはASI224となっています。また、むやみやたらにフレームレートをあげても出来上がり画像にあまり変わりはないということも書いてあります。

通訳をしてくれた方も言っていたのですが、日本よりもフィリピンセブ島のほうがはるかにシーイングがいいということを考慮すると、方法に違いが出るのも有り得るということでした。特にLが必要かどうかは、やはり細かい像の出ない日本ではLは必要という主張も理解できるので、これは自分で実際に試して判断してみたいと思います。

写真があまりいいのはなく、唯一Goさんが写っていたのが以下のものです。

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胎内星まつりその2
 

今回天気にはあまり恵まれなかったので、ほとんどの望遠鏡は見えてもごく短時間でした。そんな中、すごいたくさんの人を集めて異彩を放っていたのが、Sony α7Sで雲を通り越して星空をリアルタイムで写しているIさんでした。

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今回昔からの友人のつてで、星まつりにブースを出している方を紹介してもらい、その方に紹介された方です。この機材がとても面白いというので、見せてもらいました。

目で見ても全く星が見えないような曇り空でも、余裕で満天の星をモニター上に映し出しています。雲が切れた時には北アメリカ星雲には見事に、なんとリアルタイムで色が付いているのです。YouTubeなどでα7Sでの撮影の様子は見たことがあったので、知識では知っていたのですが、その場の雰囲気は動画ではどうしても味わえない、すごい盛り上がりようでした。詳しい方は叫んでいましたし、星のことをあまり知らない方も何も見えない眼視での空と、あまりにすごいモニターとの比較で、キャーキャー言っている人も多かったです。ある意味今回の星まつりで、唯一まともに満天の星が見えていた場所でした。

相当長い時間お客さんがいたのですが、夜もふけてやっとお客さんがいなくなってから、Iさんと話して色々盛り上がっていたのですが、ある意味これは観望会の革命のように感じました。

これまで観望会では月を見て、土星を初め惑星で盛り上がり、せいぜいアルビレオで感動してもらうのですが、星雲、星団を見せても反応はとてもイマイチです。これはひとえに写真と眼視との差がありすぎるからで、なんとかして観望会で色のついた星雲を見せることができないのかと、大型のドブソニアンを持っていている方や、天文台の大型望遠鏡を普段から覗いている方に聞いてきたのですが、いずれもほとんど不可能に近いとの答えでした。それでも緑は多少見えやすいとか、年齢が若いほうが色が付いて見えるなどという意見も聞きましたが、気のせいかもしれないという範疇のレベルで、写真のようにあからさまに色が付いている星雲を観望会で見せるのは、無理だと思っていました。 

α7Sを大口径の望遠鏡につけて、レデューサーで焦点距離を落とすともっと綺麗に見えるかもしれないという話も聞くことができました。まだまだこれからも技術が上がることで、できることが増えてきそうです。

とても面白かったです。Iさん、どうもありがとうございました。

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今回の戦利品です。

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Pentaxのアイピースが特価で売っていたので、以前から欲しいと思っていたためちょうどいい機会と思い、5mmと3.5mmを買ってしまいました。特に5mmは手持ちのHyperionと直接比較ができるので楽しみです。本当はC11が特価で出ていたので、買うかどうか散々迷ったのですが、現金が必要ということで時間が足りずに今回は諦め、その分の予算をアイピースに回しました。


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Velbonの雲台も安く出ていたので購入しました。ハンドルが2本付いているのが欲しかったので、ちょうど良かったです。


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KYOEIさんがZWO製品を取り扱い始めたらしいです。店の方が惑星撮影の講演にも出ていてので、いろいろ話をすることができました。ここではIRで像が滲むという話を聞き、今回はASI224MC用にIRカットフィルターを購入しました。外側にネジが切ってあって、ASI224MCに直接つけることができるみたいです。


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抽選会では見る角度で図柄が変わる恐竜のしおりみたいなのが当たりました。子供がずいぶん喜んでいました。


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オークションでCelestronの双眼鏡を落札しました。シュミットさんからの出品らしいです。多分最低落札額だったのだと思います。その晩にテントサイトの暗がりで、曇りの中空の切れ目を見たのですが、とてもよく見えました。望遠鏡は揃えようとしているのですが、双眼鏡はずいぶん昔に買ったNikonの小さいのがあるだけ、それよりはるかに安く買えたので満足です。自宅に帰っって比べてみたのですが、倍率が違うので直接の比較は難しいですが、やはり口径の違い分くらいはよく見えます。

他にもオークションでプリズムとプラスチックセームを買いました。プリズムは子供の実験用にとおもいますが、十分すぎるくらいの精度です。早速分光させて遊んでいました。

PentaxのXO2.5を落としたかったのですが、あえなく撃沈。他にも口径10cmクラスの出所不明の屈折望遠鏡が不落だったので、後から交渉して購入しようとしましたが、別の方が私よりも高額な値段を提示したので、これもダメでした。


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帰る準備で後片付けをしているときに、同じ富山から来たという方に組み立て式の望遠鏡を頂きました。お孫さん用にと思っていたのですが、興味が無いみたいなのでということらしいです。原村の抽選の時から下の子が欲しい欲しいと言っていたので、すごくありがたかったです。お名前を聞くことができませんでしたが、どうもありがとうございました。


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最後に天文台のショップで銀河鉄道の夜のポスターを見つけたので、娘のお土産に買って行きました。最後の一枚だったのですが、娘の今年の夏休みの自由研究が宮沢賢治の銀河鉄道の夜についてなので、ちょうど良かったです。


原村の星まつりは初日の開催前から行ったのですが、今回は途中からで、そのせいもあってか掘り出し物はあまり残っていませんでした。天気も決して良くはなかったのですが、その分いろいろな人と話すことができました。今回もとても楽しかったです。できれば来年もぜひ行きたいと思います。


胎内星まつりその2

C8のミラーシフトがどうにも我慢ならなくなってきたために、笠井トレーディングにてシュミカセ用マイクロフォーカス接眼部を発注しました。特に惑星撮影の時のピント合わせは実質往復で合わせ込むことができない状態なので、これでなんとか改善できないかと思っています。 

届いたものですが、結構高級感があり、ブレもなさそうで思ったよりしっかりしています。鏡筒に対して任意の角度で取り付けることができるのも便利です。モーターをつけることも考えていますが、まずは普通にマニュアルで使ってみることにします。

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とりあえず惑星の前に適当な星で試したのですが、ピントの調整がとてもしやすくなりました。惑星撮影でも期待できそうです。


 

ペルセウス座流星群の時の連続撮影もそうだったのですが、これまでTimelaps撮影の時など長時間撮影をしていると度々レンズが結露してしまうことがあったので、とうとう痺れをきらし夜露防止ヒーターを注文しました。

http://www.geocities.jp/tpkkagato/syouhin/hi-ta-.htm

のタイプ6MSPというもの。USBバッテリーもアマゾンでAnker PowerCore 13000というのを買ってみました。いちおうPanasonicのセルを使っているらしいのですが、安いので大丈夫なのかちょっと心配です。

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実際に届いたバッテリーは袋もついて結構しっかりしていそう。ヒーターもなんとか一緒に袋に入りそうで便利です。 とにかく一度使ってみなくては。

ここ何日か自宅から惑星を見ていますが、シーイングがあまりに悪いです。

https://www.meteoblue.com/en/weather/forecast/seeing/toyama_japan_1849876

を見てもほとんど1/5です。これは通常で言うところの1~2/10とかに相当するのでしょうか。ところでこのページのSeeingのindex 1と2の違いがわかりません。1はかなり現実とかけ離れている気がするので、普通は2で判断しています。

ADCのテストをしたいのですが、収差そのものは補正できるものの、シーイングの悪さで未だに7月30日の画像を超えることができません。今日も8時過ぎにはだんだん曇ってきたので撤収です。

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