かなり大きな本屋に行く機会があったので、何か面白い本がないか探していたら「反射望遠鏡の作り方」という復刻された本を見つけました。星野次郎著で、昭和49年7月18日初版発行で、平成21年8月10日復刻版1刷発行だそうです。値段は税込6480円と専門書にふさわしい値段だったので、少し迷ったのですが、いい本は縁なので、手に取って見て面白そうだったため購入してしまいました。


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5章構成になっていて、1章目は望遠鏡についての基本的な話をし気を使いながらわかりやすく書いていて、2章に反射鏡の作り方、3章に架台、4章が反射型の各種方式を式を交えて説明していて、5章は研磨機についてです。

前半は鏡の作り方にかなりのページを割いています。さすがに自分で鏡を磨いて作ることは今はないと思っていますが、以前読んだ「宙のまにまに」というコミックの中で、天文部で反射型の主鏡を磨く話が出ていたので興味はありました。ただ、マンガの中の話なのであくまで簡単な作り方が描いてあるだけで、詳細な作り方をもう少し知りたいと思っていました。 もちろん古い本なので情報が古いところもたくさんありますが、鏡のテストの仕方などは今だに通用しそうです。特にロンキーテストは以前やり方を調べたのですが結局わからなかったので、今回の説明を読んでやっと概要が理解できました。

後半は主に架台への固定方法で、「マウンチング」というちょっと古い表現になっていまが、赤道儀にまでかなり突っ込んで言及していて、赤道儀の機械系を基礎から理解するためには非常に有効です。モーターに関しての記述が薄いことと、当然コンピュータと組み合わせた現代の自動導入などの記述は無いのが少し物足りないですが、赤道儀のギヤなどの理屈や、実際に作る際の細かい技術など、読むだけで参考になるところがたくさんあります。

4章が意外に面白く、例えばシュミットカメラの補正板の式なども書いてくれています。最近手に入れた天文ガイドの過去の記事にも同じ式が書いてあることに気づき、読み比べてやっと理解できました。手持ちのC8をバラしたときに、補正板の意味がいまいちわからなくて、回転方向の位置が決まらなかったのですが、これを見ると回転位置はあまり関係ないということがわかります。補正板のずれは星像の歪みとなって出てくるので、惑星とかの撮影にはあまり関係なく、ディープスカイに走った時にもし星像がズレるならば回転方向を変えてみてもいいかもしれません。