なんと、一昨日金曜夜に引き続き、昨日2017/3/4の土曜夜も撮影できました。気温も上がってきて、夜でもそこまで寒くはならず、だんだん春を感じてきています。

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一昨日のマルカリアンの銀河鎖の撮影ではが星像が少し流れてしまったので、引き続きリベンジで土曜の夜もMarkarian chainを狙って撮影しました。他の天体も考えたのですが、流石に月が明るくなってきて、0時前の撮影は厳しかったです。

さて、なぜ撮影時に星像が流れてしまったかは一応わかりました。カメラの方でとった写真を1時間くらいの単位で連続で見てみると、ずっと一方向に流れています。2分のバラではほとんど出なくて、4分のマルカリアンだとその流れが4分の間に見えるまでになってしまうというわけです。というわけで撮影で流れた星像が写った理由はわかりましたが、肝心の「なぜずっと一方向に流れるのか」の原因がまだわかっていません。

単純に考えると、ガイドのCCDはずっと一つの星を追っているのでCCDでの画面上はずれないはずで、それでもカメラに映った星像が流れるというのは、ガイドCCDと鏡筒に取り付けたカメラに相対的なずれが生じたということになります。すぐに考えられるのは何らかのたわみで、赤道儀の回転とともにたわみが一方向に出続け大きくなっていくというものです。心当たりがあるのは、60Dの鏡筒への固定が、適当なTリングとアイピース固定用の締め具だけで止めてあるので、弱い可能性があります。もう一つがASI224MCに取り付けた、新たに導入した55-200mmのCanonレンズが、ピント合わせのところを触るとすぐにずれるのと、光軸と垂直方向にもさわると結構ぶれる点です。もしくはレンズが重くなったので、そのせいでのたわみなのかもしれません。根拠はこれまでの軽い50mmの単焦点レンズだと、一方向にずれていくような動きは見たことがないということです。これから満月期に向かうので、平日夜あまり遅くならない程度に検証してみようと思います。


それでも2日目は制御の方で少し改善するようにしました。

1. まず、ターゲット星のPHD2上の検出している位置が結構ぶれることです。下の方に緑で出ているS/Nの数値を見ていると30以上は必要みたいで、自動選択だと暗すぎてS/Nが20以下とかになることがあり、ターゲットの位置検出精度が悪くなる時があります。もちろん明るすぎてサチるのには気を付けなければなりません。これは下の方に赤字で「SAT」とか出るのでわかります。

2. ターゲット星の検出精度にもう一つ関係するのが、プロファイルで見た時の形です。きれいなガウス分布の形をしていればいいのですが、実際にはかなりいびつでガタガタで、時間とともに毎回形が大きく変わります。ここはPHD2の下のほうの脳みそマークの左のガンマの値をいじって明るさを変えることで、できるだけきれいで安定した形にすることが大事みたいです。

3. 一つ気づいたことが、赤緯なのですが、フィードバックしない方が揺れのRMSが小さいのです。SWATの時にも同じ現象がみられましたが、これはフィードバックすることでノイズを加えていたことを意味します。下の画面はこれまでの200mmでのガイドです。CCD1ピクセルあたり3.8秒角の視野で、制御すると赤経、赤緯共に0.4ピクセルくらいのRMSで抑えることができています。実際にはRMSはがんばれば0.2ピクセルくらいまでいくことができるので、そこから見て倍くらい精度が悪いということです。

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次に、下の画面を見ると赤いフィードバックの線がないのがわかると思います。RMSのゆれは上の写真と比べて小さくなって0.3ピクセル以下になっていることがわかります。

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4. そのため、Agressiveの値を赤経、赤緯ともに40まで下げました。もう一つは、動き出す値をデフォルトの0.19pixelから0.39pixelに上げたことです。これで無駄にフィードバックする頻度が減りました。

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グラフの揺れ幅が変わっているところが値を変えた時間で、フィードバックの振幅、頻度共に少なくなって、実際の揺れも特に赤緯では明らかに小さくなっているのがわかると思います。


以上で、多少精度は良くなり、RMSでいい時で0.2程度、悪くても0.3程度の揺れまでに抑えることができるようになりました。もちろん風などの影響により実際の揺れは変化するのですが、風の時には赤系、赤緯ともに突発的に揺れるので、だいぶん見分けることができるようになりました。それでも一方向に流れていくのはまだ出ていますが、昨日よりマシみたいです。原因は依然不明です。

結局この日は撮影したまま午前1時頃に仮眠をとって、3時半頃に目を覚まして状況をチェックしたら、2時くらいから雲が出ていたみたいで、撮れた写真を見て見ると4分x30枚ほどにマルカリアンが写っていました。ここから星像が流れている写真などを除くと使えそうなのは15枚くらいで、約50%の率でした。少し枚数が少ないので、一昨日のと合わせて画像処理しようと思います。