関東ツアーの最後は、星好きな人の聖地とも言える国立天文台の訪問です。

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国立天文台は東京の三鷹市にあり、JRの武蔵境駅や京王線の調布駅からバスに乗って行くのが便利です。JR三鷹駅やJR武蔵小金井駅からもバスは出ていますが、本数はあまり多くありません。車で行っても裏手に駐車場はあるとのことですが、有料になるみたいです。

国立天文台には一般の人の見学コースが設置されていて、台内にあるいくつかの見学用施設をみることができます。予約は必要なく、10時から17時の見学時間内に入り口の守衛さんのところで申し込みます。申し込みが終わるとパンフレットとシールをもらえます。今回はパンフレットのコースに沿っての紹介です。シールをよく見えるところに貼って見学に出発です。

ちなみに、今回の一般見学コースの他に、月に2度ほど50cmの公開望遠鏡を使った観望会がありますが、先着順で申し込みが始まるとすぐに埋まってしまうとのことで、見たい場合は早めに申し込むのがいいでしょう。


それでは一般公開のコースを順に巡ってみます。

まずは「第一赤道儀室」。ここには20cmの屈折望遠鏡があります。一番小さい部類のもので、天文台の中で一番古い建物らしいのでもちろん年代物なのですが、これが唯一アマチュアの大きさの感覚にかろうじてあうスケールなのかと思いました。

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「太陽系ウォーク」です。写真の左に太陽があり、その奥に惑星が並んでいます。実際の太陽系の縮尺なので、どれくらい惑星同士が離れているかを実感することができます。一番奥に少し見えるのが口径65cmの屈折型望遠鏡がある天文台歴史館です。

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多分一番有名な「アインシュタイン塔」です。建物自体が望遠鏡になっているらしく、古めかしい外観と相まって雰囲気を醸し出しています。相対論により太陽光のスペクトルがわずかに長くなる効果を見るために作られたそうです。

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天文台歴史館には口径65cmの屈折望遠鏡があります。鏡筒の長さではなく、口径が65cmの、しかも屈折型です。ここが一番迫力がありました。

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写真を見ただけではスケールがわからないかもしれませんが、なん度も言いますが、口径が65cmです。そうやって考えるとスケールの大きさがわかると思います。

操作盤の写真も載せておきます。赤道儀も当然大きいので、操作盤も大げさなものになっています。

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ここの建物で一番面白かったのが、下のアンドロメダです。上の望遠鏡でとったというのですが、焦点距離は10メートル越えの1021cmとむちゃくちゃ長いのにもかかわらず、写真乾板の大きさが36cm x 36cmとこれまたむやみやたらに大きいので、この画角で入ってしまうのです。いろんなものが普段私が触っているものより一桁大きい世界です。

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もう一枚面白い写真です。ほぼ100年前に撮影されたオリオン大星雲です。3時間露光だそうですが、この当時の最高レベルに近い技術なのだと思います。これを見ると、星の撮影をしている人なら100年間の科学の進歩を肌で感じることができるでしょう。ちなみに、アインシュタインの一般相対性理論が発表されたのが1916年なので、ほぼこの頃です。こんな時代から宇宙の深淵を垣間見る理論が出されていたというのも感慨深いものです。

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次は「旧図書庫」で、現在は「展示室」になっています。下の写真は建物の裏手に回ってとったものです。

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表の入り口を入ってすぐにTMTの説明があります。「すばる」などもそうですが最近は補償光学が実績を上げていて、TMTも多分にもれず各鏡素子に12のセンサーと3つのアクチュエータで鏡にフィードバックをかけて画質を改善するそうです。このような技術が民生に降りてくると、アマチュアの星像もまた飛躍的に進化するのかと思いますが、まだまだ先の話になりそうです。

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さらに奥に進むと展示室になります。

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展示室の中のパノラマ写真です。横にもう一部屋展示室があります。ちょっとした実験装置なんかもあります。
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実はこの展示室のある建物の隣に「4D2Uドームシアター」というのがあり、Mitakaを使った後悔をしているのですが、これも希望者が多いらしく、なかなか予約できないみたいです。Mitaka自身は全国のプラネタリウムや、コンピュータがあるなら自分でも試すことができます。宇宙のあらゆるところへ行って、そこから星を眺めることができるなど、非常に強力なソフトです。

さらに進むと、順路は左に曲がるのですが、その曲がり角で進入禁止のまっすぐ先のところを見るとパンフレットには紹介されていませんが、重力波検出器のTAMA300が見えます。年一回の一般公開の際には中も見せてくれるそうです。

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順路を進むと、「子午儀資料館」があります。

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パンフレットにはほとんど触れられていないのですが、このすぐ近くに、TAMA300のプロトタイプにあたる20mの重力波検出器の外観を見ることができます。

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さらにゴーチェ子午環室があります。

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さらに進むと視界がひらけ広場に出ます。その真ん中に「天文機器資料館」があります。

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中には色々なものが展示してあります。星や天体機器が好きな人にはたまらないでしょう。

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少し番外編です。天文台の裏門から続く一般道を敷地に沿ってずっと左に回ってかなり行くと、柵の外から三鷹国際報時所の跡地をみることができます。現在は門しか残っていませんが、この門の文字は有名な物理学者の寺田寅彦が書いたものだそうです。

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あと、今回は紹介できませんでしたが、天文台敷地内に昔の天文台職員の官舎を改造した「星と森と絵本の家」というのがあります。すごく雰囲気のいいところで、子供連れの家族が楽しめるところになっています。

昼食はコスモス会館というところでとることができます。天文台の職員さんも利用するので、一般見学の方は混雑を避けるように12時半からの利用をお願いしますと書いてありました。


最後に、天文台の星好きな方の何人かと少し話す機会がありました。星のソムリエをやっている方もいて、このblogの記事も見せながら電視観望の話もしました。その場でCCDを調べるなど、結構興味を持ってくれているようで、今度行くときにはCCDを持って行って実際に試してもらえればと思います。