昨晩は晴れていたのですが、よく見ると薄雲がかかっていたので再度の遠征は諦めて、夜中は前日楡原で撮ったM42とC49(バラ星雲)の画像処理をすることにしました。

画像処理をしていて気づいたことがいくつかありました。
  • まずM42、C49ともにピントがやはり甘かったです。今の回転つまみの精度だと安定してピントを合わせることが難しそうなので、これは早急に改善する必要があります。減速機がうまくとりつけられるといいのですが。
  • 1時間ほどの間のスタックをしたところ、どうも星像が左右(実際の空では上下)でずれてしまいます。一枚一枚よく見ると、時間とともに 右の星はより右に、左の星はより左に動いていっています。これは撮影準備に手間取ったため、かなり西の空の低い位置で撮影したのですが、 大気の厚みの違いによる屈折率変化のために起こったものかと思われます。特に、山に沈む直前の移動量が相対的に大きいので、10枚撮ったうちの最後の方は使うことを諦めました。ステライメージ7のスタックは平行移動と回転には対応しているのですが、拡大縮小は対応していません。PixInsightは各点の星が合うようにスタックしてくれるらしいので、そろそろ購入を本気で考える時期に来ているのかもしれません。
  • 今回は静止衛星の線がほとんど入りませんでした。西の空だから?謎です。
  • M42は以前が 2分x9枚で18分、今回は5分x7枚で35分なので、分子間雲を多少出すことはできました。ただしまだまだザラザラなので、もっと時間をかけて、今度は下弦の月以降に南天で撮ることにします。
  • C49は電視観望では何度も見ていましたが、改めて写真で撮って炙り出して見ると、思ったより薄いというのが感想です。露光時間ももちろんですが、今回は西の低い空は少し明るいので、もっと暗いところで南天で撮ろうと思います。

cut

M42 オリオン大星雲
撮影地: 富山県富山市楡原, 2017年1月7日2時31分
タカハシFS-60Q(D60mm f600mm F10 屈折), Celestron Advanced VX赤道儀
キヤノンEOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出5分x7枚+3秒x10枚 総露出35分30秒
f50mm Cマウントレンズ+ASI224MC +PHD2による自動ガイド
ステライメージ、Photoshop CC+Nik collectionで画像処理


 
C49_LIGHT_300s_3200iso_lowquality
 
C49 バラ星雲
撮影地: 富山県富山市楡原, 2017年1月7日3時43分
タカハシFS-60Q(D60mm f600mm F10 屈折), Celestron Advanced VX赤道儀
キヤノンEOS 60D(新改造, ISO3200, RAW), 露出5分x8枚 総露出40分
f50mm Cマウントレンズ+ASI224MC +PHD2による自動ガイド
ステライメージ、Photoshop CC+Nik collectionで画像処理