ETX-60AT (その1): 落札とその理由からの続きです。

年末の2016/12/28、久しぶりに空が晴れた際、以前落札したMEADEのETX-60ATを試すチャンスがやっと訪れました。一応到着時に電池だけは入れてみたので、電源が入ることは確認してあります。夕方星がではじめたので、マンガ形式のマニュアルを見ながら試したのですが、モーターが動かないとかいうエラーがでてしまいます。どうやら2軸あるモーターのピッチ方向がうまく動かないようです。改めて電源を入れ直し方向ボタンを押して動かして見ると、確かにヨー方向はスムーズに動きますが、ピッチ方向は全然動きません。それでも電気的には何か反応はしているようで、少しピッチ方向に押してやるとたまに動く時があります。おそらく駆動系が機会的に何処かおかしいと思い、その日は諦めて箱にしまい直しました。

年が明けて2017/1/4、改めて電源を入れ直して見て、やはりピッチが全然動かないことを確認して、修理のために分解することにしました。分解は結構手こずります。分解方法ですが、英語のページは見つかるのですが、日本語のページは見つけることができなかったので、ここに書いておきます。これはETX-60シリーズだけでなく、ETX-70シリーズでも同じかと思われます。ただし、ETX-90以上は全く違う構造のようなので、この方法では分解できません。

1. まず、底面の真ん中の直径4cmくらいのプラスチックの蓋をマイナスドライバーなどを突っ込んで明けます。その中に入っているプレートのようなネジを緩めるのですが、これが固くて、適当な工具がないので、とてもやっかいです。私はラジオペンチを写真のようにして

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外しました。どうしても外せない場合は、水道管などに使う

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のような工具がいいかもしれません。いずれいせよ、これさえ外してしまえば後は楽です。

2. 底蓋を外します。

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3. 鏡筒の横についている、目盛りがあるところの大きなつまみを両側とも手で緩めて外します。

4. ピッチのモーターが入っている側の上に向か腕の方のネジは外す必要はありません。モーターが入っていない、同じ太さの太いネジが3本ある方を、3本とも外します。

5. 腕を外すと、鏡筒も合わせて外れます。

6. モーターがついている方の腕のネジを内側から5本外して蓋をあけると、中の回路や駆動系にアクセスできます。

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さて、今回の問題点はピッチのモーター回転時に、シャフトを動かす最後のギヤと、途中のギヤが当たってしまい、その途中のギヤが歪んで回転しにくくなることでした。写真を見ると

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二つ並んだギヤが平行になっていないのがわかると思います。写真で見ると上のギヤが斜めになっているように見えますが、実際には下のギヤが斜めになっています。シャフトを動かす最後のギヤが当たってしまっているためです。今回はこの最後のギヤの当たっている部分を削ってしまうことにしました。

そもそも、最初からこうなっていたはずはないので、何らかの経年劣化でギヤが移動したとか思ったのですが、どうやってもきちんとした位置に移動するような様子はなく、全部のギヤがきっちり収まっているので、今回は諦めて削る方向で解決することにしました。

削り終わった写真がつぎです。もう二つのギヤが平行でなくなるようなことはありません。

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きちんとモーターが回ることを確認して、再度組み立てです。組み立ては逆の手順ですが、いくつか注意点があります。

1. 底蓋をはめ込むときに、上側のギヤの部分が内側に移動してしまっていると、底蓋が最後まではまりません。手で外側に押すと簡単に移動するので、金具に当たってこれ以上外に行かないところまで押せば、底蓋は簡単にはまるはずです。

2. 底蓋の外しにくかったネジを締めるときに、きちんと締めないとヨー方向のスリップが多くなり、少し力をかけただけでヨーがズレるようになります。ある程度きちんと締めてスリップしないようにします。台座中心部の上側にレバーがついているのですが、これがヨーのスリップを微調整するためのもののようです。これが結構きつくなるくらいまでネジを締めるといいと思います。
 

組み立ててから試運転して見ましたが、きちんと導入成功のところまで行きました。今度夜に星が見えたときに試してみようと思います。それにしても追尾のモーター音はかなりうるさいですね。音はギアの噛み合わせで決まるのですが、そのうちにもう少し駆動系を調整してみるかもしれません。

少なくとも自動追尾するということはわかりましたが、所詮経緯台なので、視野の回転だけはどうしようもありません。それでもSharpCapは回転も含めて追尾してくれるので、電視観望に限ってしまえば自動導入も可能なため、SharpCapと合わせれば必要かつ十分な機種かと思います。

あと、鏡筒についている対物レンズの内側にあからさまにカビのようなシミが少し確認できたので、レンズを外して、洗浄しました。洗浄液は最近はFUJIFILMの「レンズクリーニングリキッド」という30ml入りのものを使っています。ペーパーは同じくFUJIFILMの「レンズクリーニングペーパー」50枚入りを使っています。見ている限りカビのようなものはうまく取れたようで、電視観望なら十分なくらいに綺麗になりました。


その後、夕方の暗くなる前にASI224MCをアイピース取り付け口に実際に付けて像を見てみたのですが、一つ致命的なことがわかりました。普通にCCDだけつけると無限遠にピントが合うのですが、0.5倍のレデューサーをつけるとどうしてもピントが合いません。これだと焦点距離が350mmとなるので、少し長いです。ただ、不思議なことにレデューサーをつけたほうが対物レンズまでの距離が短くなる方向でピントが合うセンスなので、逆の気がしています。今回試していないのですが、もしかしたらもっと長くする方向に解があるのかもしれません。さらに検証してみます。

2017/2/12 追記: ちょっとした改造でうまい方法を見つけました。