以前KYOEI大阪で購入した「低重心ガイドマウント」ですが、三脚側に取り付けるための穴が1/4インチのために、手持ちの3/8インチネジがついている三脚に取り付けることができないでいました。秋葉原に行った際に3/8インチのタップを買ってきたので、低重心ガイドマウントの下側の面に新たに8mmの下穴を開け、タップを切りました。
写真は分解したものですが、手前のマウントの一番下のネジ穴が追加されています。 この状態でマウントして
SWAT-200を取り付けて見ました。
と、ここまでは順調だったのですが、マウントを取り付けたときと取り付けていないときに鏡筒部を揺らしてみると、揺れ幅はあからさまに違い、どうしても外乱に対する揺れが大きくなってしまいます。測定はしていないのではっきりとは言えませんが、少なくとも数倍程度には増えているように見えます。一桁大きくなっているようには見えません。
決してこのマウントが悪いと言っているわけではありません。このマウントはそのシンプルな仕組みから考えると相当丈夫です。ただ、やはりものが一つ増えれば接続点数も増え、当然たわみも大きくなってしまうのはある意味当たり前のことというわけです。そのため二軸微動の便利さを取るか、たわみの少なさを取るかのトレードオフとなります。これまでの経験から三脚の足の一番先のところで回転しての調整精度はバカにできないので、今回はたわみの少なさを優先して、泣く泣くこのマウントは外すことに決めました。
少しだけ定量的な評価です。
低重心回転マウントでの回転の精度は
となるが、以前Advanced VXの微動回転で出た精度が40秒程度なので、オーダー的にはこんなもんでしょう。
三脚の脚をずらすことによる回転の精度は
回転半径: 1m程度
足の位置をずらす精度: 1mm程度が限界か
より、回転角 θ = l / r = 0.001m / 1 m = 1mrad = 200秒 = 3分20秒
なので、5倍程度精度が悪くなります。以前足の微動で試したときは2.5分とかなので、オーダー的にも間違っていないと思います。
うーん、ちょっと悪くなりすぎるかもしれませんが、それでもたわむよりはマシな気がするので、とりあえずこの状態でしばらくテストすることにします。極軸を合わせながらがんばれば、今までの経験から1分くらいの精度で合わすこともできるので、まあなんとかなるでしょう。どうしてもダメなら2つの足の先に微動の平行移動の機構を持ってくることも考えます。
写真は分解したものですが、手前のマウントの一番下のネジ穴が追加されています。 この状態でマウントして
SWAT-200を取り付けて見ました。
と、ここまでは順調だったのですが、マウントを取り付けたときと取り付けていないときに鏡筒部を揺らしてみると、揺れ幅はあからさまに違い、どうしても外乱に対する揺れが大きくなってしまいます。測定はしていないのではっきりとは言えませんが、少なくとも数倍程度には増えているように見えます。一桁大きくなっているようには見えません。
決してこのマウントが悪いと言っているわけではありません。このマウントはそのシンプルな仕組みから考えると相当丈夫です。ただ、やはりものが一つ増えれば接続点数も増え、当然たわみも大きくなってしまうのはある意味当たり前のことというわけです。そのため二軸微動の便利さを取るか、たわみの少なさを取るかのトレードオフとなります。これまでの経験から三脚の足の一番先のところで回転しての調整精度はバカにできないので、今回はたわみの少なさを優先して、泣く泣くこのマウントは外すことに決めました。
少しだけ定量的な評価です。
低重心回転マウントでの回転の精度は
- 回転つまみでの調整精度: 1度くらいか
- ネジのピッチ: M8ねじなので一回転1.25mm
- 回転半径: 2cm程度
となるが、以前Advanced VXの微動回転で出た精度が40秒程度なので、オーダー的にはこんなもんでしょう。
三脚の脚をずらすことによる回転の精度は
回転半径: 1m程度
足の位置をずらす精度: 1mm程度が限界か
より、回転角 θ = l / r = 0.001m / 1 m = 1mrad = 200秒 = 3分20秒
なので、5倍程度精度が悪くなります。以前足の微動で試したときは2.5分とかなので、オーダー的にも間違っていないと思います。
うーん、ちょっと悪くなりすぎるかもしれませんが、それでもたわむよりはマシな気がするので、とりあえずこの状態でしばらくテストすることにします。極軸を合わせながらがんばれば、今までの経験から1分くらいの精度で合わすこともできるので、まあなんとかなるでしょう。どうしてもダメなら2つの足の先に微動の平行移動の機構を持ってくることも考えます。
コメント
コメント一覧 (3)
最初に Toast Pro 買った時に買い、速攻使えないと見切りを付けて他をあたりました。
その後 K-ASTEC XY50 (Dじゃないほう)、テレスコ工房TK-ALZM、TOAST Dish-2、ユニテック 極軸微動ユニット(ゴニオ式)、KENKO スカイメモS用微動装置、と一通り買い回った挙げ句、強度と重量の諸悪の根源は高度微動だと悟り、ユニテックさんに "軽量方位微動" を特注して作ってもらった経緯があります。
片っ端から使ってみた中では、ユニテック 極軸微動ユニットが一番マシでした。
ただこれも東西に力を掛けると微妙な撓みが見られます。
低重心ガイドマウントの決定的な弱点は、高度微動が片持ちである点です。
両持ちにするだけでおそらく全く問題無いレベルの強度になるのですが。
同じ片持ちの K-ASTEC XY-50 も、同様に上に積む重量が増えると途端に撓みが目立ちます。XY-50D は両持ちとなり、使ってはいませんがおそらく強度的には全く問題無いでしょう。
ただ XY-50D は、「高度微動した後クランプする」方式であるため、高度を調整した後高度クランプを締めると微妙に動く、という欠点があります。
同方式の KENKO スカイメモS用微動装置も、同じ欠点があります。
以上から高度微動で一番マシな方式は、ユニテック微動装置が採用している「押し押しネジ式」の高度微動です。
しかし、高度微動、方位微動が分角レベルで完全に直行しているとは言い難いため、高度を締め直すと僅かに方位が、方位を締め直すと僅かに高度が、というもどかしさはあります。(ほんの数秒角のレベルですが。)
テレスコ工房TK-ALZMも高度微動、方位微動共に「押し押しネジ式」なのですが、こちらは締め込んだ後に鏡筒持って揺さぶると押し押しで締めた筈のネジが緩むという…鏡筒掴んで写野変えるのすら不安になるので、会社の同僚に無期限賃貸中です。
三脚の脚の長さで高度を調整する方法が良いのは、三脚の重心から脚までの長さが、伸縮の長さより遥かに長いため、調整操作に対する高度の変化が鈍感な点です。
ただ、なかなかソコッ!という位置で脚長を固定するのは難しいため、三脚アジャスター等を使って微動させると効率が良いです。
光学式極軸望遠鏡を使う場合はなかなか北端脚下に手を伸ばしにくいので、三脚の向きを180°回転して南方向に1脚を向け、その下に三脚アジャスターを置くと楽です。
ただしこの場合、赤経軸上の北寄り荷重には十分注意してください。
機材全体が北側にゴロン、と転がる恐れがあります。
北西、北東の2脚を、南の1脚より長くセットして、三脚の鉛直線上に赤道儀より上側の重心が来るよう調整するのも手です。
実はいろいろ調べている時にユニテックさんに頼んだという軽量方位微動も見つけました。誰に頼まれたのかは書いてありませんでしたが、たぶんHUQさん以外いないだろうなと思いながら見てたら、ピンクのいつものSWAT-200と写っていたので、あ、やっぱりと思ってしまいました。
三脚の脚の長さでの調整は侮れないと思っています。特に私は三脚の脚をかなり開いて使っているので、脚の長さの割に回転半径を大きくとることができます。また、開いているぶん安定しているので、片荷重で転倒するような心配もなさそうです。何かここに水平面での回転を入れることができないかと思っているのですが、今の所まだ実現には至っていません。ガタのない簡単な水平移動が2つ用意してそれを2本の足の先に置けばいいと思うのですが。