先日ドスパラで購入した、リモート撮影用に使うためのStick PCのセットアップについてメモしておきます。

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1. 仕様と下準備

仕様としてはWindows10のHome Editionの64bitがついているモデルで、メモリが4GB、ストレージが32GB、USB3.0が二口ついていて、wi-fiでネットワークにつなげます。バッテリーはないので、必ず外部電源を必要とします。特徴は小さいことと、HDMI端子がついていて、テレビやモニターに挿せばそのままテレビやモニターがPCに早変わりするというものです。ただ、CPU、メモリ、ストレージ共にまだまだ非力なので、やれることはある程度制限されてしまいます。

HDMIはフルサイズのものなので、そのまま普通のテレビとかにつなぐことができます。AC電源もついているので、とりあえずすぐに試すことができます。

マウスとキーボードは別途用意する必要がありますが、 今回はキャンペーンでもらったワイヤレスのマウスとキーボードがセットになっているのものを使いました。USBを一つしか食わないのでいいのですが、キーボードが少し大きすぎます。もっと小さいキーボードでマウスの機能がキーボードにくっついているもの、例えばトラックパッド付きのものならば、なおいいかと思います。一旦リモートデスクトップ環境ができてしまえばマウスもキーボードも必要ないのですが、いざという時のために荷物に入れておくことを考えても小さいほうがいいと思います。

ストレージは小さいのですが、マイクロSDカードを挿すことができるので、写真や動画を撮ることも考えると、大容量でできるだけ読み書きの速度が速いものがいいでしょう。今回は容量128GBで、Read 90MB/s, Write 60MB/sと一応保証されているものにしました。


2. 起動

まずはセットアップのために全てを接続し、その後本体の電源ボタンを数秒間長押しすると電源が入ります。何も問題がなければテレビなどの画面にWindowsのセットアップ画面が表示されるはずです。そのまま進めるとセットアップ完了で、通常のWindowsが使えるようになります。

ストレージ容量はもともとついているものが32GBで、最初から15GBちょっと使われているのですが、残りは半分以下の13.5GBくらいでしょうか。アップデートなどでも容量を食っていくはずなので、アプリなどはできるだけ外部のマイクロSDにインストールするほうがいいのかもしれません。

最初マイクロSDの認識で「セキュリティで保護されたドライブ」とかいう名前がついたのでちょっと戸惑いましたが、名前を普通のものに書き換えてやった以外は、普通のドライブとして使えるようです。


3. アプリケーションのインストール

アプリは導入と撮影に必要なものだけにしました。具体的にはCドライブにSharpCap、FireCaputer、PHD2をインストールし、星のデータが大きくなりそうなStellariumはマイクロSDのDドライブにインストールしました。また、ZWO社のASI224MCを含んだドライバーもインストールしました。


4. リモート接続

次に、リモートでの操作のためのセットアップです。Microsoftのリモートデスクトップを使えるといいのですが、WindowsのHome Editionだとそのままでは使うことができません。そのためここではRDP Wrapper Libraryを導入することにしました。これでMicrosoftのリモートデスクトップを使うことができるようになります。

iPadで操作しようと思っているので、iPadにMicrosoftが開発したiOSアプリ「Microsoft Remote Desktop」をインストールします。その後自宅のLANにStick PCとiPadを共に接続した状態で、リモートデスクトップで接続しようとしたのですが、ここで少し困りました。うまく接続できないのです。

原因はStick PCに最初からついてくるセキュリティーソフトのMCafeeで、とりあえずファイアーウォールの機能を無効にしたら接続できることがわかりました。でも完全に無効にしてしまうのも不安なので、MCafeeのファイアーウォールの設定の中の「ポートとシステムサービス」から「リモートデスクトップ/… ポート 3389」にチェックを入れます。それだけだとまだダメで、同じくファイアーウォールの設定の中の「マイネットワーク接続」で自分のLANのセグメントの範囲を指定して通すようにします。これでやっと安心してリモートデスクトップで接続することができました。


その2 アクセスポイントの設定に続く

2017/11/24 追記: Windows 10 Creator updateでアップデートしたらリモート接続に不具合が出ました。症状と対処法はこちら。