ここ最近立山がとても綺麗に見えて、空気の透明度がすごく高いみたいです。

今週末は金曜が牛岳で、19時頃から下の子と出かけましたが、22時頃にはすっかり雲がかかってしまい、撃沈です。子供がいたのでその相手をしながら準備していたら、ほとんどセットアップして少しだけ電視して、撮影する間も無くそのまま片付けただけでした。22時前くらいに県天のYさんが来たのですが、その頃にはオリオン座を残して雲だらけでした。話しているうちにオリオン座も雲に隠れてしまい、この日は撤収しました。Yさんはその後もしばらく粘るといっていましたが、どうだったでしょうか?それでも自宅に戻ると多少空は出ていたのですが、この日は眠いので諦めてしまいました。

土曜も天気が良かったのですが、日曜日に予定があったので、自宅でSWAT-200のオートガイドを試しました。先日大阪のKYOEIでリモコンを買って来たので、オートガイドの準備がほぼ整ったからです。これまでのAdvanced VX (AVX)でのガイドではASCOM経由で直接PCと赤道儀をつないでガイドしていたのですが、SWATの場合はPCとつなぐのはCCDのみで、CCDからSWATのリモコンへと6端子の電話線コネクタのようなケーブル(ZWO ASI224MCに付属でついていたものを利用)でつなぐだけで、なんとCCD経由で赤道儀を制御できるのです。元々この方式が一般的らしいのですが、計算機から出るケーブルが一本だけになるので、コンパクトになりびっくりでした。

ただし、6端子のケーブルとリモコンがかさばるので、まとめれないかとリモコンの蓋を開けてみたのですが、ほとんど線をつないであるだけで、うまくすると自作で短いケーブル一本にまとめることができそうです。

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とりあえず今回はテストなので、そのままつなぎます。ガイド用のCCDや鏡筒などは前回のガイド時と同じASI224MCにCマウントの50mmのレンズをつけて、FS-60Qで試しました。三脚はManfrottoのMT294A4の足を最大まで開いた、一番安定になる状態で使っています。

極軸をSharpCapのPolar Align機能を使い合わせます。AVXでは押しネジで赤道儀の回転の微調整ができるのですが、今回のSWATにはまだ微動回転台を導入していないので、三脚の足を地面のところでずらしながら合わせます。以外にもちょっと丁寧にやれば1分角以内での合わせこみが可能なことがわかりました。

PHD2を立ち上げます。接続は、CCDカメラは計算機とUSB3.0で接続してから、前回と同じZWOシリーズを選択すると、ある程度自動でパラメータが入ります。マウント(赤道儀)は何を選択するのか迷ったのですが、CCD経由でつないでいる場合は「On Camera」で大丈夫なようです。AUXは無し、AOも無しです。

露光時間を0.1sに選び、「露出ループの開始」を押し、「ツール」メニューの「ガイド星の自動選択」を押すと、すぐにガイド星が見つかるのも前回と同じです。ところがそのまま「ガイドを開始」を押すと、キャリブレーションが始まります。前回キャリブレーションなどせずにガイドができたと書きましたが、もしかしたらキャリブレーションが自動でされていたのに気づいていなかっただけなのかもしれません。今回はガイドの一番最初にキャリブレーションが始まりました。

問題は途中で「バックラッシュクリア失敗: ガイド星が十分に動きません」と出て止まってしまうことです。確かに最初のキャリブレーションではターゲット星は画面の中で動いているのがわかるのですが、バックラッシュを測定するときにターゲット星は全く動いていないようです。ここで、なぜ動かないのか少し悩みました。よくよく考えると、SWATは一軸制御で、バックラッシュというのは赤緯方向の調整だと気付き、当然動かないわけだというのに気付きました。

ところがさらにこのバックラッシュ調整をスキップする方法を探すのに悩みました。キャリブレーションの値を手入力で入れると確かにキャリブレーション自身をスキップできるのですが、どうもうまくガイドできません。おそらく制御ゲインと赤経の角度の設定が適当なのがまずいことはわかるのですが、どのような値がいいのかもまだよくわかりません。そこでマニュアルを読み込んでいくと、「脳みそマーク」のボタンを押して「詳細設定」を出し、「Algorithms」タブの「赤緯(Dec)ガイドモード」を「none」にすれば一軸制御になるということがやっとわかりました。これでやっとガイドができて、赤経のエラーは0.2から0.3ピクセルの範囲に無事に収まるようになりました。

もう一つ悩んだことがありました。ガイドがうまくいくようになったので、視野をM42に合わせてみて、実際にガイドを始めたら全くうまくいきません。念のためもう一度キャリブレーションを試したのですが、キャリブレーションも一番最初から全くうまくいきません。ガイド星を見失っているみたいです。よくよく見たら、キャリブレーション時にガイド星がジャンプしまくっていました。もしやと思い、SWATのリモコンを見直したら、一番下のスイッチが倍速モードに切り替えてありました。M42を入れるときに結構苦労して中心に持っていったので、そのときにリモコンで微調整したときに倍速モードに切り替えたのをすっかり忘れていました。ノーマルモードに切り替えたらその後は無事にガイドもでき、BackYard EOSでのM42の撮影に入りました。300秒露光で撮ったjpegの無加工のものを一枚載せておきます。23h59m57sからですが、人工衛星のラインが2本入っています。「ひまわり8号」、「ひまわり9号」のようです。そのちょっと前のコマには超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」も写っていました。

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ちなみにSWAT-200の性能ですが、まだラフなテストだけですが、ノータッチガイドで180秒でも星像が流れないこともありますので、ピリオディックモーションに関してはAVXよりはいいように感じます。いずれきちんと測定します。問題はガイドをした時で、300秒の露光で星像が流れない時ももちろんあるのですが、12枚撮影し、最初の方は赤経方向にのみ流れているのが何枚かあり、後半は赤経方向にのみ何枚か流れているのがありました。ここら辺はまだ原因の解明中です。

いずれにせよ、SWAT-200での撮影はAVXをセットするよりははるかに軽く、荷物も少なく、手軽で、気楽です。電車で持って行けるレベルに収まりそうです。これがうまくいったら電視での自動導入の目的以外ではAVXを使わなくなるかもしれません。

今回思った改良したい点です。
  • CCDの視野の中心と鏡筒の視野の中心を合わせるのが難しいです。CCDの所に微動回転台が必要かもしれません。
  • 赤経方向の微調整はSWATの早送り機能を使えばいいのですが、鏡筒が自由雲台の上に乗っているので、赤緯方向のみ微調整するという手段がありません。こちらも赤緯方向のみ回転する台があってもいいかもしれません。
  • 撮影中はカメラのシャッターを押さない限り、望遠鏡の中心がどこを見ているのかわかりません。その場合はガイドCCDの画像で大まかな位置を合わせるのですが、ASI224 (3.75μm, 1304 × 976) + 50mmの画角が5.50° x 4.12°、一方焦点距離600mmのFS-60QにEOS 60D(CanonサイズのASP-C: 22.3 x 19.4mm)の場合の画角が2.13° x 1.42°で2.5倍くらいの開きがあります。CCDはファインダーとしては中途半端に画角が狭く、望遠鏡の中心を出したり、ガイド用としては中途半端に精度不足です。今のCCDにはもう少し焦点距離の長いレンズをつけて、もう一つ別に短い焦点距離のレンズをつけたファインダーがわりのCCDが欲しくなります。
  • 県天のYさんはRasberry Piを使いLinuxのガイドソフトで、全てWifi経由でリモート化しているそうです。寒い時は車の中からや自宅からの撮影の方がはるかに快適です。HUQさんが言っていたスティックPCの導入を本気で考え出しました。

その2に続きます。