我々の中では富山県天文学会のことを略して県天といいます。土日は県天の皆さんに誘われ、メンバーの一人が持っている大長谷(おおながたに)というところにある、山小屋のようなところで泊まりがけでの星見会でした。といっても天気がほとんどダメだったので、実際はほぼ完全に飲み会でした。

午後3時頃近くのスーパーにみんなで集まり、買い出しをして、そのまま直行です。集まったのは全部で9人。皆さん県天のベテランの方々で、それこそ子供の頃から天文少年だった方たちばかりです。着いた途端に準備もそこそこに飲み始めていました。メニューはたこ焼き、さがり(ホルモン焼きのこと)、新鮮なお刺身、メンバーの方が朝から山に入ってとってきたこけ(富山ではキノコのことをこう呼ぶらしいです。)の網焼き、焼きそば、こけの味噌汁と、かなり豪華です。

飲み会中の話は、意外に天体関連のことは少なく、2-3割でしょうか。みんなとりとめのないことをずっと話しています。それでも自ら撮ったオーロラや惑星、星雲の写真を見せ合ったり、望遠鏡やカメラなどの天体機器のことを話したり、美味しいご飯のせいもあり、とても楽しかったです。

夜10時頃でしょうか、一部空が晴れ始め、何人かの人がカメラで撮影を始めました。私も最初はFS-60Qを出して電視を始めたのですが、600mmではやはり視野が狭すぎるので、途中からASI224に16mmレンズをつけた単体での電視にしました。すばる、アンドロメダ星雲、ペルセウス座の二重星団など、高感度CCDカメラと安いレンズだけという簡単な機材でかなり綺麗に見えるので、皆さん驚かれていたようです。オリオン座が昇り始め、M42を見ようとしたところで再び少しづつ雲がかかり始め、それでも薄雲でなんとか星雲の形はあぶり出し、そのうち雲が厚くなってお開きになりました。NさんとSさんは最後まで付き合ってくれて、特にNさんは興味津々のような感じで見てくれました。PCの画面を見ながら、「昔は写真でこれくらい撮るくらいが精一杯だった。すごい時代になったなあ。」と、しみじみと言われていたことがとても印象的でした。私は本当に最近のことしか知らないので、幸せな時代に始めることができたのだなあと、改めて実感しました。

次の日は朝7時前に目が覚めて、簡単な朝ご飯を頂き、少し後片付けをして解散となりました。帰りがけにその場で掘った里芋を小屋のオーナーのYさんから頂きました。どうもありがとうございました。

このような会は県天で年2回ほどあるとのことです。今回はとても楽しい時間を過ごすことができました。この星見会を計画、準備してくれた皆さん、山小屋のオーナーのYさん、本当に有難うございました。また誘ってもらえると嬉しいです。